JPH06192249A - 2−チオフェンアルデヒド類の製造方法 - Google Patents

2−チオフェンアルデヒド類の製造方法

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JPH06192249A
JPH06192249A JP26234293A JP26234293A JPH06192249A JP H06192249 A JPH06192249 A JP H06192249A JP 26234293 A JP26234293 A JP 26234293A JP 26234293 A JP26234293 A JP 26234293A JP H06192249 A JPH06192249 A JP H06192249A
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JP
Japan
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thiophene
reaction
thiophenes
phosgene
formamides
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Pending
Application number
JP26234293A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Yamashita
和良 山下
Kenji Saito
憲治 齋藤
Shinzo Seko
信三 世古
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2−チオフェンアルデヒド類の工業的製法を
提供する。 【構成】 本発明は、ホルムアミド類とホスゲンを用い
てチオフェン類をホルミル化するによる2−チオフェン
アルデヒド類の製造方法に関する。 【効果】 本発明の方法により、オキシ塩化リンやピリ
ジンを用いることなく好収率で選択的に2−チオフェン
アルデヒドを工業的に有利に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬などの合成
中間体として重要な化合物である2−チオフェンアルデ
ヒド類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より2−チオフェンアルデヒド類の
製造法に関してはホルムアミド類とオキシ塩化リンを用
いるビルスマイヤー反応により2−チオフェンアルデヒ
ドを得る方法(米国特許第2,853,493 号(1958)、J.Che
m.Soc.Perkin Trans I,1973,2327 )、あるいはピリジ
ン存在下にホルムアミド類とオキシ塩化リン等の酸クロ
リドを用いる方法( 特開昭56-133220)等が知られてい
た。しかし、オキシ塩化リンを用いるビルスマイヤー反
応では、3 位に置換基を有するチオフェンの場合、2-ア
ルデヒド体と、4-アルデヒド体の4 :1 の混合物が生成
し、しかも2-アルデヒド体の収率は33%と低く、2-チオ
フェンアルデヒド類を得るには、これら混合生成物を分
離しなければならないと言う問題点があった。さらに、
これらの方法は多量のリン廃水を生じたり、ピリジンを
回収し無水ピリジンにもどす必要がある等の問題点を有
していたため工業的には必ずしも満足のいくものではな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
問題点を有するオキシ塩化リンやピリジンを用いず、ホ
スゲンを用いることによりチオフェン類とホルムアミド
類とから2−チオフェンアルデヒド類を選択的に好収率
で製造できることを見出し本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ホル
ムアミド類とホスゲンを用いてチオフェン類をホルミル
化することを特徴とする2−チオフェンアルデヒド類の
製造方法を提供するものである。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において用いるホルムアミド類としてはN,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、
N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N
−フェニル−N−メチルホルムアミド、モルホリンホル
ムアミド等があげられ、好ましくはN,N−ジメチルホ
ルムアミドを用いる。ホルムアミド類はチオフェン1当
量に対し、1〜10当量、より好ましくは、1〜2当量
用いる。また場合によってはホルムアミド類を溶媒とし
て大過剰量使用しても良い。ホスゲンの使用量はチオフ
ェン1当量に対し、1〜10当量、より好ましくは、1
〜2当量である。
【0006】反応に用いるチオフェン類としてはチオフ
ェンの他に置換チオフェン類としてアルキル置換のチオ
フェンである2−メチルチオフェン、2−t−ブチルチ
オフェン、2−シクロプロピルチオフェン、3−メチル
チオフェン、3−t−ブチルチオフェン、3−シクロプ
ロピルチオフェン、2,3−ジメチルチオフェンなどが
あり、芳香族置換のチオフェンとしては2−フェニルチ
オフェンまたは3−フェニルチオフェン等の2−アリー
ルチオフェン類または3−アリールチオフェン類があ
り、低級アルコキシ置換のチオフェンとしては2−メト
キシチオフェン、3−メトキシチオフェン等があり、ハ
ロゲン置換のチオフェンとしては2−クロロチオフェ
ン、2−ブロムチオフェン、3−クロロチオフェン、3
−ブロムチオフェン等があり、ジアルキルアミノ基で置
換されたチオフェンとしては2−ジメチルアミノチオフ
ェン、3−ジメチルアミノチオフェン等があり、アシル
アミノ置換のチオフェンとしては2−アセトアミノチオ
フェン、3−アセトアミノチオフェン等があり、カルボ
キシル基、または低級アルコキシカルボニル基で置換さ
れたチオフェンとしては2−カルボキシチオフェン、3
−カルボキシチオフェン、2−メトキシカルボニルチオ
フェン、3−メトキシカルボニルチオフェン等が挙げら
れる。これらのチオフェン類のうち2位に置換基を有す
るチオフェン類を反応に供すると5位に置換基を有する
2−チオフェンアルデヒド類が得られ、3位に置換基を
有するチオフェン類の場合は3位に置換基を有する2−
チオフェンアルデヒドが得られる。2,3位に置換基を
有する場合は4,5位に置換基を有する2−チオフェン
アルデヒド類が得られる。
【0007】反応形式としては、通常チオフェンとホル
ムアミド類を含む有機溶媒にガス状または液状のホスゲ
ンもしくはホスゲンの溶液を導入してもよいし、或いは
