JPH06175186A - Afセンサーを用いた測光装置 - Google Patents

Afセンサーを用いた測光装置

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JPH06175186A
JPH06175186A JP4329426A JP32942692A JPH06175186A JP H06175186 A JPH06175186 A JP H06175186A JP 4329426 A JP4329426 A JP 4329426A JP 32942692 A JP32942692 A JP 32942692A JP H06175186 A JPH06175186 A JP H06175186A
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Hiroshi Otsuka
博司 大塚
Masataka Hamada
正隆 浜田
Takeya Tsukamoto
剛也 塚本
Kazuhiko Yugawa
和彦 湯川
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】AFセンサーを用いた測光装置について、デフ
ォーカス量の違いに起因する誤った露出制御を回避する
ことができるようにする。 【構成】受光量に応じて蓄積された電荷により焦点検出
を行うとともに、蓄積された電荷量により被写体の輝度
を測定する位相差検出方式のAFセンサーを備えたAF
装置102を設ける。マイコンμCで、AFセンサーに
よって検出されたデフォーカス量が所定値よりも大きい
場合、測光を禁止したり、デフォーカス量に応じて測光
エリアの位置や大きさを変更したりするように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は測光装置に関するもので
あり、更に詳しくは、位相差検出方式のAF(Auto Focu
s)センサー(焦点検出センサー)を用いて測光を行う測光
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一眼レフカメラ等における測光は、一般
にAFセンサーとは別設のSPC(Silicon Photocell)
等から成る測光装置により行われる。測光には所定の光
量が必要とされるため、かかる測光装置による測光エリ
アは比較的大きくなっており、狭いスポットエリアの測
光(以下、「狭スポット測光」という)は困難である。し
かし、被写体によっては狭スポット測光を必要とする場
合がある。
【0003】そこで、狭スポット測光が可能な測光装置
としては、AFセンサーを用いて測光を行う測光装置
が、従来より知られている。例えば、特開平3−240
030号の逆光検出装置は、位相差検出方式のAFセン
サーで測光を行うことにより、被写体の逆光を検出する
構成となっている。また、本出願人は、特開昭62−1
87831号において、位相差検出方式のAFセンサー
から成る合焦検出装置を用いた測光装置を提案してい
る。
【0004】ここで、図4に基づき、位相差検出方式の
AFセンサーにより焦点検出を行う原理について説明す
る。同図に示すように、撮影レンズ2の予定結像面FS
の近傍には、コンデンサレンズ4が設けられている。こ
の予定結像面FSは、フィルム面(図示せず)と等価な位
置にある。予定結像面FSの後方には、撮影レンズ2の
光軸(以下、「主光軸」ともいう)AXに対して対称に、
一対の再結像レンズ6,8が設けられている。撮影レン
ズ2で予定結像面FSに形成される像は、この一対の再
結像レンズ6,8によって再結像される。A0,B0及び
C0は、撮影レンズ2によって形成される前ピン像,合
焦像及び後ピン像をそれぞれ示している。再結像レンズ
6及び8は、それらの前ピン像A0,合焦像B0及び後ピ
ン像C0に対応して、A1及びA2,B1及びB2並びにC1
及びC2を、それぞれ第1像及び第2像として形成す
る。
【0005】ここで、A0,B0,C0が、図4に示すよ
うに上向きの矢印で示した像として形成される場合、そ
れらに対応する第1像及び第2像は、共に下向きの矢印
で示した像として形成され、第1像と第2像との間隔
は、撮影レンズ2の焦点調節状態に応じて変化する。従
って、再結像レンズ6,8に関して予定結像面FSと共
役な位置乃至はその近傍に、それぞれ受光素子列を配置
し、それらの受光素子列の出力から第1像及び第2像の
位置の変化を検出すれば、撮影レンズ2の焦点調節状態
を検出するできる。尚、10−1,10−2は、再結像
レンズ6,8の前方に設けられた絞りマスクである。
【0006】このように、AFセンサーは、第1像と第
2像との間隔により、デフォーカス量(以下、「DF
量」ともいう)を検出する構成となっているのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、位相差検出方
式のAFセンサーで測光を行うと、測光状態がDF量に
よって変化してしまう。つまり、この場合、ライン状の
受光素子列において、予め決められた範囲の受光素子
(又は特開昭62−187831号のように前記範囲に
対応して設けられたモニター用フォトダイオード)から
得られる電荷量に基づいて、測光を行うようになってい
るので、第1像又は第2像が前記範囲内に存する程度の
DF量のときは、一応問題ないが、第1像又は第2像が
その範囲を超えるようなDF量の場合には、前記範囲内
の受光素子(又はモニター用フォトダイオード)から得ら
れる電荷量から正確な測光は実現されない、若しくは電
荷量が得られないという程度になる。これは、明らか
に、適正な測光が行われなかったり、露出制御に誤動作
が生じたりすることになる。また、DF量が大きいと、
受光素子列上の像のボケが大きくなるため、上記と同
様、適正な測光や露出制御を行うための電荷量が得られ
ないことになる。
【0008】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、DF量の違いに起因する誤った露出制御を
回避することができるAFセンサーを用いた測光装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る第1の測光装置は、AFセンサーを成
すアレイ状に配された複数の受光素子列における所定の
範囲の受光素子から得られた電気信号に基づいて測光を
行う測光装置において、前記AFセンサーの出力に基づ
いて得られたデフォーカス量が所定値よりも大きい場
合、前記測光を禁止する禁止手段を設けた構成となって
いる。
【0010】また、本発明に係る第2の測光装置は、A
Fセンサーを成すアレイ状に配された複数の受光素子列
における所定の範囲の受光素子から得られた電気信号に
基づいて測光を行う測光装置において、前記AFセンサ
ーの出力に基づいて得られたデフォーカス量に応じて、
測光する領域の大きさを変えずに測光領域の位置を変更
する制御手段を設けた構成となっている。
【0011】また、本発明に係る第3の測光装置は、A
Fセンサーを成すアレイ状に配された複数の受光素子列
における所定の範囲の受光素子から得られた電気信号に
基づいて測光を行う測光装置において、前記AFセンサ
ーの出力に基づいて得られたデフォーカス量が所定値よ
りも大きい場合、前記測光に用いる受光素子数を多くす
ることにより測光領域を増やす制御手段を設けた構成と
なっている。
【0012】
【作用】上記第1の構成によれば、DF量の違いによっ
て受光状態が変化しても、DF量が所定値よりも大きい
場合には禁止手段によって測光が禁止されるため、誤っ
た測光値が検出されることはない。
【0013】上記第2の構成によれば、DF量の違いに
よって受光状態が変化しても、DF量に応じて、測光す
る領域の大きさを変えずに測光領域の位置を変更するよ
うに、制御手段によって制御されるため、誤った測光値
が検出されることはない。
【0014】上記第3の構成によれば、DF量の違いに
よって受光状態が変化しても、DF量が所定値よりも大
きい場合には、制御手段は測光に用いる受光素子数を多
くすることにより測光領域を増やすため、誤った測光値
が検出されることはない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1及び図2は、本発明の第1実施例が用いら
れた一眼レフカメラボディの外観をそれぞれ示してお
り、図1は斜め前方から見た斜視図、図2は斜め後方か
ら見た斜視図である。尚、図1及び図2中、撮影レンズ
は省略する。
