JPH0618084B2 - 導電性シ−トモ−ルデイングコンパウンド用組成物 - Google Patents

導電性シ−トモ−ルデイングコンパウンド用組成物

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JPH0618084B2
JPH0618084B2 JP61052281A JP5228186A JPH0618084B2 JP H0618084 B2 JPH0618084 B2 JP H0618084B2 JP 61052281 A JP61052281 A JP 61052281A JP 5228186 A JP5228186 A JP 5228186A JP H0618084 B2 JPH0618084 B2 JP H0618084B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はシートモールデイングコンパウンド(以下SM
Cと略す)用不飽和ポリエステル樹脂組成物に関し、更
に詳しくは導電性チタン酸アルカリ金属を使用すること
により、成形品の表面性が良好で、反りやウエルドが起
こりにくく、薄肉性を有し軽量化が可能な、しかも寸法
安定性の良好な成形品を提供し得るSMC組成物に関す
るものである。
(従来の技術) 近年、各種金属製品の代替材料としてのプラスチツク材
料の研究開発が活発であるが、特に電気機器や自動車分
野における軽薄短小化へのニーズは高く、これに応えて
幾多のプラスチツク材料が開発されている。しかしなが
ら、既存の金属代替用プラスチツク材料には、一般に、
反りが大である、ウエルドが起こる、表面性が悪い、ヒ
ケ(収縮性)が大きい及び剛性や耐摩耗性が低い等の物性
面の欠点に加え、コスト面でも高コストである等の欠点
があつた。
また、熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂のシ
ロツプとガラス繊維とを使用して一体的に硬化成形して
得られるガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂(以下
FRPと略す)成形体は、耐衝撃性、引つ張り強さ及び
曲げ強さ等に優れているので、管又は波板や平板等とし
て種々利用されている。
ところで、上記FRP成形体の製造に使用される不飽和
ポリエステル樹脂シロツプは、一般に無水マレイン酸や
無水フタル酸等の2塩基酸にエチレングリコール等の2
価アルコールを反応させて得られる不飽和エステルモノ
マー又はプレポリマーをスチレン又はメタクリル酸メチ
ル等のビニルモノマーで希釈したものであるが、かかる
不飽和ポリエステル樹脂シロツプをガラス繊維に含浸、
硬化させて得られるFRP成形体は該成形体を得る際に
樹脂の収縮を生ずるため、ガラス繊維が表面に浮き出し
た触感が残り、表面平滑性に乏しく、しかも成形体を長
期間屋外で使用すると黄変したり樹脂痩せが生じたりし
て外観が悪化し、更には、成形体が置かれる環境の温度
変化で成形体自体が受ける熱膨張、収縮の繰り返しによ
り大幅な強度の低下が生ずる等の欠点を有しているばか
りでなく、成形体表面に露出したガラス繊維は、強アル
カリ又は弗化水素酸等の薬品に侵され易く、このため、
成形体の寿命が短くなるという欠点をも有している。
FRPの成形法の中でSMCは不飽和ポリエステル樹脂
に低収縮剤、硬化剤、増粘剤、充填剤、内部離型剤、顔
料などを配合したペースト状混合物をガラス繊維チヨツ
プドストランドに含浸させた後、両面をフイルムで覆つ
てシート化し一定時間加温熟成し増粘させて得られるシ
ート状の成型材料である。
しかしながら従来のSMCによる成形ではプリフオーム
成型時の樹脂によるべたつき、多量のバリの発生、成形
流れによる強度のバラツキが大きく、色むら、表面性、
寸法精度、耐摩耗性不良など多くの欠点を有している。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、それ自体良好な成形性を備えると共
