JPH06174700A - 成分濃度計測装置及び計測方法 - Google Patents

成分濃度計測装置及び計測方法

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JPH06174700A
JPH06174700A JP4329606A JP32960692A JPH06174700A JP H06174700 A JPH06174700 A JP H06174700A JP 4329606 A JP4329606 A JP 4329606A JP 32960692 A JP32960692 A JP 32960692A JP H06174700 A JPH06174700 A JP H06174700A
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Japan
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component concentration
ultrasonic
aqueous solution
sine wave
wave signal
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JP4329606A
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Tetsuya Yamada
哲也 山田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一成分を含む水溶液の濃度測定を高精度に
行ない、また、二以上の成分を含む水溶液の濃度測定を
可能にする。 【構成】 正弦波信号発生器11は、出力信号の周波数
及び振幅を可変設定する機能を備え、発生した正弦波信
号を増幅度調整機能付き増幅器12を介して超音波発信
器2に供給する。超音波発信器2は超音波を発生し、測
定対象である水溶液中を伝搬させる。超音波受信器3
は、伝搬後の超音波を受信し、熱電対5による計測デー
タと共に増幅器6に入力する。増幅器6は入力信号をフ
ィルタリングした後、増幅してA/D変換器7に供給す
る。A/D変換器7は、入力信号をデジタル信号に変換
し、成分濃度演算器13に供給する。成分濃度演算器1
3は、超音波伝搬により得られた線形音速データと熱電
対5により得られた温度情報を用いて演算を行ない、水
溶液中の各成分の濃度を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プラントの反応
槽、混合槽等における複数成分を含む水溶液の各濃度を
測定する成分濃度計測装置及び計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種プラントでは、例えば反応槽内の生
成物(水溶液)濃度等の現状を把握し、その情報を基に
して反応槽内の各種制御を行なっている。上記反応槽内
の水溶液成分の濃度を測定する場合、従来では図4に示
す成分濃度計測装置により行なっている。
【0003】図4において、1は正弦波信号発生器で、
一定周波数の正弦波信号を発生する。この正弦波信号発
生器1から出力される正弦波信号は、超音波発信器2に
送られる。この超音波発信器2は、超音波受信器3と共
に反応槽4内の水溶液中に一定距離Lを保って配置され
る。超音波受信器3には、水溶液の温度を計測する熱電
対5が設けられている。上記超音波受信器3による受信
信号及び熱電対5の計測信号は、フィルタ付き増幅器6
により増幅された後、A/D変換器7の第1チャンネル
1CHに入力される。また、このA/D変換器7の第2
チャンネル2CHには、正弦波信号発生器1からの正弦
波信号が入力される。上記A/D変換器7は、入力信号
をデジタル信号に変換し、成分濃度演算器8に出力す
る。
【0004】上記の構成において、正弦波信号発生器1
から出力される一定周波数の正弦波信号は、超音波発信
器2により微小振幅の超音波パルスに変換される。この
超音波発信器2から出力される超音波パルスは、反応槽
4の水溶液中を伝搬して超音波受信器3で受信されて電
気信号に変換され、増幅器6でフィルタリング及び増幅
される。この増幅器6で増幅された信号は、A/D変換
器7によりデジタル信号に変換され、熱電対5の計測デ
ータと併せて成分濃度演算器8へ送られる。この成分濃
度演算器8は、増幅器6からのデータを演算処理し、反
応槽4内の水溶液成分の濃度を推定する。上記従来の成
分濃度計測装置は、微小振幅パルスを用いた音速法によ
る濃度推定方法で、次に示す(1)式 C0 =C0 (n,T) …(1) 但し、C0 :線形音速、n:濃度、T:温度 により、線形音速C0 を求め、更に熱電対による温度計
