JPH06180954A - 磁気ストライプリードライト機構 - Google Patents

磁気ストライプリードライト機構

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JPH06180954A
JPH06180954A JP4330138A JP33013892A JPH06180954A JP H06180954 A JPH06180954 A JP H06180954A JP 4330138 A JP4330138 A JP 4330138A JP 33013892 A JP33013892 A JP 33013892A JP H06180954 A JPH06180954 A JP H06180954A
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magnetic
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screw
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健夫 石立
Iwao Okita
岩夫 沖田
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドの送り精度を向上させ、かつ移動
回数を減らすことが可能な磁気ストライプリードライト
機構を提供する。 【構成】 読み取り用の磁気ヘッド2aと書き込み用の
磁気ヘッド2bは、移動方向に沿って並設され、かつ上
下動可能にキャリッジ部3に搭載されている。このキャ
リッジ部3にはリードネジ14のネジ部14aとかみ合
うネジ部が設けられ、リードネジ14の回転運動を直線
運動に変換して移動する。また、読み取り用の磁気ヘッ
ド2aと書き込み用の磁気ヘッド2bの上下動はガイド
カム13のカム部13の変位を受けて行われ、移動方向
の両端において下降するようにカム部13の形状が設定
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀行等の金融機関で使
用されるATM(オート・テラー・マシン),記帳機,
通帳発行機や、運輸関係、例えば、高速道路ゲートで使
用されるチケットの発行,読み取り機、鉄道で使用され
る切符の自動検札システム、航空で使用される航空券の
自動改札システム等において用いられる通帳,チケット
等に設けられた磁気ストライプ部に対して磁気データの
書き込み,読み取りを行う磁気ストライプリードライト
機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の磁気ストライプリード
ライト機構の一構成例を示す斜視図であり、図におい
て、101はフレーム、102はキャリッジ、103は
キャリッジ102に設けられたブッシュ型軸受である。
104はスライドシャフトで、前記フレーム101にネ
ジ104aにより固定されている。そして、キャリッジ
102はスライドシャフト104上を直線往復運動可能
となるように、ブッシュ型軸受103を介して該スライ
ドシャフト104に取り付けられている。
【0003】105はガイドシャフトで、前記スライド
シャフト104と平行となるようにフレーム101にネ
ジ105aにより固定されている。そして、このガイド
シャフト105によりキャリッジ102のスライドシャ
フト104を中心とした回転運動を抑えている。106
は前記キャリッジ102を駆動するための駆動モータ
で、ここではステッピングモータを使用している。そし
て、この駆動モータ106はネジ106aによりフレー
ム101に固定されている。
【0004】107は前記駆動モータ106に取り付け
られたタイミングベルト用のプーリー、108,109
はアイドルプーリーで、これらアイドルプーリー10
8,109は、フレーム101に固定されたスタッド1
10,111にベアリングを介して回転可能に取り付け
られ、スナップリング112により外れ止めがなされて
いる。
【0005】113はタイミングベルトで、前記プーリ
ー107およびアイドルプーリー108,109に掛け
られている。114はキャリッジ102に固定されたベ
ルトクランプで、このベルトクランプ114によりタイ
ミングベルト113をクランプしており、タイミングベ
ルト113の回転によりキャリッジ102はスライドシ
ャフト104に沿って移動する。
【0006】115はタイミングベルト113のたるみ
を取る押し付けローラで、この押し付けローラ115
は、フレーム101に固定されたスタッド116にベア
リングを介して回転可能に取り付けられ、スナップリン
グ112により外れ止めがなされており、タイミングベ
ルト113の外周に押し当てることで該タイミングベル
ト113の張力を加減している。
【0007】117は図示せぬ媒体、例えば通帳等に設
けられた磁気ストライプに対する磁気データの書き込み
および読み取りを行うリード・ライトタイプの磁気ヘッ
ドである。この磁気ヘッド117は、ホルダ118にネ
ジ119で固定されており、該ホルダ118はブラケッ
ト120にネジ121で固定されている。なお、ホルダ
118はネジ121を緩めることでブラケット120に
対して該ネジ121を中心に回転可能となり、磁気スト
ライプと適正に接触できるように、磁気ヘッド117の
移動方向と交する方向における該磁気ヘッド117の傾
きを調整可能となっている。
【0008】122はプラスチック製のブッシュ123
を介してネジ124にて電気的に絶縁された形でキャリ
ッジ102に取り付けられているアタッチメントで、こ
のアタッチメント122には2本のアームを平行に配置
して構成される平行リンク125がリベット126によ
り回動可能な状態で固定されている。さらに、この平行
リンク125の他端には、該平行リンク125がブラケ
ット120に対して回動可能となるように、図示しない
リベットによりブラケット120が固定されている。こ
れにより、磁気ヘッド117は接触角度を変えることな
くキャリッジ102に対して上下動可能となっている。
【0009】127はブラケット120とアタッチメン
ト122の間に設けられた圧縮コイルスプリングで、ブ
ラケット120はこの圧縮コイルスプリング127によ
り上方に押し上げられている。128はブラケット12
0に図示しないスタッドを介して回転可能に固定された
ローラである。
【0010】129は磁気ヘッド117の上下方向の移
動量を規制するカムで、プラスチック製のブッシュ13
0を介してネジ131にて電気的に絶縁された形でフレ
ーム101に取り付けられている。132はフォトイン
タラプタで、このフォトインタラプタ132はフレーム
101の端部に溶接等により固定されているコードガイ
ド133に取り付けられており、キャリッジ102に突
出形成したインタセプタ部102aにより該キャリッジ
102の移動位置によって、フォトインタラプタ132
の光軸が断続される。
【0011】134はキャリッジ102に突出形成した
フレキシブルコードガイドで、磁気ヘッド117に接続
された信号コード135からフレキシブルコード136
に中継するための中継基板137がネジ138により固
定されている。また、フレキシブルコード136は、キ
ャリッジ102に移動によってこじれたり突っ張って該
キャリッジ102の移動の妨げにならないように、適度
な長さをもち、コードクランプ138によりフレーム1
01に固定されている。
【0012】139は前記フレキシブルコード136を
図示しない制御基板に接続するためのコネクタ、140
はフォトインタラプタ132からの信号を伝達するため
のコード、141は該コード140を図示しない制御基
板に接続するためのコネクタである。142は駆動モー
タ106を駆動するための信号を伝達するためのコー
ド、143は該コード142を図示しない制御基板に接
続するためのコネクタである。
【0013】以下に、上記構成における従来の磁気スト
ライプリードライト機構の動作説明を行う。まず、図示
せぬ制御基板から磁気ヘッド117を搭載したキャリッ
ジ102をホームポジション(磁気ヘッド117が媒体
走行面より下に沈み込み、媒体の搬送を妨げない状態)
に戻す命令が発せられると、キャリッジ102を矢印e
方向に移動させるために、駆動モータ106を矢印c方
向に回転させる出力信号が発せられる。
【0014】すると、タイミングベルト113が回転し
てキャリッジ102がスライドシャフト104に沿って
矢印e方向に移動するとともに、平行リンク125によ
りキャリッジ120に連結されている磁気ヘッド117
が矢印e方向に移動する。このとき、磁気ヘッド117
を搭載したブラケット120に取り付けられたローラ1
