JPH06183191A - 赤外線により真偽チエツク可能な書類 - Google Patents

赤外線により真偽チエツク可能な書類

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JPH06183191A
JPH06183191A JP5224713A JP22471393A JPH06183191A JP H06183191 A JPH06183191 A JP H06183191A JP 5224713 A JP5224713 A JP 5224713A JP 22471393 A JP22471393 A JP 22471393A JP H06183191 A JPH06183191 A JP H06183191A
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JP
Japan
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thin film
metal thin
infrared ray
metal
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Application number
JP5224713A
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English (en)
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Yutaka Okudaira
裕 奥平
Masami Kitamura
柾美 北村
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙幣、クレジツトカードなどの書類の真偽を
赤外線によりチエツク可能とする。 【構成】 書類の少なくとも一部に、赤外線に対し前記
書類の材料とは異なる反射または透過特性を有する金属
薄膜を分布させた真偽チエツク領域を有する書類であっ
て、その金属薄膜が前記真偽チエツク領域にランダムに
分布していることを特徴とする赤外線により真偽チエツ
ク可能な書類。 【効果】 赤外線によるチエツクする際に、走査位置が
基準からずれても誤判定が生ぜず、正確に真偽を判定す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外線により真偽をチ
エツクできる紙幣やクレジットカードのような書類に関
する。
【0002】
【従来技術】近年、紙幣、パスポート、クレジットカー
ド、債券、免許証などの各種書類の偽造や変造が問題と
なっており、書類の真正さをチエツクする手段が社会的
に要求されている。
【0003】その一つの方法として、マイクロ波手段を
用いる真正さのチエツク方法が提案されている(特表昭
63−501250)。この方法は、光電的方法や磁気
的方法の有する問題点、すなわち前者では書類の輝度や
色が失われていたり、書類が損傷していたりすると光電
的走査システムの反復性に影響が出るなどの問題があ
り、後者は磁気の前歴、磁気の外乱、あるいは書類の変
形などにより磁気走査システムの繰り返し確実性がない
などの問題があったのを解消し得るとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのマイクロ
波手段を用いる方法では、紙、プラスチツクなどの非導
電材料に導電性フアイバ等の導電性粒子を混入して、マ
イクロ波に対してランダムに変化する物理的特性を付与
しているが、導電性粒子の形状、混入量などが正確性に
大きく影響し、製造が極めて難しい。
【0005】また、マイクロ波手段ではマイクロ波を完
全にシールすることは難しく、漏れたマイクロ波による
電波障害が問題となる。またマイクロ波照射、検知装置
は一般に大規模で高価である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の光電的
方法の欠点とされていた書類の変質、損傷により影響が
少なく、また上記マイクロ波手段の有する欠点がない方
法として、赤外線によるチエツクを採用したものであ
る。
【0007】そして、製造が容易で、真偽の誤判定がな
い書類を提供するのもであって、その要旨とするところ
は、書類の少なくとも一部に、赤外線に対し前記書類の
材料とは異なる反射または透過特性を有する金属薄膜を
分布させた真偽チエツク領域を有する書類であって、そ
の金属薄膜が前記真偽チエツク領域にランダムに分布し
ていることを特徴とする赤外線により真偽チエツク可能
な書類である。
【0008】上記ランダムに分布している金属薄膜とは
薄膜の模様が同一形状をなしているのではなく、金属が
不均一に分布していることをいう。例えば、点状、アイ
ランド状、網目状等がある。
【0009】本発明において、チエツク領域に形成する
金属薄膜がランダムな網目状であると、あるいは、金属
