JPH06177803A - 信号の伝送方法および装置 - Google Patents

信号の伝送方法および装置

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JPH06177803A
JPH06177803A JP43A JP32822492A JPH06177803A JP H06177803 A JPH06177803 A JP H06177803A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32822492 A JP32822492 A JP 32822492A JP H06177803 A JPH06177803 A JP H06177803A
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signal
circuit
rotating body
duty ratio
voltage
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JP43A
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Takahiro Kawabata
隆洋 川畑
Jun Torikai
潤 鳥飼
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号伝送の高精度、高安定および構成回路の
小型化を容易にする。 【構成】 回転体に設けられた信号検出回路11からの
電気信号をデューティ比変調器21でデューティ比変調
し、増幅・パルス化回路22で増幅し、さらに信号波形
の立ち上がりおよび立ち下がり部分のみをパルス化し、
波形の立ち上がり、立ち下がりの時間情報に変換して、
回転トランス14を介してロータ20と非接触で電磁結
合されたステータ23側に設けられた波形再生器24に
伝送し、ここで元の矩形波に再生し、この矩形波からな
る再生信号を復調・調整器27に出力して復調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号を回転体から固定
体に、または固定体から回転体に伝送する信号の伝送方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、信号を回転体から固定体に伝送す
る伝送方法では、例えば図17に示すように、回転体上
の信号を信号検出回路11で電気信号に変換し、これを
変調器12で変調し、さらに増幅器13で増幅して回転
トランス14を介して固定体上の復調器15に伝送して
いた。この場合、変調器12では、高精度化、高安定化
および小型化を実現するために、電気信号を周波数に変
調するFM変調方式や、電気信号をパルス幅に変調する
PWM変調方式などが行われていた。
【0003】また、回転体上の各電子回路に電源を供給
する方式としては、連続性、信頼性、耐環境などの点で
優れている回転トランスによる電磁誘導方式が一般的に
用いられている。すなわち、固定体上に設けられた発振
器16からの高周波信号を回転トランス14を介して回
転体上の整流・平滑回路17へ伝送し、ここで高周波信
号の整流・平滑化を行い、さらにその出力を電圧安定化
回路18で安定化した後、回転体上の各電子回路である
信号検出回路11、変調器12、増幅器13などに安定
化された電圧を供給していた。この場合、発振器16で
は、正弦波発振による正弦波伝送方式や、矩形波パルス
によるスイッチング方式などが行われていた。回転トラ
ンス14は、固定体の復調器15または発振器16に接
続されたステータコイル14a,14bと回転体の増幅
器13または整流・平滑回路17に接続されたロータコ
イル14c,14dとから構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この伝送方
法では、変調器は、伝達関数を決める回路構成要素とし
て、一般にコンデンサ容量を含んでいるので、小型化で
高精度、高安定の変調を実現するためには、コンデンサ
に小型で、高精度、高安定のものが必要となる。しか
し、このコンデンサは、抵抗素子に比べて、小型化、精
度、安定性(特に温度特性)ともに劣っており、特に小
型化と安定性の両立したものは、得難いという問題点が
あった。この傾向は、回路の小型の際に用いられるチッ
プ部品からなるコンデンサに特に強く、高精度と小型化
を両立させようとしても、高精度を維持させるために
は、コンデンサの安定性不足を補う補償回路が必要で回
路構成が複雑になり、小型化が難しいという問題点があ
った。
【0005】また、この伝送方法では、電源の供給に正
弦波伝送を用いる場合、回路の効率が悪いため、発熱が
多くなり、かつ、回路技術も非常に高度のものが要求さ
れるので、回路構成が複雑となって小型化が容易でな
く、回転トランスの大きさも比較的大きくなって、全体
的に回路の小型化が難しいという問題点があった。さら
に、この場合には、回路の小型化が困難なために、回転
トランスと発振器が一体構造となる構成がとりずらいの
で、発振器と回転トランスまでの伝送中の減衰が大きく
なり、このことが発振器の所要パワーを大きくさせ、ま
すます回路の小型化を困難にするという問題点もあっ
た。また、この伝送方法では、電源の供給にスイッチン
グ方式を用いた場合、ノイズの発生が大きくなり、高精
度化が困難になるという問題点があった。
【0006】さらに、この伝送方法では、回転トランス