28はカム129に沿って回転しながら移動し、カム1
29の第1の変化点129aを通過すると、キャリッジ
120は平行リンク125を介してキャリッジ102に
連結されているので圧縮コイルスプリング127に抗し
て矢印b方向に徐々に押し下げられ、第2の変化点12
9bを通過した時点で磁気ヘッド117の押し下げは停
止する。
【0015】さらにキャリッジ102が矢印e方向に進
むと、該キャリッジ102に固定されたインタセプタ部
102aがフォトインタラプタ132の光軸を遮り、該
フォトインタラプタ132の出力がONからOFFある
いはOFFからONへ変化する。なお、ここでは、光軸
が遮られていない状態の出力をOFF、光軸が遮られて
いるときの出力をONとする。
【0016】この変化時における位置からステッピング
モータである駆動モータ106を駆動するために出力し
ているの駆動パルス数の監視を開始する。なお、磁気デ
ータの書き込み時においては、この時からの駆動パルス
数を基に磁気ストライプに磁気データを書き込むタイミ
ングを主に管理する。また、磁気データの読み取り時に
おいては、駆動パルス数は監視する程度で使用し、主に
書き込まれた磁気データを基に読み取りを開始する。
【0017】次に、この磁気データの書き込み時および
読み取り時の動作について、まず書き込み時の動作を説
明する。データの書き込み命令が図示せぬ上位の制御基
板より発せられると、前記ホームポジションから書き込
み開始位置までの距離を駆動モータ106の駆動パルス
の形で、すなわち、キャリッジ102を矢印e方向に移
動させる駆動モータ106の矢印c方向の回転を負のパ
ルス数、キャリッジ102を矢印f方向に移動させる駆
動モータ106の矢印d方向の回転を正のパルス数とい
う形で制御し、所定のパルス数から磁気データの書き込
みを開始する。このように、磁気データの書き込みのタ
イミングは、駆動パルスに基づいている。
【0018】このとき、磁気ヘッド117の動きは、キ
ャリッジ102がスライドシャフト104に沿い、ガイ
ドシャフト105に回転止めされた状態でなめらかに摺
動することで、磁気ヘッド117が搭載されたブラケッ
ト120に取り付けられたローラ128がカム129に
沿って回転しながら移動し、第2の変化点129b,第
1の変化点129aを通過することで圧縮コイルストラ
イプ127により磁気ヘッド117は押し上げられ、図
示しない媒体上の磁気ストライプに圧接した状態でスラ
イドし、この際、所定のタイミングにより磁気データの
書き込みを行っている。
【0019】読み取り時は、図示せぬ制御基板からデー
タ読み取り命令が発せられると、上記書き込み時と同様
に、ホームポジションから駆動パルス数により現在位置
を把握し、その位置から読み取り開始位置を算出し、こ
こから読み取りを開始する。この読み取り開始位置は、
磁気ヘッド117が図示せぬ媒体の磁気ストライプに圧
接した後において書き込み開始位置より手前に設定さ
れ、読み取りのタイミングは磁気ストライプに記録され
た所定のデータを基に駆動パルスを参考にして設定して
磁気データの読み取りを行うようになっている。
【0020】なお、磁気データの書き込みおよび読み取
り方向については、矢印e方向でもその反対の矢印f方
向でも可能であるが、矢印e方向に磁気ヘッド117を
移動させて磁気データの書き込みあるいは読み取りを行
う際にも、上記したホームポジションからの駆動パルス
数で管理されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の磁気ストライプリードライト機構では、1つの磁気
ヘッドで磁気データの読み取りと書き込みの動作を行
い、また、媒体を搬送する際に磁気ヘッドが干渉しない
ように、磁気ヘッドを退避させる退避位置が磁気ヘッド
の移動方向において片側にしか設けられていないので、
例えば通帳において、磁気ストライプからデータを読み
取り、所定の処理を行った後に磁気ストライプに新たな
データを書き込み、これを確認するためにもう一度読み
取るという読み取り,書き込み,確認という一連の動作
に要する時間は、少なくとも、磁気ヘッドの2往復分必
要となる。
【0022】これは、読み取りの際には、読み取りが終
了した後、磁気ヘッドが媒体の搬送の妨げにならないよ
うに、該磁気ヘッドを退避位置に戻す必要があり、ここ
で、まず1往復必要となる。さらに、書き込みおよび確
認のための読み取りで1往復必要とするためで、これに
より、磁気ヘッドの移動時間を多く必要とし無駄な移動
をしなくてはならないという問題がある。
【0023】また、キャリッジを案内する機構と、キャ
リッジを移動させる機構と、磁気ヘッドを上下動させる
機構とがそれぞれ別々に構成されているので、部品点数
が多く、コストが高くなるという問題がある。さらに、
磁気ストライプリードライト機構の機構部とこれを制御
する制御基板が別々であるので配線が複雑化するという
問題がある。
【0024】また、キャリッジを移動させる駆動モータ
の制御不良等により該キャリッジがオーバーランすると
フレームに突き当たり移動ができなくなるが、駆動モー
タが回転したままであるので、その際駆動モータに大き
な負荷がかかり、コイルの焼損等の障害を引き起こすと
いう問題がある。さらに、磁気ヘッドのキャリッジの移
動方向に対して垂直な方向の傾きが固定されているた
め、初期調整を正確に行わないと磁気ヘッドに対して磁
気ストライプが傾いた形となり、磁気ヘッドが磁気スト
ライプに追従できずに浮き上がり、記録レベルが低下し
たり、読み取り時に読み取り不良を引き起こすという問
題があり、この初期調整を正確に行うことが難しいとい
う問題がある。
【0025】また、磁気ヘッドのアジマス調整機構が複
雑であるという問題がある。さらに、磁気ヘッドとこれ
を保持する機構との間でアースをするために随所に絶縁
用のブッシュを用いなければならず、絶縁の方法が複雑
であるという問題がある。また、キャリッジがベルト駆
動であるので、磁気ヘッド移動時のタイミングベルトの
微小の伸縮によりキャリッジの移動速度にムラが生じ、
書き込み,読み取りエラーが発生するという問題があ
る。
【0026】本発明は、上述したように、磁気ヘッドの
移動に無駄な時間を要するという問題、部品点数が多く
なりコストが高くなるという問題、機構部と制御基板が
別体であるので配線が複雑化するという問題、キャリッ
ジがオーバランすると駆動モータに過負荷がかかるとい
う問題、正確に調整しないと磁気ヘッドが磁気ストライ
プに追従できないという問題、アジマス調整機構や絶縁
の方法が複雑であるという問題を解決するためになされ
たものである。
【0027】すなわち、移動回数が減らせるように磁気
ヘッドを配置するとともに、1つの部品に複数の機能を
持たせて部品点数を減らし、配線を簡略化できるように
制御基板を機構部と一体にし、さらに、キャリッジがオ
ーバランした場合にはキャリッジへの駆動モータの駆動
力の伝達を切り、調整しなくとも磁気ヘッドが安定した
状態で磁気ストライプに追従できるようにし、単純な機
構でアジマス調整が行え、必要最低限の構成で絶縁が図
れる磁気ストライプリードライト機構を提供することを
目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の磁気ストライプリードライト機構は、棒
状の円柱の表面にネジ部を形成してなるリードネジと、
前記リードネジを回転可能に支持する手段と、前記リー
ドネジを回転させるモータと、前記モータの駆動力をリ
ードネジに伝達する歯車と、前記リードネジのネジ部と
かみ合うネジ部を有して、リードネジの回転により該リ
ードネジに沿って移動するとともに、読み取り用の磁気
ヘッドと書き込み用の磁気ヘッドを移動方向に沿って並
設し、かつ上下動可能に搭載したキャリッジ部と、前記
キャリッジ部を移動可能に支持して移動の際のガイドと
なるガイド部とその移動方向の両端において読み取り用
の磁気ヘッドと書き込み用の磁気ヘッドを下降させるカ
ム部が設けられたガイドカムを備えている。
【0029】そして、前記リードネジは、ネジ部の両端
にそれぞれネジの切られていないストレート部が設けら
れ、このストレート部まで前記キャリッジ部が送られる
と、ネジ部同士のかみ合いが外れてリードネジが回転す
ることにより発生する送り力をキャリッジ部に伝達しな
いようにしてある。さらに、前記リードネジを回転可能
に支持する手段は、リードネジを両端でそれぞれ支持す
るベアリングと、リードネジの少なくとも一方の端部に
設けられたネジ穴と、該リードネジに対してスラスト方
向に引っ張り力を加わえ、かつ、ベアリングのリードネ
ジとともに回転するインナーレースの部分にのみ当接す
