JPH06197964A - 脈流及び流量を制御した医療用輸液装置 - Google Patents

脈流及び流量を制御した医療用輸液装置

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JPH06197964A
JPH06197964A JP4189805A JP18980592A JPH06197964A JP H06197964 A JPH06197964 A JP H06197964A JP 4189805 A JP4189805 A JP 4189805A JP 18980592 A JP18980592 A JP 18980592A JP H06197964 A JPH06197964 A JP H06197964A
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pressure
drive
flow
infusion
speed
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Sumio Kobane
澄夫 小羽根
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医療用輸液装置で最も重要である流速の制御
と脈流の抑圧制御を液圧を仲介として同時に行う。薬液
の流れが超微流速になっても脈流の発生を抑え、同時に
流速を設定速度に安定に制御する。 【構成】 蠕動ポンプの駆動体2と、駆動体により押圧
された輸液チューブ8内の圧力を計測する圧力計測部3
と、駆動体2の駆動速度を計測する速度計測部4と、駆
動部2の駆動速度を設定する駆動速度設定部5ととから
なり、駆動体2の駆動速度が駆動速度設定部5の設定量
と同じになるよう設定圧力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静脈または動脈中へ非
経口的に薬液を投与する医療用の輸液装置に関する。こ
の種の輸液装置は、通常動作の安定な蠕動ポンプを採用
している。蠕動ポンプは、シリコンゴム等の柔軟性を利
用して密閉状態で生体内に給送するが、本発明は一定速
度の流速の制御と脈流の抑圧の制御を同時に行う医療用
輸液装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蠕動ポンプは、脈動が発生するタ
イミングを検知し、その時点でパルスモータの回転速度
を上げて脈動が小さくなるようにしている。(例えば、
実用新案公昭57−27463)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】医療用輸液装置の動作
に於いて、輸液チューブは、回転ローラまたは脈動駆動
子に部分的に押圧され強制的に引き伸ばされているが、
押圧解除の時にその弾性力で復元する。この復元の時に
吐出側の輸液チューブの内容積が増大するため、一定の
流量で送られていた薬液は、蠕動ポンプの側へ一時的に
逆流する。この逆流現象は、流量の変化する脈流となり
医療上好ましくない。
【0004】上記逆流量cは、内径3(mm)の輸液チ
ューブを使用した場合、1回あたり0.06(ml)程
度である。しかし、特に微量例えば20(ml/h)以
下の薬液の投与時に於いて、逆流の影響は無視できず、
患者の治療効果の妨げとなっている。
【0005】さて、図1のグラフは、経過時間(h)と
送液積算量(ml)との関係を示している。蠕動ポンプ
1が時刻t0で始動し、一定の流量で薬液を供給してい
るが、蠕動ポンプの回転ローラが輸液チューブから離れ
ようとする時刻t1から完全に離れる時刻t2の間に、
送液積算量は、逆流現象のため、q1からq2の値的に
減少し、実線で示すように一定の勾配で増加していた量
がその都度点線で示すように設定値より離れることにな
る。
【0006】次に図2は、逆流の時点に於ける時間と流
量(=流速)の関係を示している。時刻t1の以前及び
時刻t2の以後に於いて、流量は、目標の流量aの値に
維持されているが、期間Taでの流量は、負の方向つま
り逆流のため減少する。その逆流総量cは、破線で囲ま
れている部分の面積となり、内径3(mm)の輸液チュ
ーブで実測によると、記述のとおり、0.06(ml)
であった。
【0007】また、回転ローラは、通常スプリングで付
勢されており、また輸液チューブは弾力的に収縮するた
め、流量の変化は、実際には図3の実線で示すように細
かく変化している。この変化はスプリングの付勢力、輸
液チューブの弾力性、チューブの厚み、歯車のガタ、回
転ローラの物理的歪、薬液の流れの乱れ等のバラツキに
