JPH06190963A - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents
積層フィルムの製造方法Info
- Publication number
- JPH06190963A JPH06190963A JP4344746A JP34474692A JPH06190963A JP H06190963 A JPH06190963 A JP H06190963A JP 4344746 A JP4344746 A JP 4344746A JP 34474692 A JP34474692 A JP 34474692A JP H06190963 A JPH06190963 A JP H06190963A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon oxide
- film
- thin film
- gas barrier
- laminated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
ムの珪素酸化物薄膜上にポリオレフィン系樹脂を押出ラ
ミネート法により積層し、接着強度、ガスバリヤー性に
優れた積層フィルムの製造方法を提供する。 【構成】 珪素酸化物の薄膜を有するプラスチックフィ
ルムの珪素酸化物薄膜上に、300℃以上の温度でポリ
オレフィン系樹脂を15μm以下の厚みで押出ラミネー
ト法を用いて積層することを特徴とする積層フィルムの
製造方法。
Description
もち、レトルト可能で、電子レンジ適性、透明性に優れ
た包装材料に適した積層フィルム及びその製造方法に関
する。
装材料にはポリアミドやポリプロピレン、あるいはセロ
ハン等のプラスチックフィルムにポリビニリデンクロラ
イド(以下PVDCと略す)をコーティングしたものが
広く使用されてきた。またさらに高度なガスバリヤー性
を持つものとして、無機材料のアルミニウム(以下Al
と略す)も箔や蒸着層の形でガスバリヤー材料として用
いられてきた。これらは用途によって使い分けられてい
るが、PVDCをコーティングしたプラスチックフィル
ムは比較的ガスバリヤー性が低く、さらに時間の経過と
ともに黄色に変色し、内容物の美観を損なうほか、裏印
刷が黄色味がかって見えてしまう。Alはガスバリヤー
性に優れるものの、不透明なため内容物の視認性に欠
け、さらに金属であるため電子レンジで内容物を加熱す
ることができない。
たプラスチックフィルムが特開昭49−41469に示
されている。この材料はガスバリヤー性に優れ、ガスバ
リヤー性の湿度による低下も少なく、透明であり、電子
レンジ適性をもつ。しかし、蒸着により形成された珪素
酸化物薄膜の剛性が高いため、折り曲げや、基材プラス
チックフィルムの熱収縮などによってクラックを生じ、
ガスバリヤー性が著しく低下してしまい、また、ヒート
シール性にも乏しい欠点を有する。
珪素酸化物の薄膜上にポリオレフィン樹脂などのヒート
シール層を積層する試みが行われている。例えば、特開
昭60−61255では酸、酸無水物などのコモノマー
をエチレン、プロピレンなどのオレフィンと共重合ある
いはグラフト重合した変性ポリオレフィンを熱圧着する
ことによりヒートシール層を積層している。また、特開
昭62−103139ではウレタン系接着剤を用いて、
コロナ放電処理などの表面処理を施したポリオレフィン
を60〜80℃で接着を行う方法が開示されている。こ
れらの方法で積層フィルムを得るためには、珪素酸化物
薄膜とポリオレフィン樹脂層を接着する工程のほかに、
接着剤を塗工、乾燥する工程、ポリオレフィンフィルム
の製造、ポリオレフィンフィルムへの前処理の工程など
が必要となり、工程が複雑な上、コスト的な面でも問題
がある。
押出ラミネート法により20〜100μmの厚みのヒー
トシール層を設ける方法が開示されている。この押出ラ
ミネート法を用いることにより工程が簡略化され、コス
ト的にも有利になる。この押出ラミネート法を用いる場