測情報を併せて利用して水溶液成分の濃度を推定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実際の反応槽では内部
に温度分布が生じているので、従来のように一点だけの
熱電対による計測温度を用い、線形音速の計測値を併せ
て濃度を推定する場合には誤差が生ずる。また、媒質に
二種以上の溶質成分が含まれる場合には線形音速と熱電
対データのみからは、情報の不足により各成分濃度の推
定は殆ど不可能である。
【0006】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、単一成分水溶液の高精度計測が可能であると共に、
二成分を含む水溶液の各濃度計測が可能な成分濃度計測
装置及び計測方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)
【0008】第1発明に係る成分濃度計測装置は、発生
する正弦波信号の周波数及び振幅を任意に可変設定する
機能を備えた正弦波信号発生器と、この正弦波信号発生
器により発生した正弦波信号を増幅する増幅度調整機能
付き増幅器と、この増幅器の出力信号に応じて超音波パ
ルスを発生し、測定対象である水溶液中に伝搬させる超
音波発信器と、上記水溶液中を伝搬した超音波パルスを
受信する超音波受信器と、上記水溶液の温度を測定する
温度測定手段と、上記超音波受信器による受信信号及び
上記温度測定手段による測定温度を増幅するフィルタ付
き増幅器と、この増幅器の出力信号をデジタル信号に変
換するA/D変換器と、このA/D変換器の出力データ
に基づいて演算処理を行ない、上記水溶液の成分濃度を
求める成分濃度演算器とを備えたことを特徴とする。 (第2発明)
【0009】第2発明に係る成分濃度計測方法は、正弦
波信号発生器から出力される正弦波信号の周波数を一定
に保持し、増幅器の増幅度の調整により超音波発信器で
発生する超音波パルスの音圧振幅を変えて水溶液中に伝
搬させ、超音波受信器により受信した信号及び熱電対の
計測データを用いて成分濃度演算器により水溶液の成分
濃度を算出することを特徴とする。 (第3発明)
【0010】第3発明に係る成分濃度計測方法は、上記
第2発明に係る成分濃度計測方法において、超音波パル
スの平面波伝搬がくずれる長い距離を伝搬させる計測条
件では、成分濃度演算器により成分濃度を計算する際、
音場の影響を補正して測定誤差を小さくすることを特徴
とする。 (第4発明)
【0011】第4発明に係る成分濃度計測方法は、正弦
波信号発生器から出力される正弦波信号の振幅を一定に
保持して周波数を変化させ、超音波発信器で発生する音
圧振幅一定で周波数の異なる超音波パルスを水溶液中に
伝搬させ、超音波受信器により受信した信号及び熱電対
の計測データを用いて成分濃度演算器により水溶液の成
分濃度を算出することを特徴とする。
【0012】
【作用】
(第1発明)
【0013】正弦波信号発生器は、発生する正弦波信号
の周波数を任意に調整することができ、また、この正弦
波信号発生器で発生した正弦波信号を増幅する増幅器
は、増幅度を任意に調整することができる。従って、超
音波発信器から出力する超音波パルスの周波数及び振幅
を任意に組合わせることにより、水溶液中の成分濃度を
推定するための計測情報を増やすことができる。この結
果、水溶液中の成分が一種類の場合には、高精度の濃度
推定が可能となり、成分が二種類の場合には、従来では
不可能であった濃度推定が可能となる。 (第2発明)
【0014】超音波発信器から発信する超音波パルスの
音圧振幅を変えて水溶液中を伝搬させることにより、線
形音速だけでなく非線形効果による線形音速の変化分、
即ち、位相シフトを取得でき、水溶液中の成分濃度を推
定するための計測情報を増やすことができる。この結
果、単一成分の水溶液、更には二成分を含む水溶液の濃
度を高精度で計測することができる。 (第3発明)
【0015】超音波パルスの平面波伝搬がくずれる長い
距離を伝搬させる計測条件では、測定精度が低下するの
で、このような計測条件で測定する場合には、計測情報
から成分濃度を計算する際、音場の影響を補正する。こ
れにより、超音波パルスの平面波伝搬がくずれるような
長い距離を伝搬させる計測条件であっても、測定誤差を
小さして高精度を保持することができる。 (第4発明)
【0016】超音波発信器から発信する超音波パルスを
音圧振幅一定で、周波数を変えて水溶液中を伝搬させる
ことにより、線形音速だけでなく非線形効果による線形
音速からの音速変化分を位相として取得でき、水溶液中
の成分濃度を推定するための計測情報を増やすことがで
きる。この結果、単一成分の水溶液、更には二成分を含
む水溶液の濃度を高精度で計測することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例に係
る成分濃度計測装置について説明する。
【0018】図1において、11は正弦波信号発生器
