JPH06199880A - ヒドロキシホスフィニルホスホネートスクアレンシンセターゼインヒビターおよび方法 - Google Patents

ヒドロキシホスフィニルホスホネートスクアレンシンセターゼインヒビターおよび方法

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JPH06199880A
JPH06199880A JP5236279A JP23627993A JPH06199880A JP H06199880 A JPH06199880 A JP H06199880A JP 5236279 A JP5236279 A JP 5236279A JP 23627993 A JP23627993 A JP 23627993A JP H06199880 A JPH06199880 A JP H06199880A
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mmol
acid
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Scott A Biller
スコット・エイ・ビラー
Jr John K Dickson
ジョン・ケイ・ディクソン・ジュニア
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Bristol Myers Squibb Co
ER Squibb and Sons LLC
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Bristol Myers Squibb Co
ER Squibb and Sons LLC
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コレステロール生合成を抑制するのに有用な
新規ヒドロキシホスフィニルホスホネート化合物を提供
する。 【構成】 式: 【化1】 (式中、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にH、アル
キル、アルケニル、アリール、金属イオンまたはプロド
ラッグエステル;R1は少なくとも6個の炭素原子を含
有する脂肪親和性基)で示される、酵素スクアレンシン
セターゼを抑制することによりコレステロール生合成を
抑制するヒドロキシホスフィニルホスホネート化合物、
該化合物を含有する組成物、および該化合物の使用方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新たなスクワレン生成
を抑制することによりコレステロール生合成を抑制する
のに有用な新規なヒドロキシホスフィニルホスホネート
化合物、該化合物を含有する抗高コレステロール血症お
よび抗アテローム性動脈硬化症組成物、およびコレステ
ロール生合成およびアテローム性動脈硬化症を抑制する
ための該化合物の使用方法に関する。
【0002】
【発明の概要】本発明によれば、コレステロール生合成
を抑制し、それゆえ抗高コレステロール血症および抗ア
テローム性動脈硬化症剤として有用なヒドロキシホスフ
ィニルホスホネート化合物が提供され、該化合物は下記
構造を有する。
【化8】 (式中、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にH、アル
キル、アルケニル、アリールまたは金属イオンまたはプ
ロドラッグエステル;R1は少なくとも6個の炭素原
子、好ましくは約7〜約35個の炭素原子を含有する脂
肪親和性基であって、好ましくは、7〜約25個の炭素
原子を含有するアルキル、鎖中の7〜25個の炭素原子
および1〜4個の二重結合を有するアルケニル;1〜4
個の三重結合を有するアルキニル;1〜3個の二重結合
および1〜3個の三重結合を有する混合アルケニル−ア
ルキニル、上記基においてアルキル、アルケニルおよび
/またはアルキニルは置換されていても置換されていな
くてもよい;または式:
【化9】 (式中、(CH2pは鎖中に1〜15個の炭素原子、好
ましくは2〜12個の炭素原子を含有し、0、1、2ま
たは3個の二重結合および/または0、1、2または3
個の三重結合を直鎖中に有していてもよく、および/ま
たは0、1、2または3個の置換基を有していてもよ
い;R6、R7およびR8は同じかまたは異なり、H、1
〜40個、好ましくは3〜15個の炭素原子を含有する
アルキル、1〜40個、好ましくは3〜15個の炭素原
子を含有するアルコキシ、2〜40個、好ましくは3〜
15個の炭素原子を含有するアルケニル、2〜40個、
好ましくは3〜15個の炭素原子を含有するアルケニル
オキシ、2〜40個、好ましくは3〜15個の炭素原子
を含有するアルキニル、2〜40個、好ましくは3〜1
5個の炭素原子を含有するアルキニルオキシ、アリー
ル、アリールオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、
アミノ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリール
チオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、
アルキルスルホニル、アリールスルホニル、カルボキ
シ、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキ
ルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アリ
ールカルボニルアミノまたはアルキルカルボニルアミ
ノ、好ましくはR6、R7およびR8のうち少なくとも一
つはアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキ
シ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニルまたは
アルキニルオキシであり;好ましくは置換フェニル−
(CH2p−基の炭素の合計数は10を越える)で示さ
れる基)(薬理学的に許容し得るその塩を含む)。
【0003】(CH2p基は1または2以上のアルキ
ル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ
および/またはハロゲン置換基を有していてもよい。特
に断らない限り、本明細書において単独または他の基の
一部として用いる「低級アルキル」または「アルキル」
なる語は、直鎖中に1〜40個の炭素原子、好ましくは
1〜20個の炭素原子、より好ましくは1〜12個の炭
素原子を含有する直鎖および分枝鎖の両炭化水素であっ
て、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキ
シル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペン
チル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、これらの種々の分
枝鎖異性体、並びに1〜4個の置換基(F、Br、Cl
またはIまたはCF3、アルコキシ、アリール、アリー
ルアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アミノ、ヒ
ドロキシ、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、アリ
ールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオールおよ
び/またはアルキルチオなど)を含むこれら基である。
【0004】特に断らない限り、本明細書において単独
または他の基の一部として用いる「シクロアルキル」な
る語は、3〜12個、好ましくは3〜8個の炭素原子を
含有する飽和環状炭化水素基であって、具体的にはシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシ
ルおよびシクロドデシルなどであり、これら基はいずれ
も1〜4個の置換基(ハロゲン、アルキル、アルコキ
シ、ヒドロキシ、アリール、アリールアルキル、シクロ
アルキル、アルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アリ
ールカルボニルアミノ、アミノ、ニトロ、シアノ、チオ
ールおよび/またはアルキルチオなど)で置換されてい
てもよい。
【0005】特に断らない限り、本明細書において「ア
リール」または「Ar」は、環部分に6〜10個の炭素
原子を含む単環または二環の芳香族基であり、具体的に
はフェニル、ナフチル、または1〜3個の置換基で置換
されたフェニルもしくはナフチル(置換基はアルキル、
ハロゲン(Cl、BrまたはF)、アルコキシ、ヒドロ
キシ、アミノ、アルカノイルアミノ、アリールカルボニ
ルアミノ、アリール、アリールアルキル、シクロアルキ
ル、アルキルアミド、ニトロ、シアノ、チオールおよび
/またはアルキルチオなど)である。
【0006】本明細書において単独または他の基の一部
として用いる「アラルキル」、「アリール−アルキル」
または「アリール−低級アルキル」なる語は、アリール
置換基を有する上記アルキル基であり、具体的にはベン
ジルまたはフェネチルなどである。本明細書において単
独または他の基の一部として用いる「低級アルコキ
シ」、「アルコキシ」、「アリールオキシ」または「ア
ラルコキシ」なる語は、酸素原子に結合した上記アルキ
ル、アラルキルまたはアリール基である。
【0007】本明細書において単独または他の基の一部
として用いる「低級アルキルチオ」、「アルキルチ
オ」、「アリールチオ」または「アラルキルチオ」なる
語は、硫黄原子に結合した上記アルキル、アルキル、ア
ラルキルまたはアリール基である。本明細書において単
独または他の基の一部として用いる「低級アルキルアミ
ノ」、「アルキルアミノ」、「アリールアミノ」または
「アリールアルキルアミノ」なる語は、窒素原子に結合
した上記アルキル、アリールまたはアリールアルキル基
である。本明細書において単独または他の基の一部とし
て用いる「アルカノイル」なる語は、カルボニル基に結
合したアルキル基である。
【0008】特に断らない限り、本明細書において単独
または他の基の一部として用いる「低級アルケニル」ま
たは「アルケニル」なる語は、直鎖中に2〜40個、好
ましくは3〜30個の炭素原子を含有し、直鎖中に1〜
3個の二重結合を含む直鎖または分枝鎖ラジカルであ
り、具体的にはビニル、2−プロペニル、3−ブテニ
ル、2−ブテニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、
2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3
−ヘプテニル、4−ヘプテニル、3−オクテニル、3−
