JPH06172829A - 微粉炭吹き込みにおける高炉の操業方法 - Google Patents

微粉炭吹き込みにおける高炉の操業方法

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JPH06172829A
JPH06172829A JP35022192A JP35022192A JPH06172829A JP H06172829 A JPH06172829 A JP H06172829A JP 35022192 A JP35022192 A JP 35022192A JP 35022192 A JP35022192 A JP 35022192A JP H06172829 A JPH06172829 A JP H06172829A
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JP
Japan
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pulverized coal
tuyere
blast furnace
furnace
blast
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Application number
JP35022192A
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English (en)
Inventor
Yasushi Takamoto
泰 高本
Yoshio Okuno
嘉雄 奥野
Kazuyoshi Yamaguchi
一良 山口
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微粉炭を吹き込む高炉操業方法において、微
粉炭に由来する未燃チャーの発生により微粉炭利用効率
が低下し、炉芯の通気・通液性が悪化するのを回避する
方法を提供する。 【構成】 還元鉄粉を微粉炭とともに吹き込むことによ
り、還元鉄粉の酸化・溶融還元・浸炭反応によって未燃
チャーの発生を抑制し、発生した未燃チャーが高炉炉芯
は蓄積するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予備還元した粉状の還
元鉄を含む粉体を微粉炭と共に送風羽口より高炉内に吹
込み、銑鉄を製造する高炉の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉で鉄鉱石から銑鉄を製造する還元材
および燃料として、主にコークスならびに微粉炭が利用
されている。最近では、高価なコークスの使用量を削減
し、そのかわりにコークス製造用に向かない安価な一般
炭を高炉吹込み用の微粉炭として利用し、この微粉炭の
銑鉄トンあたりの吹込み量を増加することにより、銑鉄
製造コストを削減することが指向されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に微
粉炭の吹き込み量を増加させると、高炉内羽口近傍で微
粉炭のガス化反応がスムーズに進行するのを妨げ、微粉
炭の未反応生成物である未燃チャーの発生量が増大し
て、以下の問題を生ずる。 (1)高炉炉頂より飛散する粉状の未燃チャーの量が増
大して、微粉炭利用効率が低下する。 (2)粉状の未燃チャーが高炉炉芯に蓄積して、炉芯不
活性現象が生じ、高炉に操業異常が発生する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するものであって、微粉炭吹込みにおける高炉の操業
方法において、Fe23 がFeまで還元されたときの
還元率を100%として、この還元率が60%以上の予
備還元鉄粉を含む粉体を送風羽口より高炉内に吹込むこ
とを特徴とする。この還元率が60%以上の予備還元鉄
粉を含む粉体としては、その一部または全部が、還元し
た粉鉄鉱石、還元した集塵ダスト、あるいは還元したス
ケール粉の何れから成っていてもよい。
【0005】
【作用】本発明は、微粉炭とともに吹込んだ予備還元鉄
粉のメタル成分または酸化鉄成分が高炉羽口近傍で酸化
・溶融還元・浸炭反応を生じ、その結果、微粉炭の羽口
吹込みによって高炉羽口近傍で未燃チャーが発生するの
を抑制し、あるいは発生した未燃チャーを消費し、未燃
