JPH06187640A - 光記録方法およびその装置 - Google Patents
光記録方法およびその装置Info
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- JPH06187640A JPH06187640A JP4338240A JP33824092A JPH06187640A JP H06187640 A JPH06187640 A JP H06187640A JP 4338240 A JP4338240 A JP 4338240A JP 33824092 A JP33824092 A JP 33824092A JP H06187640 A JPH06187640 A JP H06187640A
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- recording
- pulse
- optical recording
- optical
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-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/004—Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
- G11B7/006—Overwriting
- G11B7/0062—Overwriting strategies, e.g. recording pulse sequences with erasing level used for phase-change media
Landscapes
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 マーク長記録方式におけるパルス幅の変動に
よる磁区幅や長さの変動によるシフトを抑制するのに好
適な記録パルスの制御方法および記録パルスの作製方法
を提供し超高密度記録を達成する。 【構成】 少なくともレーザ光を用いて情報の記録、再
生もしくは消去を行う光記録方法において、微小パルス
の集合体からなるパルス波形を記録パルスとして用い、
微小パルスのパルス幅またはレーザパワーが変動した場
合に、微小パルスのパルス幅もしくはレーザパワーの少
なくとも1つを調整して、微小パルスのパルス幅とレー
ザパワーの積、すなわち光記録媒体に照射される熱エネ
ルギーが常に一定となるように制御する光記録方法。お
よび、記録パルスの発生回路およびその補正回路、テス
ト記録回路およびその検出回路を少なくとも備えた光記
録装置。
よる磁区幅や長さの変動によるシフトを抑制するのに好
適な記録パルスの制御方法および記録パルスの作製方法
を提供し超高密度記録を達成する。 【構成】 少なくともレーザ光を用いて情報の記録、再
生もしくは消去を行う光記録方法において、微小パルス
の集合体からなるパルス波形を記録パルスとして用い、
微小パルスのパルス幅またはレーザパワーが変動した場
合に、微小パルスのパルス幅もしくはレーザパワーの少
なくとも1つを調整して、微小パルスのパルス幅とレー
ザパワーの積、すなわち光記録媒体に照射される熱エネ
ルギーが常に一定となるように制御する光記録方法。お
よび、記録パルスの発生回路およびその補正回路、テス
ト記録回路およびその検出回路を少なくとも備えた光記
録装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】少なくともレーザ光を用いて情報
の記録、再生もしくは消去を行う光記録技術におけるマ
ーク長記録方式に係り、特に設定した記録パワーやパル
ス幅などの記録条件の変動によって生じるエッジシフト
やジッタを抑制し、高精度の磁区形状の制御が可能な超
高密度光記録方法およびその装置に関する。
の記録、再生もしくは消去を行う光記録技術におけるマ
ーク長記録方式に係り、特に設定した記録パワーやパル
ス幅などの記録条件の変動によって生じるエッジシフト
やジッタを抑制し、高精度の磁区形状の制御が可能な超
高密度光記録方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報化社会の進展にともな
い、高密度でしかも大容量のファイルメモリーに対する
ニーズが高まっている。これに応えるものとして、光記
録技術が注目されている。その中にあって、最近、書換
え型の光記録技術として第1世代光磁気記録が実用化さ
れ、文書ファイルや画像ファイルとして応用されてい
る。そして最近では、第2世代光磁気ディスクとして、
さらに記録密度の向上を目指して研究開発が進められて
いる。この記録密度を向上させるために、(1)ビット
ピッチを詰める、(2)トラックピッチを詰める、
(3)MCAV方式を用いる、(4)マーク長記録方式
を用いる、等の手法を併用して記録を行うことにより実
現することができる。この中で、特にマーク長記録方式
を用いる場合には、記録ドメインの幅と長さを精度よく
制御しなければならない。そのために、記録波形の形状
を適宜選択することにより記録ドメインの幅と長さを制
御することが行われていた。その1つの手法として、マ
ルチパルスを用いて記録することにより周囲への熱の拡
散を抑制し、所定の位置に所望する任意のサイズの記録
磁区を形成させる方法がある。なお、この種の従来技術
として、例えば特開平3−22223号公報、特開昭5
9−178641号公報などが挙げられる。
い、高密度でしかも大容量のファイルメモリーに対する
ニーズが高まっている。これに応えるものとして、光記
録技術が注目されている。その中にあって、最近、書換
え型の光記録技術として第1世代光磁気記録が実用化さ
れ、文書ファイルや画像ファイルとして応用されてい
る。そして最近では、第2世代光磁気ディスクとして、
さらに記録密度の向上を目指して研究開発が進められて
いる。この記録密度を向上させるために、(1)ビット
ピッチを詰める、(2)トラックピッチを詰める、
(3)MCAV方式を用いる、(4)マーク長記録方式
を用いる、等の手法を併用して記録を行うことにより実
現することができる。この中で、特にマーク長記録方式
を用いる場合には、記録ドメインの幅と長さを精度よく
制御しなければならない。そのために、記録波形の形状
を適宜選択することにより記録ドメインの幅と長さを制
御することが行われていた。その1つの手法として、マ
ルチパルスを用いて記録することにより周囲への熱の拡
