JPH06192438A - ポリプロピレン系長繊維補強射出成形材料 - Google Patents

ポリプロピレン系長繊維補強射出成形材料

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JPH06192438A
JPH06192438A JP34484592A JP34484592A JPH06192438A JP H06192438 A JPH06192438 A JP H06192438A JP 34484592 A JP34484592 A JP 34484592A JP 34484592 A JP34484592 A JP 34484592A JP H06192438 A JPH06192438 A JP H06192438A
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JP
Japan
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resin
polypropylene resin
fiber
polypropylene
weight
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Pending
Application number
JP34484592A
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English (en)
Inventor
Ryutaro Katsuta
隆太郎 勝田
Hideo Sakai
英男 坂井
Misao Masuda
操 益田
Chiaki Maruko
千明 丸子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、軽量で、クリープ特性に優れ
た長繊維補強射出成形材料を提供することである。 【構成】アミノ系シランを表面に処理した、ガラス繊維
を一方向に配列させてグラフト化ポリプロピレン樹脂を
添加したポリプロピレン樹脂を含浸させた後、長さ5〜
20mmに切断した繊維含有率30〜90重量%の樹脂
含浸ガラス繊維をマスターペレットとした射出成形材料
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量で、クリープ特性
に優れたポリプロピレン系長繊維補強射出成形材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系短繊維補強射出成形材
料に比べて、ポリプロピレン系長繊維補強射出成形材料
は、曲げ強度、引張強度が強い有益な材料である。しか
しながら、従来の技術レベルでは、ガラス繊維とポリプ
ロピレン樹脂の密着性が、不十分であるためにクリープ
特性はポリプロピレン系短繊維補強射出成形材料に比べ
て、著しい差がなく、長期の強度的な信頼性が要求され
る分野には使用できなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、長期
の強度的信頼性が要求される構造部材に使用可能なよう
に、クリープ特性に優れたポリプロピレン系長繊維補強
射出成形材料を開発しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成させ
たものである。即ち、本発明は、アミノ系シランを表面
に処理したガラス繊維にグラフト化ポリプロピレン樹脂
を1〜12重量%添加したポリプロピレン樹脂を含浸さ
せた繊維含有率30〜90重量%で繊維長さ5〜20m
mの樹脂含浸ガラス繊維にポリプロピレン樹脂またはグ
ラフト化ポリプロピレン樹脂を混合し繊維含有率を5〜
60重量%に制御したクリープ特性に優れたポリプロピ
レン系長繊維補強射出成形材料である。本発明における
ガラス繊維は、通常3〜50ミクロンのフィラメントを
200〜12000本集束したものを1単位としたもの
であり、連続繊維状のロービング、ストランド、ヤー
ン、トウという名称で知られているものを一方向に配列
したものが用いられる。上記ガラス繊維は、ガラス繊維
とポリプロピレン樹脂との密着性を向上させるため、表
面処理剤としてアミノ系シランカップリング剤で処理し
たものが用いられる。本発明で使用できるアミノ系シラ
ンカップリング剤として以下のものがあげられる。例え
ば、γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル−トリメトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チル−トリメトキシシラン、γ−グリシドキシ−プロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル−トリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル−トリ