のステータコイルとロータコイル間のギャップ間隔が変
わると、回転体に伝送される電力が大きく変動する。こ
のため回転体の各電子回路で必要なパワーを得るために
は、この変動の弊害を見込んで予め余分な電力を伝送し
なければならないので、電力消費の増加および発振器の
所要パワーの増加をもたらし、さらにはノイズの増加を
もたらすという問題点があった。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、高精度、高安定および構成回路の小型化の容易な信
号の伝送方法および装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、回転体側に設けられた信号検出回路
(信号検出手段)によって検出された電気信号を、デュ
ーティ比変調器で電圧に応じてデューティ比変調し、こ
の変調信号を伝送用の増幅・パルス化回路によって波形
の立ち上がり部および立ち下がり部でパルス化し、回転
トランスを介して回転体と非接触で電磁結合された固定
体に伝送し、この固定体側に設けられた復調器(復調手
段)でその伝送された変調信号を電気信号に復調する。
また、固定体側に設けられて電力信号を発振する発振器
(発振手段)と回転体側に設けられた整流・平滑回路
(電子回路)とを回転トランスによって電磁結合し、こ
の発振器からの電力信号を非接触で回転体側の整流・平
滑回路に伝送する際に、この回転トランスのステータコ
イル(一次側コイル)の逆起電力による電圧またはこの
ステータコイルへの入力電流の変化を検出し、この検出
値に応じて発振器からの電力信号の発振周期およびデュ
ーティ比を変更する。
【0009】
【作用】回転体上の変調信号の固定体への信号伝送およ
び発振器出力の回転体への信号伝送を回転トランスによ
る電磁結合によって行うようにし、デューティ比変調器
により変調の伝達関数因子が、回路構成要素の1つであ
るコンデンサ容量を含まず、抵抗の比率と電圧の比率だ
けで決まるようにする。また、変調信号を回転トランス
を介して固定体に伝送する際、変調信号の波形の立ち上
がりおよび立ち下がり部分だけをパルス化して伝送す
る。さらに、回転トランスのロータコイルとステータコ
イル間のギャップ変動によって起こるステータコイルの
逆起電力の変動を検出し、発振器にこの変動量をフィー
ドバックして電力信号のデューティ比と周期を適当に変
更して、伝送電力、伝送効率およびノイズ発生量の変動
を抑制する。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図1乃至図16の図面に基
づき説明する。図1は、本発明に係る信号の伝送方法を
用いた伝送装置の構成を示すブロック図である。なお、
図17と同様の構成部分については説明の都合上、同一
符号とする。
【0011】図において、本実施例では、検出信号を回
転体から固定体に伝送する場合、回転体上の信号を信号
検出回路11で電気信号V1 に変換し、これをデューテ
ィ比変調器21で変調して出力V4 とし、さらに増幅・
パルス化回路22で増幅パルス化してパルス出力信号V
8 とし、回転トランス14内のロータコイル14dとス
テータコイル14bを介して固定体上の波形再生器24
に伝送している。波形再生器24で波形再生された電気
信号は、アンプ26内の復調・調整器27に送出され、
ここで復調され、所定の調整が行われる。
【0012】一方、本実施例では、回転体上の各電子回
路に電源を供給する場合、アンプ26内の電源回路28
は、固定体の波形再生器24と発振器25に電源電圧V
s を供給している。発振器25からの高周波信号を回転
トランス14のステータコイル14aとロータコイル1
4cを介して回転体上の整流・平滑回路17へ伝送し、
ここで高周波信号の整流・平滑化を行い、さらにその出
力電圧Vs1を電圧安定化回路18と増幅・パルス化回路
22に送出し、電圧安定化回路18で安定化した後、回
転体上の各電子回路である信号検出回路11、デューテ
ィ比変調器21に安定化された電圧Vs2を供給してい
る。
【0013】この場合、デューティ比変調器21は、図
2の回路図に示すように、電気信号V1 を取り込む反転
積分回路21aと、反転積分回路21aからの出力V3
を取り込むヒステリシス付きコンパレータ回路(以下、
「コンパレータ回路」という。)21bと、コンパレー
タ回路21bからの出力V4 に応じて切り換わるスイッ
チ21cと、スイッチ21cの切り換えによってそれぞ
れ反転積分回路21aと接続される基準電圧源21d,
21eとから構成されている。
【0014】反転積分回路21aは、−入力端子が信号
検出回路11およびスイッチ21cと接続されるととも
に、+入力端子に電圧VRが印加されるオペアンプA1
と、オペアンプA1 の−入力端子と出力間に接続される
コンデンサCO(積分容量をCOとする。)と、信号検
出回路11とオペアンプA1 の−入力端子間に接続され
る抵抗R1 (抵抗値をR1 とする。)と、スイッチ21
cとオペアンプA1 の−入力端子間に接続される抵抗R
2 (抵抗値をR2 とする。)とから構成されている。オ
ペアンプA1 は、−入力端子と+入力端子に印加される
電圧を比較して反転積分出力V3 をコンパレータ回路2
1bに出力している。この反転積分出力V3 は、比較す
る電圧値に応じ、図3(a) に示すように、電圧VRを中
心に高レベルVHから低レベルVLまで変化する三角波
の出力となる。
【0015】コンパレータ回路21bは、+入力端子が
反転積分回路21aと接続されるとともに、−入力端子