薄膜が網目状の非金属部を残していると、金属薄膜の分
布に対応したより高感度の明快な応答赤外線束の変化が
得られるので好ましい。
【0010】本発明書類は、紙幣、パスポート、クレジ
ツトカード、債券、免許証などの各種書類であって、通
常は紙またはプラスチツクなどの非金属材料からなる。
その書類の少なくとも一部には、真偽チエツクのための
チエツク領域を有する。チエツク領域には、赤外線に対
し前記書類材料とは異なる反射または透過特性を有する
金属薄膜がランダムに分布している。
【0011】一般に、紙は赤外線をほとんど反射、透過
しないし、書類として使用される印刷、着色などしたプ
ラスチツクシートも赤外線をほとんど反射、透過しない
場合が多い。それに対し、金属、特に平滑な金属面は赤
外線をよく反射するので、両者の反射能の差を利用す
る。また、書類が透明プラスチツクなどの材料からなる
場合には、両者の透過能の違いを利用することもでき
る。
【0012】本発明書類の真偽のチエツクする方法の一
例を説明すると、書類の所定位置をチエツクのため赤外
線により走査する。すると、書類材料と金属薄膜とでは
赤外線の反射率または透過率が異なるので、応答赤外線
束、すなわち反射束あるいは透過束に変化が生じるので
この変化を測定する。この変化は走査方向の書類位置に
より変化するアナログ信号として得られる。
【0013】赤外線はある面積、例えば直径1〜10m
mの光束をもって照射されるので、応答赤外線の変化は
その面積内の平均値として得られる。金属薄膜の分布は
ランダムで、書類ごとに異なるので、応答赤外線マイク
ロ波束の変化も書類ごとに異なる。
【0014】一方書類には、予め前記の応答赤外線束の
変化を測定し、それを一定の秘密の規則で変換したデジ
タルマークが記録されている。このマークは、書類のチ
エツク領域を多数のサブエリアに分割した際の各サブエ
リアごとの応答信号を、あるスライスレベルで二値化し
たり、あるいはいくつかの階層値に変換するなどして、
バーコード、印刷文字、あるいは磁気ヘツドで読み取る
磁気ストライブなどとして記録される。サブエリアの幅
は、赤外線による分解能などに応じて設定される。書類
の真偽のチエツクは、応答赤外線束の変化を測定してそ
れを変換したデジタル信号と前記デジタルマークとを照
合して、両者の同一性ないし近似性を判定して行うこと
ができる。
【0015】ここで重要なことは、書類ごとに異なるラ
ンダム性の高い金属薄膜分布を得ること、金属薄膜の分
布に対応した高感度の明快な応答赤外線束の変化が得ら
れること、および書類の寸法精度などの関係で赤外線で
走査する位置が基準からわずかにずれた場合にも、真正
な書類を偽造と判断するなどの誤判定が生じないことで
ある。
【0016】書類の寸法精度などの関係で赤外線で走査
する位置がわずかに変動する可能性があるが、従来の導
電性フアイバを分散させてマイクロ波でチエツクする方
法においては、導電性フアイバが一部に凝集したり逆に
分散していない箇所が生じたりするので、走査位置が変
動した場合に応答が大きく変わるおそれがある。
【0017】ところが本発明においては、金属薄膜がラ
ンダムに分布しているので、走査位置がわずかに変動し
てもほぼ近似した赤外線束の変化が得られ、誤判定の可
能性が極めて低くなる。さらに、金属薄膜をランダムな
網目状とすると、金属薄膜の分布に対応したより高感度
の明快な応答赤外線束の変化が得られる。
【0018】また、別の態様として、金属薄膜を連続し
た網目状非金属部を残して分散分布すると、同様に、高
感度の明快な応答赤外線束の変化が得られる。
【0019】次に、本発明書類の好ましい例とその製造
方法について具体的に説明する。金属薄膜をランダムに
分布する方法としては各種の方法を採ることができる。
【0020】例えば、細い金属フアイバのネツトを書類
中に挟み込む方法、パルプやプラスチツクなどからなる
非導電性のランダムな形状のシート上に金属蒸着して金
属薄膜層を形成した後、それを書類に貼着あるいは挟み
込む方法、書類の基体として使用される紙、プラスチツ
ク等にランダムな形状の熱融着性樹脂シートを加熱圧着
してその上に水溶性樹脂を塗布し、前記網状熱融着性樹
脂を剥離した後、金属蒸着を行いさらに水溶性樹脂を溶
解する方法等がある。
【0021】ランダムな形状のシートとしては、パル
プ、レイヨン、絹や木綿などの動植物繊維、あるいは、
プラスチツクなどからなるものを用いることができ、具
体的には和紙、不織布、カーテン地や衣類に用いるレー
ス地、食品の包装などに用いるレース地、または網目の
細かいネツトなどを用いることができる。
【0022】これらは、構造が一定しておらずランダム
であり、一般的にその構造は網目状である。また、入手
しやすく、積層などの加工が容易なので、本発明におけ
る金属薄膜の形成に適している。
【0023】金属薄膜の形成法としても従来知られた各
種の方法を用いることができるが、特に好適なのは、真
空蒸着、スパッタリング、低温プラズマ法など、金属を
