JPH0619536Y2 - ガス圧含浸装置 - Google Patents
ガス圧含浸装置Info
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- JPH0619536Y2 JPH0619536Y2 JP2844587U JP2844587U JPH0619536Y2 JP H0619536 Y2 JPH0619536 Y2 JP H0619536Y2 JP 2844587 U JP2844587 U JP 2844587U JP 2844587 U JP2844587 U JP 2844587U JP H0619536 Y2 JPH0619536 Y2 JP H0619536Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、金属粉末、カーボン粉末等の多孔質成形体の
気孔中に、高圧ガスの圧力により金属、ガラス、セラミ
ックス等の溶融含浸材料を圧入し、含浸させるガス圧含
浸装置に関するものである。
気孔中に、高圧ガスの圧力により金属、ガラス、セラミ
ックス等の溶融含浸材料を圧入し、含浸させるガス圧含
浸装置に関するものである。
多孔質成形体と含浸材料を高温高圧雰囲気下において、
内部を真空引きし、含浸材料を溶融し、高圧下で多孔質
成形体に含浸させる装置は、例えば特開昭60−103
141号の公報で提案されている。ここで第3図を参考
として以下に説明する。
内部を真空引きし、含浸材料を溶融し、高圧下で多孔質
成形体に含浸させる装置は、例えば特開昭60−103
141号の公報で提案されている。ここで第3図を参考
として以下に説明する。
第3図は従来技術を示す正断面図であり、多孔質成形体
(1)がその周囲に配置された含浸材料(2)である合金イン
ゴットによって、完全に取り囲むような状態で金属カプ
セル(3)に収納されている。
(1)がその周囲に配置された含浸材料(2)である合金イン
ゴットによって、完全に取り囲むような状態で金属カプ
セル(3)に収納されている。
前記金属カプセル(3)の材料は、鉄、モリブデン、ニッ
ケル、チタンなどで作成される。
ケル、チタンなどで作成される。
かかる金属カプセル(3)内に多孔質成形体(1)と含浸材料
(2)とを充填する際には、第3図に示したように含浸材
料(2)である数個の金属インゴットを金属カプセル(3)内
で組合わせて形成した筒体内に多孔質成形体(1)を配置
するか、または多孔質成形体(1)を含浸材料(2)である金
属粉粒体中に埋める。
(2)とを充填する際には、第3図に示したように含浸材
料(2)である数個の金属インゴットを金属カプセル(3)内
で組合わせて形成した筒体内に多孔質成形体(1)を配置
するか、または多孔質成形体(1)を含浸材料(2)である金
属粉粒体中に埋める。
多孔質成形体(1)の密度が小さい場合は、周囲の含浸材
料(2)の体積を含浸所要量以上に大きくして金属カプセ
ル(3)内における全体積変化が小さくなるように調整す
ることが好ましい。
料(2)の体積を含浸所要量以上に大きくして金属カプセ
ル(3)内における全体積変化が小さくなるように調整す
ることが好ましい。
かくして多孔質成形体(1)と含浸材料(2)とを収容した金
属カプセル(3)は、該金属カプセル(3)に突設された吸気
管から真空吸引することにより内部で真空状態となした
後、吸気管を閉塞して真空封入する。
属カプセル(3)は、該金属カプセル(3)に突設された吸気
管から真空吸引することにより内部で真空状態となした
後、吸気管を閉塞して真空封入する。
上記のようにして準備された金属カプセル(3)は、含浸
装置の高圧室内に装入され、含浸処理を施される。
装置の高圧室内に装入され、含浸処理を施される。
含浸処理における加熱温度は、含浸材料(2)の液相線温
度以上で、かつ前記金属カプセル(3)および多孔質成形
体(1)の融点又は昇華温度よりも低い適宜な温度に設定
する。
度以上で、かつ前記金属カプセル(3)および多孔質成形
体(1)の融点又は昇華温度よりも低い適宜な温度に設定
する。
かかる温度に加熱することによって、含浸材料(2)は金
属カプセル(3)内部で溶融状態となる。
属カプセル(3)内部で溶融状態となる。
それとともに高圧室内部は窒素ガス、アルゴンガスなど
の圧媒ガスで加圧される。
の圧媒ガスで加圧される。
その圧力は金属カプセル(3)を変形させて内部の溶融し
た含浸材料(2)を多孔質成形体(1)の空隙に圧入し、多孔
質成形体(1)に含浸材料で含浸した上、両者を結合させ
るに必要かつ充分な圧力であり、通常1000〜2000気圧程
度の高圧が採用される。
た含浸材料(2)を多孔質成形体(1)の空隙に圧入し、多孔
質成形体(1)に含浸材料で含浸した上、両者を結合させ
るに必要かつ充分な圧力であり、通常1000〜2000気圧程
度の高圧が採用される。
また、かかる多孔質成形体に含浸させる別の装置として
提案されている外熱型高温高圧雰囲気炉を使用したガス
圧含浸装置を第4図に基づいて以下に説明する。
提案されている外熱型高温高圧雰囲気炉を使用したガス
圧含浸装置を第4図に基づいて以下に説明する。
第4図は、従来技術を示す正断面図であり、高圧容器
(4)内に耐熱性容器(5)が設けられ、前記高圧容器(4)を
