JPH06184837A - 二重撚糸方法 - Google Patents
二重撚糸方法Info
- Publication number
- JPH06184837A JPH06184837A JP33457392A JP33457392A JPH06184837A JP H06184837 A JPH06184837 A JP H06184837A JP 33457392 A JP33457392 A JP 33457392A JP 33457392 A JP33457392 A JP 33457392A JP H06184837 A JPH06184837 A JP H06184837A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- guide
- twisting
- double
- thread guide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目 的】 低伸度で高強力の糸条を強力を低下させる
ことなく撚糸する方法を提供する。 【構 成】 二重撚糸装置Tのリザーブディスク6aの
外周に設けられ、糸条yの進行方向に向かって、曲率半
径5mm以上であって、糸条yを移送しながら接触する
状態で屈曲角度90°以上湾曲させることができる糸条
誘導ガイド70によって中空スピンドル2から導出され
た糸条yの進行方向を規制しながら加撚する糸条の二重
撚糸方法。
ことなく撚糸する方法を提供する。 【構 成】 二重撚糸装置Tのリザーブディスク6aの
外周に設けられ、糸条yの進行方向に向かって、曲率半
径5mm以上であって、糸条yを移送しながら接触する
状態で屈曲角度90°以上湾曲させることができる糸条
誘導ガイド70によって中空スピンドル2から導出され
た糸条yの進行方向を規制しながら加撚する糸条の二重
撚糸方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糸条の二重撚糸方法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】糸条の二重撚糸加工を行なうに際して、
より高い品質のコードを得ることは大切であり、なかで
もコードの強力を考慮すると、構成するフィラメントの
個々の強力を有効に活かし、いかに高強力のコードを得
るかが重要となる。これは糸条を構成する1本、1本の
フィラメントを、いかに均一に引き揃え、糸にダメージ
を与えずに撚を加えるかにかかっている。
より高い品質のコードを得ることは大切であり、なかで
もコードの強力を考慮すると、構成するフィラメントの
個々の強力を有効に活かし、いかに高強力のコードを得
るかが重要となる。これは糸条を構成する1本、1本の
フィラメントを、いかに均一に引き揃え、糸にダメージ
を与えずに撚を加えるかにかかっている。
【0003】ナイロンのマルチフィラメント糸およびポ
リエステルのマルチフィラメント糸などの糸条のうち、
産業用に適するフィラメントの単糸繊度は4〜6デニー
ルと比較的太く、また伸度も高いため、引き揃え条件は
さほど慎重に取り扱わなくとも、強力の低下の問題とは
ならず、現在はそのように扱われている。これに対しア
ラミド繊維などの高強力のフィラメントの単糸繊度は
1.5デニーニと細い上に、伸度も低い特性を有してい
る。これは同じ繊度、例えば1500デニールにおいて
ポリエステルのフィラメント数は288〜360本であ
るのに対してアラミド繊維 (米国デュポン社製、商品
名:ケブラー) のフィラメント数は1000本程度にも
なる。
リエステルのマルチフィラメント糸などの糸条のうち、
産業用に適するフィラメントの単糸繊度は4〜6デニー
ルと比較的太く、また伸度も高いため、引き揃え条件は
さほど慎重に取り扱わなくとも、強力の低下の問題とは
ならず、現在はそのように扱われている。これに対しア
ラミド繊維などの高強力のフィラメントの単糸繊度は
1.5デニーニと細い上に、伸度も低い特性を有してい
る。これは同じ繊度、例えば1500デニールにおいて
ポリエステルのフィラメント数は288〜360本であ
るのに対してアラミド繊維 (米国デュポン社製、商品
名:ケブラー) のフィラメント数は1000本程度にも
なる。
【0004】周知のように、フィラメントの本数が多く
なるほど、均一に引き揃えることが困難となり、撚糸工
程の曲がりを伴う部分において、あるフィラメントは弛
みが発生し、あるフィラメントは緊張状態となるよう
に、フィラメント個々の引き揃え条件は厳しくなり、高
度な技術が要求される。従来、一般に使用されている糸
