JPH06184404A - ポリオキシメチレン組成物 - Google Patents

ポリオキシメチレン組成物

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JPH06184404A
JPH06184404A JP33586892A JP33586892A JPH06184404A JP H06184404 A JPH06184404 A JP H06184404A JP 33586892 A JP33586892 A JP 33586892A JP 33586892 A JP33586892 A JP 33586892A JP H06184404 A JPH06184404 A JP H06184404A
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JP
Japan
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melamine
polyoxymethylene
composition
formaldehyde
diisocyanate
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JP33586892A
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English (en)
Inventor
Kuniyuki Sugiyama
訓之 杉山
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱安定性が改良され、長時間の連続成形に対
しても金型の汚れが少なく、長時間の連続成形に対して
もモールドディポジットの発生が極力抑えられた、耐衝
撃性ポリオキシメチレン組成物を提供する。 【構成】 (A) ポリオキシメチレンに、(B) 熱可塑性ポ
リウレタン、(C) 0.01〜5重量%の酸化防止剤及び(D)
主としてメラミン及びホルムアルデヒドを反応させてな
り、温水に不溶で且つジメチルスルホキシドに可溶な、
0.01〜10重量%のメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物
を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐衝撃性を有
し、且つ金型付着物の発生が改良されたポリオキシメチ
レン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
如く、ポリオキシメチレン樹脂は、機械的性質、電気的
性質などの物理的性質、或いは耐薬品性、耐熱性などの
化学的特性が優れた代表的なエンジニアリング樹脂とし
て、近年極めて広汎な分野において利用されている。し
かし、ポリオキシメチレンが利用される分野の拡大に伴
い、その材料としての性質にも更に一層の改良が要求さ
れてきている。このような要求の例として、例えば自動
車用部品などに用いる成形品には広い温度範囲で高度の
耐衝撃性を付与することが望まれている。ところでポリ
オキシメチレンの耐衝撃性を向上する手段の一つとして
従来より衝撃性改良剤として熱可塑性ポリウレタンの添
加配合が提案されている(例えば特開昭59-145243 号、
同 61-19652 号公報)。しかし、これらの従来から提案
されている方法は耐衝撃性の面では一応望ましい性質を
有するポリオキシメチレン組成物が得られるものの、反
面ポリオキシメチレンと熱可塑性ポリウレタンとの界面
の密着性が不十分であるために、成形品表面でポリオキ
シメチレンとポリウレタンの剥離現象を生じ、成形品の
外観を著しく損なったり、成形時に金型にポリオキシメ
チレン又はポリウレタンの分解生成物あるいは剥離した
物質が堆積することにより、寸法不良を生じたり、成形
作業の効率を悪化させる等の欠点を有していた。このよ
うな従来の熱可塑性ポリウレタンを配合した組成物にお
けるポリオキシメチレンと熱可塑性ポリウレタンの界面
の密着性を改善することで、耐衝撃性を改善すると共
に、熱可塑性ポリウレタンの分解生成物による金型付着
物の量を低減させるものとして、このような欠点を改良
する目的で本出願人が先に出願した特開平2−132117号
公報に示されるような添加物、即ちイソシアネート化合
物があるが、最近、成形工程での金型付着物(モールド
ディポジット)について更なる改善が求められている。
ポリオキシメチレンの成形加工時の熱安定性を改善する
手段として、立体障害性フェノール化合物とポリアミ
ド、アミジン化合物、アルカリ又はアルカリ土類金属の
水酸化物等を併用して配合する方法が知られているが、
熱可塑性ポリウレタンを配合したポリオキシメチレンに
対しては未だ不十分であり、その改善が求められてい
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、熱可塑性
ポリウレタンを配合したポリオキシメチレン樹脂につい
ての上記の如き問題点を解決すべく、各種安定剤につい
て詳細な検討を行った結果、特定のメラミン−ホルムア
ルデヒド重縮合物をポリオキシメチレン組成物に配合す
ることが所期の目的の達成に有効であることを見出し、
本発明を完成するに至った。即ち本発明は、(A) ポリオ
キシメチレンに、(B) ポリウレタン、(C) 0.01〜5重量
%の酸化防止剤及び(D) 主としてメラミン及びホルムア
ルデヒドを反応させてなり、温水に不溶で且つジメチル
スルホキシドに可溶な、0.01〜10重量%のメラミン−ホ
ルムアルデヒド重縮合物を配合してなるポリオキシメチ
レン組成物に関するものである。
【0004】以下、本発明の組成物の構成成分について
詳しく説明する。本発明の組成物の特徴は、(D) 温水に
不溶で且つジメチルスルホキシドに可溶なメラミン−ホ
ルムアルデヒド重縮合物を配合することにある。本発明
で使用されるメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物自体
は公知の方法で、好ましくはメラミン:ホルムアルデヒ
ドのモル比が1:0.8 〜1:5、特に好ましくは1:1.