るように前記ネジ穴に締めつけられるネジとを備えてい
る。
【0030】また、読み取り用および書き込み用の磁気
ヘッドとモータを制御する電子部品の実装された制御基
板を機構部と一体にしてある。さらに、前記キャリッジ
部は、読み取り用の磁気ヘッドを保持する第1の磁気ヘ
ッドホルダと、前記第1の磁気ヘッドホルダを回動可能
に支持するとともに、前記ガイドカムのカム部の変位を
受ける第1のアームと、前記第1の磁気ヘッドホルダを
押し上げる第1のスプリングと、書き込み用の磁気ヘッ
ドを保持する第2の磁気ヘッドホルダと、前記第2の磁
気ヘッドホルダを回動可能に支持するとともに、前記ガ
イドカムのカム部の変位を受ける第2のアームと、前記
第2の磁気ヘッドホルダを押し上げる第2のスプリング
と、前記リードネジのネジ部とかみ合うネジ部が設けら
れているとともに、キャリッジ部の移動方向に沿って読
み取り用の磁気ヘッドと書き込み用の磁気ヘッドが並接
し、かつ第1の磁気ヘッドホルダと第2の磁気ヘッドホ
ルダの回動の中心となる軸が読み取り用および書き込み
用の磁気ヘッドの移動方向と平行となるように、前記第
1のアームおよび第2のアームをそれぞれ独立して回動
可能に支持するキャリッジとを備えている。
【0031】そして、第1および第2のスプリングが第
1および第2の磁気ヘッドホルダに力を及ぼす作用点
が、該第1および第2の磁気ヘッドホルダの回動の中心
より上方に位置するようにしている。また、第1および
第2の磁気ヘッドホルダは、絶縁性材料で構成されてお
り、この第1および第2の磁気ヘッドホルダには、読み
取り用および書き込み用の磁気ヘッドを4方向で支持す
る突起がそれぞれ形成されているとともに、読み取り用
および書き込み用の磁気ヘッドの1辺を押圧する押圧手
段と、この押圧手段に抗して読み取り用および書き込み
用の磁気ヘッドを前記突起を支点として回動させる調整
ネジからなるアジマス調整機構がそれぞれ備えられてい
る。
【0032】そして、読み取り用および書き込み用の磁
気ヘッドに接続されるフレキシブルコードは、どちらか
一方の磁気ヘッドのフレキシブルコードを他方の磁気ヘ
ッドを保持している磁気ヘッドホルダの中を直線的に通
して該他方の磁気ヘッドのフレキシブルコードとともに
外部に排出し、かつ耐摩耗保護部材で保持されている。
【0033】
【作用】上述した構成を有する本発明は、リードネジを
回転させるとネジ部にかみ合いによりキャリッジ部がリ
ードネジに沿い、ガイドカムのガイド部にガイドされて
直線移動する。このとき、ガイドカムのカム部の変位を
第1のアームおよび第2のアームで受け、読み取り用お
よび書き込み用の磁気ヘッドは、その移動方向の両端側
では下方の退避し、中央部では磁気ストライプに当接す
る位置まで上昇するように上下動する。
【0034】また、前記磁気ヘッドは移動方向に沿った
軸を中心に回動可能で、磁気ストライプが傾いているよ
うな場合はこれに追従する。さらに、キャリッジ部がオ
ーバーランすると、キャリッジ部のネジ部とリードネジ
のネジ部がかみ合わなくなり、モータの駆動力はキャリ
ッジ部には伝達されずモータは空転する。
【0035】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図
1は本発明の一実施例を示す磁気ストライプリードライ
ト機構の全体斜視図、図2は図1の分解斜視図である。
図において、1はフレーム、2は通帳等の媒体に設けら
れた磁気ストライプに対して磁気データの書き込みおよ
び読み取りを行う1組の磁気ヘッドで、ここでは、2a
を読み取り専用磁気ヘッド、2bを書き込み専用磁気ヘ
ッドとしている。3はこの磁気ヘッド2を移動させるた
めのキャリッジ部である。
【0036】4は前記キャリッジ部3を移動させるため
の駆動モータで、ここではDCモータを使用している。
5は前記磁気ヘッド2や駆動モータ4の制御手段である
IC等、機構部を制御するための電子部品が実装された
制御基板である。6は前記キャリッジ部3から制御基板
5に信号を伝達するための2本のフレキシブルコード
で、フレキシブルコード6aは磁気ヘッド2aに接続さ
れ、フレキシブルコード6bは磁気ヘッド2bに接続さ
れており、制御基板5側ではそれぞれ該制御基板5上の
コネクタ7に挿入接続され、フレキシブルコードクラン
プ8により制御基板5上にクランプされる。
【0037】9は前記駆動モータ4から制御基板5に接
続するための接続コードであり、この接続コード9の先
端にはコネクタ10が取り付けられ、該コネクタ10は
制御基板5上のコネクタ11に挿入接続される。ここ
で、図3は制御基板の固定状態を示す説明図で、上記制
御基板5は、突出部5aをフレーム1の一方の側板1a
に設けられた溝部1bに差し込み、また、フレーム1の
底板1cの中央部に突出形成した段付きスタッド1dの
先端を制御基板5に開けられた穴5bに差し込んでネジ
12により固定するとともに、底板1cの端部寄りに突
出形成したスタッド1eの先端を制御基板5に突き当
て、穴5cからネジ12により固定する。これにより、
機構部と機構部を制御する電子部品が実装される制御基
板5が一体となる。
【0038】13はガイドカムで、対向する側板13
a,13bと、キャリッジ部3を移動可能に支持して該
キャリッジ部3の移動の際のガイドとなる直線状のガイ
ド部13cと、後述するように磁気ヘッド2a,2bを
上下動させるために所定のカム形状が形成してあるカム
部13dから構成される。14はキャリッジ部3に駆動
力を伝達するためのリードネジであり、その中央部に雄
ねじをきって形成されるネジ部14aは、本実施例にお
いては右ネジで構成されている。14bはリードネジ1
4の一方の端部側に形成される段部で、この段部14b
にフランジ付きのボールベアリング15がはめられ、リ
ードネジ14の一方の端部の先端部14cには被駆動歯
車16がはめ込まれ、ピン17によりこのリードネジ1
4に固定されている。また、ネジ部14aの両側には、
ネジの設けられていないストレート部14dがそれぞれ
設けられている。
【0039】図4はリードネジ14の取り付け状態を示
す概略断面図で、上記リードネジ14はフレーム1の側
板1aに開けられた穴1gから差し込まれ、ガイドカム
13の側板13aに開けられた穴13eから後述するよ
うにキャリッジ部3を通り、さらにガイドカム13のも
う一方の側板13bに開けられた穴13fを通りフレー
ム1のもう一方の側板1fに開けられた穴1hに至る。
そして、フレーム1の穴1gとガイドカム13の穴13
eにフランジ付きのボールベアリング15がはめ込まれ
てリードネジ14の一方の端部側がフレーム1に支持さ
れる。
【0040】また、リードネジ14の他方の端部側に
は、フランジ付きのボールベアリング18がはめられ、
このフランジ付きのボールベアリング18がガイドカム
13の穴13fとフレーム1の穴1hにはめ込まれてフ
レーム1に支持される。そして、リードネジ14のスラ
スト方向のガタ取りのため、ネジ19の平座金部19a
によりボールベアリング18のインナレース18a(ボ
ールベアリング18においてリードネジ14とともに回
転する部分)を押さえるように、該ネジ19をリードネ
ジ14の他方の端部14eに設けられたネジ穴にねじ込
んで固定する。このとき、平座金部19aとリードネジ
14の他方の端部14eとの間に隙間Aが形成されるよ
うにリードネジ14の長さを設定してあり、矢印Bで示
すようにスラスト方向に引っ張り力を加えて被駆動歯車
16と平座金部19aとの間でボールベアリング15,
18を介してフレーム1を両側から挟み込むようになっ
て、これによりリードネジ14はフレーム1に回転可能
に支持され、スラスト方向のガタは押さえられている。
【0041】20はキャリッジ部3を直線往復移動させ
るためのガイドとなるスライドシャフトである。このス
ライドシャフト20の両端には平削り部20aおよびネ
ジ穴20bが設けられ、この平削り部20aがガイドカ
ム13の側板13aに設けられた切り欠き部13gおよ
び側板13bに設けられた切り欠き部13hにはまりこ
み、ネジ穴20bにフレーム1に開けられた穴からネジ
21をねじ込んで固定する。
【0042】なお、このスライドシャフト20には後述
するようにキャリッジ部3が通され、キャリッジ部3が
フレーム1の側板1aおよび1bに衝突する際の衝撃を
吸収するため、スライドシャフト20の両端には衝撃吸
収部材としてゴムリング22がはめ込まれている。23
は磁気ヘッド2を所定の位置まで移動させるために駆動
モーラ4の回転量を検出するとともに、磁気ヘッド2の
移動速度を制御するために駆動モータ4の回転数を検出
するためのスリット円板で、このスリット円板23は円
周方向にわたり等しい間隔でスリットが設けられ、両軸
