JPH0620272U - ディップバッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被抽出体の抽出を効率よく行なうことが出来
るディップバッグ。 【構成】 伸長可能な下端が閉じられた管状体をバッグ
部に挿入して、バッグ部の縁を外周面に挾持固定したデ
ィップバッグ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、日本茶、紅茶、コーヒー等の被抽出体（以下紅茶を代表例とする） の一杯分が充填され、これを容器に入れ湯を注いで紅茶を入れる際に、容易かつ 充分に抽出することができるディップバッグに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ディップバッグは周知のように濾紙等によって造られ、一杯分の紅茶が 充填されており上縁部には、これを吊下げる吊糸が取付けられている。紅茶を入 れる場合には上記吊糸を持って、ディップバッグを容器に入れ湯を注ぎディップ バッグを上下させ紅茶の抽出を促している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記吊糸を持って上下するのみでは、紅茶を抽出するのにディ ップバッグに対する湯の接触圧のみに頼るため抽出は充分でなく、改めてスプー ン等で押圧しなければ、紅茶を充分に抽出することができない。

【０００４】 上記動作は、紅茶を美味しく飲むには必要であるが、礼儀作法上問題があり、 また外見的に見栄えのよいものではなかった。

【０００５】 本考案は上記の事情に鑑みてさなれたもので紅茶が充填されているディップバ ッグを容器に入れて湯を注げば、スプーン等を用いることなく効率よく紅茶を抽 出することができるディップバッグを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るディップバッグにおいては、適量の被抽出体が充填、密閉されて いるバッグと、上記外周が該バッグの縁部に挾持固定された下管状体と、これに 摺動可能に挿入された上管状体とからなるディップバッグであって、前記下管状 体のバッグの縁に挾持固定されている下部には、環状の膨張部が形成され、この 膨張部の下部は、下側が緩やかに上側が急になっているくびれが形成され、前記 下管状体の上端より挿入される上管状体の下端には拡径部が設けられ、上記下管 状体に挿入されている上管状体が引出され、拡径部が上記下管状体の膨張部に嵌 入されると、上記上下の管状体の相互の動きが阻止される構造を有し、かつ上記 管状体はＡＳＴＭＤ６４８によるHeat distortion温度が１００℃以上の合成樹 脂製であることを問題解決の手段とした。

【０００７】

【実施例】

図１および図２は本考案に係るディップバッグ１の一実施例を示すもので、図 中符号２は開口縁がシール部２ａによってシールされた、濾紙、コットン、或い は合成樹脂を基調としてつくられたバッグ部である。このバッグ部２には１杯分 の紅茶３が充填されている。

【０００８】 上記バッグ部２のシール部２ａの上部には、シールを行う際に、下管状体４が バッグ部２内に挿入され、上記下管状体４の上端よりやや下方の外周４ｂがシー ルを行うと同時にバッグ部２の縁に、挾持固定されている。上記下管状体４の下 端を閉じ閉塞部４ａとしておけば下管状部に紅茶の葉が入ることがない。

【０００９】 上記下管状体４の上記シールされている外周４ｂの部分は、下管状体４の下部 ４ｃよりやや細く形成されている。また上記外周４ｂ部分の下部には、環状の膨 張部７が形成されている。この膨張部７の下端には下側が緩やか上側が急となっ ているくびれ８が形成されている。

【００１０】 上記下管状体４の上端からは、上管状体５の下端が挿入されているが、この上 管状体５の下端には拡径部９が設けられている。この挿入された上管状体５を引 伸ばすと上記下管状体の膨張部７内に拡径部９が嵌入して、上下の管状体の相互 の動きが阻止されるようになっている。上記上管状体５の上部につまみ５ａを形 成しておくとすべらないので扱い易い。

【００１１】 また、上記構成の下管状体４に上管状体５を挿入し、下管状体４をバッグ部２ の開口縁２ａに固定することにより上下の管状体５，４よりなる管状体６を有す るディップバッグ１が構成される。

【００１２】 上記管状体６は、熱湯によって腰の強さが低下しないようにＡＳＴＭＤ６４８ によるHeart distortion温度（Ｔｄ）が１００℃以上の合成樹脂によってつくら れている。

【００１３】 上記ディップバッグ１を使用して紅茶を入れるには図３に示すように、上管状 体５を引抜き、下管状体４の膨張部７に上管状体５の拡径部９を嵌入係止する。 次いで、バッグ部２を容器１１に入れ、湯１２を注ぐとともに管状体６を揺動さ せる。上記バッグ部２は下管状体４の上端近くの外周４ｂのみに固定されている ので、バッグ部２は下管状体４に対して振れ、紅茶３は、下管状体４によって攪 拌される状態となるとともに、バッグ部２内の湯は外部の湯と交換されるので、 紅茶の抽出は効率よく行われる。抽出の終了したディップバッグは取出され廃棄 される。なお前記上管状体５は、中実の棒状体であってもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るディップバッグは、伸長可能な管状体がバ ッグ部の縁に固定されているので、未使用中はコンパクトで、使用時には、伸長 されるので操作し易い。またバッグ部は、管状体に対して揺動し易く、紅茶を攪 拌するとともにバッグ内の湯は外部と交換されるので効率のよい抽出が行われる 。さらにバッグ部に取付けられた管状体を操作するので、スプーン等で押圧する ような、外見的に不作法に見えるようなこともない等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るディップバッグの一実施例を示す
正面図である。

【図２】図１のII−II線矢視断面図である。

【図３】本考案のディップバッグにより、紅茶を入れる
場合の説明図である。

【符号の説明】

１ ディップバッグ ２ バッグ部 ２ａ シール部 ３ 紅茶（被抽出体） ４ 下管状体 ４ａ 閉塞部 ４ｂ 上端近くの外周 ４ｃ 下部 ５ 上管状体 ５ａ つまみ ６ 管状体 ７ 膨張部 ８ くびれ ９ 拡径部 １１ 容器 １２ 湯

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 適量の被抽出体が充填、密閉されている
   バッグと、上部外周が該バッグの縁部に挾持固定された
   下管状体と、これに摺動可能に挿入された上管状体とか
   らなるディップバッグであって、前記下管状体のバッグ
   の縁に挾持固定されている下部には、環状の膨張部が形
   成され、この膨張部の下端には、下側が緩やかに、上側
   が急になっているくびれが形成され、前記下管状体の上
   端より挿入される上管状体の下端には、拡径部が設けら
   れ、上記下管状体に挿入されている上管状体が引出さ
   れ、拡径部が上記下管状体の膨張部に嵌入されると、上
   記上下の管状体の相互の動きが阻止される構造を有し、
   かつ上記管状体はＡＳＴＭＤ６４８によるHeat distort
   ion温度が１００℃以上の合成樹脂製であることを特徴
   とするディップバッグ。
2. 【請求項２】 下管状体の下端部が閉塞されている請求
   項１記載のディップバッグ。
3. 【請求項３】 上管状体が棒状体である請求項１又は２
   記載のディップバッグ。