に、反り、表面性、寸法精度、剛性及び耐摩耗性に優れ
た成形品を与え、しかも生産性も含めて低コストである
導電性を有するSMC用不飽和ポリエステル樹脂組成物
を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明はシートモールデイングコンパウンド用不飽和ポ
リエステル樹脂組成物に繊維状導電性チタン酸アルカリ
金属を配合したことを特徴とする導電性シートモールデ
イングコンパウンド用不飽和ポリエステル樹脂組成物に
係る。
本発明において好適な導電性チタン酸アルカリ金属とし
ては下記のものが例示でき、特に繊維状のものが好まし
い。
(1)一般式M2O・aTiOx・bH2O(式中MはLi,
Na,Kなどのアルカリ金属、0<a≦8、0≦b≦
4、0<x<2、a,b,xは実数)で表わされ、一般
にチタン酸アルカリ金属化合物又はブロンズチタン酸ア
ルカリ金属と呼ばれる導電性のチタン酸アルカリ金属ウ
イスカー(I)、 (2)一般式M2O・aTiOy・bH2O(式中M,a,b
は前記と同じ、0<y≦2)で表わされるチタン酸アル
カリ金属ウイスカーが、導電性の金属及び/又は導電性
を示す金属酸化物、金属ハロゲン化物等の導電性金属化
合物の1種又は2種以上で被覆されたもの(II)、 (3)一般式M2O・aTiOy・bH2O(式中M,a,
b,yは前記と同じ)で表わされるチタン酸アルカリ金
属ウイスカーが炭素物質で被覆されたもの(III)、 (4)一般式M2O・aTiOy・bH2O(式中M,a,b
及びyは前記と同じ)で表わされるチタン酸アルカリ金
属ウイスカー群を製造するに際し、当該チタン酸アルカ
リ金属ウイスカーの原料を導電性の金属の酸化物、ハロ
ゲン化物、炭酸塩、硝酸塩または硫酸塩等の金属化合物
の1種または2種以上との共存下に、還元的雰囲気で反
応させるかまたは酸化的雰囲気で反応させた後、必要に
応じ還元またはドーピング処理することにより、上記チ
タン酸アルカリ金属ウイスカーが、導電性の金属及び/
又は導電性の金属酸化物、金属ハロゲン化物もしくはそ
の他の導電性金属化合物から選ばれた1種または2種以
上で被覆されるかまたは該チタン酸アルカリ金属ウイス
カー粒子の少なくとも表面がそれらと共晶を形成したも
の(V)、などの各種の導電性チタン酸アルカリ金属ウイ
スカーの1種または2種以上の混合物などである。な
お、本発明の導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー
は、一般式、 M2O・aTiO2・bH2O (V) (M,a,bは前記に同じ)で表されるチタン酸アルカリ
金属ウイスカー(V)とは区別される。
本発明における導電性のチタン酸アルカリ金属ウイスカ
ーについて、本発明者の一人は、既にチタン酸アルカリ
金属ウイスカー(V)からの導電性チタン酸アルカリ金属
ウイスカー(I)の製造法及び導電性チタン酸アルカリ金
属ウイスカー(I)からの導電性チタン酸アルカリ金属ウ
イスカー(II)乃至導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカ
ー(III)の製造法などに関し、チタン酸アルカリ金属ウ
イスカー(V)自体の製造法をも含め種々の発明を完成し
ているが、本発明者等は、さらに電気絶縁性のチタン酸
アルカリ金属ウイスカー(V)に導電性を付与する方法と
して、本物質を化学的に導電性金属及び/又は金属化合
物で被覆したり、あるいはその表面に導電性金属及び/
又は金属化合物を析出もしくは晶出させて導電性チタン
酸アルカリ金属ウイスカーを得る発明を完成している。
なお、本発明者らは、チタン酸アルカリ金属ウイスカー
(V)の表面にCVDまたはPVD等の化学的または物理
的処理により導電性素材を被覆することにより、経済的
に導電性を付与することが可能であることを技術的に確
かめた。
要するに、本発明組成物を構成する導電性チタン酸アル
カリ金属ウイスカーは、補強性及び耐劣化性に優れた導
電材料であつて、このものは、被導電性のチタン酸アル