ス−(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロ
キシ−プロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
等がある。カップリング剤を繊維表面に施す方法は以下
の通りである。即ち、集束剤を除去した繊維に、カップ
リング剤を0.1〜3重量%溶解した液を、浸漬、噴霧
塗布等の手段により完全に含浸させる。このカップリン
グ剤溶液を含んだ繊維を60〜120゜Cで乾燥し、カ
ップリング剤を繊維表面に反応させる。乾燥時間は溶媒
が揮散してしまう時間で充分で15〜20分位である。
カップリング剤を溶解する溶媒は、使用する表面処理剤
に応じて、pH2.0〜12.0位に調整した水を用い
る場合と、エタノール、トルエン、アセトン、キシレン
等の有機溶剤を単独で、或は混合して使用する場合とが
ある。
【0005】アミノ系シランを表面に処理したガラス繊
維に含浸させるグラフト化ポリプロピレン樹脂を1〜1
2重量%添加したポリプロピレン樹脂に用いられるポリ
プロピレン樹脂は、プロピレンの単独重合体、プロピレ
ンとエチレン、ブテン等のα−オレフィンとの共重合体
等であり、結晶性を有するものならばいずれでもよい。
またグラフト化ポリプロピレン樹脂は、ポリプロピレン
樹脂に炭化水素溶媒中有機過酸化物触媒により無水マレ
イン酸をグラフト重合させたグラフト化ポリプロピレン
樹脂が用いられる。ガラス繊維にポリプロピレン樹脂を
含浸させて樹脂含浸ガラス繊維とする方法は以下の通り
である。
【0006】ポリプロピレン樹脂を加熱溶融してガラス
繊維に含浸し、脱泡し、冷却後、一定長に切断して樹脂
含浸ガラス繊維とする方法である。この様にして製造し
た樹脂含浸ガラス繊維は、ガラス繊維とポリプロピレン
樹脂の密着性に優れており、繊維含有率は30〜90重
量%で、繊維長さ5〜20mmに切断して使用すること
が望ましい。繊維含有率が30重量%以下の場合は強度
が低下し、90重量%以上の場合にはポリプロピレン樹
脂の繊維への含浸が不十分となる。また、繊維長さ5m
m以下では強度が低下し,20mm以上では射出成形が
困難になる。このようにして得られた樹脂含浸ガラス繊
維は、所望の繊維含有率になるようにポリプロピレン樹
脂またはグラフト化ポリプロピレン樹脂と混合する事に
よりポリプロピレン系長繊維射出成形材料として射出成
形される。通常は、繊維含有率が5〜60重量%になる
ようにポリプロピレン樹脂またはグラフト化ポリプロピ
レン樹脂と混合する。
【0007】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により更に詳
細に説明する。 樹脂含浸ガラス繊維の製造例 本発明の実施例に使用する、一方向に配列した繊維を用
いた樹脂含浸ガラス繊維は、アミノ系シランで表面処理
した13μのモノフィラメントが1800集束されてい
るヤーンを100本均一張力で 引っ張りながら巾20
0mmに引き揃えて、引っ張りながら熱溶融したポリプ
ロピレン樹脂に接触させて熱ロールで樹脂をしごきなが
ら含浸させて、樹脂含浸シートとし、次いで、巾5mm
にシートを裂きながら、所定の長さに切断して製造し
た。樹脂含浸ガラス繊維に使用したポリプロピレン樹脂
に、繊維との密着性を向上させるために添加したグラフ
ト化ポリプロピレン樹脂は、炭化水素溶媒であるクロル
ベンゼン中で、ジ−t−ブチルパーオキサイドを有機過
酸化物触媒として、MI(メルトインデックス)30の
ポリプロピレンにラジカル重合性不飽和化合物である無
水マレイン酸をグラフト重合させて製造した。
【0008】実施例1 グラフト化ポリプロピレンを1重量%添加したポリプロ
ピレンを含浸樹脂として、長さ10mm,繊維含有率7
0重量%の長繊維補強材料を製造した。この材料をポリ
プロピレン樹脂(三井東圧化学製ノーブレンBJHH)
と混合し、繊維含有率40重量%になるよう希釈した。
【0009】これを射出成形し、JISK7113に規
定されたダンベル状の引張試験片を得た。この引張試験
片をJISK7115に規定された方法で、引張応力の
40%の荷重を加え80℃雰囲気でクリープ破壊試験を
行い、クリープ破壊時間を測定した。結果を表1に示
す。
【0010】実施例2 繊維含有率を30重量%とする以外は、実施例1と同様
にしてダンベル状の引張試験片を得た。この試験片を実
施例1と同様な方法でクリープ試験を行った。結果を表
1に示す。
【0011】実施例3 繊維含有率を20重量%とする以外は、実施例1と同様
にしてダンベル状の引張試験片を得た。この試験片を実
施例1と同様な方法でクリープ試験を行った。結果を表
1に示す。
【0012】実施例4 混合するポリプロピレン樹脂としてグラフト化ポリプロ
ピレンを1重量部添加したものを使う以外は実施例1と
同様な方法で、ダンベル状の引張試験片を得た。この試