条はナイロン糸やポリエステル糸であり、これらの糸条
の撚糸加工は比較的容易であり、二重撚糸加工において
も、スレッド・ガイドの形状は、せいぜい曲率半径が1
mm程度のものが使用されており、撚糸加工中において
糸の毛羽の発生や、糸切れ時の糸づまりなどに配慮すれ
ばよく、撚糸加工上に重大な問題は発生しなかった。
なるほど、均一に引き揃えることが困難となり、撚糸工
程の曲がりを伴う部分において、あるフィラメントは弛
みが発生し、あるフィラメントは緊張状態となるよう
に、フィラメント個々の引き揃え条件は厳しくなり、高
度な技術が要求される。従来、一般に使用されている糸
条はナイロン糸やポリエステル糸であり、これらの糸条
の撚糸加工は比較的容易であり、二重撚糸加工において
も、スレッド・ガイドの形状は、せいぜい曲率半径が1
mm程度のものが使用されており、撚糸加工中において
糸の毛羽の発生や、糸切れ時の糸づまりなどに配慮すれ
ばよく、撚糸加工上に重大な問題は発生しなかった。
【0005】また、アラミド繊維が無撚状態または撚糸
された状態で取り扱われる場合に、糸ガイド部分におい
て糸の曲げを大きくすることが検討されているが、加撚
状態においては、設備上、技術上困難を伴なうこともあ
り、未開発であった。
された状態で取り扱われる場合に、糸ガイド部分におい
て糸の曲げを大きくすることが検討されているが、加撚
状態においては、設備上、技術上困難を伴なうこともあ
り、未開発であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】糸条の撚糸加工に際
し、撚を形成する段階においては、糸条の移動と曲げと
を伴うために糸条が均一に曲げられることがなく、個々
の糸条の間にずれを発生して所定の距離の糸条に注目し
た場合、ある糸は弛み、ある糸は緊張し、全体として均
一に引き揃えられることは少ない。このように均一に引
き揃えられない状態で撚糸加工がなされた場合には糸条
の強力低下を発生するので、フィラメントの乱れを、出
来るだけ少なくすることが重要である。
し、撚を形成する段階においては、糸条の移動と曲げと
を伴うために糸条が均一に曲げられることがなく、個々
の糸条の間にずれを発生して所定の距離の糸条に注目し
た場合、ある糸は弛み、ある糸は緊張し、全体として均
一に引き揃えられることは少ない。このように均一に引
き揃えられない状態で撚糸加工がなされた場合には糸条
の強力低下を発生するので、フィラメントの乱れを、出
来るだけ少なくすることが重要である。
【0007】一方、従来の二重撚糸スピンドルにおいて
は、リザーブ・ディスクの外周に設けられたスレッド・
ガイド(外周ガイド)の曲率半径は、せいぜい1mm程
度のものが使用されており、糸束状態での曲がりが激し
く、内径側と外径側の個々のフィラメント間に大きく乱
れを発生する。このフィラメントの乱れに伴なって糸条
に小さなループが数多く発生し、このループを生じた部
分が短くなり、部分的長さむらとなる上にこのループは
撚糸加工中に簡単に除かれることがない。従って、撚糸
加工されたコードにおいて、ある部分の断面をとって見
た場合には、フィラメントに約15〜20%もの弛みが
発生しており、この弛みを発生した部分のフィラメント
の応力が不均一となり、その結果、強力が低下すること
になる。
は、リザーブ・ディスクの外周に設けられたスレッド・
ガイド(外周ガイド)の曲率半径は、せいぜい1mm程
度のものが使用されており、糸束状態での曲がりが激し
く、内径側と外径側の個々のフィラメント間に大きく乱
れを発生する。このフィラメントの乱れに伴なって糸条
に小さなループが数多く発生し、このループを生じた部
分が短くなり、部分的長さむらとなる上にこのループは
撚糸加工中に簡単に除かれることがない。従って、撚糸
加工されたコードにおいて、ある部分の断面をとって見
た場合には、フィラメントに約15〜20%もの弛みが
発生しており、この弛みを発生した部分のフィラメント
の応力が不均一となり、その結果、強力が低下すること
になる。
【0008】前記のように、アラミド繊維のようにフィ
ラメントの単糸繊度が細くてフィラメント数が多く、そ
して低伸度の繊維ほどフィラメントの乱れと、それによ
る強力の低下の影響を大きく受けることになる。本発明
は、前記のようにナイロン糸やポリエステル糸とは異な
った特性を有するアラミド糸条の如き単糸繊度が細く、
フィラメント数が多く、そして低伸度の繊維の二重撚糸
加工に際しては、加撚が進行する段階での繊維束の乱れ
が撚糸された、コードの強力レベルを大きく左右するこ
とに、着目して得られたものである。
ラメントの単糸繊度が細くてフィラメント数が多く、そ