散を抑制し、所定の位置に所望する任意のサイズの記録
磁区を形成させる方法がある。なお、この種の従来技術
として、例えば特開平3−22223号公報、特開昭5
9−178641号公報などが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のマーク
長記録方式において、マルチパルスを用いて記録する方
式は微小パルスのパルス幅等の変動が生じ易く、その結
果、記録磁区の幅や長さが変動してエッジシフトやジッ
タが増加し、そのため信号再生時にエラーの発生の原因
となるなどの問題があった。
長記録方式において、マルチパルスを用いて記録する方
式は微小パルスのパルス幅等の変動が生じ易く、その結
果、記録磁区の幅や長さが変動してエッジシフトやジッ
タが増加し、そのため信号再生時にエラーの発生の原因
となるなどの問題があった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消するものであって、マーク長記録方式におい
て、パルス幅の変動により生ずる記録磁区の幅や長さの
変動によるエッジシフトやジッタを抑制し、超高密度記
録を達成するのに好適な光記録方法およびそれ実施する
光記録装置を提供することにある。
題点を解消するものであって、マーク長記録方式におい
て、パルス幅の変動により生ずる記録磁区の幅や長さの
変動によるエッジシフトやジッタを抑制し、超高密度記
録を達成するのに好適な光記録方法およびそれ実施する
光記録装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、少なくともレーザ光を用いて記録、再生も
しくは消去を行う光記録方法において、記録パルスとし
て微小パルスの集合体からなる記録波形を用い、微小パ
ルスのパルス幅もしくはレーザパワーが変動した場合
に、微小記録パルスのパルス幅もしくはレーザパワーの
少なくとも1つを制御して、レーザ光のパルス幅とパワ
ーの積が常に等しくなるように調整し、記録媒体に照射
される熱エネルギーが常にほぼ一定となるように制御す
るものである。例えば、光磁気ディスクドライブ(光デ
ィスク駆動装置)の記録制御回路において、記録パルス
を形成する場合に、種々の要因により記録パルスのパル
ス幅(ギャップ長)が変動する場合がある。これを防ぐ
ために、テスト記録を行い形成された記録磁区を再生
し、その再生信号から記録制御を行うための情報を得る
手法を用いて記録パルスのレーザパワーを調整し、記録
磁区の幅や長さ等を制御すればよい。ここで重要なの
は、レーザパワーと時間との積であるエネルギーが常に
等しくなるように制御するか、あるいは平均パワーで表
わしたときの値が、ある使用条件下におけるノミナルの
値と等しくなるように制御することである。ところで、
記録パルスとして用いる微小パルスの集合体からなるパ
ルス波形としては、少なくとも複数のパワーレベルを有
し、さらに優位にはそのレベルが少なくとも4つあり、
それぞれのレベルに役割を持たせるものである。その役
割とは記録、熱干渉の低減、および再生である。ここ
で、微小パルスの集合体からなるパルス波形は、光ディ
スク駆動装置に内蔵されている基準クロックに同期した
パルス幅を持つパルス波形とすることが好ましい。ここ
で言う基準クロックとは、例えば、ライトクロックなど
であり、このライトクロックを用いると生成されるパル
ス波形の精度が向上すると共に、ディスクドライブの内
部に別のクロックを設ける必要がなくなり、ディスクド
ライブの作り勝手が向上するのでディスク駆動装置の価
格の低減をはかることができる。用いる記録パルスの形
状として、微小パルスの集合体からなるパルス波形の記
録部分において、微小パルスの集合体の先頭のパルス
を、後続のパルスよりもそのパルス幅を広くすることが
磁区形状を制御する上で好ましい。また、記録パルスで
ある複数のパワーレベルを有する微小パルスの集合体か
らなるパルス波形において、各々のパワーレベルを独立
して制御できるように構成することが好ましい。これ
は、記録パルスのパルス幅が、光ディスク駆動装置の特
性の経時変化や、使用する外部環境、特に温度によって
変化し、用いる記録パルスの波形のずれが生じるからで
ある。この記録パルスの波形のずれによるエッジシフト
を抑制するために、レーザパワーを変化させてパルス幅
とパワーの積が常に等しくなるように制御するものであ
る。一般に、記録媒体の構造や用いられている材料が相
違するので、光ディスクとディスク駆動装置の整合性を
良くするために、各レベルのパワー値を任意に選択した
り、またパルス幅をライトクロックなどの基準クロック
の整数倍あるいは整数分の一にして、これらを組み合わ
せることにより記録パルスを作製することが好ましい。
ところで、微小パルスの集合体からなる記録パルスの作
製は、微小パルスの単位となるパルス波形を独立して生
成させ、それを各々のパルスのタイミングに合わせて合
成することにより記録パルスを形成することができる。
すなわち、微小パルスの集合体からなる記録パルスの作
製は、基準となる時間を基点として、微小パルスをタイ
ミングをとって加算することにより形成した。そして、
このようにして形成した微小パルスの集合体からなる記
録パルスを用いて、レーザドライバを駆動させてレーザ
光を発振し、それを光学系により所定の径に絞り込んで
光ディスク上に照射した。そして、上記の手法で作製し
た微小パルスの集合体からなる記録パルスを用い、この
記録パルス(マルチパルス)を構成する微小パルスの個
数を調整して、形成される記録ドメインの長さおよび/
または磁区幅を制御し、これにより記録ドメインのエッ
ジ部分に情報を持たせるマーク長記録方式に好適なパル
ス形状を得ることができる。また、微小パルスの集合体
からなる記録パルスを用いると、熱の周囲への拡散を抑
制することができるので微小磁区の形成が可能となるこ
とから、複数の記録ゾーンに分割された1枚の光ディス
ク上に、そのいずれの記録ゾーンにおいても等しい記録
密度で高密度記録を実現することができる。このように
本発明の光記録方法によれば、パルス幅などの記録条件
の変動によるエッジシフトを効果的に抑制することがで
きるので、高精度の磁区形状の制御が可能となり超高密
度光記録を実現することができる。なお、本発明の光記
録方法の効果は光ディスクのタイプに依存するものでは
なく、また、オーバライトが可能なタイプの光ディスク
はもとよりのこと、オーバライトができないタイプの光