ノネニル、4−デセニル、3−ウンデセニル、4−ドデ
セニルなどであり、これら基は1〜4個の置換基(すな
わち、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルケニル、
アルキニル、アリール、アルケニルオキシ、アルキニル
オキシ、アリールアルキル、シクロアルキル、アミノ、
ヒドロキシ、アルカノイルアミノ、アルキルアミド、ア
リールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオールお
よび/またはアルキルチオなど)で任意に置換されてい
てよい。
【0009】特に断らない限り、本明細書において単独
または他の基の一部として用いる「低級アルキニル」ま
たは「アルキニル」なる語は、直鎖中に2〜40個、好
ましくは2〜20個の炭素原子を含有し、直鎖中に1個
の三重結合を含む直鎖または分枝鎖ラジカルであり、具
体的には2−プロピニル、3−ブチニル、2−ブチニ
ル、4−ペンチニル、3−ペンチニル、2−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、2−ヘプチニル、3−ヘプチニ
ル、4−ヘプチニル、3−オクチニル、3−ノニニル、
4−デシニル、3−ウンデシニル、4−ドデシニルなど
であり、これら基は1〜4個の置換基(すなわち、ハロ
ゲン、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、アリールアルキル、アルケニルオキシ、
アルキニルオキシ、シクロアルキル、アミノ、ヒドロキ
シ、アルカノイルアミノ、アルキルアミド、アリールカ
ルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオールおよび/ま
たはアルキルチオなど)で任意に置換されていてよい。
【0010】適当な(CH2p基としては、式:
【化10】
【化11】 で示される基が挙げられる。
【0011】本明細書において「ハロゲン」または「ハ
ロ」なる語は、塩素、臭素、フッ素、およびヨウ素並び
にCF3であり、塩素またはフッ素が好ましい。本明細
書において「アミノ」なる語は、非置換アミノ並びにモ
ノ置換アミノまたはジ置換アミノ(置換基はアルキルお
よび/またはアリールであってよい)である。「金属イ
オン」なる語は、ナトリウム、カリウムまたはリチウム
などのアルカリ金属イオン、マグネシウムおよびカルシ
ウムなどのアルカリ土類金属イオンである。
【0012】式IにおいてR2、R3およびR4がそれぞ
れNaまたはKなどの金属イオン、H、CH3またはC2
5などのアルキルであり、R1がアルケニルまたはビフ
ェニルアルキルである化合物が好ましい。本発明の化合
物は、下記反応式に従って調製することができる。
【0013】
【化12】
【0014】上記反応式に示すように、本発明の式Iの
化合物を調製するには、テトラヒドロフランやジエチル
エーテルなどの不活性有機溶媒中のホスホネートIIの
溶液、または該溶液とペンタン、ヘキサンまたはシクロ
ヘキサンとの混合物から出発し、これをn−ブチルリチ
ウム、t−ブチルリチウムまたはリチウムジイソプロピ
ルアミドなどの強塩基で約−100℃〜約0℃、好まし
くは約−80℃〜約−20℃の範囲の温度にて処理して
アニオンIIIを生成する。上記反応は、約0.8:1
〜約4:1、好ましくは約1:1〜約1.2:1のモル
比(ホスホネートIIに対する強塩基のモル比)を用い
て行う。
【0015】ついで、アニオンIIIを含有する反応混
合物をジアルキルクロロホスファイトIVでIV:II
Iのモル比が約1:1〜約20:1、好ましくは約1:
1〜約5:1の範囲にて約−100℃〜約30℃、好ま
しくは約−80℃〜約25℃の範囲の温度で処理して中
間体Vを生成させ、反応混合物を水で反応停止させるこ
とにより該中間体を加水分解して本発明の亜ホスホン酸
(phosphonous)エステルIAを生成させる。
【0016】ついで、アルゴンなどの不活性雰囲気下、
亜ホスホン酸IAをジクロロメタン中のビス(トリメチ
ルシリル)トリフルオロアセトアミドまたはアリルトリ
メチルシランとともにブロモトリメチルシラン(TMS
Br)またはヨードトリメチルシラン(TMSI)で処
理することにより脱保護し、ついでエタノール中のピリ
ジンの溶液で処理する。ついで、IBをアルカリ金属塩
基またはアルカリ土類金属塩基(MOH)の存在下での
加水分解に供することにより、塩ICを得る。
【0017】本発明の亜ホスホン酸エステルIAは、た
とえば1当量の塩基で脱プロトン化した後にアルキル化
剤(ハロゲン化アルキルなど)で処理するかまたはアル
キル化剤の存在下でトリメチルシリルクロライドおよび
トリエチルアミンに暴露することによってIAをアルキ
ル化することにより、スクアレンシンセターゼインヒビ
ターを調製するのに用いることができる。アルキル化
は、2つのリン原子に対してαの炭素原子上ではなくリ
ン原子上で選択的に起こる。ついで、メチレンクロライ
ドなどの不活性溶媒中の式VI:
【化13】 で示される得られた保護中間体を、2,4,6−コリジ
ン、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミ
ド、アリルトリメチルシランまたはヘキサメチルジシラ
ザンの存在下、過剰のブロモトリメチルシランまたはヨ
ードトリメチルシランで処理し、ついで任意にメチルア
ルコールなどのアルコールの存在下で水性NaOH、K
OH、LiOHまたはMg(OH)2などの強無機塩基
で処理することにより脱保護に供して対応塩を生成さ
せ、これをクロマトグラフィーにより分離する。かくし
て生成した塩をHClなどの強酸で処理して対応酸を生
成させる。
【0018】式:
【化14】 (式中、R3aおよびR4aはアルキル、R1は少なくとも
6個の炭素原子を含む脂肪親和性基)で示される出発物
質のホスホネートIIは、コソラポフ(Kosolapoff,
G.M.);マイアー(Maier,L.)編、Organic Phos
phorus Compounds、ウイリー、Vol.7、1976;エ
ンゲル(Engel,R.)、Synthesis of Carbon−Phos
phorus Bonds、CRCプレス、1988に記載されて
いる方法を含む多くの公知の方法により調製することが
できる。
【0019】式:
【化15】 で示される出発物質のジアルキルクロロホスファイトI
Vは、コソラポフ;マイアー編、Organic Phosphorus
Compounds、ウイリー、Vol.5、1973に記載され
ている方法を含む多くの公知の方法により調製すること
ができる。
【0020】本発明に用いるのに適した出発物質IIの
例としては、下記に示すものが挙げられ、これらは文献
公知であるか、または上記または文献記載の通常の方法
により調製される公知化合物の単なる誘導体である。下
記に掲げる化合物は、すべて可能な立体異性体を表すも
のであることは評価されるであろう。
【化16】
【0021】
【化17】
【0022】
【化18】
【0023】
【化19】
【0024】
【化20】
【0025】
【化21】
【0026】
【化22】
【0027】R40=H、アルキル、シクロアルキル、ま
たはアリール(メチル、エチル、イソプロピル、ペンチ
ル、フェニルおよびシクロペンチルなど) R41=アルキル(メチル、エチルなど)またはハロ(C
lまたはFなど)
【化23】
【0028】
【化24】
【0029】
【化25】
【0030】本発明の範囲に包含される他の化合物の例
としては下記のものが挙げられる。
【化26】 2=H、金属イオンまたはアルキル R3=H、金属イオンまたはアルキル R4=H、金属イオンまたはアルキル
【0031】
【化27】 1=−(CH2n−、−CH=CH−CH2− n=2、5
【0032】本発明の式Iの化合物は、遊離の塩基を酸
(塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン
酸、酢酸、クエン酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、グル
コン酸、安息香酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、メタン
スルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸など)と反応させることにより
薬理学的に許容し得る酸付加塩として得ることができ
る。同様にして、遊離のカルボン酸を塩基(水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエ
チルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、1−エフ
ェナミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、N−
エチルピペリジン、アルギニン、リジンなど)と反応さ
せることにより生成物を薬理学的に許容し得る塩として
得ることができる。
【0033】本発明の式Iの化合物は、新たなスクアレ
ン生成を抑制することによりコレステロールの生合成を
抑制する。これら化合物は、スクアレンシンセターゼ酵
素を抑制し、また本発明の式Iの化合物の幾つかはイソ
ペンテニルジホスフェートからスクアレンへの経路にお
ける他の酵素、すなわちファルネシルジホスフェートシ
ンセターゼおよびイソペンテニルジホスフェート−ジメ
チルアリルジホスフェートイソメラーゼを抑制する。そ
れゆえ、本発明の化合物は、アテローム性動脈硬化症を
治療して疾患の進行を抑制し、高脂肪血症を治療してア
テローム性動脈硬化症の進行を抑制するのに有用であ
る。加えて、本発明の化合物は、血漿の高密度リポタン
パク質コレステロールレベルを上昇させる。
【0034】1,1−ジリン化合物として、本発明の化
合物はまた胆石の生成の抑制、腫瘍の治療、血圧の降
下、血糖の降下、糖尿病の治療、炎症の治療、利尿剤と
して、変力剤として、抗関節炎(抗リューマチ)剤とし
て、カルシウムおよびリン酸代謝の他の疾患の治療、た
とえば骨吸収、ページェット病、オステオポローシス、
関節の石灰化、インプラントおよび転移の治療、抗歯石
剤および歯磨き粉および口内洗浄剤における剤として、
種々の結石の治療、鎌状赤血球貧血の治療、低酸素症お
よび虚血組織の治療、および抗アメーバ剤として、並び
に診断剤として使用するためのテクネチウム−99mと
の錯体および放射性ヨウ素化誘導体における使用に有用
である。
【0035】1991年10月11日に出願された米国
特許出願第774,957号には、CAAXボックス含
有タンパク質の翻訳後修飾がタンパク質−プレニルトラ
ンスフェラーゼインヒビターの投与により抑制されるこ
とが開示されており、該酵素はタンパク質−プレニルト
ランスフェラーゼ酵素によるCAAXボックスのシステ