【0016】図1中、70はメインスイッチレバー、7
1はレリーズ釦、72はアップ/ダウンダイヤル、73
はAF補助光発光窓である。図2中、74は撮影モード
設定スライドスイッチ、75はスポットAEL釦、76
は表示部である。
【0017】図3は、本実施例が適用されたカメラ全体
の光学系を断面的に示しており、特に、測光・焦点検出
のための光路及び測光・焦点検出装置の配置を示してい
る。尚、同図中、モータ等の構成,配置は省略する。
【0018】図3中、Bはカメラボディ、Lはカメラボ
ディBに装着される交換レンズを示している。可動ミラ
ーである主ミラー12は、その背後に斜設された副ミラ
ー14に撮影レンズ2を通過した光束を通過させるため
の透光部(完全透明部又は半透鏡部)12aを有してい
る。この透光部12aを通過した光束は、副ミラー14
で真下の方向へ反射される。
【0019】16は、主ミラー12を収容したミラーボ
ックスの底壁で、その一部には副ミラー14で反射され
た上記光束を通過させるための開口部16aが形成され
ている。この開口部16aの近傍に、フィルム面F0と
等価な前記予定結像面FS(図4)が位置する。
【0020】ミラーボックス底壁16の下方に設けられ
た18は、焦点検出モジュール(AFモジュール)であ
り、コンデンサレンズ4,再結像レンズ6,8,CCD
アレイを封入した受光素子パッケージ20及び絞りマス
ク10と共に視野マスク22、光路屈曲用ミラー24、
赤外光カットフィルター26が、そのモジュール18の
本体18aに取り付け保持されている。
【0021】一方、28は焦点板、30はペンタプリズ
ム、32Tは接眼レンズであって、これらは主ミラー1
2と共に公知のファインダー光学系を形成している。
【0022】34Tは、広範囲測光用のBVAM測光素子
及び通常スポット測光用のBVSP1測光素子を備えた測
光装置である。33Tは、測光装置34Tに光を集光し
導くコンデンサレンズである。35Tは、ファインダー
画面内に表示を行うための透過型液晶である。
【0023】尚、副ミラー14は、不図示のミラー保持
枠に主ミラー12と共に保持されており、主ミラー12
が図示のファインダー観察位置から撮影位置へと回動上
昇したときにはフィルム面F0に向かう撮影光束を遮断
しない位置まで上昇し、主ミラー12の上記透光部12
aを遮蔽する。
【0024】図5は、スポットAEL釦75(図2)の構
成を示す図である。同図に基づいて、スポットAEL釦
75の内部構造を説明する。スポットAEL釦75は、
プッシュ式の操作手段であって、摺動接片54の弾性に
より、押しているときのみ以下に説明するスイッチをO
Nさせることができるようになっている。
【0025】スイッチバネ53と接触パターン55,5
6との間には、絶縁層53uが設けられているので、同
図に示すように釦51を押し込まない状態では、接触パ
ターン55と接触パターン56とは絶縁されている。ま
た、基板59は絶縁性の材料から成っているので、同図
に示すように釦51を押し込まない状態では、基板59
上の接触パターン57と接触パターン58とは絶縁され
ている。これらの接触パターン56〜58の平面図を図
6に示す。
【0026】釦51を1段(第1ストローク)押し込む
と、スイッチバネ52が接触パターン55に接触し、接
触パターン55と接触パターン56とが導通する。更
に、2段目(第2ストローク)まで深く釦51を押し込む
と、スイッチバネ53が接触パターン57に接触し、接
触パターン57と接触パターン58とが導通する。
【0027】本実施例では、通常スポット(スポットサ
イズ:φ5)測光と狭スポット(スポットサイズ:φ1)
測光とを、同一操作部材(釦51)を押すときの押し込み
量の変化で切り換える点に一つの特徴がある。尚、いず
れのスポット測光においても測光値がホールド(AEロ
ック)される。後述するように、1段押しで通常スポッ
ト測光、2段押しで狭スポット測光が行われ、狭スポッ
ト測光には測光手段としてAFセンサーが用いられる。
また、釦51を押さないと、測光装置34T(図3)が動
作し、通常スポットエリアの周辺部までも広く含む広範
囲測光エリア(図9中のBVAM測光素子エリアG2に相当
する)での測光が行なわれる。
【0028】図5に示すように釦51が押し込まれてい
ない状態においては、摺動接片54の先端部54aは、
図7に示す位置50Kにおいて接触パターン50bとの
み接触しており、後記ハイライトスイッチSHI,シャド
ウスイッチSSH(図8)のいずれもOFF状態となる。こ
の状態では、釦51は、切欠き50pが形成されたカバ
ー50の開口50h側端部に、鍔部51aで係合してい
るので、スライドできないようになっている。
【0029】上記のように、釦51を2段目まで押し込
むと、摺動接片54は押し広げられるが、その先端部5
4aは、図7に示す位置50Lにおいて未だ接触パター
ン50bとのみ接触しており、後記ハイライトスイッチ
SHI,シャドウスイッチSSHのいずれもOFF状態のま
まである。
【0030】また、釦51を2段目まで押し込んだ状態
では、前記鍔部51aの係合がカバー50から解除され
るため、釦51をMA→MB方向又はMA←MB方向に
スライドさせることができる。釦51をMA→MB方向
にスライドさせると、摺動接片54の先端部54aは、
図7に示す位置50Mにおいて接触パターン50a及び
50bと接触する。このとき、後記ハイライトスイッチ
SHIがON状態になる。更に、釦51をMA→MB方向
にスライドさせると、摺動接片54の先端部54aは、
図7に示す位置50Nにおいて接触パターン50b及び
50cと接触し、接触パターン50bと50cとを導通
させる。このとき、後記シャドウスイッチSSHがON状
態になる。
【0031】図8は、本実施例が用いられた一眼レフカ
メラの回路構成を示すブロック図である。μCは、カメ
ラ全体の制御を行うマイクロコンピュータ(以下、「マ
イコン」という)である。S1は、レリーズ釦71(図1)
の第1ストロークでONされる撮影準備スイッチであ
る。
【0032】スイッチSSP1,SSP2は、スポットAEL
釦75(図2)の釦51(図5)の押し込み量に応じて通常
スポット測光と狭スポット測光とを選択的にONするこ
とができるスポットAEスイッチである。スイッチSSP
1は、前記釦51(図5)の1段の押し込みによりON状
態となり、マイコンμCの入力端子150Jにローレベ
ルの信号を入力する。スイッチSSP2は、スイッチSSP1
のON状態で更に2段目まで釦51を押し込むとON状
態となり、マイコンμCの入力端子150Kにローレベ
ルの信号を入力する。図14のフローチャートの説明で
述べるが、スイッチSSP1のON状態では通常スポット
測光を行い、スイッチSSP1及びスイッチSSP2のON状
態では狭スポット測光を行うように、マイコンμCによ
る制御が行われる。
【0033】このような構成によれば、釦51の押し込
み量を1段又は2段と変化させると、通常スポット測光
と狭スポット測光との切り換えが行われ、また、釦51
を押さないと広範囲測光に切り換えが行われるので、釦
51以外の操作を行わなくてもよく、測光エリア変更の
ための切換操作が容易になる。
【0034】スポットAEL釦75が押されると、図8
に示す測光装置34Tによって得られた通常スポット測
光値又はAFセンサー102によって得られた狭スポッ
ト測光値がメモリされ、AEロックON状態となる。ア
ップ/ダウンダイヤル72は、AEロックOFF状態で
は、AEモードに応じて絞り値やシャッタースピード値
を変更するのに用いられるが、AEロックON状態で
は、露出値補正に用いられる。尚、AEロックOFF状
態では、先に述べたように、測光装置34T(図3,図
8)が動作し、広範囲測光が行われる。
【0035】図8中、103はAF用モータ、104は
補助光用光源、105はカメラボディ表示部、106は
ファインダー画面内表示部、107は前記アップ/ダウ
ンダイヤル72により、絞り値若しくはシャッタースピ
ード値の変更又は露出値補正を行うアップ/ダウン装置
である。
【0036】SHIはハイライトスイッチであり、ON状
態でマイコンμCの入力端子60Mにローレベルの信号
を入力し、ハイライト基準露光を行う。SSHはシャドウ
スイッチであり、ON状態でマイコンμCの入力端子6
0Nにローレベルの信号を入力し、シャドウ基準露光を
行う。尚、ハイライトスイッチSHI,シャドウスイッチ
SSHのON/OFFは、先に述べたように釦51(図5)
を押し込んだ状態でスライドすることにより行われる。
108は、撮影モード設定スライドスイッチ74(図2)