0 〜1:2.0 で水溶液又は水分散液中で反応させて製造
することができる。例えば、pH8〜9に調整されたホル
ムアルデヒド水溶液にメラミンを添加し、温度を60〜90
℃に保持して、攪拌しながら溶解、反応させる。反応が
進むと溶液が白濁してくるので、適当な時間で冷却し縮
合反応を停止させる。これを噴霧乾燥等の方法で乾燥
し、粗製メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物の粉体を
得る。斯かる粗製メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物
を温水(50〜70℃)で30分〜1時間洗浄し、濾過した
後、残渣をジメチルスルホキシドに溶解させる。この時
残った不溶の固形物を濾過・除去した後、大過剰のアセ
トンに添加し沈澱させ、濾過乾燥することで白色粉末の
精製したメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物を得るこ
とができる。斯かる処理の行われたメラミン−ホルムア
ルデヒド重縮合物と後述する酸化防止剤とを併用してポ
リオキシメチレンに配合することにより、本発明の目的
である、成形時の分解ガスの発生が少なく、又、発生し
た分解ガスの金型への付着も防止され、更に、それ自身
には殆ど昇華、分解性がないので、金型付着物を生成さ
せないポリオキシメチレンを得ることができる。ここ
で、従来の方法で製造されたメラミン−ホルムアルデヒ
ド重縮合物をそのまま用いたのでは、昇華性のあるモノ
マー成分を含んでいたり、成形時の分解ガスの発生をか
えって促進する縮合が進みすぎた成分を含んでいる為、
熱的に安定なポリオキシメチレン組成物を得ることは困
難である。本発明で規定する特定のメラミン−ホルムア
ルデヒド重縮合物は、更に、炭素数1〜4のアルカノー
ルで、メラミン:エーテル基のモル比が1:2.0 以下、
好ましくは1:1.0 以下であるように部分エーテル化さ
れていても良い。又、更には、メラミンの50モル%まで
を他の縮合可能な物質に代えることもできる。本発明で
規定されるメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物に使用
される他の縮合可能な物質としては、アセトグアナミ
ン、アジポグアナミン、ベンゾグアナミン等に代表され
るグアナミン化合物、ジシアンジアミド、2,5-ジアミノ
-1,3,4-トリアゾール等に代表されるアミジン化合物、
尿素及びエチレン尿素等に代表される尿素誘導体、マロ
ンアミド、イソフタル酸ジアミド等に代表されるアミ
ド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等に代
表される脂肪族アミン、o−トルイジン、p−トルイジ
ン、p−フェニレンジアミン等に代表される芳香族アミ
ン、p−アミノベンズアミド等に代表されるアミノアミ
ド、2,4-t- ブチルフェノール等に代表される立体障害
性フェノール、ヒドラジン及びN,N-ビス-(3',5'-ジ- t
- ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)-プロピオニルヒドラ
ジン等に代表されるヒドラジンが挙げられる。又、本発
明において添加配合されるメラミン−ホルムアルデヒド
重縮合物の配合量は、ポリオキシメチレンを基準とし
て、0.01〜10重量%、好ましくは、0.02〜3重量%、特
に0.05〜1重量%が好適である。この配合量が0.01重量
%未満では、ポリオキシメチレン樹脂組成物の熱安定性
を改善するに十分ではなく、10重量%を越えると材料と
しての機械的性質を著しく損ない脆弱なものになってし
まう。
【0005】本発明のポリオキシメチレン組成物に用い
られる(B) 熱可塑性ポリウレタンとは、下記(i) ,(ii)
及び(iii) を構成成分とする反応生成物である。 (i) ジイソシアネート化合物 (ii)分子量が500 〜5000の高分子量ポリオール (iii) 分子量が60〜500 の低分子量ポリオール及び/又
はポリアミン ここで熱可塑性ポリウレタン(B) を構成する(i) のジイ
ソシアネート化合物とは、例えば、1,4 −ブチレンジイ
ソシアネート、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、シクロペンチレン−1,3 −ジイソシアネート、4,4'
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4 −ジイソ
シアネート、2,4 −トリレンジイソシアネート、2,6 −
トリレンジイソシアネート、2,4 −トリレンジイソシア
ネートと2,6 −トリレンジイソシアネートとの異性体混
合物、4,4'−メチレンビス(フェニルイソシアネー
