JPH0620148Y2 - 探知用空中線装置 - Google Patents

探知用空中線装置

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JPH0620148Y2
JPH0620148Y2 JP10154289U JP10154289U JPH0620148Y2 JP H0620148 Y2 JPH0620148 Y2 JP H0620148Y2 JP 10154289 U JP10154289 U JP 10154289U JP 10154289 U JP10154289 U JP 10154289U JP H0620148 Y2 JPH0620148 Y2 JP H0620148Y2
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JP
Japan
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antenna
buried
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功 松本
厚 兼田
和彦 橋本
輝久 安岡
利幸 斉京
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、地中あるいは建設物体内の埋設物等の存在並
びに位置の確認を行う探査システム(装置)における探
知用空中線装置に関する。
[従来の技術] 近時、パルス波(電磁波)を地中あるいは建設物体、例
えば、コンクリート床等内に放射し、埋設された金属
物、さらに空洞、塩化ビニールパイプ等の非金属物(以
下、必要に応じて、単に埋設物と記載する)からの反射
波に基づいて前記埋設物の存在並びに位置の確認を行
う、所謂、地中レーダと呼称される探査装置が知られて
いる。
斯かる探査装置にあって、送受信アンテナ(素子)分離
式の好例として、本出願人の提案(実開平1-117581号公
報)によるコンクリート壁内探査用レーダを挙げること
が出来る。
このような送受信アンテナが弁別して配設された探知用
空中線装置の構成例を第5図および第6図に示す。
図において、符号2で示される部分は台車であり、台車
2は概略的に車輪4a、4bおよび6a、6bと絶縁部
材8とからなる。
絶縁部材8には、広帯域特性の送信用アンテナ10および
受信用アンテナ12が配設されている。前記送信用アンテ
ナ10は給電線(同軸ケーブル)11で送信機14に接続され
ている。
なお、符号16、18で示される部分はシールド部材、20、22
は電波吸収体、24はRF増幅回路、低周波変換等に供さ
れるサンプルホールド回路等が配設された受信信号処理
系である。
次いで、走行距離等の表示を行うための変位検出部(エ
ンコーダ)28が設けられるとともに、送信用アンテナ1
0、受信用アンテナ12との間に遮蔽板30が配設され、且
つ、これらの全体が金属部材で構成された遮蔽体32で覆
われている。このように構成される探知用空中線装置
は、反射波形の可視的表示を行う計測/表示部(図示せ
ず)とケーブルで接続されて用いられる。
[考案が解決しようとする課題] 然しながら、上記の従来の技術に係る探知用空中線装置
においては、第6図に点線で示されるように、送信用ア
ンテナ10と受信用アンテナ12との間に係る反射波の強度
が最大となる送信/受信ビームパターン(放射特性)が
形成されており、従って、第7図に示されるように送信
用アンテナ10の直下から受信用アンテナ12の直下間にお
けるコンクリート床Wa内の埋設物Pに係る探知が主に
可能となる。このため、車輪4a、4bが当接するコン
クリート壁Wbと送信用アンテナ10との間の距離は長
く、コンクリート壁Wbに車輪4a、4bが当接した状
態において、コンクリート壁Wbと送信用アンテナ10の
位置との間におけるコンクリート床Wa内に埋設された
埋設物の探知は困難となる。
さらに第7図において、送信用アンテナ10と受信用アン
テナ12との中間位置において反射波の強度が最大となる
ように送信/受信ビームパターンが形成されていても、
コンクリート壁Wbに平行に、且つコンクリート床Wa
の表面から浅い位置に埋設されている金属からなる長尺
物の埋設物mの場合、埋設物mの探知は困難となる。こ
の理由は、埋設物mの位置がコンクリート床Waの表面
から浅くなればなるほど、送信用アンテナ10の指向性の
範囲外となって、埋設物mに届く送信用アンテナ10から
の送信電波の量は少なくなり、受信用アンテナ12の出力
のレベルは小さくなる。この結果、浅い位置に埋設され
た埋設物mに対して、反射波強度は第8図に示す如く、
ある深さの時にピークrとなった後は、埋設位置がコン
クリート床Waの表面に近づくにしたがって低減する。
このため、コンクリート床Waの表面あるいは埋設物m
と同一の深さの埋設物が存在しない部分等からの反射波
の強度等との弁別が困難となり、コンクリート壁Wbに
平行に、且つコンクリート床Waの表面から浅い位置に
埋設されている金属からなる長尺物の埋設物の探知の精
度が向上しない等の欠点を有している。
本考案は係る点に鑑みてなされ、その目的とするところ
は、探査等の進行方向にあって、装置が当接する物体
の、より近傍に係る埋設物の探知が可能となり、さら