のスライドにより撮影モード設定を行う露出モード設定
装置である。109はフィルム感度(DXコード)読取装
置である。
【0037】ここで、本実施例に用いられる位相差検出
方式のAFセンサー102について説明する。AFセン
サー102は、図11に示すように、アレイ状に配され
た複数の受光素子列における所定の範囲の受光素子から
得られた電気信号に基づき、蓄積された電荷によりAF
のためのDF量検出を行うとともに、受光量に応じて蓄
積された電荷量により被写体の輝度の測定、即ち測光を
行うものである。
【0038】焦点検出については、図11(A)に示すラ
インセンサーLSENの基準部Rn及び参照部Ln上に、そ
れぞれ形成された2つの像の強度分布に対応する2つの
像信号をマイコンμCで構成される焦点検出回路(図示
せず)に送出し、焦点検出回路ではそれぞれの像信号が
ある相関関係を持つことにより、像のズレ量及び合焦状
態を判定する。具体的には、基準部Rnと参照部Lnとに
ついて、対応するセルを1画素ずつずらしながら出力を
比較して、その比較結果の相関をとることによって、合
焦,前ピン,後ピンを判断するのである。
【0039】また、AFセンサー102は、図11(A)
に示すように、基準部Rnと参照部Lnとの一対のライン
センサーLSENから成っているが、測光には基準部Rnの
一部又は全部が使用される。基準部Rnは、図11(B)
に示すように、96画素から成っており、その内の32
画素,48画素,96画素にそれぞれ相当する部分の出
力が択一的に測光に用いられる。
【0040】尚、前記32画素の位置は固定ではなく、
後述するようにDF量に応じて左右(画素の配列方向)に
変動させるものとする。これは、図4に示したように第
1像と第2像とが間隔を変えるように動き、結果とし
て、DF量に応じて像がAFセンサー102上で左右に
動くからである。本実施例では、DF量1mmに対し
て、前ピンなら内側(Ln側)へ1画素(1個分)、後ピン
なら外側(Rn側)へ1画素(1個分)ずらして、32画素
分の素子の出力を採るように制御される。
【0041】次に、AFセンサー102の構成につい
て、図28に基づいて説明する。AFセンサー102を
構成する前記ラインセンサーLSENは、主として、フォ
トセンサーSPのアレイと,それを初期設定する積分ク
リア回路STと,CCDシフトレジスタSRと,フォト
センサーSPのアレイに蓄えられた電荷をCCDシフト
レジスタSRに転送するシフトゲート回路SGとから成
っている。
【0042】積分クリア信号が端子100に与えられる
と、積分クリア回路STを構成する各トランジスタがO
N(従って、積分クリア回路STがON)し、フォトセン
サーSPは所定の電位Vccに設定される。そして、積分
クリア信号が消勢して積分クリア回路STがOFFされ
ると、フォトセンサーアレイSPに対する電荷の蓄積
(つまり、積分)がスタートする。このとき、シフトゲー
ト回路SGはOFFとなっている。ラインセンサーLSE
Nでの積分時間を制御するモニター用受光素子MSPに所
定量の電荷が蓄積されると、シフトゲート回路SGにシ
フトパルスが端子101を介して入力され、シフトゲー
ト回路SGがONすると、フォトセンサーSPの蓄積電
荷が、CCDシフトレジスタSRに転送され積分が終了
する。CCDシフトレジスタSRは、フォトセンサーS
Pのアレイから送られてきた蓄積電荷を、転送パルスに
同期して1セル分ずつ順次映像信号出力回路(図示せず)
に転送する。
【0043】本実施例では、狭スポット測光を、ライン
センサーLSENでの積分時間T1とラインセンサーLSEN
の基準部Rn中の画素(例えば32個)の出力の平均値L1
のデータとに基づいて行う(この測光値の演算は、後で
説明する図18中のステップ#930に相当する)。前
述したように、ラインセンサーLSENでの積分時間T1と
は、モニター用受光素子MSPに所定量の電荷が蓄積され
るに要する時間である。一様な輝度下においてモニター
用受光素子MSPに所定量の電荷が蓄積されると、ライン
センサーLSENの出力が最大出力の1/2(1/2レベル
とする)になるように所定量の電荷が定められている。
つまり、ラインセンサーLSENでの積分時間T1は被写体
輝度に応じて異なることとなり、ラインセンサーLSEN
の出力をそのまま輝度に変換することができない。そこ
で本実施例では、被写体輝度に応じて変化する積分時間
T1を利用して輝度を測定するようにしている。
【0044】しかしながら、ラインセンサーLSENに入
射する被写体光は一様な輝度を有しているわけではな
く、また、モニター用受光素子MSPとラインセンサーL
SENとは図11に示すように若干異なる位置に配置され
ているため、積分時間T1のみを用いた輝度の測定では
誤差が生じる。そこで、積分時間T1のみに基づいて得
られた輝度を補正する必要が生じるのであるが、本実施
例では、ラインセンサーLSENの平均(所定画素の出力の
全平均又は最大値と最小値との平均)出力の1/2レベ
ルからの偏差量に基づいて輝度を補正している。例え
ば、平均出力が1/2レベルの1/2のときには積分時
間T1から決まる輝度から1EVを減算し、逆に平均出
力が1/2レベルの1.4倍のときには積分時間T1から決
まる輝度に1/2EVを加算するように補正する。
【0045】前記積分時間T1は、各画素に対して同一
の輝度下で、画素出力が1/2レベルになるように設定さ
れており、従って例えば、積分時間t1,BV=5,画
素出力平均1/4レベル(1/2の半分)のとき、最終測光値B
V=4である。また、積分時間2t1,BV=4,画素
出力平均3/4レベルのとき、最終測光値BV≒4.4であ
る。
【0046】図9は、撮影画面G内に占める測光・焦点
距離検出エリアである。G0は、図11(A)に示すAF
センサー102を構成するラインセンサーLSENの受光
面と対応するAF素子エリアである。G1は、通常スポ
ット測光を行う測光装置34TのBVSP1測光素子エリ
アである。また、G2は、広範囲測光を行う測光装置3
4TのBVAM測光素子エリアである。
【0047】図10は、ファインダー画面内の表示であ
る。同図に示すように、使用されているエリア,スペッ
クの表示が行われる。D0は、常に表示されるAFエリ
ア表示である。D1は、測光装置34Tで行われる通常
測光エリアに対応するBVSP1エリア表示である。D2
は、AFセンサー102の一部を用いて行われる狭スポ
ット測光エリアに対応するBVSP2エリア表示である。
同図中、「Hi」,「SHA」は、共に表されている
が、実際にはそれぞれハイライト基準露光,シャドウ基
準露光に際して選択的に表示されるものである。
【0048】次に、本実施例が用いられた一眼レフカメ
ラの制御動作を、図12〜図18のフローチャートに基
づいて説明する。尚、フローチャートにおいて用いるフ
ラグの説明を後記表1に示す。
【0049】撮影準備スイッチS1又はスポットAEス
イッチSSP1をONすると、マイコンμC(図8)の割り
込み入力端子INT1に、ハイレベルからローレベルへ
と変化する信号が入力され、これによりマイコンμC
は、図12に示す割込処理INT1を実行する。
【0050】まず、マイコンμCは、ステップ#6でフ
ラグ及び変数をすべてリセットする。そして、ステップ
#8でタイマーTLをリセットした後、スタートさせ
る。次に、ステップ#10において、測光装置34Tで
通常スポット測光又は広範囲測光によって得られた測光
値BVSP1(通常スポット測光値)及び測光値BVAM(広範
囲測光値)を入力する。また、このときフィルム感度読
取装置109で読み取られたDXコードからフィルム感
度値SVを入力する。
【0051】次に、ステップ#20で補助光発光を示す
補助光モードフラグMFがセットされている(補助光M
F=1)か否か判定する。セットされていなければ、ス
テップ#50でフラグINBSPF(狭スポット測光を
禁止するフラグ)をリセットした後、ステップ#60に
進み、AFセンサー102(図8)の積分をスタートさせ
る。
【0052】ステップ#20で、補助光モードフラグM
Fがセットされていれば、ステップ#30で補助光発光
を指令する信号を補助光用光源104へ出力することに
より補助光を発光させ、ステップ#40に進む。ステッ
プ#40では、フラグINBSPFをセット(INBS
PF=1)した後、ステップ#60に進み、AFセンサ
ー102の積分をスタートさせる。ここでフラグINB
SPFをセットする(INBSPF=1)のは、補助光を
発光させた状態で狭スポット測光を行うと、被写体から