ト)、2,2 −ジフェニルプロパン−4,4'−ジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレ
ンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,4
−ナフチレンジイソシアネート、1,5 −ナフチレンジイ
ソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、ア
ゾベンゼン−4,4'−ジイソシアネート、m−またはp−
テトラメチルキシレンジイソシアネートおよび1−クロ
ロベンゼン−2,4 −ジイソシアネートを包含する。好ま
しくは4,4'−メチレンビス(フェニルイソシアネー
ト)、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4 −
トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト等である。次に熱可塑性ポリウレタン(B) の構成成分
である(ii)高分子量ポリオールは分子量が500 〜5000、
好ましくは1000〜3000で、ポリウレタン(B) の軟質セグ
メントを形成する成分である。かかる高分子量ポリオー
ルとしては主として両末端に水酸基を有するポリエステ
ルジオール(ポリ炭酸エステルジオールを含む)、ポリ
エーテルジオール等であり、その一部少量がトリオール
等であってもよい。適当なポリエステルジオールは、1
種または2種以上の2価のアルコールと1種又は2種以
上のジカルボン酸とのポリエステルジオールである。こ
れを構成する適当なジカルボン酸は、アジピン酸、コハ
ク酸、セバシン酸、スベリン酸、メチルアジピン酸、グ
ルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、チオジプロピオ
ン酸およびシトラコン酸および少量の芳香族ジカルボン
酸を含有する混合物等が挙げられる。又他の構成成分と
しての適当な2価のアルコールは、1,3 −または1,2−
プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、1,3 −
ブタンジオール、2−メチルペンタンジオール、1,5 −
ジエチレングリコール、1,5 −ペンタンジオール、1,6
−ペンタンジオール、1,12−ドデカンジオールおよびそ
れらの混合物等が挙げられる。さらに、ヒドロキシルカ
ルボン酸、ラクトン、およびカーボネート、たとえば、
ε−カプロラクトンおよび3−ヒドロキシル酪酸をポリ
エステルジオールの構成成分とすることもできる。好ま
しいポリエステルは、ポリアジピン酸エステルのジオー
ル、ポリラクトンのジオール及びポリ炭酸エステルのジ
オールである。次に、好ましいポリエーテルジオール
は、1種または2種以上のアルキレングリコール、たと
えば、エチレングリコール、1,2 −または1,3 −プロピ
レングリコール、1,4 −ブタンジオールおよび1,5 −ペ
ンタンジオール、およびそれらの混合物等の縮合生成物
である。適当なポリアルキレンエーテルグリコールはテ
トラヒドロフランからも製造することができる。さら
に、ポリエーテルジオールは、コモノマー、ことに不規
則コモノマー又はブロックコモノマーとして、エチレン
オキシド、プロピレンオキシドおよび/またはテトラヒ
ドロフラン(THF) から誘導されたエーテルグリコールで
あってもよく、少量の3−メチルTHF とのTHFポリエー
テルコポリマーを使用することもできる。特に好ましい
ポリエーテルジオールは、ポリ(テトラメチレンエーテ
ル)グリコール(PTMEG) 、ポリ(プロピレンオキシド)
グリコール、プロピレンオキシドとエチレンオキシドと
のコポリマー、およびテトラヒドロフランとエチレンオ
キシドとのコポリマーであり、より好ましくはポリ(テ
トラメチレンエーテル)グリコールである。他の適当な
ポリマーのジオールは、主鎖が主として炭化水素である
もの、例えば、ポリブタンジオールであってもよい。次
に熱可塑性ポリウレタン(B) の構成成分である(iii) 分
子量60〜500 の低分子量ポリオール及び/又はポリアミ
ンは、主として脂肪族直鎖ジオール又はジアミン、或い
は芳香族ジオール又はジアミンから選ばれた少なくとも
1種又はそれ以上で、一部少量のトリオールを含有して
いてもよい。この成分はポリウレタン(B) の硬質セグメ
ントとなり、又、鎖延長、架橋の役割を果たすものであ
る。好ましい低分子量ポリオールとしては、1,2 −エタ
ンジオール、1,2 −プロパンジオール、1,3 −プロパン
ジオール、1,4 −ブタンジオール、1,5 −ペンタンジオ
ール、1,6 −ヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサン
ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロール
プロパン、ハイドロキノンジエチロールエーテル、レゾ
ルシンエチロールエーテル等が挙げられる。又、ポリア
ミンとしては、ジフェニルメタンジアミン、m−フェニ
レンジアミン又はこれらの誘導体等が挙げられる。より
好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,2 −エタンジオール、1,4 −ブタンジオール、1,
6 −ヘキサンジオール、グリセリン、ハイドロキノンジ
エチロールエーテル、レゾルシンジエチロールエーテル
又はこれらの誘導体である。かかる反応生成物からなる
熱可塑性ポリウレタン(B) は、高分子量ポリオール(ii)
1当量に対して、低分子量ポリオール及び/又はポリア
ミン(iii) が約0.2〜5当量の範囲内の量で構成された
ポリウレタンが好ましく、(ii)成分の多い程軟質となり
組成物の硬度に影響する。(B) 熱可塑性ポリウレタンの
配合量は特に限定されないが、(A) ポリオキシメチレン
を基準として1〜60重量%、好ましくは3〜50重量%、
特に5〜40重量%が好ましい。
【0006】次に本発明において使用される(C) 酸化防
止剤としては、2,2'−メチレンビス(4メチル−6−t
−ブチルフェノール)、1,6 −ヘキサンジオール−ビス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトールテトラキ
ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェ
ニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビ
ス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5 −トリメチル
−2,4,6 −トリス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル−3−
(4'−ヒドロキシ−3',5' −ジ−t−ブチルフェノー
ル)プロピオネート、4,4'−メチレンビス(2,6 −ジ−
t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデン−ビス−
(6−t−ブチル−3−メチル−フェノール)、ジ−ス
テアリル−3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジルホスホネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メ
チルフェニルアクリレート、N,N'−ヘキサメチレンビス
(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシン
ナマミド)がヒンダードフェノール系酸化防止剤として
挙げられ、又、トリフェニルホスファイト、トリスノニ
ルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−
メチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル
フェニル)ホスファイト、トリス(2−t−フェニルフェ
ニル)ホスファイト、トリス(2−(1,1−ジメチルプロピ
ル)−フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−(1,1−ジ
メチルプロピル)−フェニル)ホスファイト、トリス(2
−シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、トリス(2−
t−ブチル−4−フェニルフェニル)ホスファイト等が
リン系酸化防止剤として挙げられる。その他、ヒンダー
ドアミン系、イオウ系等何れの酸化防止剤も使用するこ
とができ、これらの少なくとも一種又は二種以上を使用
することができる。これらの中でも1,6 −ヘキサンジオ
ール−ビス〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトー
ルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコ
ール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N'−ヘキサ
メチレンビス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−ヒドロシンナマミド)は特に好ましい物質である。本
発明において添加配合される(C) 酸化防止剤の量は、ポ
リオキシメチレンを基準として、0.01〜5重量%、好ま