よるものであるが、微量の薬液投与の時には無視できず
患者の治療効果の妨げとなる程の影響を与える。
【0008】
【課題を解決するための手段】図3では医療用輸液装置
の一例の流速の細かい変動が示されているが、同時に流
量の変動と共に輸液圧が変動しているのが理解される。
【0009】静脈針9に22G−1の様な小口径のパイ
プを介して薬液を輸液する場合、図4の様に流量と圧力
は正確に比例関係にある。この比例係数αはパイプの
径、長さ、形状、内表面の状態、輸液の粘度、比重等に
より定まり、ハーゲン・ポアズィユの法則により輸液針
の内径の4乗に反比例する。
【0010】生理食塩水蜜度1.006(g/ml)を
静脈針22G−1(内径0.047(mm)、長さ25
(mm))の時比例係数αは0.064(mmHg・h
/ml)であった。同型の静脈針、同規格の薬液を使用
しても製造誤差或いは温度等により同じ比例係数αとは
ならないが、同じ条件の時、圧力と流量は正確に一定の
比例係数αで相関関係となる。
【0011】本発明は、上記の点に着目して吐出圧力を
一定になるようにポンプの回転速度を制御して吐出液の
脈動を抑える。
【0012】一方、蠕動ポンプの1周期T毎に吐出する
液量dは輸液チューブのパイプの径、ローラの数及び蠕
動ポンプの回転半径等により正確に設定される。これは
幾何学的に決まるもので同じポンプを使用する場合1周
期T毎に吐出する液量dの精度は輸液チューブ8のパイ
プの径の精度に依存する。パイプの径は正確に管理され
ているので吐出液量は蠕動ポンプの回転数を管理するこ
とにより正確に制御できる。即ち、吐出液の流速は蠕動
ポンプの回転速度を管理することにより正確に制御でき
る。
【0013】本発明は、この二つの互いに影響しあう
量、吐出圧力を一定にする制御と、回転速度の制御を輸
液チューブ内の圧力pを介して同時に行う。回転速度制
御により平均的な圧力を制御し、同時に瞬間的な圧力変
動Δpを小さくなるように制御して、脈流を抑えながら
流速の制御を行う。
【0014】
【実施例】実施例を図面を参照して説明すると、図5に
於いて、主要部として蠕動ポンプの駆動体2と圧力計測
部3と速度計測部4と駆動速度設定部5と制御部6とよ
り構成されている。
【0015】図6に示すように、駆動体2の押圧体23
はパルスモータ24により収納部21上の輸液チューブ
8をしごきながら回転する。回転アーム22は回転体2
1に固定されているので、輸液チューブをしごく量は一
定である。一実施例では押圧体23に二つのローラ23
a,23bが使用されている。
【0016】そして輸液チューブ8は、中間部分で収納
部21に装着され、上端で点滴筒82に接続され、下端
で静脈針或いはカテーテル9を有している。また上記点
滴筒82は、薬液瓶81の取り出し口に接続してある。
圧力計測部3の圧力センサー31は図6に示されるよう
に、輸液チューブ8に密着させて設置され、感圧部83
を構成する。その電気信号は圧力変換器32に送られ
て、駆動体2により送り出された輸液チューブ内の圧力
を計測する。
【0017】速度計測部4は制御部6内のパルス発振器
70よりのパルス周波数を測定する。このパルス信号は
パルスモータ駆動回路71に送られ、駆動体2内のパル
スモータ24を回転させる。パルスモータ24の回転速
度は印加されるパルス周波数に比例するので、パルス周
波数を測定することは回転速度を計測することになる。
【0018】駆動速度設定部5はスイッチと表示器より
成り立っていて、輸液チューブ内の流速を設定する。例
えば、輸液速度を20ml/hに設定する時、20とす
る。その結果、駆動体2はこの輸液速度に等しい回転速
度に設定される。制御部6は圧力計測部3、速度計測部
4及び駆動速度設定部5よりの信号に従いパルスモータ
24を駆動する。
【0019】次に動作を説明する。駆動速度設定部5に
より輸液速度が設定されると数値変換器61の変換係数
βによりモータに適した数値に変換され、加算器68を
経てパルス発振器70を駆動する。パルス発振器70は
パルスモータ駆動回路71を経由してのパルスモータ2
4を設定速度に回転せしめる。
【0020】パルスモータ24は蠕動ポンプ駆動体2の
押圧体23を回転して輸液チューブ8内の薬液を押出
す。静脈針或いはカテーテル9が輸液チューブ8の先端
についているためチューブ内の圧力は輸液速度に応じて
高くなる。その圧力は圧力計測部3により計測される。
【0021】この計測圧力は薬液の粘度、輸液針の内
径、長さ、薬液の流速、環境温度、圧力計測3の計測誤
差等を全て含んだ値となる。従って、この時の圧力計測
部3の測定値は設定流速に対する最も正しい圧力値を示
す。
