JPH06170878A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法

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JPH06170878A
JPH06170878A JP34993392A JP34993392A JPH06170878A JP H06170878 A JPH06170878 A JP H06170878A JP 34993392 A JP34993392 A JP 34993392A JP 34993392 A JP34993392 A JP 34993392A JP H06170878 A JPH06170878 A JP H06170878A
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JP
Japan
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temperature
molding
substrate
recording medium
optical recording
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JP34993392A
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Noriyuki Ogiwara
典之 荻原
Nobuitsu Kinoshita
伸逸 木下
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Hitachi Maxell Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック基板成形時の固定金型温度調整
用流体温度Tmを次の式を満足するように設定すること
により、転写性だけでなくC/Nも良好な光記録媒体を
得る。Td+100(1−Vi/Vm)−10≦Tm≦Td+100(1−
Vi/Vm)+10〔ただし、Vi:実質充てん量(cm3)、Vm:
成形基板容積(cm3)、Td:樹脂の熱変形温度(℃)〕 【構成】 Td=135、Vi=9.48、Vm=7.76の成形条件
でTmを変化させながら基板を成形し、さらにこれらの
基板を用いて光磁気記録媒体を作製した。これらを測定
した結果、100≦Tm≦125の範囲でC/N≧49dB、転写
性≧90%の二つの条件を同時に満たす光磁気記録媒体が
得られた。一方、上式より算出されたTmの計算値は10
2.8≦Tm≦122.8であり、上記実験値を満たしていた。
成形条件を変えても同様の結果が得られた。従って、上
式を満足するようにTmを設定すれば、転写性だけでな
くC/Nも良好な光記録媒体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体の製造方法に
係わり、さらに詳しくは、転写性だけでなくC/N(Car
rier To Noise Ratio)も良好な光記録媒体に用いるプラ
スチック基板の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、光記録媒体用プラスチック基板
とスタンパーとの関係を示す説明図である。図示したよ
うに、一般に光記録媒体用プラスチック基板(以後、単
にプラスチック基板或は基板と略す。)1上には、記録
や再生に用いるレーザビームを所定の位置に導くための
案内溝4aや記録された情報を現すプリピット3aが形
成されているが、これらのプラスチック基板1は、従来
より以下のような方法により成形されている。
【0003】まず、案内溝対応突条4bやプリピット対
応突起3bが表面上に形成されたスタンパー2をプラス
チック基板成形機(以後、単に成形機と略す。)に取付け
られたプラスチック基板成形用金型(以後、単に金型と
略す。)内の所定の位置に装着する。次に、所定の温度
に制御された温度調整用流体を金型内に循環させ、金型
を所定の温度に昇温、保持する。次に、溶融した熱可塑
性樹脂を金型内に射出する。さらに、射出シリンダー内
圧を変化させて保圧を行った後、基板(原型)を冷却し、
硬化させる。この間に、基板(原型)からスプール部を切
除する。最後に、ドーナツ状に成形されたプラスチック
基板1を金型から取り出す。
【0004】このようにして、光記録媒体用プラスチッ
ク基板1が成形されるが、従来のプラスチック基板1の
成形条件は、案内溝4aやプリピット3aの形状を忠実
に再現するため、転写性を重視して設定されていた。な
お、本明細書においては、次の式により示されるCを転
写性と呼ぶ。 C=100d/h(%)〔ただし、d:プラスチック基板
1上のプリピット3a(または案内溝4a)の深さ。h:
