JPH0617574B2 - 遮水壁の造成方法 - Google Patents

遮水壁の造成方法

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JPH0617574B2
JPH0617574B2 JP28671888A JP28671888A JPH0617574B2 JP H0617574 B2 JPH0617574 B2 JP H0617574B2 JP 28671888 A JP28671888 A JP 28671888A JP 28671888 A JP28671888 A JP 28671888A JP H0617574 B2 JPH0617574 B2 JP H0617574B2
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武 川地
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、遮水壁の造成方法に関し、特に止水能力が
高く、地震などによってクラックが発生したとしても十
分に止水性を維持でき、しかも水中溶存物質の吸着能力
をもたらした遮水壁の造成方法に関する。
《従来の技術》 周知のように遮水壁は、コンクリート連続壁、自硬性安
定液からなる遮水壁、ソイルモルタル柱列壁などがあ
る。
これら遮水壁はいずれもセメント混合物からなる遮水壁
であって、いずれも透水係数が小さく、遮水性能に勝れ
ているとともに、強度,剛性も十分にある。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、これらいずれの遮水壁にあってもその透
水係数は10-6〜10-8cm/Sec が限度であり、さらに止
水性の高い遮水壁を得ようとした場合には対応できない
問題があった。
また、これらの遮水壁は地山への追随性に乏しく、例え
ば地震などが生じた場合にはクラックを生じ、止水性が
低下する欠点があった。
さらに、これらセメント混合物からなる素材を用いた遮
水壁にあっては、汚染性の水中溶存物質を吸着抑留する
機能はない。したがって、一旦クラックが生じた場合に
は、これら水中溶存物質の外部への拡散を防止できず、
地下水中に溶存している汚染物質を浄化するための遮断
壁としての用途は限定されていた。
この発明は以上の問題点を解決するものであって、従来
の遮水壁よりも高い止水能力を有しているとともに、地
震などにより、クラックが発生したとしても、十分な止
水性を維持でき、しかも水中溶存物質の吸着能力をもた
らした遮水壁の造成方法を提供することを目的とする。
《課題を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この発明は、ベントナイトな
どの粘土を懸濁した泥水を充満させながら掘削孔を形成
し、前記泥水をセメント混合物と置換して順次地中に連
続壁を構築する遮水壁の造成方法において、前記掘削孔
を形成した後に掘削孔の幅方向のほぼ中心に立体網目状
の正極部材を設置するとともに、該正極部材に対向して
負極部材を配置し、これらの電極部材間に直流電源を接
続し、前記正極部材側に前記粘土からなる止水膜層を形
成し、この後に前記セメント混合物を前記掘削孔内に打
設することを特徴とする。
《作 用》 以上の構成によれば、正極部材と負極部材との間に直流
電圧を印加すると、ベントナイトなどの粘土粒子が電気
浸透現象および電気泳動現象によって正極部材側に移動
してここに集積し、粘土粒子が高濃度に濃縮された止水
膜が形成される。
したがって、この後にセメント混合物を打設して遮水壁
を構築すると、その一部に立体網目状の正極部材に粘土
粒子が集積された可撓性のある止水膜層が形成される。
この止水膜層は、外部の遮水壁にクラックが生じたとし
ても、ひび割れすることがなく、遮水性を維持できる。
また、止水膜層は粘土粒子が高濃度に集積されたものな
ので、粒子個々の表面積が大きく、水中溶存物質の吸着
能力もある。
《実施例》 以下、この発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する 第1図はこの発明の第一実施例を示すのである。
同図に示す遮水壁の造成応報では、まず、第1図(a)
に示すように矩形溝状の掘削孔10が掘削によって形成
される。
掘削孔10の掘削に当たっては、掘削孔10の内部にベ
ントナイトなどの粘土が懸濁された泥水12を満たしな
がら掘削孔壁の崩落を防止しつつ掘削作業することで行
われ、遮水壁を構築する予定の深度まで掘削される。
掘削孔10が形成されると、第1図(b)に示すよう
に、掘削孔10の長手方向に沿って、その幅方向のほぼ
中心位置に立体網目状正極部材14が設置され、また、
この正極部材14と対向して、負極部材として複数の電
極棒16が両孔壁10aに沿って配置される。なお、電
極棒16は一方の孔壁10aにのみ配置してもよい。
前記立体網目状正極部材14の物質としては、導電性の
あるものならいずれも可能であり、金網等を所定厚みで
形成したものや、炭素繊維メッシュ等が用いられ、その
固有抵抗値が10-3Ωm以下が適し、掘削孔10の幅に
対し、所定の厚さをもって編組されている。
また、前記泥水12にはベントナイトのほかに、例えば
ゼオライトなどの粘土を添加しても良く、さらに望まし
くはイオン吸着性のある粘土物質を添加することもでき
る。