【0022】この圧力値はA/D変換器64によりデジ
タル値化され、平均器65により平均され基準圧力値P
rとなる。この基準圧力値Prは加算器67を経由し
て、比較器66によりA/D変換器64からの瞬間値と
比較される。薬液の流速の変動は圧力の瞬間値の変動と
して現れるので、流速が変動している場合は比較器66
から出力される。この変動値Δpは演算増幅器68によ
り適当な伝達関数F(s)を加えて加算器69を経てパ
ルス発振器70の周波数を変化させる。
【0023】パルス発振器70は入力される数値に比例
して周波数を変える、比例係数γの一種のシンセサイザ
ーである。この動作により、パルスモータ70は常に輸
液チューブ内の圧力pが一定になるように動作する。即
ち、薬液の流速の変動が抑えられ、脈動の少ない一定の
流速が得られる。
【0024】一方、パルス発振器70の周波数は速度計
測部4により常に計測されている。蠕動ポンプ駆動体2
には2つのローラが付いているので駆動体2の2分の1
回転相当の周期Tのパルス数を計測する。この周期Tは
駆動速度設定部5より速度計測部4に与えられる。速度
計測部4の計測値は比較器62内に設定されている基準
値Rと比較され、流速の設定速度とのズレが求められ
る。
【0025】この差の信号は演算増幅器63により適当
な伝達関数G(s)が加えられ、加算器67にて基準圧
力値に加えられて、基準圧力値Prが変更される。この
新しい基準圧力値Prは設定流速により近い圧力値であ
る。
【0026】輸液チューブ8内の圧力pがこの新しい基
準圧力値Prになるよう制御される。この変更は演算増
幅器68、加算器69、パルス発振器70、パルスモー
タ駆動回路71を経てパルスモータ24の速度を変え
る。この一連の動作により薬液チューブ内の流速は駆動
速度設定部5の設定値に限りなく近くなる。
【0027】比較器62内の基準値Rは駆動体2を2分
の1回転させる時のパルスモータ24に必要なパルス数
である。これは設計時に決まるもので不変である。
【0028】パルスモータを制御するのに二つのループ
がある。一つは圧力の変動を演算増幅器68により増幅
し、圧力変動を抑えるループである。二つ目は速度変動
を演算増幅器63により増幅し、輸液速度が設定値にな
るように制御するループである。演算増幅器63のルー
プは周期T毎に補正が行われるので、この二つのループ
はお互いが干渉しあうことはない。
【0029】さて、ここで実施例の一例を示す。定常時
の目標の流量a=5(ml/h)、そして蠕動ポンプの
2分の1回転毎に吐出される液量d=0.8(ml/
(r/2))、蠕動ポンプを2分の1回転させるための
パルスモータ24に加えなければならない電気パルスの
数R=1440とすると、定常運転時のパルスモータ2
4の駆動パルスの周波数fa(Hz)は、次式(1)で
算出される。 fa=a・R/d(p/h)=a・R/(d・360
0)(パルス/秒、Hz)(1) =5×1440/(0.8×3600)=2.5(H
z)
【0030】速度計測部4の測定周期Tは(2)式で与
えられる。 T=R/fa=1440/2.5=576(秒)=9.
6分…………………(2) 数値変換器61の変換係数βは(3)式で与えられる。 β=fa/(a・γ)………………………………………
………………………(3) 但し、γはパルス発振器70の入力数値に対する発振周
波数係数である。
【0031】静脈針8に25G−1を使用すれば、比例
係数αは生理食塩水のとき α=0.525(mmHg・h/ml) である。従って、輸液チューブ8内の圧力pは(4)式
で与えられる。 p=α・a=0.525×5=2.625(mmHg)
………………………(4) である。1パルス毎に変化する圧力の比mを100とす
ると、1パルス毎に変化する圧力Δpは Δp=p/m=2.625/100=0.02625
(mmHg/bit)(5)
【0032】F(s)=40 γ=1 とすれば、クローズループゲインGc(s)は Gc(s)=Δp・F(s)・r=0.02625×4
0×1=1.05…(6) となり、約1秒遅れで流速の補正が行われる。数値変換
器61の変換係数βは(3)式より β=fa/(a・γ)=2.5/(5×1)=0.5…
………………………(7) 速度ループの演算増幅器の伝達関数G(s)も同じ様に
して求められる。
【0033】速度計測部4とパルス発振器70に水晶発
振器を利用すると、パルス発振器70は正確に入力数値
に比例した周波数を発振するので、安定な制御が行え
る。また、速度計測部4の周波数測定精度が水晶の安定
度まで高められ、ひいては非常に精度よく輸液の流速を
制御できる。