密閉する上蓋(6)が着脱自在に取付けられている。
(4)内に耐熱性容器(5)が設けられ、前記高圧容器(4)を
密閉する上蓋(6)が着脱自在に取付けられている。
該上蓋(6)には、ガス流通孔(7)が孔設され、ガスの流
入、流出が可能とされている。
入、流出が可能とされている。
前記高圧容器(4)の側周面にはヒータ(8)が取付けられ、
高圧容器(4)の内部が加熱されるよう配設されている。
高圧容器(4)の内部が加熱されるよう配設されている。
上記構成の装置において、耐熱性容器(5)に多孔質成形
体(1)と含浸材料(2)を充填し、かつ高圧容器(4)中に浮
き上り止め(9)と共にセットして、上蓋(6)を前記高圧容
器(4)にボルト、ナット等で密閉状態となるように取付
ける。
体(1)と含浸材料(2)を充填し、かつ高圧容器(4)中に浮
き上り止め(9)と共にセットして、上蓋(6)を前記高圧容
器(4)にボルト、ナット等で密閉状態となるように取付
ける。
次に高圧容器(4)内部を真空引きしつつ、該高圧容器(4)
側面に周設されたヒータ(8)に通電することにより、耐
熱性容器(5)内の含浸材料(2)を溶融し、続いて上蓋(6)
に孔設されたガス流通孔(7)を通じて圧媒ガスを供給し
て、溶融した含浸材料(2)を多孔質成形体(1)中の気孔に
含浸せしめる方法となっている。
側面に周設されたヒータ(8)に通電することにより、耐
熱性容器(5)内の含浸材料(2)を溶融し、続いて上蓋(6)
に孔設されたガス流通孔(7)を通じて圧媒ガスを供給し
て、溶融した含浸材料(2)を多孔質成形体(1)中の気孔に
含浸せしめる方法となっている。
又、高温高圧雰囲気炉の高圧室内で、多孔質成形体を上
部より吊下保持し、溶融した含浸材料が充填された耐熱
性容器を上下動させて、前記多孔質成形体を含浸させる
装置が特開昭60−39104号で提案されている。
部より吊下保持し、溶融した含浸材料が充填された耐熱
性容器を上下動させて、前記多孔質成形体を含浸させる
装置が特開昭60−39104号で提案されている。
以下に第5図について説明する。
第5図は従来技術を示す正断面図であり、(21)は高圧円
筒、(22)は上蓋、(23)は下蓋で、上蓋(22)には図示して
いないが、高圧窒素ガス又はアルゴンガスの導入、導出
のための流出孔が設けられている。前記高圧円筒(21)の
内部に断熱層(24)とその内側にヒータ(25)が配設されて
いる。
筒、(22)は上蓋、(23)は下蓋で、上蓋(22)には図示して
いないが、高圧窒素ガス又はアルゴンガスの導入、導出
のための流出孔が設けられている。前記高圧円筒(21)の
内部に断熱層(24)とその内側にヒータ(25)が配設されて
いる。
しかして、上記ヒータ(25)は図示例にあってはヒータ(2
5)内側に設けられた保持筒(26)の外周に碍子を介して固
定されており、前記保持筒(26)の上部には蓋(27)が装設
されている。
5)内側に設けられた保持筒(26)の外周に碍子を介して固
定されており、前記保持筒(26)の上部には蓋(27)が装設
されている。
なお、保持筒(26)の下部には、高圧ガス通路(28)を有し
ている。又、下蓋(23)を貫通して押棒(29)が挿設されて
おり、その下端が高圧円筒(21)外に設置されたシリンダ
ー(30)のロッド下端と結合されている。
ている。又、下蓋(23)を貫通して押棒(29)が挿設されて
おり、その下端が高圧円筒(21)外に設置されたシリンダ
ー(30)のロッド下端と結合されている。
そして多孔質成形体(1)は前記ヒータ保持筒(26)の蓋(2
7)に固定されて吊下保持されている。
7)に固定されて吊下保持されている。
含浸材料(2)である溶融金属は耐熱性容器(31)内に収容
されて、前記押棒(29)上部に結合されている炉床(32)の
上に載置されている。
されて、前記押棒(29)上部に結合されている炉床(32)の
上に載置されている。
従ってシリンダー(30)を作動することによって、押棒(2
9)が上下方向に移動し、耐熱性容器(31)がこれに伴って
上下動して、多孔質成形体(1)をその中にドブ漬けした
り、離したりすることになる。上記構成において、耐熱
性容器(31)に含浸材料(2)を収容する。そしてその状態
で高圧室内を真空に吸引しながら、ヒータ(25)に通電し
て加熱し、耐熱性容器(31)内の含浸材料(2)を完全に溶
融する。次にシリンダー(30)を作動して押棒(29)を押し
上げ、これを介して耐熱性容器(31)を押し上げ、上方に
吊下保持されている多孔質成形体(1)をドブ漬けにす
る。
9)が上下方向に移動し、耐熱性容器(31)がこれに伴って
上下動して、多孔質成形体(1)をその中にドブ漬けした
り、離したりすることになる。上記構成において、耐熱
性容器(31)に含浸材料(2)を収容する。そしてその状態
で高圧室内を真空に吸引しながら、ヒータ(25)に通電し
て加熱し、耐熱性容器(31)内の含浸材料(2)を完全に溶
融する。次にシリンダー(30)を作動して押棒(29)を押し
上げ、これを介して耐熱性容器(31)を押し上げ、上方に
吊下保持されている多孔質成形体(1)をドブ漬けにす
る。
この状態で50〜100kg/cm2程度の圧媒ガスを導入して、
高圧ガスの加圧力によって含浸を行う。
高圧ガスの加圧力によって含浸を行う。
