JPH06182766A - 強化繊維シート - Google Patents

強化繊維シート

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JPH06182766A
JPH06182766A JP4355390A JP35539092A JPH06182766A JP H06182766 A JPH06182766 A JP H06182766A JP 4355390 A JP4355390 A JP 4355390A JP 35539092 A JP35539092 A JP 35539092A JP H06182766 A JPH06182766 A JP H06182766A
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JP
Japan
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reinforcing fiber
layer
fiber sheet
resin
reinforcing
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Pending
Application number
JP4355390A
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English (en)
Inventor
Makoto Saito
誠 斉藤
Makoto Takezawa
誠 竹澤
Hiroshi Inoue
寛 井上
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取り扱い時の毛羽立ちを防止し、より容易な
取り扱いを可能とすると共に、繊維強化プラスチックに
より橋梁や高架道路などを初めとする構築物の補強をす
るに際し、或は、強化繊維プラスチックにより小型ボー
トなどをハンドレイアップで作製するに際して、マトリ
クス樹脂の含浸性に優れた強化繊維シートを提供する。 【構成】 強化繊維シート1は、支持体2と、この支持
体2上に接着剤層3を介して一方向に配列した強化繊維
層4とを有し、更に、この強化繊維層4の上に、強化繊
維に対して0.1wt%〜25wt%の範囲で液状樹脂
を一様に塗布することにより、粘着性樹脂層5が形成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化プラスチック
により橋梁や高架道路などを初めとする構築物の補強を
するに際し、補強現場で施工性良く補強を行なうことが
でき且つ補強強度も向上することを可能とした強化繊維
シートである。本発明の強化繊維シートは、構築物の補
強作業に使用し得るだけでなく、繊維強化プラスチック
製の小型ボートなどをハンドレイアップで製作する際に
も好適に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁や高架道路などの橋脚を繊維
強化プラスチックにより補強することが行なわれてい
る。本出願人は、特開平3−222734号公報、特開
平3−224901号公報などに記載されるように、補
強現場で施工性良く補強を行なうことができ且つ補強強
度も向上した構築物の補強のための強化繊維シートを提
案した。図3にこの強化繊維シートの概略を示す。
【0003】つまり、強化繊維シート1は、接着剤層3
が設けられた支持体2と、接着剤層3を介して支持体2
上に強化繊維を一方向に配列して形成された強化繊維層
4とからなる。又、この強化繊維シート1は、橋梁や高
架道路などの補強現場で強化繊維4にマトリクス樹脂を
含浸させて、硬化させ、橋梁や高架道路などの補強に使
用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】支持体2上の強化繊維
層4は、例えば、複数のフィラメントを集束剤にて集束
した炭素繊維(束)を多数積層することによって形成さ
れるものであり、又、強化繊維層4の下層に位置した炭
素繊維のみが接着剤層3を介して支持体2上に軽く接着
されているに過ぎず、強化繊維シート1の作製及び保管
時の取り扱いにおいて、又は、補強現場での強化繊維層
4へのマトリクス樹脂の含浸時或いは補強箇所への強化
繊維シート1の貼り付け時に、強化繊維層の上層部が毛
羽立つことがある。毛羽立ちを防止するためには、強化
繊維シート1の取り扱いに相当な注意が要求され、作業
効率の点で問題があった。
【0005】又、このような毛羽立ちを防止するべく、
使用する炭素繊維の集束をより強いものとした場合に
は、強化繊維層4へのマトリクス樹脂の含浸性が悪くな
り、より大きな問題となった。
【0006】本発明者らは、強化繊維層4の上に、使用
する強化繊維の目付けに対して所定割合にて液状樹脂を
一様に塗布して粘着性樹脂層を形成することにより、毛
羽立ちを防止し得ると共に、例え、強化繊維として、よ
り集束性の強い繊維束を使用した場合においても、強化
繊維層4へのマトリクス樹脂の含浸性を改善することが
できることが分かった。
【0007】従って、本発明の目的は、取り扱い時の毛
羽立ちを防止し、より容易な取り扱いを可能とすると共
に、繊維強化プラスチックにより橋梁や高架道路などを