に、壁に平行に、且つより表面に近接した金属からなる
長尺物の埋設物の探知精度が向上する探知用空中線装置
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の課題を解決するために、本考案の探知用空中線装
置は、実質的にダイポール形の送信用アンテナと受信用
アンテナが配設されるとともに、移動可能とされる探知
用空中線装置において、 給電部を挟持してダイポールを形成する2つのアンテナ
素子を連ねる軸が探知用空中線装置の移動方向に直交し
て配設される送信用アンテナと、 給電部を挟持してダイポールを形成する2つのアンテナ
素子を連ねる軸が探知用空中線装置の移動方向に直交し
て配設され、且つ前記送信用アンテナの2つのアンテナ
素子を連ねる軸と実質的に同一直線上に配置される受信
用アンテナと、 を具備することを特徴とする。
[作用] 上記のように構成される本考案に係る探知用空中線装置
においては、探知用空中線装置を移動させるための車輪
端部と送信用アンテナおよび受信用アンテナとを結ぶ直
線との間の間隙は短くできて、車輪が建造物に当接した
状態において建造物と、送信用アンテナおよび受信用ア
ンテナとによって形成される直線との間隔は短くなっ
て、建造物に近接して平行に位置する長尺物の埋設物の
探知が行える。すなわち、長尺物の埋設物が送信用アン
テナと受信用アンテナとがなす直線に平行に位置する場
合においては、埋設物が送信用アンテナと受信用アンテ
ナとにわたって位置するので、送信用アンテナから放射
された電波中の埋設物による反射量が多く、且つ受信用
アンテナでの受信電波量も多くなって、受信用アンテナ
の出力レベルは埋設物が浅い位置に埋設されている状態
においても反射波のレベルの低下はなく、埋設物の位置
を検知できることになる。
さらに、受信用アンテナからの出力信号のレベルは埋設
物の埋設深さに基づいて低下し、埋設物が存在しない場
合および埋設位置の異なる場合との識別は容易となっ
て、精度よく埋設物を探知できることになる。
[実施例] 次に、本考案に係る探知用空中線装置の一実施例を添付
図面を参照しながら以下詳細に説明する。
第1図は実施例の構成を示す斜視図、第2図は第1図に
示す実施例のA−A線に係る断面図、第3図および第4
図は第1図に示す実施例の作用の説明に供される図であ
る。
第1図および第2図中、符号40で示される部分は台車で
ある。台車40には車輪42a、42bおよび44と、さらに、ガ
ラスエポキシ材が用いられた絶縁部材46が配設され、さ
らに絶縁部材46上に外装遮蔽部材48が設けられている。
前記絶縁部材46には、エッチングパターン等の鋼板で形
成された送信用アンテナ50、受信用アンテナ52が配設さ
れている。前記送信用アンテナ50と受信用アンテナ52は
図示される形状、すなわち、広帯域平板ダイポールアン
テナである。ここで、送信用アンテナ50および受信用ア
ンテナ52はそれぞれ、破線の三角形で模式的に示すよう
に給電部を挟持して実質的にダイポールを形成する2つ
のアンテナ素子を連ねる軸が台車40の移動方向に直交す
る方向に配設してあり、さらに送信用アンテナ50と受信
用アンテナ52のアンテナ素子を連ねる軸は実質的に同一
直線上に配設されて、台車40の移動方向に直交して配設
されている。そして、送信用アンテナ50の給電部と送信
機54との間は同軸ケーブル56で接続されている。
次いで、送信用アンテナ50と受信用アンテナ52には、夫
々湾曲したシールド部材60、62が配設され、且つ間隙に
は、発泡スチロール、カーボン等からなる電波吸収体6
4、66が装填されている。
さらに、受信用アンテナ52の給電部にはRF増幅回路、
低周波変換等に供されるサンプルホールド回路等(図示
せず)が配設された受信信号処理系68が配設されてい
る。
さらに、走行距離等の表示を行うための変位検出部(エ
ンコーダ)70と、送信用アンテナ50と受信用アンテナ52
との間に遮蔽板74が配設されている。
なお、前記絶縁部材46には送信用アンテナ50と受信用ア
ンテナ52の周囲に沿って絶縁部が画成されるとともに、
他の部分は遮蔽板(図示せず)が被覆され、また台車40
の全体が前記外装遮蔽部材48で覆われて、前記の構成部
分が遮蔽されている。
斯かる構成の探知用空中線装置は、反射波形を視認する
ために供される計測/表示部(図示せず)とケーブルで
接続されて用いられる。
上記のように構成されることにより、送信機54から供給
されたパルス波(電磁波)が送信用アンテナ50から放射
される。放射されたパルス波は、電波吸収体66で吸収さ
れるとともに、シールド部材62の遮蔽効果により、送信
機54方向への放射が阻止され、図示される下部方向、す
なわち、埋設物探知方向に扇形の放射パターン(点線、
一点鎖線)が形成される。これにより、アイソレーショ
ンによる受信用アンテナ52でのパルス波の受信が阻止さ
れ、埋設物による反射波の受信、すなわち、埋設物の探
知が有効に可能となる。
次いで、第3図(a)に示されるように、コンクリート壁
Yaに車輪42a、42bが当接する場合、送信用アンテナ50
と受信用アンテナ52の、その素子列が直線状態、且つ並
行となる。このため、コンクリート壁Yaと送信用アン
テナ50と受信用アンテナ52との間隔が、例えば、送信用
アンテナ50と受信用アンテナ52の素子がコンクリート壁