従来の技術として特開昭60−103141号で提案さ
れているガス圧含浸装置では、金属カプセル(3)に多孔
質成形体(1)と含浸材料(2)を後者が前者を取り囲むよう
に配置し、該金属カプセル(3)内を真空状態とした後、
真空封入する準備段階を経て、前記真空封入した金属カ
プセル(3)を含浸装置に収容し、含浸材料(2)の液相線温
度以上で、かつ前記金属カプセル(3)および多孔質成形
体(1)の融点又は昇華温度よりも低い温度に加熱し、含
浸材料(2)を溶融せしめる。
れているガス圧含浸装置では、金属カプセル(3)に多孔
質成形体(1)と含浸材料(2)を後者が前者を取り囲むよう
に配置し、該金属カプセル(3)内を真空状態とした後、
真空封入する準備段階を経て、前記真空封入した金属カ
プセル(3)を含浸装置に収容し、含浸材料(2)の液相線温
度以上で、かつ前記金属カプセル(3)および多孔質成形
体(1)の融点又は昇華温度よりも低い温度に加熱し、含
浸材料(2)を溶融せしめる。
つづいて圧媒ガスを介して等方的に加圧して金属カプセ
ル(3)を変形させつつ、金属カプセル(3)内の溶融含浸材
料(2)を多孔質成形体(1)の気孔中に含浸させる方法がと
られている。
ル(3)を変形させつつ、金属カプセル(3)内の溶融含浸材
料(2)を多孔質成形体(1)の気孔中に含浸させる方法がと
られている。
本方法で使用される金属カプセル(3)の材料は、含浸処
理温度、および圧力条件で含浸材料(2)が溶融状態にな
ったときにも溶融せず軟化し、圧媒ガスを介して等方的
に加圧するときにも金属カプセル内の体質の減少に応じ
て均一に変形し、かつ含浸材料(2)とも化学反応しない
材料であることが必要とされ、金属カプセル(3)材料に
きびしい選択条件がある。
理温度、および圧力条件で含浸材料(2)が溶融状態にな
ったときにも溶融せず軟化し、圧媒ガスを介して等方的
に加圧するときにも金属カプセル内の体質の減少に応じ
て均一に変形し、かつ含浸材料(2)とも化学反応しない
材料であることが必要とされ、金属カプセル(3)材料に
きびしい選択条件がある。
従って多孔質成形体(1)と含浸材料(2)とを種々組合せて
各種複合材料を製造しようとするときに、金属カプセル
(3)材料の選択という複合材料の構成材料以外の材料選
択の問題があり、それが複合材料の多孔質成形体(1)と
含浸材料(2)の組合せに制限を加えることになってい
る。
各種複合材料を製造しようとするときに、金属カプセル
(3)材料の選択という複合材料の構成材料以外の材料選
択の問題があり、それが複合材料の多孔質成形体(1)と
含浸材料(2)の組合せに制限を加えることになってい
る。
又、金属カプセル(3)を用いる場合には、金属カプセル
(3)の製造から多孔質成形体(1)および含浸材料(2)の充
填さらに金属カプセル(3)内の脱気、封入という煩雑な
作業が必要となる。
(3)の製造から多孔質成形体(1)および含浸材料(2)の充
填さらに金属カプセル(3)内の脱気、封入という煩雑な
作業が必要となる。
時に、複雑な形状をした複合材料を製造しようとする時
には、その形状に近似した形状に金属カプセル(3)を製
造する必要があり、極めて煩雑な作業となる。
には、その形状に近似した形状に金属カプセル(3)を製
造する必要があり、極めて煩雑な作業となる。
又、第4図に示すように外熱型高温高圧雰囲気炉を使用
したガス圧含浸装置では、加熱を高圧容器(4)の外側か
ら行うので高圧容器(4)及びシールリングの耐熱強度の
関係により、温度が1000℃以下、圧力が300kg/cm2以下
に制限され、高圧容器(4)全体を昇温するので加熱にも
長時間必要とする問題がある。
したガス圧含浸装置では、加熱を高圧容器(4)の外側か
ら行うので高圧容器(4)及びシールリングの耐熱強度の
関係により、温度が1000℃以下、圧力が300kg/cm2以下
に制限され、高圧容器(4)全体を昇温するので加熱にも
長時間必要とする問題がある。
すなわち、外熱型高温高圧雰囲気炉では温度、圧力に制
限があるところから、その温度、圧力で含浸可能な材料
にしか通用できないので、複合材料の製造において多孔
質成形体(1)と含浸材料(2)との組合せが限られることに
なる。
限があるところから、その温度、圧力で含浸可能な材料
にしか通用できないので、複合材料の製造において多孔
質成形体(1)と含浸材料(2)との組合せが限られることに
なる。
尚、この種の従来の装置では、耐熱性容器(5)に多孔質
成形体(1)と含浸材料(2)とを一緒に充填し、かつ高圧容
器(4)中に浮き上り止め(9)と共にセットして上蓋(6)を
前記高圧容器(4)に密閉状態となるように取付けた後、
内部を真空引きしつつ加熱して含浸材料(2)を溶融さ
せ、次いで高圧容器(4)中に圧媒ガスを供給して含浸材
料(2)を多孔質成形体(1)中に含浸させるという工程をと
るが、溶融した含浸材料(2)中に置かれる多孔質成形体
(1)は拘束されている訳ではなく、その為浮力を受けて
浮上ろうとする等比較的自由に動き得る状態にあり、時
として多孔質成形体(1)が耐熱性容器(5)と接触すること
がある。
成形体(1)と含浸材料(2)とを一緒に充填し、かつ高圧容
器(4)中に浮き上り止め(9)と共にセットして上蓋(6)を