カリ金属ウイスカー(V)を出発原料として、例えば以下
に記述する種々の方法により製造することができる。
(i)導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー(I) チタン酸アルカリ金属ウイスカー(V)を、還元的雰囲
気、例えば水素等の還元ガス雰囲気中又は炭素物質等の
還元剤の存在下での非酸化的雰囲気中で、300℃以上、
好ましくは500℃以上で熱処理する方法;あるいはチタ
ン酸アルカリ金属ウイスカー(V)の製造に際し、反応を
還元的雰囲気に保つか又は還元剤の存在下で非酸化的雰
囲気に保つことにより直接製造する方法。
なお、一般式 M2O・aTiOx・bH2O (M,a,b,xは前記に同じ)で示されるチタン酸アル
カリにおいて、Mがカリウム、即ち、一般式 K2O・aTiOx・bH2O (a,b,xは前記に同じ)で示される化合物は、xの変
化に伴つて色調が変化し、白紫色、紫色、黒色、黒紫
色、金色及び銀白色に変化するが、本発明における導電
性チタン酸アルカリ金属ウイスカー(I)として適用出来
るものとしては、x≦1.99、好ましくはx<1.95の、淡
紫色〜黒色を呈するもの以上に還元されたものが導電性
の観点から好ましい。
(ii)導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー(II) このものは、導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー
(I)及び尾又はチタン酸アルカリ金属ウイスカー(V)を
導電性化合物で被覆することにより得られる。ここに導
電性化合物の被覆方法としては、無電解メツキ、湿式中
和法、CVD、PVDなどの現在常用されている表面導
電化方法が適用出来るが、本発明者らは、チタン酸アル
カリ金属ウイスカー(V)の表面に、錫、インジウム、ア
ンチモン、銅及びニツケル等の導電性化合物を湿式反応
で沈積させるか、又は一般式 K2O・aTiOy・bH2O (a,b,yは前記に同じ)で示されるチタン酸アルカリ
金属ウイスカー群に、Ni,Cu,Pt,Ag,Au,
Cr及びPdよりなる群から選ばれる少なくとも1種の
金属からなる金属皮膜を施すことにより得られる。これ
らに於いて、特に、一般式、 M2O・aTiOx・bH2O (M,a,b,xは前記に同じ)で表わされる還元型のチ
タネート化合物は、それ自身導電性を示すと同時に、こ
れに一層良好な導電性を付与する手段として、無電解メ
ツキ法による被覆手段を容易に適用できるので有用であ
る。さらに別の方法として、非導電性のチタン酸アルカ
リ金属ウイスカー(V)の表面を、透明な導電性金属化合
物、例えば酸化スズ、酸化アンチモン、インジウム、ま
たはヨウ化銅などで被覆することにより、白色の優れた
導電性を有する導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー
(II)が得られ、このものも実用上有用である。
(iii)導電性チタン酸アルカリ金属(III) このものは、一般式、 M2O・aTiOy・bH2O (M,a,b,yは前記に同じ)で表わされるチタン酸ア
ルカリ金属ウイスカーを炭化水素と有機ガス及び/又は
不活性ガスとの混合雰囲気中で約500〜1000℃の温度で
加熱反応させて製造することができる。ここでいう、炭
化水素とは脂肪族炭化水素や方向族炭化水素であり、有
機ガスとは水素ガス、アンモニアガス等であり、かつ不
活性ガスは窒素ガスなどである。
(iv)導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー(IV) このものは、一般式、 M2O・aTiOy・bH2O (M,a,b,yは前記に同じ)のチタン酸アルカリ金属
ウイスカーを製造する際、錫、銅、銀などの酸化物、ハ
ロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩などをチタン源で
ある酸化チタンまたは水酸化チタンとアルカリ源である
アルカリ金属の炭酸塩またはハロゲン化物との共存下
に、500〜1200℃又はマイクロ波などにより加熱するこ
とにより得られる。その代表例として、酸化チタンと炭
酸カリウム及び塩化錫とを熔融反応させると、チタン酸
カリウムウイスカーの表面に酸化錫が析出した白色の導
電性チタン酸カリウムウイスカーが得られる。
以上、本発明で用いる導電性チタン酸アルカリ金属ウイ
スカーの代表的なものについて説明したが、本発明の導
電性チタン酸アルカリ金属ウイスカーは、これらの導電
性チタン酸アルカリ金属ウイスカー(I〜IV)の1種又は
2種以上の混合物ならびに補強性又は非補強性の導電性
チタン酸アルカリ金属ウイスカーの全てを含む。通常、
繊維径が約0.1〜100μm、アスペクト比が約1〜1000程
度のものが、補強効果と共に表面平滑性を付与する観点
から好ましい。特に本発明の導電性チタン酸アルカリ金
属ウイスカーの原料としては、繊維径が約0.2〜0.5μ
m、アスペクト比が約20〜60程度のチタン酸カリウムウ
イスカーが最適である。従つて、導電性を付与されたチ
タン酸カリウムウイスカーが本発明の導電性チタン酸ア
ルカリ金属ウイスカーとして最適のものである。
導電性チタン酸アルカリ金属は、上記のものをそのまま
使用することも出来るが、より優れた補強効果を発現さ
せるためには、導電性チタン酸アルカリ金属に対して約
0.05〜5重量%程度のシランカツプリング剤、例えばγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン等のシランカツプリング
剤で表面処理されているものを利用するのが好ましい。
また表面処理剤としてチタン系表面処理剤を使用するこ
とも好ましい。
本発明において導電性チタン酸アルカリ金属はSMC用
不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に対して約1
〜60重量部、より好ましくは約3〜40重量部配合するの
が良い。
本発明において不飽和ポリエステル樹脂としては以下の
各種の不飽和ポリエステル樹脂シロツプを例示すことが
できる。
不飽和ポリエステル樹脂シロツプは、不飽和酸としてマ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等;飽
和酸として無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、臭素化フタル酸、3,6−エンドジクロロ
メチレン・テトラクロロフタル酸(ヘツト酸)、3,6−エ
ンドメチレン・テトラヒドロ無水フタル酸(無水ナジン
酸)等;2価アルコール類としてエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチ
レングリコール、トリメチレングリコール、ビスフエノ
ールジオキシジエチルエーテル等;及びモノマー希釈剤
としてスチレン、メタクリル酸メチル、o−クロルスチ
レン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、
ジアリルベンゼンホスホネート等の一般のビニルモノマ
ーを利用して得られる難燃タイプ又は一般タイプの不飽
和ポリエステル樹脂シロツプを始め、式、 で示されるビスフエノール系不飽和ポリエステル樹脂、
若しくは式、 で表わされるビスフエノール系不飽和ポリエステル樹脂
又はこれらの部分変性樹脂等を単独で、或いは混合物と
して利用した不飽和ポリエステル樹脂シロツプを使用す
ることが出来る。
前記不飽和ポリエステル樹脂のうちビスフエノール系不
飽和ポリエステル樹脂は、主鎖の中にビスフエノール骨
格を持つており、このビスフエノール骨格の分子量が大
きいためエステル基濃度が小さく、加水分解が起こりに
くいという性質を有しているので、耐アルカリ性、耐酸
性、耐塩基性等の優れた性質を有する。
また、ビニルエステル系樹脂は、その主鎖がビニル骨格
で構成され、末端のみにエステル基とアクリル基とを有