初めとする構築物の補強をするに際し、或は、強化繊維
プラスチックにより小型ボートなどをハンドレイアップ
で作製するに際して、マトリクス樹脂の含浸性に優れた
強化繊維シートを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
強化繊維シートにて達成される。要約すれば本発明は強
化繊維を一方向に配列して形成される強化繊維層を、接
着剤層を介して支持体上に配置した強化繊維シ−トにお
いて、前記強化繊維層の上に、強化繊維に対して0.1
wt%〜25wt%の範囲で液状樹脂を一様に塗布して
形成された粘着性樹脂層を有する強化繊維シートであ
る。好ましくは、液状樹脂の粘度は、20℃で、100
〜100,000cpsとされる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の強化繊維シートの一実施例
を示す断面図である。
【0010】本発明の強化繊維シート1は、支持体2
と、接着剤層3を介してこの支持体2上に強化繊維を一
方向に配列して接着された強化繊維層4とにて構成され
る。
【0011】本発明にて、支持体2は、強化繊維層4に
マトリクス樹脂を含浸した強化繊維シート1を作業員が
手で持って補強箇所に貼り付けるなどの作業や、小型ボ
ートなどをハンドレイアップで作る際の作業等に耐えら
れるようにするために、堅固で且つ可撓性を有している
シート状のものとされる。又、支持体2は、強化繊維シ
ート1を補強箇所の表面上に貼り付けた後、強化繊維シ
ート1から支持体2を剥すのに便利なように、離型性及
び樹脂非浸透性とされるのが好ましい。このような離型
性及び樹脂非浸透性のシートとしては、例えば離型紙、
ポリアミドやポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン樹脂等のフィルムを使用することができる。支持体
2の厚みとしては、可撓性を有し且つ強化繊維層4を支
持可能な強度を備える観点から、1〜500μm、好ま
しくは5〜200μm程度とされる。
【0012】又、本発明にて、接着剤層3を形成する接
着剤としては、原則として支持体2上に強化繊維層4を
一時的に接着できるものならば何でもよいが、好ましく
は接着剤は、後で強化繊維層4に含浸されるマトリクス
樹脂との相溶性のよい樹脂を使用することが良く、例え
ばマトリクス樹脂としてエポキシ樹脂を使用するときに
は、エポキシ系の接着剤を用いることがよい。接着剤層
3の厚みとしては、強化繊維層4を支持体2上に一時的
に接着できればよいことから、1〜50μm、好ましく
は3〜20μm程度あればよい。
【0013】強化繊維層4を形成する繊維としては、ピ
ッチ系炭素繊維、ボロン繊維、PAN系炭素繊維、アラ
ミド繊維、ガラス繊維、スチール繊維、ポリエステル繊
維、ポリエチレン繊維など各種の繊維を使用することが
できる。又、これらの繊維は単独で使用する他、2種以
上を組合せて繊維をハイブリッド化して使用することも
できる。
【0014】強化繊維層4は、多数本のフィラメントを
集束剤で集束した繊維束又は軽度に撚りをかけて集束し
た繊維束を一方向に整列して作製され、実際には、これ
ら繊維束を接着剤層3上に並べて上方から押し潰すこと
により軽度にバラされ、これにより繊維束が集束剤また
は撚りによる結合により複数層に積層した状態で形成さ
れる。このとき、強化繊維層4は、その下層の繊維束が
支持体2上に接着剤層3を介して軽く接着される。
【0015】本発明によれば、支持体2上に配置された
強化繊維層4上に粘着性樹脂層5が形成される。粘着性
樹脂層5は、強化繊維層4を構成する強化繊維に対して
0.1wt%〜25wt%、好ましくは、1wt%〜1
0wt%の範囲で、液状樹脂を一様にスプレーコートに
より塗布することによって形成される。液状樹脂の塗布
量が0.1wt%より少ない場合には、毛羽立ちを効果
的に防止することができず、又、25wt%より多い場
合には、強化繊維層4へのマトリクス樹脂の含浸性が悪
くなる。
【0016】液状樹脂としては、20℃で、100〜1
00,000cps、好ましくは500〜10,000
cpsの粘度を有するものであって、例えば、硬化剤を
含まないエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニ
ルエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポ
リビニールアルコール樹脂、澱粉などを使用することが
できる。
【0017】本発明の強化繊維シート1は、従来と同様
の方法にて構築物の補強を行なうことができる。
【0018】又、本発明によれば、強化繊維層4上に粘
着性樹脂層5を設けたので、強化繊維層4のから強化繊
維が毛羽立ちするのが防止され、同時に、マトリクス樹
脂の含浸性も向上し、従って補強作業時の強化繊維シー
ト1の取扱が容易になり、作業性が一段と向上する。
【0019】図2には、本発明の他の実施例を示す。こ
の実施例によれば、支持体2と強化繊維層4との間に、
接着剤層3を一体的に形成するための接着剤支持体6を
配置することもできる。
【0020】接着剤支持体6は、接着剤層3を構成する
樹脂が支持体6中に浸透して該接着剤層3がしっかりと