前記高圧容器(4)に密閉状態となるように取付けた後、
内部を真空引きしつつ加熱して含浸材料(2)を溶融さ
せ、次いで高圧容器(4)中に圧媒ガスを供給して含浸材
料(2)を多孔質成形体(1)中に含浸させるという工程をと
るが、溶融した含浸材料(2)中に置かれる多孔質成形体
(1)は拘束されている訳ではなく、その為浮力を受けて
浮上ろうとする等比較的自由に動き得る状態にあり、時
として多孔質成形体(1)が耐熱性容器(5)と接触すること
がある。
ところで、各種複合材料をガス圧含浸によって製造する
にあたり、最近この種装置としてより高温に通用できる
ものが求められており、従って、溶融した高温の含浸材
料(2)を安定して収容し得る耐熱性容器(5)としても、よ
り高温で耐熱性容器(5)としての機能を果たすものが要
求され、例えばカーボンやセラミックス製の耐熱性容器
(5)が用いられるようになっている。
にあたり、最近この種装置としてより高温に通用できる
ものが求められており、従って、溶融した高温の含浸材
料(2)を安定して収容し得る耐熱性容器(5)としても、よ
り高温で耐熱性容器(5)としての機能を果たすものが要
求され、例えばカーボンやセラミックス製の耐熱性容器
(5)が用いられるようになっている。
しかしながら、そのような耐熱性容器(5)を用いた場
合、溶融した含浸材料(2)を収容しておくという機能は
十分であっても、そのような材料は通常ガスが浸透しや
すく、従って耐熱性容器(5)の側周面より圧媒ガス該耐
熱性容器(5)内に透過侵入することになる。
合、溶融した含浸材料(2)を収容しておくという機能は
十分であっても、そのような材料は通常ガスが浸透しや
すく、従って耐熱性容器(5)の側周面より圧媒ガス該耐
熱性容器(5)内に透過侵入することになる。
この場合、多孔質成形体(1)が耐熱性容器(5)の中心部に
常時位置して耐熱性容器(5)の内壁と接触しなければ問
題はないのだが、第4図に示した従来の装置の如く、時
として多孔質成形体(1)が耐熱性容器(5)内壁と接触する
ような装置の場合は、多孔質成形体(1)中に圧媒ガスが
耐熱性容器(5)を介して侵入することになり、含浸が良
好に行なわれず、はなはだしい場合には多孔質成形体
(1)が割れてしまうという問題がある。
常時位置して耐熱性容器(5)の内壁と接触しなければ問
題はないのだが、第4図に示した従来の装置の如く、時
として多孔質成形体(1)が耐熱性容器(5)内壁と接触する
ような装置の場合は、多孔質成形体(1)中に圧媒ガスが
耐熱性容器(5)を介して侵入することになり、含浸が良
好に行なわれず、はなはだしい場合には多孔質成形体
(1)が割れてしまうという問題がある。
又、耐熱性容器(5)だけでなく、浮き上り止め(9)も全く
同じ問題をかかえており、より高温に適用しようとする
場合には、耐熱性容器(5)と同じような材料が用いられ
ることになり、従って、この浮き上り止め(9)を通して
圧媒ガスが多孔質成形体(1)中に浸入してしまうという
問題がある。
同じ問題をかかえており、より高温に適用しようとする
場合には、耐熱性容器(5)と同じような材料が用いられ
ることになり、従って、この浮き上り止め(9)を通して
圧媒ガスが多孔質成形体(1)中に浸入してしまうという
問題がある。
次に、特開昭60−39104号のガス圧含浸装置は、
高圧室内で多孔質成形体(1)を上部より吊下保持し、ま
ず耐熱性容器(31)の内部で含浸材料(2)を溶融し、該溶
融した含浸材料(2)が充填された耐熱性容器(31)を上昇
させて、前記多孔質成形体(1)をドブ漬けし、圧媒ガス
により50〜100kg/cm2で含浸する方法であり、前記耐熱
性容器(31)は押棒(29)により上下動可能とされており、
該押棒(29)は高圧室内の下蓋(23)を貫通して挿設されて
いる為、下蓋(23)の貫通部に気密性シールを設け、押棒
(29)摺動時に高圧室内の気密性を保持するように構成さ
れている。
高圧室内で多孔質成形体(1)を上部より吊下保持し、ま
ず耐熱性容器(31)の内部で含浸材料(2)を溶融し、該溶
融した含浸材料(2)が充填された耐熱性容器(31)を上昇
させて、前記多孔質成形体(1)をドブ漬けし、圧媒ガス
により50〜100kg/cm2で含浸する方法であり、前記耐熱
性容器(31)は押棒(29)により上下動可能とされており、
該押棒(29)は高圧室内の下蓋(23)を貫通して挿設されて
いる為、下蓋(23)の貫通部に気密性シールを設け、押棒
(29)摺動時に高圧室内の気密性を保持するように構成さ
れている。
しかし、押棒(29)摺動部の気密性シールは高圧室内を10
0kg/cm2程度までしか維持できない為、それ以上昇圧で
きず、従って比較的低い圧力で含浸できる材料の組合せ
にしか適用できないという問題がある。
0kg/cm2程度までしか維持できない為、それ以上昇圧で
きず、従って比較的低い圧力で含浸できる材料の組合せ
にしか適用できないという問題がある。
本考案は、より高温高圧の雰囲気で含浸が行えるととも
に、そのような雰囲気下においても多孔質成形体に含浸
材料を容易に、かつ安定して含浸させることができ、多
孔質成形体と含浸材料との組合せに選択の巾を広げ種々
の複合材料の製造に適用できるガス圧含浸装置を提供す
ることを目的とするものである。