チャーが高炉炉頂から飛散するのと高炉炉芯へ蓄積する
のを抑制するものである。
【0006】高炉羽口に吹込まれた微粉炭は、羽口近傍
に形成される高温の燃焼帯において昇温して熱分解し、
揮発によるガスと主として炭素および灰分からなるチャ
ーとを生成する。さらに、チャーはこの羽口近傍に形成
された高温の燃焼帯で燃焼して高炉に熱を供給するとと
もに、ガス化して鉱石の還元反応に利用される。
【0007】ところが、高炉羽口に吹込まれる微粉炭の
量が増加すると、羽口近傍に形成された高温の燃焼帯で
生じる微粉炭の熱分解反応が吸熱反応であり、その結
果、常温の微粉炭を昇温するのに必要な熱量が増大する
ため、羽口近傍に形成される燃焼帯の温度が低下する。
燃焼帯の温度が低下すると、熱分解反応そのものの速度
が遅くなると同時に熱分解反応に引き続いて生じるチャ
ーの燃焼反応速度も遅くなる。その結果、チャーは羽口
近傍に形成される高温の燃焼帯で燃焼しきれず、未燃状
態のまま燃焼帯で発生したガスの流れにのって燃焼帯を
通過し、未燃チャーとして高炉炉頂より飛散あるいは高
炉炉芯に堆積することとなる。
【0008】高炉炉頂からチャーが飛散することによ
り、炭素分が高炉内で利用されることなく排出されるの
で、高炉に吹込まれた微粉炭の利用効率はその分低下す
る。高炉炉芯に堆積した未燃チャーは、高炉炉芯の通気
性・通液性を阻害し、その結果、高炉下部の有効利用容
積を減少させることとなって、送風圧力の上昇ないしは
ガスのチャンネリングによる吹き抜け、あるいは溶融ス
ラグのフラッディング等の操業異常を引き起こす原因と
なる。
【0009】ところが、本発明では、微粉炭とともに吹
込まれる予備還元鉄粉のメタル成分または酸化鉄成分
が、高炉羽口近傍に形成される高温の燃焼帯に進入する
と、まず高温で送風される空気中の酸素と一部反応して
酸化される。この酸化反応によって発生する熱は、高炉
羽口近傍に形成される燃焼帯に供給されると同時に、吹
込まれた粉体が高温の溶融状態のスラグとなるための熱
源となる。
【0010】したがって、微粉炭を吹込む高炉の操業方
法において、予備還元鉄粉を送風羽口より高炉内に吹込
むことにより、羽口から吹込む微粉炭の量を増大させた
ときに生じる燃焼帯の温度低下を阻止することが可能と
なって未燃チャーの発生を抑制する。一方、生成した未
燃チャーは予備還元鉄粉が溶融してできたスラグ中の
(FeO)との溶融還元反応ないしはこの溶融還元反応
によって生成した溶融Feに対する浸炭反応によって消
費される。その結果、未燃チャーの高炉炉頂よりの飛散
量および高炉炉芯への蓄積量の増大が防止できる。
【0011】
【実施例】図1に、本実施例における微粉炭および予備
還元粉鉱石を高炉1内に吹込むための設備を示す。微粉
炭は、微粉炭貯蔵タンク4に貯えられて、中間タンク5
を経て、微粉炭フィードタンク6から切出され、一方、
予備還元粉鉱石は、予備還元粉鉱石貯蔵タンク7に貯え
られて、中間タンク8を経て、予備還元粉鉱石フィード
タンク9から切出され、粉原料搬送管10から吹込みノ
ズル11により送風羽口3へ吹込まれる。なお2は送風
環状管である。
【0012】送風温度1200℃以上、かつ送風空気中
の湿分35g/Nm3 以下、酸素の酸素富化率1%以上
の高炉操業条件で、予備還元した粉鉄鉱石は吹込まずに
微粉炭の吹込み量を変化させたときの、高炉炉頂より飛
散する未燃チャーの量と、高炉休風中に行った羽口コー
クスサンプリングによる羽口近傍の未燃チャー量とをそ
れぞれ図2および図3に示す。微粉炭吹込み量が銑鉄ト
ンあたり150kgを越えると、高炉炉頂より飛散する
未燃チャーの量も、高炉休風中に行った羽口コークスサ
ンプリングによる羽口近傍の未燃チャーの量もいずれも
が急速に増大することが確認された。
【0013】そこで、上記高炉操業条件下で、粒径2m
m以下が90%以上の予備還元した粉鉄鉱石を高炉羽口
より吹込んだ。還元率が20%、40%、60%、80
%の予備還元粉鉱石を高炉羽口より吹込んだところ、還
元率が20%、40%の予備還元粉鉱石の高炉羽口吹込
みでは、還元率が低いために酸化反応による発熱量が小
さく、その効果は小さかった。しかし、60%、80%
と還元率が高まるにしたがって、予備還元粉鉱石の吹込
み量が上昇するとともに、高炉炉頂より飛散する未燃チ
ャーの発生量および羽口近傍の未燃チャー量が減少ない
し増加量が抑制される効果が大きい。その結果、図4お