ディスクであっても有効であることは言うまでもない。
さらに本発明は、少なくともレーザ光を用いて情報の記
録、再生もしくは消去を行う光記録装置に関するもので
あって、微小パルスの集合体からなる複数のパワーレベ
ルを有するパルス波形を作製する手段と、上記パルス波
形を用いてテスト記録を行い、その記録結果から上記パ
ルス波形のパルス幅のずれ量を検出する手段と、上記パ
ルス幅のずれ量からパルス幅およびレーザパワーのうち
の少なくとも1つを調整して、上記パルス幅とレーザパ
ワーの積、すなわち光記録媒体に照射される熱エネルギ
ーが常に一定となるようにパルス波形を補正し制御する
手段を少なくとも備えるものである。そして、上記の微
小パルスの集合体からなる複数のパワーレベルを有する
パルス波形を作製する手段は、記録、熱干渉の低減もし
くは再生の役割を持つ少なくとも第1の記録レベル、第
2の記録レベル、プリヒートレベル、再生レベルの4つ
のパワーレベルを持つ微小パルスの集合体からなるパル
ス波形を作製する手段を有するものである。また本発明
の光記録装置は、微小パルスの集合体からなるパルス波
形を、光ディスク駆動装置内蔵の基準クロックと同期し
たパルス幅を持つパルス波形を生成する手段と、上記パ
ルス波形を用いてテスト記録を行い、その記録結果から
上記パルス波形のパルス幅のずれ量を検出する手段と、
上記パルス幅のずれ量に基づいてレーザパワーを調整し
てパルス幅とレーザパワーの積、すなわち光記録媒体に
照射される熱エネルギーが常に一定となるようにパルス
波形を補正し制御する手段を設けるものである。そし
て、上記の複数のパワーレベルはそれぞれ独立して制御
する手段を有するものである。さらに本発明の光記録装
置は、微小パルスの集合体からなる記録パルスを用いて
レーザドライバを駆動させることによりレーザ光を発振
させる手段と、上記レーザ光を光学系にて所定の径に絞
り込み光ディスク上に照射して、情報の記録、再生もし
くは消去を行う手段を備えるものである。
するために、少なくともレーザ光を用いて記録、再生も
しくは消去を行う光記録方法において、記録パルスとし
て微小パルスの集合体からなる記録波形を用い、微小パ
ルスのパルス幅もしくはレーザパワーが変動した場合
に、微小記録パルスのパルス幅もしくはレーザパワーの
少なくとも1つを制御して、レーザ光のパルス幅とパワ
ーの積が常に等しくなるように調整し、記録媒体に照射
される熱エネルギーが常にほぼ一定となるように制御す
るものである。例えば、光磁気ディスクドライブ(光デ
ィスク駆動装置)の記録制御回路において、記録パルス
を形成する場合に、種々の要因により記録パルスのパル
ス幅(ギャップ長)が変動する場合がある。これを防ぐ
ために、テスト記録を行い形成された記録磁区を再生
し、その再生信号から記録制御を行うための情報を得る
手法を用いて記録パルスのレーザパワーを調整し、記録
磁区の幅や長さ等を制御すればよい。ここで重要なの
は、レーザパワーと時間との積であるエネルギーが常に
等しくなるように制御するか、あるいは平均パワーで表
わしたときの値が、ある使用条件下におけるノミナルの
値と等しくなるように制御することである。ところで、
記録パルスとして用いる微小パルスの集合体からなるパ
ルス波形としては、少なくとも複数のパワーレベルを有
し、さらに優位にはそのレベルが少なくとも4つあり、
それぞれのレベルに役割を持たせるものである。その役
割とは記録、熱干渉の低減、および再生である。ここ
で、微小パルスの集合体からなるパルス波形は、光ディ
スク駆動装置に内蔵されている基準クロックに同期した
パルス幅を持つパルス波形とすることが好ましい。ここ
で言う基準クロックとは、例えば、ライトクロックなど
であり、このライトクロックを用いると生成されるパル
ス波形の精度が向上すると共に、ディスクドライブの内
部に別のクロックを設ける必要がなくなり、ディスクド
ライブの作り勝手が向上するのでディスク駆動装置の価
格の低減をはかることができる。用いる記録パルスの形
状として、微小パルスの集合体からなるパルス波形の記
録部分において、微小パルスの集合体の先頭のパルス
を、後続のパルスよりもそのパルス幅を広くすることが
磁区形状を制御する上で好ましい。また、記録パルスで
ある複数のパワーレベルを有する微小パルスの集合体か
らなるパルス波形において、各々のパワーレベルを独立
して制御できるように構成することが好ましい。これ
は、記録パルスのパルス幅が、光ディスク駆動装置の特
性の経時変化や、使用する外部環境、特に温度によって
変化し、用いる記録パルスの波形のずれが生じるからで
ある。この記録パルスの波形のずれによるエッジシフト
を抑制するために、レーザパワーを変化させてパルス幅
とパワーの積が常に等しくなるように制御するものであ
る。一般に、記録媒体の構造や用いられている材料が相
違するので、光ディスクとディスク駆動装置の整合性を
良くするために、各レベルのパワー値を任意に選択した
り、またパルス幅をライトクロックなどの基準クロック
の整数倍あるいは整数分の一にして、これらを組み合わ
せることにより記録パルスを作製することが好ましい。
ところで、微小パルスの集合体からなる記録パルスの作
製は、微小パルスの単位となるパルス波形を独立して生
成させ、それを各々のパルスのタイミングに合わせて合
成することにより記録パルスを形成することができる。
すなわち、微小パルスの集合体からなる記録パルスの作
製は、基準となる時間を基点として、微小パルスをタイ
ミングをとって加算することにより形成した。そして、
このようにして形成した微小パルスの集合体からなる記
録パルスを用いて、レーザドライバを駆動させてレーザ
光を発振し、それを光学系により所定の径に絞り込んで
光ディスク上に照射した。そして、上記の手法で作製し
た微小パルスの集合体からなる記録パルスを用い、この
記録パルス(マルチパルス)を構成する微小パルスの個
数を調整して、形成される記録ドメインの長さおよび/
または磁区幅を制御し、これにより記録ドメインのエッ
ジ部分に情報を持たせるマーク長記録方式に好適なパル
ス形状を得ることができる。また、微小パルスの集合体
からなる記録パルスを用いると、熱の周囲への拡散を抑
制することができるので微小磁区の形成が可能となるこ
とから、複数の記録ゾーンに分割された1枚の光ディス
ク上に、そのいずれの記録ゾーンにおいても等しい記録
密度で高密度記録を実現することができる。このように
本発明の光記録方法によれば、パルス幅などの記録条件