に電圧VRが印加されるオペアンプA2 と、オペアンプ
A1とオペアンプA2 間に接続される抵抗RAと、オペ
アンプA2 の+入力端子と出力間に接続される抵抗RB
とから構成されている。オペアンプA2 は、−入力端子
と+入力端子に印加される電圧を比較してその正負に応
じて出力電圧V4 を変化させ、出力電圧V4 を増幅・パ
ルス化回路22およびスイッチ21cに出力している。
この出力電圧V4 は、比較する電圧値、すなわち反転積
分回路21aからの出力電圧V3 の変化に応じ、図3
(b) に示すように、電圧VRを中心とした矩形波の出力
となる。
【0016】スイッチ21cは、コンパレータ出力電圧
V4 に応じて基準電圧源21dまたは21eと反転積分
回路21aとを接続させている。すなわち、出力電圧V
3 が高レベルVHに達すると、スイッチ21cは、コン
パレータ回路21bから出力されるコンパレータ出力電
圧V4 によって、基準電圧源21dと接続するように切
り換わり、基準電圧源21dからの基準電圧V5 をオペ
アンプA1 の−入力端子に印加させる。また、出力電圧
V3 が低レベルVLに達すると、スイッチ21cは、コ
ンパレータ回路21bから出力されるコンパレータ出力
電圧V4 によって、基準電圧源21eと接続するように
切り換わり、基準電圧源21eからの基準電圧V6 をオ
ペアンプA1 の−入力端子に印加させる。
【0017】ここで、信号検出回路11からオペアンプ
A1 に流れる電流をi1 、基準電圧源21dからオペア
ンプA1 に流れる電流をi2a、基準電圧源21eからオ
ペアンプA1 に流れる電流をi2bとする。また、増幅・
パルス化回路22は、コンパレータ回路21bからの出
力電圧V4 をパワー増幅するパワー増幅回路22aと、
矩形波からなる出力電圧V4 (図3(b) 参照)の立ち上
がりおよび立ち下がり部分のみをパルス化してパルス出
力信号V8 を出力するパルス化回路22bとから構成さ
れている。
【0018】図2において、反転積分回路21aからの
出力電圧V3 が高レベルVHに達し(図3(a) 参照)、
コンパレータ回路21bからのコンパレータ出力電圧V
4 が低レベルから高レベルに変わると(図3(b) 参
照)、スイッチ21cは、基準電圧源21eから基準電
圧源21dに切り換わり、反転積分回路21aに供給さ
れる電流がi2bからi2aに変化する。これによって、反
転積分回路21aからの出力電圧V3 は、高レベルVH
から低レベルVLに向けて減少していく。また、反転積
分回路21aからの出力電圧V3 が低レベルVLに達し
(図3(a) 参照)、コンパレータ回路21bからのコン
バータ出力電圧V4 が高レベルから低レベルに変わると
(図3(b) 参照)、スイッチ21cは、基準電圧源21
dから基準電圧源21eに切り換わり、反転積分回路2
1aに供給される電流がi2aからi2bに変化する。これ
によって、反転積分回路21aからの出力電圧V3 は、
低レベルVLから高レベルVHに向けて増加し始める。
【0019】ここで、出力電圧V3 が高レベルVHから
低レベルVLに達するまでの時間をT1 、出力電圧V3
が低レベルVLから高レベルVHに達するまでの時間を
T2とし、回路の正常動作条件を、i2a+i1 >0,i2
b+i1 <0とし、また設計条件を、|i2a|>|i1
|,|i2b|>|i1 |,i2a>0,i2b<0とする
と、この時間T1 ,T2 およびデューティ比DRは、 T1 =CO・|VH−VL|/(|i2a+i1 |) …(1) T2 =CO・|VH−VL|/(|i2b+i1 |) …(2) DR=T1 /(T1 +T2 ) =(|i2b+i1 |)/(|i2a+i1 |+|i2b+i1 |) となる。ここで、上記正常動作条件i2a+i1 >0,i
2b+i1 <0から、|i2a+i1 |=i2a+i1 ,|i
2b+i1 |=−(i2b+i1 )なので、上記デューティ
比DRは、 DR=−(i2b+i1 )/[i2a+i1 −(i2b+i1 )] =−(i2b+i1 )/(i2a−i2b) =[−i2b/(i2a−i2b)]−[i1 /(i2a−i2b)] となる。ここで、上記設計条件i2b<0を考慮すると、
−i2b=|i2b|となるので、上記デューティ比DR
は、 DR=[|i2b|/(|i2a|+|i2b|)]−[i1 /(|i2a|+|i 2b|)] …(3) となる。この式(3) から明らかなように、デューティ比
DRの式には、積分容量COと出力電圧V3 のレベルV
H,VLの項が含まれない。つまり、本実施例では、コ
ンデンサCOやコンパレータ回路21bのコンパレート
レベルを決定する素子(実施例では、抵抗RA,RB)
の変動の影響を受けなくなり、安定したデューティ比変
調が可能になる。
【0020】なお、電流i1 ,i2a,i2bと回路定数の
関係は、 i1 =(V1 −VR)/R1 …(4) i2a=(V5 −VR)/R2 …(5) i2b=(V6 −VR)/R2 …(6) である。ここで、VRを基準にしたV1 ,V5 ,V6 の
値をv1 ,v5 ,v6 とすれば、このv1 ,v5 ,v6
は、 v1 =V1 −VR …(7) v5 =V5 −VR …(8) v6 =V6 −VR …(9) となる。この式(7) , (8) , (9) を式(4) , (5) , (6)