気相にして薄く付着させる方法(いわゆる物理的気相成
長法)である。気相法によれば、薄くて均質で、網目の
裏への回り込みのない金属層が得られる。金属として
は、Al,Ni,Ag,Au,Cu,Pb,Snあるい
はこれらの合金を用いることができる。
【0024】金属薄膜を形成したランダムな形状のシー
トは、書類を構成する非導電性層と積層したり、書類の
一部に貼着して、表面層あるいは中間層として書類に組
み込むことができる。中間層とする場合には、その表面
層は当然赤外線透過性のよい材料、例えば透明プラスチ
ツクにより形成する。
【0025】金属薄膜を形成するランダムな形状のシー
トとして上述した動植物繊維あるいはプラスチツク等以
外に、ホツトメルト接着剤を用いるのも好ましい。多数
のノズルからホツトメルト接着剤を糸状に押し出して、
それを移動する支持体状に集積する方法を用い、ノズル
(または支持体)を押出方向にほぼ直交する方向にラン
ダムに変化させれば、網目状シートを得ることができ
る。
【0026】また、商品名ダイナックシート(東洋紡績
社製)として市販されているくもの巣状(網目状)ホツ
トメルト接着剤を用いてもよい。糸の太さは10〜10
0デニール、目付けは10〜100g/m2 程度が好適
である。
【0027】ホツトメルト接着剤から得られる網目状の
シートは網目の太さ(幅)はほぼ一定しているので、走
査線がずれた場合にも安定した応答を得る上で有利であ
る。ホツトメルト接着剤としては、ポリアミド系、ポリ
エステル系、ポリオレフイン系などのものを例示するこ
とができ、融点が80〜150℃程度のものが使用しや
すい。
【0028】上記ランダムな形状のホツトメルト接着剤
に金属薄膜を形成する方法としては前記の方法を採るこ
とができる。
【0029】ホツトメルト接着剤からなる網目状シート
を用いる場合の利点は次の通りである。ホツトメルト接
着剤からなるシートに蒸着などを例えば冷却金属ロール
上で行う場合、網目を抜けた蒸着金属が金属ロールを汚
さないように保護シートを介在させる必要があるが、蒸
着時にはホツトメルト接着剤からなるシートと保護シー
トとを密着させて蒸着金属が網目の裏側に回り込まない
ようにするとともに、蒸着後にホツトメルト接着剤から
なるシートを保護シートから変形などなく容易に剥離で
きることが望ましい。
【0030】そこで、ホツトメルト接着剤からなるシー
トと保護シートとを圧着することにより両者は密着し、
良好な蒸着処理を行うことができる。そして剥離時に
は、ホツトメルト接着剤が溶融しない程度の温度に加温
すればホツトメルト接着剤の接着力が低下して容易に剥
離することができる。
【0031】このホツトメルト接着剤は、蒸着などを行
う際に保護シートに密着する程度の接着力を有していれ
ば良く、特に強固な接着力は必要としないので樹脂に少
量の粘着付与剤を添加した組成物などを使用することが
できるが、ホツトメルト接着剤として市販されているも
のも支障なく使用することができる。
【0032】金属薄膜を形成したランダムな形状のホツ
トメルト接着剤は、書類を構成する非導電性層と積層し
て、中間層として書類に組み込むことができるが、書類
の表裏層は前記ホツトメルト接着剤とは別の接着剤を適
用して貼り合わせるのが好ましい。すなわち、前記ホツ
トメルト接着剤は溶融状態となると流動変形してランダ
ム構造が変化するので、貼り合わせは別の接着剤によ
り、ホツトメルト接着剤の融点よりも十分低い温度で行
うのがよい。また、書類の基体にランダムな形状の熱融
着性樹脂シートを加熱圧着してその上に水溶性樹脂を塗
布し、前記熱融着性樹脂を剥離した後、金属蒸着を行い
さらに水溶性樹脂を溶解する方法がある。
【0033】熱融着性樹脂として使用される樹脂には特
に制限はないが、網目状熱融着性樹脂を使用する場合は
網の太さが10〜100デニール、目付けが10〜10
0g/m2 である樹脂が好んで用いられる。使用される
樹脂の材料もまた制限はないが、ポリアミド系,ポリエ
ステル系,ポリウレタン系,ポリオレフィン系,これら
の混合物が好んで用いられる。熱融着時の加熱温度は熱
融着性樹脂の融点から15〜50℃高く、融着強度が1
5〜80g/18mm幅になるようにするとよい。
【0034】水溶性樹脂として使用される樹脂には特に
制限はないが、デンプン,デンプン誘導体,セルロー
ス,セルロース誘導体,アルギン酸,アラビアゴム等天
然および半合成高分子、ポリビニルアルコール,ポリビ
ニルメチルエーテル,ポリビニルピロリドン,ポリアク
リル酸ソーダー,ポリアクリルイミド,ポリエチレンオ
キサイドおよびこれらの共重合体等が好適である。
【0035】上記方法は、熱融着性樹脂シート等の形状
と同様の形状の金属薄膜が得られる。
【0036】以下、金属薄膜をランダムな形状の非金属
部を残して分散分布させた書類について説明する。
【0037】このような書類は、ランダムな形状の熱融
着性樹脂シートあるいはホツトメルト接着剤等からなる
