JPH06190754A - ロボットアームの動的モデルの同定方法 - Google Patents

ロボットアームの動的モデルの同定方法

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JPH06190754A
JPH06190754A JP3124960A JP12496091A JPH06190754A JP H06190754 A JPH06190754 A JP H06190754A JP 3124960 A JP3124960 A JP 3124960A JP 12496091 A JP12496091 A JP 12496091A JP H06190754 A JPH06190754 A JP H06190754A
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JP
Japan
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axis
equation
joint axis
robot
parameters
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JP3124960A
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Inventor
Fumio Ozaki
崎 文 夫 尾
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多自由度のロボットアームの運動方程式の同
定に誤差の少ない同定方法を提供する。 【構成】 ロボットアームの動特性モデルを同定する場
合に、対象ロボットを2〜4自由度のサブロボットの集
合として把握し、サブロボットについて予め導出された
動特性パラメータによって記述された運動方程式により
演算処理を行って、必要なパラメータを求める。 【効果】 逐次同定法における誤差蓄積を減らすことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットアームの動的
モデルを求める同定方法の改良に関する。
【0002】
【従来技術】
1.ロボットの運動方程式と基底パラメータ ロボットとはアクチュエータを持つ関節で連結された一
連の剛体リンク機構と見做すことが出来る。このように
考えるとロボットの運動方程式は機構の特性、およびリ
ンクの特性、駆動系の特性が与えられると決定できる。
ここでロボットの運動方程式とは各軸への入力トルクと
関節角度との関係を表す方程式のことを指し、機構の特
性とはリンク長と隣り合う関節軸の捩れ角、リンクの特
性とはリンクの質量・重心位置・慣性モーメント、駆動
系の特性とは粘性摩擦係数・クーロン摩擦力・アクチュ
エータの慣性モーメントを指す。
【0003】現在使用されている多くのロボットは、隣
り合う2つの関節軸が互いに平行あるいは垂直なロボッ
トである。これをP/P(Parallel/Perpendicular)型
ロボットと呼ぶ。本発明ではこの型のロボットについて
考える。また簡単のためすべての関節軸は回転型の軸で
あるとする。 1−1.諸定義 N個の剛体リンクを回転型関節で直列に結合したロボッ
トについて考える。ロボットの運動を記述するため図1
8に示すように各リンクに固定した直交座標系を考え
る。ロボットの基底部(土台部分)をリンク0とし、こ
こに基準座標系(x0 ,y0 ,z0 )をとる。z0 軸は
鉛直上方にとり、x0 軸はz0 軸と後述するz1 軸(土
台から数えて1番目のリンクの内部座標系のz軸)の共
通垂線にとる。z0 軸とz1 軸が直交している場合は、
0 軸とz1 軸を含む平面に直交する方向にx0 軸を取
る。またy0 軸はこれらと右手系をなすようにとる。
【0004】リンク0から先端に向かって各リンクをリ
ンク1、リンク2、…、リンクNとする。リンクiを駆
動する軸をi軸とする。各リンクに固定する内部座標系
(xi ,yi ,zi )をi系と呼び、次のように決定す
る。zi 軸はi軸の回転軸方向とする。i系の原点Oi
はzi-1 軸とzi 軸の共通垂線とzi 軸との交点とす
る。zi-1 軸とzi 軸が直交している場合は、zi-1
とzi 軸との交点とする。この交点を始点とし、zi
とzi+1 軸との共通垂線と平行でzi 軸からzi+1 軸へ
向かう方向にxi 軸を定める。zi 軸とzi+1 軸が直交
している場合は、zi 軸とzi+1 軸を含む平面に直交す
る方向にzi 軸・zi+1 軸・xi 軸が右手系をなすよう
にxi 軸を取る。最後の軸lについてはxl //xl-1
なるようにxi 軸を選ぶ。yi 軸はこれらと右手系をな
すようにとる。
【0005】関節角度θi はzi 軸回りのxi-1 軸とx
i 軸との回転角度で、zi 軸に対して右ねじの方向を正
とする。zi 軸とzi-1 軸との共通垂線回りの回転角を
捩れ角αi とし、xi-1 軸方向に関し右ねじの方向を正
とする。zi 軸とzi-1 軸とが交わる場合には捩れ角は
双方の軸を含む平面上で計り、その符号は任意である。
【0006】i系の原点Oi から(i+1)系の原点O
i+1 へのベクトルをli とする。またリンクiの質量、
i系の原点Oi から重心までのベクトル、原点Oi 回り
の慣性テンソルをそれぞれmi ,ri ,Ii で表す。こ
れらのベクトル、行列はすべて基準座標系(x0
0 ,z0 )に関するものである。i系に関するベクト
ル、行列については ii ii などのように表す。
ii ii ii はi系で定数のベクトルあるい
は行列で、
【0007】
【数8】 と表される。ここで右上付きのx,y,zはそれぞれ
x,y,z成分であることを表し、xy,yz,xzは
それぞれxとy、yとz、zとxの干渉成分であること
を表す。図18に示すような座標系をとっているので i
i のy成分は常に0である。表記においてベクトルは
特に間違いの恐れのないかぎり通常の書体で書き、太文
字その他の文字修飾を行なわないこととする。
【0008】ここで以下の量を定義する。
【0009】
【数9】 但し、Eは単位行列を表す。Mi ,Ri ,Ji はそれぞ
れ、リンクiにおいて(i+1)系の原点Oi+1 の位置
に質量Mi+1 が付加された拡張リンク(augmented lin
k) のi系の原点Oi 回りの0、1、2次モーメントで
ある。ljiはj系の原点Oj からi系の原点Oi までの
ベクトルである。Ri ,Ji のi系での表現は、
【0010】
【数10】 となる。 1−2.運動方程式 τi をi軸回りのトルクとすると、上記ロボットの各軸
のトルクと関節角度の関係を表した運動方程式は次のよ
うになる。
【0011】
【数11】 はそれぞれ慣性係数、遠心力またはコリオリ力の係数、
粘性摩擦、クーロン動摩擦、重力項を表し、関節角ベク
トルθ=(θ1 ,θ2 ,…,θN T の関数である。H
ij(θ)などは、
【0012】
【数12】 で表される重力ベクトルである。 1−3.基底パラメータ 運動方程式(2.11)を満たすような動的パラメータ
φは一般に何通りも存在する。ロボットの同定において
は冗長でない推定可能なパラメータを定義することが必
要である。そこで、動的パラメータの内でその値が異な
ると運動方程式(2.11)に違いの生じるものを基本
パラメータと定義する。互いに独立な基本パラメータの
集合で、それらの値が定まると運動方程式(2.11)
が一意に決定されるものを基底パラメータと定義する。
基底パラメータについては、例えば、IEEE Trans. Robo
tics & Automation, 6[3](1990) (米)H.Mayeda. K.Yo
shida, and K. Osuka“ Base Parameters of Manipulat
or Dynamic Models”あるいは日本ロボット学会誌,[2]
(1989) (日)前田“ロボットアームの動的モデルと同
定”に詳細に説明されている。基底パラメータは運動方
程式(2.11)を決定するために必要な最小個数の動
的パラメータである。上記「ロボットアームの動的モデ
ルと同定」におては基底パラメータと駆動系のパラメー
タ(Jai ,bi ,fi )を分けて記述してあるが、こ
こでは簡単のためこれらを合わせたパラメータを基底パ
ラメータと呼ぶことにする。以下、φは基底パラメータ
ベクトルを表すものとする。
【0013】ロボットの互いに平行な連続する軸群をク
ラスタと呼ぶ。ここで、c(i) をi軸の属する根元側か
ら順につけられたクラスタ番号、γc(i)をi軸の属する
クラスタの最初の軸番号、δc(i)をi軸の属するクラス
タの最後の軸番号とする。図19はクラスタの説明図で
ある。これらを用いて次のような動的パラメータを定義
する。ここで、Kはロボットに含まれるクラスタの数を
表す。
【0014】
【数13】 但し、li x ≠0および1≦i≦δi −1と仮定してい
る。式(2.17)〜(2.19)の動的パラメータを
用いるとz1 軸が重力に対して平行でない場合、基底パ
ラメータは次のように表される。
【0015】
【数14】 である。また{1−λ(i)}Jai については1−λ(i)
=0のときはこの項はないものとする。
【0016】z1 軸が重力に対して平行な場合には上記
パラメータ群からR1 x ,R1 y −RZB(1) を除いた
ものが基底パラメータとなる。 1−4.運動方程式の別表現 運動方程式(2.11)および式(2.12)〜(2.
