JPH0619562U - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯に付着した歯垢等を効率よく除去する。 【構成】 上面にブラシ毛3 を植設した少なくとも一つ
の植毛基板4 を、傾動及び上下動自在に歯ブラシ本体2
の植毛基部22に設けていると共に、植毛基板4 を上方に
付勢する付勢手段5 を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【従来の技術】

従来の歯ブラシは、把持部と植毛基部とから形成された歯ブラシ本体と、該歯 ブラシ本体の植毛基部の上面に植設されて、植毛基部上方に突出する多数のブラ シ毛とからなっており、歯ブラシ本体とブラシ毛とは、一体的に形成されている 。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、歯ブラシで歯を磨くにあたっては、まず、ブラシ毛の毛先を歯に一 様に当接させ、その上で、歯ブラシ本体を振動することが、最も効率よく確実に 歯を磨くことができる方法である。しかし、従来の歯ブラシにあっては、ブラシ 毛と歯ブラシ本体とは一体的に形成されているので、磨く歯の位置によっては歯 に対して歯ブラシ本体を平行にできず、ブラシ毛の毛先を一様に歯に当接させる ことが困難であり、かかる場合に、歯に付着した歯垢等の磨き残しがあるという 問題点を有していた。また、無理に力を入れてブラシ毛を歯に押し付けても、ブ ラシ毛が散開してブラシ毛の毛先は歯に当接せず、やはり、歯垢等の磨き残しが あると共に、ブラシ毛の傷みが激しくなるという問題点を有していた。

【０００３】 そこで、本考案は上記の問題点に鑑み、効率よく歯に付着した歯垢等を除去す ることができる歯ブラシを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、把持部と植毛基部とを備えた歯ブラシ本体と、該歯ブラシ本体の植 毛基部上方に突出する多数のブラシ毛とを備えた歯ブラシにおいて、上記目的を 達成するため、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、上面に前記ブラシ毛を植設した少なくとも一つの植毛基板を 、傾動及び上下動自在に前記歯ブラシ本体の植毛基部に設けていると共に、前記 植毛基板を上方に付勢する付勢手段を備えていることを特徴としている。

【０００５】

【作用】

本考案の歯ブラシによれば、ブラシ毛の毛先を歯に当接させて軽く押し付ける と、付勢手段の付勢力に抗して植毛基板が傾動又は上下動して、ブラシ毛の毛先 が一様に歯に当接する。そして、歯ブラシ本体を振動すると、それに伴って、植 毛基板が揺動し、ブラシ毛の毛先は常に歯に一様に当接する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図１乃至図４は、本考案の第１実施例を示しており、図において、歯ブラシ1 は、把持部21と植毛基部22とから棒状に形成された歯ブラシ本体2 と、上面に多 数のブラシ毛3 が植設された植毛基板4 と、歯ブラシ本体2 の長手方向に数個の 波条とされた板バネからなる付勢手段5 とを備えている。

【０００７】 前記歯ブラシ本体2 の植毛基部22は、底壁22A と、左右側壁22B,22B と、該左 右側壁22B,22B の上側側端縁から内方に延設された鍔部22C,22C とからなり、こ れらにより、歯ブラシ本体2 の長手方向に延びる上方開口の凹嵌溝6 が形成され ている。なお、底壁22A には適所に数個の水抜孔7 が穿設されていて、凹嵌溝6 内に溜まった水等を排水する。

【０００８】 前記植毛基板4 は、矩形板状であり、前記凹嵌溝6 に装入されており、植毛基 板4 の板厚が凹嵌溝6 の溝深さより小さくされているため、歯ブラシ本体2 に対 して傾動及び上下動自在である。なお、ブラシ毛3 は、数本のブラシ毛3 からな る毛束ごとに、整列状に、植毛基板4 上面に植設されていて、この毛束上端部は 半球状にカットされている。また、植毛基板4 の左右側端縁は、植毛基部22の鍔 部22C と係合する切欠部4Aとされていて、植毛基板4 が凹嵌溝6 から離脱するこ とがなく、植毛基板4 が凹嵌溝6 の上部に位置する際には、植毛基板4 の上面は 、歯ブラシ本体2 の上面と略面一である。

【０００９】 前記付勢手段5 は、植毛基板4 と前記植毛基部22の底壁22A との間に介装され ており、植毛基板4 を上方に付勢している。 上記第１実施例によれば、ブラシ毛3 の毛先を歯に当接させて軽く押し付ける と、図４に示すように、付勢手段5 の付勢力に抗して植毛基板4 が歯と平行にな るように傾動して、ブラシ毛3 の毛先が一様に歯に当接するので、磨く歯の位置 によらず、効率よく且つ確実に歯を磨くことができる。また、少々強くブラシ毛 3 を歯に押し付けても、その押し付け力を付勢手段5 が吸収するため、ブラシ毛 3 が散開することを防止することができる。