ランダムな形状のシートをマスキング材として、書類上
に金属薄膜を気相法により形成することにより容易に得
ることができる。ここで、ホツトメルト接着剤からなる
シートを用いると、前記網目状金属薄膜を形成する場合
と同様の利点がある。
【0038】また、ランダムな形状のシートに例えば水
溶性の接着剤を塗布し、その接着剤を書類上に圧着転写
して蒸着などを行い、ついで接着剤と溶解除去して金属
薄膜のみを残す方法によってもよい。
【0039】上記熱融着性樹脂として使用される樹脂に
は特に制限はないが、網状熱融着性樹脂を使用する場合
は前述した熱融着性樹脂を使用することが好ましく、ま
た、熱融着時の加熱温度および融着強度も前述した条件
が好ましい。金属薄膜を形成する方法、使用する金属な
ども、前述のものがそのまま使用できる。
【0040】これらの方法によれば、上記熱融着性樹脂
等上に金属薄膜を形成するのではなく、書類上に直接金
属薄膜を形成できるので、書類の厚さを薄くできる利点
がある。
【0041】以上説明した金属薄膜層は、好ましくは中
間層として書類中に組み込み、表層を赤外線透過性材料
で被覆する。このようにして得られた書類は、所定位置
を赤外線で走査して前述の応答赤外線束を測定するとと
もに、デジタルマーク付与装置により一定の規則で変換
したデジタルマークを書類に付する。
【0042】この場合、書類自体が赤外線を透過しない
材料からなっていたり、赤外線を透過しない層を含む場
合が多いので、実用上は、透過光よりも反射光を利用す
るのが有利である。
【0043】真正か否かのチエツクに当たっては、チエ
ツク装置により書類に赤外線束を走査して応答赤外線束
を測定すると共に、それを所定の規則によりデジタル信
号に変換する。一方チエツク装置では同時に書類のデジ
タルマークを読み取り、デジタル信号と照合して予め設
定した近似性の範囲内にあればその書類は真正であると
判定することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0045】(実施例1)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フイルム上に、パルプからな
る網目レース紙(食品包装用、目付け12g/m2 )を
水溶性合成糊で貼り合わせた。そして網目レース紙の上
に、Alを真空蒸着し、次いで水で湿して蒸着した網目
レース紙をPETフイルムから剥離した。そして、蒸着
した網目レース紙を2枚の透明PETフイルム(厚さ7
5μm)の間にエポキシ接着剤で貼り合わせた。
【0046】(実施例2)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フイルム(保護シート)と、
ポリアミド系網目状ホツトメルト接着剤(東洋紡績社製
ダイナミックシートLNS−1210、融点120℃、
目付け10g/m2 )とを、80℃に加熱した金属ロー
ルでニツプして貼り合わせた。そして網目状ホツトメル
ト接着剤の上に、Alを真空蒸着し、次いで100℃に
加熱した金属ロールに通して保護シート側から加熱した
後、蒸着した網目状ホツトメルト接着剤をPETフイル
ムから剥離した。そして、蒸着したホツトメルト接着剤
の両面に、2枚の透明PETフイルム(厚さ75μm)
をエポキシ系接着剤で温度90℃で貼り合わせた。
【0047】(実施例3)ポリプロピレンからなる網目
状シート(目付け30g/m2 )を粘着剤でPETフイ
ルム(厚さ75μm)に貼り合わせた。そして、網目状
シートの上からAgをスパツタリングして、次いで網目
状シートをPETフイルムから剥離した。PETフイル
ムには、非金属部が連続網目状となった分散分布の金属
薄膜が形成された。その上に、もう1枚のPET(厚さ
75μm)をエポキシ系接着剤で貼り合わせた。
【0048】(実施例4)PETフイルム(厚さ188
μm)にポリアミド系の網目状熱融着性樹脂(融点12
0℃、太さ20デニール、目付け15g/m2 )を14
0℃、10Kg/cm2 で加熱融着した。融着力は20
g/18mmであった。この上にAlを真空蒸着した
後、網目状熱融着性樹脂を剥離したところ、ランダムに
分布している非金属部を有する金属薄膜が磁性体層上に
形成された。
【0049】(実施例5)PETフイルム(厚さ188
μm)にポリアミド系の網目状熱融着性樹脂(融点12
0℃、太さ20デニール、目付け15g/m2 )を14
0℃、10Kg/cm2 で加熱融着した。融着力は20
g/18mmであった。
【0050】この上にポリビニルアルコールの10%水
溶液を塗布して乾燥後、網目状熱融着性樹脂をPETフ
イルムから剥離した。前記PETフイルムにAlを真空
蒸着した後、ポリビニルアルコール層を水洗除去したと
ころ、ランダムに分布している金属を有する金属薄膜が
磁性体層上に形成された。
【0051】(比較例)ステンレススチールフアイバ
(平均8μm×平均長さ5mm)を0.2重量%混入し