反射された補助光(一般的に用いられている近赤外線の
ほか赤色の可視光線も含む)によって間違った測光値が
得られるからである。
【0053】AFセンサー102の積分をスタートさせ
た後(#60)、前記端子100(図28)に与えられる積
分クリア信号の消勢に応答して、積分用のタイマーTIN
Tをスタートさせ(#70)、測光演算を行う(#80)。
【0054】ここで、図14に示す測光演算のサブルー
チンを説明する。ステップ#400でスポットAEスイ
ッチSSP1がONされているか否か判定する。このスポ
ットAEスイッチSSP1(図8)は、先に述べたように、
図5に示す釦51を1段以上深く押し込んで、スイッチ
バネ52で接触パターン55と56とを導通させたとき
にONするものである。
【0055】ステップ#400でスイッチSSP1がON
状態でなければ、スイッチSSP1とSSP2が共にOFF状
態であって、AEロックが選択されていないので、ステ
ップ#530で通常スポット測光でのAEロック状態に
あることを表すフラグAELFSP1,狭スポット測光で
のAEロック状態にあることを表すフラグAELFSP2
をそれぞれリセットし(AELFSP1,AELFSP2=
0)、ステップ#540で制御用の輝度値を表すBVCに
f(BVAM,BVSP1)をセットした後、リターンする。
f(BVAM,BVSP1)は、ステップ#10(図12)で入
力された通常スポット測光値BVSP1や広範囲測光値B
VAMについて、予め設定された重みづけ,平均等によっ
て行う演算を意味する。
【0056】ステップ#400でスイッチSSP1がON
状態であれば、ステップ#410でスポットAEスイッ
チSSP2がONされているか否か判定する。このスイッ
チSSP2(図8)は、先に述べたように、図5に示す釦5
1を2段目まで深く押し込んで、スイッチバネ53で接
触パターン57と58とを導通させたときにONするも
のである。
【0057】ステップ#410でスイッチSSP2がON
状態でなければ、ステップ#490でフラグAELFSP
1がセットされているか(フラグAELFSP1=1)否か判
定する。そして、フラグAELFSP1がセットされてい
ればステップ#520に進み、セットされていなければ
ステップ#500でBVCに輝度BVSP1をセットした
後、ステップ#510でフラグAELFSP1をセットす
る(AELFSP1=1)。そして、ステップ#520でフ
ラグAELFSP2をリセット(AELFSP2=0)した後、
リターンする。
【0058】ステップ#410でスイッチSSP2がON
状態であれば、ステップ#420でフラグAELFSP2
がセットされている(AELFSP2=1)か否か判定す
る。セットされていればステップ#480へ進み、セッ
トされていなければステップ#430で、スポット測光
可能を表すフラグOKSPFがセットされている(OK
SPF=1)か否か判定する。セットされていなければ
ステップ#480へ進み、セットされていればステップ
#440へ進んで、フラグINBSPFがセットされて
いる(INBSPF=1)か否か判定する。フラグINB
SPFがセットされていれば、補助光発光モードである
ので、ステップ#480へ進む。このように補助光発光
モードではステップ#450〜#470がスキップさ
れ、狭スポット測光は行われないことになるが、スイッ
チSSP1のみがONのときの通常スポット測光に関して
はステップ#490〜#520のルーチンにINBSP
Fの判定ステップが存在しないことから分かるように補
助光発光モードであっても通常スポット測光が行いうる
ようになっている。これは補助光発光モードは、もとも
とAFのためのものであって、本実施例のAFセンサー
を用いる狭スポット測光はAFセンサーの動作に伴って
行われるから、補助光発光と測光のタイミングをずらす
ことができないが、本実施例の通常測光はAFセンサー
とは別個のもので行うので、補助光発光とのタイミング
をずらして行うことができるのを考慮したためである。
【0059】ステップ#440でフラグINBSPFが
セットされていなければ、ステップ#450で測光値B
VSP2の演算(図18)を行う。ここで、図18に示す測
光値BVSP2の演算のサブルーチンを説明する。このサ
ブルーチンでは、スイッチS1がOFFの状態でスイッ
チSSP2がONされた場合を考慮し、相関演算やDF量
が所定値より大きいか否かの判定等を行っている。な
お、本発明の第1実施例では、一度合焦状態が得られる
まで、フラグOKSPFによってDF量が所定値よりも
大きいときには狭スポット測光が行われないように制御
している(図14のステップ#430)が、このステップ
#430を削除することも可能である。この場合には、
一度合焦状態が得られたか得られなかったかにかかわり
なく、図18に示した測光値BVSP2演算が行われる。
【0060】まず、ステップ#900で、前記基準部R
n及び参照部LnからのデータRN及びLNに基づいて相関
演算を行う。相関演算は、基準部Rnと参照部Lnとにつ
いて、1ピッチずつずらしながらRnとLnとのデータ比
較を行うことにより、それらがラインセンサーLSEN上
で何ピッチずれているかを調べることにより行う。この
相関演算は、後述する図13のステップ#280での相
関演算と同じであるが、図13の相関演算(#280)が
撮影準備スイッチS1がONになっているときだけ行わ
れるものであるのに対し、この図18のステップ#90
0の相関演算はスイッチS1のON,OFFに拘らず、
スポットAEスイッチSSP1がONになっているときも
行われる。
【0061】次に、ステップ#910で、相関演算の結
果に基づき、AF不能か否かを判定する。このAF不能
とは、相関演算の結果得られたデータが、ローコントラ
ストの場合やデータの信頼性がない場合等のDF量算出
に使用不可能なデータであることをいう。
【0062】ステップ#910でAF不能であれば、ス
テップ#920で96個の画素の出力の平均を画素の出
力を表すL1にセットし、ステップ#930で画素デー
タL1と積分時間T1とから求めた測光値をBVSP2にセ
ットした後、リターンする。ステップ#910でAF不
能でなければ、ステップ#940でDF量を算出し、ス
テップ#950でDF量が所定値よりも大きいか否かを
判定する。本実施例では、前記所定値を±20mm(即
ち、左右に20mm)としている。なお、図15に示す
ように、通常の焦点検出の結果DF量が所定値よりも大
きいときにはフラグOKSPFがセットされないため、
図14のステップ#430の判定により図18に示す測
光値BVSP2演算は行われない(後述)のであるが、一度
合焦状態が得られた後は、フラグAFEFにより、撮影
準備スイッチS1が操作されている間はフォーカスロッ
ク状態となる。従って、このフォーカスロック状態でカ
メラの向きを変えると、その時のAFセンサー上の被写
体に対しては合焦状態が得られていないことになる。こ
の場合の対策を行っているのが図18のフローチャート
である。
【0063】ステップ#950で、DF量が所定値より
も大きくなければ、ステップ#960で、DF量に応じ
て、DF量1mmに対して1ピッチ(即ち、1画素)シフ
トさせた位置の画素32個を指定する。このシフトは、
図19に示す非合焦状態(前ピン/後ピン)における像の
シフトの方向に対応して行われる。尚、その場合、図1
9から分かるように前ピンと後ピンとでは像のシフト量
が異なるので、実際にはこの像のシフト量を考慮して前
記像のシフトを行うものとする。そして、ステップ#9
70で32画素の出力の平均をL1にセットし、ステッ
プ#930でT1,L1から測光値BVSP2を算出した
後、リターンする。このときの測光値は、前述したよう
に積分時間T1とセンサーの画素の出力の平均L1とで行
う。
【0064】先に述べたように、本実施例の特徴の一つ
は、位相差検出方式のAFセンサー102を構成するラ
インセンサーLSENの1列(基準部Rn)の一部を用いて測
光を行うに際し、DF量に応じて測光する領域をAFセ
ンサー102上でシフトさせる点にある。つまり、DF
量に応じて領域の大きさを変えずに測光領域の位置を変
更することになる。
【0065】ステップ#950でDF量が所定値よりも
大きければ、ステップ#990で48画素の出力の平均
をL1にセットし、ステップ#930でT1,L1から求
めた測光値をBVSP2にセットした後、リターンする。
【0066】このように、本実施例では、AFセンサー
102の1列(基準部Rn)の一部を用いて測光を行うに