の駆動モータ4の一方の軸4aにネジ24により固定さ
れている。
【0043】ここで、駆動モータ4は、ガイドカム13
の側板13aを介してフレーム1の側板1aにネジ25
により固定され、側板1aの外側に突出した駆動モータ
4の他方の軸4bに駆動歯車26が被駆動歯車16とか
み合うようにはめ込まれてネジ27により固定されてい
る。28は制御基板5に取り付けられたフォトインタラ
プタで、光軸が通る溝部28aに前記スリット円板23
が適度なギャップを持たせて入り込むようになってい
る。なお、フォトインタラプタ28はスリット円板23
の回転方向を検出できるように2相となっている。
【0044】ここで、駆動モータ4が回転することでス
リット円板23のスリットが設けられた部分とその間の
部分を交互に検出して、これにより、フォトインタラプ
タ28の出力はONとOFFが繰り返される。この出力
を制御基板5に搭載された図示しない制御手段で受けて
パルス信号に変換し、このパルス信号をカウントするこ
とで駆動モータ4の回転量、すなわちキャリッジ部3の
移動量を制御し、また、パルス信号の間隔を監視するこ
とで駆動モータ4の回転速度、すなわちキャリッジ部3
の移動速度を制御する。
【0045】さらに、磁気データを書き込む際に、正確
な間隔で書き込むために、パルス信号をカウントするタ
インミングに同期させて磁気データを書き込むこととし
ている。29はスリット円板23にほこりや油等が付着
することを防ぐために設けられた防塵用カバーで、ツメ
部29aが制御基板5に開けられた角穴に入り込むこと
で固定される。
【0046】30はキャリッジ部3のホームポジション
を検出するためのフォトインタラプタで、制御基板5上
に取り付けられている。31は制御基板5から外部に存
在する上位の制御基板との間でデータのやりとりを行う
ためのインタフェース用コネクタである。ここで、上記
したようにフォインタラプタ28,30はそれぞれ制御
基板5に直接取り付けられており、その配線はコードに
よらず、制御基板5上に形成されるプリント配線により
行うことで、配線の簡略化を図っている。
【0047】図5は本実施例の要部構成を示すキャリッ
ジ部の斜視図、図6は図5の分解斜視図であり、以下、
上述したキャリッジ部3の構成を説明する。32はキャ
リッジ部3を滑らかに往復移動させるためのスライダ
で、上記スライドシャフト20が入り込む貫通穴32a
が設けられ、該スライドシャフト20と貫通穴32aの
内周面との摩擦を少なくするために、このスライダ20
は潤滑性に富む樹脂で形成されている。
【0048】33はキャリッジで、センターブロック3
3aと、センターブロック33aの両側に突出形成した
円筒状のガイドスリーブ33b,33cと、ガイドスリ
ーブ33aの端部からセンターブロック33aを通りガ
イドスリーブ33cの端部まで貫通する貫通穴33dか
ら構成される。34はリードブロックで、図1,図2で
説明したリードネジ14のネジ部14aとかみ合う雌ね
じがきられたネジ部34aが設けられている。このリー
ドブロック34は、キャリッジ33の貫通穴33dの中
心軸上にネジ部34aの中心が位置するようにセンター
ブロック33aに圧入される。これにより、キャリッジ
33の貫通穴33dにリードネジ14を通すと、該リー
ドネジ14のネジ部14aとリードブロック34のネジ
部34aがかみ合い、リードネジ14の回転運動がキャ
リッジ33の直線運動に変換される。
【0049】35はローラで、キャリッジ33のセンタ
ーブロック33aに圧入固定されるスタッド36に回転
な状態ではめ込まれ、スナップリング37により外れ止
めがなされている。38は磁気ヘッド2を保持するため
の磁気ヘッドホルダで、絶縁性材料で形成されている。
この磁気ヘッドホルダ38の上部には、上方が開口した
箱状の空間からなる保持部38aが設けられている。3
9は保持部38aの内側4面にそれぞれ形成された三角
形あるいは半円形等の突起部で、これら突起部39によ
り磁気ヘッド2が保持される。40は保持部38aの一
辺に設けられた切り欠き、41は切り欠き40が設けら
れた辺ととなり合う一辺にあけられた貫通穴、42は貫
通穴41が開けられた辺とこれと対向する辺の外側にそ
れぞれ設けられた凹部である。
【0050】43はばね材をコの字に形成してなるアジ
マスアジャスタ、43aはこのアジマスアジャスタ43
の対向する2辺の両先端部を内側に折り曲げて形成され
た爪部、43bは爪部43aが設けられた辺の内の一方
の辺に開けられたネジ穴、44はアジマスアジャスタ4
3の爪部43aの設けられていない辺の一部をコの字状
に切り欠き、その先端を内側に折り曲げて形成した板バ
ネ機構による押圧部で、この押圧部44はバネ性を有し
てたわむことが可能となっている。
【0051】45は前記ネジ穴43bにねじ込まれ、磁
気ヘッド2のアジマスを調整する調整ネジである。図7
は本実施例におけるアジマス調整機構の詳細を説明する
説明図であり、上記構成のアジマスアジャスタ43は、
磁気ヘッドホルダ38の保持部38aの外周に設けられ
た凹部42に、爪部43aを引っかけることで取り付け
られる。このとき、アジマスアジャスタ43はバネ性を
有しているので爪部43aの設けられた2辺が若干変形
し、爪部43で保持部38aを挟み込んでいる。
【0052】アジマスアジャスタ43を磁気ヘッドホル
ダ38に取り付けると、アジマスアジャスタ43の押圧
部44が保持部38aの切り欠き40から該保持部38
a内に突出する。また、調整ネジ45の先端も保持部3
8aの貫通穴41から該保持部38a内に突出する。調
整ネジ45をゆるめた初期状態においては、図7(a)
に示すように、磁気ヘッド2は保持部38内に突起部3
9により保持されるとともに、アジマスアジャスタ43
の押圧部44により矢印S方向に押圧されて傾いた状態
になる。この状態から調整ネジ45を締めて行くと、図
7(b)に示すように、磁気ヘッド2は調整ネジ45に
より矢印T方向に押圧される。このとき、押圧部44は
磁気ヘッド2に押圧されて外側にたわみ、突起部39に
より保持されながら磁気ヘッド2の傾きが変わる。これ
により磁気ヘッド2のアジマスが調整できることにな
る。
【0053】図1,2で説明したフレキシブルコード6
aは、図示しない補強板を介してはんだ付けにより磁気
ヘッド2の内の読み取り用磁気ヘッド2aに接続され、
磁気ヘッドホルダ38に設けられた穴38bを通して磁
気ヘッドホルダ38外へ排出される。また、フレキシブ
ルコード6bは、図示しない補強板を介してはんだ付け
により書き込み用磁気ヘッド2bに接続され、このフレ
キシブルコード6bは逆Z字状に折り曲げられて、書き
込み用磁気ヘッド2bを保持する磁気ヘッドホルダ38
に設けられた穴38bを通し、さらにフレキシブルコー
ド6aとともに読み取り用磁気ヘッド2aを保持する磁
気ヘッドホルダ38に設けられた穴38bを通して磁気
ヘッドホルダ38外へ排出される。
【0054】さらにフレキシブルコード6bの断線を防
止するために、耐摩耗保護部材としてフェルト材48が
フレキシブルコード6bの下側をサポートする形で設け
られている。49a,49bは前記磁気ヘッドホルダ3
8を支持するアームで、磁気ヘッドホルダ38が回動可
能となるように、リベット49cにより該磁気ヘッドホ
ルダ38を固定している。50はこのアーム49a,4
9bに開けられた貫通穴で、この貫通穴50にキャリッ
ジ33のガイドスリーブ33b,33cが挿入されて、
アーム49a,49bはキャリッジ33に対してそれぞ
れ独立して回動可能となっており、磁気ヘッド2a,2
bはキャリッジ部3の移動方向に沿って並設される。
【0055】51a,51bはローラで、アーム49
a,49bの下部に圧入固定されるスタッド52に回転
な状態ではめ込まれ、スナップリング53により外れ止
めがなされている。54はキャリッジクランプで、対向
する側板55に開けられた穴55aに前記スライダ32
の両端部に形成された段部32bをはめ込み、穴55b
にキャリッジ33の両端部に形成された段部33eをは
め込んで側板55をかしめることで、スライダ32とキ
ャリッジ33がキャリッジクランプ54に固定される。
なおこのとき、センタブロック33aの上面33fがス
ライダ32の底面に当接し、キャリッジ33の回転を押
さえている。
【0056】56は圧縮コイルスプリングで、キャリッ
ジクランプ54の底板57に形成された凹部57aと磁
気ヘッドホルダ38の下部に設けられた未貫通穴58と
の間にはまり込み、磁気ヘッドホルダ38を上方に押し
上げる力を加えている。ここで、磁気ヘッドホルダ38
側における圧縮コイルスプリング56の作用点となる前
記未貫通穴58の天井部58aは、アーム49a,49