して低伸度の繊維ほどフィラメントの乱れと、それによ
る強力の低下の影響を大きく受けることになる。本発明
は、前記のようにナイロン糸やポリエステル糸とは異な
った特性を有するアラミド糸条の如き単糸繊度が細く、
フィラメント数が多く、そして低伸度の繊維の二重撚糸
加工に際しては、加撚が進行する段階での繊維束の乱れ
が撚糸された、コードの強力レベルを大きく左右するこ
とに、着目して得られたものである。
【0009】本発明の目的は、糸条の二重撚糸加工に際
し、加撚が進行する段階、すなわち中空スピンドル部か
ら導出された糸条の進行方向を規制することによって糸
条を構成するフィラメントの乱れを可能な限り少なくす
るとともに、撚糸加工工程における、コード強力の低下
を最少にしたコードを得ることが可能な二重撚糸方法を
提供するものである。
し、加撚が進行する段階、すなわち中空スピンドル部か
ら導出された糸条の進行方向を規制することによって糸
条を構成するフィラメントの乱れを可能な限り少なくす
るとともに、撚糸加工工程における、コード強力の低下
を最少にしたコードを得ることが可能な二重撚糸方法を
提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る二重撚糸方法は、二重撚糸装置のリザー
ブディスクの外周に設けられ、糸条の進行方向に向かっ
て、曲率半径5mm以上であって、糸条を移送しながら
接触する状態で屈曲角度90°以上湾曲させることがで
きる糸条誘導ガイドによって中空スピンドル部から導出
された糸条の進行方向を規制しながら加撚することを特
徴とするものである。
の本発明に係る二重撚糸方法は、二重撚糸装置のリザー
ブディスクの外周に設けられ、糸条の進行方向に向かっ
て、曲率半径5mm以上であって、糸条を移送しながら
接触する状態で屈曲角度90°以上湾曲させることがで
きる糸条誘導ガイドによって中空スピンドル部から導出
された糸条の進行方向を規制しながら加撚することを特
徴とするものである。
【0011】
【作 用】中空スピンドル2に支持されたリザーブ・デ
ィスク6aより導出され、ケース3の外側を周回しなが
ら加撚される糸条yは、前記リザーブ・ディスク6aに
設けたスレッド・ガイド7、すなわち外周ガイドによっ
て案内されるが、このスレッド・ガイド7の曲率は、通
常使用されているものに比較して著しく大きくしたの
で、このスレッド・ガイド7の部分において糸条に弛み
や緊張が不均一に発生することが少なく、ほぼ糸条が揃
った状態で加撚されることになるので、アラミド繊維の
ように単糸繊度が細く、フィラメント数が多く、そして
低伸度の繊維でも強力の低下を発生することなく加撚す
ることが可能となる。
ィスク6aより導出され、ケース3の外側を周回しなが
ら加撚される糸条yは、前記リザーブ・ディスク6aに
設けたスレッド・ガイド7、すなわち外周ガイドによっ
て案内されるが、このスレッド・ガイド7の曲率は、通
常使用されているものに比較して著しく大きくしたの
で、このスレッド・ガイド7の部分において糸条に弛み
や緊張が不均一に発生することが少なく、ほぼ糸条が揃
った状態で加撚されることになるので、アラミド繊維の
ように単糸繊度が細く、フィラメント数が多く、そして
低伸度の繊維でも強力の低下を発生することなく加撚す
ることが可能となる。
【0012】
【実 施 例】以下、図面を参照して本発明を実施する
装置を先づ説明する。図1は、一般的な二重撚糸スピン
ドル機構Tを示しており、軸受1によって支持された中
空スピンドル2の先端部に原糸ホルダー3を支持し、こ
の原糸ホルダー3の上部にテンサーコンプリート4が設
けられている。そして中空スピンドル2に支持されたス
ピンドル・ワーブ5にリザーブ・ディスク6aとリザー
ブ・ディスク・プレート6が設けられ、このリザーブ・
ディスク6aの外周にスレッド・ガイド7が設けられて
いる。
装置を先づ説明する。図1は、一般的な二重撚糸スピン
ドル機構Tを示しており、軸受1によって支持された中
空スピンドル2の先端部に原糸ホルダー3を支持し、こ
の原糸ホルダー3の上部にテンサーコンプリート4が設
けられている。そして中空スピンドル2に支持されたス
ピンドル・ワーブ5にリザーブ・ディスク6aとリザー
ブ・ディスク・プレート6が設けられ、このリザーブ・
ディスク6aの外周にスレッド・ガイド7が設けられて
いる。
【0013】そして機台に固定されたフレーム8によっ
てバルーニング・コントロール・リング9が支持されて
おり、このバルーニング・コントロール・リング9の内
側に原糸ホルダー3の下部に固定されたケース10が支