あたり、DF量が所定値よりも大きいときには、測光に
用いる受光素子数(画素数)を多くすることにより測光領
域を増やすことにも特徴がある。
【0067】図14に戻り、ステップ#460でフラグ
AELFSP2をセットし(AELFSP2=1)、ステップ#
470でBVSP2をBVCにセットする。そして、ステッ
プ#480でAELFSP1をリセット(AELFSP1=0)
した後、リターンする。
【0068】図12に戻り、ステップ#90でキー操作
に対する制御を行う。ここで、図16に示すキー操作の
サブルーチンを説明する。
【0069】まず、ステップ#700で、ハイライトス
イッチSHIがON状態か否かを判定する。ON状態であ
れば、露光補正量を表すΔBVに+2.5EVをセットし
(#710)、ステップ#720に進む。ON状態でなけ
れば、ステップ#750でシャドウスイッチSSHがON
状態か否かを判定する。
【0070】ステップ#750で、シャドウスイッチS
SHがON状態でなければ、ステップ#720に進み、O
N状態であれば、ステップ#760でΔBVに−2.0E
Vをセットした後、ステップ#720に進む。
【0071】本実施例の特徴の一つは、先に図5及び図
7に関して述べたスポットAEL釦75の構造から分か
るように通常スポット測光と狭スポット測光との選択が
可能な構成において、ハイライト基準露光又はシャドウ
基準露光を狭スポット測光で行う点にある。
【0072】ステップ#720で、AELFSP2がセッ
トされている(AELFSP2=1)か否か判定する。セッ
トされていれば、ステップ#730でアップ/ダウンダ
イヤル72(図2)が操作されたか否か判定する。ステッ
プ#730でアップ/ダウンダイヤル72が操作されて
いなければリターンする。狭スポットのときは、アップ
/ダウンダイヤル72は+/−補正用のダイヤルとして
機能するので、ステップ#730でアップ/ダウンダイ
ヤル72が操作されていれば、ステップ#740で、ア
ップ/ダウンダイヤル72による+/−操作量を、露光
補正量を表す変数ΔEVにセットした後、リターンす
る。
【0073】このように、本実施例の特徴の一つは、絞
り値(AV)やシャッタースピード値(TV)の変更に用い
るアップ/ダウンダイヤル72のダイヤル操作機能が、
狭スポットAEロック時には、+/−の露出補正機能に
なる点にある。本実施例のように構成することにより、
AEロック時の露出補正操作を容易に行うことができ
る。
【0074】ステップ#720で、AELFSP2がセッ
トされていなければ(AELFSP2≠1)、ステップ#7
70でアップ/ダウンダイヤル72が操作されたか否か
判定する。操作されていなければリターンし、操作され
ていれば撮影モード設定スライドスイッチ74で設定さ
れたAEモード(絞り優先AEモード(Aモード)又はシ
ャッター優先AEモード(Sモード))に応じて、絞り値
(AV)又はシャッタースピード値(TV)の変更を行い
(#780)、リターンする。
【0075】図12に戻り、ステップ#100で露出演
算を行う。ここで、図17に示す露出演算のサブルーチ
ンを説明する。
【0076】まず、ステップ#800でAEロック時の
制御用の輝度値BVCと,フィルム感度読取装置109
からの信号に基づくフィルム感度値SVと,ハイライト
基準露光又はシャドウ基準露光の設定に基づく露出補正
値ΔBVとから露出値EVを求める。更に、ステップ#
810で、アップ/ダウンダイヤル72での露出補正に
より設定された露出補正値ΔEVを加えて露出値EVを
得る。ステップ#820で、撮影モード設定スライドス
イッチ74(図2)により設定された撮影モード(プログ
ラムAEモード(Pモード),絞り優先AEモード(Aモ
ード)又はシャッター優先AEモード(Sモード))に応じ
て、AV及びTVの露出演算を行い、リターンする。
【0077】図12に戻り、ステップ#110で表示を
行う。オンボディ表示は、図2に示す表示部76でTV
/AV表示等を行い、ファインダー画面内では先に説明
したような操作に応じた表示(図10)を行う。
【0078】次に、ステップ#120で撮影準備スイッ
チS1又はスポットAEスイッチSSP1がON状態か否か
を判定する。いずれかがON状態であれば、ステップ#
130でタイマーTLをリセットした後、スタートさせ
てステップ#10に戻る。ON状態でなければ、ステッ
プ#140でタイマーTLが信号スタートから10秒経
過したか否か判定する。経過していなければステップ#
10に戻り、経過していれば制御動作を停止する。
【0079】前記図12のステップ#60でスタートさ
せたAFセンサー102の積分が終了すると、マイコン
μC(図8)の割り込み入力端子INT2に、ハイレベル
からローレベルへと変化する信号が入力され、これによ
りマイコンμCは、図13に示す割込処理INT2を実
行する。
【0080】まず、積分は終了しているので、ステップ
#200で補助光をストップさせる。ステップ#210
でタイマーTINTをストップし、タイマーTINTをT1に
セットする。ステップ#220で、前記ラインセンサー
LSENの基準部Rn,参照部LnからマイコンμCのレジ
スタにデータをダンプし、それぞれ画素に対応する変数
(レジスタ)RN,LN(N=1,2,…)にメモリーする。
【0081】次に、ステップ#230で、撮影準備スイ
ッチS1がON状態か否かを判定する。スイッチS1がO
N状態でなければ、ステップ#240で合焦状態を表す
フラグAFEFをリセットし(AFEF=0)、ステップ
#250でローコントラストを含むAF不能を表すロー
コントラストフラグLCFをリセットし(LCF=0)、
ステップ#340で補助光モードフラグMFをリセット
し(補助光MF=0)、リターンする。ステップ#230
でスイッチS1がON状態であれば、ステップ#260
で合焦フラグAFEFがセットされている(AFEF=
1)か否か判定する。
【0082】合焦フラグAFEFがセットされていれ
ば、ステップ#340で補助光モードフラグMFをリセ
ットし(補助光MF=0)、リターンする。合焦フラグA
FEFがセットされていなければ、ステップ#270で
フラグLCFがセットされている(LCF=1)か否かを
判定する。セットされていれば、ステップ#340で補
助光モードフラグMFをリセットし(補助光MF=0)、
リターンし、セットされていなければステップ#280
で相関演算(前述のステップ#900(図18)での相関
演算と同様)を行う。
【0083】次に、ステップ#290でAF不能か否か
を相関演算の結果に基づき判定(前述のステップ#91
0(図18)での判定と同様)を行う。AF不能であれ
ば、ステップ#320で補助光モードフラグMFがセッ
トされているか(補助光MF=1)否かを判定する。補助
光モードフラグMFがセットされていなければ、ステッ
プ#350で補助光モードフラグMFをセットし(補助
光MF=1)、リターンする。補助光モードフラグMF
をセットするのは、補助光モードにセットすれば、AF
可能な状態となる場合があるからである。ステップ#3
20で補助光モードフラグMFがセットされていれば、
補助光発光したにもかかわらずAF不能状態にあるとい
うことなので、ステップ#330でローコントラストフ
ラグLCFをセットする(LCF=1)。ついで、ステッ
プ#340で補助光モードフラグMFをリセットし(補
助光MF=0)、リターンする。
【0084】ステップ#290でAF不能でなければ、
ステップ#300でAF動作制御を行う。ここで、図1
5に示すAF動作制御のサブルーチンを説明する。
【0085】相関演算(図13中のステップ#280)の
結果に基づき、ステップ#600でDF量を算出する。
次に、ステップ#610でDF量が所定値よりも大きい
か否か判定する。本実施例では、前記と同様に(図18
のステップ#950)、所定値を±20mm(即ち、合焦
状態のときの位置から左右に20mm)とし、それを目
安としている。
【0086】DF量が所定値よりも大きければ、ステッ
プ#620で、フォーカシングのためのレンズ駆動を行
った後、リターンする。DF量が所定値以下であれば、
ステップ#630でオーケースポットフラグOKSPF
をセットする(OKSPF=1)。このフラグOKSPF
は、狭スポット測光を許可するためのフラグであり、ス
テップ#610,#630に示すようにDF量が小さい
ときのみセットされる。DF量が大きいときは、OKS
PF=0であるから図14中のステップ#430で、フ
ラグOKSPFがセットされているか否かを判定するこ