に代入すると、 i1 =v1 /R1 …(10) i2a=v5 /R2 …(11) i2b=v6 /R2 …(12) となり、この(10),(11),(12)を式(3) に代入すると、 DR=|v6 /R2 |/(|v5 /R2 |+|v6 /R2 |)−|v1 /R 1 |/(|v5 /R2 |+|v6 /R2 |) =|v6 |/(|v5 |+|v6 |)−|v1 |(R2 /R1 )/(| v5 |+|v6 |) =|v6 |/(|v5 |+|v6 |)[1−(|v1 |/|v6 |)( R2 /R1 )] …(13) となる。ここで、|v5 |=|v6 |になるように基準
電圧VRの値を設定(図2の実施例では、R3 =R4 に
設定)すると、式(13)は、 DR=1/2[1−(|v1 |/|v6 |)((R2 /R1 )]…(14) となる。従って、本実施例では、変調の安定性は、抵抗
R1 とR2 の相対的な安定性と、電圧v1 とv6 の相対
的な安定性によって決めることができる。
【0021】なお、図3は、|i2a|=|i2b|の条件
下の各出力電圧V3 ,V4 およびパルス出力V8 をそれ
ぞれ示す図であり、図中の実線は、i1 =0、DR=
0.5の場合、破線は、i1 /i2a=−0.2、DR=
0.6の場合、一点鎖線は、i1 /i2a=0.4、DR
=0.3の場合の波形を示している。また、図3(b) 中
のTa1,Tb1,Tc1は、上述した各場合における出力電
圧V4 がハイレベルの時の周期を示し、Ta2,Tb2,T
c2は、上述した各場合における出力電圧V4 がローレベ
ルの時の周期を示す。従って、各場合のデューティ比D
Rは、 DRa =Ta1/(Ta1+Ta2)=0.5 DRb =Tb1/(Tb1+Tb2)=0.6 DRc =Tc1/(Tc1+Tc2)=0.3 となる。
【0022】次に、信号検出回路11からの信号V1 と
基準電圧源21d,21eとの望ましい関係について説
明する。信号検出回路11からの信号V1 は、例えば検
出手段が測温抵抗体や歪ゲージなどのように、検出手段
への供給電源電圧と検出手段からの出力の相対関係とし
て出力される場合と、検出手段が熱電対やフォトセルな
どのように、信号が絶対値で出力される場合がある。
【0023】前者の場合には、例えば基準電圧源21
d,21eを信号検出回路11への供給電源からの抵抗
分圧などによって作成し、この基準電圧源21d,21
eを信号検出回路11の供給電源と相対的に連動するよ
うに構成することにより、電源変動による影響を防ぐこ
とが可能となる。また、後者の場合には、例えば基準電
圧源21d,21eを温度補償付ツェナーダイオードな
どを用いて構成し、出力される絶対値を安定させること
により、電源変動による影響を防ぐことが可能となる。
【0024】ここで、前者の場合の基準電圧源の具体的
な一実施例を図4のデューティ比変調器の回路図に基づ
き説明する。なお、図2と同様の構成部分については説
明の都合上、同一符号とする。本実施例では、コンパレ
ータ回路21bを構成するオペアンプA2 の出力段にC
MOS構造のトランジスタなどを用い、コンパレータ出
力のハイレベル側を基準電圧源21d、ローレベル側を
基準電圧源21eとする。すなわち、本実施例では、C
MOS構造の出力段を有するオペアンプA2 が電源電圧
VDDからVSSまで、その出力がフルスイングするアナロ
グスイッチの機能を併せ持つことを利用している。
【0025】これにより、本実施例では、オペアンプA
2 に図2に示したコンパレータ、基準電圧源21d,2
1eおよびスイッチ21cの4機能を持たせることによ
り、デューティ比変調器21の回路の小型化を図ること
ができる。次に、デューティ比変調された出力電圧V4
を回転体から固定体に伝送する場合について説明する。
【0026】本実施例では、デューティ比変調器21で
デューティ比変調された矩形波からなる出力電圧V4
(図3(b) 参照)を、図2および図4に示したごとく、
増幅・パルス化回路22のパワー増幅回路22aでパワ
ー増幅し、さらにこの出力電圧V4 の立ち上がりおよび
立ち下がり部分のみをパルス化回路22bでパルス化し
てパルス出力信号V8 (図3(c) 参照)とし、回転トラ
ンス14のロータコイル14dとステータコイル14b
を介して固定体の波形再生器24に伝送している。
【0027】波形再生器24は、例えば図5の回路図に
示すように、ヒステリシス付コンパレータ機能(以下、
「コンパレータ」という。)を有しており、回転体から
回転トランス14を介して伝送されたパルス出力信号V
8 (図3(c) 、図6参照)を、受信信号V9 (図6参
照)として受信し、オペアンプA3 の−入力端子に入力
させている。また、オペアンプA3 の+入力端子には、
閾値信号V10(図6参照)が入力している。
【0028】受信信号V9 は、リンギング現象が発生し
ているので、本実施例では、オペアンプA3 の+入力端
子と出力端子間に、抵抗R11と並列に抵抗R12とC4 を
接続させて、閾値信号V10のレベルを一時的に増加させ
ている。これにより、リンギング現象に伴うミストリガ
ーを防止でき、コンパレータの閾値レベルは、リンギン
グの振幅よりも、かなり小さく設定することが可能とな
るので、波形再生器24は、回転トランス14のギャッ
プ変動などによる受信信号V9 の電圧変動に対して広い
範囲で安定した動作を行うことができる。
【0029】従って、本実施例では、回転体に設けられ
た信号検出回路からの電気信号をデューティ比変調器で
デューティ比変調し、増幅・パルス化回路で増幅し、さ
らに信号波形の立ち上がりおよび立ち下がり部分のみを
パルス化し、波形の立ち上がり、立ち下がりの時間情報