15)をよく吟味すると、ロボットの運動方程式は次の
ように慣性モーメント、重力項の係数の線形結合あるい
は粘性摩擦、クーロン動摩擦などの動的パラメータベク
トルφと
【0017】
【数15】 次に、1−3節で説明した基底パラメータを吟味する
と、第i軸に関する基底パラメータはj(≧i)軸に関
する諸量しか含まない。そこで第i軸に関する基底パラ
メータベクトルをφi と表すことにする。そうすると動
的パラメータベクトルφは、
【0018】
【数16】 とし、yijはθを引き数とする三角関数の多項式を要素
とする関数ベクトルである。行列Yが式(2.25)の
ような形に表されるのは、第i軸の運動が影響を受ける
動的パラメータが第i軸より手先側のリンクの動的パラ
メータのみであることによる。
【0019】
【数17】 1−5.スカラ型ロボットの運動方程式の1例 ここでは、簡単な例として2自由度のスカラ型ロボット
図20を例にとり、その運動方程式を見てみる。2自由
度スカラ型ロボットの運動方程式は基底パラメータを用
いて、次のように表される。
【0020】
【数18】 添字1は、1軸あるいはリンク1に対するパラメータで
あることを表し、2についても同様である。同定すべき
動特性パラメータを次のように各リンクに対する2つの
ベクトルで表わす。このようなスカラ型ロボットでは軸
回りの回転方向以外の動きは出来ないので同定出来るパ
ラメータは全て軸回りのパラメータである。
【0021】
【数19】 但し、
【0022】
【数20】 である。ここで、
【0023】
【数21】 という動特性パラメータφに関して線形な運動方程式を
得る。 2.ロボットの同定法 前述したロボットの運動方程式(2.23)を用いて良
く知られた2つの同定法を説明する。式(2.23)〜
(2.26)を再記する。
【0024】
【数22】 同定においては式(3.1)のようにロボットの運動方
程式が動的パラメータに対して線形であるということが
本質的に重要である。 2−1.同時同定法 同時同定法ではロボットを全軸同時に適当な運動を行な
わせ、そのときの角度θをトルクτを測定する。このと
き出来るのであれば角速度、角加速度をも測定すればよ
いが、測定出来なければこれらの値は角度の値から数値
的に計算することも出来る。このようにして
【0025】
【数23】 実際には多くのデータを取り、最小2乗法にて式(3.
6)を計算する。
【0026】同時同定法ではこのように式(3.5)を
解きさえすれば良く、パラメータを同時に推定できると
いう利点がある。しかしながら式(3.6)を解くため
にはY-1が良条件の行列である必要があるが、ロボット
をどのように動かせばY-1が良条件となるかは明らかで
ない。よって式(3.6)を用いれば何らかのパラメー
タφが計算できるが、ここのパラメータの精度はY-1
いかに良条件を満たしているかに依存することになる。 2−2.逐次同定法 運動方程式の力学的意味を考察すると、あるグループの
動的パラメータだけが影響する運動が分かる。そこであ
るグループの動的パラメータだけが関与する、出来るだ
け簡単な運動を見つけ、この運動を行なったときの入出
力データからそのグループの動的パラメータを推定す
る。ここで推定されたパラメータを用いて、このグルー
プのパラメータが影響する項を補償して消去し、他のグ
ループのパラメータを求めるための簡単な運動を行なわ
せる。この運動により新たに求まるパラメータと先に求
めたパラメータを用いてこれらのパラメータが影響する
項を補償した後、次に求めるパラメータのグループに対
する運動を行なわせる。このようにいくつかのパラメー
タを求め、そのパラメータに関する項を補償して行くこ
とにより、順次、すべてのパラメータを求めていく。
【0027】このような同定法を逐次同定法と呼ぶ。逐
次同定法は、例えば、計測自動制御学会、SICE論文
集,22[6](1986) 前田、大須賀「マニピュレータの動特
性同定法」、あるいは、前述した「ロボットアームの動
的モデルと同定」に詳述されている。
【0028】具体的には、以下のような3つの試験運動
を行なわせることにより、動的パラメータを求めてい
く。すなわち、静止試験、等角速度試験、角加速度試験
の3試験である。これらを説明する。説明のため運動方
程式(2.11)を再記しておく。
【0029】
【数24】 また、この式が(3.1)〜(3.5)のように記述さ
れることもすでに述べた。この式(3.1)〜(3.