とによって、ステップ#450〜#470がスキップさ
れ狭スポット測光が禁止されることになる。
【0087】上記のように、DF量が所定値よりも大き
くない場合にのみ、狭スポット測光を可能とする(フラ
グOKSPFをセットする)のは、図19に示すよう
に、DF量が大きすぎると、ファインダー画面内におい
て見える像の形成位置と、ラインセンサーLSEN上に形
成される像の形成位置とが、異なってくるためである。
尚、図19は、DF量を変化させた場合の基準部Rn上
の像の移動及びボケ具合(像の広がり具合)を示してお
り、同図中の数値はDF量を表し、DF量が0のとき合
焦状態、+側では前ピン状態、−側では後ピン状態であ
る。
【0088】上記のように、本実施例の特徴の一つは、
アレイ状に配された複数の受光素子列における所定の範
囲の受光素子から得られた電気信号に基づいて、測光と
AFのためのデフォーカス量の検出を行う測光装置にお
いて、DF量が所定値よりも大きい場合には、狭スポッ
ト測光を禁止するようにマイコンμCが制御する点にあ
る。
【0089】図15に戻って、ステップ#640で、合
焦状態にあるか否かを判定する。合焦状態でなければス
テップ#620でフォーカシングのためのレンズ駆動を
行った後、リターンする。合焦状態にあるならば、ステ
ップ#650で合焦フラグAFEFをセット(AFEF
=1)した後、リターンする。
【0090】図13に戻り、ステップ#310ではAF
不能でないので、ローコントラストフラグLCFをリセ
ットする(LCF=0)。次に、ステップ#340で補助
光モードフラグMFをリセットし(補助光MF=0)、リ
ターンする。
【0091】図20は、上記第1実施例の変形例に用い
られるCCDセンサーチップ(測光用シリコンフォトセ
ルSPCを含む)の構成を示している。この変形例で
は、上記第1実施例のようにAFセンサー102で測光
を行うのではなく、別の回路を用いる構成となってい
る。
【0092】位相差検出方式のAFセンサーにおいて
は、ラインセンサーの基準部Rnと参照部Lnとの間にス
ペースを設けることができるため、同図に示すように、
そのスペースに狭スポット測光に用いるセンサーとして
シリコンフォトセルSPCを配置することができる。従
って、AFの制御とは無関係に狭スポット測光を行いう
るように構成されていても、コンパクトな構成になって
いる。また、基準部Rnと参照部Lnとの間は、撮影光学
系の光軸AX(図21)上に相当する位置であるため、か
かる構成により、撮影画面の中央をそのまま測光するこ
とが可能となる。また、AFセンサーと同一チップ20
0上に回路CKTを設けることによって、積分型のセン
サーを構成し、低輝度領域の測光を可能としている。
尚、通常スポット測光及び広範囲測光は、前述の実施例
と同様に測光装置34Tで行われる。上記実施例に沿う
と、この図20の測光センサー(SPC及びCKT)は、
狭スポット測光用に用いられるが、別の実施例として、
この測光センサーを通常スポット測光や広範囲測光に供
してもよい。
【0093】同図中、SPは、基準部Rnと参照部Lnか
ら成るフォトセンサーアレイである。STは、フォトセ
ンサーアレイを初期設定する積分クリア回路である。S
RはCCDシフトレジスタであり、SGはフォトセンサ
ーアレイSPに蓄えられた蓄積電荷をCCDシフトレジ
スタSRに転送するシフトゲート回路である。
【0094】図21は、本変形例に用いられる焦点検出
モジュール18の構成を示している。焦点検出モジュー
ル18は、AFセンサー,光学系等から成り、AFセン
サー及びシリコンフォトセルSPCに光を導くように構
成されている。
【0095】図21において、視野マスク22は、焦点
検出のための視野を規定するためのもので、矩形開口2
2aを有する。この視野マスク22は、モジュール本体
18aの係合孔18b及び係合切欠き18cにそれぞれ
係合する弾性脚部22b,22cを有し、コンデンサレ
ンズ4をモジュール本体18aの開口部18dに固定保
持するコンデンサレンズ押さえ手段を兼ねている。な
お、視野マスク22は、ミラーボックス底壁16(図3)
の下方にあって、上記予定結像面FS(図4)よりも光学
的には後方に位置するが、ミラーボックス底壁16に固
定し、予定結像面FSの位置にあるように設けてもよ
い。
【0096】光路屈曲用ミラー24は、副ミラー14
(図3)で屈曲された主光軸AXに対して45°の傾きを
もつようにモジュール本体18aに、例えば接着によっ
て固定される。そして、副ミラー14で反射した後、視
野マスク22の矩形開口22a及びコンデンサレンズ4
を通過した光束を、カメラの前方に向けて反射する。
【0097】赤外カットフィルター26は、可視光波長
域の光に比べて遠くに結像する赤外波長域の光(CCD
アレイは赤外波長域にも感度をもっている)をカットす
るためのもので、モジュール本体18a内で光路屈曲用
ミラー24の前方(光学的には後方)に、モジュール本体
18a下方から挿入して接着等により固定する。フィル
ター26取付け後にモジュール本体18aに不図示の遮
光板が取り付けられる。
【0098】34は、再結像レンズ6,8を有する透明
プラスチックから成る透明板で、再結像レンズ6,8は
この透明板34に受光素子パッケージ20側(光学的に
後方)を凸球面とする平凸レンズとして形成されてい
る。この実施例の場合、再結像レンズ6,8は、互いに
分離させて形成されている。7は、スポット測光用の再
結像レンズであり、6と同じように形成されており、光
軸(AX)中心上に置かれている。
【0099】再結像レンズ6,8に対応する一対の開口
部10a,10bを有する絞りマスク10は、30〜6
0μm程度の厚さの薄板から成り、モジュール本体18
aと透明板34とで挟持することによって、モジュール
本体18aに保持される。即ち、モジュール本体18a
は、底部が平坦に形成された矩形開口18eを有し、こ
の矩形開口18e内に絞りマスク10,透明板34が順
に挿入され、絞りマスク10は、その矩形開口の平坦な
底壁と透明板34の平坦面とに密着して挟持される。
【0100】尚、矩形開口18eの底壁には、主光軸A
Xを中心とする透孔18fが形成されるとともに、一対
のピン18gが植設されているが、これらのピン18g
は、絞りマスク10,透明板34に形成された穴10
c,34aにそれぞれ嵌合し、主光軸AXに垂直な平面
内における絞りマスク10及び透明板34の位置決めを
行う。開口部10dは、測光素子(シリコンフォトセル)
SPCへの光を規制する絞りマスクで、10a,10b
と同様に構成されている。但し、透明板34の上記矩形
開口底壁への固定は、接着や熱加締め等で行う。
【0101】受光素子パッケージ20は、台板20a上
に1列に配置されたCCDアレイチップ36を、その台
板とスペーサー(不図示)及びカバーガラス20cで封入
したものであり、38はCCDアレイの出力端子であ
る。
【0102】本変形例の特徴は、図20及び図21に示
すように、位相差検出方式のAFセンサーチップ上に、
AE用のセンサーとしてシリコンフォトセルSPCを設
け、MOS回路でチップを構成し、更に、AF用・AE
用のそれぞれの再結像レンズが形成された1枚のプラス
チック製の透明板34と、AF用・AE用のそれぞれの
絞り用穴が形成された1枚の板から成る絞りマスク10
とを設けた点にある。かかる構成によって、本変形例全
体のコンパクト化を図ることができる。
【0103】図22は、本変形例の撮影画面J内に占め
るSP1測光エリア(BVSP1測光素子エリア)J1,SP
2測光エリア(BVSP2測光素子エリア)J2及びSP3測
光エリア(BVAM測光素子エリア)J3を示している。S
P1測光エリアは、測光装置34Tによって通常スポッ
ト測光される範囲(スポットサイズ:5φ)である。SP
2測光エリアは、シリコンフォトセルSPCによって狭
スポット測光される範囲(スポットサイズ:1φ)であ
る。SP3測光エリアは、測光装置34Tによって広範
囲測光される範囲である。
【0104】図23は、測光装置34Tを構成する測光
素子チップである。この測光素子チップは、ユニポーラ
(MOS)素子とセンサーとから成るチップであって、通
常スポット測光用のシリコンフォトセルSP1と,広範
囲測光用のシリコンフォトセルSP3と,対数圧縮用の
回路であるダイオードアンプOP1及びOP2と,出力
切換用のマルチプレクサMPLXとで構成されている。
同図から分かるように、測光装置34Tは、対数圧縮を
行う構成とはなっているが、積分型センサーの構成とは
なっていない。尚、測光装置34Tは、前述の第1実施