合、基材とラミネートされた樹脂層との間の接着強度は
成形温度と密接な関係があり、成形温度が高いほど接着
強度は強くなるため、一般には300℃以上の温度でラ
ミネートされる。しかし、珪素酸化物薄膜を有するプラ
スチックフィルムを基材とした場合、300℃以上の温
度では基材フィルムの熱収縮により珪素酸化物薄膜にク
ラックが生じ、ガスバリヤー性が著しく低下してしまう
という問題があり、ガスバリヤー性を維持したまま積層
するには比較的低い温度で押出ラミネートする必要があ
った。しかし、300℃より低い温度で押出ラミネート
した場合、接着強度が低下するという欠点があった。
薄膜を有するプラスチックフィルムの珪素酸化物薄膜上
に、ポリオレフィン系樹脂層を押出ラミネート法により
積層し、接着強度、ガスバリヤー性に優れた積層フィル
ムの製造方法を提供することを課題とする。
意検討した結果、成形温度300℃以上の温度で押出ラ
ミネート法により積層するさいにポリオレフィン系樹脂
層の厚みを薄くすることで、珪素酸化物薄膜のクラック
発生を防ぎ、良好なガスバリヤー性を維持できることを
見出し、本発明に至った。
ラスチックフィルムは、表面に極性基を有するプラスチ
ックフィルムに真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーティング法などにより珪素酸化物薄膜を形成したもの
で、ガスバリヤー性を有する範囲であれば、製造方法、
基材フィルムの種類、薄膜の膜厚みは制限をうけない
が、薄膜の厚みは耐クラック性、透明性を考えると20
0〜2000Åの範囲が好ましい。
ては高密度、中密度、低密度のポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ4−メチルペンテン−1などのポリオレフ
ィンのほかに、エチレン、プロピレン、ブテン−1など
のオレフィンに1成分以上のコモノマーを共重合、ある
いはグラフト重合したもの、さらにこれらの混合物を用
いてもよい。コモノマーとしてはアクリル酸、メタクリ
ル酸、メチルメタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸などのα,β−不飽和カルボ
ン酸もしくはその酸無水物、または金属化合物を配合し
たアイオノマーなどを例示できる。これらは必要に応じ
て安定剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他の添加剤
が配合してもよい。これらの樹脂は押出ラミネート法に
より、珪素酸化物薄膜上に積層することができる。
は300℃以上が必要である。成形温度が300℃未満
の場合、珪素酸化物薄膜とポリオレフィン系樹脂層との
接着強度が弱いため、食品包材として必要な接着強度が
得られない。しかし、成形温度が320℃を超えるとラ
ミネート時の発煙量が増加するほか、ポリオレフィン系
樹脂の劣化がおこり、ヒートシール性が低下するなどの
問題が生じるため、成形温度は300〜320℃の範囲
が好ましい。また、より強固な接着強度が要求される場
合にはウレタン系、イミン系などの接着剤を使用しても
よい。
いポリオレフィン系樹脂層の厚みは温度によって異なる
が、成形温度が300〜320℃の範囲ではポリオレフ
ィン系樹脂層の厚みを15μm以下にすることにより、
クラック発生によるガスバリヤー性の低下を防ぐことが
できる。
さらに詳細に説明する。なお、フィルムの酸素透過率、
およびポリオレフィン系樹脂層と珪素酸化物薄膜間の接
着強度は以下の方法により測定した。酸素透過率は酸素
透過率測定装置(モダンコントロール社(米国)製、型
式OX−TRAN 10/50)を用い、測定温度23
℃、相対湿度90%の条件で測定した。接着強度は積層
体を成形の流れ方向に幅15mmの短冊状に切断し、こ
れを300mm/分の速度で180°剥離したときの剥
離強度で評価した。
応器を有する高圧法ポリエチレン製造設備を用いて製造
した。得られたポリエチレンはMFR(190℃)8.
