JPH06192737A - 異種材料よりなる接合体の熱処理方法 - Google Patents

異種材料よりなる接合体の熱処理方法

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JPH06192737A
JPH06192737A JP8136191A JP8136191A JPH06192737A JP H06192737 A JPH06192737 A JP H06192737A JP 8136191 A JP8136191 A JP 8136191A JP 8136191 A JP8136191 A JP 8136191A JP H06192737 A JPH06192737 A JP H06192737A
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JP
Japan
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gear
case
carburizing
center differential
different kinds
Prior art date
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Pending
Application number
JP8136191A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Kitayama
佳彦 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異種材料同士を予め接合して、浸炭焼入可能
な材料のみに焼入れを施す。 【構成】 Cr−Mo系の肌焼き鋼よりなるギヤ3と低
炭素鋼よりなるセンタディファレンシャルケース2のケ
ース部分2aとを予め接合した後、浸炭炉11により加
熱浸炭し、所定の温度で冷却する。 ケース部分2aの
マルテンサイト変態が抑制されてギヤ3のみに焼入れさ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば四輪駆動車のマ
ニュアルトランスミッション用の部品であるセンタディ
ファレンシャルケースを製造するに際し、ケース外周面
に固着されたギヤのみに浸炭焼入れを施す熱処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】四輪駆動車のマニュアルトランスミッシ
ョンに組込まれているセンタディファレンシャル1は、
図2に示すように、変速歯車機構の出力部材であるトラ
ンスファドライブギヤ(図示略)からの駆動力を、セン
タディファレンシャルケース2に固着されたトランスフ
ァドリブンギヤ3、センタディファレンシャルケース
2、該ケース内に枢支されたピニオンギヤ4、該ピニオ
ンギヤと噛合するサイドギヤ5の一方(図2で右側)、
及び該一方のサイドギヤにスプライン結合されたセンタ
シャフト6を介してリヤディファレンシャル側へ伝える
とともに、他方(図2で左側)のサイドギヤ5、及び該
他方のサイドギヤにスプライン結合されたフロントアウ
トプットシャフト7を介してフロントディファレンシャ
ル側へ伝えるようになっている。なお、8はセンタディ
ファレンシャルケース2と前記一方のサイドギヤ5の延
長部5aとの間に配設されたビスカスカップリングで、
前後輪に回転速度差が生じた場合に、センタディファレ
ンシャル1の差動を制限して前後輪への駆動力の配分を
制御するものである。
【0003】2つの分割されたケース部分2a,2bか
らなるセンタディファレンシャルケース2と、ケース部
分2aの外周面に溶接により固着されたトランスファド
リブンギヤ(以下、単にギヤと呼ぶ)3は、それらの材
料として、共にCr−Mo系の肌焼き鋼(ケース材にA
SCM17H1、ギヤ材にSCM722H2)が用いら
れ、かつギヤ側に浸炭焼入れが施されるのが一般的であ
る。この場合、ケース部分2aとギヤ3とを予め一体的
に接合すると、ケース側にも焼入れされて歪みが発生
し、疲労強度等が低下するため、次のような工法がとら
れている。
【0004】すなわち、図3(A)〜(E)に示す工程
図において、まず図3(A)に示すように、Cr−Mo
系の肌焼き鋼より、ギヤ3を機械加工により成形する。
次いで、(B)に示すように、ギヤ3の内周面3aと上
端面3bの一部に浸炭防止剤10を塗布し、それらの部
分が焼入硬化されるのを防止する。ついで、(C)に示
すように、ギヤ3を浸炭炉11に入れ、ガス浸炭法等に
より、所定温度(例えば920℃)で一定時間加熱して
浸炭した後、所定温度(例えば220℃)とした塩水等
の冷却剤(図示略)中に浸漬して急冷し、焼入れを施
す。
【0005】ついで、浸炭焼入れ後のギヤ3の内周面
(内径)3aと上端面3bとに仕上げ加工を施した後、
図3(D)に示すように、ギヤ3を、予め機械加工が施
されたCr−Mo系の肌焼き鋼よりなるセンタディファ
レンシャルケース2のケース部分2aの外周面に圧入
し、互いの接合部端面に電子ビーム溶接12を施して、
ギヤ3とケース部分2aとを強固に接合する。最後に、
(E)に示すように、ケース部分2aにおける溶接部1
2を除く全外周面を、カバー13a,13bにより隠蔽
した後、溶接部12にショットブラスト(ピーニング)
処理を施して、溶接により生じた残留応力(引張応力)
を圧縮応力に替え、溶接部12の強度を高める。この
際、カバー13a,13bは焼入硬化されていないケー
ス部分2aの外周面を保護し、表面粗さが損なわれるの
を防止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の工法で
は、ギヤ3の内周面3aや上端面3bに浸炭防止剤10
を塗布したり、その後の工程で内周面3aに仕上げ加工
を施したり、ケース部分2aのほぼ全体をカバー13