スタンパー2上のプリピット対応突起3b(または案内
溝対応突条4b)の高さ。〕
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のプラスチック基板1の成形条件は転写性を重視して設
定されていたため、これらの基板を用いた従来の光記録
媒体にはC/Nがあまり良くないという問題があった。
この理由は、以下のとおりである。
【0006】プラスチック基板1はスタンパー2から作
製され、スタンパー2は原盤から作製されるが、これら
は以下のようにして作製される。まず、原盤は、ガラス
円板などの表面上に形成されたフォトレジスト膜に対し
てレーザーカッティングおよび現像を行ない、前記フォ
トレジスト膜上に案内溝やプリピットの原型を形成する
ことにより作製される。ところが、前記フォトレジスト
膜の現像時に、前記案内溝やプリピットの原型上に微小
な凹凸が発生する。現状では、これらの発生を防止する
ことは非常に困難である。
【0007】次に、原盤からスタンパー2が複製され、
さらにスタンパー2を用いてプラスチック基板1が成形
される。この時、原盤上に発生した微小な凹凸はスタン
パー2上に微小な凹凸5bとして転写され、最終的にプ
ラスチック基板1の案内溝4aやプリピット3a上に微
小な凹凸5aとして忠実に転写される。
【0008】このようにしてプラスチック基板1上に転
写された微小な凹凸5aにレーザ光を照射すると乱反射
が生じる。このため、上記のようなプラスチック基板を
用いた光記録媒体を再生した場合には、再生信号にノイ
ズが発生する。この結果、C/Nが低下することにな
る。
【0009】本発明の目的は、従来の光記録媒体の製造
方法が持っていた上記の問題を解決し、転写性だけでな
くC/Nも良好な光記録媒体の製造方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、スタンパーが装着され、温度調整用流体
の循環により温度調整可能な固定金型と、同じく温度調
整用流体の循環により温度調整可能な可動金型から構成
された基板成形用金型に溶融樹脂を射出することにより
プラスチック基板を成形する工程を有する光記録媒体の
製造方法において、以下の数式により示されたTmに関
する条件でプラスチック基板の成形を行なうことを特徴
としている。
【0011】Td+100(1−Vi/Vm)−10≦Tm≦
Td+100(1−Vi/Vm)+10 〔ただし、・Tm:基板成形時の固定金型温度調整用流
体温度(℃) ・Vi:(射出前シリンダー樹脂量)−(射出・保圧・シリン
ダー内圧低下後の樹脂量)から算出される実質充てん量
(cm3) ・Vm:スプール込みの成形基板容積(cm3) ・Td:樹脂の熱変形温度(℃)〕
【0012】
【作用】従来は、転写性とC/Nとの間には正の相関関
係があると考えられていたので、プラスチック基板の成
形条件は転写性を重視して設定されていた。しかしなが
ら、その後、転写性が高くなり過ぎるとC/Nが逆に低
下することが分かってきた。これは、転写性が高くなり
過ぎるとスタンパー上に存在する微小な凹凸までがプラ
スチック基板上に忠実に転写されるようになるため、こ
れらに起因する乱反射が大きくなり、その結果としてノ
イズが増加するからである。
【0013】従って、C/Nを向上させるためには、前
記微小な凹凸がプラスチック基板上にあまり忠実に転写
されない程度の転写性にすれば良い。即ち、転写性の上
限はC/Nによって決定すれば良い。因みに、C/Nの
値は49dB以上あることが望ましい。しかしながら、
転写性があまり低過ぎると、本来の信号が正常に読み取
れなくなるため、転写性の値は最低90%は必要であ
る。よって、転写性だけでなくC/Nも良好な光記録媒
体を作製するには、上記二つの条件を同時に満足するよ
うな基板成形条件を設定する必要がある。
【0014】一つのプラスチック基板成形用金型は可動
金型とスタンパーが装着される固定金型から構成されて
いるが、転写性およびC/Nに最も大きな影響を与える
基板成形条件は前記固定金型の温度である。固定金型の
温度は、固定金型内を循環する温度調整用流体により制
御されている。実際の基板成形時に、金型温度を直接測
定したり、制御することは非常に難しいので、ここでは
プラスチック基板成形時の固定金型温度調整用流体温度
Tmと転写性およびC/Nとの関係について検討を行な
った。なお、前記Tmは固定金型の流体注入口付近で測
定した温度である。
【0015】上記の検討を行なった結果、転写性および
C/NはTdやVi/Vmの影響も受けており、特にTm
が、Tdに100(1−Vi/Vm)℃を加えた温度を中心
として±10℃の範囲に入っている時、上記二つの条件
が同時に満足されることが分かった。
【0016】即ち、以下の数式(以後、A式と呼ぶ。)に