bにより磁気ヘッドホルダ38を支持する支点38c
(リベット49cにより固定される箇所)より上方に位
置しており、圧縮コイルスプリング56のバネ力を支点
より上に対して加えることにより磁気ヘッドホルダ38
が安定するようにしている。
【0057】ここで、磁気ヘッドホルダ38の回動の中
心となる支点38cの軸は、キャリッジ部3の移動方
向、すなわち磁気ヘッド2a,2bの移動方向と平行
で、かつ磁気ヘッド2a,2bと図示しない磁気ストラ
イプとの接触面の中心線上に位置している。そして、上
記したように、圧縮コイルスプリング56の作用点が支
点38cより上方にあるので、磁気ヘッド2a,2b
は、その移動方向に交する方向に該磁気ヘッド2a,2
bの移動方向と平行な回転軸を中心に安定した状態で揺
動することが可能で、これにより、磁気ヘッド2a,2
bの磁気ストライプとの接触面が傾くことができ、磁気
ヘッド2a,2bに対して磁気ストライプが傾いている
と、磁気ヘッド2a,2bはそれに追従することが可能
である。
【0058】なお、未貫通穴58の開口部58bは、圧
縮コイルスプリング56が引っ掛かり異音を発生しない
ように、面取りあるいはR仕上げを施してある。59は
キャリッジクランプ54の底板57に突出形成したイン
タセプタ部である。上記構成のキャリッジ部3は、スラ
イダ32の貫通穴32aにスライドシャフト20が入り
込み、キャリッジ33の貫通穴33dにリードネジ14
が入り込み、貫通穴33d内でリードブロック34のネ
ジ部34aとリードネジ14のネジ部14aがかみ合っ
た状態で磁気ストライプリードライド機構に組み込まれ
ている。そして、キャリッジ33に設けられたローラ3
5はガイドカム13のガイド部13cに接触し、アーム
49a,49bに設けられたローラ51a,51bはガ
イドカム13のカム部13dに接触する。
【0059】これによりリードネジ14を回転させる
と、該リードネジ14のネジ部14aとキャリッジ33
に圧入されたリードブロック34のネジ部34aとのか
み合いにより、リードネジ14の回転運動がキャリッジ
33の直線運動に変換され、キャリッジ部2全体がスラ
イドシャフト20に沿って直線移動する。このとき、前
記ローラ35はガイド部13cに沿って回転移動する
が、図1および図2に示すように、ガイド部13cは直
線状なので、ローラ35が取り付けられたキャリッジ3
3はガイド13に沿って滑らかに直線移動する。
【0060】また、前記ローラ51a,51bはカム部
13dに沿って回転移動するが、カム部13dは所定の
カム形状となっており、このカム形状に沿ってローラ5
1a,51bが移動することで、ローラ51a,51b
が取り付けられたアーム49a,49bはキャリッジ3
3のガイドスリーブ33b,33cを中心に回転し、こ
れにより磁気ヘッドホルダ38が上下動する。
【0061】図8は本実施例の磁気ヘッドの動作の概略
を示す説明図で、上記構成における本実施例の磁気スト
ライプリードライト機構の動作説明を図1〜図8を用い
て行う。なお、ガイドカム13のカム部13dにおい
て、60は第1の変化点、61は第2の変化点、62は
第3の変化点、63は第4の変化点であり、カム部13
dの一端(ホームポジション側)から第1の変化点60
までの間を範囲a、第1の変化点60から第2の変化点
61までの間を範囲b、第2の変化点61から第3の変
化点62までの間を範囲c、第3の変化点62から第4
の変化点63までの間を範囲d、第4の変化点63から
カム部13dの他端までの間を範囲eとし、さらに、範
囲jはカム部13dの一端側でキャリッジ部2がオーバ
ーランした状態、範囲kはカム部13dの他端側でキャ
リッジ部2がオーバーランした状態を示す。
【0062】まず、図示せぬ上位の制御基板よりキャリ
ッジ部3をホームポジションに戻す命令が発せられる
と、キャリッジ部3がホームポジションにきたことを検
出するフォトインタラプタ30のある方向、すなわち矢
印R方向にキャリッジ部3を移動させるため、駆動モー
タ4を矢印I方向に回転させるように出力信号が発生す
る。
【0063】このとき、キャリッジ部3が上記範囲cの
中に存在するならば、磁気ヘッド2a,2bは最上点に
位置して矢印R方向に水平に移動し、第2の変換点61
を通過して範囲bに入ると、ガイドカム13のカム部1
3dの形状に沿ってローラローラ51a,51bは回転
移動する。図9は磁気ヘッドの動作を説明するキャリッ
ジ部の側面図で、範囲c中に存在するキャリッジ部3を
矢印R方向に移動して行くと、まずキャリッジ部3の進
行方向の先側に位置するローラ51bが第2の変化点6
1を通過し第1の変化点60に向けて範囲bを移動して
行き、アーム49bは実線に示す位置からキャリッジ3
3のガイドスリーブ33cを中心に、圧縮コイルスプリ
ング56に抗しながら矢印D方向に回転して磁気ヘッド
ホルダ38を下げ始め、これにより、磁気ヘッド2bが
矢印g方向に下降を始める。同様にして、ローラ51a
が第2の変化点61を通過し第1の変化点60に向けて
範囲bを移動して行き、アーム49aは実線に示す位置
からキャリッジ33のガイドスリーブ33bを中心に、
圧縮コイルスプリング56に抗しながら矢印D方向に回
転して磁気ヘッドホルダ38を下げ始め、これにより磁
気ヘッド2aが矢印g方向に下降を始める。このよう
に、磁気ヘッド2a,2bは独立して上下動可能となっ
ており、それぞれのローラ51a,51bがカム部13
dの変化点を通過した時点で、独立して上下動を開始す
る。
【0064】さらにキャリッジ部3を矢印R方向に移動
させると、ローラ51b、次いでローラ51aが第1の
変化点60を通過して範囲aに入る。このとき、アーム
49a,49bは図9に点線で示す位置まで回転し、磁
気ヘッド2a,2bは最下点まで下がる。そして、フォ
トインタラプタ30をキャリッジ部3に設けたインタセ
プタ部59が遮り、フォトインタラプタ30の出力がO
FFからONに変化する。
【0065】このときに、制御基板5に搭載された図示
しない制御手段は、駆動モータ4に設けたスリット円板
23のスリットを検出しているフォトインタラプタ28
の出力を受けてカウントしているパルス信号のカウント
値をリセットして“0”とし、この位置をホームポジシ
ョンとして設定する。以下このホームポジションを基準
として磁気ヘッド2a,2bの駆動と信号の送受を制御
する。
【0066】なお、制御基板5に搭載された図示しない
制御手段は、フォトインタラプタ28の出力から駆動モ
ータ4の回転方向を認識可能となっており、ホームポジ
ションでのカウント値を“0”とし、駆動モータ4が矢
印O方向に回転してキャリッジ部3が矢印G方向に移動
しているときのパルス信号を正(UP)としてカウント
するとともに、駆動モータ4が矢印I方向に回転してキ
ャリッジ部3が矢印R方向に移動しているときのパルス
信号を負(DOWN)としてカウントしており、パルス
信号の累積値からキャリッジ部2の移動量を判断してい
る。
【0067】そして、この値を基に磁気ヘッド2aによ
る磁気データの読み取り開始位置および磁気ヘッド2b
による磁気データの書き込み開始位置の判断等が行わ
れ、特に、書き込み時にはパルス信号をカウントするタ
イミングを利用して、ホームポジションから所定のカウ
ント値までカウントした後、パルス信号をカウントする
タイミングに同期させて磁気データを図示せぬ媒体の磁
気ストライプに書き込むように制御される。また、読み
取り時にはパルス信号をカウントするタイミングを、読
み取ったデータを判定する際の補正データとして用いる
ことが可能である。さらに、パルス信号をカウントする
間隔を監視しながら駆動モータ4の回転数を可変とする
ことで、キャリッジ部3の定速送りの制御を安定して行
えるようになる。
【0068】次に、磁気データの書き込み時および読み
取り時の動作の説明を行う。データの書き込み命令が図
示せぬ上位の制御基板より発せられると、ホームポジシ
ョンから書き込み開始位置までの距離を、スリット円板
23のスリットをフォトインタラプタ28で検出するこ
とで出力されるパルス信号のカウント値の形で制御し、
所定のカウント値から磁気データの書き込みを開始す
る。なお、書き込みのタイミングはパルス信号をカウン
トするタイミングに基づいている。
【0069】なお、磁気データの書き込みは、後述する
ように、読み取り用の磁気ヘッド2aと書き込み用の磁
気ヘッド2bの位置関係により範囲e側から範囲a側に
向けてキャリッジ部3を移動させて行うので、ローラ5
1a,51bが範囲eに位置するようにキャリッジ部3
を移動させる。そして、ローラ51a,51bが範囲e
に位置する状態で、駆動モータ4を矢印I方向に回転さ
せると、リードネジ14のネジ部14aとキャリッジ3