インのシステインへのプレニル基[ファルネシル(ra
s癌遺伝子産物の場合)、ゲラニルまたはゲラニルゲラ
ニル]の転移を抑制する。タンパク質−プレニルトラン
スフェラーゼインヒビターは、プレニルピロリン酸から
CAAXボックスのcys残基(ras p21cys
など)または他のCAAXボックス含有タンパク質のC
AAXボックスシステインへのプレニル基(たとえば、
ファルネシル、ゲラニルまたはゲラニルゲラニル)の移
動をタンパク質−プレニルトランスフェラーゼが触媒す
るのを抑制する。ras p21癌遺伝子産物の場合、
該cysがファルネシル化されない限り、rasタンパ
ク質が膜と相互作用することができず、それゆえ細胞の
新生物トランスフォーメーションが予防されるであろ
う。このようにしてタンパク質−プレニルトランスフェ
ラーゼインヒビターは細胞の新生物トランスフォーメー
ションを予防し、それゆえras−関連腫瘍の治療およ
び/または予防のための抗癌剤として働く。
【0036】ras以外にも、プレニル化を示すかプレ
ニル化を引き受けると思われるCAAXボックス含有タ
ンパク質の例としては、核ラミン、ヘテロ3量体G−タ
ンパク質のαまたはγサブユニット、網膜トランスデュ
ーシンのγ−サブユニット、G25KおよびK−rev
p21、およびrho、rap、rac、ralおよ
びrabを含むタンパク質群が挙げられるが、これらに
限られるものではない。
【0037】本発明は、ras癌遺伝子産物などのCA
AXボックス含有タンパク質のプレニル化を抑制または
予防してCAAXボックス含有タンパク質の疾患促進作
用を抑制する方法、さらに詳しくは、タンパク質−プレ
ニルトランスフェラーゼインヒビターとして働く本発明
の式Iの化合物の治療学的有効量を、治療を要する患者
に投与することによりras関連腫瘍を予防および/ま
たは治療する方法を包含する。
【0038】式Iのタンパク質−プレニルトランスフェ
ラーゼインヒビターは、HMG CoAリダクターゼイ
ンヒビターとは違って、ras癌遺伝子産物のプレニル
化を妨害し、そのトランスフォーム活性を抑制し、FP
P(ユビキノン、ドリコールおよびヘムAの前駆体)の
合成を妨害するかまたは妨害しない。本発明の化合物は
また、プロブコールなどの抗高リポタンパク質血症剤と
組み合わせて、および/またはロピッド(Lopid)(ゲ
ンフィブロジル)などの1または2以上の血清コレステ
ロール降下剤、コレスチラミン、コレスチポル、ポリデ
キシド(DEAE−セファデックス)などの胆汁酸封鎖
剤、並びにクロフィブレート、ニコチン酸およびその誘
導体、ネオマイシン、p−アミノサリチル酸、ベザフィ
ブレートなど、および/またはロバスタチン、プラバス
タチン、ベロスタチンまたはシンバスタチンなどの1ま
たは2以上のHMG CoAリダクターゼインヒビター
と組み合わせて用いることもできる。
【0039】本発明のスクアレンシンセターゼインヒビ
ターと組み合わせて用いる上記化合物は、フィジシャン
ズ・デスク・レフェレンス(Physicians' Desk Refe
rence)(PDR)に示された量で用いる。本発明の化
合物はまた、経口のバイオアベイラビリティーを促進す
るため、他の薬理学的に許容し得る界面活性剤のラウリ
ル硫酸ナトリウムとともに用いることができる。スクア
レンシンセターゼの抑制は以下の手順により測定するこ
とができる。ラット肝臓ミクロソームスクアレンシンセ
ターゼ活性は、基質としてファルネシル二リン酸を用
い、ガスクロマトグラフィー分析でスクアレン合成を定
量することにより測定する。このアッセイは、アグニュ
ー(Agnew)により最初に記載された条件(Methods i
n Enzymology 110:357)を修飾することにより
開発した。
【0040】本発明の他の側面は、式Iで示される化合
物などの本発明の化合物の少なくとも1種と薬理学的に
許容し得るビヒクルまたは希釈剤とからなる医薬組成物
である。このような医薬組成物は、通常の固体または液
体のビヒクルまたは希釈剤および所望の投与方法に適し
たタイプの医薬添加剤を用いて調合することができる。
本発明の化合物は、経口により、たとえば錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤または散剤の剤型にてヒト、サル、イヌ等
を含む哺乳動物種に投与することができ、または注射剤
の剤型にて非経口で投与することができる。成人に対す
る投与量は、200〜2,000mg/日が好ましく、
これを1回投与または1日当たり1〜4回の個別投与で
投与することができる。
【0041】経口投与用の典型的なカプセル剤には、活
性成分(250mg)、ラクトース(75mg)および
ステアリン酸マグネシウム(15mg)が含まれてい
る。この混合物を60メッシュのふるいにかけて通し、
No.1ゼラチンカプセル中に充填する。典型的な注射
剤は、滅菌活性成分(250mg)を無菌的にバイアル
中に入れ、無菌的にフリーズドライおよび封入して製造
する。使用に際しては、バイアルの中身を生理食塩水
(2mL)と混合して注射剤とする。
【0042】下記実施例は、本発明の好ましい態様を表
す。実験への導入 温度はすべて℃で示す。1Hおよび13Cケミカルシフト
は、Me4Si(δ=0)に関するδ値で示す。31Pス
ペクトルは、JEOL FX90Q FT−NMR分光計
で36.2MHzにて、またはジェネラルエレクトリッ
クQE−300 Plus NMR分光計で122MHzに
て、1Hデカップリングモードで測定した。これら31
データは、85%H3PO4を外部標準(δ=0)として
用いることにより得た。カップリング定数JはHzで示
す。化学イオン質量分析(CI−MS)は、指示された
試薬ガスを用い、直接暴露プローブを備えたフィニガン
(Finnigan)TSO−4600装置で決定した。FA
B質量分析(FAB−MS)は、VGアナリティカルZ
AB−2F分光計で記録した。イオンスパッターは、ジ
チオスレイトール、ジチオエリスリトール、DMSO、
グリセリンおよび水を含むマトリックスから行った(8
keV Xe)。
【0043】すべての反応を乾燥アルゴンまたは窒素の
雰囲気下で行った。下記試薬および溶媒を、適用可能な
場合、使用する前に指示された乾燥剤から蒸留した:C
2Cl2、2,4,6−コリジン、およびジイソプロピル
アミン(CaH2);THFおよびジエチルエーテル
(K、ベンゾフェノン);N,N−ジエチルトリメチル
シリルアミンおよびオキサリルクロリド。ベンゼンは中
性アルミナ(活性I)中に通し、4A−モレキュラーシ
ーブ上で貯蔵した。リチウムブロマイドは100℃にて
25上で乾燥させた。(E,E)−ファルネゾールは
アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから購入した。T
LCは、E.メルクシリカゲル60F−254プレート
(0.25mm)またはE.メルクセルロースFプレート
(0.1mm)上で行った。フラッシュクロマトグラフ
ィーは、E.メルクキーゼルゲル60(230〜400
メッシュ)を用いて行った。
【0044】塩または混合エステル塩の逆相クロマトグ
ラフィー精製は、CHP20PゲルまたはSP207S
Sゲル(三菱化学工業から入手可能な高度に多孔質のポ
リスチレンジビニルベンゼンコポリマー)上で行った。
指示された一般手順は以下の通りであった:溶媒の送り
込みにはFMIモデルRP−SYポンプを用いた。CH
P20PまたはSP207SS(直径2.5cm、高さ
12〜22cm)のカラムをスラリー充填して水(50
0〜1000mL)で洗浄し、粗製の塩の塩基性水溶液
をカラムの上部に適用した。一般に、水、ついで水中の
増大濃度のアセトニトリルまたはメタノールからなる勾
配液でカラムを溶出した。この勾配液は、有機溶媒また
は水性−有機混合物(300〜500mL)を入れた堅
固に栓をした分別漏斗の先端を、純粋な水(300〜5
00mL)を入れた貯蔵器の表面のすぐ下に置くことに
より調製した。勾配液を開始するには、分別漏斗の止め
栓を開けることにより、溶媒が貯蔵器からポンプにより
引き出されるにつれて分別漏斗からの溶媒と置き換わる
ようにした。HPLC−グレードの溶媒を用いた。フラ
クションを流速5〜10mL/分で回収した(各10〜
15mL)。TLCまたはHPLCにより純粋な生成物
を含有すると判定されたフラクションをプールし、有機
溶媒を蒸発させ、水性残渣を凍結乾固した。
【0045】実施例1 (E,E)−[1−(ヒドロキシホスフィニル)−6,1
0,14−トリメチル−5,9,13−ペンタデカトリエ
ニル]ホスホン酸三カリウム塩 A.(E,E)−14−ヨード−2,6,10−トリメチ
ル−2,6,10−テトラデカトリエン A.(1)ビスホモファルネゾール (a)(E,E)−3,7,11−トリメチル−2,6,1
0−ドデカトリエニルブロマイド(ファルネシルブロマ
イド)
【0046】蒸留エーテル(10mL)中の(E,E)
−ファルネゾール(アルドリッチ、フラッシュクロマト
グラフィーによりさらに精製)(1.00g、4.5ミリ
モル)の溶液を0℃、暗所、アルゴン下にてジエチルエ
ーテル(エーテル)(2mL)中のPBr3(195μ
L、2.05ミリモル、0.45当量)の溶液で滴下処理
した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、ついで水
で反応停止させ、分離した。有機相をH2O(5m
L)、飽和NaHCO3(5mL)、および食塩水(5
mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、蒸発させて粗製
のブロマイド(1.26g)(98%)を透明な油状物
として得た。
【0047】TLCシリカ(2:8 酢酸エチル:ヘキ
サン) Rf=0.691 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.52
(t、1H、J=8.5Hz)、5.08(m、2H)、
4.01(d、2H、J=8.5Hz)、2.20〜1.9
0(m、8H)、1.73(s、3H)、1.68(s、
3H)、1.60(s、6H)ppm
【0048】(b)(E,E)−5,9,13−トリメチ
ル−4,8,12−テトラデカトリエン酸1,1−ジメチ
ルエチルエステル テトラヒドロフラン(THF)(100mL)中のジイ
ソプロピルアミン(9.60mL、68.5ミリモル、
1.5当量)の溶液に、−78℃にてアルゴン下、ヘキ
サン中の1.6M n−ブチルリチウム(28.2mL、
45.0ミリモル)を20分間かけて加えた。0℃に1
5分間温めた後、この溶液を−78℃に再冷し、酢酸t
−ブチル(6.05mL、45ミリモル)を20分間か
けて加えた。さらに15分間後、ヘキサメチルホスホル
アミド(HMPA)(16.0mL、92ミリモル)を
加え、ついでTHF(100mL)中の工程A(1)
(a)のファルネシルブロマイド(12.53g、45.