そして、正極部材14および電極棒16が所定の位置に
対向設置された状態で、正極部材14には直流電源18
の正極がリード線20を介して接続され、各電極棒16
はそれぞれ直流電源18の負極側にリード線22を介し
て直列接続される。
これによって、正極部材14と電極棒16との間には直
流電源18の電圧に対応した電界が形成され、泥水12
はこの電界中に存在することになる。
泥水12が電界中に存在すると、電気泳動現象によって
正極側、すなわち正極部材14側に泥水12中のベント
ナイトなどの粘土粒子が移動し、泥水中の水が電極棒1
6側に移動する。
そして、直流電圧を正極部材14と電極棒16との間に
印加し続けると、粘土粒子は正極部材14の表面に付着
して徐々に集積し、第1図(c)に示すように粘土粒子
が高濃度に濃縮された所定厚みの止水膜層24が正極部
材14の周縁に形成される。
この場合、前記直流電源18の電圧は、1〜50vの範
囲が使用される。
止水膜層24が所定厚みに形成されると、第1図(d)
に示すように掘削孔10内にセメント混合物26が打設
され、泥水とセメント混合物26が置換される。打設し
たセメント混合物26の硬化によってパネル状の壁体が
構築され、以後は前記工程を順次繰り返すことでパネル
状壁体を横方向に連結した所定長さの遮水壁が造成され
るのである。
なお、セメント混合物の打設時には前記止水膜層24は
セメント混合物26の打設圧力によって粘土粒子間の密
実化を図ることができる。
以上のようにして造成された遮水壁は、セメント混合物
26からなる遮水壁の内部に止水膜層24が包み込まれ
た状態で形成されているので、遮水壁の透水係数をかな
り小さなものとすることができる。
本発明者らの実験によると止水膜層24がベントナイト
を集積したものの場合10-8〜10-10cm/Sec 以下の
透水係数を得られることを確認している。
また、このように内部に止水膜層24を包み込んだ遮水
壁にあっては、構築後に遮水壁の本体部分であるセメン
ト混合物26の硬化物に地震などによってクラックが入
ったとしても、止水膜層24は可塑的な性質があり、周
囲の変形に良く追随してひびわれが防止される。したが
って、クラックが生じた後の止水性を確保できるほか、
止水膜層24そのものの吸着能力によって汚染性のある
水中溶存物質を吸着する能力があり、汚染物質の拡散も
未然に防止できる。
次に第2図はこの発明の第二実施例を示すもので、第2
図(a)に示すように立体網目状正極部材14は掘削孔
10の幅方向に並列して該幅方向のほぼ中心位置に二列
配置され、それぞれの孔壁10aに配置された電極棒1
6と対向し、それぞれの正極部材14の表面に粘土粒子
を集積するようにしている。
したがって、この実施例では、得られた遮水壁はセメン
ト混合物26の内部に二列の止水膜層24を有し、さら
に止水性を高めているとともに、クラック発生時におけ
る止水性および水中溶存物質に対する吸着能力を向上さ
せるようにしている。
なお、以上の実施例では止水膜層24の両側にセメント
混合物26を充填する場合を例示したが、止水膜層24
を掘削孔10の一方の壁面側に密着させ、片側だけにセ
メント混合物26を充填してもよい。
《発明の効果》 以上実施例によって詳細に説明したように、この発明に
よる遮水壁の造成方法によれば、以下の利点がある。
従来のセメント混合物単体の遮水壁に比べて透水係数が
小さくなり、止水性を一段と向上できる。
遮水壁の本体部分であるセメント混合物に地震などの外
力によりクラックが生じたとしても、内部の止水膜層に
よって止水性を維持できる。
遮水膜層は汚染性の水中溶存物質に対する吸着能力があ
るため、これらの拡散を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(d)はこの発明の第一実施例を工程順
に示す説明用平面図、第2図(a),(b)はこの発明
の第二実施例を示す説明用平面図である。 10……掘削孔、12……泥水 14……正極部材、16……電極棒 18……直流電源、24……止水膜層 26……セメント混合物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベントナイトなどの粘土を懸濁した泥水を
    充満させながら掘削孔を形成し、前記泥水をセメント混
    合物と置換して順次地中に連続壁を構築する遮水壁の造
    成方法において、前記掘削孔を形成した後に掘削孔の幅
    方向のほぼ中心に立体網目状の正極部材を設置するとと
    もに、該正極部材に対向して負極部材を配置し、これら
    の電極部材間に直流電源を接続し、前記正極部材側に前
    記粘土からなる止水膜層を形成し、この後に前記セメン
    ト混合物を前記掘削孔内に打設することを特徴とする遮
    水壁の造成方法。
JP28671888A 1988-11-15 1988-11-15 遮水壁の造成方法 Expired - Lifetime JPH0617574B2 (ja)

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JP5705801B2 (ja) * 2012-07-13 2015-04-22 三菱マテリアルテクノ株式会社 坑井の割れ目の閉塞装置とその閉塞方法
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