3のリードブロック34のネジ部34aのかみ合いによ
りキャリッジ部3はスライドシャフト20に沿って直線
移動し、ガイドカム13のガイド部13cによりキャリ
ッジ部3が回転しないように支持された状態でなめらか
に矢印R方向に摺動する。
【0070】ローラ51a,51bが範囲eに位置する
状態から矢印R方向にキャリッジ部3が移動すると、キ
ャリッジ部3の進行方向の先側に位置するローラ51b
が第4の変化点63を通過し第3の変化点62に向けて
範囲dを移動して行き、アーム49bは図9に点線に示
す位置からキャリッジ33のガイドスリーブ33cを中
心に、圧縮コイルスプリング56により矢印V方向に回
転して磁気ヘッドホルダ38を上げ始め、これにより、
最下点に位置していた磁気ヘッド2bが矢印h方向に上
昇を始める。次いで、同様にローラ51aが第4の変化
点63を通過し第3の変化点62に向けて範囲dを移動
して行き、アーム49aは点線に示す位置からキャリッ
ジ33のガイドスリーブ33bを中心に、圧縮コイルス
プリング56により矢印V方向に回転して磁気ヘッドホ
ルダ38を上げ始め、これにより磁気ヘッド2aが矢印
h方向に上昇を始める。
【0071】さらにキャリッジ部3が矢印R方向に移動
して、ローラ51bが第3の変化点62を通過して範囲
cに入ると、アーム49bは図9に実線で示す位置まで
回転し、磁気ヘッド2bは最上点まで上がって安定した
状態となり、この状態でパルス信号を所定のカウント値
までカウントすると、その位置から磁気データの書き込
みを開始する。なお、磁気ヘッド2bおよび2aは、範
囲cにおいては図示せぬ媒体の磁気ストライプに圧接し
ている。
【0072】次いでローラ51aが第3の変化点62を
通過して範囲cに入ると、アーム49aは図9に実線で
示す位置まで回転し、磁気ヘッド2aは最上点まで上が
って安定した状態となり、この状態から前記磁気ヘッド
2bで書き込んだ磁気データの読み取りを開始し、磁気
ヘッド2bで書き込んだ磁気データの確認を行うように
なっている。この処理を一般にベリファイといい、正し
く磁気データが書き込まれているかどうかを確認するも
ので、信頼性を必要とする場合には必ず行われている。
ここで、書き込み用の磁気ヘッド2bで書き込んだ磁気
データを読み取り用の磁気ヘッド2aで読み取るために
は、進行方向の先側に書き込み用の磁気ヘッド2bが位
置する必要があるので、本実施例の読み取り用の磁気ヘ
ッド2aと書き込み用の磁気ヘッド2bの位置関係で
は、範囲e側から範囲a側に向けてキャリッジ部3を移
動させて書き込み動作を行うようになっている。
【0073】ローラ51bが範囲c中に位置する間に磁
気データの書き込みは終了し、さらにキャリッジ部3が
矢印R方向に移動して、ローラ51bが第2の変化点6
1を通過し第1の変化点60に向けて範囲bを移動して
行くと、図9に示すようにアーム49bは実線に示す位
置から圧縮コイルスプリング56に抗しながら矢印D方
向に回転して磁気ヘッドホルダ38を下げ始め、これに
より、磁気ヘッド2bが矢印g方向に下降を始める。同
様にして、ローラ51aが第2の変化点61を通過し第
1の変化点60に向けて範囲bを移動して行くと、アー
ム49aは実線に示す位置から圧縮コイルスプリング5
6に抗しながら矢印D方向に回転して磁気ヘッドホルダ
38を下げ始め、これにより磁気ヘッド2aが矢印g方
向に下降を始める。
【0074】さらにキャリッジ部3を矢印R方向に移動
させると、ローラ51b、次いでローラ51aが第1の
変化点60を通過して範囲aに入る。このとき、アーム
49b,49aは図9に点線で示す位置まで回転し、磁
気ヘッド2b次いで磁気ヘッド2aは最下点まで下がっ
て安定した状態となり、磁気ヘッド2a,2bの退避が
完了し、磁気データの書き込み動作を停止する。この
際、駆動モータ4は上述したホームポジションあるいは
ホームポジションから所定量移動した位置にキャリッジ
部3が停止するように減速,停止制御される。
【0075】ここで、フォトインタラプタ28の故障等
何らかの理由で駆動モータ4が正常に減速,停止制御さ
れず、キャリッジ部3が所定の停止位置よりオーバーラ
ンして範囲jに入ると、リードネジ14のネジ部14a
とキャリッジ33のリードブロック34のネジ部34a
は、リードネジ14のネジ部14aからネジの設けられ
ていないストレート部14bに入り、ネジ部14aとネ
ジ部34aとのかみ合いが外れる。
【0076】これにより、リードネジ部14は空転して
キャリッジ部13の送りは行われなくなり、駆動モータ
4が回転できなくなってコイルを焼損してしまうという
ことや、駆動モータ4に対して衝撃負荷を与えたり、歯
車16,26に衝撃力を与えたり、ボールベアリング1
5,18にスラスト方向の衝撃負荷を与えたりすること
で、破壊あるいは故障してしまうということが起こらな
いようになっている。
【0077】さらに、スライドシャフト20に衝撃吸収
部材であるゴムリング22をはめ込んでキャリッジ部3
とフレーム1との間に介在させてあり、このゴムリング
22により衝突エネルギーを吸収するので、キャリッジ
部3の衝突エネルギーがベアリング15に伝達されない
ようになっている。キャリッジ部3がオーバーランした
後の処理については、故障ということで人手による保守
を行い、リードネジ14のネジ部14aとリードブロッ
ク34のネジ部34aを再度かみ合わせて復旧すること
とする。
【0078】また、前記衝撃吸収部材として、バネ力の
弱いコイルスプリング22aをスライドシャフト20に
はめ込み、キャリッジ部3がオーバーランしてリードギ
ヤ14のネジ部14aとリードブロック34のネジ部3
4のかみ合いが外れた時点でこのコイルスプリング22
aがキャリッジ部3とフレーム1との間で圧縮されるよ
うにしておくことで、キャリッジ部3がオーバーランし
た後の処理としては、リードネジ14を逆回転させ、こ
れによりキャリッジ部3がコイルスプリング22aに押
されてリードネジ14のネジ部14aとリードブロック
34のネジ部34を自動的にかみ合わせることで復旧さ
せることとしてもよい。
【0079】なお、キャリッジ部3のオーバーランの要
因となったフォトインタラプタ等の故障であるといった
情報や、制御上のトラブルであるといった情報は、障害
情報ログ情報として制御基板5に搭載された図示しない
メモリに記録するようにしている。そして、復旧した後
に再度ホームポジションの設定を行うようになってい
る。
【0080】以上が書き込み時の動作であり、次に読み
取り時の動作について説明する。データの読み取り命令
が図示せぬ上位の制御基板より発せられると、ホームポ
ジションから読み取り開始位置までの距離を、スリット
円板23のスリットをフォトインタラプタ28で検出す
ることで出力されるパルス信号のカウント値の形で制御
し、所定のカウント値から磁気データの読み取りを開始
する。なお、磁気ストライプに記録された磁気データに
は、その先端に読み取り開始位置等を示すデータが記録
されているので、このデータを基に読み取りを開始し、
パルス信号は読み取りのタイミングを補正する場合に用
いたり、キャリッジ部3の送り速度の監視に使用され、
予めキャリッジ部3の送り速度の変動許容範囲を設定し
ておき、これを越えると読み取りデータの判定を間違う
可能性があるので読み取りエラーとして再度読み取りを
開始するするようになっている。
【0081】次に、この際の磁気ヘッド2a,2bの動
作について説明する。ローラ51a,51bが範囲aに
位置する状態で、駆動モータ4を矢印O方向に回転させ
ると、リードネジ14のネジ部14aとキャリッジ33
のリードブロック34のネジ部34aのかみ合いにより
キャリッジ部3はスライドシャフト20に沿って直線移
動し、ガイドカム13のガイド部13cによりキャリッ
ジ部3が回転しないように支持された状態でなめらかに
矢印G方向に摺動する。
【0082】ローラ51a,51bが範囲aに位置する
状態から矢印G方向にキャリッジ部3が移動すると、キ
ャリッジ部3の進行方向の先側に位置するローラ51a
が第1の変化点60を通過し第2の変化点61に向けて
範囲bを移動して行き、アーム49aは図9に点線に示
す位置からキャリッジ33のガイドスリーブ33cを中
心に、圧縮コイルスプリング56により矢印V方向に回
転して磁気ヘッドホルダ38を上げ始め、これにより、
最下点に位置していた磁気ヘッド2aが矢印f方向に上
昇を始める。次いで、同様にローラ51bが第1の変化
点60を通過し第2の変化点61に向けて範囲bを移動
して行き、アーム49bは点線に示す位置からキャリッ
ジ33のガイドスリーブ33bを中心に、圧縮コイルス
プリング56により矢印V方向に回転して磁気ヘッドホ