で、発生する正弦波信号の周波数及び電圧(振幅)を任
意に可変設定する機能を備えている。この正弦波信号発
生器11から出力される正弦波信号は、増幅器12を介
して超音波発信器2に送られる。上記増幅器12は、増
幅度を手動により任意に設定する機能を備え、増幅度の
設定により微小振幅の信号から音響的非線形効果を誘起
させる有限振幅波、例えば数百ボルトの正弦波信号を超
音波発信器2に印加し得るものである。
【0019】上記超音波発信器2は、超音波受信器3と
共に反応槽4内の水溶液中に一定距離Lを保って配置さ
れる。超音波受信器3には、水溶液の温度を計測する熱
電対5が設けられている。上記超音波受信器3による受
信信号及び熱電対5の計測信号は、フィルタ付き増幅器
6により増幅された後、A/D変換器7の第1チャンネ
ル1CHに入力される。また、このA/D変換器7の第
2チャンネル2CHには、正弦波信号発生器11からの
正弦波信号が入力される。このA/D変換器7は、入力
信号をデジタル信号に変換し、成分濃度演算器13に出
力する。この成分濃度演算器13は、増幅器6からのデ
ータを演算処理し、反応槽4内の水溶液成分の濃度を推
定する。次に上記成分濃度計測装置による測定方法につ
いて説明する。 (第1測定方法)
【0020】まず、最初は、増幅器12の増幅度を小さ
く、例えば「1」に設定すると共に、正弦波信号発生器
11から周波数f0 の正弦波複数周期バースト波を発生
させて計測を行なう。
【0021】上記正弦波信号発生器11から出力される
周波数f0 のバースト波は、増幅器12に入力される
が、この時点では増幅器12の増幅度が「1」であるの
で、正弦波信号発生器11から出力されるバーストはそ
のままの振幅で超音波発信器2に送られる。従って、超
音波発信器2からは、微小振幅の超音波パルスが出力さ
れ、反応槽4の水溶液中を伝搬して超音波受信器3で受
信され、電気信号に変換されて増幅器6によりフィルタ
リング及び増幅される。この増幅器6で増幅された信号
は、A/D変換器7によりデジタル信号に変換され、熱
電対5の計測データと併せて成分濃度演算器13へ送ら
れる。
【0022】次に増幅器12の増幅度を大きく設定して
上記と同様の計測を行なう。この場合には、正弦波信号
発生器11から出力される周波数f0 のバースト波は、
増幅器12により音響的非線形効果を誘起させる有限振
幅波、例えば数百ボルトの電圧まで増幅され、超音波発
信器2に入力される。これにより超音波発信器2から大
振幅の超音波パルスが水溶液中に出力され、超音波受信
器3により受信された信号が上記の場合と同様にして増
幅器6、A/D変換器7を介して成分濃度演算器13に
送られる。
【0023】成分濃度演算器13は、上記二つの測定情
報に基づき、線形音速C0 、非線形音速変化に対応する
非線形位相シフトΔφを計算する。このΔφは、超音波
発信器2から出力された有限振幅波がx=0からL(超
音波受信器3までの距離)まで伝搬した時の音響的非線
形効果による位相シフトであり、次式(2)により求め
られる。
【0024】
【数1】
【0025】但し、ω:送波角周波数、ρ0 :平均密
度、C0 :線形音速、B/A:非線形音響パラメータ、
L:伝搬距離、ΔP(x,t):音圧振幅(音波の圧力
振幅)。 なお、微小振幅では、音圧振幅ΔPが略「0」のため非
線形位相シフトΔφは略「0」となる。上式における線
形音速C0 は、ΔPの超音波データによる「伝達距離/
伝搬時間」から求めることができる。
【0026】そして、上記のようにして求めた線形音速
0 及び非線形位相シフトΔφと、熱電対温度Tのデー
タより、次式(3),(4)に示す校正式により各成分
の濃度n1 ,n2 を算出する。 C0 =C0 (n1 ,n2 ,T) …(3) Δφ=Δφ(n1 ,n2 ,T) …(4)
【0027】上記のように大振幅音波を送波する手段を
従来の装置に付加することにより、非線形位相シフトΔ
φを取得し、対象媒質の各成分濃度を推定するための計
測情報を増やすことができる。この結果、溶質が一種類
の場合には従来法より高精度な濃度推定が可能となり、
二種類の場合には従来法では不可能だった濃度推定が可
能となる。これにより、反応槽4内の生成物濃度等の現
状を把握し、その情報を基にして反応槽4内の各種制御
を行ない、反応効率を高められると共に反応槽4の最適
設計に役立てることができる。 (第2測定方法)
【0028】まず、正弦波信号発生器11で発生させた
周波数f0 の正弦波複数周期バースト波を増幅器12に
よる電圧増幅を行なわないで超音波発信器2に入力し、
この超音波発信器2から音圧振幅ΔP0 の超音波パルス
を水溶液中に伝搬させ、超音波受信器3で受信された信
号及び熱電対5の計測データを増幅器6、A/D変換器
7を介して成分濃度演算器13に入力する。
【0029】次に、正弦波信号発生器11で発生させた