5)及び式(3.7)を基に説明する。 (i) 静止試験 ロボットの1つの軸を適当な姿勢で静止させ、そのとき
の角度と釣り合いトルクとを測定し、重力項のパラメー
タを求める試験法である。静止状態では
【0030】
【数25】 ここでfsi は静止時に働くクーロン静止摩擦である。
【0031】式(3.2)で行列Yを示したように、第
i軸の運動が影響を受ける動的パラメータは第i軸より
手先側のリンクの動的パラメータのみであるから、静止
試験においても重力項のパラメータ(式(2.20)で
示したRi x ,Ri y −RZB(i))は次のように表され
る。重力項のパラメータをφg とし、i軸に関する重力
項のパラメータをφgiとすると、
【0032】
【数26】 となる。但し、YGijは重力項の係数に掛かる係数行列
である。
【0033】静止試験においては式(3.1)は、式
(3.9)、(3.11)より、
【0034】
【数27】 と表される。よって以下のような手順で同定を行なう。
【0035】まず第1軸から(N−1)軸までを固定
し、第N軸についてロボットを色々な位置に静止させ、
その位置から軸の両回転方向へ軸を動かしたときの動き
始めのトルクと角度を記録する。第N軸については式
(3.12)、(3.8)より、
【0036】
【数28】 である。ここでτN + (τN - )を第N軸が静止状態か
ら+θN (−θN )方向へ動き始めるときのトルクとす
ると、式(3.13)より次式を得る。
【0037】
【数29】 ここではどちらの方向への静止摩擦も等しいと仮定して
ある。パラメータφgNは式(3.10)に示したように
2つのパラメータを含んでいる。よって式(3.14)
より最低2つの位置についてトルクと角度を求めれば第
N軸に関する重力項のパラメータφgNを求めることが出
来る。実際には多くの位置についてトルクと角度を求
め、最小2乗法により計算する。式(3.15)より静
止摩擦fsNが計算できる。
【0038】第N軸の重力項のパラメータが求まった
ら、次に第(N−1)軸のパラメータを求める。第(N
−1)軸については式(3.12)より、
【0039】
【数30】 となる。式(3.15)の右辺は既知のパラメータと実
測値であるから計算することが出来る。τN-1 * を次の
ようにおく。
【0040】
【数31】 よって、第(N−1)軸以外の軸を全て固定し、第(N
−1)軸を色々な角度で静止し、その位置から第(N−
1)軸を±θN-1 方向へ動かしたときの第(N−1)軸
への入力トルクとそのときの角度を用いて、式(3.1
9)、(3.20)より第(N−1)軸に対する重力項
のパラメータφgN-1と静止摩擦fsN-1 が求まる。
【0041】同様にして、第(N−2)軸から第1軸に
ついても静止試験を行なっていけば、全ての軸に対する
重力項および静止摩擦が求まる。 (ii)等角速度試験 ロボットの1つの軸を等角速度で動かしたときの角度と
トルクとを測定し、摩擦のパラメータを求める試験法で
ある。今、i軸について考える。i軸以外の軸を全て固
定して、i軸を等角速度運動させると、
【0042】
【数32】 ここで、Gi (θ)は静止試験で求まっているから結
局、未知の粘性摩擦bi とクーロン動摩擦fi を含んだ
次のような式を得る。
【0043】
【数33】 左辺には2つの未知パラメータを含むので2通りの角速
度で試験を行なえば、これら2つのパラメータ粘性摩擦
i 、クーロン動摩擦fi が得られる。実祭にはいく通
りかの角速度で動かして、最小2乗法により求める。等
角速度運動は式(3.21)式において、重力項G
i (θ)を補償しながら、τi にステップ入力を加える
ことにより得られる。よって、第1軸から第N軸まで順
次等角速度試験を行なえば、粘性摩擦、クーロン摩擦が
求まる。 (iii) 角加速度試験 ロボットの1つあるいは2つの軸に適当な角加速度運動
をさせたときの角度とトルクとを測定し、慣性パラメー
タを求める試験法である。静止試験・等角速度試験にお
いて求めたパラメータを用いて重力項、摩擦項を補償し
つつ、角加速度運動を行なわせる。この試験はさらにつ
ぎの4種類の試験に細分することが出来る。
【0044】1)第i軸の単軸運動を行ない、そのとき
の測定データよりパラメータを推定する。この試験によ
りJi z を含む慣性パラメータ(アクチュエータの慣性
Jai を含んだパラメータJi z +JYB(i) +λ(i)
Jai )を推定する。
【0045】2)第i軸と回転軸が平行である第j軸
(j=i−1 ifi≠γc(i),j=δc(i)-2 otherwis
e)とを同時に運動させ、このときの測定データより第
i軸に関する運動方程式を解いてアクチュエータの慣性
Jai を求める。また1)で求めたパラメータからアクチ
ュエータの慣性Jai を引いてJi z +JYB(i)を求
める。静止試験、および等角速度試験、1)、2)によりi
軸の回転運動に影響を及ぼすパラメータ群φi が全て同
定出来た。
【0046】3)第δc(i)-1軸の単軸運動をロボットの
姿勢をいく通りか変えて行なわせ、測定データを用いて
第δc(i)-1軸に関する運動方程式の連立方程式を解き、
i軸の回転運動には影響を及ぼさないパラメータ群
【0047】
【数34】 の3)で推定できない部分(第i軸、第δc(i)-1軸の動き
に影響を及ぼさないパラメータ、すなわち両軸に共に直
交する軸回りに関するパラメータ)を推定する。
【0048】このように第i軸の回転運動に影響を及ぼ
すパラメータ、及ぼさないパラメータを順次推定してい
く。この試験も式(3.2)に示したように、第i軸の
運動が影響を受ける動的パラメータが第i軸より手先側
のリンクの動的パラメータのみであることより、手先側
のリンクの動的パラメータを先に求め、順次根元側のリ
ンクの動的パラメータを求めていく。その際には先に求
めたパラメータを用いて計算を行なう。このようにして
全ての動的パラメータを求める。 3−3.逐次同定法による同定の1例 図21に示すようなロボットを逐次同定法により同定す
ることを考える。ロボットは重力方向のベクトルを含む
平面内に土台を持ち、3自由度である。座標系は図示し
たように取り、x軸は座標系が右手系をなすように取
る。ここで、−yi 軸はyi 軸の反対方向を表すものと
する。このロボットのリンクベクトルii と捩れ角α
i は以下のようになる。
【0049】
【数35】 これらと運動方程式(3.7)から慣性係数Hij、遠心
力・コリオリ力の係数Hijk 、重力項Gi は以下のよう
に求まる。ここでは簡単のため次のような表記を行な
う。ci ,si はそれぞれcos(θi )、sin(θ
i )を表し、cij,sijはcos(θi +θj ),si
n(θi +θj )を表す。
【0050】
【数36】
【0051】
【数37】
【0052】
【数38】
【0053】
【数39】 運動方程式(3.7)と式(3.27)〜(3.53)
を用いて、逐次同定法の手順を説明する。 (i) 静止試験 1、2軸を固定し、第3軸をアクチュエータにより駆動
し、適当な姿勢で静止させ、そのときの角度と釣り合い
トルクとを測定する。式(3.14)、(3.15)と
(3.53)より次式を得る。
【0054】
【数40】 式(3.55)により静止摩擦が求まる。式(3.5
4)において角度 θ2 +θ3 を例えば図22(θ2a+θ3a=π/4とした
例を示す)、図23(θ2b+θ3b=π/2とした例を示
す)のように2通り選べば、次のようにしてR3 x ,R
3 y を求めることが出来る。選んだ2通りのθ2 +θ3
をそれぞれθ2a+θ3a、θ2b+θ3bとし、またそのとき
のトルクをτ3a、τ3bとする。
【0055】
【数41】 但し、(θ2a+θ3a)−(θ2b+θ3b)≠nπ(n=
0,±1,±2,…)である。
【0056】3軸の重力項のパラメータが求まったの
で、次に2軸の重力項のパラメータを求める。式(3.