し、ビスフエノール系ポリエステル樹脂のようなエステ
ル基の繰返しや2重結合を主鎖のなかに有していない。
従って、このビニルエステル系樹脂は、エステル基濃度
を最小にすることができるので、ビスフエノール系ポリ
エステル系樹脂に比較して耐蝕性及び耐溶剤性において
優れた性質を有する。なお、不飽和ポリエステル樹脂に
対して低収縮剤を用いる場合、低収縮剤としてはポリエ
チレン、ポリスチレン、酢酸ビニル系樹脂又はアクリル
系樹脂等が使用され得る。
不飽和ポリエステル樹脂シロツプの硬化用触媒として
は、一般の有機過酸化物、即ちベンゾイルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
アセチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキ
サイド、ジ−第4級ベチルパーオキサイド、第4級ブチ
ルパーベンゾエート、シクロヘキサノンパーオキサイド
等の他に、必要に応じジメチルアニリン、ナフテン酸コ
バルト、第4級−ブチルパーオキシネオデカノエート等
の促進剤が併用される。
上記硬化用触媒の使用量は、ポリエステル樹脂のポツト
ライフ及びその硬化性、並びに得られる複合強化不飽和
ポリエステル樹脂成形体の耐候性や強度等の点から、樹
脂成分100重量部に対して約0.5〜2重量部であることが
望ましい。
本発明の組成物には下記の添加剤を配合することができ
る。
増感剤 本発明樹脂組成物から複合強化不飽和ポリエステル樹脂
成形体が紫外線照射法を利用して生産される場合には、
原料の不飽和ポリエステル樹脂シロツプ中に、例えばベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、メチルオルトベンゾイルベンゾエート、ベンゾル
ジメチルケタール、ジエトキシアセトフエノン等の公知
の増感剤を添加しておくのが好ましい。この場合、増感
剤は不飽和ポリエステル樹脂シロツプ100重量部に対し
て約0.1〜1.0重量部程度使用するのが好適である。
ガラス繊維 ガラス繊維としては、通常のEガラスのロービングを使
用することができ、ロービングはSMC製造装置に設け
られたカツターにより切断しながら分散し、樹脂混合物
を含浸して巻き取るのが好ましい。得られる複合強化樹
脂成形体に透明性を具備せしめるには、屈折率1.54〜1.
55のガラス繊維を使用するのが望ましい。又、得られる
樹脂成形体に透明性を必要としない場合には、Eガラス
のヤーン又は平織、朱子織等の織物も利用することがで
きる。なお、特に耐アルカリ性が望まれる分野での用途
には、酸化ジルコニウム入りガラス繊維を選択するのが
望ましい。
増粘剤 増粘剤としては一般にアルカリ土類金属の酸化物、水酸
化物等が使用される。金属イオンとしてはMg,Caが
主であり、不飽和ポリエステルの末端基と反応し、分子
量が大きくなり増粘する。MgO,Mg(OH)2,Ca
O,Ca(OH)2などが一般的に用いられるが、その他
に酸化バリウム、アルコキシド類、ポリイソシアネート
等も例示できる。
無機質充填剤 無機質充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、3酸化アンチモン、酸化チタン、マイカ、アル
ミナ、タルク、ガラス繊維粉末、微細岩綿繊維、シリカ
粉末、クレー等の各種無機物が挙げられるが、得られる
樹脂成形体の表面平滑性を損なわないため、一般に50μ
m以下の微粉末状のものを使用するのが好ましい。
離型剤 離型剤とてはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸、有機リン酸エステル等が一般的に用
いられる。
以上の各成分において、無機質充填剤は不飽和ポリエス
テル樹脂100重量部に対して約5〜200重量部、ガラス繊
維のロービング、マツトは同じく約10〜300重量部の範
囲内で添加されるのが好ましい。
本発明に用いられる無機質充填剤、ガラス繊維及び導電