例に用いられているものと同じものである。
【0105】図24は、図20に示す測光用のシリコン
フォトセルSPCと,このシリコンフォトセルSPCか
らの電荷を蓄積、制御するための回路CKTを示してい
る。ここで、MOSトランジスタQ1,Q2,コンデンサ
ーC1,MOSトランジスタQ4については、本出願人が
特願平1−334472号において提案したものと同様
に構成されている。この構成で、MOSトランジスタQ
1をサブスレッショールド電流が流れる領域で動作させ
ることにより受光素子P1から出力される電流を対数圧
縮した電流とし、コンデンサーC1へ蓄積する。但し、
基板への電圧制御は必要であるが、これに関しては本出
願人が特願平1−334472号において開示した構成
を採用すればよく、本変形例では説明を省略する。
【0106】上記のように、本変形例は、シリコンフォ
トセルSPC及び回路CKTを搭載したCCDセンサー
チップを用いることによって、対数圧縮を行う積分型セ
ンサーの構成となっているので、低輝度領域の測光が可
能である。
【0107】図24中、トランジスタQ4はコンデンサ
C1の電荷リセットを行い、トランジスタQ3はコンデン
サーC1への積分制御を行う。ここで、PN接合フォト
ダイオードP1が、図20におけるSPCの感光部を構
成し、そのアノードが第1のnチャンネルMOSトラン
ジスタQ1のドレインとゲート及び第2のnチャンネル
MOSトランジスタ2bのゲートに接続されている。ま
た、フォトダイオードP1のカソードには、DC電圧VD
D1が、第1MOSトランジスタQ1のソースにはDC電
圧VSS1が、第2MOSトランジスタQ2のドレインに
は、DC電圧VDD2が印加されている。
【0108】更に、第2MOSトランジスタQ2のソー
スは、積分用のコンデンサーC1を介してDC電圧VSS2
に接続されている。一方、第1MOSトランジスタQ1
の基板にはDC電圧VSUB1が印加され、第2MOSトラ
ンジスタQ2の基板は、第2MOSトランジスタQ2が第
1MOSトランジスタQ1と同一の基板上又はウェル内
に形成される場合には、DC電圧VSUB1が印加され、第
2MOSトランジスタQ2が第1MOSトランジスタQ1
と異なる基板上又はウェル内に形成される場合には、D
C電圧VSUB2が印加又は第2MOSトランジスタQ2の
ソースに接続される。
【0109】図25は、本変形例におけるシリコンフォ
トセルSPCによる測光値BVSP2演算のフローを示し
ている。本変形例では、以下に示すようにして、光電流
IPの積分値が対数圧縮され、第2MOSトランジスタ
Q2のソースとコンデンサC1の接続点の電圧V0とな
る。尚、図25は、図18に示すフローを本変形例用に
変更したものであり、本変形例は測光値BVSP2演算の
制御動作が異なるほかは、前記第1実施例と同様の構成
になっている。その他のフローチャートに関しては、ス
ポット測光可能を表すフラグOKSPFの設定・判定を
フローから除けば、動作上の問題は生じない。
【0110】まず、コンデンサC1の積分時間を司るタ
イマーT1に1msecをセットする(#1010)。こ
のT1を1msecとする設定で、BV=−2〜17の
範囲の測光が可能である。また、T1が25msecでB
V=−7〜12、T1が2-5msecでBV=3〜22
の範囲の測光がそれぞれ可能である。
【0111】積分制御では、まずリセットパルスφRを
トランジスタQ4のゲートに印加し、コンデンサーC1を
リセットした後(#1020)、ゲートパルスφGをトラ
ンジスタQ3のゲートに加えて該トランジスタQ3をON
にすることにより、積分を開始させる(#1030)。ス
テップ#1040で一定時間T1の計測を行う。一定時
間経過後、トランジスタQ3をOFFにして、積分を終
了する(#1050)。マイコンμCは、コンデンサーC
1の出力をバッファ201を通して入力し、A/D変換
を行ってデータを入力する(#1060)。このデータに
基づいてステップ#1070で、測光値BVSP2を算出
する。
【0112】ステップ#1090で、BVSP2≦KBV1
(所定値)か否か判定する。BVSP2≦KBV1であればステ
ップ#1100でタイマーT1に25msecをセットし
た後、ステップ#1020に戻る。BVSP2>KBV1であ
れば、ステップ#1110でBVSP2≧KBV2(所定値)か
否か判定する。BVSP2≧KBV2であればステップ#11
20でT1に2-5msecをセットした後、ステップ#
1020に戻る。BVSP2<KBV2であればステップ#1
080でBVCにBVSP2をセットした後、リターンす
る。
【0113】上記のように、この変形例は、被写体を測
光するシリコンフォトセルSPCと,このシリコンフォ
トセルSPCによって得られた光電流を対数圧縮変換し
てコンデンサーC1に蓄積する回路CKTとを有するこ
とを特徴としている。しかも、コンデンサーC1に蓄積
された電圧から測光値を算出し、その測光値に基づき、
被写体の測光領域が低輝度であるほどコンデンサC1の
積分時間を大きくするように、回路STの動作を制御す
るマイコンμCとを有することを特徴としている。つま
り、この変形例では、光電流を対数圧縮変換してコンデ
ンサーC1に蓄積し、蓄積された電圧から測光値を得る
タイプのセンサーをカメラの測光に使用し、輝度に応じ
て積分時間を変える構成となっているので、測定輝度範
囲を広げることができるのである。
【0114】また、本変形例の構成では、1チップ上
で、MOS回路のみでAFセンサーと測光センサーを作
ることができるので、製造工程がBiCMOSと比べて
簡単であり、低コスト化を図ることができる。
【0115】図26は、本発明の第2実施例における焦
点検出エリアを示している。本実施例は、多点焦点検出
の実施例である。Hbは、第1実施例と同じく、光軸を
挟んで位相差方式のAFを行うもので、エリアHa,Hc
は、軸外AFセンサー軸外で位相差の焦点検出を行うも
のである。この方式は、本出願人が特開昭63−172
209号において詳細に述べているため、詳細について
は説明を省略する。
【0116】本実施例の特徴となる点は、上記焦点検出
エリア内に光軸を挟む位相差検出では、AFセンサーを
用いてスポット測光を可とするが、エリアHa,Hcのよ
うに光軸外のエリアでは、AFセンサーを用いたスポッ
ト測光を行わないことにある。この理由は、図27に示
すように、エリア内に光軸を挟んでいないと、DF量の
ずれによる像の中心からのずれが大きくなり、測定した
いスポットの像の測光値が得られないことが多いためで
ある。尚、図27は、エリアHcについて、図19と同
様にDF量を変化させた場合の基準部Rn上の像の移動
及びボケ具合(像の広がり具合)を示しており、同図中の
数値はDF量を表し、DF量が0のとき合焦状態、+側
では前ピン状態、−側では後ピン状態を示している。
【0117】本実施例のように、多点焦点検出のAFセ
ンサーを用いて測光するものにおいて、軸外AFセンサ
ーでは測光しない構成とすることによって、DF量の違
いに起因する誤った露出制御を回避することができる。
【0118】
【表1】
【0119】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る第1の
測光装置によれば、AFセンサーを成すアレイ状に配さ
れた複数の受光素子列における所定の範囲の受光素子か
ら得られた電気信号に基づいて測光を行う測光装置にお
いて、前記AFセンサーの出力に基づいて得られたデフ
ォーカス量が所定値よりも大きい場合、禁止手段によっ
て前記測光が禁止されるので、DF量の違いに起因する
誤った露出制御を回避することができるという効果があ
る。それにより、DF量によって測光が影響を受けたこ
とに気付かずに、撮影が行われるといったことがなくな
る。
【0120】また、本発明に係る第2の測光装置によれ
ば、AFセンサーを成すアレイ状に配された複数の受光
素子列における所定の範囲の受光素子から得られた電気
信号に基づいて測光を行う測光装置において、前記AF
センサーの出力に基づいて得られたデフォーカス量に応
じて、測光する領域の大きさを変えずに測光領域の位置
を変更する制御手段を設けたので、DF量の違いに起因
する誤った露出制御を回避することができるという効果
がある。それにより、DF量によって測光が影響を受け
たことに気付かずに、撮影が行われるといったことがな
くなる。
【0121】また、本発明に係る第3の測光装置によれ
ば、AFセンサーを成すアレイ状に配された複数の受光
素子列における所定の範囲の受光素子から得られた電気