の変動によるエッジシフトを効果的に抑制することがで
きるので、高精度の磁区形状の制御が可能となり超高密
度光記録を実現することができる。なお、本発明の光記
録方法の効果は光ディスクのタイプに依存するものでは
なく、また、オーバライトが可能なタイプの光ディスク
はもとよりのこと、オーバライトができないタイプの光
ディスクであっても有効であることは言うまでもない。
さらに本発明は、少なくともレーザ光を用いて情報の記
録、再生もしくは消去を行う光記録装置に関するもので
あって、微小パルスの集合体からなる複数のパワーレベ
ルを有するパルス波形を作製する手段と、上記パルス波
形を用いてテスト記録を行い、その記録結果から上記パ
ルス波形のパルス幅のずれ量を検出する手段と、上記パ
ルス幅のずれ量からパルス幅およびレーザパワーのうち
の少なくとも1つを調整して、上記パルス幅とレーザパ
ワーの積、すなわち光記録媒体に照射される熱エネルギ
ーが常に一定となるようにパルス波形を補正し制御する
手段を少なくとも備えるものである。そして、上記の微
小パルスの集合体からなる複数のパワーレベルを有する
パルス波形を作製する手段は、記録、熱干渉の低減もし
くは再生の役割を持つ少なくとも第1の記録レベル、第
2の記録レベル、プリヒートレベル、再生レベルの4つ
のパワーレベルを持つ微小パルスの集合体からなるパル
ス波形を作製する手段を有するものである。また本発明
の光記録装置は、微小パルスの集合体からなるパルス波
形を、光ディスク駆動装置内蔵の基準クロックと同期し
たパルス幅を持つパルス波形を生成する手段と、上記パ
ルス波形を用いてテスト記録を行い、その記録結果から
上記パルス波形のパルス幅のずれ量を検出する手段と、
上記パルス幅のずれ量に基づいてレーザパワーを調整し
てパルス幅とレーザパワーの積、すなわち光記録媒体に
照射される熱エネルギーが常に一定となるようにパルス
波形を補正し制御する手段を設けるものである。そし
て、上記の複数のパワーレベルはそれぞれ独立して制御
する手段を有するものである。さらに本発明の光記録装
置は、微小パルスの集合体からなる記録パルスを用いて
レーザドライバを駆動させることによりレーザ光を発振
させる手段と、上記レーザ光を光学系にて所定の径に絞
り込み光ディスク上に照射して、情報の記録、再生もし
くは消去を行う手段を備えるものである。
【0006】
【作用】本発明のマーク長記録方法において、記録パル
スとして微小パルスの集合体からなる記録波形を用い、
微小パルスのパルス幅もしくはレーザパワーが変動した
場合に、微小記録パルスのパルス幅もしくはレーザパワ
ーの少なくとも1つを制御することにより、レーザ光の
パルス幅とパワーとの積が常に等しくなるように調整
し、記録媒体に照射される熱エネルギーが常に一定とな
るように制御することができるので、形成される記録ド
メイン長さおよび/または磁区幅を極めて精密に調整す
ることが可能となり、パルス幅などの記録条件の変動に
よるエッジシフトを効果的に抑制することができ、高精
度の磁区形状の制御が可能となり、超高密度光記録を実
現することができる。
スとして微小パルスの集合体からなる記録波形を用い、
微小パルスのパルス幅もしくはレーザパワーが変動した
場合に、微小記録パルスのパルス幅もしくはレーザパワ
ーの少なくとも1つを制御することにより、レーザ光の
パルス幅とパワーとの積が常に等しくなるように調整
し、記録媒体に照射される熱エネルギーが常に一定とな
るように制御することができるので、形成される記録ド
メイン長さおよび/または磁区幅を極めて精密に調整す
ることが可能となり、パルス幅などの記録条件の変動に
よるエッジシフトを効果的に抑制することができ、高精
度の磁区形状の制御が可能となり、超高密度光記録を実
現することができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。 〈実施例1〉本実施例においては、オーバーライトでき
ないタイプの光磁気ディスクを用いた場合の光記録の一
例を示す。図1は、光磁気ディスクの断面構造を示す模
式図である。図において、凹凸の案内溝を有するプラス
チックまたはガラスからなる基板1上に、窒化シリコン
膜2を、70nmの膜厚に形成し、続いて、TbFeCoNb膜
3を、20nmの膜厚に形成した。次に、再び窒化シリ
コン膜4を、20nmの膜厚に形成した。そして、最後
にAl92Ti8膜5を、50nmの膜厚に形成した。成
膜は、すべてスパッタ法によって行い、真空を破ること
なく連続積層した。これは、各膜の界面に存在する酸素
量を低減し、磁気特性の経時劣化を抑制するためであ
る。そして、このディスク媒体の表面を紫外線硬化型樹
脂層6で被覆した。本実施例で用いるディスク記録媒体
は、特にその種類を限定するものではなく、いずれの構
造あるいは材料を用いたものであってもよい。そして、
記録媒体を構成する各層の膜厚は、波長780nmのレ
ーザ光を用いる場合に最大の磁気光学効果を示すように
設定した。次に、上記の手順で作製した光ディスクに、
図2に示す記録波形を用いて記録を行った。図2に示す
記録波形は、4つのパワーレベルからなっている。すな
わち、1番目のレベルは再生レベル(Pr:1.5mW)、
2番目のレベルはプリヒートレベル(Pas:2.6mW)、
3番目のレベルは第1記録レベル(Pw1:5.1mW)、そ
して、4番目のレベルは第2記録レベル(Pw2:5.4m
W)である。ここで、第1記録レベル(Pw1)が第2記
録レベル(Pw2)より低く設定されているが、この記
録パワーの設定方法は、光ディスク媒体構造や用いられ
ている材料等により決められるもので、第1記録レベル
(Pw1)と第2記録レベル(Pw2)を等しく設定した
り、あるいは逆に第2記録レベル(Pw2)を第1記録
レベル(Pw1)より低く設定する場合もある。このよ
うに、記録媒体の特性に合わせて、これらの設定値を決
めることにより光ディスク媒体間の互換性を得ることが
でき、また光ディスク媒体の製造上のバラツキを吸収す
ることができる。なお、パルス幅は最初のパルス幅を後
続のパルス幅よりも広く設定してある。例えば、(1,
7)RLL変調方式を用い、マーク長記録を行う場合を
考えると、最短のドメイン長は約0.8μmとなり、こ
れを時間に直すと80ns(3000rpmの場合)と
なる。しかし、パルス幅を80nsとして記録すると、
形成される磁区の幅、長さとも大きくなる。最適のパル
ス幅を求めてみると60nsとなる。ここで、ライトク