持されている。更に、テンサー・コンプリート4の上方
にはラペット・ガイド11が設けられ、これによって次
の上撚り工程に移送するようになっている。
てバルーニング・コントロール・リング9が支持されて
おり、このバルーニング・コントロール・リング9の内
側に原糸ホルダー3の下部に固定されたケース10が支
持されている。更に、テンサー・コンプリート4の上方
にはラペット・ガイド11が設けられ、これによって次
の上撚り工程に移送するようになっている。
【0014】原糸ホルダー3に支持されたチーズCから
引き出れた糸条yは、テンサー・コンプリート4の内部
に設けられているテンサー12を経て原糸ホルダー3と
中空スピンドル2の中央の孔を通過し、この孔の下端に
固定されているスレッド・ガイド13を経てリザーブ・
ディスク6aに設けられているスレッド・ガイド7(外
周ガイド)よりケース10の外側とバルーニング・コン
トロール・リング9との間を通過してラペット・ガイド
11に至る。
引き出れた糸条yは、テンサー・コンプリート4の内部
に設けられているテンサー12を経て原糸ホルダー3と
中空スピンドル2の中央の孔を通過し、この孔の下端に
固定されているスレッド・ガイド13を経てリザーブ・
ディスク6aに設けられているスレッド・ガイド7(外
周ガイド)よりケース10の外側とバルーニング・コン
トロール・リング9との間を通過してラペット・ガイド
11に至る。
【0015】前記中空スピンドル2の回転に伴なって図
2に示すようにリザーブ・ディスク6aと共にスレッド
・ガイド7が旋回し、このスレッド・ガイド7より導出
される糸条yはこの旋回運動に伴なってバルーニング・
コントロール・リング9に摺接してバルーニングがコン
トロールされながら下撚りが行なわれ、次の上撚り工程
に移送されることになる。
2に示すようにリザーブ・ディスク6aと共にスレッド
・ガイド7が旋回し、このスレッド・ガイド7より導出
される糸条yはこの旋回運動に伴なってバルーニング・
コントロール・リング9に摺接してバルーニングがコン
トロールされながら下撚りが行なわれ、次の上撚り工程
に移送されることになる。
【0016】ラペッド・ガイド11に至った下撚りが施
された糸条yは、二重撚糸スピンドル機構Tの下方に設
置されている、図示しないフィード・ローラによって所
定の速度で引取られ、リング撚糸機構によって上撚りが
施こされてボビンに巻取られる。さて、前記リザーブ・
ディスク6aの周囲に巻く長さは、およそ0.5〜1.5回
程度であり、それはテンサー12の抵抗による条件で決
められる。このリザーブ・ディスク6aの使用目的は、
チーズCより糸条yが解舒される時、テンション変動が
発生するが、その変動を吸収して糸切れを防止すること
である。
された糸条yは、二重撚糸スピンドル機構Tの下方に設
置されている、図示しないフィード・ローラによって所
定の速度で引取られ、リング撚糸機構によって上撚りが
施こされてボビンに巻取られる。さて、前記リザーブ・
ディスク6aの周囲に巻く長さは、およそ0.5〜1.5回
程度であり、それはテンサー12の抵抗による条件で決
められる。このリザーブ・ディスク6aの使用目的は、
チーズCより糸条yが解舒される時、テンション変動が
発生するが、その変動を吸収して糸切れを防止すること
である。
【0017】二重撚糸スピンドル機構Tに於いては、テ
ンサー12とラペット・ガイド11の間で、撚数が、ゼ
ロから規定の撚数へと逐次進行することになる。そして
スレッド・ガイド7を通過する段階では、加撚が進行中
の状態である。ところで、このスレッド・ガイド7を通
過して外側に移送された糸条yはリザーブ・ディスク6
aの糸巻面に巻かれるために、このスレッド・ガイド7
に案内されて曲げられ、その間に擦過されることにな
る。
ンサー12とラペット・ガイド11の間で、撚数が、ゼ
ロから規定の撚数へと逐次進行することになる。そして
スレッド・ガイド7を通過する段階では、加撚が進行中
の状態である。ところで、このスレッド・ガイド7を通
過して外側に移送された糸条yはリザーブ・ディスク6
aの糸巻面に巻かれるために、このスレッド・ガイド7
に案内されて曲げられ、その間に擦過されることにな
る。
【0018】前記のように、集束された糸条yが曲げ
や、擦過により、個々の単糸の間にずれやループを発生
するダメージを受ける度合いは、糸条の素材や擦過する
スレッド・ガイド7等の材質・形状およびその表面状
態、およびテンションの強弱が多く影響することが知ら
れている。本発明の二重撚糸方法においては、特にスレ
ッドガイド6の形状を変化させることによって糸条yが