ルダ38を上げ始め、これにより磁気ヘッド2bが矢印
f方向に上昇を始める。
【0083】さらにキャリッジ部3が矢印G方向に移動
して、ローラ51aが第2の変化点61を通過して範囲
cに入ると、アーム49aは図9に実線で示す位置まで
回転し、磁気ヘッド2aは最上点まで上がって安定した
状態となり、この状態でパルス信号を所定のカウント値
までカウントすると、その位置から磁気データの読み取
りを開始する。なお、磁気ヘッド2aおよび2bは、範
囲cにおいては図示せぬ媒体の磁気ストライプに圧接し
ている。
【0084】次いでローラ51bが第2の変化点61を
通過して範囲cに入ると、アーム49bは図9に実線で
示す位置まで回転し、磁気ヘッド2bは最上点まで上が
って安定した状態となる。なお、ここでは読み取りのみ
を行うので、書き込み用である磁気ヘッド2bは信号出
力がなく、読み取り用の磁気ヘッド2aに追従して移動
し、記録は一切行われない。
【0085】ローラ51aが範囲c中に位置する間に磁
気データの読み取りは終了し、さらにキャリッジ部3が
矢印G方向に移動して、ローラ51aが第3の変化点6
2を通過し第4の変化点63に向けて範囲dを移動して
行くと、図9に示すようにアーム49aは実線に示す位
置から圧縮コイルスプリング56に抗しながら矢印D方
向に回転して磁気ヘッドホルダ38を下げ始め、これに
より、磁気ヘッド2aが矢印i方向に下降を始める。な
お、この時点では、すでに磁気データの読み取りは完了
している。同様にして、ローラ51bが第3の変化点6
2を通過し第4の変化点63に向けて範囲dを移動して
行くと、アーム49bは実線に示す位置から圧縮コイル
スプリング56に抗しながら矢印D方向に回転して磁気
ヘッドホルダ38を下げ始め、これにより磁気ヘッド2
bが矢印i方向に下降を始める。
【0086】さらにキャリッジ部3を矢印G方向に移動
させると、ローラ51a、次いでローラ51bが第4の
変化点63を通過して範囲eに入る。このとき、アーム
49a,49bは図9に点線で示す位置まで回転し、磁
気ヘッド2a次いで磁気ヘッド2bは最下点まで下がっ
て安定した状態となり、磁気ヘッド2a,2bの退避が
完了し、磁気データの読み取り動作を停止する。この
際、駆動モータ4は上述したホームポジションあるいは
ホームポジションから所定量移動した位置にキャリッジ
部3が停止するように減速,停止制御される。
【0087】ここで、フォトインタラプタ28の故障等
何らかの理由で駆動モータ4が正常に減速,停止制御さ
れず、キャリッジ部3が所定の停止位置よりオーバーラ
ンして範囲hに入ると、リードネジ14のネジ部14a
とキャリッジ33のリードブロック34のネジ部34a
は、リードネジ14のネジ部14aからネジの設けられ
ていないストレート部14bに入り、ネジ部14aとネ
ジ部34aとのかみ合いが外れる。
【0088】これにより、リードネジ部14は空転して
キャリッジ部13の送りは行われなくなり、駆動モータ
4が回転できなくなってコイルを焼損してしまうという
ことや、駆動モータ4に対して衝撃負荷を与えたり、歯
車16,26に衝撃力を与えたり、ボールベアリング1
5,18にスラスト方向の衝撃負荷を与えたりすること
で、破壊あるいは故障してしまうということが起こらな
いようになっている。
【0089】さらに、スライドシャフト20に衝撃吸収
部材であるゴムリング22をはめ込んでキャリッジ部3
とフレーム1との間に介在させてあり、このゴムリング
22により衝突エネルギーを吸収するので、キャリッジ
部3の衝突エネルギーがベアリング18に伝達されない
ようになっている。キャリッジ部3がオーバーランした
後の処理については、故障ということで人手による保守
を行い、リードネジ14のネジ部14aとリードブロッ
ク34のネジ部34aを再度かみ合わせて復旧すること
とする。
【0090】また、前記衝撃吸収部材として、バネ力の
弱いコイルスプリング22aをスライドシャフト20に
はめ込み、キャリッジ部3がオーバーランしてリードギ
ヤ14のネジ部14aとリードブロック34のネジ部3
4のかみ合いが外れた時点でこのコイルスプリング22
aがキャリッジ部3とフレーム1との間で圧縮されるよ
うにしておくことで、キャリッジ部3がオーバーランし
た後の処理としては、リードネジ14を逆回転させ、こ
れによりキャリッジ部3がコイルスプリング22aに押
されてリードネジ14のネジ部14aとリードブロック
34のネジ部34を自動的にかみ合わせることで復旧さ
せることとしてもよい。
【0091】なお、キャリッジ部3のオーバーランの要
因となったフォトインタラプタ等の故障であるといった
情報や、制御上のトラブルであるといった情報は、障害
情報ログ情報として制御基板5に搭載された図示しない
メモリに記録するようにしている。そして、復旧した後
に再度ホームポジションの設定を行うようになってい
る。
【0092】以上が読み取り時の動作説明である。な
お、読み取り,書き込み動作終了後、磁気ヘッド2a,
2bを最下点位置に退避させるのは、磁気ヘッド2a,
2bに邪魔されず媒体を次の部位へスムーズに搬送する
ためである。ここで、金融機関においてカードや通帳を
用いて取引をする場合、まず、磁気ストライプに記録さ
れた磁気データを読み取り、その後取引等の処理を行
い、その結果等を磁気ストライプに書き込み、さらにこ
れを確認するという一連の処理を行う。
【0093】本実施例の磁気ストライプリードライト機
構においては、上記したように、読み取り時は磁気ヘッ
ド2a,2bを範囲a側から範囲e側に向けて移動さ
せ、書き込み時は磁気ヘッド2a,2bを範囲e側から
範囲a側に向けて移動させ、このときに、磁気ヘッド2
bで書き込んだ磁気データを後続する磁気ヘッド2aで
読み取り確認をするということができるので、まず、磁
気ヘッド2a,2bを範囲a側から範囲e側に向けて移
動させて磁気データの読み取りを行い、読み取りが完了
すると磁気ヘッド2a,2bを範囲e側で待機させ、通
帳等の媒体を次の部位へ搬送して印字等の処理を行った
後、再度磁気ストライプロードライト機構まで搬送し、
範囲e側で待機していた磁気ヘッド2a,2bを範囲a
側に向けて移動させて磁気データの書き込みおよび確認
を行い、書き込み,確認が完了すると磁気ヘッド2a,
2bを範囲a側で待機させるということが行え、これに
より、上記読み取り,書き込み,確認という一連の動作
を磁気ヘッド2a,2bの一往復の間に行うことが可能
となる。
【0094】なお、本実施例においてはリードネジ14
のネジ部14のネジ切り方向を右ネジとしたが、駆動モ
ータ4の回転方向を逆にして左ネジとしても同様であ
る。また、読み取り用磁気ヘッド2aと書き込み用磁気
ヘッド2bの位置を逆としてもよく、この場合、書き込
み時に書き込み用の磁気ヘッドが進行方向先側に位置す
るように、キャリッジ部33の移動方向を上記実施例と
は反対にする。
【0095】この際、磁気データの書き込み,読み取り
は、上記実施例と同様にホームポジションからのカウン
ト値とカウントのタイミングを基に行うことは言うまで
もない。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、読み取
り用と書き込み用の磁気ヘッドをそれぞれ備え、この磁
気ヘッドが移動方向の両端において磁気ストライプと当
接しない位置まで下がるので、読み取り動作で移動させ
た磁気ヘッドは戻すことなく媒体の搬送を妨げない位置
に退避し、書き込み時は書き込み用の磁気ヘッドが先行
するように読み取り用と書き込み用の磁気ヘッドを移動
させることで、書き込みおよびその後の確認のための読
み取りが一度に行えるので、磁気ヘッドの移動に無駄が
なく、移動回数も削減でき、磁気データの読み取り,書
き込み動作の高速化を図ることができる。
【0097】また、磁気ヘッドを搭載したキャリッジ部
の移動を、スラスト方向のガタを抑えて回転可能に支持
されるリードネジにより行っており、このリードネジへ
の駆動力の伝達に歯車を用い、リードネジの送り力は磁
気ヘッドを保持する磁気ヘッドホルダを支持しているア
ームに直接伝達されるので、送り精度が向上し、送り精
度にムラがあることに起因する書き込み時あるいは読み
取り時のエラーの発生を防ぐことができ、信頼性が向上
する。
【0098】さらに、リードネジのネジ部の両端にネジ
の切られていないストレート部を設けることで、キャリ
ッジ部がオーバーランするとリードネジが回転すること
で発生する送り力がキャリッジ部に伝達されず、モータ
は空転するので、コイルの焼損等のモータの破損や、キ
ャリッジ部の衝突による破損を防ぐことができ、寿命の
向上が図れる。
【0099】また、読み取り用の磁気ヘッドと書き込み