よび図5に示すごとく、還元率60%の予備還元粉鉱石
の高炉羽口吹込みでは銑鉄トンあたり100kgまで、
還元率80%の予備還元粉鉱石の高炉羽口吹込みでは銑
鉄トンあたり200kgまで、高炉炉頂より飛散する未
燃チャーの発生量および羽口近傍の未燃チャー量に対し
て減少ないし増加の抑制効果が確認された。
【0014】なお、同様の傾向が、予備還元した集塵ダ
スト、あるいは予備還元したスケール粉についても認め
られた。
【0015】
【発明の効果】本発明によって、以下の効果を奏する。
【0016】(1)微粉炭を大量に吹込んだときに生ず
る微粉炭の利用効率低下を防止できる。
【0017】(2)微粉炭を大量に吹込んだときに生ず
る高炉操業異常を回避できる。
【0018】(3)高炉の他の操業条件を大幅に変更す
ることなく、予備還元鉄粉の吹込み量を変化させること
により、迅速な出銑量の増減が可能となる。
【0019】(4)流動層還元プロセス等により予備還
元粉鉱石を得ることが可能なので、粉鉱石を高炉プロセ
スで用いるときに必要となる焼結やペレットに対して予
備還元粉鉱石の吹込み量に応じて一部省略が可能であ
る。
【0020】(5)焼結工程の生産性ないし焼結鉱品質
を低下させる傾向にある豪州系リモナイト(褐鉄鉱)鉱
石粉を流動層還元プロセスにより予備還元し、これを直
接高炉羽口に吹込むことにより、焼結工程の生産性向上
ないし焼結鉱品質の向上が図れる。
【0021】(6)予備還元粉鉱石を得る流動層還元プ
ロセスにおいて、還元ガスとして天然ガス等の水素系の
ガスを使用することが可能なため、高炉プロセスから発
生する銑鉄トンあたりのCO2 発生量を削減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための設備の例を示す図
【図2】予備還元粉鉱石を吹込まずに微粉炭の吹込み量
を変化させたときの炉頂未燃チャー量の変化を示すグラ
【図3】予備還元粉鉱石を吹込まずに微粉炭の吹込み量
を変化させたときの羽口近傍の未燃チャー割合の変化を
示すグラフ
【図4】微粉炭の吹込み量を一定にして予備還元粉鉱石
の吹込み量を変化させたときの炉頂未燃チャー量の変化
を示すグラフ
【図5】微粉炭の吹込み量を一定にして予備還元粉鉱石
の吹込み量を変化させたときの羽口近傍の未燃チャー割
合の変化を示すグラフ
【符号の説明】
1 高炉 2 送風環状管 3 送風羽口 4 微粉炭貯蔵タンク 5 中間タンク 6 微粉炭フィードタンク 7 予備還元粉鉱石貯蔵タンク 8 中間タンク 9 予備還元粉鉱石フィードタンク 10 粉原料搬送管 11 吹込みノズル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe23 がFeまで還元されたときの
    還元率を100%として、この還元率が60%以上の予
    備還元鉄粉を含む粉体を送風羽口より高炉内に吹込むこ
    とを特徴とする微粉炭吹き込みにおける高炉の操業方
    法。
  2. 【請求項2】 還元率が60%以上の予備還元鉄粉を含
    む粉体が還元した粉鉄鉱石からなることを特徴とする請
    求項1記載の微粉炭吹き込みにおける高炉の操業方法。
JP35022192A 1992-12-04 1992-12-04 微粉炭吹き込みにおける高炉の操業方法 Pending JPH06172829A (ja)

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JP35022192A Pending JPH06172829A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 微粉炭吹き込みにおける高炉の操業方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022049780A1 (ja) * 2020-09-03 2022-03-10 株式会社神戸製鋼所 銑鉄製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022049780A1 (ja) * 2020-09-03 2022-03-10 株式会社神戸製鋼所 銑鉄製造方法

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