加撚進行中に曲げや、擦過により与えられるダメージを
最小のものとするものである。
や、擦過により、個々の単糸の間にずれやループを発生
するダメージを受ける度合いは、糸条の素材や擦過する
スレッド・ガイド7等の材質・形状およびその表面状
態、およびテンションの強弱が多く影響することが知ら
れている。本発明の二重撚糸方法においては、特にスレ
ッドガイド6の形状を変化させることによって糸条yが
加撚進行中に曲げや、擦過により与えられるダメージを
最小のものとするものである。
【0019】図3A,B及びCは従来のスレッド・ガイ
ド6の正面図、平断面図及び側断面図であって、基板部
7aの中央に案内部7bが筒状に突出しており、糸条入
口側にテーパー面7cが形成され、これの中央部に孔7
dが開口され、案内部6bの出口部に糸状yを案内する
ための円弧面r(通常は1mm程度)が形成されてい
る。
ド6の正面図、平断面図及び側断面図であって、基板部
7aの中央に案内部7bが筒状に突出しており、糸条入
口側にテーパー面7cが形成され、これの中央部に孔7
dが開口され、案内部6bの出口部に糸状yを案内する
ための円弧面r(通常は1mm程度)が形成されてい
る。
【0020】図4A,B,Cは本発明に適用したスレッ
ド・ガイド70の正面図と側断面図と側断面図であっ
て、基板部70aの中央に案内部70bが横長に突出して形
成され、下面中央に入口部が横長に変形したテーパー面
70cで形成されている。糸条案内面70dは、図4Bに示
すように断面が円弧面を対向させたラッパ状に形成さ
れ、そして図4Aに示すように、中央の孔70eを中心と
して両側に横長に延長されている。この糸条ガイド面70
dの両側に突起部70fが平行に形成されている。なお、
70gはリザーブ・ディスク6aに設けた取付孔に係合さ
せるための凹部である。
ド・ガイド70の正面図と側断面図と側断面図であっ
て、基板部70aの中央に案内部70bが横長に突出して形
成され、下面中央に入口部が横長に変形したテーパー面
70cで形成されている。糸条案内面70dは、図4Bに示
すように断面が円弧面を対向させたラッパ状に形成さ
れ、そして図4Aに示すように、中央の孔70eを中心と
して両側に横長に延長されている。この糸条ガイド面70
dの両側に突起部70fが平行に形成されている。なお、
70gはリザーブ・ディスク6aに設けた取付孔に係合さ
せるための凹部である。
【0021】図4Bに示すように、孔70eの入口部から
糸状案内面70dの終端に至る面は円弧状に形成されてお
り、これのなす角度は約90°の四分円であり、その半
径は約5mmのものを採用した。また、図Cに示すよう
に半径が5mmの円弧状の糸状案内面に直交する面の半
径は約3mmであり、糸条がこの面には強く接触しない
ので、このように小さな半径の曲面に形成じている。し
かし、この曲面も図3の従来のスレッド・ガイド7に形
成したものと比較すると遙かに大きな値のものとなって
いる。このスレッド・ガイド70(従来のスレッド・ガ
イド7も同様)の材質にはセラミックスを使用した。
糸状案内面70dの終端に至る面は円弧状に形成されてお
り、これのなす角度は約90°の四分円であり、その半
径は約5mmのものを採用した。また、図Cに示すよう
に半径が5mmの円弧状の糸状案内面に直交する面の半
径は約3mmであり、糸条がこの面には強く接触しない
ので、このように小さな半径の曲面に形成じている。し
かし、この曲面も図3の従来のスレッド・ガイド7に形
成したものと比較すると遙かに大きな値のものとなって
いる。このスレッド・ガイド70(従来のスレッド・ガ
イド7も同様)の材質にはセラミックスを使用した。
【0022】図5は図4Aに相当するスレッド・ガイド
70の横断面を示すものであるが、このスレッド・ガイ
ド70においては糸条が強く接触する部分の糸条案内面
70dの半径は10mmに設計されているが、これと直交
する部分の糸条案内面の円弧部の半径は図4Cと同様で
ある。図3の構造の従来のスレッド・ガイド7と、図4
及び図5の本発明のスレッド・ガイド70をリザーブ・
ディスク6aに設けた二重撚糸スピンドル機構Tを下撚
部とし、これで加撚された糸条yを更に加撚する上撚部
をリング撚糸とした二重撚糸機を使用し、ナイロン糸と
ポリエステル糸およびアラミド糸をそれぞれ撚糸した。
その条件ならびに、得られた二重撚糸の品質を第1,2
及び3表に示した。 表−1はアラミド糸を使用し、コード構造:1500D
/2、撚数:35.0(Z)×35.0(S)(T/1
0cm)である。なお、ガイド面の半径は、図4及び図
5における糸条案内面70dの部分の円弧の半径を示して