に変換して、回転トランスを介して固定体に設けられた
波形再生器24に伝送し、ここで元の矩形波に再生し、
この矩形波からなる再生信号を復調・調整器27に出力
して復調するので、信号伝送に要する所要パワーを非常
に小さくすることができ、このため回転トランスの小型
化、各回路のローパワー化と小型化、安定化および高精
度化を図ることができる。
【0030】次に、回転体上の各電子回路に電源を供給
する場合について説明する。発振器25は、例えば図7
の回路図に示すように、高周波からなる矩形波の信号を
発振する発振回路25aと、回転トランス14の一次側
コイルであるステータコイル14aと接続され、発振回
路25aからの発振信号でスイッチング駆動するパワー
トランジスタQと、パワートランジスタQと並列に接続
されてステータコイル14aと共振回路を構成する共振
用コンデンサC2 と、ステータコイル14aと発振回路
25a間に接続される逆起電力検出回路25bとから構
成されている。また、ステータコイル14aには、電源
回路28(図1参照)からの電源電圧Vs が印加されて
いる。
【0031】発振回路25aは、矩形波の出力信号を発
振するとともに、フィードバック信号FBで発振出力の
オフの周期制御を可能にしている。発振回路25aのデ
ューティ比および発振周期は、ステータコイル14aと
ロータコイル14c間のギャップGや回転体の電子回路
の所要パワーなどの使用条件に応じて最適調整される
が、調整後の変動要因として所要パワーの変動に起因す
るものは少なく、ギャップ変動によるものが大半であ
る。
【0032】逆起電力検出回路25bは、直列に接続さ
れるダイオードD1 、抵抗R5 と、ダイオードD1 、抵
抗R5 間に接地されるコンデンサC3 とから構成され、
スイッチング駆動するパワートランジスタQのスイッチ
ングがオフになった時のステータコイル14aの逆起電
力を検出し、発振回路25aにフィードバック信号FB
を出力している。
【0033】ここで、ステータコイル14aとロータコ
イル14c間のギャップGが、最適調整されてG=G1
に設定されていたものが、変動によりG2 (G2 >G1
)に拡大した場合、ギャップ変動に対する逆起電力検
出回路25bからのフィードバック信号FBが存在しな
い時と、存在する時の発振回路25aの出力信号aと信
号bとを図8、図9にそれぞれ示す。
【0034】まず、ギャップ変動により、ギャップGが
G1 からG2 に大きくなると、ステータコイル14aの
逆起電力は、大きくなり、ステータコイル14aと共振
用コンデンサC2 の時定数で決まる信号bの振動周期も
短くなる。フィードバック信号FBが存在しない時に、
これに応じて発振回路25aからの出力信号aが変わら
ず固定の場合には、図8に示すように、振動している信
号bの電圧波形の高い所で、信号aがハイレベルになっ
て、パワートランジスタQのスイッチングがオンになる
ので、スイッチングロスとノイズが非常に大きくなる。
このため、回転体へのパワー伝送が極端に変動して、回
転体の整流・平滑回路17の入力電圧が大きく変動す
る。つまり、整流・平滑回路17の入力電圧は、例えば
小さくなる。
【0035】そこで、ギャップ変動の所要許容域内で、
常に電圧安定化回路18を正常に動作させるためには、
ギャップGの最大許容値において、電圧安定化回路18
の入力電圧が最小許容値以上にする必要がある。しか
し、これを実現すると、電圧安定化回路18では、ギャ
ップの通常使用域や最小許容値において、かなり高い入
力電圧となり、電圧安定化回路18の入力電圧と出力電
圧との差は、熱ロスとなって発熱し、回路の小型化、安
定化および高精度化の障害となる。特に、対向型の回転
トランスを用いた場合には、ギャップは、機械系の構成
いかんで簡単に許容値を越えることがあり、この場合、
パワートランジスタQやステータコイル14aの焼損な
どのトラブルに発展し易く、その対策のために回路構成
が複雑になり、回路の小型化がより困難になる。
【0036】これに対して、逆起電力検出回路25bか
らのフィードバック信号FBが存在する時には、ギャッ
プ変動によって発生するステータコイル14aの逆起電
力をこの逆起電力検出回路25bで検出し、さらに平滑
して適当なゲインで発振回路25aにフィードバックす
ることができる。これにより、発振回路25aの出力信
号aのデューティ比と発振周期を、図9のギャップG2
区間に示すように、パワートランジスタQのスイッチン
グオフ直後に、ステータコイル14aの逆起電力と、ス
テータコイル14aと共振用コンデンサC2 の時定数で
決まる信号bの振動電圧が極小点に達した時に、パワー
トランジスタQの次のスイッチングがオンになるよう
に、発振回路25aからの出力信号aの周期変更を行
う。
【0037】発振回路25aは、例えば図10の回路図
に示すような構成にすることができる。図10におい
て、逆起電力検出回路25bに接続されているフィード
バック端子FTからフィードバック信号FBの入力がな
い、すなわち電流i5 が零の場合には、インバータQ1
出力のハイレベルとローレベルの期間は、ダイオードD
2 とD3 により互いに干渉しないため、抵抗R6 とR7
の値によって独立に設定できるように構成されている。
ここで、フィードバック端子FTからフィードバック信
号FBが入力して、所定の電流i5 が流れると、この電
流i5 は、インバータQ1 出力がローレベルの期間だけ
電流i4 に加わる。そして、電流i4 +i5 −i3 とな
ってコンデンサCTに流れるため、インバータQ1 出力