性チタン酸アルカリ金属の配合量が不飽和ポリエステル
樹脂(低収縮剤を含む)に対して上記割合より多い場合に
は、成形時に組成物の流動性が悪くなり、特に薄物の成
形においては型内の末端細部にまで組成物が到達しない
こと等による成形不良が発生し易くなり、かつ、仮にど
うにか成形できたとしても、成形物の表面性が不良であ
つたり又は強度が低下したりする等の欠点を生じる。一
方、上記配合割合より少ない場合には、成形品に反りが
生じたり、ウエルドが起きたり又はひけが大きくなつた
りして本発明の目的を達成し難いようになる。
本発明の樹脂組成物は以下のようにして調製され、成形
に供される。
即ち、不飽和ポリエステル樹脂、導電性チタン酸アルカ
リ金属及び必要に応じ硬化用触媒、増感剤、無機質充填
剤、増粘剤、内部離難剤、顔料等の添加剤を各々所定量
づつ計り取り、ニーダーで混練する。混練されたペース
ト状のものをガラス繊維チヨツプドストランドに含浸
し、両面をフイルム(PEフイルム等)ではさみシート状
にする。このシート状物を所定の温度、時間で増粘させ
粘着のない状態にする。次に成形工程では予め加熱して
おいた金型に成形品の形状に合わせてシート状物を適当
にカツトし載せて加圧硬化後離型する。成形温度は一般
に約100〜170℃、成形圧力は約30〜170kg/cm2、成形時
間は約1〜10分が好ましい。
(実施例) 以下、実施例により本発明の樹脂組成物の製造例及び使
用例を説明するが、これに限定されるものではない。
尚、単に部とあるのは重量部を示す。
実施例1 不飽和ポリエステル樹脂〔リゴラツク1557、昭和高分
子〕100部、酢酸ビニル系低収縮剤〔リゴラツクM559
1、昭和高分子〕50部、ステアリン酸亜鉛〔堺化学〕10
部、硬化剤〔t−ブチルパーベンゾエート、TBB、化
薬ヌーリー〕1部、増粘剤〔酸化マグネシウム〕2部、
炭酸カルシウム〔炭カル200、日東粉化〕100部及び導電
性チタン酸カリウム繊維〔テイスモBK103、大塚化
学〕10部を夫々計量後、ニーダーで混練した。次いでポ
リエチレンフイルム上に作成したペーストを敷き、ガラ
ス繊維チヨツプドストランド〔1インチ〕100部をその
上に分散させ、さらにポリエチレンフイルム上にペース
トを敷いたものでサンドウイツチ状にはさみシート状に
した。このシート状物を50℃、48時間熟成後、圧縮成形
機で成形温度150℃、成形圧力70kg/cm2、成形時間3分
で成形したところ、表面光沢のある優れた成形品を得
た。また得られた成形品は反り、ひけ、収縮が認められ
なかつたばかりでなく、物性面でも良好であつた。結果
を第1表に示す。
実施例2〜5及び比較例1 第1表に記載の成分を使用した以外は実施例1と同様に
して導電性SMC用不飽和ポリエステル樹脂組成物を
得、これを同様に成形して成形品を得た。得られた成形
品の物性を第1表に示す。
実施例1〜5の成形品の体積抵抗率(Ω・cm)を測定し、
その結果第2表に示した。
(発明の効果) 本発明の導電性SMC用不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、下記利点を具備することにより、関連産業に対して
大きく寄与しうる。
成形品が低反り性である。
成形品にウエルドを生じさせ難い。
成形品の表面性が良好であり、成形品の細部まで完全
に再現される。
成形品のひけがないか又は僅かである。特にリブの裏
面のひけが殊に少ない。
多量の無機質充填剤を添加できるので低コスト化を達
成できる。
強度のバラツキが少ない。
良好な導電性を有し銅電性のバラツキが少ない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートモールデイングコンパウンド用不飽
    和ポリエステル樹脂組成物に繊維状導電性チタン酸アル
    カリ金属を配合したことを特徴とする導電性シートモー
    ルデイングコンパウンド用組成物。
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