形成されるべく、樹脂浸透性を備えている。このような
樹脂浸透性の支持体としては、ガラスクロス、スクリム
クロス、ガラスペーパー、ガラス不織布、ポリアミド、
PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの各種ポリ
マーの不織布等を使用することができる。支持体6の厚
みとしては、接着剤層3の形成を目的とすることから1
〜100μm程度あればよく、好ましくは5〜50μm
とされる。
【0021】本発明者らは、様々な材料を使用して、図
1に示す構成の種々の強化繊維シートを作製し、毛羽立
ち及び含浸性を試験した。その結果を表1に示す。実施
例1〜10に示す本発明に係る強化繊維シートは、毛羽
立ちが抑えられ、又良好なマトリクス樹脂含浸性を有す
るものであった。
【0022】尚、樹脂含浸性の評価は次のようにして行
なった。 (1)透明フィルム上にエポキシ樹脂(東燃(株)製、
商品名「FR−E3P」)をローラ刷毛にて250g/
2 塗布する。 (2)強化繊維シートを50×50cmに切断して、強
化繊維層4上の粘着性樹脂層5側が(1)の透明フィル
ムに対面するようにしてこの透明フィルム上に重ねる。 (3)更に、強化繊維シートから支持体、即ち、離型紙
を剥離し、そしてこの離型紙を剥離した側より、(1)
のエポキシ樹脂をローラ刷毛にて250g/m2塗布す
る。 (4)この状態で硬化する。 (5)硬化後、透明フィルムと強化繊維シートとの間に
残る気泡の大きさと、その数を調べる。気泡が、a×b
の楕円とされる場合には、(a×b)1/2 をその径とし
た。
【0023】 評価 個数 ◎ 5mm以上の気泡 0 ○ 5mm以上の気泡 1〜4 △ 5mm以上の気泡 5〜19 × 5mm以上の気泡 20以上 又、毛羽立ちの評価は次のようにして行なった。 (1)強化繊維シートを50×50cmに切断し、平板
上に設置し、その4隅を固定する。 (2)強化繊維シートの一方の端部上方から、斜め45
°の角度にて、しかも強化繊維シートの繊維に対して直
交する態様で、強化繊維シートに5m/secの風を1
0分間当てた。風は、強化繊維シート全面に当たるよう
にした。
【0024】評価 ◎ 毛羽立ちが殆どなし ○ 毛羽立ち部分の面積が全体の5%未満 △ 毛羽立ち部分の面積が全体の20%未満 × 毛羽立ち部分の面積が全体の20%以上
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る強化
繊維シートは、強化繊維層の上に、強化繊維に対して
0.1wt%〜25wt%の範囲で液状樹脂を一様に塗
布して粘着性樹脂層を有する構成としたので、取り扱い
時の毛羽立ちを防止し、より容易な取り扱いを可能とす
ると共に、繊維強化プラスチックにより橋梁や高架道路
などを初めとする構築物の補強をするに際し、或は、強
化繊維プラスチックにより小型ボートなどをハンドレイ
アップで作製するに際して、マトリクス樹脂の含浸性に
優れているという特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強化繊維シートの一実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明の強化繊維シートの他の実施例を示す断
面図である。
【図3】従来の強化繊維シートの他の実施例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 強化繊維シート 2 支持体 3 接着剤層 4 強化繊維 5 粘着性樹脂層 6 接着剤支持体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維を一方向に配列して形成される
    強化繊維層を、接着剤層を介して支持体上に配置した強
    化繊維シ−トにおいて、前記強化繊維層の上に、強化繊
    維に対して0.1wt%〜25wt%の範囲で液状樹脂
    を一様に塗布して形成された粘着性樹脂層を有する強化
    繊維シート。
JP4355390A 1992-11-17 1992-12-21 強化繊維シート Pending JPH06182766A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4355390A JPH06182766A (ja) 1992-12-21 1992-12-21 強化繊維シート
CA002103220A CA2103220A1 (en) 1992-11-17 1993-11-16 Reinforcing fiber sheet
EP19930309134 EP0598591A3 (en) 1992-11-17 1993-11-16 Fibre-reinforced sheet for reinforcement.

Applications Claiming Priority (1)

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JP4355390A JPH06182766A (ja) 1992-12-21 1992-12-21 強化繊維シート

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20011225