14)、(3.15)と(3.52)より次式を得る。
但し、ci ,si はそれぞれcos(θi ),sin
(θi )を表し、cij,sijはcos(θi +θj ),
sin(θi +θj )を表す。
【0057】
【数42】 式(3.58)により2軸の静止摩擦が求まる。式
(3.57)の右辺は計測により角度・トルクが求ま
り、R3 x ,R3 y がすでに求まっているので計算でき
る。よって、角度θ2 を図24(θ2a=−π/4として
いる)、図25(θ2b=−π/2としている)のように
2通りに選べば、3軸のときと同様にしてR2 x、R2
y が求まる。
【0058】最後に1軸の重力項のパラメータを求め
る。式(3.14)、(3.15)と(3.51)より
次式を得る。
【0059】
【数43】 角度θ1 を図26(θ1a=−π/2としている)、図2
7(θ1a=−π/4としている)のように2通りに選ん
で静止試験を行なえば、式(3.60)により1軸の静
止摩擦が求まる。式(3.59)の右辺は計測により角
度・トルクが求まり、R2 x 、R2 y 、R3 x 、R3 y
がすでに求まっているので計算できる。よって、角度θ
1 を2通りに選べば、第2、第3軸のときと同様にして
1 x 、R1 y −R2 z −R3 z が求まる。
【0060】以上で、重力項の全てのパラメータと静止
摩擦が同定出来た。 (ii)等角速度試験 (i) で重力項のパラメータが全て求まっているので、2
−2節(ii)の方法で1軸ずつ動かして試験を行なえば全
ての粘性摩擦bi 、クーロン動摩擦fi が求まる。 (iii) 角加速度試験 ・第3軸運動、第1、2軸固定 まず、先端の第3軸の動的パラメータを求める。第3軸
を図28のように動かして、角度とトルクのデータを得
る。この場合の運動方程式は第3軸のみ動くことと、式
(3.7)、(3.27)〜(3.53)より、
【0061】
【数44】 と書き換えられる。ここで、
【0062】
【数45】 ここで、t0 ,t1 はそれぞれ測定したデータの中の適
当な解析区間の開始時間、終了時間である。例えば数秒
分のデータを取ったときに、その中でパラメータJ3 z
+Ja3 の影響が良く分かるような加速度の大きい部分
を選んで解析区間とする。但し、積分しているのでこの
区間があまり長いと誤差蓄積する虞がある。また、この
区間があまり短いと分母の
【0063】
【数46】 が小さくなりパラメータJ3 z +Ja3 が誤差を含み易
くなる。よってこの解析区間を選ぶときには注意する必
要がある。 ・第2、第3軸運動、第1軸固定 第2軸と第3軸を図29に示すように同時に運動させ
る。このときの第3軸の運動方程式は、
【0064】
【数47】 はすでに求めたパラメータJ3 z +Ja3 、R3 x 、R
3 y と既知のリンク長、あるいは計測した角度の三角関
数なので計算できる。H32は未知パラメータJ3 z を含
んでいる。よって式(3.31)と(3.65)より、
【0065】
【数48】 に関する項は数値積分で計算する。よって、式(3.6
6)によりパラメータJ3 z が求まる。また、式(3.
64)でパラメータJ3 z +Ja3 が求まっているの
で、Ja3 も計算できる。 ・第2軸運動、第1、3軸固定 第2軸を図30のように動かす。第2軸のみの運動方程
式は式(3.7)、(3.27)〜(3.53)より、
【0066】
【数49】 となる。b2 、f2 、G2 は(i) 、(ii)により求まって
いるので、式(3.67)は右辺に計算できる項をまと
めて積分すると、
【0067】
【数50】 となる。これでパラメータJ2 z +Ja2 +J3 z が求
まる。J3 z はすでに求まっているので、これよりJ2
z +Ja2 を求めることが出来る。 ・第1軸運動、第2、3軸固定 第1軸のみの運動方程式は式(3.7)、(3.27)
〜(3.53)より、
【0068】
【数51】 となる。b1 、f1 、G1 は(i) 、(ii)により求まって
おり、H11中のR3 x 、R3 y もすでに(i) により求ま
っているので、式(3.69)は右辺に計算できる項を
まとめて書き直すと、
【0069】
【数52】 となる。左辺の5つのパラメータJ1 z +Ja1 +J2
y +J3 y 、J2 x −J2 y 、J2 xy、J3 x
3 y 、J3 xyを求めるために適当な5種類のθ2 、θ
3 の組み合わせを選び、第1軸を運動させる。例えば、
図31のような5種類のθ2 、θ3 の組み合わせで第1
軸を動かす。このときの入出力データを用いて(3.7
0)を積分すれば、それぞれの運動に対して1つの方程
式が得られるので、5本の連立方程式を得ることにな
る。よってこの5本の連立方程式を解けば、先の5つの
パラメータを求めることが出来る。 ・第1、3軸運動、第2軸固定 第1軸と第3軸を図32に示すように同時に運動させ
る。このときの第3軸の運動方程式は、式(3.7)、
(3.27)〜(3.53)より、
【0070】
【数53】 のなかのパラメータもすでに求まっているので、右辺に
計算できる項をまとめ、式(3.71)を書き換える
と、
【0071】
【数54】 となる。何通りかの運動を行なわせて、そのときのデー
タを用いて式(3.72)を積分することにより、J3
xz、J3 yzを求めることが出来る。 ・第1、2軸運動、第3軸固定 第1軸と第2軸を図33に示すように同時に運動させ
る。このときの第2軸の運動方程式は、式(3.7)、
(3.27)〜(3.53)より、
【0072】
【数55】 のなかのパラメータもすでに求まっているので、右辺に
計算できる項をまとめ、式(3.73)を書き換える
と、
【0073】
【数56】 となる。何通りかの運動を行なわせて、そのときのデー
タを用いて式(3.74)を積分することにより、J2
xz,J2 yzを求めることが出来る。
【0074】以上のようにして、図3.1に示した3自
由度ロボットの全ての基底パラメータを求めることが出
来る。
【0075】
【発明が解決しようとする課題】上記逐次同定法は、あ
るパラメータを精度良く推定するのに有利な試験運動を
工夫しやすいという利点がある反面、先に推定したパラ
メータ値を用いて補償あるいは推定計算を行ない、間接
的にパラメータを推定するので推定誤差が蓄積し易いと
いう欠点があった。また対象のロボットに対して陽に運
動方程式を求める必要があるため多自由度のロボットに
対しては運動方程式の導出に手間が掛かるという問題が
あった。
【0076】よって、本発明は推定誤差が蓄積し難いよ
うに、入出力データから直接求められるパラメータを出
来るだけ用いて、先に推定したパラメータ値を用いるこ