験片を実施例1と同様な方法で、クリープ試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0013】実施例5 グラフト化ポリプロピレンを12重量%添加したポリプ
ロピレン樹脂を含浸樹脂とし、長さ20mmとする以外
は実施例1と同様な方法で、ダンベル状の引張試験片を
得た。この試験片を実施例1と同様な方法で、クリープ
試験を行った。結果を表1に示す。
【0014】比較例1 含浸樹脂として、グラフト化ポリプロピレンを添加しな
いポリプロピレン樹脂(三井東圧化学製BJ4H)を使
用した以外は実施例1と同様にしてダンベル状の引張試
験片を得た。この試験片を用いて実施例1と同様にし
て、クリープ試験を行った。結果を表2に示す。
【0015】比較例2 長さ3mmとする以外は実施例1と同様な方法で、ダン
ベル状の引張試験片を得た。この試験片を実施例1と同
様な方法で、クリープ試験を行った。結果を表2に示
す。
【0016】比較例3 長さ25mmとする以外は実施例1と同様な方法で、ダ
ンベル状の引張試験片を成形した。ところが、材料が金
型中に充填せず試験片を成形することができなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、クリープ特性に優れた
長繊維補強射出成形材料を製造することができる。
【0018】
【表1】 1)グラフト化ポリプロピレンを1重量部添加したポリ
プロピレン
【0019】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】これを射出成形し、JISK7113に規
定されたダンベル状の引張試験片を得た。この引張試験
片をJISK7115に規定された方法で、引張破断強
の40%の荷重を加え80℃雰囲気で引張クリープ破
壊試験を行い、クリープ破壊時間を測定した。結果を表
1に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】実施例4 混合するポリプロピレン樹脂としてグラフト化ポリプロ
ピレンを1重量添加したものを使う以外は実施例1と
同様な方法で、ダンベル状の引張試験片を得た。この試
験片を実施例1と同様な方法で、クリープ試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸子 千明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ系シランを表面に処理したガラス繊
    維にグラフト化ポリプロピレン樹脂を1〜12重量%添
    加したポリプロピレン樹脂を含浸させた繊維含有率30
    〜90重量%で繊維長さ5〜20mmの樹脂含浸ガラス
    繊維にポリプロピレン樹脂またはグラフト化ポリプロピ
    レン樹脂を混合し繊維含有率を5〜60重量%に制御し
    たクリープ特性に優れたポリプロピレン系長繊維補強射
    出成形材料。
  2. 【請求項2】繊維含有率をW重量%に制御したポリプロ
    ピレン系長繊維補強射出成形材料を成形したとき、該成
    形品の80℃における引張破断強度(JISK7113
    による。)の40%の負荷を加えて行う80℃における
    引張クリープ試験(JISK7115による。)に於い
    て、クリープ破断時間Hが、H=20×Wー80時間以
    上を満足する請求項1に記載のポリプロピレン系長繊維
    補強射出成形材料。
  3. 【請求項3】グラフト化ポリプロピレン樹脂が、無水マ
    レイン酸をグラフト重合させたポリプロピレンである請
    求項1に記載のポリプロピレン系長繊維補強射出成形材
    料。
JP34484592A 1992-12-24 1992-12-24 ポリプロピレン系長繊維補強射出成形材料 Pending JPH06192438A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004256806A (ja) * 2003-02-07 2004-09-16 Sumitomo Chem Co Ltd 繊維−ポリプロピレン樹脂複合体とそのペレット、および繊維強化樹脂成形品
JPWO2005113667A1 (ja) * 2004-05-24 2008-03-27 株式会社プライムポリマー 繊維強化樹脂組成物及びその成形品
CN114479283A (zh) * 2020-10-27 2022-05-13 中国石油化工股份有限公司 一种长玻纤增强聚丙烯复合材料及其制备方法和应用

Cited By (4)

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CN114479283B (zh) * 2020-10-27 2023-07-21 中国石油化工股份有限公司 一种长玻纤增强聚丙烯复合材料及其制备方法和应用

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