に、そのような雰囲気下においても多孔質成形体に含浸
材料を容易に、かつ安定して含浸させることができ、多
孔質成形体と含浸材料との組合せに選択の巾を広げ種々
の複合材料の製造に適用できるガス圧含浸装置を提供す
ることを目的とするものである。
この目的を達成する為に、本考案は次のような構成とし
ている。すなわち本考案によるガス圧含浸装置は、高圧
円筒と、上下の各蓋とによって画成される高圧室内に、
断熱層とその内側にヒータが周設され、前記下蓋の上部
で前記高圧室内に、上方に開口部を有し、かつ多孔質成
形体と含浸材料とを収容可能とする耐熱性容器を有し、
前記高圧室内の耐熱性容器内部に、多孔質成形体と含浸
材料とを充填し、前記高圧室内を真空引きしつつ昇温せ
しめ、前記含浸材料を溶融させ、前記高圧室内に圧媒ガ
スを供給し、高温高圧のガス雰囲気下で溶融した含浸材
料を多孔質成形体に含浸させるガス圧含浸装置におい
て、前記多孔質成形体の上面部及び側周部に、前記含浸
材料より融点が高く、且つ該含浸材料と反応しない圧媒
ガス不透過性の隔離材を配置し、且つ多孔質成形体の側
周部と前記隔離材との間に、間隙を設ける構成としてい
る。
ている。すなわち本考案によるガス圧含浸装置は、高圧
円筒と、上下の各蓋とによって画成される高圧室内に、
断熱層とその内側にヒータが周設され、前記下蓋の上部
で前記高圧室内に、上方に開口部を有し、かつ多孔質成
形体と含浸材料とを収容可能とする耐熱性容器を有し、
前記高圧室内の耐熱性容器内部に、多孔質成形体と含浸
材料とを充填し、前記高圧室内を真空引きしつつ昇温せ
しめ、前記含浸材料を溶融させ、前記高圧室内に圧媒ガ
スを供給し、高温高圧のガス雰囲気下で溶融した含浸材
料を多孔質成形体に含浸させるガス圧含浸装置におい
て、前記多孔質成形体の上面部及び側周部に、前記含浸
材料より融点が高く、且つ該含浸材料と反応しない圧媒
ガス不透過性の隔離材を配置し、且つ多孔質成形体の側
周部と前記隔離材との間に、間隙を設ける構成としてい
る。
本考案になるガス圧含浸装置では、高温高圧雰囲気炉の
高圧室内に断熱層と、その内側にヒータを周設した構成
としているので、高圧室内で温度上昇が速かに行われ、
又、高圧室内の下蓋の上部に多孔質成形体と含浸材料と
を収容可能な耐熱性容器を載置した構成としているの
で、耐熱性容器を上下動する手段が不用となり、摺動部
の気密性シールがなくなり、より高い温度、圧力を得る
ことができる。
高圧室内に断熱層と、その内側にヒータを周設した構成
としているので、高圧室内で温度上昇が速かに行われ、
又、高圧室内の下蓋の上部に多孔質成形体と含浸材料と
を収容可能な耐熱性容器を載置した構成としているの
で、耐熱性容器を上下動する手段が不用となり、摺動部
の気密性シールがなくなり、より高い温度、圧力を得る
ことができる。
又、本考案では、多孔質成形体の上面部及び側周部を、
含浸材料より融点が高く、かつ含浸材料と反応しない圧
媒ガス不透過性の隔離材で取り囲む構成としており、さ
らに多孔質成形体の側周部と隔離材との間に間隙を設け
ている。
含浸材料より融点が高く、かつ含浸材料と反応しない圧
媒ガス不透過性の隔離材で取り囲む構成としており、さ
らに多孔質成形体の側周部と隔離材との間に間隙を設け
ている。
従って、隔離材は、含浸材料が溶融しても該隔離材の融
点が高いため溶融せず、含浸材料と反応して異物を含有
した溶融含浸材料となる恐れがなく、多孔質成形体の側
周部と隔離材との間に設けられた間隙に溶融含浸材料が
流動する構成となっているので、隔離材全体が同じ圧力
の下におかれることにより、変形することがない。
点が高いため溶融せず、含浸材料と反応して異物を含有
した溶融含浸材料となる恐れがなく、多孔質成形体の側
周部と隔離材との間に設けられた間隙に溶融含浸材料が
流動する構成となっているので、隔離材全体が同じ圧力
の下におかれることにより、変形することがない。
そして、多孔質成形体は隔離材によって取り囲まれてい
るので、耐熱性容器の内周面と接触することがなく、圧
媒ガス透過性であるカーボンやセラミックス製の耐熱性
容器と隔離材が接触しても隔離材は圧媒ガス透過性であ
ることから多孔質成形体の気孔中に圧媒ガスが浸入する
ことが防がれる。
るので、耐熱性容器の内周面と接触することがなく、圧
媒ガス透過性であるカーボンやセラミックス製の耐熱性
容器と隔離材が接触しても隔離材は圧媒ガス透過性であ
ることから多孔質成形体の気孔中に圧媒ガスが浸入する
ことが防がれる。
よって多孔質成形体は溶融含浸材料を介して圧媒ガスに
より加圧されるので、多孔質成形体の気孔中に圧媒ガス
が浸入することなく、安定して多孔質成形体に含浸材料
を含浸させることができる。又、本考案においては金属
カプセルを使用することなしに含浸が行えるので含浸工
程(特に前処理)が簡単容易に行え、又厳しい選定条件
がかせられる金属カプセルを用いる必要がない為、多孔
質成形体と含浸材料との組合せを検討する際に、金属カ
プセルの材料選定からくる制約がなくなり、従って適用
範囲が拡大され、種々の複合材料の製造が可能となる。
より加圧されるので、多孔質成形体の気孔中に圧媒ガス
が浸入することなく、安定して多孔質成形体に含浸材料
を含浸させることができる。又、本考案においては金属