しくは 0.05 〜2重量%、特に0.10〜1重量%が好適で
ある。この配合量が0.01重量%未満では、ポリオキシメ
チレン組成物の熱安定性を改善するのに十分ではなく、
5重量%を越えると熱安定性の効果が飽和に達し、むし
ろ変色傾向が生じ好ましくない。
【0007】本発明の組成物は、更に(E) イソシアネー
ト化合物を配合することにより一層優れた効果を得るこ
とができる。好ましいイソシアネートとしては、 一般式 O=C=N-R-N=C=O (R:2価の基)で表される化合物及びそれらの変性体で
ある。例えば、4,4'−メチレンビス(フェニルイソシア
ネート)、2,4 −トリレンジイソシアネート、2,6 −ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、1,5 −ナフタレンジイソシアネー
ト及びこれらの二量体、三量体、さらにはイソシアネー
ト基(-NCO)が何らかの形で保護されている化合物等い
ずれも有効であるが、溶融処理時の変色度等の諸性質、
あるいは取り扱い上の安全性を考慮すると、4,4'−メチ
レンビス(フェニルイソシアネート)、イソホロンジイ
ソシアネート、1,5 −ナフタレンジイソシアネート、1,
6 −ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4 −トリレン
ジイソシアネート、2,6 −トリレンジイソシアネートな
らびにこれらの二量体、三量体等の変性体(又は誘導
体)が特に好ましい。かかるイソシアネート化合物(E)
が溶融混練の際、存在することにより、本発明の別の目
的である成形品表面の層剥離現象をなくし、又、金型付
着物の低減等に対しても顕著な効果を発現し、しかも更
に靭性、耐屈曲性を向上し、成形品のウエルド部の強伸
度が向上するのである。ここで用いられるイソシアネー
ト化合物(E) の配合量は、(A) ポリオキシメチレンを基
準として10重量%以下、好ましくは0.3 〜5重量%の範
囲である。配合量が10重量%を越えてはポリオキシメチ
レン組成物の流動性が低下し成形性等に問題を生じる。
【0008】上記の如き添加剤が配合される(A) ポリオ
キシメチレンとは、オキシメチレン基(-CH2O-)を主たる
構成単位とする高分子化合物で、ポリオキシメチレンホ
モポリマー、オキシメチレン基以外に他の構成単位を少
量含有するコポリマー、ターポリマー、ブロックコポリ
マーの何れにてもよく、又、分子が線状のみならず分
岐、架橋構造を有するものであってもよい。又、その重
合度等に関しても特に制限はない。
【0009】本発明の組成物は、必須ではないが、更に
その目的に応じ、本願のメラミン−ホルムアルデヒド重
縮合物以外の含窒素化合物、アルカリ又はアルカリ土類
金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩又はアルコキ
シド等の金属含有化合物を1種以上併用することも可能
である。又、本発明組成物には更にその目的に応じ所望
の特性を付与するため、従来公知の添加物、例えば滑
剤、核剤、耐候(光)安定剤、蛍光増白剤、離型剤その
他の界面活性剤、或いは有機高分子材料、無機又は有機
の繊維状、粉粒状、板状の充填剤等を1種又は2種以上
添加含有させることも可能である。
【0010】本発明の組成物の調製法は特に制限がな
く、従来の樹脂組成物調製法として一般に用いられてい
る公知の設備と方法により容易に調製される。例えば、
i )各成分を混合した後、押出機により練込押出してペ
レットを調製し、しかる後成形する方法、ii) 一旦組成
の異なるペレットを調製し、そのペレットを所定量混合
して成形に供し成形後に目的組成の成形品を得る方法、
iii)成形機に各成分の1又は2以上を直接仕込む方法
等、何れも使用できる。また、樹脂成分の一部を細かい
粉体としてこれ以外の成分と混合し添加することは、こ
れらの成分の均一配合を行う上で好ましい方法である。
また、本発明に係る樹脂組成物は、押出成形、射出成
形、圧縮成形、真空成形、吹込成形、発泡成形のいずれ
によっても成形可能である。
【0011】
【実施例】以下本発明を実施例について説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
以下の例に示した評価方法は次の通りである。 1)アイゾット衝撃試験 6.4mm 厚みの試験片を用い、ASTM D 256に準拠してアイ
ゾット衝撃強度(kg・cm/cm)を測定した。 2)金型付着物の量 射出成形機を用いて下記条件で特定形状の成形品を連続
成形(約24Hr)し、金型付着物の量を目視観察にて5段
階で評価した。 (成形条件) 射出成形機;東芝IS30EPN (東芝機械(株)製) シリンダー温度;210 ℃ 射出圧力;750kg/cm2 射出時間;4sec 冷却時間;3sec 金型温度;30℃ 実施例1〜7 ポリオキシメチレン共重合体(ポリプラスチックス