0g/10分、密度0.918g/cm3 であった。 (積層体の製造)珪素酸化物蒸着フィルムは幅850m
m、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムに、イオンスパッタリング法により600Åの厚みで
珪素酸化物薄膜を蒸着することにより製造した。得られ
たフィルムの珪素酸化物蒸着面側に、ポリエチレン樹脂
層を押出ラミネート成形法によりウレタン系接着剤を用
いて積層した。ウレタン系接着剤は市販の二液反応型
(大日精化工業(株)製、セイカダイン3600A、3
600B)を使用し、3600Aを1.4kg、360
0Bを0.6kg、酢酸エチルを6kg、トルエンを7
kg混合し、固形分が6%となるよう調整した。押出ラ
ミネート成形機は90mmφの押出機を備え、ロール面
巾1300mmのものを用い、成形条件はアンカーコー
ト装置の塗工量2g/m2(wet)、乾燥温度80℃、成形
速度100m/分、ラミネート厚み10μm、ダイスの
スリット巾0.8mm、ダイス直下の樹脂温度は320
℃であった。得られた積層体は40℃の熱風循環式オー
ブン中で48時間エージングを行った。 (積層体の性質)表1に示すように、酸素透過率が低
く、接着強度の強い積層体が得られた。
を厚み15μmで押出ラミネートするほかは実施例1と
同様の操作を行った。結果を表1に示す。
共重合体をオートクレーブ型式の反応器を有するポリエ
チレン製造設備を用いて製造した。得られた共重合体は
MFR(190℃)32g/10分、アクリル酸エチル
に由来する単位10.6重量%、無水マレイン酸に由来
する単位2.9重量%であった。なお、共重合体組成は
赤外吸収スペクトルによって決定した。実施例1におい
て、ポリエチレンのかわりにこの3元共重合体を用い、
ダイス直下の樹脂温度300℃でイミン系接着剤を使用
するほかは実施例1と同様の操作により積層体を得た。
結果は表1に示す。なお、イミン系接着剤は日本触媒
(株)製、エポミンP−1000を使用し、エポミンP
−1000が175gに対し、水3.5kg、メタノー
ル14kgで濃度1%ととなるよう調整した。
厚み20μmで押出ラミネートするほかは実施例1と同
様の操作を行ったが、表1に示すように酸素透過率が大
きかった。
厚み25μmで押出ラミネートするほかは実施例1と同
様の操作を行ったが、表1に示すように接着強度が低か
った。
ィルムの珪素酸化物薄膜上に、300℃以上の温度でポ
リオレフィン系樹脂層を15μm以下の厚みで押出ラミ
ネート法を用いて積層することにより、クラック発生が
少なく、ガスバリヤー性の良好な積層フィルムが得られ
た。
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも片面に珪素酸化物の薄膜を有
するプラスチックフィルムの珪素酸化物薄膜上に、30
0℃以上の温度でポリオレフィン系樹脂を15μm以下
の厚みで押出ラミネート法を用いて積層することを特徴
とする積層フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34474692A JP3182240B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 積層フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34474692A JP3182240B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 積層フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06190963A true JPH06190963A (ja) | 1994-07-12 |
JP3182240B2 JP3182240B2 (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=18371664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34474692A Expired - Fee Related JP3182240B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 積層フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3182240B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2724368A1 (fr) * | 1994-09-12 | 1996-03-15 | Atochem Elf Sa | Materiau d'emballage comprenant une couche d'oxyde de silicium et une couche de polyolefine |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP34474692A patent/JP3182240B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2724368A1 (fr) * | 1994-09-12 | 1996-03-15 | Atochem Elf Sa | Materiau d'emballage comprenant une couche d'oxyde de silicium et une couche de polyolefine |
WO1996008368A1 (fr) * | 1994-09-12 | 1996-03-21 | Elf Atochem S.A. | Materiau d'emballage comprenant une couche d'oxyde de silicium et une couche de polyolefine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3182240B2 (ja) | 2001-07-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5525421A (en) | Metallized composite film structure and method | |
US5491023A (en) | Film composition | |
CA1201941A (en) | Transparent laminates | |
US5192620A (en) | Metallized composite film structure and method | |
US5175054A (en) | Metallized film structure and method | |
US5153074A (en) | Metallized film combination | |
KR0173474B1 (ko) | 적층 포장재의 제조방법 | |
CA2102675C (en) | Metallized film structure and its production | |
WO1996009929A1 (en) | Semi-transparent high barrier film | |
EP0806448A2 (en) | Gas barrier resin film | |
EP3917997A1 (en) | Multilayer structures, processes for manufacturing multilayer structures, and related articles | |
JPH0239931A (ja) | 金属蒸着用積層フィルム | |
EP0541273B1 (en) | Metallized film structure and method | |
JP3182240B2 (ja) | 積層フィルムの製造方法 | |
JPH05131590A (ja) | ガスバリヤー性積層フイルム | |
JP3186101B2 (ja) | 樹脂組成物およびその用途 | |
JP4229269B2 (ja) | 積層蒸着フィルム及びその用途 | |
JP4009773B2 (ja) | 押出ラミネート用エチレン系樹脂組成物、及びそれを用いた積層体、並びに積層体の製造方法 | |
WO1995034396A1 (en) | Film composition | |
JPH0835057A (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP6207714B2 (ja) | 紙熱積層用のフィルム組成物 | |
JPH0326528A (ja) | 積層物の製造方法 | |
AU684678C (en) | Metallized composite film structure and method | |
JP3083900B2 (ja) | ガスバリヤー性積層フィルム | |
JP2000043180A (ja) | 積層フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090420 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090420 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |