JPH06201043A - 鋼製オイルリングおよびその製造方法 - Google Patents

鋼製オイルリングおよびその製造方法

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JPH06201043A
JPH06201043A JP34871192A JP34871192A JPH06201043A JP H06201043 A JPH06201043 A JP H06201043A JP 34871192 A JP34871192 A JP 34871192A JP 34871192 A JP34871192 A JP 34871192A JP H06201043 A JPH06201043 A JP H06201043A
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JP
Japan
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oil ring
steel
section
side rails
thin web
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JP34871192A
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English (en)
Inventor
Isao Nakayoshi
勲 中吉
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 少ない加工工程で成形精度が高く、素材歩留
率の高い鋼製オイルリングおよびその製造方法を提供す
る。 【構成】 上下のサイドレールとこれら両サイドレール
を連結する薄肉ウエブとが一体となった断面略I型の鋼
製オイルリングの製造において、鋼管1を変形させて製
造することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用コイルエキ
スパンダ付鋼製オイルリングおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の鋼製オイルリングとしては、従
来より、例えば特開昭61−45172号、特開平4−
78375号等の公報により示される図3に示す断面構
造のものが図2(A)、(B)のように用いられてい
る。
【0003】この鋼製オイルリングは、上下のサイドレ
ール11、12と、これら両サイドレールを連結する薄
肉ウエブ13とから構成され、断面略I型である。サイ
ドレールと薄肉ウエブ13との外側には掻き落としたオ
イルを受容するための外周溝14が形成される。一方、
それらの内周側にはコイルエキスパンダ20を嵌挿する
ための内周溝15が形成される。各サイドレールの左右
は、その働きが違うため、形状が全く異なっている。薄
肉ウエブ13には掻き落としたオイルを外周溝14から
内周溝15に逃がすための多数の細長いオイル孔16が
形成される。尚、オイルリングの内周溝15に集まった
オイルはピストンリングの溝内に設けられたオイルドレ
ン(図示省略)を通してピストン内部にもたらされ、そ
こから最終的にはエンジンのオイルパンに戻される。
【0004】これらの鋼製オイルリングの形状は、もと
もと鋳鉄素材を切削加工することを前提として設計、選
択された形状であり、非常に複雑なものである。現在
は、丸棒の鋼材を圧延加工することにより、断面略I型
の鋼製オイルリング用線材を作り、これをリング加工し
た後切断して製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような形状の鋼製
オイルリング用線材を丸棒より成形するためには、図4
に示すように、リング本体の素材5の上下面に接する上
下ロールダイス51、51と、左右の台形空間の形状に
近似的に合致する形状のサイドロールダイス52、52
が何段も使用されて圧延成形される。特に左右の台形空
間の窪みが大きいため、図3に示される最終形状まで加
工するには、圧延工程として十数回のロール成形加工を
必要としている。
【0006】さらに、この成形加工では、オイルリング
本体の左右の空間の形状が異なるため、左右で形状の違
うロールダイスを使う必要が生じ、左右の受圧面積の違
いにより、成形素材の左右の減面率の差が大きく、成形
加工中に断面内の応力分布に極端な不均衡を生じ、成形
精度が悪く、時には大きな変形やクラックを誘発する。
【0007】これらの問題を解決するため、ロール形状
を改善したり、段数を増加したり、成形途中に応力除去
のため熱処理工程を挿入したりする対策を取っているが
未だ充分とはいえない。
【0008】本発明は、上記の問題点を解消し、少ない
加工工程で成形精度が高く、素材歩留率の高い鋼製オイ
ルリングおよびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部が中空の
材料を変形加工して断面略I型の鋼製オイルリングとす
ることにより、上記課題を解決したものである。すなわ
ち、本発明の鋼製オイルリングは、上下のサイドレール
とこれら両サイドレールを連結する薄肉ウエブとが一体
となった断面略I型の鋼製オイルリングにおいて、前記
両サイドレールと薄肉ウエブが断面環状の鋼材より構成
されていることを特徴とするものであり、また本発明の
鋼製オイルリングの製造方法は、上記鋼製オイルリング