ロックをもとにして記録パルスを生成することを考える
と、この値は検出窓幅の整数倍もしくは整数分の一であ
るので、パルス発生装置の構造上、精度良くパルスを生
成させることができる。そして、マーク長記録方式を実
用化するためには、上記記録波形のパルス幅を制御し
て、記録磁区のエッジシフト量を±2ns以下に抑えな
ければならない。そのために、記録波形のパルス幅をラ
イトクロックの整数倍もしくは整数分の一とすることに
より、パルス幅の制御精度は飛躍的に向上する。すなわ
ち、光ディスク駆動装置の記録制御回路内蔵のライトク
ロックに同期させて生成したパルス波形を、記録のため
の信号パルスとしレーザドライバの駆動を制御すれば良
い。そのパルス波形の生成方式を図3に示す。図3
(a)は、記録符号パルス列、記録パルス列および記録
補助パルス列を示し、図3(b)は、図3(a)のパル
ス列を合成した記録波形のレーザパワーを示し、Pwは
記録レベル、Pasはプリヒートレベル、Prは再生レベ
ルを示す。この記録波形を用いて記録した場合に形成さ
れる記録マーク、再生信号および再生符号列を図3
(c)に示す。しかし、上記の記録方式においても、そ
の時の環境条件(特に温度)やIC回路の動作状態によ
ってノミナル状態から外れ、パルス幅が数nsずれる時
がある。このずれ量を求めるために、ユーザデータを記
録するのに先立ってテスト記録を行い、その結果(再生
信号)からパルス幅のずれ量を検出した。そして、この
ずれ量の検出結果を基に、そのときの光ディスク駆動装
置の状態を検知し、その検知情報から記録レーザパワー
を制御して、常に同一サイズの記録磁区が得られるよう
に調整した。その結果、エッジシフト量は±2ns以下
に抑制することができた。ここで重要なのは、記録パワ
ーの制御において記録媒体に投入される熱エネルギーが
常に一定となるようにレーザパワーを制御することであ
る。すなわち、平均パワーが常に一定となるように調整
すれば良い。このことは、照射時間(パルス幅)とレー
ザパワーとの積が常に一定となるようにパルス幅を制御
すれば良いことになる。
さらに詳細に説明する。 〈実施例1〉本実施例においては、オーバーライトでき
ないタイプの光磁気ディスクを用いた場合の光記録の一
例を示す。図1は、光磁気ディスクの断面構造を示す模
式図である。図において、凹凸の案内溝を有するプラス
チックまたはガラスからなる基板1上に、窒化シリコン
膜2を、70nmの膜厚に形成し、続いて、TbFeCoNb膜
3を、20nmの膜厚に形成した。次に、再び窒化シリ
コン膜4を、20nmの膜厚に形成した。そして、最後
にAl92Ti8膜5を、50nmの膜厚に形成した。成
膜は、すべてスパッタ法によって行い、真空を破ること
なく連続積層した。これは、各膜の界面に存在する酸素
量を低減し、磁気特性の経時劣化を抑制するためであ
る。そして、このディスク媒体の表面を紫外線硬化型樹
脂層6で被覆した。本実施例で用いるディスク記録媒体
は、特にその種類を限定するものではなく、いずれの構
造あるいは材料を用いたものであってもよい。そして、
記録媒体を構成する各層の膜厚は、波長780nmのレ
ーザ光を用いる場合に最大の磁気光学効果を示すように
設定した。次に、上記の手順で作製した光ディスクに、
図2に示す記録波形を用いて記録を行った。図2に示す
記録波形は、4つのパワーレベルからなっている。すな
わち、1番目のレベルは再生レベル(Pr:1.5mW)、
2番目のレベルはプリヒートレベル(Pas:2.6mW)、
3番目のレベルは第1記録レベル(Pw1:5.1mW)、そ
して、4番目のレベルは第2記録レベル(Pw2:5.4m
W)である。ここで、第1記録レベル(Pw1)が第2記
録レベル(Pw2)より低く設定されているが、この記
録パワーの設定方法は、光ディスク媒体構造や用いられ
ている材料等により決められるもので、第1記録レベル
(Pw1)と第2記録レベル(Pw2)を等しく設定した
り、あるいは逆に第2記録レベル(Pw2)を第1記録
レベル(Pw1)より低く設定する場合もある。このよ
うに、記録媒体の特性に合わせて、これらの設定値を決
めることにより光ディスク媒体間の互換性を得ることが
でき、また光ディスク媒体の製造上のバラツキを吸収す
ることができる。なお、パルス幅は最初のパルス幅を後
続のパルス幅よりも広く設定してある。例えば、(1,
7)RLL変調方式を用い、マーク長記録を行う場合を
考えると、最短のドメイン長は約0.8μmとなり、こ
れを時間に直すと80ns(3000rpmの場合)と
なる。しかし、パルス幅を80nsとして記録すると、
形成される磁区の幅、長さとも大きくなる。最適のパル
ス幅を求めてみると60nsとなる。ここで、ライトク
ロックをもとにして記録パルスを生成することを考える
と、この値は検出窓幅の整数倍もしくは整数分の一であ
るので、パルス発生装置の構造上、精度良くパルスを生
成させることができる。そして、マーク長記録方式を実
用化するためには、上記記録波形のパルス幅を制御し
て、記録磁区のエッジシフト量を±2ns以下に抑えな
ければならない。そのために、記録波形のパルス幅をラ
イトクロックの整数倍もしくは整数分の一とすることに
より、パルス幅の制御精度は飛躍的に向上する。すなわ
ち、光ディスク駆動装置の記録制御回路内蔵のライトク
ロックに同期させて生成したパルス波形を、記録のため
の信号パルスとしレーザドライバの駆動を制御すれば良
い。そのパルス波形の生成方式を図3に示す。図3
(a)は、記録符号パルス列、記録パルス列および記録
補助パルス列を示し、図3(b)は、図3(a)のパル
ス列を合成した記録波形のレーザパワーを示し、Pwは
記録レベル、Pasはプリヒートレベル、Prは再生レベ
ルを示す。この記録波形を用いて記録した場合に形成さ
れる記録マーク、再生信号および再生符号列を図3
(c)に示す。しかし、上記の記録方式においても、そ
の時の環境条件(特に温度)やIC回路の動作状態によ
ってノミナル状態から外れ、パルス幅が数nsずれる時
がある。このずれ量を求めるために、ユーザデータを記
録するのに先立ってテスト記録を行い、その結果(再生
信号)からパルス幅のずれ量を検出した。そして、この
ずれ量の検出結果を基に、そのときの光ディスク駆動装
置の状態を検知し、その検知情報から記録レーザパワー
を制御して、常に同一サイズの記録磁区が得られるよう
に調整した。その結果、エッジシフト量は±2ns以下
に抑制することができた。ここで重要なのは、記録パワ
ーの制御において記録媒体に投入される熱エネルギーが