たエポキシ接着剤により、2枚のPETフイルム(厚さ
75μm)を貼る合わせた。この積層体の基準走査位置
と、基準走査位置から1.5mmずれた位置をマイクロ
波束で走査して透過マイクロ波束の強度を測定した。マ
イクロ波の周波数は24.15GHz,導波菅径は10
mm×4mmであった。
【0052】実施例1〜5および比較例で得られた積層
体の基準走査位置と、基準走査位置から1.5mmずれ
た位置に赤外線を走査して反射光束の強度を測定した。
赤外線の波長は950nm、光束は直径3mmであっ
た。得られた反射光束の強度を、各々、図1〜6に示
す。図上は実線は基準走査位置、破線は基準走査位置か
ら1.5mmずれた位置についての結果である。
【0053】従来の書類では図6に示すように、ピーク
数が少なく、またピークの分布の偏りが大きい。これ
は、導電材料が存在する部分とほとんど存在しない部分
とがあることを意味し、その結果、走査線がずれた場合
に応答が大きく変わった。
【0054】これに対し本発明書類では、図1〜5に示
すように、多数のピークがランダムにかつ明確に現われ
る。また、各々ピークの分布はランダムであるが急激な
変化や偏りが少なく、走査線がずれた場合にも応答が安
定していることが判明した。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、書類の少なくとも一部
に、ランダムに分布した金属薄膜を形成することによ
り、赤外線によるチエツクが可能で、走査線がわずかに
ずれても誤判定を生じない書類が得られ、正確に真偽を
判定することができる。また、製造および書類への組み
込みが容易で、ランダム分布を調整しやすいという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の書類を赤外線によりチエツクした結
果、得られる出力信号の例を示す図。
【図2】図1とは異なる本発明の書類を赤外線によりチ
エツクした結果、得られる出力信号の例を示す図。
【図3】図1および図2とは異なる本発明の書類を赤外
線によりチエツクした結果、得られる出力信号の例を示
す図。
【図4】図1〜3とは異なる本発明の書類を赤外線によ
りチエツクした結果、得られる出力信号の例を示す図。
【図5】図1〜4とは異なる本発明の書類を赤外線によ
りチエツクした結果、得られる出力信号の例を示す図。
【図6】従来法により書類をマイクロ波によりチエツク
した結果、得られる出力信号の例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G07D 7/00 E 9340−3E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 書類の少なくとも一部に、赤外線に対し
    前記書類の材料とは異なる反射または透過特性を有する
    金属薄膜を分布させた真偽チエツク領域を有する書類で
    あって、その金属薄膜が前記真偽チエツク領域にランダ
    ムに分布していることを特徴とする赤外線により真偽チ
    エツク可能な書類。
  2. 【請求項2】 前記ランダムに分布している金属薄膜が
    網目状をなしていることを特徴とする請求項1記載の真
    偽チエツク可能な書類。
  3. 【請求項3】 前記ランダムに分布している金属薄膜が
    網目状の非金属部を残していることを特徴とする請求項
    1記載の真偽チエツク可能な書類。
JP5224713A 1992-09-18 1993-09-09 赤外線により真偽チエツク可能な書類 Pending JPH06183191A (ja)

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JP5224713A JPH06183191A (ja) 1992-09-18 1993-09-09 赤外線により真偽チエツク可能な書類

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JP4-249059 1992-09-18
JP24905992 1992-09-18
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0820158A (ja) * 1994-07-08 1996-01-23 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 記録媒体および情報記録方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0820158A (ja) * 1994-07-08 1996-01-23 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 記録媒体および情報記録方法

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