カプセルを使用することなしに含浸が行えるので含浸工
程(特に前処理)が簡単容易に行え、又厳しい選定条件
がかせられる金属カプセルを用いる必要がない為、多孔
質成形体と含浸材料との組合せを検討する際に、金属カ
プセルの材料選定からくる制約がなくなり、従って適用
範囲が拡大され、種々の複合材料の製造が可能となる。
尚、本考案における隔離材は、含浸の進行に応じて(カ
プセル内部の体積減少に応じて)変形する必要がないた
め、金属カプセルに比してその材料選択は容易である。
プセル内部の体積減少に応じて)変形する必要がないた
め、金属カプセルに比してその材料選択は容易である。
本考案の実施例を第1図乃至第2図を参照しながら説明
する。
する。
まず第1図は本考案になるガス圧含浸装置の実施例を示
す正断面図であり、(1)は高圧円筒、(2)は上蓋、(3a)(3
b)は下蓋で、上蓋(2)には高圧窒素ガス又はアルゴンガ
スの導入、導出及び真空吸引のための流通孔(4)が設け
られていて、これら高圧円筒(1)、上蓋(2)、下蓋(3a)(3
b)によって高圧室が画成され、内部に断熱層(5)とその
内側にヒータ(6)が配設されている。
す正断面図であり、(1)は高圧円筒、(2)は上蓋、(3a)(3
b)は下蓋で、上蓋(2)には高圧窒素ガス又はアルゴンガ
スの導入、導出及び真空吸引のための流通孔(4)が設け
られていて、これら高圧円筒(1)、上蓋(2)、下蓋(3a)(3
b)によって高圧室が画成され、内部に断熱層(5)とその
内側にヒータ(6)が配設されている。
前記高圧室内で、下蓋(3b)の上面に設けられた炉床(7)
上に含浸材料(9)と実質的にほとんど反応しない材料か
らなる耐熱性容器(8)が設置されている。該耐熱性容器
(8)の内部に多孔質成形体(10)と含浸材料(9)とを充填
し、該多孔質成形体(10)を取り囲むように、含浸材料
(9)より融点が高く、含浸材料とも反応しなく、且つ圧
媒ガス不透過性である逆コップ状の隔離材(11)を設ける
ことにより、多孔質成形体(10)と耐熱性容器(8)とは接
触しない構成となっている。
上に含浸材料(9)と実質的にほとんど反応しない材料か
らなる耐熱性容器(8)が設置されている。該耐熱性容器
(8)の内部に多孔質成形体(10)と含浸材料(9)とを充填
し、該多孔質成形体(10)を取り囲むように、含浸材料
(9)より融点が高く、含浸材料とも反応しなく、且つ圧
媒ガス不透過性である逆コップ状の隔離材(11)を設ける
ことにより、多孔質成形体(10)と耐熱性容器(8)とは接
触しない構成となっている。
上記多孔質成形体(10)の材料は、金属粉末、セラミック
スやカーボンの粉末、もしくは繊維ウイスカーを成形し
たもののほか、ポーラスな焼結体が用いられる。
スやカーボンの粉末、もしくは繊維ウイスカーを成形し
たもののほか、ポーラスな焼結体が用いられる。
又、上記含浸材料(9)となる材料としては、金属、ガラ
ス、タール・ピッチ、樹脂、セラミックスなど目的に応
じ適宜選択するが、当然のことながら含浸材料(9)の融
点は、多孔質成形体(10)の材料の融点より低く、且つ両
者が反応しないことが必要である。
ス、タール・ピッチ、樹脂、セラミックスなど目的に応
じ適宜選択するが、当然のことながら含浸材料(9)の融
点は、多孔質成形体(10)の材料の融点より低く、且つ両
者が反応しないことが必要である。
又、前記耐熱性容器(8)の材質としては、金属、セラミ
ックス、黒鉛などが用いられるが、特に含浸材料(9)が
金属の場合には反応防止の観点からセラミックス、黒鉛
などが、また含浸材料(9)がガラス、タール、ピッチ、
樹脂、セラミックス等の場合には、金属または黒鉛を利
用できることが多い。第1図に示す本考案になるガス圧
含浸装置を用いた含浸工程を順を追って説明する。
ックス、黒鉛などが用いられるが、特に含浸材料(9)が
金属の場合には反応防止の観点からセラミックス、黒鉛
などが、また含浸材料(9)がガラス、タール、ピッチ、
樹脂、セラミックス等の場合には、金属または黒鉛を利
用できることが多い。第1図に示す本考案になるガス圧
含浸装置を用いた含浸工程を順を追って説明する。
まず、高圧室内の耐熱性容器(8)内に多孔質成形体(10)
を入れて、該多孔質成形体(10)を逆コップ状の隔離材(1
1)によって覆い、前記多孔質成形体(10)に含浸させよう
とする粉粒状、又はインゴット状の含浸材料(9)を充填
する。
を入れて、該多孔質成形体(10)を逆コップ状の隔離材(1
1)によって覆い、前記多孔質成形体(10)に含浸させよう
とする粉粒状、又はインゴット状の含浸材料(9)を充填
する。
次に上蓋(2)に設けられた流通孔(4)を通じて高圧室内を
真空引きしつつ、ヒータ(6)に通電して昇温し、耐熱性
容器(8)内の含浸材料(9)を溶融せしめる。含浸材料(9)
が完全に溶融すると、上蓋(2)に設けられた流通孔(4)を
通じて高圧室内に窒素ガス、またはアルゴンガス等の圧
媒ガスが供給され、供給された圧媒ガスは、耐熱性容器
(8)内で溶融した含浸材料(9)の自由表面を加圧して、溶
融した含浸材料(9)が、逆コップ状の隔離材(11)の上端
部まで充填され、溶融含浸材料(9)を多孔質成形体(10)
の気孔中に圧入され、所用時間、所定の温度、及び圧力
下での含浸が行われる。