常に一定となるようにレーザパワーを制御することであ
る。すなわち、平均パワーが常に一定となるように調整
すれば良い。このことは、照射時間(パルス幅)とレー
ザパワーとの積が常に一定となるようにパルス幅を制御
すれば良いことになる。
【0008】〈実施例2〉本実施例において用いた光デ
ィスクの構造は、実施例1で示した図1と同様である。
本実施例では、記録波形を形成するために図4に示す手
法を用いた。すなわち、一定幅のライトクロックを用い
る点では実施例1と類似するが、この一定幅のライトク
ロック(例えば、1/2Tw、ここでは(1,7)RL
L変調方式を用いるので20nsとなる)を、レーザパ
ワーのレベルの数だけの電流源を用意する。そして、こ
れを合成してレーザドライバを駆動させる。本実施例で
は、図4(a)に示すごとく、再生レベル(Pr)、プ
リヒートレベル(Pas)、第1記録レベル(Pw1)、
第2記録レベル(Pw2)の4つのレーザパワーのレベ
ルを有する記録波形を合成した。ここでは、各パルスの
幅を20nsとする。また、ギャップ幅は20nsか、
あるいはその倍数とする。このようにして合成したパル
ス波形は、図4(b)に示すごとく、第1記録レベル
(Pw1)としてはPw1−1とPw1−2を用い、第2
記録レベルはPw2とし、プリヒートレベル(Pas)と
してPas−1とPas−2のそれぞれのパルス波形を用い
た。上記の記録波形を用いて記録を行ったところ、エッ
ジシフト量を±2ns以下に抑えることができた。ま
た、このときのウインドウマージンは37%であった。
ここでは、2PLL(位相ロックループ回路)を使用し
た。ここで、上記のパルス幅が+1nsずれると磁区幅
は広くなり、また、磁区長も長くなった。このずれが発
生する原因としては、光ディスク駆動装置の制御回路に
問題があり、ずれ量はすべてのパルスに対して一様であ
った。そこで、このずれ量をプリライト(試し書き)テ
スティング(テスト記録と言う)により検出し、その検
出結果(再生信号)から記録補正回路を用いて記録パル
スを制御した。また、パルス幅(時間)を変えるのでは
なく、レーザパワーを低く調整した。これは、形成され
る磁区形状に与える影響が、パルス幅よりもレーザパワ
ーの方が小さいからである。すなわち、レーザパワーに
よる制御の方が磁区形状の制御性が良いことになる。な
お、記録波形の制御をパルス幅(時間)で制御するため
には、あらかじめ基準値表(テーブル)を用意しておい
て、テスト記録の結果と、そのテーブル値とを対比させ
ることにより磁区形状を制御する等の手法が考えられ
る。
ィスクの構造は、実施例1で示した図1と同様である。
本実施例では、記録波形を形成するために図4に示す手
法を用いた。すなわち、一定幅のライトクロックを用い
る点では実施例1と類似するが、この一定幅のライトク
ロック(例えば、1/2Tw、ここでは(1,7)RL
L変調方式を用いるので20nsとなる)を、レーザパ
ワーのレベルの数だけの電流源を用意する。そして、こ
れを合成してレーザドライバを駆動させる。本実施例で
は、図4(a)に示すごとく、再生レベル(Pr)、プ
リヒートレベル(Pas)、第1記録レベル(Pw1)、
第2記録レベル(Pw2)の4つのレーザパワーのレベ
ルを有する記録波形を合成した。ここでは、各パルスの
幅を20nsとする。また、ギャップ幅は20nsか、
あるいはその倍数とする。このようにして合成したパル
ス波形は、図4(b)に示すごとく、第1記録レベル
(Pw1)としてはPw1−1とPw1−2を用い、第2
記録レベルはPw2とし、プリヒートレベル(Pas)と
してPas−1とPas−2のそれぞれのパルス波形を用い
た。上記の記録波形を用いて記録を行ったところ、エッ
ジシフト量を±2ns以下に抑えることができた。ま
た、このときのウインドウマージンは37%であった。
ここでは、2PLL(位相ロックループ回路)を使用し
た。ここで、上記のパルス幅が+1nsずれると磁区幅
は広くなり、また、磁区長も長くなった。このずれが発
生する原因としては、光ディスク駆動装置の制御回路に
問題があり、ずれ量はすべてのパルスに対して一様であ
った。そこで、このずれ量をプリライト(試し書き)テ
スティング(テスト記録と言う)により検出し、その検
出結果(再生信号)から記録補正回路を用いて記録パル
スを制御した。また、パルス幅(時間)を変えるのでは
なく、レーザパワーを低く調整した。これは、形成され
る磁区形状に与える影響が、パルス幅よりもレーザパワ
ーの方が小さいからである。すなわち、レーザパワーに
よる制御の方が磁区形状の制御性が良いことになる。な
お、記録波形の制御をパルス幅(時間)で制御するため
には、あらかじめ基準値表(テーブル)を用意しておい
て、テスト記録の結果と、そのテーブル値とを対比させ
ることにより磁区形状を制御する等の手法が考えられ
る。
【0009】〈実施例3〉本実施例において用いた光デ
ィスクの構造は、図5に示す3層よりなる積層構造の記
録層10を有するオーバーライト型の光磁気ディスクで
ある。光ディスクの作製は、凹凸の案内溝を有するプラ
スチックまたはガラスからなる円形の基板1上に、窒化
シリコン膜2を、70nmの膜厚に形成した。続いて、
3層よりなる記録層10を積層した。まず、TbFeCo膜7
を30nmの膜厚に形成し、次にGdFeCo膜8を6nmの
膜厚に、そしてTbDyFeCo膜9を70nmの膜厚に成膜し
た。最後に、再び窒化シリコン膜4を80nmの膜厚に
形成した。成膜は、すべてスパッタ法により行い真空を
破ることなく連続積層した。これは、各膜の界面に存在
する酸素量を低減し、磁気特性の経時変化を抑制するた
めである。特に、3層より成る記録層10に対しては、
上記の界面における酸素量の抑制は重要であり、交換結
合力の変化につながり、結果としてオーバライト特性を
左右することになる。そして、この光ディスク媒体の表
面を紫外線硬化型樹脂層6にて被覆した。この紫外線硬
化型樹脂層6は、光ディスク記録媒体の保護作用の他
に、熱流の制御作用の役割も持つ。上記の手順で作製し
た光ディスクに、マーク長記録方式を用いて記録した。
記録パルス波形の作製方法は、実施例1もしくは実施例
2のいずれの手法を用いても良い。用いた記録波形を図
6に示す。変調方式としては(1,7)RLL変調方式
を用いた。本発明による記録方法の効果は、上記の変調
方式に依存しないことは言うまでもない。ここで、この
(1,7)RLL変調方式において、最短のビット1.