a,13bにより覆った上で、溶接部にショットブラス
ト処理を施したりなどの多くの工程を必要とするため、
その分工数が増加し、生産性が悪いという問題点があっ
た。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、異なる材料同
士を予め一体に接合した上で熱処理を施すことにより、
工程の大幅な簡略化を図り、生産性を著しく向上させう
るようにした、異種材料よりなる接合体の熱処理方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、浸炭可能な
金属材料と浸炭不能な金属材料とよりなる少なくとも2
つの異種材料同士を、互いに予め接合した後、浸炭可能
な温度まで加熱して冷却することにより、前記浸炭可能
な金属材料のみに焼入れを施すことにより、達成するこ
とができる。好ましくは、浸炭不能な金属材料は低炭素
鋼とするのがよい。
【0009】
【作用】異種材料同士を一体化して熱処理したにも拘ら
ず、浸炭不能な材料はマルテンサイト変態が抑制されて
焼入されずに、浸炭可能な材料のみに焼入される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1(A)〜(C)は、本発明の方法を四輪駆
動車のマニュアルトランスミッション用センタディファ
レンシャルケースを製造する際に適用した例を示すもの
で、前述した従来例と同様の部材には同じ符号を付して
説明する。まず図1(A)に示すように、従来と同じC
r−Mo系の肌焼き鋼(SCM722H2)よりなるギ
ヤ3を、機械加工により所定形状に仕上げる。ついで、
(B)に示すように、予め機械加工により所定形状に仕
上げられた低炭素鋼(例えばS15C)よりなるセンタ
ディファレンシャルケース2のケース部分2aの外周面
に、上記ギヤ3を適正に外嵌し、互いの接合部端面に電
子ビーム溶接12を施して、ギヤ3とケース部分2aと
を強固に接合する。
【0011】最後に(C)に示すように、ギヤ3とケー
ス部分2aの全体を浸炭炉11に入れ、ガス浸炭法等に
より所定温度(例えば920℃)で一定時間加熱して浸
炭した後、所定温度(例えば220℃)の塩水等の冷却
剤に浸漬する。すると、低炭素鋼としたケース部分2a
のマルテンサイト変態が抑制されて、ギヤ3のみに焼入
され、ケース部分2aに歪の発生するのが防止される。
しかも、電子ビーム溶接により発生した引張側の残留応
力が、浸炭時に再加熱することにより除去されるので、
溶接部12の強度を低下させることがない。
【0012】以上説明したように、上記実施例の方法に
よりセンタディファレンシャルケースを製造すると、従
来のように、ギヤ3に浸炭防止剤を塗布したり、内径や
端面に仕上げ加工を施したり、ショットブラスト処理、
及びこれを施す際のカバーを装着したりする工程が省略
されるので、工程が大幅に簡略化する。
【0013】なお、上記ギヤ3及びセンタディファレン
シャルケース2の材料に、実施例以外の肌焼き鋼及び低
炭素鋼を用いてもよいのは勿論のこと、浸炭温度や焼入
温度、及び冷却剤等の熱処理条件を適宜変更することも
ある。本発明は、上記センタディファレンシャルケース
に限定されるものではなく、浸炭焼入れをするものとし
ないもの同士の種々の接合体の熱処理にも適用しうる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、異なる材料同士の一体
化熱処理が可能となるため、工程が大幅に簡略化し、生
産性を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をセンタディファレンシャルケースの製
造に適用した例を示す工程図である。
【図2】センタディファレンシャルケースを組込んでい
る四輪駆動車用マニュアルトランスミッションの要部の
断面図である。
【図3】従来の工程図である。
【符号の説明】
1 センタディファレンシャル 2 センタディファレンシャルケース 2a,2b ケース部分 3 トランスファドリブンギヤ 11 浸炭炉 12 溶接部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、浸炭焼入
能な金属材料と浸炭焼入不能な金属材料とよりなる少な
くとも2つの異種材料同士を、互いに予め接合した後、
浸炭可能な温度まで加熱して冷却することにより、前記
浸炭焼入可能な金属材料のみに焼入れを施すことによ
り、達成することができる。好ましくは、浸炭焼入不能
な金属材料は低炭素鋼とするのがよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【作用】異種材料同士を一体化して熱処理したにも拘ら
ず、浸炭焼入不能な材料はマルテンサイト変態が抑制さ
れて焼入されずに、浸炭可能な材料のみに焼入される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浸炭可能な金属材料と浸炭不能な金属材料
    とよりなる少なくとも2つの異種材料同士を、互いに予
    め接合した後、浸炭可能な温度まで加熱して冷却するこ
    とにより、前記浸炭可能な金属材料のみに焼入れを施す
    ことを特徴とする、異種材料よりなる接合体の熱処理方
    法。
JP8136191A 1991-03-22 1991-03-22 異種材料よりなる接合体の熱処理方法 Pending JPH06192737A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0704958A1 (en) 1994-09-30 1996-04-03 Sony Corporation Switching power circuit
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980106