いる。 表−2はポリエステル糸を使用し、コード構造:150
0D/2、撚数:40.0(Z)×40.0(S)(T
/10cm)である。 表−3はナイロン糸を使用し、コード構造:1260D
/2、撚数:39.5(Z)×40.0(S)(T/1
0cm)である。前記表−1,2および3に示した品質
結果をみれば、明らかなように、ナイロン糸とポリエス
テル糸においては、スレッド・ガイド7の曲率半径の大
きさの変化に対する強力の変化は比較的小さい。
70の横断面を示すものであるが、このスレッド・ガイ
ド70においては糸条が強く接触する部分の糸条案内面
70dの半径は10mmに設計されているが、これと直交
する部分の糸条案内面の円弧部の半径は図4Cと同様で
ある。図3の構造の従来のスレッド・ガイド7と、図4
及び図5の本発明のスレッド・ガイド70をリザーブ・
ディスク6aに設けた二重撚糸スピンドル機構Tを下撚
部とし、これで加撚された糸条yを更に加撚する上撚部
をリング撚糸とした二重撚糸機を使用し、ナイロン糸と
ポリエステル糸およびアラミド糸をそれぞれ撚糸した。
その条件ならびに、得られた二重撚糸の品質を第1,2
及び3表に示した。 表−1はアラミド糸を使用し、コード構造:1500D
/2、撚数:35.0(Z)×35.0(S)(T/1
0cm)である。なお、ガイド面の半径は、図4及び図
5における糸条案内面70dの部分の円弧の半径を示して
いる。 表−2はポリエステル糸を使用し、コード構造:150
0D/2、撚数:40.0(Z)×40.0(S)(T
/10cm)である。 表−3はナイロン糸を使用し、コード構造:1260D
/2、撚数:39.5(Z)×40.0(S)(T/1
0cm)である。前記表−1,2および3に示した品質
結果をみれば、明らかなように、ナイロン糸とポリエス
テル糸においては、スレッド・ガイド7の曲率半径の大
きさの変化に対する強力の変化は比較的小さい。
【0023】しかし、アラミド糸においては、スレッド
・ガイド70のガイド面70dの半径が3mmより5mm
の間においてコードの強力が大きく変化し、特に5mm
以上になると最高の強力を発揮していることがわかる。
一般的に産業上に使用される糸条は、太くて1500デ
ニールから2000デニールであり、直径は約0.5mm
であり、糸条のフィラメント数と伸度の面を考慮し、強
力の低下を少なくする、リザーブ・ディスク5の外周に
設けるスレッド・ガイド60の糸条ガイド面60dの曲率
半径の大きさは、少なくとも5mm以上が必要である
が、曲率半径が10mm以上となってもその効果は変わ
らないことが確認されている。
・ガイド70のガイド面70dの半径が3mmより5mm
の間においてコードの強力が大きく変化し、特に5mm
以上になると最高の強力を発揮していることがわかる。
一般的に産業上に使用される糸条は、太くて1500デ
ニールから2000デニールであり、直径は約0.5mm
であり、糸条のフィラメント数と伸度の面を考慮し、強
力の低下を少なくする、リザーブ・ディスク5の外周に
設けるスレッド・ガイド60の糸条ガイド面60dの曲率
半径の大きさは、少なくとも5mm以上が必要である
が、曲率半径が10mm以上となってもその効果は変わ
らないことが確認されている。
【0024】加工仕上げ面からみた、糸条ガイド面70d
のガイドの断面形状は、図4及び図5に示すようにラッ
パ状が好ましく、また、糸条yと接触する、表面仕上げ
を精度良くするためには、図6A,Bに示すように1方
向に開口部71を設けたオープン型、図7A,Bに示す
ようにスレッド・ガイド70を左右に割って70-1と70-2
と分割片として凹部70 e-1と70e-2 が1個の孔70eとな
るようにした割型、更に図8に示すように円弧筒型とし
ても良い。
のガイドの断面形状は、図4及び図5に示すようにラッ
パ状が好ましく、また、糸条yと接触する、表面仕上げ
を精度良くするためには、図6A,Bに示すように1方
向に開口部71を設けたオープン型、図7A,Bに示す
ようにスレッド・ガイド70を左右に割って70-1と70-2
と分割片として凹部70 e-1と70e-2 が1個の孔70eとな
るようにした割型、更に図8に示すように円弧筒型とし
ても良い。
【0025】また、使用面からみれば、一般的には撚方
向は下撚は左撚で、上撚は右撚であるが、その場合は左
撚用ガイドとして、円筒を大きく円弧状に曲げたような
ガイドでも良く、左撚と右撚両用のラッパ状のガイドで
も良い。
向は下撚は左撚で、上撚は右撚であるが、その場合は左
撚用ガイドとして、円筒を大きく円弧状に曲げたような
ガイドでも良く、左撚と右撚両用のラッパ状のガイドで