のローレベルの期間は、電流i5 が増えた分だけ短くな
る。
【0038】また、インバータQ1 出力がハイレベルの
期間には、フィードバック端子FTからフィードバック
信号FBは、ダイオードD4 と抵抗R7 を通ってインバ
ータQ2 に流れ、コンデンサCTを流れる電流i3 に加
わらないので、このハイレベルの期間は変化しないこと
になる。つまり、インバータQ1 の出力の期間は、フィ
ードバック端子FTからフィードバック信号FBによ
り、ローレベルの期間だけその出力を短くすることがで
き、これによって本実施例では、発振回路25aの出力
段に設けられたインバータQ3 のデューティ比と発振周
期を制御できる。なお、このデューティ比と発振周期の
制御は、図7に示した逆起電力検出回路25b中の抵抗
R5 の値によって最適に設定することができる。
【0039】従って、本実施例では、固定体に外部信号
によって発振出力のデューティ比などが変更可能な高周
波発振器を設け、この発振器から回転体の電子回路への
電源供給を、回転トランスを介した電磁結合によって行
い、この回転トランスのステータコイルとロータコイル
間のギャップ変動などによって起こる回転体への供給電
力の変動やノイズによる同期ずれに伴って、回転トラン
スから発生するステータコイルの逆起電力を検出し、こ
れを発振器にフィードバックしてその発振出力のデュー
ティ比と発振周期を変更するので、ギャップ変動に対し
てノイズの発生増加を抑えることができ、さらに回転体
への電源供給を高効率で安定化させることができる。
【0040】なお、例えば回転体の負荷が変動した場合
には、ステータコイル14aの等価インピーダンスが変
動し、これによってパワートランジスタQのスイッチン
グ波形と共振回路の同期ずれが起こるが、本実施例での
フィードバック機能は、出力信号aの周期変更を行うこ
とができるので、これに起因して発生するノイズの増加
や伝送パワーおよび効率の変動に対しても有効に機能す
ることができる。
【0041】図1に示した信号の伝送装置は、各種の測
定装置に使用することが可能であり、この使用が可能な
ように、回転体トランスジューサとして構成した一例を
図11の概略図に示す。この回転体トランスジューサ
は、回転トランスのステータコイルとロータコイル間に
ベアリングなどの支持機構を設けるのが適当でない高速
回転体用のものである。
【0042】図11において、回転トランス14のステ
ータコイル14a,14bおよび発振器などを有するス
テータ23は、ブラケット31に固設され、このブラケ
ット31は、回転体(図示しないモータ、ロール等)の
フレーム32に支持されている。また、このステータコ
イル14a,14bと対向するロータコイル14c,1
4dおよび各電子回路を有するロータ20は、回転軸3
3に固設され、この回転軸33は、フレーム32に回転
可能に支持されている。
【0043】なお、この場合、回転軸33のスラスト方
向の変位は、直接回転トランスのステータコイルとロー
タコイル間のギャップ変動となるため、使用条件範囲内
の回転軸33のスラスト方向変位は、トランスジューサ
の許容値を越えないように設定する必要がある。図12
は、回転体トランスジューサの構成の他の概略図であ
る。この回転体トランスジューサは、比較的回転数が低
い低速回転体用のものである。なお、図12において、
図11と同様の構成部分については、説明の都合上、同
一符号とする。
【0044】図12において、ステータ23は、回転体
(図示せず)のフレーム32に対しては固定されず、ス
テータ23とブラケット31に設けた回り止め機構23
a,31aによって、回転方向のみ規制されている。回
転トランスのステータコイル14a,14bとロータコ
イル14c,14d間には、ベアリングなどの支持機構
34が設けられ、ステータ23は、ロータ20ととも
に、スラスト方向に移動可能に構成されている。このた
め、本実施例では、ロータ20が回転軸33のスラスト
方向に移動しても、回転トランスのステータコイル14
a,14bとロータコイル14c,14d間のギャップ
の変動は防止できる。
【0045】これらトランスジューサに用いる回転トラ
ンスは、対向型の回転トランスで、電源用のコイルと信
号用のコイル、すなわち図13に示すように、固定体側
ではコイル14aと14b、また回転体側ではコイル1
4cと14dが、同一のコア上に卷回されている。この
電源用のコイルと信号用のコイル間には、両コイル間の
アイソレーションを良くするため、ショートリング14
eまたは14fが介在している。
【0046】ロータ20側では、整流・平滑回路17、
電圧安定化回路18、信号検出回路11,デューティ比
変調器21および増幅.パルス化回路22を1つの電気
回路基板上に、例えばハイブリットIC構造で一体的に
構成し、さらに対向型回転トランスのロータコイル14
c,14dを電気的に接続させた上で一体的に接着させ
る。また、ステータ23側も同様に、波形再生器24お
よび発振器25をハイブリットIC構造で一体的に構成
し、さらに対向型回転トランスのステータコイル14
a,14bを電気的に接続させた上で一体的に接着させ
る。
【0047】従って、これら実施例に係るトランスジュ
ーサは、回転体も、固定体も、ハイブリットIC構造の
基板と回転トランスコイルとを一体的に構成できるの
で、それぞれ1つのケース内に収納し、硬く強い樹脂で
モールドできるので、小型化を図ることができる。上述
したトランスジューサは、各種測定装置に使用すること
ができる。その具体例を図14乃至図16に示す。