Yaに直交して配置される場合に比較して小なる値とな
り、よりコンクリート壁Yaに近接したコンクリート床
Yb内の埋設物Tの探査が可能となる。
また、埋設物Tが、例えばガス管等の金属物の長尺物が
ある場合、第3図(a)のように、コンクリート壁Yaと
平行して設けられているときには、埋設物Tに対向して
送信用アンテナ50と受信用アンテナ52とを位置させるこ
とができ、送信用アンテナ50から放射された電波を受け
る埋設物Tの表面積は多くなり、埋設物Tからの反射電
波の量も増大し、受信用アンテナ52が受ける電波量も増
大し、埋設物Tが受ける送信用アンテナ50からの電波は
埋設物Tの埋設深さに基づいて減少し、これに基づいて
受信用アンテナ52が受ける電波量も減少する。なお、第
3図(b)、(c)に示すように、長尺物の埋設物Tが送信用
アンテナ50から受信用アンテナ52にわたり、埋設位置が
浅い場合には、送信用アンテナ50から放射されたパルス
波PTXは、送信用アンテナ50のアンテナ素子を連ねる軸
方向と埋設物Tの長さ方向とが一致しているため、埋設
物Tの長さ方向に電流を誘起し、誘起した電流からの電
磁誘導により、受信用アンテナ52でパルス波PRXとして
受信される。この場合、受信用アンテナ52が受ける反射
波強度は埋設物Tの埋設位置が浅いほど強くなって、第
4図(c)に示すような反射波強度特性となる。従って、
浅い位置に埋設された埋設物Tに対しても検知が可能と
なる。
このような場合の受信強度は、コンクリート床Ybの表
面から埋設物Tの深さに対応した値となり、例えば、表
面近傍で、逆に受信強度が低下することがなくなる。故
に、第4図(a)に示されるように、コンクリート床Yb
の比較的浅い部分に埋設された埋設物Taと、コンクリ
ート床Ybの表面、やや深い部分に埋設された埋設物T
bおよび、この間の探知においては、第4図(b)に示さ
れるように埋設物Taおよびコンクリート床Ybの無筋
部分と埋設物Tbの深さに対応した測定波形MWa、MWb、M
Wcが得られる。
このように、比較的浅い部分に埋設された、コンクリー
ト壁Yaに平行し、且つ金属からなる長尺物の埋設物T
aに係る反射波は、コンクリート床Ybの表面、あるい
は前記埋設物Taと同一の深さの埋設物が存在しない部
分(無筋)からの反射波(強度等)と明確に弁別される
ことになり、探査精度が向上する。
ちなみに、本実施例と対比して第5図に示す従来の場合
にあっては、送信用アンテナ10から放射されるパルス波
は、送信用アンテナ10の軸方向と埋設物の長さ方向とは
直交しているため、埋設物の長さ方向に直交する方向に
電流を誘起し、誘起した電流からの電磁誘導により、受
信用アンテナ12でパルス波として受信される。しかしな
がら、従来の場合は受信用アンテナ12にて受信されるパ
ルス波は、埋設物の長さ方向に直交する方向に電流を誘
起し、誘起した電流からの電磁誘導によるものであるた
め、受信用アンテナ12で受信されるパルス波のレベルは
低く、浅い位置に埋設された埋設物の検出は困難である
ことは前記の通りである。
[考案の効果] 以上のように、本考案の探知用空中線装置によれば、実
質的にダイポール形の送信用アンテナと受信用アンテナ
が配設されるとともに、移動可能とされる探知用空中線
装置において、給電部を挟持してダイポールを形成する
2つのアンテナ素子を連ねる軸が探知用空中線装置の移
動方向に直交して配設される送信用アンテナと、給電部
を挟持してダイポールを形成する2つのアンテナ素子を
連ねる軸が探知用空中線装置の移動方向に直交して配設
され、且つ前記送信用アンテナの2つのアンテナ素子を
連ねる軸と実質的に同一直線上に配置される受信用アン
テナとを備えたために、探査時の進行方向にあって、装
置が当接する壁等の物体の、より前記建造物に近接し
た、床、地中等内の埋設物の探知が行え、さらに、壁等
の物体に平行し、且つ床等の表面から浅い位置に埋設さ
れた金属からなる長尺物の埋設物を探知する場合に、埋
設物に係る反射波の強度が床等の表面より埋設物の深さ
に対応して低減するものとなり、例えば、床等の表面に
係る反射波と明確に弁別され、より表面に近接した埋設
物の探知精度が向上する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る探知用空中線装置の一実施例の構
成を示す斜視図、 第2図は第1図のA−A線に係る断面図、 第3図および第4図は第1図に示される実施例の説明に
供される図、 第5図は従来の技術に係る探知用空中線装置の構成を示
す斜視図、 第6図は第5図のB−B線に係る断面図、 第7図および第8図は第4図に示される例の説明に供さ
れる図である。 46…絶縁部材、50…送信用アンテナ 52…受信用アンテナ、54…送信機 60、62…シールド部材、Ya…コンクリート壁 Yb…コンクリート床、PTX、RRX…パルス波 Ta、Tb…埋設物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 安岡 輝久 東京都三鷹市下連雀5丁目1番1号 日本 無線株式会社内 (72)考案者 斉京 利幸 東京都三鷹市下連雀5丁目1番1号 日本 無線株式会社内 (56)参考文献 佐藤 松浦 「地中埋設物探査レーダ」 電気学会誌 第108巻 第11号(昭和63年) P.1113−P.1116