も良い。
【0026】
【発明の効果】本発明にに係る二重撚糸方法は、二重撚
糸装置のリザーブディスクの外周に設けられ、糸条の進
行方向に向かって、曲率半径5mm以上であって、糸条
を移送しながら接触する状態で屈曲角度90°以上湾曲
させることができる糸条誘導ガイドによって中空スピン
ドル部から導出された糸条の進行方向を規制しながら加
撚することを特徴としており、次の効果を奏することが
できる。
糸装置のリザーブディスクの外周に設けられ、糸条の進
行方向に向かって、曲率半径5mm以上であって、糸条
を移送しながら接触する状態で屈曲角度90°以上湾曲
させることができる糸条誘導ガイドによって中空スピン
ドル部から導出された糸条の進行方向を規制しながら加
撚することを特徴としており、次の効果を奏することが
できる。
【0027】糸条の二重撚糸加工において、伸度の小さ
いアラミド糸においては、平均強力を約6%程度向上さ
せることができた。また伸度の比較的大きい、ナイロン
糸やポリエステル糸においても、平均強力を約1%程度
向上させることができた。これらの数値は、限界に近い
レベルにおけるものであり、その効果は大きく、なかで
も最低強力を向上させる効果は重要である。
いアラミド糸においては、平均強力を約6%程度向上さ
せることができた。また伸度の比較的大きい、ナイロン
糸やポリエステル糸においても、平均強力を約1%程度
向上させることができた。これらの数値は、限界に近い
レベルにおけるものであり、その効果は大きく、なかで
も最低強力を向上させる効果は重要である。
【図1】二重撚糸スピンドル機構の一例を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】リザーブ・ディスクに設けたスレッド・ガイド
を示す、図1におけるA−A′断面図である。
を示す、図1におけるA−A′断面図である。
【図3】従来のスレッド・ガイドであって、図Aは正面
図、図Bは横断面図、図Cは側断面図である。
図、図Bは横断面図、図Cは側断面図である。
【図4】本発明に使用される二重撚糸スピンドル機構の
リザーブ・ディスクに設けるスレッド・ガイドであっ
て、図Aは正面図、図Bは横断面図である。
リザーブ・ディスクに設けるスレッド・ガイドであっ
て、図Aは正面図、図Bは横断面図である。
【図5】本発明に使用されるスレッド・ガイドの横断面
図である。
図である。
【図6】Aは、1方向オープン型のスレッド・ガイドの
正面図である。Bは、同側断面図である。
正面図である。Bは、同側断面図である。
【図7】Aは、中央部から左右に割ったスレッド・ガイ
ドの正面図である。Bは、同側断面図である。
ドの正面図である。Bは、同側断面図である。
【図8】円筒を円弧状に曲げたスレッド・ガイドの断面
図である。
図である。
T 二重撚糸スピンドル機構 1 軸受 2 中空スピンドル 3 原糸ホルダー 6 リザーブ・ディスク・プレート 6a リザーブ・
ディスク 7 スレッド・ガイド 11 ラペット・
ガイド 12 テンサー 13 スレッド・
ガイド 70 スレッド・ガイド 70a 基板部 70b 案内部 70c テーパー面 70d 糸条案内面 70e 孔
ディスク 7 スレッド・ガイド 11 ラペット・
ガイド 12 テンサー 13 スレッド・
ガイド 70 スレッド・ガイド 70a 基板部 70b 案内部 70c テーパー面 70d 糸条案内面 70e 孔
Claims (1)
- 【請求項1】 二重撚糸装置のリザーブディスクの外周
に設けられ、糸条の進行方向に向かって、曲率半径5m
m以上であって、糸条を移送しながら接触する状態で屈
曲角度90°以上湾曲させることができる糸条誘導ガイ
ドによって中空スピンドル部から導出された糸条の進行
方向を規制しながら加撚することを特徴とする糸条の二
重撚糸方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33457392A JPH06184837A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 二重撚糸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33457392A JPH06184837A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 二重撚糸方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06184837A true