の製造において、鋼管を変形させて製造することを特徴
とするものである。
【0010】
【作用】本発明は、上記構成であるため、従来の丸棒鋼
材を圧延加工して仕上げる場合に比し、極端に少ない塑
性加工度(減面率)で製作される。特に薄肉ウエブの加
工及び突起部の加工が鋼管の前段の変形で大略出来上が
る。そのため、後の圧延加工も容易に無理なく行うこと
ができ、しかも成形精度も高くすることができる。さら
に、引張強度等機械的性質も丸棒鋼材より加工されたも
のと比べ何ら劣ることはない。仕上った鋼製オイルリン
グ用線材は内部に中空部を有していてもよいが、リング
加工(曲げ加工)の際に、折れたり変形することのない
よう余り大きな中空部であってはならない。
【0011】
【実施例】本発明の詳細を、実施例に基づいて説明す
る。図1に示す如く、外径5mm、内径2.2mmの鋼
管1(SWRH77B材相当)を用いてロールダイスに
より図1(B)〜(F)まで5段の圧延加工を行ない、
断面略I型オイルリング用線材6に仕上げた。詳細寸法
は図3における寸法表示で、B=4.1mm、T=2.
5mm、t=0.5mm、b=0.2mm、x=0.9
mm、y=1.3mmである。これと比較するため、従
来方法により丸棒(SWRH77B材相当、直径4.5
mm)から同寸法のI型オイルリング用線材を製造し
た。これらのI型オイルリング用線材は、いずれもプレ
ス加工によるオイル孔を施し、その後焼入れ焼戻し処理
を行ない、リング加工し切断する。最後にめっきを行な
いラッピングしてI型オイルリングに仕上げる。これら
の本発明の実施例と従来例との比較結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1より明らかなように、加工条件におい
ては、従来例が12段の圧延回数に対し本発明のものは
5回、中間なましは従来は途中で1回必要であったが本
発明では不要である。ロール寿命においては、本発明で
は従来に比し約2倍に延長されている。寸法精度もばら
つきが大巾に減少している。また、線材加工途中におけ
るクラックも本発明では皆無となった。なお、上記実施
例では、使用鋼材として鋼管を用いたが、平鋼板を用い
て曲げ加工を行ないパイプ状にしながら同時に圧延加工
を行う方法も可能である。
【0014】
【発明の効果】本発明は、内部が中空の材料に圧延加工
を施し、断面略I型の鋼製オイルリングとなしたもので
あって、従来の加工に比べて圧延工程の大幅な短縮を図
り、コスト低減を可能とした。また、圧延加工度が減少
したためロールの寿命が延長し、作業性が向上し、保全
性が改善された。さらに、成形精度が向上し、クラック
の発生がなくなったため、不良品が減少し素材の歩留率
が向上した。以上のように、本発明は、品質、作業性、
コスト低減等において優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるI型オイルリングに用いる線材
の圧延加工を示す説明概略図である。
【図2】従来のI型オイルリングの使用状態を示す説明
図である。
【図3】従来のI型オイルリングの断面拡大図である。
【図4】従来のI型オイルリングの圧延加工を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 鋼管 5、6 I型オイルリング用線材 10 I型オイルリング 11 上部サイドレール 12 下部サイドレール 13 薄肉ウエブ 14 外周溝 15 内周溝 16 オイル孔 20 コイルエキスパンダ 51 上下ロールダイス 52 サイドロールダイス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のサイドレールとこれら両サイドレ
    ールを連結する薄肉ウエブとが一体となった断面略I型
    の鋼製オイルリングにおいて、前記両サイドレールと薄
    肉ウエブが断面環状の鋼材より構成されていることを特
    徴とする鋼製オイルリング。
  2. 【請求項2】 上下のサイドレールとこれら両サイドレ
    ールを連結する薄肉ウエブとが一体となった断面略I型
    の鋼製オイルリングの製造において、鋼管を変形させて
    製造することを特徴とする鋼製オイルリングの製造方
    法。
JP34871192A 1992-12-28 1992-12-28 鋼製オイルリングおよびその製造方法 Pending JPH06201043A (ja)

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JP34871192A JPH06201043A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 鋼製オイルリングおよびその製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8955487B2 (en) 2012-02-10 2015-02-17 Federal-Mogul Corporation Piston and cooled piston ring therefor and method of construction thereof
CN114505426A (zh) * 2022-02-10 2022-05-17 仪征亚新科双环活塞环有限公司 一种薄型化圆油孔结构钢质油环的制作方法及钢质油环

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