0ミリモル)の溶液を20分間かけて加えた。この反応
液を−78℃にて2.5時間撹拌し、飽和NH4Clで反
応停止させ、室温まで温めた。酢酸エチル(400m
L)で希釈した後、混合物を水(100mL×4)、お
よび食塩水(200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥
し、蒸発させて粗製の生成物(12.96g)を黄色の
油状物として得た。シリカゲル(1kg)上のフラッシ
ュクロマトグラフィーにかけ、1:9 酢酸エチル:石
油エーテルで溶出して精製し、標記化合物(9.39
g、65%)を薄黄色の油状物として得た。
【0049】TLCシリカゲル(2:98 酢酸エチ
ル:ヘキサン) Rf=0.16 IR(正味)2977、2925、2857、173
3、1452、1368、1258、1149cm-1 1 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.10
(m、3H)、2.25(m、4H)、2.10〜1.9
0(m、8H)、1.68(s、3H)、1.62(s、
3H)、1.59(s、6H)、1.44(2、9H)p
pm MS(CI−CH4/N2O) (+イオン)m/e 165(M+H−C48)、24
7、183、137、68、57 (−イオン)m/e 319(M−H)、279、25
1、100
【0050】(c)ビスホモファルネゾール 乾燥ジエチルエーテル(45mL)中の工程A(1)
(b)の化合物(5.00g、15.6ミリモル)の撹拌
溶液に、アルゴン下、0℃にて水素化リチウムアルミニ
ウム(592mg、15.6ミリモル)を加え、得られ
た懸濁液を室温にて20時間撹拌した。0℃に冷却した
後、H2O(5mL)、15%NaOH(5mL)およ
びH2O(15mL)で処理して反応停止させ、この懸
濁液を1/2時間撹拌した。Na2SO4を加えた後、得
られたスラリーをセライト濾過し、ジエチルエーテルで
充分に洗浄し、蒸発させて粗製の生成物(3.62g)
を得た。シリカゲル(300g)上のフラッシュクロマ
トグラフィーにかけ、1:9 酢酸エチル:石油エーテ
ルで溶出して精製してビスホモファルネゾール(3.5
16g、90%)を無色液体として得た。
【0051】TLCシリカゲル(2:8 酢酸エチル
(EtOAc):ヘキサン) Rf=0.19 IR(正味)3330、2964、2926、287
3、2958、1448、1384、1107、105
9、401cm-1 1 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.10
(m、3H)、3.63(t、2H、J=6.5Hz)、
2.20〜1.90(m、10H)、1.68(s、3
H)、1.62(s、3H)、1.60(s+m、8H)
ppm MS(CI−CH4/N2O、+イオン)m/e 251
(M+H)、249(M+H−H2)、137、12
3、109、69
【0052】A,(1)(a)ビスホモファルネゾール
(別法による調製) (1)a (E,E)−(3,7,11−トリメチル−2,
6,10−ウンデカジエニル)プロパンジカルボン酸ジ
エチルエステル 鉱油(ペンタンで3回洗浄)中の水素化ナトリウムの6
0%懸濁液(1.62g、40.5ミリモル、3当量)の
テトラヒドロフラン(150mL)中の懸濁液に、アル
ゴン下、室温にてマロン酸ジエチル(6.15mL、4
0.5ミリモル、3当量)をゆっくりと加えた。得られ
た溶液を0.5時間撹拌し、ついでテトラヒドロフラン
(10mL)中のファルネシルブロマイド(3.83
g、13.5ミリモル)の溶液で処理した。6時間撹拌
した後、飽和NH4Clで反応停止させ、ジエチルエー
テル(300mL)で希釈した。有機層を水(100m
L×2)および食塩水(100mL)で洗浄し、MgS
4で乾燥させ、蒸発させ、高真空下で回転させること
によりマロン酸ジエチルの大部分を除いて粗製の標記生
成物(4.29g、87%)を得た。 TLCシリカゲル(酢酸エチル:ヘキサン 1:9) R
f=0.37 (TLCにより、わずかな量のマロン酸ジエチルおよび
副生物が示される)
【0053】(b)(E,E)−5,9,13−トリメチ
ル−4,8,12−テトラデカトリエン酸エチルエステル ジメチルスルホキシド(20mL)中の工程A1(1)
aのジエステル(4.103g、11.2ミリモル)、水
(200μL、11.2ミリモル)およびリチウムクロ
ライド(950mg、22.4ミリモル)からなる混合
物を4時間、加熱還流した(〜190℃)。冷後、この
反応混合物をジエチルエーテル:石油エーテルの1:1
混合物(180mL)で希釈し、水(50mL×5)お
よび食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥さ
せ、蒸発させて粗製の生成物(3.623g)を黄−オ
レンジ色の油状物として得た。180℃(計器セッティ
ング)および0.025mmでのクーゲルロール蒸留に
より薄黄色の油状物(2.100g)が回収されたが、
このものは依然として汚染されていた(TLCによ
る)。それゆえ、蒸留は必要ではなく、行うべきでな
。シリカゲル(180g)上のフラッシュクロマトグ
ラフィーにかけ、3:97 酢酸エチル:石油エーテル
で溶出して、所望の標記生成物(1.844g、56
%)を薄黄色の油状物として得た。
【0054】TLCシリカゲル(酢酸エチル:ヘキサン
5:95) Rf=0.271 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.08
(m、3H)、4.12(q、2H、J=6.7Hz)、
2.31(m、4H)、2.10〜1.90(m、8
H)、1.67(s、3H)、1.62(s、3H)、
1.59(s、6H)、1.25(t、3H、J=6.7
Hz)ppm
【0055】(c)ビスホモファルネゾール 乾燥ジエチルエーテル(65mL)中の工程A1(1)
(b)のモノエステル(7.05g、24ミリモル)の
溶液に、アルゴン下、0℃にて水素化リチウムアルミニ
ウム(915mg、24ミリモル)で少しずつ処理し、
室温にて3時間撹拌した。0℃に冷却後、反応液を0.
5時間撹拌し、ついでNa2SO4で乾燥させた。この混
合物をセライト濾過し、ジエチルエーテルで充分に洗浄
し、蒸発させて無色の油状物(5.665g)を得た。
シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ、
15:85 酢酸エチル:石油エーテルで溶出して精製
して、標記化合物(5.23g)(87%)を無色油状
物として得た。
【0056】TLCシリカゲル(2:8 酢酸エチル:
ヘキサン) Rf=0.21 IR(正味)3330、2964、2926、287
3、2858、1448、1384、1107、105
9、401cm-1 1 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.10
(m、3H)、3.63(t、2H、J=6.5Hz)、
2.20〜1.90(m、10H)、1.68(s、3
H)、1.62(s、3H)、1.60(s+m、8H)
ppm MS(CI−CH4/N2O、+イオン)m/e 251
(M+H)、249(M+H−H2)、137、12
3、109、69
【0057】A.(2)(E,E)−5,9,13−トリ
メチル−4,8,12−テトラデカトリエン−1−オール
メタンスルホネートエステル ジクロロメタン(20mL)中のビスホモファルネゾー
ル(上記と同様にして調製)(2.02g、8.07ミリ
モル)の撹拌溶液に、0℃にてトリエチルアミン(2.
2mL、16.1ミリモル)ついでメタンスルホニルク
ロライド(0.69mL、8.90ミリモル)を15分間
かけて滴下した。0℃で1.5時間撹拌した後、反応液
をジクロロメタンで希釈し、各20mLの10%HC
l、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)、蒸発させて粗製の標記メシレート(2.
71g)(100%)を無色油状物として得た。
【0058】 TLCシリカゲル(CH2Cl2) Rf=0.461 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.09
(t、3H、J=6.5Hz)、4.21(t、2H、J
=7.0Hz)、2.99(s、3H)、2.20〜1.9
0(m、10H)、1.78(quint、2H、J=7.0
Hz)、1.65(s、3H)、1.61(s、3H)、
1.60(s、6H)
【0059】A(3)(E,E)−14−ヨード−2,
6,10−トリメチル−2,6,10−テトラデカトリエ
ン 実施例1工程A(2)の手順に従って対応アルコール
(444.1mg、1.76ミリモル)から調製した粗製
の工程A(2)のメシレートをアセトン(5mL)中に
溶解し、ヨウ化ナトリウム(530mg、3.52ミリ
モル)で処理した。この反応液を室温で16時間撹拌
し、ついで5時間還流した。この懸濁液をヘキサンで希
釈し、希水性重亜硫酸ナトリウムとともに撹拌して黄色
に色抜きした。有機層を水および食塩水で洗浄し、乾燥
させ(MgSO4)、蒸発させて粗製の生成物(577
mg)を得た。シリカゲル(35g)上のフラッシュク
ロマトグラフィーにかけ、ヘキサンで溶出して標記ヨー
ダイド(550.9mg、87%)を無色液体として得
た。
【0060】 TLCシリカゲル(ヘキサン) Rf=0.311 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.09
(m、3H)、3.16(t、2H、J=7.0Hz)、
2.20〜1.90(m、10H)、1.85(quint、2
H、J=6.5Hz)、1.67(s、3H)、1.63
(s、3H)、1.59(s、6H)ppm MS(CI−CH4/N2O、+イオン)m/e 36
1、359(M+H)、137
【0061】B.(E,E)−(6,10,14−トリメ
チル−5,9,13−ペンタデカトリエニル)ホスホン酸
ジエチルエステル THF(200mL)中のメチルホスホン酸ジエチル
(6.5mL、44.6ミリモル)の溶液に、アルゴン
下、−78℃にてn−ブチルリチウム(17.1mL、
ヘキサン中に2.5M、42.8ミリモル)を10分間か
けて滴下した。得られた濁った白色の反応液を−78℃
で1時間撹拌した後、THF(40mL)中の工程Aの
ヨーダイド(13.4g、37.2ミリモル)の溶液を2
5分間かけて滴下した。この反応液を−78℃にて40
分間撹拌し、ついで1時間かけて室温に温めた。飽和N
4Cl(30mL)を加えて反応停止させ、ついでジ
エチルエーテル(600mL)で希釈した。有機層を水
(100mL)および食塩水(2×10mL)で洗浄
し、ついでMgSO4で乾燥した。蒸発して黄色の油状
物を得、これをシリカゲル(600g)上のフラッシュ
クロマトグラフィーにかけ40:60 EtOAc/ヘ
キサン→60:40 EtOAc/ヘキサンの段階勾配
で溶出して精製し、標記化合物(11.8g、83%)
を無色油状物として得た。
【0062】C.(E,E)−[1−(エトキシホスフ
ィニル)−6,10,14−トリメチル−5,9,13−ペ
ンタデカトリエニル]ホスホン酸ジエチルエステル THF(75mL)中の工程Bの化合物(10.0g、
26.0ミリモル)の溶液に、−78℃にてsec−ブ
チルリチウム(26.0mL、シクロヘキサン中に1.2
M、31.2ミリモル)を10分間かけて滴下した。得
られた黄褐色反応液を−78℃で1時間撹拌し、この時
点でジエチルクロロホスファイト(11.3mL、78.
1ミリモル)を一度に速やかに加えた。得られた無色の
反応液を−78℃にて20分間撹拌し、ついで1時間か
けて室温に温めた。この反応液を室温にて2.5時間撹
拌した。ジエチルエーテル(200mL)および水(5
0mL)を加え、反応液を室温にて30分間激しく撹拌
した。有機層を水(30mL)および食塩水(30m
L)で洗浄し、ついでMgSO4で乾燥させた。蒸発し
て黄色の油状物を得、これをCC7緩衝シリカゲル(5
00g)上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ、
3:97 EtOH/EtOAc〜10:90 EtOH
/EtOAcの段階勾配で溶出して精製し、標記化合物
(8.20g、66%)を薄黄色の油状物として得た。
【0063】D.(E,E)−[1−(ヒドロキシホス
フィニル)−6,10,14−トリメチル−5,9,13−
ペンタデカトリエニル]ホスホン酸三カリウム塩 CH2Cl2(8mL)中の工程Cのトリエステル(81
2mg、1.71ミリモル)およびビス(トリメチルシ
リル)トリフルオロアセトアミド(682μL、2.5
7ミリモル)の混合物に、アルゴン下、ブロモトリメチ
ルシラン(677μL、5.13ミリモル)を加えた。
この反応液を室温にて一夜撹拌した。ついで、反応液を
真空濃縮し、高真空で30分間ポンプにかけた。得られ
た残渣をエタノール中のピリジンの溶液(3.4mL、
2.0M、6.8ミリモル)中に溶解し、室温にて30分
間撹拌した。この反応液を真空濃縮し、高真空で30分
間ポンプにかけた。この反応液を1N KOH(10.3
mL、10.3ミリモル)中に溶解し、室温にて一夜撹
拌した。得られた水溶液を約3mLの容積に濃縮し、つ
いでクロマトグラフィー(2.5×20cm CHP20
Pゲル)にかけ、水、ついで水の貯蔵器にアセトニトリ
ルを徐々に加えることにより調製した勾配液で溶出し
た。生成物のフラクションをコンバインし、濃縮して不
透明なガム状物を得た。アセトン(1mL)を加え、生
成物を固体として沈殿させた。濾過および高真空でのポ
ンプにより標記生成物(87mg)(10%)をベージ
ュ色の固体として得た。
【0064】MS(ES)m/z 393(M+4H−
3K)、431(M+3H−2K)1 H NMR(400MHz、D2O)δ 7.02(d、
1H、J=525Hz)、5.16(t、1H、J=7
Hz)、5.07(m、2H)、1.98(m、4H)、
1.89(m、6H)、1.70〜1.30(m、4
H)、1.54(s、3H)、1.50(s、3H)、
1.47(s、6H)ppm
【0065】実施例2 [4−[[1,1'−ビフェニル]−4−イル]−1−
(ヒドロキシホスフィニル)ブチル]ホスホン酸三カリ
ウム塩 A.4−(3−ヨードプロピル)−[1,1'−ビフェニ
ル] A(1)(E)−3−([1,1'−ビフェニル]−4−
イル)−2−プロペン酸メチルエステル
【0066】水素化ナトリウム(2.40g、鉱油中に
60重量%、60.3ミリモル)をヘキサン(2×50
mL)で洗浄し、ついでアルゴン下、THF(125m
L)中に懸濁した。この懸濁液にトリメチルホスホノア
セテート(9.8mL、60.3ミリモル)を20分間か
けて加えた(穏やかな発熱反応)。濃厚な沈殿が生成
し、室温にて30分間撹拌し、ついで50℃にて30分
間撹拌した。0℃に冷却した後、THF(40mL)中
の[1,1'−ビフェニル]−4−カルボキシアルデヒド
(アルドリッチ)(10.0g、54.9ミリモル)を2
0分間かけて加え、この時点で沈殿が溶解した。この反
応混合物を0℃にて1時間撹拌し、ついで室温にて1時
間撹拌した。この反応混合物をCH2Cl2で希釈し、飽
和NH4Clおよび水で洗浄し、ついでMgSO4で乾燥
させた。蒸発させて粗製の生成物を得、これをEtOA
c/ヘキサンから再結晶させて標記エステル(7.82
g、60%)を白色プレートとして得た。母液を真空濃
縮し、得られた固体をMeOHから再結晶させてさらに
標記エステル(1.90g、15%)を白色プレートと
して得た。標記エステルの全収量は9.72g(75
%)であった。
【0067】A(2)[1,1'−ビフェニル]−4−プ
ロパン酸メチルエステル THF(50mL)中の工程A(1)のエステル(3.
0g、12.6ミリモル)および10%パラジウム/炭
素(150mg)の混合物を水素バルーン下で22時間
保持し、ついでセライト下にシリカゲルを積層したパッ
ドで濾過した。得られた固形分をTHF(200mL)
で洗浄し、濾液を蒸発して標記エステル(3.0g、9
9%)を白色固体として得た。
【0068】A(3)4−(3−ヨードプロピル)−
[1,1'−ビフェニル] アルゴン下、0℃にてTHF(100mL)中の工程A
(2)のエステル(4.23g、17.6ミリモル)の溶
液に水素化リチウムアルミニウム(17.6mL、TH
F中に1.0M、17.6ミリモル)を15分間かけて速
やかに滴下した。得られた不透明な反応混合物を0℃に
てさらに15分間撹拌し、ついでガスの発生が止まるま
で水和Na2SO4を添加して反応停止させた。得られた
ゲル状懸濁液をEtOAc(100mL)で希釈し、セ
ライト濾過し、EtOAc(200mL)で洗浄した。
この濾液を蒸発して白色固体(3.80g)を得た。
【0069】上記で調製したアルコールをCH2Cl
2(50mL)中に溶解し、アルゴン下で0℃に冷却し
た。トリエチルアミン(4.9mL、35.2ミリモル)
を加え、ついでメタンスルホニルクロライド(1.5m
L、19.4ミリモル)を5分間かけて滴下した。得ら
れた濁った黄色の反応混合物を0℃にて15分間撹拌
し、CH2Cl2(200mL)で希釈し、1N HCl
(75mL)、飽和NaHCO3(50mL)および食
塩水で洗浄した。MgSO4で乾燥した後、溶媒を蒸発
させて白色固体(5.27g)を得た。
【0070】上記で調製したメシレートをアルゴン下で
アセトン(150mL)中に溶解した。ヨウ化ナトリウ
ム(13.2g、88.0ミリモル)を加え、得られた不
均一混合物を加熱し、1.5時間還流保持し、ついで室
温に冷却した。この反応混合物を真空濃縮し、得られた
黄色の固体をCH2Cl2(150mL)と水(75m
L)との間に分配した。有機層を食塩水(50mL)で
洗浄し、ついでMgSO4で乾燥させた。蒸発させて黄
色の油状物を得、これをシリカゲル(75g)上のフラ
ッシュクロマトグラフィーにかけ、ヘキサンで溶出して
精製し、標記化合物(5.27g、93%)を無色油状
物として得、このものは放置すると結晶化した。
【0071】B.[4−[[1,1'−ビフェニル]−4
−イル]ブチル]ホスホン酸ジエチルエステル アルゴン下、−78℃にてTHF(100mL)中のメ
チルホスホン酸ジエチル(8.0mL、54.5ミリモ
ル)の溶液にn−ブチルリチウム(20.1ml、ヘキ
サン中の2.5M溶液、50.3ミリモル)を15分間か
けて滴下した。得られた濁った白色懸濁液を−78℃で
1時間撹拌し、この時点でTHF(30mL)中の工程
Aのヨーダイド(13.5g、41.9ミリモル)の溶液
を15分間かけて滴下した。得られた黄色の反応混合物
を−78℃で1時間撹拌し、ついで室温に1時間かけて
温めた。透明なオレンジ色の反応混合物が飽和NH4
l(50mL)を用いて得られた。Et2O(500m
L)を加え、有機層をH2O(50mL)および食塩水
(2×100ml)で洗浄し、ついでMgSO4で乾燥
させた。蒸発して薄黄色の油状物を得、これをシリカゲ
ル(700g)上のクロマトグラフィーにかけ、30:
70 EtOAc/ヘキサン→40:60 EtOAc/
ヘキサン→70:30 EtOAc/ヘキサンの段階勾
配で溶出して標記化合物(7.64g、53%)を黄色
の油状物として得た。不純な生成物のフラクションを再
びシリカ(200g)上のクロマトグラフィーにかけ、
50:50EtOAc/ヘキサン→EtOAcで溶出し
て、さらに標記化合物(4.40g、30%)を無色油
状物として得た。全収量:12.04g(83%)。
【0072】C.[4−[[1,1'−ビフェニル]−4
−イル]−1−(エトキシホスフィニル)ブチル]ホス
ホン酸ジエチルエステル −78℃にてTHF(20mL)中の工程Bのジエステ
ル(2.24g、6.47ミリモル)の溶液にsec−ブ
チルリチウム(5.93mL、シクロヘキサン中の1.2
M、7.12ミリモル)を5分間かけて滴下した。得ら
れた濃いオレンジ色の反応混合物を−78℃にて20分
間撹拌し、この時点でジエチルクロロホスファイト
(2.82mL、19.4ミリモル)を一度に速やかに加
えた。反応液は直ちに無色となった。この反応混合物を
−78℃で1時間撹拌した。冷浴を除き、反応液を30
分間かけて室温に温め、ついで室温で2時間撹拌した。
Et2O(50ml)およびH2O(25mL)を加え、
混合物を室温で1時間激しく撹拌した。さらにEt2
(100mL)を加え、有機層をH2O(10ml)お
よび食塩水(20ml)で洗浄し、ついでMgSO4
乾燥させた。蒸発して無色の油状物を得、これをクロマ
トグラフィー(200g CC7緩衝シリカゲル)にか
け、EtOAc→5:95 EtOH/EtOAc→1
0:90 EtOH/EtOAc→15:85 EtOH
/EtOAcの段階勾配で溶出して標記化合物(1.7
1g、60%)を無色油状物として得た。
【0073】D.[4−[[1,1'−ビフェニル]−4
−イル]−1−(ヒドロキシホスフィニル)ブチル]ホ
スホン酸三カリウム塩 アルゴン下、CH2Cl2(7mL)中の工程Cのトリエ
ステル(677mg、1.55ミリモル)およびビス
(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(41
1μL、1.55ミリモル)の混合物にブロモトリメチ
ルシラン(634μL、4.81ミリモル)を加えた。
この反応液を室温にて一夜撹拌した。さらにブロモトリ
メチルシラン(204μL、1.55ミリモル)を加
え、反応液を再び室温にて一夜撹拌した。ついで、反応
液を真空濃縮し、高真空にて1.5時間ポンプにかけ
た。得られた残渣をエタノール中のピリジンの溶液
(1.8mL、3.0M、5.4ミリモル)中に溶解し、
室温で30分間撹拌した。反応液を真空濃縮し、高真空
にて30分間ポンプにかけた。得られた泡状の残渣を1
N KOH(9.3mL、9.3ミリモル)中に溶解し、
室温で2時間撹拌した。反応液を水(5mL)で希釈
し、凍結乾燥させた。得られた粗製の生成物をクロマト
グラフィー(2.5×20cm SP207ゲル)にか
け、水で溶出し、ついで水の貯蔵器にアセトニトリルを
徐々に添加して調製した勾配液で溶出した。生成物のフ
ラクションをコンバインし、凍結乾燥して標記化合物
(354mg、49%)を白色固体の形態で得た。
【0074】MS(FAB、+イオン)m/z 431
(M+2H−K)、469(M+H)、507(M+
K) IR(KBr):2938、2290、1634、15
62、1487、1165、1074、957cm-1 1 H NMR(400MHz、D2O)δ 7.56(d、
2H、J=8.1Hz)、7.50(d、2H、J=8.
1Hz)、7.37(t、2H、J=7.5Hz)、7.
31(d、2H、J=8.1Hz)、7.27(t、1
H、J=7.3Hz)、7.05(d、1H、J=524
Hz)、2.58(t、2H、J=7.3Hz)、1.8
2〜1.55(m、6H)ppm13 C NMR(100MHz、D2O)δ 143.13、
140.59、137.97、129.42、129.2
0、127.52、126.97、126.87、44.1
5、35.30、32.40、24.89ppm
【0075】実施例3 (E)−[1−(ヒドロキシホスフィニル)−6,10
−ジメチル−5,9−ウンデカジエニル]ホスホン酸ナ
トリウム塩 A.(E)−5,9−ジメチル−4,8−デカジエン−1
−オール A.(1)(E)−8−クロロ−2,6−ジメチル−2,
6−オクタジエン
【0076】(E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタ
ジエン−1−オール(ゲラニオール)(30.0g、0.
194モル)および2,4,6−コリジン(28.27m
L、0.213モル)の撹拌溶液に、アルゴン下、室温
にてDMF(100mL)中のリチウムクロライド
(8.23g、0.194モル)を滴下した。この混合物
を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロライド(16.
56mL、0.213ミリモル)で10分間かけて滴下
処理した。反応液を0℃にて1.5時間撹拌し(固体が
存在)、ついで氷/水(500mL)中に注いだ。この
水溶液をヘキサン(3×200mL)で洗浄し、有機層
をコンバインし、5%KHSO4、水、NaHCO3、食
塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、蒸発させて薄黄
色の油状物(29.95g)を得た。速フラッシュクロ
マトグラフィーをシリカゲル(400g)上で行い、
3:9 EtOAc/ヘキサンで溶出した。純粋な生成
物のフラクションをコンバインし、蒸発させて標記化合
物(25.20g、75%)を薄黄色の油状物として得
た。
【0077】TLCシリカゲル(8:1 ヘキサン/E
tOAc) Rf=0.681 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.44
(m、1H)、5.08(m、1H)、4.09(d、2
H、J=8.2Hz)、2.08(m、4H)、1.73
(s、3H)、1.68(s、3H)、1.60(s、3
H)ppm
【0078】A.(2)(E)−(3,7−ジメチル−
2,6−オクタジエニル)プロパンジオン酸ジエチルエ
ステル THF(400mL)中のNaH(100%)(14.