【0034】従って、上述の様な実施例では、蠕動ポン
プ本体は1周期576秒というゆっくりした動きである
が、約1秒という細かい周期で薬液の脈動が無いように
補正されながら動作する。しかも、576秒の周期で流
量を修正しながらポンプは動くので流速の正確なしかも
脈動の少ない医療用輸液装置が得られる。
【0035】上述中、1パルス毎の圧力比mを100と
置いたが、この値は静脈針8迄の長さ、輸液チューブ8
の材質、輸液の粘度等により変化する。この圧力比mの
値は小さい方が精度よく制御できることは説明より理解
できると思うが、この圧力比mの値を小さくする一方法
として図7に示すように静脈針9の他に、ポンプ本体近
傍にオリフィス84を設けるとよい。
【0036】オリフィス84を近傍に設けることによ
り、蠕動ポンプ駆動体2より感圧部83までに拡散する
体積が小さくなり圧力比mが小さくなる。また、このオ
リフィス84は輸液チューブ8b及び感圧部83迄の体
積と組合せて、液流に対する物理的なフィルターの役目
を果たし、いっそう脈動の少ない液流が得られる。
【0037】図7に示すようにオリフィス84を分岐点
に薬液チューブ8の材質を変え、軟質のチューブ8aと
硬質のチューブ8bとするとより効果的である。軟質チ
ューブ8aは収納部21に配置され安定な輸液駆動が行
われる。硬質チューブ8bは静脈針9とオリフィス84
の間を結び、閉塞等による圧力変動を速やかに感圧部8
3に伝達し、短時間で閉塞等の異常事態の警報を発する
ことができる。
【0038】閉塞等の異常があると輸液チューブ8内の
圧力pが上昇しようとするが、それを基準圧力Prに抑
えるよう制御系が働きパルスモータ24の回転数は異常
に低下するか停止する。この状態を異常警報器7は速度
計測部4よりより得て警報を発する。
【0039】
【発明の効果】他の産業分野で輸液チューブ内の圧力を
制御して脈動を抑えることは行われていることもある
が、その場合流速の制御は行われていない。医療用輸液
ポンプの場合、薬液を注入するので特に注入速度は正確
でなければならない。一般の医療用輸液ポンプは注入速
度について特に正確に制御しているが、その一例を図3
で見られるように脈流が大きい。
【0040】この二つの量、脈流の大きさと流速、を同
時に制御することに本発明の新規性がある。この二つの
制御を薬液チューブ内の圧力pを仲介として結び付けた
ところに新規性がある。しかも、本発明の優れたところ
は、その圧力計測部3の測定精度が悪くても脈流及び流
速制御に影響なく、流速の精度が水晶振動子程の高精度
が保証されることである。
【0041】薬液チューブ内の圧力pを利用すると薬液
の粘度、温度、静脈針或いはカテーテル9、オリフィス
84などの条件により大きく影響され、初期設定が困難
になるのが普通であるが、本発明はそこにも新規性があ
る。即ち、駆動設定部5により初期設定された値でパル
スモータ24を回し、その結果得られた薬液チューブ内
の圧力pを平均器65にて平均した値を基準値Prとし
て利用する。この値には全ての条件が含まれ、その値を
基準とすることにより初期設定の困難さを解消すると同
時に圧力計測部3の測定誤差も取り除くことができる。
【0042】従って、圧力計測部3はある程度高感度で
あれば、温度ドリフト等が大きい廉価なものを使用する
ことができる。薬液の流速の精度は上述の説明からも分
るようにあくまでも速度計測部4の精度に依存する。水
晶振動子等を利用すれば高精度の流速制御が行われるこ
とは説明のとおりである。
【0043】オリフィス84に細かい繊維或いはメッシ
ュ等を利用すれば、ゴミの排除にも利用できる。オリフ
ィス84の下部輸液チューブ8bに三方弁等を利用し
て、今一つの輸液ポンプと共に二液以上の薬液を同時に
注入する場合、他の注入状態に左右されずに薬液の注入
状態を設定できる等の利点がある。
【0044】オリフィス84は静脈針或いはカテーテル
9に較べ、液流に対し高い抵抗αを作ることがで容易で
あるので、5ml/h以下というような超微流速の場合
特に有効である。(3)式に示されたように流速が遅い
場合、輸液チューブ内の圧力pが小さくなる。オリフィ
ス84により液流に対する高い抵抗αを作り圧力pを高
め、ひいては圧力の良好な検出感度を維持することがで
きる。
【0045】また別の効用として、高い輸液チューブ圧
力pを作ると多少の被治療患者の姿勢変化による体内圧
力の変化に於いても安定した流速で薬液を供給する事が
できる。これは丁度、薬液瓶81を高い位置に吊るして
点滴すると安定した注液ができるのと同じ原理である。
【0046】本発明は、閉塞等の異常事態を発見するに
も能力を発揮する。もし万が一閉塞の事態が発生する