周波数f0 のバースト波を増幅器12による電圧増幅を
行ない、音圧振幅ΔP1 (>ΔP0 )の超音波パルスを
伝搬させ、超音波受信器3で受信された信号及び熱電対
5の計測データを同様にして成分濃度演算器13へ取り
込む。
【0030】更に、正弦波信号発生器11で発生させた
周波数f0 のバースト波を増幅器12による電圧増幅を
行ない、超音波発信器2により音圧振幅ΔP2 (>ΔP
1 >ΔP0 )なる超音波パルスを伝搬させ、超音波受信
器3で受信された信号及び熱電対5の計測データを同様
にして成分濃度演算器13へ取り込む。上記の計測処理
を行なった後、成分濃度演算器13では、次の処理を行
なう。音圧振幅ΔP0 の超音波パルスと音圧振幅ΔP1
の超音波パルスの伝搬時間の差を位相差ΔΦ1 として求
める。ΔP1 の超音波パルスとΔP2 の超音波パルスの
伝搬時間の差を位相差ΔΦ2として求める。これらの結
果を図2のように示すと、その傾きは次の(5)式に示
す量に対応する。
【0031】
【数2】 線形音速C0 は、上記したようにΔPの超音波データに
よる「伝達距離/伝搬時間」から求めることができる。
【0032】そして、上記のようにして求めた線形音速
0 及び(B/A)/ρ0 と、熱電対温度Tのデータよ
り、次式(6),(7)に示す校正式により各成分の濃
度n1 ,n2 を算出する。 C0 =C0 (n1 ,n2 ,T) …(6) (B/A)/ρ0 =(B/A)/ρ0 (n1 ,n2 ,T)…(7) この計測方法によれば、単一成分の水溶液、更には二成
分を含む水溶液の濃度をより高精度で計測することがで
きる。 (第3計測方法)この計測方法は、超音波パルスが平面
波伝搬を逸脱するような長い距離を伝搬させるような条
件に適用する場合の例である。上記第2計測方法におい
て、図3に示した特性の傾きと非線形量との関係は、次
式(8)によって表される。
【0033】
【数3】
【0034】この(8)式は、超音波パルスが平面波で
伝搬するように比較的短い伝搬距離に対しては良い精度
で成立するが、平面波伝搬がくずれる長い伝搬距離に対
しては、精度が悪くなる。そこで、超音波パルスが平面
波伝搬を逸脱するような長い距離を伝搬させるような条
件で、水溶液成分の濃度測定を行なう場合には、上記
(8)式に修正を加えた次に示す(9)式を用いて成分
濃度を求める。
【0035】
【数4】 但し、L0 =a2 /λ、λ:波長、a:超音波振動子の
半径 しかして、濃度測定に際しては、上記第2計測方法と同
様にして計測を行ない、成分濃度演算器13において、
上記(9)式による演算を行なう。上記(9)式におい
て、
【0036】
【数5】
【0037】そして、上式(9)により求めた{(B/
A)+2}/ρ0 と、線形音速C0及び熱電対温度Tの
データより、次式(10),(11)に示す校正式によ
り各成分の濃度n1 ,n2 を算出する。 C0 =C0 (n1 ,n2 ,T) …(10) {(B/A)+2}/ρ0 ={(B/A)+2}/ρ0 (n1 ,n2 ,T) …(11)
【0038】この計測方法によれば、超音波パルスが平
面波伝搬を逸脱するような長距離伝搬を行なう条件にお
いても、単一成分の水溶液、更には二成分を含む水溶液
の濃度を高精度で計測することができる。 (第4計測方法)
【0039】この計測方法は、計測情報を増やす為に微
小振幅音波のみでなく、非線形効果を誘起し得る程度の
大振幅音波を音圧振幅一定で、送波周波数を変えて出力
するようにしたものである。
【0040】正弦波信号発生器11で発生させた周波数
0 の正弦波複数周期バースト波を増幅器12による電
圧増幅を行なって超音波発信器2に入力し、この超音波
発信器2から音圧振幅ΔP0 の超音波パルスを水溶液中
に伝搬させ、超音波受信器3で受信された信号及び熱電
対5の計測データを増幅器6、A/D変換器7を介して
成分濃度演算器13に入力する。
【0041】次に、正弦波信号発生器11で発生させた
周波数f1 のバースト波を増幅器12による電圧増幅を
行ない、音圧振幅ΔP0 なる超音波パルスを伝搬させ、
超音波受信器3で受信された信号及び熱電対5の計測デ
ータを同様にして成分濃度演算器13へ取り込む。
【0042】更に、正弦波信号発生器11で発生させた
周波数f2 のバースト波を増幅器12による電圧増幅を
行ない、超音波発信器2により音圧振幅ΔP0 で周波数
2(>f1 >f0 )なる超音波パルスを伝搬させ、超
音波受信器3で受信された信号及び熱電対5の計測デー
タを同様にして成分濃度演算器13へ取り込む。上記の
計測処理を行なった後、成分濃度演算器13では、次の
処理を行なう。周波数f0 の超音波パルスの伝搬時間を
位相ΔΦ0 として求める。周波数f1 の位相をΦ1 、周
波数f2 の位相をΦ2 とする。これを図3のように整理
すると、
【0043】
【数6】