とを少なくし、同定計算を行なう方法を提供することを
目的とする。
【0077】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、隣合う関節軸同士が垂直または平行になるように回
動関節で連結された一連の剛体リンク機構からなるロボ
ットの動的モデル(2.11)式の同定方法において、 1)ロボットの1つの関節軸iを適当な姿勢で静止させ、
そのときの関節軸iの関節角度と釣合トルクτi を測定
して関節軸iのクーロン静止摩擦fsiを(3.15)式
により求める操作を各関節軸について行うステップと、 2)関節軸iの重力項の基底パラメータを、関節軸i及び
関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互いに平行なと
き、(4.1)及び(4.2)式により求め、関節軸i
及び関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互いに直交
するとき、(4.3)、(4.4)及び(4.5)式に
より求める操作を各関節軸について行うステップと、 3)関節軸iを少なくとも2通りの角速度で等角速度で回
動し、そのとき測定される関節角度θi 及びトルクτi
と、関節軸iについて求められている前記重力項とから
該回動関節軸の粘性摩擦bi 及びクーロン摩擦fi
(3.22)式により求める操作を各関節軸について行
うステップと、 4)関節軸iの重力項以外の慣性パラメータを、関節軸i
及び関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互いに平行
なとき、(4.10)、(4.11)及び(4.12)
式により求め、関節軸i及び関節軸iよりも一つ手先側
の関節軸jが互いに直交するとき、(4.27)〜
(4.30)式により求める操作を各関節軸について行
うステップと、を含むことを特徴とする。
【0078】
【作用】対象とするP/P型ロボットでは、各軸がそれ
ぞれ互いに直交あるいは平行であるという特徴を持つ。
P/P型ロボットの基底パラメータの定義式(2.1
7)〜(2.22)より、あるリンクの動特性パラメー
タはそのリンクより根元側で最初に軸が直交するリンク
にしか影響を及ぼさないことを見出した。よって同定の
際にロボットの全ての軸を考えなくても、同定する軸の
構成(1つ手先側の軸と平行か垂直か)に応じて2〜4
軸の多関節機構を考えて同定を行なうことが出来る。こ
の2〜4軸の多関節機構は構造が決まっているので同定
するロボット毎に運動方程式を導出する必要がない。ま
た、この多関節機構の運動方程式は相隣る2自由度の変
数で記述でき、各軸の動特性パラメータを求めるための
計算が簡単になる。この方法を用いれば何自由度のロボ
ットに対してもその機構の特性(リンク長、相隣る軸の
捻れ角)さえ分かれば、陽に運動方程式を求めておかな
くてもロボットの動特性パラメータを求めることが出来
る。実際に制御を行なう場合には、ここで求めたパラメ
ータを用いて仮想パラメータを導出し、Newton-Euler法
による逆動力学計算を行なえば良い。仮想パラメータ
は、例えば日本ロボット学会誌、5[2](1987)大須賀、前
田「マニピュレータモデリングと逆動力学問題のための
パラメータ表現」に詳細に説明されている。
【0079】
【実施例】
3.改良型逐次同定法 以下では、重力項のパラメータ(リンクの軸回りの1次
モーメント)の求め方とそれ以外の慣性パラメータの求
め方を別に述べる。n自由度のロボットからm軸(m<
n)を選んだ多関節機構をn自由度のロボットの軸番号
j (ij =1〜n)を用いてWm (i1 ,i2 ,…,
m )と表すことにする。ij で示される軸番号に対応
するパラメータはその軸から先、次に指定するij+1
までのパラメータのまとまったものであり、j=mであ
るときはim 軸から先のすべてのパラメータのまとまっ
たものであることに注意すべきである。また、捩れ角α
ijはij 軸とij-1 軸との捩れ角とする。i0 軸はz0
軸に等しいとする。 3−1.(重力項のパラメータ) 重力項のパラメータは2−2節で示した静止試験により
同定する。静止試験では重力項のパラメータと共に静止
摩擦も求まるが、静止摩擦の求め方は2−2節と同じで
あるので、ここでは重力項のパラメータのみについて記
述する。なお、ここで使っているτは3−2節での(τ
+ +τ- )/2に相当することに注意すべきである。
【0080】重力項のパラメータについては、次のよう
な2種類のサブロボットを考えれば良い。同定したい軸
iと基準座標系のz0 軸との捩れ角がαs であるとす
る。
【0081】(1) 同定したい軸iと1つ手先側の軸(i
+1)とが平行なとき 図1に示すような機構W2 (i,i+1)を考える。i
+1→jと置き換えて重力項を書き下す。
【0082】
【数57】 但し、τi はi軸の入力トルク、Ra b はa軸に関する
b方向の重力項のパラメータ、gは重力加速度、ci
i はそれぞれcos(θi )、sin(θi )を表
し、cij,sijはcos(θi +θj ),sin(θi
+θj )を表す。
【0083】上記の式より、次のようにしてi軸の重力
項のパラメータRi x ,Ri y を求める。まず、j軸の
静止試験を行なう。未知パラメータRj x ,Rj y は2
つであるから最低2つの位置で静止試験を行なえば、式
(4.2)より2−3節の方法と同様にしてRj x ,R
j y が求まる。次に、i軸の静止試験を最低2つの位置
で行ない、先に求めたRj x ,Rj y を用いてRi x
i y を求める。ここでRj x ,Rj y はj軸より手先
側のパラメータを含んだパラメータとなっているが、R
i x ,Ri y は1−3節の基底パラメータの定義式
(2.19)、(2.21)とj軸がi軸の1つ手先側
の軸である(i+1)軸であることよりi軸のパラメー
タのみを表していることが分かる。よって、ここで求め
たRi x ,Ri y が求めるi軸の重力項のパラメータで
ある。但し、i軸がロボットの最終軸で第(i+1)軸
が存在しないときには(i+1)軸に対応する式中のパ
ラメータを0とおく。
【0084】以上により(1) の場合のi軸の重力項の基
底パラメータを求めることが出来た。
【0085】(2) 同定したい軸iと1つ手先側の軸(i
+1)とが直交するとき 図2に示すような機構W3 (i,γc(i)+1,γc(i)+2
を考える。但し、γc(i)+1=i+1である。γc(i)+1
j,γc(i)+2→kと置き換えて、この機構の重力項を書
き下す。図2(a)及び(b)共に軸間の捩れ角が同じ