真空引きしつつ、ヒータ(6)に通電して昇温し、耐熱性
容器(8)内の含浸材料(9)を溶融せしめる。含浸材料(9)
が完全に溶融すると、上蓋(2)に設けられた流通孔(4)を
通じて高圧室内に窒素ガス、またはアルゴンガス等の圧
媒ガスが供給され、供給された圧媒ガスは、耐熱性容器
(8)内で溶融した含浸材料(9)の自由表面を加圧して、溶
融した含浸材料(9)が、逆コップ状の隔離材(11)の上端
部まで充填され、溶融含浸材料(9)を多孔質成形体(10)
の気孔中に圧入され、所用時間、所定の温度、及び圧力
下での含浸が行われる。
尚、前記耐熱性容器(8)の材料がセラミックスやカーボ
ン等である場合に、これらの材料はガス透過性であるこ
とが一般に知られており、多孔質成形体(10)がこれらの
材料の耐熱性容器(8)に接触した状況において、ガス圧
で含浸しようとすると接触部から圧媒ガスが多孔質成形
体(10)の気孔中に浸入するので、安定した含浸が行われ
ない。しかし本考案においては、逆コップ状の隔離材(1
1)で多孔質成形体(10)を覆うようにしているので、該多
孔質成形体(10)は耐熱性容器(8)と接触することがな
く、圧媒ガス透過性であるセラミックスやカーボン製の
耐熱性容器(8)と逆コップ状の隔離材(11)が接触して
も、逆コップ状の隔離材(11)は圧媒ガス不透過性である
ことから多孔質成形体(10)の気孔中に圧媒ガスが入る恐
れはない。
ン等である場合に、これらの材料はガス透過性であるこ
とが一般に知られており、多孔質成形体(10)がこれらの
材料の耐熱性容器(8)に接触した状況において、ガス圧
で含浸しようとすると接触部から圧媒ガスが多孔質成形
体(10)の気孔中に浸入するので、安定した含浸が行われ
ない。しかし本考案においては、逆コップ状の隔離材(1
1)で多孔質成形体(10)を覆うようにしているので、該多
孔質成形体(10)は耐熱性容器(8)と接触することがな
く、圧媒ガス透過性であるセラミックスやカーボン製の
耐熱性容器(8)と逆コップ状の隔離材(11)が接触して
も、逆コップ状の隔離材(11)は圧媒ガス不透過性である
ことから多孔質成形体(10)の気孔中に圧媒ガスが入る恐
れはない。
第2図は本考案になるガス圧含浸装置の他の実施例を示
す正断面図であり、多孔質成形体(10)の側周部と上面部
に隔離材(11)を分割して設け、前記多孔質成形体(10)の
上部に浮き上り止め(12)を設け耐熱性容器(8)の上面か
ら側周部を覆うようにカバー(13)を設けた例を示したも
のである。
す正断面図であり、多孔質成形体(10)の側周部と上面部
に隔離材(11)を分割して設け、前記多孔質成形体(10)の
上部に浮き上り止め(12)を設け耐熱性容器(8)の上面か
ら側周部を覆うようにカバー(13)を設けた例を示したも
のである。
第2図に示す実施例では、多孔質成形体(10)の側周部と
上面部に隔離材(11)が配置されており、従って、該多孔
質成形体(10)は耐熱性容器(8)及び浮き上り止め(12)と
は接触しない。
上面部に隔離材(11)が配置されており、従って、該多孔
質成形体(10)は耐熱性容器(8)及び浮き上り止め(12)と
は接触しない。
又、溶融した含浸材料(9)の比重が多孔質成形体(10)の
比重より大きな場合には、多孔質成形体(10)が浮き上る
が、本実施例では多孔質成形体(10)の上方に隔離材(11)
を介して浮き上り止め(12)が設けられており、溶融した
含浸材料(9)の自由表面から多孔質成形体(10)の上部が
突出するのを防止できる。
比重より大きな場合には、多孔質成形体(10)が浮き上る
が、本実施例では多孔質成形体(10)の上方に隔離材(11)
を介して浮き上り止め(12)が設けられており、溶融した
含浸材料(9)の自由表面から多孔質成形体(10)の上部が
突出するのを防止できる。
尚、第2図に示した実施例では含浸材料(9)は溶融した
場合その上表面が多孔質成形体(10)の上面を完全におお
うような量を予じめ耐熱性容器(8)内に入れておくこと
が必要である。
場合その上表面が多孔質成形体(10)の上面を完全におお
うような量を予じめ耐熱性容器(8)内に入れておくこと
が必要である。
又、本実施例では耐熱性容器(8)の上面及び側周面を覆
うカバー(13)を設けており、これによって含浸材料(9)
が吹きこぼれてヒータ(6)などに付着するのを防止でき
る。
うカバー(13)を設けており、これによって含浸材料(9)
が吹きこぼれてヒータ(6)などに付着するのを防止でき
る。
尚、このカバー(13)はカーボンファイバーとカーボンと
からなる多孔質成形体(10)に粒状のタール・ピッチから
なる含浸材料(9)を溶融させて含浸させるような場合に
特に有効である。
からなる多孔質成形体(10)に粒状のタール・ピッチから
なる含浸材料(9)を溶融させて含浸させるような場合に
特に有効である。
すなわち、そのような組合せの複合材料の場合には、メ
タンガス、エタンガス等の炭化水素系のガスが発生する
が、発生した炭化水素系のガスはカバー(13)の内壁に沿
って下方に導かれ、下方は上部と比較して温度が低い
為、前記炭化水素系のガスは凝縮され、高圧容器内のヒ
ータ(6)等にカーボンが付着するのを防止できる。
タンガス、エタンガス等の炭化水素系のガスが発生する
が、発生した炭化水素系のガスはカバー(13)の内壁に沿
って下方に導かれ、下方は上部と比較して温度が低い
為、前記炭化水素系のガスは凝縮され、高圧容器内のヒ
ータ(6)等にカーボンが付着するのを防止できる。
炭化水素系のガスが分解した場合、カーボンがヒータ
(6)に付着し絶縁不良となるが本実施例においては、こ
のような恐れはない。
(6)に付着し絶縁不良となるが本実施例においては、こ
のような恐れはない。
尚、カバー(13)の下端に液だめを作っておけばなおよ
い。
い。
多孔質成形体の上面部及び側周部を隔離材で取り囲むよ
うに設けている為、圧媒ガスが多孔質成形体と接触しな
いので多孔質成形体が破損する恐れがなく、安定して多
孔質成形体に含浸材料を含浸させることができる。
うに設けている為、圧媒ガスが多孔質成形体と接触しな
いので多孔質成形体が破損する恐れがなく、安定して多
孔質成形体に含浸材料を含浸させることができる。
又、金属カプセルを使用しなくてもよいので、金属カプ
セル材料の厳しい材料選択の問題がなく、多孔質成形体
と含浸材料との種々の組合せの範囲が広がり、種々の複
合材料が得られる。
セル材料の厳しい材料選択の問題がなく、多孔質成形体
と含浸材料との種々の組合せの範囲が広がり、種々の複
合材料が得られる。
さらに、高温高圧雰囲炉の内熱型で耐熱性容器を高圧室
内に載置した構成としているので、より高い温度、圧力
を得ることができる。
内に載置した構成としているので、より高い温度、圧力
を得ることができる。
従って、より高温高圧の雰囲気で含浸が行えるととも
に、そのような雰囲気下においても多孔質成形体に含浸
材料を容易に、かつ安定して含浸させることができ、多
孔質成形体と含浸材料との組合せに選択の巾を広げ種々
の複合材料の製造に適用できるガス圧含浸装置が得られ
る。
に、そのような雰囲気下においても多孔質成形体に含浸
材料を容易に、かつ安定して含浸させることができ、多
孔質成形体と含浸材料との組合せに選択の巾を広げ種々
の複合材料の製造に適用できるガス圧含浸装置が得られ
る。
第1図−本考案の実施例を示す正断面図。 第2図−本考案の実施例を示す正断面図。 第3図−従来技術を示す正断面図。 第4図−従来技術を示す正断面図。 第5図−従来技術を示す正断面図。 (1)……高圧円筒、(2)……上蓋 (3a)(3b)……下蓋、(4)……流通孔 (5)……断熱層、(6)……ヒータ (7)……炉床、(8)……耐熱性容器 (9)……含浸材料、(10)……多孔質成形体 (11)……隔離材
Claims (1)
- 【請求項1】高圧円筒と、上下の各蓋とによって画成さ
れる高圧室内に、断熱層とその内側にヒータが周設さ
れ、前記下蓋の上部で前記高圧室内に、上方に開口部を
有し、かつ多孔質成形体と含浸材料とを収容可能とする
耐熱性容器を有し、前記高圧室内の耐熱性容器内部に、
多孔質成形体と含浸材料とを充填し、前記高圧室内を真
空引きしつつ昇温せしめ、前記含浸材料を溶融させ、前
記高圧室内に圧媒ガスを供給し、高温高圧のガス雰囲気
下で溶融した含浸材料を多孔質成形体に含浸させるガス
圧含浸装置において、前記多孔質成形体の上面部及び側
周部に、前記含浸材料より融点が高く、且つ該含浸材料
と反応しない圧媒ガス不透過性の隔離材を配置し、且つ
多孔質成形体の側周部と前記隔離材との間に、間隙を設
けることを特徴とするガス圧含浸装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2844587U JPH0619536Y2 (ja) | 1987-02-26 | 1987-02-26 | ガス圧含浸装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2844587U JPH0619536Y2 (ja) | 1987-02-26 | 1987-02-26 | ガス圧含浸装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63135933U JPS63135933U (ja) | 1988-09-07 |
JPH0619536Y2 true JPH0619536Y2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=30831412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2844587U Expired - Lifetime JPH0619536Y2 (ja) | 1987-02-26 | 1987-02-26 | ガス圧含浸装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0619536Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-02-26 JP JP2844587U patent/JPH0619536Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63135933U (ja) | 1988-09-07 |
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