【００１０】 なお、上記実施例の歯ブラシ1 を生産するにあたって、植毛基板4 及び付勢手 段5 を凹嵌溝6 に装入する方法としては、図５に示すように、植毛基部22の端部 を開口しておき、該開口部から付勢手段5 及び植毛基板4 を挿入した後に開口部 を密封して装入する方法や、また、図６に示すように、歯ブラシ本体2 を左右分 割体2a,2b により構成し、植毛基板4 及び付勢手段5 を左右両側方から挟み込ん で装入する方法や、さらに、鍔部22C を左右両側方に押し拡がるようなスプリン グとしておき、付勢手段5 及び植毛基板4 を順に上方からカチ込み嵌合する方法 等が挙げられる。

【００１１】 図７乃至図９に示すものは、本考案の第２実施例を示しており、上記第１実施 例と同様の構成については同符号を付し、詳細説明を省略する。 前記植毛基部22の左右側壁間には、歯ブラシ本体2 の長手方向に沿って数個（ 本実施例では３個）の分割壁22D が立設されていて、これらにより凹嵌溝6 が数 個（本実施例では４個）の小溝10に分割されている。

【００１２】 夫々の小溝10には、植毛基板4 と、スプリングとされた付勢手段5 が装入され ていて、夫々の植毛基板4 は、個別に上下動自在であり、付勢手段5 によって上 方に付勢されている。 上記第２実施例によれば、図９に示すように、歯が凹凸状になっている場合で も、夫々の植毛基板4 が上下動して、ブラシ毛3 の毛先を歯に一様に当接させる ことができる。

【００１３】 本考案は、上記実施例に限定されることはなく、適宜設計変更することができ るものである。例えば、付勢手段5 はスポンジ等の弾性体であってもよい。また 、歯ブラシ本体2 の植毛基部22の形状と、植毛基板4 の形状とを、互いに逆にし て、植毛基部22を板状にし、植毛基板4 に凹嵌溝6 を設けてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

上述の様に、本考案は、把持部21と植毛基部22とを備えた歯ブラシ本体2 と、 該歯ブラシ本体2 の植毛基部22上方に突出する多数のブラシ毛3 とを備えた歯ブ ラシ1 において、上面に前記ブラシ毛3 を植設した少なくとも一つの植毛基板4 を、傾動及び上下動自在に前記歯ブラシ本体2 の植毛基部22に設けていると共に 、前記植毛基板4 を上方に付勢する付勢手段5 を備えていることを特徴とするも のであるから、ブラシ毛3 の毛先を歯に当接させて軽く押し付けると、付勢手段 5 の付勢力に抗して植毛基板4 が傾動又は上下動して、ブラシ毛3 の毛先が一様 に歯に当接し、そして、歯ブラシ本体2 を振動すると、それに伴って、植毛基板 4 が揺動し、ブラシ毛3 の毛先は常に歯に一様に当接するので、磨く歯の位置に よらず、効率よく且つ確実に歯を磨くことができる。また、少々強くブラシ毛3 を歯に押し付けても、その押し付け力を付勢手段5 が吸収するため、ブラシ毛3 が散開することを防止することができ、耐久性の向上ともなっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例に係る歯ブラシの平面図で
ある。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】同実施例の作用説明図である。

【図５】生産方法の一例を示す斜視図である。

【図６】生産方法の一例を示す斜視図である。

【図７】本考案の第２実施例に係る歯ブラシの平面図で
ある。

【図８】図７のＣ−Ｃ線断面図である。

【図９】同実施例の作用説明図である。

【符号の説明】

1 歯ブラシ 2 歯ブラシ本体 21 把持部 22 植毛基部 3 ブラシ毛 4 植毛基板 5 付勢手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 把持部(21)と植毛基部(22)とを備えた歯
   ブラシ本体(2) と、該歯ブラシ本体(2) の植毛基部(22)
   上方に突出する多数のブラシ毛(3) とを備えた歯ブラシ
   (1) において、上面に前記ブラシ毛(3) を植設した少な
   くとも一つの植毛基板(4) を、傾動及び上下動自在に前
   記歯ブラシ本体(2) の植毛基部(22)に設けていると共
   に、前記植毛基板(4) を上方に付勢する付勢手段(5) を
   備えていることを特徴とする歯ブラシ。