なので同じ方程式となる。
【0086】
【数58】 但し、i軸がロボットの最終軸のときなどγc(i)+1、γ
c(i)+2などが存在しないときにはこれらの番号に対応す
る式中のパラメータを0とおく。この場合も第k軸より
順次静止試験を行なうことにより、(1) と同様にしてi
軸の重力項の基底パラメータRi x 、Ri y −Rj z
求めることが出来る。ここで、Ri x はj軸がi軸の1
つ手先側の軸である(i+1)軸であるから、i軸に関
する特性しか含まない。またRj z はj軸がクラスタc
(j) の先頭の軸であり、k軸がクラスタc(j) +1の先
頭の軸であることから、クラスタc(j) の全てのリンク
のクラスタc(j) 内の軸方向(j系のz軸方向)の重力
項の成分を表している。よって、Ri y −Rj z はi軸
に関する基底パラメータ(式(2.21))に一致す
る。 3−2.重力項以外の慣性パラメータ 以下の2通りの場合についてそれぞれ3自由度、4自由
度の多関節機構の運動方程式を考えれば良い。ここで、
第p軸に対して、
【0087】
【数59】 とおく。ここで、Gp はp軸の重力項を表し、3−1節
より計算できる。また、bp ,fp は等角速度試験によ
り求まっている。よって、(4.6)式の値はトルクτ
p を測定すれば計算できる。
【0088】(1) 同定したい軸iと1つ手先側の軸(i
+1)とが平行なとき 図3に示すような機構W3 (δc(i)-1,i,i+1)を
考える。δc(i)-1→h,i+1→jと置き換えると、こ
の機構のリンクベクトル ii は、一般に次のようにな
る。
【0089】
【数60】 h軸についてはi,j軸固定、i軸ではj軸固定、j軸
ではh軸固定の場合の運動方程式である。
【0090】
【数61】 但し、Ja b はa軸に関するb方向の慣性パラメータ、
Jac はc軸のアクチュエータ慣性を表す。また、ξh
などは以下のような既知、あるいは加速度試験を行なっ
ていくうちにこの方程式を使うまでに既知となる(例え
ば、ξi3のJi x−Ji y など)パラメータと関節角度
の三角関数の積和式となる。
【0091】
【数62】 ここで、ciij ,siij はそれぞれcos(2θi +θ
j ),sin(2θi +θj )を表す。但し、i軸がロ
ボットの第1軸であったり最終軸のときなどのように
h,j軸が存在しないときにはこれらの軸に対応する式
中のパラメータを0とおく。
【0092】上記の式より、次のようにしてi軸の慣性
パラメータを求める。まず、j軸単独で加速度試験を行
なう。
【0093】
【数63】 を得る。次に、i軸単独の加速度試験を行なう。先程と
同様にして(4.11)式より、
【0094】
【数64】 を得る。ここで、i,j軸の同時運動を行なう。Jj z
+Jaj などは求まっているので(4.12)式より、
【0095】
【数65】 としてJj z を得る。(4.20)、(4.22)式よ
りJaj を得る。また(4.21)、(4.22)式よ
りJi z +Jai を得る。
【0096】更に、h軸の単軸運動を行なう。上記と同
様な計算を用いて(4.10)式よりθi ,θj の適当
な5つの組み合わせを選ぶと、Jh z +Jah +Ji y
+Jj y +2li z j z 、Ji x −Ji y ,Ji xy
j x −Jj y 、Jj xyの5つのパラメータが求まる。
最後に、h,i軸の同時運動を行なう。(4.11)式
よりθj の適当な2通りの値に対してh,i軸の同時運
動を行なうと、Ji xz、Ji yz、Jj xz、Jj yzが求ま
る。
【0097】以上により、(1) の場合のi軸のすべての
基底パラメータJi z +Jai 、Ji x −Ji y 、Ji
xy、Ji xz−li x j z 、Ji yzおよびj軸のアクチ
ュエータ慣性Jai を求めることが出来た。
【0098】(2) 同定したい軸iと1つ手先側の軸(i
+1)とが直交するとき 図4に示すような4自由度の機構W4 (δc(i)-1,i,
γc(i)+1,γc(i)+2)を考える。但し、γc(i)+1=i+
1である。δc(i)-1→h,γc(i)+1→j,γc(i)+2→k
と置き換えると、この機構のリンクベクトル ii は一
般に次のようになる。
【0099】
【数66】 この4自由度の機構W4 (δc(i)-1,i,γc(i)+1,γ
c(i)+2)の運動方程式を書き下す。h軸についてはi,
j,k軸固定、i軸ではj,k軸固定、j軸ではh,k
軸固定、k軸ではh,i軸固定の場合の運動方程式であ
る。
【0100】
【数67】 但し、ηh などは以下のような既知、あるいは加速度試
験を行なっていくうちにこの方程式を使うまでに既知と
なるパラメータと関節角度の三角関数の積和式となる。
【0101】
【数68】
【0102】
【数69】
【0103】
【数70】
【0104】
【数71】 但し、i軸がロボットの第1軸であったり最終軸のとき
などのようにh,j,k軸が存在しないときにはこれら
の軸に対応する式中のパラメータを0とおく。
【0105】この場合も(1) と同様にしてi軸のすべて
の基底パラメータJi z +Jai +Ji y 、Ji x −J
i y +Ji y 、Ji xy、Ji xz、Ji yzを求めることが
出来る。
【0106】以上、重力項のパラメータ、重力項以外の
慣性パラメータそれぞれの場合につき見てきた2種類の
多関節機構の動特性パラメータの中に同定したい軸iの
基底パラメータが全て現れる。よってn自由度のロボッ
トを順次上記2〜4軸の多関節機構と考え、同定するこ
とでn自由度ロボットの全ての動特性パラメータを求め
ることが出来る。このように多自由度ロボットの同定を
2〜4軸の多関節機構のパラメータ同定とすることで、
考えている2〜4軸以外の軸の同定誤差は全く含まれ
ず、同定誤差の蓄積を最大4軸ロボットにおける誤差蓄
積にまで減らすことが出来る。 3−3.改良型逐次同定法による同定の1例 ここでは、改良型逐次同定法の手順の説明のため6自由
度ロボットを使って適用法を説明すると共に改良型逐次
同定法の有効性を見ていく。
【0107】図5に示すような6自由度のロボットを改
良型逐次同定法により同定することを考える。手先の軸
より順に3−1、3−2節で説明した機構Wi を当ては
めていく。当てはめる機構Wi の選び方により各軸に対
する座標系が変わることがあるので注意する。 (i) 静止試験 手先の第6軸より順に同定していく。6軸より手先の軸
はないので図6の黒く表した軸だけの1軸ロボットを考
えればよい。図の白く表された軸(1〜5軸)は図のよ
うな姿勢で停止させられているとする。3−1節の(1)