33T(1Tは1ビット長で0.56μmに相当)を記
録するのに最初は40nsのパルス(記録レベルPw1
=Pw2)、そして、20ns消去レベル(Pe)を保
った後に、再び20nsのパルス(記録レベルPw1=
Pw2)を出すことにより記録波形を形成した。これよ
り長いパターンの2.0Tは、1.33Tのパターンに
続いて20nsの消去レベル(Pe)を経て、20ns
の記録レベル(記録レベルPw1=Pw2)に入った。以
下、上記の繰返しである。この時のエッジシフト量はパ
ターンに依存しないで±1ns以下であった。ここで、
パルス幅が一様にずれた場合を考える。例えば、−2n
sずれた場合(パルスが短くなる)を考えると、得られ
る磁区長は短くなり、磁区の幅は狭くなる。そして、テ
スト記録により上記のずれ量を検出すると共に、最適の
記録パワーをサーチした。その結果、これを抑制するた
めに記録パワーを5%高くして記録したところ、ノミナ
ル記録を行った場合と同等以下のエッジシフト量となっ
た。本実施例においては、パルス幅が短くなった分だけ
レーザパワーを増加させて平均パワーが等しくなるよう
に、あるいは記録媒体に与えられるエネルギー量が等し
くなるように制御した。
ィスクの構造は、図5に示す3層よりなる積層構造の記
録層10を有するオーバーライト型の光磁気ディスクで
ある。光ディスクの作製は、凹凸の案内溝を有するプラ
スチックまたはガラスからなる円形の基板1上に、窒化
シリコン膜2を、70nmの膜厚に形成した。続いて、
3層よりなる記録層10を積層した。まず、TbFeCo膜7
を30nmの膜厚に形成し、次にGdFeCo膜8を6nmの
膜厚に、そしてTbDyFeCo膜9を70nmの膜厚に成膜し
た。最後に、再び窒化シリコン膜4を80nmの膜厚に
形成した。成膜は、すべてスパッタ法により行い真空を
破ることなく連続積層した。これは、各膜の界面に存在
する酸素量を低減し、磁気特性の経時変化を抑制するた
めである。特に、3層より成る記録層10に対しては、
上記の界面における酸素量の抑制は重要であり、交換結
合力の変化につながり、結果としてオーバライト特性を
左右することになる。そして、この光ディスク媒体の表
面を紫外線硬化型樹脂層6にて被覆した。この紫外線硬
化型樹脂層6は、光ディスク記録媒体の保護作用の他
に、熱流の制御作用の役割も持つ。上記の手順で作製し
た光ディスクに、マーク長記録方式を用いて記録した。
記録パルス波形の作製方法は、実施例1もしくは実施例
2のいずれの手法を用いても良い。用いた記録波形を図
6に示す。変調方式としては(1,7)RLL変調方式
を用いた。本発明による記録方法の効果は、上記の変調
方式に依存しないことは言うまでもない。ここで、この
(1,7)RLL変調方式において、最短のビット1.
33T(1Tは1ビット長で0.56μmに相当)を記
録するのに最初は40nsのパルス(記録レベルPw1
=Pw2)、そして、20ns消去レベル(Pe)を保
った後に、再び20nsのパルス(記録レベルPw1=
Pw2)を出すことにより記録波形を形成した。これよ
り長いパターンの2.0Tは、1.33Tのパターンに
続いて20nsの消去レベル(Pe)を経て、20ns
の記録レベル(記録レベルPw1=Pw2)に入った。以
下、上記の繰返しである。この時のエッジシフト量はパ
ターンに依存しないで±1ns以下であった。ここで、
パルス幅が一様にずれた場合を考える。例えば、−2n
sずれた場合(パルスが短くなる)を考えると、得られ
る磁区長は短くなり、磁区の幅は狭くなる。そして、テ
スト記録により上記のずれ量を検出すると共に、最適の
記録パワーをサーチした。その結果、これを抑制するた
めに記録パワーを5%高くして記録したところ、ノミナ
ル記録を行った場合と同等以下のエッジシフト量となっ
た。本実施例においては、パルス幅が短くなった分だけ
レーザパワーを増加させて平均パワーが等しくなるよう
に、あるいは記録媒体に与えられるエネルギー量が等し
くなるように制御した。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、ディスク駆動装置の特
性の経時変化等によるパルス幅の変動から生じるエッジ
シフトをノミナル記録と同等以下に抑制することがで
き、また同時に、外部環境温度の変化によるエッジシフ
トも合わせて抑制できるので超高密度記録を実現するこ
とが可能となる。
性の経時変化等によるパルス幅の変動から生じるエッジ
シフトをノミナル記録と同等以下に抑制することがで
き、また同時に、外部環境温度の変化によるエッジシフ
トも合わせて抑制できるので超高密度記録を実現するこ
とが可能となる。
【図1】本発明の実施例1で例示した光記録媒体の断面
構造を示す模式図。
構造を示す模式図。
【図2】本発明の実施例1で例示した記録波形の形状を
示す模式図。
示す模式図。
【図3】本発明の実施例1で例示した記録パルスの生成
方法を示す説明図。
方法を示す説明図。
【図4】本発明の実施例2で例示した記録波形の形状お
よび記録パルスの生成方法を示す説明図。
よび記録パルスの生成方法を示す説明図。
【図5】本発明の実施例3で例示した記録媒体の断面構
造を示す模式図。
造を示す模式図。
【図6】本発明の実施例3で例示した記録波形の形状を
示す説明図。
示す説明図。
1…基板 2…窒化シリコン膜 3…TbFeCoNb膜 4…窒化シリコン膜 5…Al92Ti8膜 6…紫外線硬化型樹脂層 7…TbFeCo膜 8…GdFeCo膜 9…TbDyFeCo膜 10…記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土永 浩之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 井手 浩 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (17)
- 【請求項1】少なくともレーザ光を用いて情報の記録、
再生もしくは消去を行う光記録方法において、記録パル
スとして微小パルスの集合体からなるパルス波形を用
い、微小パルスのパルス幅またはレーザパワーが変動し
た場合に、上記微小パルスのパルス幅およびレーザパワ
ーのうちの少なくとも1つを調整して、微小パルスのパ
ルス幅とレーザパワーの積、すなわち光記録媒体に照射
される熱エネルギーが常に一定となるように制御するこ
とを特徴とする光記録方法。 - 【請求項2】請求項1において、微小パルスの集合体か
らなるパルス波形は、少なくとも複数のパワーレベルを
有し、それぞれのパワーレベルに、記録、熱干渉の低減
もしくは再生の役割を持たせて情報の記録、再生もしく
は消去を行うことを特徴とする光記録方法。 - 【請求項3】請求項2において、複数のパワーレベル
は、少なくとも第1の記録レベル、第2の記録レベル、
プリヒートレベル、再生レベルの4つのパワーレベルか
らなることを特徴とする光記録方法。 - 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
おいて、微小パルスの集合体からなる記録パルスの先頭
パルス幅を後続のパルス幅よりも広く設定したことを特
徴とする光記録方法。 - 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
おいて、微小パルスの集合体からなるパルス波形を、光
ディスク駆動装置内蔵の基準クロックと同期したパルス
幅を持つパルス波形となし、そのパルス幅にずれが生じ
た場合にはレーザパワーを調整してパルス幅とレーザパ
ワーの積、すなわち光記録媒体に照射される熱エネルギ
ーが常に一定となるように制御することを特徴とする光
記録方法。 - 【請求項6】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
おいて、複数のパワーレベルを有する微小パルスの集合
体からなるパルス波形は、各々のパワーレベルを独立し
て制御可能に構成することを特徴とする光記録方法。 - 【請求項7】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
おいて、微小パルスの集合体からなる記録パルスは、上
記微小パルス波形の単位となるパルスを独立して生成さ
せ、それを合成することにより記録パルスを作製するこ