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的にダイポール形の送信用アンテナと
    受信用アンテナが配設されるとともに、移動可能とされ
    る探知用空中線装置において、 給電部を挟持してダイポールを形成する2つのアンテナ
    素子を連ねる軸が探知用空中線装置の移動方向に直交し
    て配設される送信用アンテナと、 給電部を挟持してダイポールを形成する2つのアンテナ
    素子を連ねる軸が探知用空中線装置の移動方向に直交し
    て配設され、且つ前記送信用アンテナの2つのアンテナ
    素子を連ねる軸と実質的に同一直線上に配置される受信
    用アンテナと、 を具備することを特徴とする探知用空中線装置。
JP10154289U 1989-08-29 1989-08-29 探知用空中線装置 Expired - Lifetime JPH0620148Y2 (ja)

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JP10154289U JPH0620148Y2 (ja) 1989-08-29 1989-08-29 探知用空中線装置

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JP10154289U JPH0620148Y2 (ja) 1989-08-29 1989-08-29 探知用空中線装置

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Publication Number Publication Date
JPH0340580U JPH0340580U (ja) 1991-04-18
JPH0620148Y2 true JPH0620148Y2 (ja) 1994-05-25

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ID=31650490

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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
佐藤松浦「地中埋設物探査レーダ」電気学会誌第108巻第11号(昭和63年)P.1113−P.1116

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JPH0340580U (ja) 1991-04-18

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