用の磁気ヘッドはそれぞれ独立して上下動可能で、読み
取り用と書き込み用の磁気ヘッドの磁気ストライプとの
接触面を安定した状態で傾けることが可能であるので、
磁気ヘッドが常に磁気ストライプに追従して移動し、こ
れにより、書き込み時あるいは読み取り時のエラーの発
生を防ぐことができる。
【0100】さらに、磁気ヘッドを保持する磁気ヘッド
ホルダを絶縁性材料で形成したので、磁気ヘッドと他の
構成要素との絶縁を容易に行うことができる。また、磁
気ヘッドは磁気ヘッドホルダに設けた突起により4方向
から保持され、この突起を支点として回動するように押
圧しておき、ネジによりこの押圧に抗して磁気ヘッドを
回動させるというアジマス調整機構を備えており、アジ
マスを簡単な機構で容易に調整可能となる。
【0101】さらに、ガイドカムはキャリッジ部の移動
の際のガイドとしての機能と、磁気ヘッドを上下動させ
るカムとしての機能を合わせ持っており、このように、
1つの部品に複数の機能を持たせることで、部品点数の
削減が図れ、組み立て性の向上およびコストダウンが図
れる。また、制御基板を機構部と一体にしたので、コー
ドによる配線を減らすことができ、配線の簡略化を図る
ことが可能である。
【0102】さらに、磁気ヘッドに接続されるフレキシ
ブルコードを耐摩耗保護部材で保持しているので、フレ
キシブルコードの断線を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁気ストライプリー
ドライト機構の全体斜視図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】制御基板の取り付け状態を示す説明図である。
【図4】リードネジの取り付け状態を示す断面図であ
る。
【図5】本実施例の要部構成を示すキャリッジ部の斜視
図である。
【図6】図5の分解斜視図である。
【図7】本実施例におけるアジマスアジャスタ調整機構
の動作を示す説明図である。
【図8】本実施例における磁気ヘッドの動作の概略を示
す説明図である。
【図9】キャリッジ部の側面図である。
【図10】従来の磁気ストライプリードライト機構の全
体斜視図である。
【符号の説明】
2a 読み取り用磁気ヘッド 2b 書き込み用磁気ヘッド 4 駆動モータ 13 ガイドカム 13c ガイド部 13d カム部 14 リードネジ 14a ネジ部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状の円柱の表面にネジ部を形成してな
    るリードネジと、 前記リードネジを回転可能に支持する手段と、 前記リードネジを回転させるモータと、 前記モータの駆動力をリードネジに伝達する歯車と、 前記リードネジのネジ部とかみ合うネジ部を有して、リ
    ードネジの回転により該リードネジに沿って移動すると
    ともに、読み取り用の磁気ヘッドと書き込み用の磁気ヘ
    ッドを移動方向に沿って並設し、かつ上下動可能に搭載
    したキャリッジ部と、 前記キャリッジ部を移動可能に支持して移動の際のガイ
    ドとなるガイド部とその移動方向の両端において読み取
    り用の磁気ヘッドと書き込み用の磁気ヘッドを下降させ
    るカム部が設けられたガイドカムを備えたことを特徴と
    する磁気ストライプリードライト機構。
  2. 【請求項2】 前記リードネジは、ネジ部の両端にそれ
    ぞれネジの切られていないストレート部が設けられ、こ
    のストレート部まで前記キャリッジ部が送られると、ネ
    ジ部同士のかみ合いが外れてリードネジが回転すること
    により発生する送り力をキャリッジ部に伝達しないよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の磁気ストライプ
    リードライト機構。
  3. 【請求項3】 前記リードネジを回転可能に支持する手
    段は、 リードネジを両端でそれぞれ支持するベアリングと、 リードネジの少なくとも一方の端部に設けられたネジ穴
    と、 該リードネジに対してスラスト方向に引っ張り力を加わ
    え、かつ、ベアリングのリードネジとともに回転するイ
    ンナーレースの部分にのみ当接するように前記ネジ穴に
    締めつけられるネジとを備えたことを特徴とする請求項
    1記載の磁気ストライプリードライト機構。
  4. 【請求項4】 前記読み取り用および書き込み用の磁気
    ヘッドとモータを制御する電子部品の実装された制御基
    板を機構部と一体にしたことを特徴とする請求項1記載
    の磁気ストライプリードライト機構。
  5. 【請求項5】 前記キャリッジ部は、 読み取り用の磁気ヘッドを保持する第1の磁気ヘッドホ
    ルダと、 前記第1の磁気ヘッドホルダを回動可能に支持するとと
    もに、前記ガイドカムのカム部の変位を受ける第1のア
    ームと、 前記第1の磁気ヘッドホルダを押し上げる第1のスプリ
    ングと、 書き込み用の磁気ヘッドを保持する第2の磁気ヘッドホ
    ルダと、 前記第2の磁気ヘッドホルダを回動可能に支持するとと
    もに、前記ガイドカムのカム部の変位を受ける第2のア
    ームと、 前記第2の磁気ヘッドホルダを押し上げる第2のスプリ
    ングと、 前記リードネジのネジ部とかみ合うネジ部が設けられて
    いるとともに、キャリッジ部の移動方向に沿って読み取
    り用の磁気ヘッドと書き込み用の磁気ヘッドが並接し、
    かつ第1の磁気ヘッドホルダと第2の磁気ヘッドホルダ
    の回動の中心となる軸が読み取り用および書き込み用の
    磁気ヘッドの移動方向と平行となるように、前記第1の
    アームおよび第2のアームをそれぞれ独立して回動可能
    に支持するキャリッジとを備えたことを特徴とする請求
    項1記載の磁気ストライプリードライト機構。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2のスプリングが第1
    および第2の磁気ヘッドホルダに力を及ぼす作用点が、
    該第1および第2の磁気ヘッドホルダの回動の中心より
    上方に位置することを特徴とする請求項5記載の磁気ス
    トライプリードライト機構。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の磁気ヘッドホルダ
    は、絶縁性材料で構成されていることを特徴とする請求
    項5記載の磁気ストライプリードライト機構。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の磁気ヘッドホルダ
    には、読み取り用および書き込み用の磁気ヘッドを4方
    向で支持する突起がそれぞれ形成されているとともに、
    読み取り用および書き込み用の磁気ヘッドの1辺を押圧
    する押圧手段と、この押圧手段に抗して読み取り用およ
    び書き込み用の磁気ヘッドを前記突起を支点として回動
    させる調整ネジからなるアジマス調整機構がそれぞれ備
    えられていることを特徴とする請求項5記載の磁気スト
    ライプリードライト機構。
  9. 【請求項9】 前記読み取り用および書き込み用の磁気
    ヘッドに接続されるフレキシブルコードは、どちらか一
    方の磁気ヘッドのフレキシブルコードを他方の磁気ヘッ
    ドを保持している磁気ヘッドホルダの中を直線的に通し
    て該他方の磁気ヘッドのフレキシブルコードとともに外
    部に排出し、かつ耐摩耗保護部材で保持していることを
    特徴とする請求項5記載の磁気ストライプリードライト
    機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003016389A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Oki Electric Ind Co Ltd 磁気処理装置
JP2011008890A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Nidec Sankyo Corp 媒体リーダ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003016389A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Oki Electric Ind Co Ltd 磁気処理装置
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