で(i+1)軸がない場合を考えればよいから、式
(4.1)よりj軸に関するパラメータを0とし、ま
た、αs =π/2として以下の式を得る。
【0108】
【数72】 よって、2種類以上のθ6 に対してトルクτ6 を計測す
れば上式より6軸に関する重力項のパラメータR6 x
6 y を求めることが出来る。
【0109】次に、5軸の静止試験を行なう。1つ手先
側の第6軸が第5軸と垂直であることから、3−1節の
(2) でγc(i)+2軸がない場合を考えて図7に黒く塗って
示すような2自由度のロボットを考える。αs =π/2
として式(4.3)より次式を得る。
【0110】
【数73】 但し、図7と図5での第6軸に対する座標系の取り方が
変わるため、図7における第6軸の重力項のパラメータ
をR' 6 x 、R' 6 y としている。R6 z については、
z軸の選び方は図5、図7の場合とも同じなので双方で
等しい。第5軸の角度θ5 を第6軸の静止試験と同じ角
度(θ5 =−π/2)とすれば、第6軸の静止試験で得
た2種類の角度θ6 とトルクτ6 と式(4.41)を用
いてR' 6 x 、R' 6 y を求めることが出来る。よっ
て、2種類以上のθ5 に対してトルクτ5 を計測すれば
式(4.40)よりR5 x ,R5 y −R6 z を求めるこ
とが出来る。
【0111】次に、4軸の静止試験を行なう。1つ手先
側の第5軸が第4軸と垂直であることから、3−1節の
(2) の機構W3 を適用して図8に黒く塗って示すような
3自由度のロボットを考える。αs =π/2(例えば、
θ2 =π/2)として式(4.3)より次式を得る。
【0112】
【数74】 ここでは、図8と図5の座標系は等しい。よって
5 x 、R5 y −R6 z 、R6 x 、R6 y は既に求まっ
ているので、2種類以上のθ4 に対してトルクτ4を計
測すれば式(4.42)よりR4 x 、R4 y −R5 z
求めることが出来る。
【0113】次に、3軸の静止試験を行なう。1つ手先
側の第4軸が第3軸と垂直であることから、3−1節の
(2) の機構W3 を適用して図9に黒く塗って示すような
3自由度のロボットを考える。αs =π/2として式
(4.3)〜(4.5)でi→3、j→4、k→5とお
いた式を用いて重力項のパラメータを求める。第5軸の
み図5との座標系と違っているので5軸に関するパラメ
ータR5 x ,R5 y は図5のものとは違うことに注意す
る。また、ここでの第5軸のパラメータは第6軸のパラ
メータをも含んでいる。これらのことを考慮しながら第
5軸の静止試験で得た2種類の角度θ5 とトルクτ5
式(4.5)を用いてここでの5軸に関するパラメータ
5 x ,R5 y を求めることが出来る。4軸のパラメー
タは図5のものと同じである。以上より4、5軸の重力
項のパラメータと式(4.3)でi→3,j→4,k→
5とおいた式を用いて、第3軸のパラメータR3 x ,R
3 y−R4 z を求めることが出来る。
【0114】次に、2軸の静止試験を行なう。1つ手先
側の第3軸が第2軸と平行であることから、3−1節の
(1) の機構W2 を適用して図10に黒く塗って示すよう
な2自由度のロボットを考える。αs =π/2として式
(4.1)、(4.2)でi→2、j→3とおいた式を
用いて重力項のパラメータを求める。第3軸は図5との
座標系と違っているので、3軸に関するパラメータR3
x ,R3 y は図5のものとは違うことに注意する。ま
た、ここでの第3軸のパラメータは第4軸以降のリンク
のパラメータをも含んでいる。これらのことを考慮しな
がら第3軸の静止試験で得た2種類の角度θ3 とトルク
τ3 と式(4.2)を用いてここでの3軸に関するパラ
メータR3 x 、R3 y を求めることが出来る。よって、
この3軸の重力項のパラメータと式(4.1)でi→
2、j→3とおいた式を用いて、第2軸のパラメータR
2 x 、R2 y を求めることが出来る。
【0115】最後に、1軸の静止試験を行なう。1つ手
先側の第2軸が第1軸と垂直であることから、3−1節
の(2) の機構W3 を適用して図11に黒く塗って示すよ
うな3自由度のロボットを考える。αs =π/2として
式(4.3)〜(4.5)でi→1、j→2、k→4と
おいた式を用いて重力項のパラメータを求める。第2、
4軸とも図5との座標系と違っているので第2、4軸に
関するパラメータは図5のものとは違うことに注意す
る。また、ここでの第2軸のパラメータは第3軸のパラ
メータを、第4軸のパラメータは第5、6軸のパラメー
タをも含んでいる。これらのことを考慮しながら第2、
4軸の静止試験で得たデータを用いて第2、4軸に関す
るパラメータを求めることが出来る。第2、4軸の重力
項のパラメータと式(4.3)でi→1、j→2、k→
4とおいた式を用いて、第1軸のパラメータR1 x 、R
1 y −R2 z −R3 z を求めることが出来る。
【0116】以上により、図5の6自由度ロボットに対
する全ての重力項のパラメータを求めることが出来た。
【0117】改良型逐次同定法では、例えば第1軸の静
止試験に示したように第4軸より先を1つの纏まったリ
ンクとして扱い、従来の逐次同定法のように各軸のパラ
メータを必ずしも個々に用いることはない。よって同定
の際の誤差、あるいは計算誤差を含み難い同定を行なう
ことが出来る。 (ii)等角速度試験 等角速度試験は、2−2節(ii)で説明した方法により同
定でき、逐次同定法と改良型逐次同定法で同じである。 (iii) 角加速度試験 角加速度試験は、手先側の軸より順次行なっていく。3
−2節で説明した2通りの場合を対応する軸に応じて選
択し、各パラメータを同定していく。
【0118】図5のロボットの場合は、まず、第6軸の
単軸運動から行なう。第6軸より先の軸はないので、3
−2節の(1) で(i+1)軸がない場合を考え、図12
に黒く塗って示すような図5のロボットにおける第5、
6軸を取り出した2自由度ロボットについて見てみる。
式(4.10)、(4.11)よりj軸に関するパラメ
ータを0として以下の式を得る。
【0119】
【数75】 3−2節(1) に示したように第6軸の単軸運動、第5軸
の単軸運動、第5および6軸の同時運動の順に加速度試
験を行なえば、6軸に関するパラメータJ6 z +J
6 ,J6 x −J6 y ,J6 xy,J6 xz,J6 yzを求め
ることが出来る。
【0120】次に、第5軸のパラメータを求める。第5
軸と第6軸は垂直であるから、3−2節(2) でγc(i)+2
がない場合を考え、図13に黒く塗って示すような図5
のロボットにおける第4、5、6軸を取り出した3自由
度ロボットについて見てみる。式(4.27)〜(4.