【0048】図14は、トランスジューサをフィルムス
リッター用巻取トルク計に用いた場合の巻取部の概略正
面図である。フィルムスリッターの巻取部では、巻取ア
ーム40内に設けられた巻取モータ41を駆動させ、巻
取軸42を介して巻取コア43を回転させ、振り分けロ
ーラ44で振り分けられたフィルム45を所定の巻取ト
ルクで巻き取っている。この巻取トルクの測定位置とし
て最適なのは、巻取アーム40の巻取軸42上であり、
巻取トルク計は、この巻取軸42上に発生する巻取トル
クを検出している。すなわち、巻取トルク計は、巻取軸
42のトルク伝達部に接着された撚り歪み用の歪みゲー
ジ46と、この歪みゲージ46からのトルク信号に応じ
て巻取張力を測定する図示しないブリッジ回路と、歪み
ゲージ46からの信号の伝送およびブリッジ回路への電
源供給を行う本実施例のトランスジューサ47とから構
成されている。トランスジューサ47は、巻取軸42の
端部に設けられている。
【0049】従って、本実施例のトランスジューサを用
いた巻取トルク計では、歪みゲージへの電源が直流電源
方式にでき、煩雑なコンデンサ容量バランスの調整が不
要となるとともに、小型、軽量化を図ることができ、こ
れにより取扱いも非常に容易となった。また、巻取アー
ムの端面からのトルク計の突出がなくなるので、フィル
ムの幅取りLが制限されることが減少するという効果も
生じる。
【0050】また、上述したトランスジューサは、回転
体上の温度測定に用いることも可能である。なお、この
場合、信号検出回路11は、例えば図15の回路図に示
すように、測温抵抗体からなるセンサ50からの信号を
検出している。すなわち、図において、信号検出回路1
1は、バイナリーカウンタ11bとデコーダ11cとか
らなるスキャナ11aを有し、バイナリーカウンタ11
bは、デューティ比変調器21から変調信号V4 が入力
すると、デコーダ11cを作動させ、基準抵抗11d,
11eおよびセンサ50の順番に順次リニアライズ機能
付温度検出回路11f(以下、「温度検出回路11f」
という。)との接続を切り替える。このバイナリーカウ
ンタ11bは、スキャニングの1巡ごとに発振回路11
gに信号を送り、ワンショットパルスを発生させてこれ
を温度検出回路11fからの信号に重畳し、信号V1 と
してデューティ比変調器21に出力している。
【0051】なお、バイナリーカウンタ11bは、例え
ば信号V4 の2n 個パルス(nは、整数)ごとに、デコ
ーダ11cに信号を出力しており、デコーダ11cは、
この信号によって基準抵抗11d,11eまたはセンサ
50と温度検出回路11fとの接続を切り替えている。
温度検出回路11fは、リニアライズ機能による電圧変
換を行っている。
【0052】基準抵抗11d,11eは、高精度、高安
定のチップ抵抗を使用することが可能であり、基準抵抗
11dの抵抗値は、零点付近の値が、また基準抵抗11
eの抵抗値は、スパン点付近の値が測定に適している。
この基準抵抗11d,11eの内蔵によって、回路の零
点やスパン点のドリフトを復調・調整器で補正処理する
ことができ、測定精度および安定性を大幅に向上させる
ことができる。
【0053】従って、本実施例のトランスジューサを用
いた測温装置では、信号検出回路が2基準点を持ち、こ
れら基準点およびセンサと温度検出回路の接続をスキャ
ニングしてリニアライズ機能による温度検出を行うこと
ができ、高精度、高安定の多点測定への機能拡張が容易
になるとともに、小型、軽量化を図ることができ、これ
により取扱いも非常に容易となった。
【0054】なお、本実施例のトランスジューサは、上
述した測定装置に用いられる場合に限定されるものでは
なく、その他の測定装置、例えば図16に示す3点式張
力測定装置も使用することが可能である。図において、
張力測定装置には、回転可能な張力検知用の検知バー5
1が、その上下部に糸道ガイド52,53がそれぞれ設
けられている。この検知バー51は、その先端が中空軸
54の先端から突出しており、糸道ガイド55が装着さ
れてるとともに、長手方向の所定位置には、歪み検出用
の歪ゲージ56が付設されている。この歪ゲージ56
は、例えば4つ用いられてブリッジ回路を構成し、トラ
ンスジューサのロータ20に設けられた信号検出回路1
1に接続されている。
【0055】トランスジューサのステータ23は、この
ロータ20に対向して設けられ、フレーム57に固定さ
れている。中空軸54は、カップリング機構58を介し
てモータ59と接続されるとともに、ベアリング60を
介してフレーム57に支持され、モータ59の駆動に伴
って検知バー51、糸道ガイド55、歪ゲージ56およ
びロータ20と一体になって回転している。
【0056】これにより、検知バー51の糸道ガイド5
5と糸Tとの接触点は、ガイドの周方向に分散されてガ
イドの摩耗が減少する。また、歪みゲージ56の信号
は、その振幅が、検知バー51が糸Tから受ける力に比
例し、その周期が、検知バー51の回転周期と同一の交
流信号として検出されるため、信号処理を交流処理する
ことができ、これにより信号の検出、増幅、伝送および
調整部などで起こるドリフトを除去でき、長期間の連続
測定に対しても、安定した測定が可能となる。
【0057】従って、本実施例のトランスジューサを用
いた張力測定装置では、測定装置の操作性を損なうこと
なく、回転式トランスジューサの特徴である高安定性が
十分に発揮できる。さらに検知バー51を回転させるこ
とによってガイド消耗が減少し、摩擦抵抗の減少によっ