とを特徴とする光記録方法。 - 【請求項8】請求項7において、微小パルスの集合体か
らなる記録パルスは、基準となる時間を基点として微小
パルスをタイミングをとって加算して作製することを特
徴とする光記録方法。 - 【請求項9】請求項1ないし請求項8のいずれか1項記
載の微小パルスの集合体からなる記録パルスを用いて光
記録を行う方法において、上記微小パルスの集合体から
なる記録パルスを用いレーザドライバを駆動させてレー
ザ光を発振し、該レーザ光を光学系にて所定の径に絞り
込み光記録媒体上に照射することにより、情報の記録、
再生もしくは消去を行うことを特徴とする光記録方法。 - 【請求項10】請求項1ないし請求項8のいずれか1項
記載の微小パルスの集合体からなる記録パルスを用いて
光記録を行う方法において、微小パルスの集合体からな
る記録パルスのパルス長さを制御することによって形成
される記録ドメインの長さを調整し、その記録ドメイン
のエッジ部に情報を持たせることを特徴とする光記録方
法。 - 【請求項11】請求項1ないし請求項8のいずれか1項
記載の微小パルスの集合体からなる記録パルスを用いて
光記録を行う方法において、複数の記録ゾーンに分割さ
れた光記録媒体上に、いずれの記録ゾーンにおいても等
しい記録密度で情報を記録することを特徴とする光記録
方法。 - 【請求項12】請求項1ないし請求項4のいずれか1項
において、微小パルスの集合体からなる記録パルスの先
頭パルスのレーザパワーと後続パルスのレーザパワーと
を光ディスクの構造に応じて設定の値に制御することを
特徴とする光記録方法。 - 【請求項13】少なくともレーザ光を用いて情報の記
録、再生もしくは消去を行う光記録装置において、微小
パルスの集合体からなる複数のパワーレベルを有するパ
ルス波形を作製する手段と、上記パルス波形を用いてテ
スト記録を行い、その記録結果から上記パルス波形のパ
ルス幅のずれ量を検出する手段と、上記パルス幅のずれ
量からパルス幅およびレーザパワーのうちの少なくとも
1つを調整して、上記パルス幅とレーザパワーの積、す
なわち光記録媒体に照射される熱エネルギーが常に一定
となるようにパルス波形を補正し制御する手段を少なく
とも備えたことを特徴とする光記録装置。 - 【請求項14】請求項13において、微小パルスの集合
体からなる複数のパワーレベルを有するパルス波形を作
製する手段は、記録、熱干渉の低減もしくは再生の役割
を持つ少なくとも第1の記録レベル、第2の記録レベ
ル、プリヒートレベル、再生レベルの4つのパワーレベ
ルを持つ微小パルスの集合体からなるパルス波形を作製
する手段であることを特徴とする光記録装置。 - 【請求項15】請求項13または請求項14において、
微小パルスの集合体からなるパルス波形を、光ディスク
駆動装置内蔵の基準クロックと同期したパルス幅を持つ
パルス波形を生成する手段と、上記パルス波形を用いて
テスト記録を行い、その記録結果から上記パルス波形の
パルス幅のずれ量を検出する手段と、上記パルス幅のず
れ量に基づいてレーザパワーを調整してパルス幅とレー
ザパワーの積、すなわち光記録媒体に照射される熱エネ
ルギーが常に一定となるようにパルス波形を補正し制御
する手段を備えたことを特徴とする光記録装置。 - 【請求項16】請求項13ないし請求項15のいずれか
1項において、複数のパワーレベルを有する微小パルス
の集合体からなるパルス波形を構成する各々のパワーレ
ベルを独立して制御する手段を有することを特徴とする
光記録装置。 - 【請求項17】請求項13ないし請求項16のいずれか
1項において、微小パルスの集合体からなる記録パルス
を用いレーザドライバを駆動させてレーザ光を発振する
手段と、上記レーザ光を光学系にて所定の径に絞り込み
光ディスク上に照射して、情報の記録、再生もしくは消
去を行う手段を有することを特徴とする光記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4338240A JPH06187640A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 光記録方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4338240A JPH06187640A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 光記録方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06187640A true JPH06187640A (ja) | 1994-07-08 |
Family
ID=18316248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4338240A Pending JPH06187640A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 光記録方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06187640A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4882048A (en) * | 1986-06-07 | 1989-11-21 | Merck Patent Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung | Optically active adsorbents |
KR19980023062A (ko) * | 1996-09-25 | 1998-07-06 | 구자홍 | 광기록 장치의 광원 제어 방법 |
US5956357A (en) * | 1996-08-30 | 1999-09-21 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Laser diode driving apparatus using attenuated waveform |
JP2006331588A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Hitachi Ltd | 光ディスク記録方法および光ディスク装置 |
JP2023527206A (ja) * | 2020-06-30 | 2023-06-27 | オーロラ・オペレイションズ・インコーポレイティッド | パルス波lidar用のシステムおよび方法 |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP4338240A patent/JPH06187640A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4882048A (en) * | 1986-06-07 | 1989-11-21 | Merck Patent Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung | Optically active adsorbents |
US5956357A (en) * | 1996-08-30 | 1999-09-21 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Laser diode driving apparatus using attenuated waveform |
KR19980023062A (ko) * | 1996-09-25 | 1998-07-06 | 구자홍 | 광기록 장치의 광원 제어 방법 |
JP2006331588A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Hitachi Ltd | 光ディスク記録方法および光ディスク装置 |
JP2023527206A (ja) * | 2020-06-30 | 2023-06-27 | オーロラ・オペレイションズ・インコーポレイティッド | パルス波lidar用のシステムおよび方法 |
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