29)でh→4,i→5,j→6と置き、k軸に関する
パラメータを0とした式を用いて第5軸に関するパラメ
ータを求める。この場合も順次第6軸の単軸運動、第5
軸の単軸運動、第5および6軸の同時運動、第4軸の単
軸運動、第4および5軸の同時運動の順に加速度試験を
行なっていく。ここで、第6軸のパラメータを求める際
に既に第6軸の単軸運動、第5軸の単軸運動、第5およ
び6軸の同時運動は行なっているのでこのときのデータ
を用いれば良い。よって、新たに試験を行なうのは第4
軸の単軸運動、第4および5軸の同時運動である。3−
2節で説明したように順次計算していけば第5軸に関す
るパラメータを全て求めることが出来る。
【0121】次に、第4軸のパラメータを求める。第4
軸と第5軸は垂直であるから、3−2節(2) の場合を考
え、図14に黒く塗って示すような4自由度ロボットに
ついて見てみる。式(4.27)〜(4.30)でh→
3、i→4、j→5、k→6とした式を用いて第4軸に
関するパラメータを求める。先に行なった加速度試験の
データを用いれば、ここでは加速度試験として第3軸の
単軸運動、第3および4軸の同時運動のみを行なえばよ
い。3−2節で説明したように順次計算していけば第4
軸に関するパラメータを全て求めることが出来る。
【0122】第3軸から第1軸に関するパラメータにつ
いても同様にして図15〜図17に黒く塗って示すよう
に軸を選んで、これについて加速度試験を施すことによ
り求めることが出来る。
【0123】以上により、図5の6自由度ロボットに対
する全ての重力項以外の慣性パラメータを求めることが
出来た。
【0124】
【発明の効果】逐次同定法は多自由度のロボットへ適用
する際に運動方程式の同定が大変である、誤差が蓄積し
易いという欠点があるが、本発明ではこれらの欠点を補
う改良型逐次同定法を提案した。この改良型逐次同定法
の利点を上げると以下のようになる。 1) 個々のロボットの運動方程式を導出する必要がな
い。 2) どのようなP/P型(隣り合う軸が互いに直交し
ている)ロボットに対しても同じ式で対応できるのでC
AD化に適している。 3) 同定の解析の際、対象のロボットの全ての軸を必
ずしも考えないでよいので解析のための計算量が少なく
なる。 4) 個々のリンクの動特性パラメータを別々に扱わ
ず、出来るだけ試験により得られるデータから直接求め
られる纏まった形で扱うため、逐次同定法の欠点であっ
た誤差蓄積を減らすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】同定すべき軸iと1つの手先側の軸(i+1)
とが平行である場合を示す説明図。
【図2】同定すべき軸iと1つの手先側の軸(i+1)
とが直交する場合を示す説明図。
【図3】同定すべき軸iと1つの手先側の軸(i+1)
とが平行である場合を示す説明図。
【図4】同定すべき軸iと1つの手先側の軸(i+1)
とが直交する場合を示す説明図。
【図5】6自由度ロボットの例を示す斜視図。
【図6】6軸静止試験の例を示す説明図。
【図7】5軸静止試験の例を示す説明図。
【図8】4軸静止試験の例を示す説明図。
【図9】3軸静止試験の例を示す説明図。
【図10】2軸静止試験の例を示す説明図。
【図11】1軸静止試験の例を示す説明図。
【図12】6軸加速度試験の例を示す説明図。
【図13】5軸加速度試験の例を示す説明図。
【図14】4軸加速度試験の例を示す説明図。
【図15】3軸加速度試験の例を示す説明図。
【図16】2軸加速度試験の例を示す説明図。
【図17】1軸加速度試験の例を示す説明図。
【図18】ロボットの座標系の例を示す説明図。
【図19】クラスタの例を示す説明図。
【図20】2自由度のスカラ型ロボットの例を示す斜視
図。
【図21】3自由度のロボットの例を示す説明図。
【図22】角度θ2a+θ3aをπ/4に選定した例を示す
説明図。
【図23】角度θ2b+θ3bをπ/2に選定した例を示す
説明図。
【図24】角度θ2aをπ/4に選定した例を示す説明
図。
【図25】角度θ2bをπ/2に選定した例を示す説明
図。
【図26】角度θ1aをπ/2に選定した例を示す説明
図。
【図27】角度θ1a=−π/4に選定した例を示す説明
図。
【図28】第1及び第2軸を固定し、第3軸を運動させ
る例を示す説明図。
【図29】第1軸を固定し、第2及び第3軸を運動させ
る例を示す説明図。
【図30】第1及び第3軸を固定し、第2軸を運動させ
る例を示す説明図。
【図31】第2及び第3軸を固定し、第1軸を運動させ
る例を示す説明図。
【図32】第2軸を固定し、第1及び第3軸を運動させ
る例を示す説明図。
【図33】第3軸を固定し、第1及び第2軸を運動させ
る例を示す説明図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣合う関節軸同士が垂直または平行になる
    ように回動関節で連結された一連の剛体リンク機構から
    なるロボットの動的モデル 【数1】 の同定方法であって、 1)ロボットの1つの関節軸iを適当な姿勢で静止させ、
    そのときの関節軸iの関節角度と釣合トルクτi を測定
    して関節軸iのクーロン静止摩擦fsiを 【数2】 により求める操作を各関節軸について行うステップと、 2)関節軸iの重力項の基底パラメータを、 関節軸i及び関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互
    いに平行なとき、 【数3】 により求め、 関節軸i及び関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互
    いに直交するとき、 【数4】 により求める操作を各関節軸について行うステップと、 3)関節軸iを少なくとも2通りの角速度で等角速度で回
    動し、そのとき測定される関節角度θi 及びトルクτi
    と、関節軸iについて求められている前記重力項とから
    該回動関節軸の粘性摩擦bi 及びクーロン摩擦fi を 【数5】 により求める操作を各関節軸について行うステップと、 4)関節軸iの重力項以外の慣性パラメータを、関節軸i
    及び関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互いに平行
    なとき、 【数6】 により求め、 関節軸i及び関節軸iよりも一つ手先側の関節軸jが互
    いに直交するとき、 【数7】 により求める操作を各関節軸について行うステップと、
    を含むことを特徴とするロボットアームの動的モデルの
    同定方法。
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