68g、0.611モル)の撹拌溶液に、0℃、アルゴ
ン下にてTHF(100mL)中のマロン酸ジエチル
(92.76mL、0.611モル)を0.5時間かけて
滴下した。この溶液を0℃にて0.5時間撹拌し、この
時点でTHF(50mL)中の工程(1)のクロライド
(35.20g、0.204モル)を15分間かけて滴下
した。反応液を徐々に室温に温め、18時間撹拌し、つ
いで飽和NH4Cl(250mL)で反応停止させ、エ
ーテル(250mL)で希釈した。有機層を水、食塩水
で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、蒸発させて溶媒を除
き、油状物(100g)を得た。過剰のマロン酸ジエチ
ルを75℃(1.5mm)で蒸留して除いて標記化合物
(65g)(若干のジアルキル化生成物およびマロン酸
ジエチルをも含有)を得た。
【0079】TLCシリカゲル(1:1 ヘキサン/酢
酸エチル) Rf=0.37 IR(CCl4) 2982、2926、2854、17
51、1734、1446、1369、1332、12
69、1236、1209、1149、1111、10
95、1035、860cm-1 1 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.07
(q、2H、J=7.1Hz)、4.18(q、2H、J
=7.0Hz)、3.33(t、1H、J=7.6H
z)、2.60(t、2H、J=7.3Hz)、2.04
〜1.98(m、9H)、1.68(s、3H)、1.6
4(s、3H)、1.59(s、3H)、1.26(t、
6H、J=7.0Hz)ppm MS(CI−NH3、+イオン)m/e 314(M+N
4)、297(M+H)
【0080】A.(3)(E)−5,9−ジメチル−4,
8−デカジエン酸エチルエステル DMSO(250mL)中の上記工程(2)の粗製のジ
エステル(65g)、水(5.40mL、0.30モル)
およびリチウムクロライド(25.0g、0.60モル)
の溶液を190℃に加熱し、9時間撹拌した。この反応
液をヘキサン/エーテルの1:1溶液で処理し、ついで
水および食塩水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgS
4)、蒸発して標記化合物(34.6g)を黄色の油状
物の形態で得た。さらに精製は行わなかった;この試料
を次の工程に用いた。
【0081】TLCシリカゲル(95:5 ヘキサン/
酢酸エチル) Rf=0.301 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.00
(m、2H)、4.04(q、2H、J=7.0Hz)、
2.23(m、4H)、1.99〜1.87(m、4
H)、1.59(s、3H)、1.54(s、3H)、
1.51(s、3H)、1.17(t、3H、J=7.0
Hz)ppm MS(CI−NH3、+イオン)m/e 242(M+N
4)、225(M+H)
【0082】A.(4)(E)−5,9−ジメチル−4,
8−デカジエン−1−オール エーテル(700mL)中の水素化リチウムアルミニウ
ム(5.84g、0.154モル)の撹拌溶液に、アルゴ
ン下、0℃にて工程(3)の粗製のエーテル(34.5
0g)を20分間かけて滴下した。この混合物を1.5
時間撹拌し、この時点で下記により反応停止させた:水
(5.8mL、0.324モル)、水中の15%NaOH
(5.8mL)および水(17.5mL、0.973モ
ル)。この顆粒溶液を撹拌し、0.5時間乾燥させ(M
gSO4)、この時点で混合物をセライトのケーキで濾
過し、エーテルついでジクロロメタンで洗浄した。得ら
れた濾液を蒸発させて油状物(28.16g)を得、こ
れを短路(shortpath)装置(沸点95〜96℃、0.3
mm)を用いて蒸留して標記アルコール(20.5g、
工程(1)のクロライドからの総収率55%)を無色油
状物として得た。
【0083】 TLCシリカゲル(ジクロロメタン) Rf=0.11 IR(CCl4) 3620、3340、2966、29
24、2877、2856、2729、1670、14
46、1377、1350、1278、1199、11
55、1107、1057、985、829、814、
792cm-1 1 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.10
(m、2H)、3.62(t、2H、J=6.5Hz)、
2.11〜1.94(m、7H)、1.67〜1.58
(m、2H)、1.67(s、3H)、1.61(s、3
H)ppm MS(CI−NH3、+イオン)m/e 200(M+N
4)、183(M+H)
【0084】B.(E)−10−ヨード−2,6−ジメ
チル−2,6−デカジエン THF(150mL)中の工程Aのアルコール(5.0
0g、27.5ミリモル)、トリフェニルホスフィン
(7.57g、28.9ミリモル)およびイミダゾール
(3.93g、57.8ミリモル)の撹拌混合物に、アル
ゴン下、室温にてTHF(25mL)中のヨウ素(7.
34g、28.9モル)の溶液を20分間かけて加え
た。得られたオレンジ色の反応混合物を室温にて30分
間撹拌し、ついでヘキサン(500ml)で希釈した。
このオレンジ色の懸濁液を10%重亜硫酸ナトリウム、
飽和NaHCO3および食塩水(各100mL)で洗浄
し、MgSO4で乾燥させた。得られた固体を濾過し、
濾液にシリカゲル(30g)を加えた。この混合物を蒸
発させて白色粉末を得、これをシリカゲル(100g)
上のフラッシュクロマトグラフィーにかけヘキサンで溶
出して精製し、標記化合物(8.11g、100%)を
無色油状物として得た。
【0085】C.(E)−(6,10−ジメチル−5,9
−ウンデカジエニル)−ホスホン酸ジエチルエステル THF(50mL)中のメチルホスホン酸ジエチル
(4.4mL、30.4ミリモル)の撹拌溶液に、アルゴ
ン下、−78℃にてn−ブチルリチウム(17.4m
L、ヘキサン中に1.6M、27.8ミリモル)を10分
間かけて滴下した。得られた濁った白色懸濁液を−78
℃で45分間撹拌し、ついでTHF(5mL)中の工程
Bの化合物(7.39g、25.3ミリモル)の溶液を1
5分間かけて滴下した。得られた濁った白色反応混合物
を−78℃で3時間撹拌し、ついで室温に2時間かけて
温めた。この反応混合物に飽和NH4Cl(25mL)
を添加して反応停止させ、Et2O(300mL)で希
釈した。有機層を水(20mL)および食塩水(50m
L)で洗浄し、ついでMgSO4で乾燥させた。蒸発し
て薄黄色の油状物を得、これをシリカゲル(500g)
上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ30:70→
100:0 EtOAc/ヘキサンの勾配液で溶出して
精製し、標記化合物(7.25g、91%)を薄黄色の
油状物として得た。
【0086】TLCシリカゲル(30:70 EtOA
c/ヘキサン) Rf=0.151 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 5.11
(m、2H)、4.09(m、4H)、2.00(m、6
H)、1.80〜1.50(m、4H)、1.68(s、
3H)、1.60(s、6H)、1.42(quintet、1
H、J=7.0Hz)、1.32(t、6H、J=7.0
Hz)ppm
【0087】D.(E)−[1−(ヒドロキシホスフィ
ニル)−6,10−ジメチル−5,9−ウンデカジエニ
ル]ホスホン酸トリエチルエステル THF(35mL)中の工程Cの化合物(3.00g、
9.49ミリモル)の撹拌溶液に、アルゴン下、−78
℃にてsec−ブチルリチウム(8.8mL、シクロヘ
キサン中に1.3M、11.4ミリモル)を10分間かけ
て滴下した。得られた黄色の反応混合物を−78℃にて
75分間撹拌し、ついでジエチルクロロホスファイト
(4.1mL、28.5ミリモル)を一度に速やかに加え
た。得られた無色の溶液を−78℃で1時間撹拌し、つ
いで室温に1.5時間かけて温め、室温で2時間撹拌し
た。この反応混合物を0℃に冷却し、ついでEt2
(50mL)および水(20mL)を加えた。0℃で1
5分間撹拌した後、氷浴を除き、反応混合物を室温にて
15分間撹拌した。さらにEt2O(50mL)を加
え、有機層を水(2×20mL)および食塩水(20m
L)で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。蒸発して粗製
の油状物を得、これをCC7緩衝シリカゲル(125
g)上のフラッシュクロマトグラフィーにかけ、3:9
7→5:95EtOH/CH2Cl2の勾配液で溶出して
精製し、標記化合物(2.72g、70%)を薄黄色の
油状物として得た。標記化合物は、13C NMRで決定
されるように、ジアステレオマーの約2:1の混合物で
ある。
【0088】 TLCシリカゲル(EtOAc) Rf=0.21 IR(CCL4) 2980、2932、2336、17
15、1551、1443、1391、1236、11
65、1028、970、783cm-1 1 H NMR(CDCl3、270MHz):δ 7.22
(d、1H、J=572Hz)、5.03(m、2
H)、4.10(m、6H)、2.18(m、1H)、
2.10〜1.70(m、8H)、1.65〜1.45
(m、2H)、1.60(s、3H)、1.52(s、6
H)、1.30(t、3H、J=7.6Hz)、1.28
(t、6H、J=7.3Hz)ppm MS(CI−NH3、+イオン)m/e 426(M+N
4)、409(M+H)
【0089】E.(E)−[1−(ヒドロキシホスフィ
ニル)−6,10−ジメチル−5,9−ウンデカジエニ
ル]ホスホン酸二ナトリウム塩 CH2Cl2(10mL)中の工程Dの化合物(1.00
g、2.45ミリモル)の溶液に、アルゴン下、ビス
(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(0.