(株)製、ジュラコン)に、酸化防止剤としてトリエチ
レングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、イ
ソシアネート化合物、熱可塑性ポリウレタン(分子量20
00のブチレンアジペート、ブタンジオール、ジフェニル
メタンジイソシアネートより合成される)及び特定の精
製メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物を、表1に示す
ような割合で添加混合し、二軸押出機にてペレット状の
組成物を得て上記評価を行った。結果を表1に示す。
【0012】比較例1〜6 表1に示すように、実施例のメラミン−ホルムアルデヒ
ド重縮合物に代えて粗製メラミン−ホルムアルデヒド重
縮合物を配合した場合、或いはメラミンを配合した場合
について、実施例と同様にしてペレット組成物を得て上
記評価を行った。結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】注1)メラミン−ホルムアルデヒド重縮合
物 (d-1) ホルムアルデヒド/メラミンのモル比が1.0 /
1の仕込み組成で調製後、60℃の温水/30分濾過後、ア
セトン洗浄し、室温で乾燥後0.5重量%濃度でジメチル
スルホキシドに2時間溶かし、不溶物を濾過、除去した
後、溶液を20倍のアセトンに入れ沈澱させ、次いでこれ
を濾過後、室温で乾燥を行うことにより精製されたメラ
ミン−ホルムアルデヒド重縮合物 (d-2) ホルムアルデヒド/メラミンのモル比が1.5 /1
の仕込み組成で調製後、(d-1) と同様の処理により精製
されたメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物 (d'-1)ホルムアルデヒド/メラミンのモル比が1.0 /1
の仕込み組成で調製された粗製メラミン−ホルムアルデ
ヒド重縮合物((d-1) の精製メラミン−ホルムアルデヒ
ドを得る処理前の重縮合物) 注2)イソシアネート化合物 (e-1) イソホロンジイソシアネートの三量体 (e-2) ジフェニルメタンジイソシアネート
【0015】
【発明の効果】以上の説明及び実施例にて明らかな如
く、本発明によりポリオキシメチレンの熱安定性が著し
く改良され、長時間の連続成形に対してもモールドディ
ポジットの発生が極力抑えられた、耐衝撃性ポリオキシ
メチレン組成物を得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 61:28)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) ポリオキシメチレンに、(B) 熱可塑
    性ポリウレタン、(C) 0.01〜5重量%の酸化防止剤及び
    (D) 主としてメラミン及びホルムアルデヒドを反応させ
    てなり、温水に不溶で且つジメチルスルホキシドに可溶
    な、0.01〜10重量%のメラミン−ホルムアルデヒド重縮
    合物を配合してなるポリオキシメチレン組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物に、更に(E) イソ
    シアネート化合物を配合してなるポリオキシメチレン組
    成物。
  3. 【請求項3】 メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物の
    メラミン:ホルムアルデヒドのモル比が1:0.8 〜1:
    5である請求項1記載のポリオキシメチレン組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006233230A (ja) * 1995-09-01 2006-09-07 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール樹脂成形体及びその製造方法
JP2009286874A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物及びその成形品
JP2011246566A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリアセタール樹脂組成物及びそれからなる樹脂成形品
JP2012011171A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Nike Internatl Ltd 架橋結合熱可塑性ポリウレタンを含むゴルフボール

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