信号に基づいて測光を行う測光装置において、前記AF
センサーの出力に基づいて得られたデフォーカス量が所
定値よりも大きい場合、前記測光に用いる受光素子数を
多くすることにより測光領域を増やす制御手段を設けた
ので、DF量の違いに起因する誤った露出制御を回避す
ることができるという効果がある。それにより、DF量
によって測光が影響を受けたことに気付かずに、撮影が
行われるといったことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカメ
ラボディを斜め前方から見たときの外観を示す斜視図。
【図2】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカメ
ラボディを斜め後方から見たときの外観を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカメ
ラ内部の光学系の配置を示す断面図。
【図4】本発明の第1実施例に用いられる位相差検出方
式のAFセンサーによる焦点検出の原理を説明するため
の図。
【図5】本発明の第1実施例に用いられるスポットAE
L釦の内部構造を示す断面図。
【図6】第1実施例に用いられるスポットAEL釦の接
触パターンを示す平面図。
【図7】第1実施例に用いられるスポットAEL釦の接
触パターンを示す平面図。
【図8】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカメ
ラの回路構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカメ
ラの撮影画面内に占めるAF素子エリア及び測光素子エ
リアを示す図。
【図10】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラのファインダー内の表示を示す図。
【図11】本発明の第1実施例に用いられるAFセンサ
ーの要部構成及び測光領域使用部を示す図。
【図12】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作のメインルーチンを示すフローチャー
ト。
【図13】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作における積分終了時の割り込み処理を示
すフローチャート。
【図14】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作における測光演算処理を示すフローチャ
ート。
【図15】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作におけるAF処理を示すフローチャー
ト。
【図16】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作におけるキー操作処理を示すフローチャ
ート。
【図17】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作における露出演算処理を示すフローチャ
ート。
【図18】本発明の第1実施例が用いられた一眼レフカ
メラの制御動作における測光値BVSP2演算処理を示す
フローチャート。
【図19】本発明の第1実施例を構成するAFセンサー
を構成する基準部のラインセンサーにおいて、DF量を
変化させたときの基準部に形成される像の変化を示す
図。
【図20】第1実施例の変形例に用いられるAFセンサ
ーを構成するCCDセンサーチップの概略構成を示す
図。
【図21】第1実施例の変形例を構成するAFセンサー
モジュールの構成を示す分解斜視図。
【図22】第1実施例の変形例が用いられた一眼レフカ
メラの撮影画面内における測光エリアを示す図。
【図23】本発明の第1実施例及びその変形例に用いら
れる測光装置を構成する測光素子チップを示す回路図。
【図24】第1実施例の変形例に用いられるAFセンサ
ーを構成する測光用シリコンフォトセルSPCと測光用
シリコンフォトセルSPCからの電荷を蓄積,制御する
回路CKTとを示す回路図。
【図25】第1実施例の変形例における測光値BVSP2
演算処理を示すフローチャート。
【図26】本発明の第2実施例に用いられる一眼レフカ
メラによる撮影画面における焦点検出領域を示す図。
【図27】本発明の第2実施例を構成するAFセンサー
の基準部において、DF量を変化させたときの基準部に
形成される像の変化を示す図。
【図28】本発明の第1実施例を構成するAFセンサー
の要部構成を示す概略図。
【符号の説明】
B …カメラボディ L …交換レンズ F0 …フィルム面 FS …予定結像面 G …撮影画面 G0 …AF素子エリア G1 …BVSP1測光素子エリア G3 …BVAM測光素子エリア D0 …AFエリア表示 D1 …BVSP1エリア表示 D2 …BVSP2エリア表示 MSP …モニター用受光素子 LSEN …ラインセンサー Rn …基準部 Ln …参照部 2 …撮影レンズ 4 …コンデンサレンズ 6,8 …再結像レンズ 10 …絞りマスク 12 …主ミラー 14 …副ミラー 16 …ミラーボックス底壁 16a …開口部 18 …焦点検出モジュール 18a …モジュール本体 20 …受光素子パッケージ 22 …視野マスク 24 …光路屈曲用ミラー 26 …赤外光カットフィルタ 28 …焦点板 30 …ペンタプリズム 32T …接眼レンズ 33T …コンデンサレンズ 34T …測光装置 35T …透過型液晶 50a〜50c …接触パターン 51 …釦 52,53 …スイッチバネ 54 …摺動接片 55〜58 …接触パターン 70 …メインスイッチレバー 71 …レリーズ釦 72 …アップ/ダウンダイヤル 73 …AF補助光発光窓 74 …撮影モード設定スライド 75 …スポットAEL釦 76 …表示部 μC …マイコン 34T …測光装置 102 …AFセンサー 103 …AFモータ 104 …補助光用光源 105 …カメラボディ表示部 106 …ファインダー画面内表示部 107 …アップ/ダウン装置 108 …露出モード設定装置 109 …フィルム感度(DXコード)読み取り装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚本 剛也 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 湯川 和彦 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】AFセンサーを成すアレイ状に配された複
    数の受光素子列における所定の範囲の受光素子から得ら
    れた電気信号に基づいて測光を行う測光装置において、 前記AFセンサーの出力に基づいて得られたデフォーカ
    ス量が所定値よりも大きい場合、前記測光を禁止する禁
    止手段を設けたことを特徴とする測光装置。
  2. 【請求項2】AFセンサーを成すアレイ状に配された複
    数の受光素子列における所定の範囲の受光素子から得ら
    れた電気信号に基づいて測光を行う測光装置において、 前記AFセンサーの出力に基づいて得られたデフォーカ
    ス量に応じて、測光する領域の大きさを変えずに測光領
    域の位置を変更する制御手段を設けたことを特徴とする
    測光装置。
  3. 【請求項3】AFセンサーを成すアレイ状に配された複
    数の受光素子列における所定の範囲の受光素子から得ら
    れた電気信号に基づいて測光を行う測光装置において、 前記AFセンサーの出力に基づいて得られたデフォーカ
    ス量が所定値よりも大きい場合、前記測光に用いる受光
    素子数を多くすることにより測光領域を増やす制御手段
    を設けたことを特徴とする測光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0815604A (ja) * 1994-06-30 1996-01-19 Olympus Optical Co Ltd 焦点検出装置
JP2002341231A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Canon Inc 焦点検出装置、焦点調節量検出装置及び撮像装置
CN100447607C (zh) * 2005-02-08 2008-12-31 佳能株式会社 聚焦状态检测设备和光学仪器

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