液状ホスゲンまたはホスゲン溶液中にチオフェンとホル
ムアミド類を含む有機溶媒を添加してもよい。
【0008】本発明の反応は、無溶媒下で行ってもよい
が、通常有機溶媒を使用する方がより好ましい。用いる
有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素、塩化メチレン、クロロホルム、1,1−ジクロル
エタン、1,2−ジクロルエタン、1,1,2−トリク
ロルエタン、1,1,2,2−テトラクロルエタン、ト
リクロルエチレン、パークロルエチレン等の有機塩素系
溶媒、アセトニトリル、ジアルキルエーテル等を挙げる
ことができる。
【0009】本発明の反応は、0℃〜95℃、好ましく
は40〜90℃の反応温度で行う。0℃より下の低温側
では反応が遅く、90℃以上の高温側では反応液がター
ル化し収率の低下を招くので本発明の反応にとって好ま
しい温度条件ではない。
【0010】反応終了後、反応液中のビルスマイヤー反
応中間体を公知の条件で加水分解して2−チオフェンア
ルデヒド類を得る。加水分解は水または塩化アンモニウ
ム水溶液を反応液に加えるかまたは水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液を
加えることによって行う。加水分解後、抽出オイル層を
蒸留し、未反応のチオフェンを回収するとともに生成物
である2−チオフェンアルデヒド類を得ることができ
る。抽出には反応で用いたのと同様の溶媒かあるいは水
と不混和性のその他の有機溶媒類を用いることができ
る。
【0011】
【発明の効果】本発明の方法により、オキシ塩化リンや
ピリジンを用いることなく好収率で選択的に2−チオフ
ェンアルデヒドを工業的に有利に製造できる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明方法を実施例により説明する
が、本発明の製造方法はこれらにより限定されるもので
はない。
【0013】実施例1 ガス導入管、還流冷却器、温度計、攪拌機を備えたガラ
ス製反応器にチオフェン25.3g(0.30モル) 、N,N−
ジメチルホルムアミド28.5g(0.39モル)及び1,2−
ジクロルエタン100.6 gを仕込み、撹拌下にこの中にホ
スゲン38.6g(0.39モル)を温度70℃で、2時間にわ
たって導入した。さらに反応液を70℃で保温しチオフ
ェンの転化率95%のところで反応液に水50gを添加し
反応を止めた。反応マスを10〜20℃に冷却しつつ、
15%の苛性ソーダ水溶液を滴下し反応マスのpHを7〜
8とした。次いで、有機層と水層を分液した。水層は、
1,2−ジクロルエタン50gで2回抽出し、1,2−
ジクロルエタン層を上記有機層に加えた。得られた有機
層を水50gで2回洗浄した後、有機層より1,2−ジ
クロルエタンと未反応チオフェン1.27g を常圧で留去回
収し、残ったオイルを蒸留して91℃/25mmHg〜92
℃/25mmHgの留分を補集して2−チオフェンアルデヒ
ド31.3gを得た。2−チオフェンアルデヒドの転化チオ
フェンに対する収率は98%であった。
【0014】実施例2〜3 実施例1において、ホスゲンを導入し保温する温度を変
更した以外は、実施例1と全く同様に実施し、反応温度
の影響を検討した。実施例の結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例4 ガス導入管、還流冷却器、温度計、攪拌機を備えたガラ
ス製反応器に2−メチルチオフェン29.5g(0.30モル)
、N,N−ジメチルホルムアミド28.5g(0.39モル)
及び1,2−ジクロルエタン100.6 gを仕込み、撹拌下
にこの中にホスゲン38.6g(0.39モル)を温度60℃
で、2時間にわたって導入した。さらに反応液を60℃
で3時間保温し原料チオフェンが消失したところで反応
液に水50gを添加し反応を止めた。反応マスを10〜
20℃に冷却しつつ、15%の苛性ソーダ水溶液を滴下し
反応マスのpHを7〜8とした。次いで、有機層と水層
を分液した。水層は、1,2−ジクロルエタン50gで
2回抽出し、1,2−ジクロルエタン層を上記有機層に
加えた。得られた有機層を水50gで2回洗浄した後、
有機層より1,2−ジクロルエタンを常圧で留去し残っ
たオイルを蒸留して沸点81℃/6mmHg〜82℃/6mm
Hgの留分を集めて5−メチル−2−チオフェンアルデヒ
ド35.7gを得た。5−メチル−2−チオフェンアルデヒ
ドの収率は95%であった。
【0017】実施例5 実施例4において2−メチルチオフェンのかわりに3−
メチルチオフェンを用いる以外は同様の条件で反応およ
び後処理を行い、3−メチル−2−チオフェンアルデヒ
ドの留分33.6g(沸点83℃/5mmHg〜85℃/5mmHg)
を得た。3−メチル−2−チオフェンアルデヒドの収率
は90%であった。
フロントページの続き (72)発明者 世古 信三 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホルムアミド類とホスゲンを用いてチオフ
    ェン類をホルミル化することを特徴とする2−チオフェ
    ンアルデヒド類の製造方法。
  2. 【請求項2】ホルムアミド類が、N,N−ジメチルホル
    ムアミドである請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】反応温度が40〜90℃である請求項1の
    製造方法。
  4. 【請求項4】チオフェン類が2位または3位に低級アル
    キル基を有するチオフェンである請求項1の製造方法。
JP26234293A 1992-10-29 1993-10-20 2−チオフェンアルデヒド類の製造方法 Pending JPH06192249A (ja)

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JP29119392 1992-10-29
JP4-291193 1992-10-29
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232042A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 複素芳香族アルデヒドの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005232042A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 複素芳香族アルデヒドの製造方法

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