JPH06184837A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18278919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33457392A Pending JPH06184837A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 二重撚糸方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06184837A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103741286A (zh) * | 2014-01-21 | 2014-04-23 | 台州市路桥穗丰纺织机械有限公司 | 一次成型倍捻锭子 |
-
1992
- 1992-12-15 JP JP33457392A patent/JPH06184837A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103741286A (zh) * | 2014-01-21 | 2014-04-23 | 台州市路桥穗丰纺织机械有限公司 | 一次成型倍捻锭子 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7493747B2 (en) | Composite twist core-spun yarn and method and device for its production | |
JPS6032041Y2 (ja) | 糸条処理ロ−ラ | |
EP2150643B1 (en) | Method of folding filament and bundle of filament manufactured thereof | |
CN106192105B (zh) | 假捻加工机 | |
US6775970B2 (en) | Apparatus and method for making a hybrid cord | |
US2061021A (en) | Elastic yarn and method of making the same | |
US4392341A (en) | Twisting machine | |
JPH06184837A (ja) | 二重撚糸方法 | |
US4854523A (en) | Twisted yarn feed spool and process for producing same | |
US2361041A (en) | Tensioning device for yarn throwing machines of the up-twister type | |
Gokerneshan | Weaving preparation technology | |
US2508502A (en) | Winding crepe thread | |
FI90357C (fi) | Menetelmä lankojen ilmateksturointia varten | |
US3670490A (en) | Processing of flax derived yarns | |
JP2018178311A (ja) | 紡績機、空気紡績方法、及び紡績糸 | |
US2061020A (en) | Method of and machine for balancing the twist of elastic yarn | |
US2249404A (en) | Controlling the delivery of threads during twisting | |
JPS6034629A (ja) | オ−バ−フイ−ドロ−ラ−を備えたクリ−ル | |
US2419055A (en) | Apparatus for making cord and the like | |
US4078371A (en) | Apparatus and process suitable for twisting a yarn | |
JPH10183432A (ja) | 仮撚ディスク | |
JPS59204926A (ja) | フアンシ−ル−プ糸の製法 | |
JPS63152436A (ja) | フアンシヤ−ンの製造装置 | |
JP3128950B2 (ja) | 仮撚加工糸の製法 | |
Eltahan | Twist changes in threadlines moving over surfaces |