65mL、2.45ミリモル)、ついでブロモトリメチ
ルシラン(1.00mL、7.60ミリモル)を加えた。
この無色反応混合物を室温にて2.75時間撹拌し、こ
の時点でEtOH中のピリジンの溶液(2.9mL、3.
0M、8.6ミリモル)を加えた。得られた混合物を室
温にて1時間撹拌し、ついで真空濃縮した。得られた濁
った白色油状物を高真空にて45分間ポンプにかけ、つ
いで1NNaOH(11.0mL、11.0ミリモル)中
に溶解し、室温にて一夜撹拌した。さらに1N NaO
H(3.7mL、3.7ミリモル)を加え、得られた反応
混合物を室温にてさらに3日間撹拌し、ついで水(15
mL)で希釈し、凍結乾燥して象牙色の固体を得た。こ
の粗製の生成物をSP207ゲル上のカラムクロマトグ
ラフィー(5×20cm)にかけ、水、ついで水の貯蔵
器(500mL)に70:30 MeOH/H2O(50
0mL)を徐々に加えることによって調製した勾配液で
溶出することにより精製した。生成物のフラクションを
濃縮してアセトニトリルを除き、得られた水性溶液を凍
結乾燥して標記化合物(656mg、73%)を白色固
体として得た。
【0090】IR(KBr) 3414、2967、2
926、2856、2315(P−H)、1450、1
181、1098、893cm-1 1 H NMR(D2O、400MHz):δ 7.00
(d、1H、J=531Hz)、5.21(t、1H、
J=7.0Hz)、5.15(t、1H、J=7.0H
z)、2.10〜1.90(m、6H)、1.85〜1.4
0(m、5H)、1.63(s、3H)、1.58(s、
3H)、1.57(s、3H) MS(FAB、+イオン)m/e 391(M+N
a)、369(M+H)、347(m+2H−Na)、
325(M+3H−2Na) 元素分析値(C1324Na252・0.75H2Oとし
て) 計算値(%):C40.90、H6.73、P16.22 実測値(%):C40.75、H6.70、P16.42
【0091】実施例1〜3の手順に従い、本発明の下記
化合物を調製した。
【化28】 (式中、R2、R3および/またはR4はH、アルキルお
よび/またはアルカリ金属、R1は下記式:
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】 で示される基)。
フロントページの続き (72)発明者 ジョン・ケイ・ディクソン・ジュニア アメリカ合衆国ニュージャージー州マウン ト・ホリー、ドーン・ドライブ105番

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にH、アル
    キル、アルケニル、アリール、金属イオンまたはプロド
    ラッグエステル;R1は少なくとも6個の炭素原子を含
    有する脂肪親和性基)で示される化合物、および薬理学
    的に許容し得るその塩。
  2. 【請求項2】 R1がアルキル、アルケニル、アルキニ
    ルまたはアリールである請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1が、鎖中の7〜25個の炭素原子お
    よび1〜4個の二重結合を有するアルケニル;1〜4個
    の三重結合を有するアルキニル;1〜3個の二重結合お
    よび1〜3個の三重結合を有する混合アルケニル−アル
    キニル、これら基においてアルキル、アルケニルおよび
    /またはアルキニルは置換されていても置換されていな
    くてもよい;または式: 【化2】 (式中、(CH2pは鎖中に1〜15個の炭素原子を含
    有し、0、1、2または3個の二重結合および/または
    0、1、2または3個の三重結合を直鎖中に有していて
    もよく、および/または0、1、2または3個の置換基
    を有していてもよい;R6、R7およびR8は同じかまた
    は異なり、H、1〜40個の炭素原子を含有するアルキ
    ル、1〜40個の炭素原子を含有するアルコキシ、2〜
    40個の炭素原子を含有するアルケニル、2〜40個の
    炭素原子を含有するアルケニルオキシ、2〜40個の炭
    素原子を含有するアルキニル、2〜40個の炭素原子を
    含有するアルキニルオキシ、アリール、アリールオキ
    シ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、チオー
    ル、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニ
    ル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリ
    ールスルホニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、
    アミノカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリー
    ルカルボニルオキシ、アリールカルボニルアミノまたは
    アルキルカルボニルアミノ)で示される基である、請求
    項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1が6〜20個の炭素原子を含有する
    請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R2がアルケニルである請求項1に記載
    の化合物。
  6. 【請求項6】 R2がビフェニルである請求項1に記載
    の化合物。
  7. 【請求項7】 R2、R3およびR4(存在する場合)の
    1または2以上がHである請求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R2、R3およびR4の1または2以上が
    アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンであ
    る請求項1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 R6、R7およびR8の少なくとも1つが
    アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニルまたはアル
    キニルオキシである請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R2、R3およびR4の1または2以上
    がKまたはNaである請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 R1がアルケニルである請求項1に記
    載の化合物。
  12. 【請求項12】 R1が式: 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 で示される基である請求項1に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 (E,E)−[1−(エトキシホスフ
    ィニル)−6,10,14−トリメチル−5,9,13−ペ
    ンタデカトリエニル]ホスホン酸、そのジエチルエステ
    ルまたはその対応三カリウムまたは三ナトリウム塩;
    (E)−[1−(エトキシホスフィニル)−6,10−
    ジメチル−5,9−ウンデカジエニル]ホスホン酸、そ
    のトリエチルエステルまたはその対応二ナトリウムまた
    は二カリウム塩;[4−[[1,1'−ビフェニル]−4
    −イル]−1−(ヒドロキシホスフィニル)ブチル]ホ
    スホン酸、そのジエチルエステルまたはその対応三カリ
    ウムまたは三ナトリウム塩;(E,E)−[1−(ヒド
    ロキシホスフィニル)−6,10,14−トリメチル−
    5,9,13−ペンタデカトリエニル]ホスホン酸、その
    ジエチルエステルまたはその対応三カリウムまたは三ナ
    トリウム塩;(E)−[1−(ヒドロキシホスフィニ
    ル)−6,10−ジメチル−5,9−ウンデカジエニル]
    ホスホン酸、そのジエチルエステルまたはその対応三ナ
    トリウムまたは三カリウム塩;または[4−[[1,1'
    −ビフェニル]−4−イル]−1−(エトキシホスフィ
    ニル)ブチル]ホスホン酸、そのジエチルエステルまた
    はその対応三カリウムまたは三ナトリウム塩である請求
    項1に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の化合物および薬理学
    的に許容し得る担体からなる血中コレステロール低下ま
    たは血中脂質低下用組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の化合物および抗高リ
    ポタンパク血症剤の組み合わせからなる抗高脂肪血症
    剤。
  16. 【請求項16】 抗高リポタンパク血症剤がプロブコー
    ル、ゲンフィブロジル、胆汁酸封鎖剤、クロフィブレー
    ト、ニコチン酸、ネオマイシン、p−アミノサリチル
    酸、ベザフィブレート、またはHMG CoAリダクタ
    ーゼインヒビターである請求項15に記載の薬剤。
  17. 【請求項17】 胆汁酸封鎖剤がコレスチラミン、コレ
    スチポールまたはポリデキシドである請求項16に記載
    の薬剤。
  18. 【請求項18】 HMG CoAリダクターゼインヒビ
    ターがロバスタチン、プラバスタチンまたはシンバスタ
    チンである請求項16に記載の薬剤。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の化合物を有効成分と
    するras−関連腫瘍の治療および/または予防剤。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の化合物を有効成分と
    するras癌遺伝子産物のファルネシル化の抑制剤。
  21. 【請求項21】 請求項1に記載の化合物を有効成分と
    するras癌遺伝子により誘発される新生物トランスフ
    ォーメーションの抑制剤。
  22. 【請求項22】 請求項1に記載の化合物を有効成分と
    するrasタンパク質のCAAXボックスのcys残基
    のプレニル化を予防してras癌遺伝子活性を予防する
    薬剤。
  23. 【請求項23】 請求項1に記載の化合物を有効成分と
    する他の関連CAAXボックス含有タンパク質によって
    引き起こされるras−関連腫瘍または疾患の治療およ
    び/または予防剤。
  24. 【請求項24】 請求項1に記載の化合物を有効成分と
    するCAAXボックス含有タンパク質のプレニル化を予
    防して該タンパク質の疾患促進効果を抑制する薬剤。
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