て精度も向上する。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、回転
体に設けられた信号検出回路(信号検出手段)によって
検出された電気信号を、回転体上に設けたロータのデュ
ーティ比変調器で電圧に応じてデューティ比変調し、こ
の変調信号を伝送用の増幅・パルス化回路によって波形
の立ち上がり部および立ち下がり部でパルス化し、回転
トランスを介してロータと非接触で電磁結合された固定
体上のステータに伝送し、このステータに設けられた復
調器(復調手段)でその伝送された変調信号を電気信号
に復調するので、高精度、高安定および構成回路の小型
化の容易な信号伝送を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号の伝送方法を用いた伝送装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のデューティ比変調器と増幅・パルス化回
路の一例を示す回路図である。
【図3】図2に示した各信号の波形図である。
【図4】図1のデューティ比変調器と増幅・パルス化回
路の他の例を示す回路図である。
【図5】図1の波形再生器の一例を示す回路図である。
【図6】図5に示した各信号の波形図である。
【図7】図1の発振器の一例を示す回路図である。
【図8】図7に示したフィードバック信号が存在しない
時の出力信号a,bの波形図である。
【図9】図7に示したフィードバック信号が存在する時
の出力信号a,bの波形図である。
【図10】図7の発振回路の一例を示す回路図である。
【図11】図1に示した伝送装置を回転体トランスジュ
ーサとして構成した一例を示す概略図である。
【図12】同じく回転体トランスジューサとして構成し
た他の例を示す概略図である。
【図13】対向型の回転トランスのコイル構成を示す構
成図である。
【図14】トランスジューサをフィルムスリッター用巻
取トルク計に用いた場合の巻取部の概略正面図である。
【図15】トランスジューサを回転体上の温度測定に用
いた場合の信号検出回路の回路図である。
【図16】トランスジューサを3点式張力測定装置に用
いた場合の張力測定装置の概略正面図である。
【図17】従来の信号の伝送装置の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
11 信号検出回路(信号検出手段) 14 回転トランス 17 整流・平滑回路(電子回路) 18 電圧安定化回路 20 ロータ 21 デューティ比変調器(変調手段) 22 増幅・パルス化回路(パルス化手段) 23 ステータ 24 波形再生器 25 発振器(発振手段) 27 復調・調整器(復調手段) 28 電源回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体側で検出した電気信号をその電圧
    に応じてデューティ比変調した後、回転体に電磁結合し
    た固定体に伝送し、復調することを特徴とする、信号の
    伝送方法。
  2. 【請求項2】 変調信号を波形の立ち上がり部および立
    ち下がり部でパルス化して固定体に伝送し、このパルス
    信号を復調することを特徴とする、請求項1記載の信号
    の伝送方法。
  3. 【請求項3】 固定体側で発振した電力信号を回転トラ
    ンスによって電磁結合した回転体側の電子回路に伝送す
    る方法において、回転トランスの一次側コイルの逆起電
    力による電圧またはその一次側コイルへの入力電流の変
    化を検出し、その検出値に応じて電力信号の発振周期お
    よびデューティ比を変更することを特徴とする、信号の
    伝送方法。
  4. 【請求項4】 回転体側に設けられた、電気信号を検出
    する信号検出手段および検出された電気信号の電圧に応
    じてその電気信号をデューティ比変調して回転体に電磁
    結合された固定体側に伝送する変調手段と、固定体側に
    設けられた、伝送された変調信号を電気信号に復調する
    復調手段とを備えたことを特徴とする、信号の伝送装
    置。
  5. 【請求項5】 回転体は、変調手段からの変調信号を波
    形の立ち上がり部および立ち下がり部でパルス化して固
    定体に伝送するパルス化手段を有することを特徴とす
    る、請求項4記載の信号の伝送装置。
  6. 【請求項6】 固定体側に設けられた発振手段と回転体
    側に設けられた電子回路とを電磁結合する回転トランス
    を有し、発振手段による電力信号を回転トランスを介し
    て電子回路に伝送する装置において、回転トランスの一
    次側コイルに接続された、その一次側コイルの逆起電力
    による電圧またはその一次側コイルへの入力電流の変化
    を検出する検出手段を有し、発振手段はこの検出手段に
    よる検出値に応じて発振手段からの電力信号の発振周期
    およびデューティ比を変更する要素を有することを特徴
    とする、信号の伝送装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010147420A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Mitsubishi Electric Corp 基板間伝送装置並びに電子装置並びに機器
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