と、輸液チューブ8内の圧力は上昇しようとするが本発
明は常に基準圧力Prになるよう制御体系が働く。圧力
pは上昇せずにパルスモータ24の回転速度が低下する
か停止する。それゆえ、異常検知が早くまた小さなボー
ラス量に抑えられる。
【0047】なお、本説明中の蠕動ポンプは別名ボルメ
トリックポンプとも呼ばれている。ボルメトリックポン
プの中には回転式、脈動式或いはピストン式等色々のタ
イプが有るが、全てのポンプに本発明は利用されること
は論を待たない。本説明中制御の課程を全てデジタル的
に説明したが、アナログ的構成でも全く同じである。
【0048】また、図5、図6及び図7に於いては本発
明の一方法を説明したに過ぎず、制御のループゲインを
一定にするため比較器62及び66の出力の比を取る等
色々の方法が考えられるが、全て同一の発明である。
【0049】本発明によると、医療用輸液装置に於ける
液流の脈動を阻止でき、しかも正確な流速を確保できる
ため、薬液の微量投与をする場合でも、正確に、しかも
長時間安定して進められるという実用的効果が発揮され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】時間−送液積算量の関係を示すグラフである。
【図2】時間−流量の関係を示すグラフである。
【図3】医療用輸液装置の一実例の実動作の時間−流
速、液圧、流量の関係を示すグラフである。
【図4】静脈針数点の流速−液圧の関係を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の医療用輸液装置のブロック図である。
【図6】本発明の駆動体、圧力計の詳細説明図である。
【図7】本発明のオリフィスを付けた時の一実施例を示
す図である。
【符号の説明】
1 医療用輸液装置 2 蠕動ポンプ駆動体 3 圧力計測部 4 速度計測部 5 駆動速度設定部 6 制御部 7 異常警報器 8 輸液チューブ(輸液チューブ8a,輸液チューブ8
b) 9 静脈針(静脈針、カテーテル等) 21 収納部 22 アーム 23 押圧体(ローラ23a,ローラ23b) 24 パルスモータ 25 回転体 31 圧力センサー 32 圧力変換器 61 数値変換 62 比較器 63 演算増幅器G(s) 64 A/D変換器 65 平均器 66 比較器 67 加算器 68 演算増幅器F(S) 69 加算器 70 パルス発振器 71 パルスモータ駆動回路 81 薬液瓶 82 点滴筒 83 感圧部 84 オリフィス a 目標流量(ml/h) c 1周期毎の逆流総量 d 1周期毎に吐出される液量(ml/T) fa 目標流量の時のパルスモータに加わる定常パルス
周波数(Hz) F(s) 演算増幅器68の伝達関数 Gc 脈流抑圧のクローズループゲイン G(s) 演算増幅器63の伝達関数 m 1パルス毎に変化する圧力比 p 感圧部83に於ける液圧(mmHg) Pr 基準圧力値 R 1周期に必要なパルスモータ24に加える電気パル
ス数 T 周期(一実施例では蠕動ポンプの2分の1回転) α 静脈針、カテーテル、オリフィス等の液流に体する
比例係数 β 数値変換器61の変換係数 γ パルス発振器70の発振周波数係数 Δp 1パルス毎に変化する圧力(mmHg/puls
e)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蠕動ポンプの駆動体(2)と、駆動体に
    より押圧された輸液チューブ(8)内の圧力pを計測す
    る圧力計測部(3)と、駆動体の駆動速度を計測する速
    度計測部(4)と、駆動部(2)の駆動速度を設定する
    駆動速度設定部(5)と、輸液チューブ内の圧力が駆動
    速度設定部(5)の設定量により設定された基準圧力
    (Pr)になるよう制御する制御部(6)とからなり、
    駆動体(2)の駆動速度が駆動速度設定部(5)の設定
    量と同じになるよう基準圧力(Pr)を変化させること
    を特徴とする医療用輸液装置。
  2. 【請求項2】 蠕動ポンプの駆動体(2)と静脈針或い
    はカテーテル(9)との中間の輸液チューブ(8)内に
    オリフィス(84)を設けることを特徴とする医療用輸
    液装置。
  3. 【請求項3】 オリフィス(84)を境に材質の異なる
    輸液チューブ(8a)および(8b)を利用することを
    特徴とする医療用輸液装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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