【0044】そして、上記(12)式により求めた
{(2+B/A)}/ρ0 と、線形音速C0 及び熱電対
温度Tのデータより、上記第3計測方法において(1
0),(11)式に示した校正式により各成分の濃度n
1 ,n2 を算出する。
【0045】上記のように大振幅音波をと音圧振幅一定
で、周波数を変えて出力することにより、線形音速C0
のみならず、非線形効果による線形音速からの音速変化
分を位相Φとして取得でき、各成分濃度推定のための情
報を増やすことができ、単一成分の水溶液、更には二成
分を含む水溶液の濃度を高精度で計測することができ
る。上記実施例では、増幅器12の増幅度を手動で切換
える場合について説明したが、自動的に切換えるように
しても良いことは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、超
音波発信器から出力する超音波パルスの周波数及び振幅
を任意に組合わせることができ、これにより水溶液中の
成分濃度を推定するための計測情報を増やすことができ
る。
【0047】この結果、水溶液中の成分が一種類の場合
には、温度分布の影響を低減して高精度の濃度推定が可
能となり、成分が二種類の場合には、従来では不可能で
あった濃度推定が可能となる。これにより、例えば反応
槽内の生成物濃度等の現状を把握し、その情報を基にし
て反応槽内の各種制御を行ない、反応効率を高められる
と共に反応槽の最適設計に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る成分濃度計測装置のブ
ロック図。
【図2】本発明の成分濃度計測方法における計測位相シ
フトの整理法を示す図。
【図3】本発明の成分濃度計測方法におけるデータ整理
法を示す図。
【図4】従来の成分濃度計測装置のブロック図。
【符号の説明】
1 正弦波信号発生器 2 超音波発信器 3 超音波受信器 4 反応槽 5 熱電対 6 フィルタ付き増幅器 7 A/D変換器 8 成分濃度演算器 11 正弦波信号発生器 12 増幅器 13 成分濃度演算器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生する正弦波信号の周波数及び振幅を
    任意に可変設定する機能を備えた正弦波信号発生器と、 この正弦波信号発生器により発生した正弦波信号を増幅
    する増幅度調整機能付き増幅器と、 この増幅器の出力信号に応じて超音波パルスを発生し、
    測定対象である水溶液中に伝搬させる超音波発信器と、 上記水溶液中を伝搬した超音波パルスを受信する超音波
    受信器と、 上記水溶液の温度を測定する温度測定手段と、 上記超音波受信器による受信信号及び上記温度測定手段
    による測定温度を増幅するフィルタ付き増幅器と、 この増幅器の出力信号をデジタル信号に変換するA/D
    変換器と、このA/D変換器の出力データに基づいて演
    算処理を行ない、上記水溶液の成分濃度を求める成分濃
    度演算器とを具備したことを特徴とする成分濃度計測装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成分濃度計測装置におい
    て、正弦波信号発生器から出力される正弦波信号の周波
    数を一定に保持し、増幅器の増幅度の調整により超音波
    発信器で発生する超音波パルスの音圧振幅を変えて水溶
    液中に伝搬させ、超音波受信器により受信した信号及び
    熱電対の計測データを用いて成分濃度演算器により水溶
    液の成分濃度を算出することを特徴とする成分濃度計測
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の成分濃度計測方法におい
    て、超音波の平面波伝搬がくずれる長い距離を伝搬させ
    る計測条件では、成分濃度演算器により成分濃度を計算
    する際、音場の影響を補正して測定誤差を小さくするこ
    とを特徴とする成分濃度計測方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の成分濃度計測装置におい
    て、正弦波信号発生器から出力される正弦波信号の振幅
    を一定に保持して周波数を変化させ、超音波発信器で発
    生する音圧振幅一定で周波数の異なる超音波パルスを水
    溶液中に伝搬させ、超音波受信器により受信した信号及
    び熱電対の計測データを用いて成分濃度演算器により水
    溶液の成分濃度を算出することを特徴とする成分濃度計
    測方法。
JP4329606A 1992-12-09 1992-12-09 成分濃度計測装置及び計測方法 Withdrawn JPH06174700A (ja)

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