より示されたTmに関する条件でプラスチック基板の成
形を行なうことにより、転写性が高くなり過ぎることが
ないので、成形されたプラスチック基板上には微小な凹
凸がほとんど転写されなくなる。また、転写性が低くな
り過ぎることもない。従って、このようなプラスチック
基板を光記録媒体に用いると、前記微小な凹凸に起因す
る乱反射およびノイズが減少するので、転写性だけでな
くC/Nも良好な光記録媒体を製造することができる。
【0017】Td+100(1−Vi/Vm)−10≦Tm≦
Td+100(1−Vi/Vm)+10 〔ただし、・Tm:基板成形時の固定金型温度調整用流
体温度(℃) ・Vi:(射出前シリンダー樹脂量)−(射出・保圧・シリン
ダー内圧低下後の樹脂量)から算出される実質充てん量
(cm3) ・Vm:スプール込みの成形基板容積(cm3) ・Td:樹脂の熱変形温度(℃)〕
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜図3を
用いて説明する。図1は、実施例1に係る固定金型温度
調整用流体温度と転写性およびC/Nとの関係を示すグ
ラフ図である。図2は、実施例2に係る固定金型温度調
整用流体温度と転写性およびC/Nとの関係を示すグラ
フ図である。図3は、実施例3に係る固定金型温度調整
用流体温度と転写性およびC/Nとの関係を示すグラフ
図である。
【0019】〔実施例1〕まず、射出成形法により外径
3.5インチのPC(ポリカーボネイト)樹脂製プラスチ
ック基板を成形した。なお、成形条件および成形方法は
以下のとおりである。
【0020】●成形条件など ・樹脂(PC樹脂)の熱変形温度Td:約135℃ ・実質充てん量〔(射出前シリンダー樹脂量)−(射出・保
圧・シリンダー内圧低下後の樹脂量)〕Vi:9.48c
3 ・成形基板容積(スプール込み)Vm:7.76cm3
【0021】●成形方法 (1)基板成形前の準備 まず、以下の手順で基板成形前の準備を行なった。
【0022】スタンパー装着 成形機に金型を取り付け、このうち固定金型の所定の位
置にスタンパーを装着する。 ・使用成形機:φ28スクリュー射出圧縮成形機 ・使用金型:3.5インチ射出圧縮金型
【0023】金型温度設定 固定金型および可動金型内にそれぞれ所定の温度に制御
された温度調整用流体を循環させ、これらの金型の温度
を昇温、保持する。なお、これらの温度調整用流体の温
度は、それぞれの金型の注入口付近で測定した温度であ
る。 ・固定金型温度調整用流体温度Tm :90℃ ・可動金型温度調整用流体温度Tm':97℃ ・スプール冷却温度:30℃
【0024】樹脂加熱 基板材料となるPC樹脂ペレットを射出シリンダーヒー
ターで加熱し、溶融させる。 ・加熱温度:350℃
【0025】試験成形 それぞれの金型の温度が十分安定したことを確認した
後、試験成形(下記の『基板成形』参照)を10〜20回
程度行ない、基板が正常に成形されていることを確認す
る。
【0026】(2)基板成形 次に、固定金型温度調整用流体温度Tmの設定値を90
℃から130℃まで1℃づつ上昇させながら、各温度毎
に以下の手順で基板成形を行なった。
【0027】金型温度設定 固定金型および可動金型内にそれぞれ所定の温度に制御
された温度調整用流体を循環させ、これらの金型の温度
を昇温、保持する。なお、これらの温度調整用流体の温
度は、それぞれの金型の注入口付近で測定した温度であ
る。 ・固定金型温度調整用流体温度Tm :その時点でのTm
の設定値 ・可動金型温度調整用流体温度Tm':その時点でのTm
の設定値+7℃ ・スプール冷却温度:30℃
【0028】型締 固定金型と可動金型を合わせて、型締シリンダーにより
型締を行なう。 ・型締力:55ton
【0029】射出 溶融したPC樹脂を射出シリンダーから金型内に射出す
る。 ・射出速度:30mm/s→120mm/s→30mm
/s
【0030】保圧 PC樹脂に加えられた圧力を減圧する。 ・射出シリンダー内圧:1000Kg/cm2→400
Kg/cm2 ・時間:0.4s
【0031】冷却、射出圧縮およびゲートカット 基板を冷却しながら、射出圧縮を行なう。また、この間
に基板(原型)からスプール部を切除し、基板の形状をド
ーナツ状にする。 ・冷却時間:7s ・射出圧縮力:10ton ・射出圧縮ストローク:0.1mm
【0032】基板取り出し 離型用エアブローを行ないながら、型開を行ない、成形
されたプラスチック基板を取り出す。
【0033】次に、このようにして成形されたプラスチ
ック基板の転写性を測定した。さらに、これらのプラス
チック基板上に、第1誘電体膜、光磁気記録膜、第2誘
電体膜、金属反射膜、有機保護膜を通常の製膜条件で順
次形成し、光磁気記録媒体を作製した。最後に、これら
の光磁気記録媒体のC/Nを測定した。
【0034】転写性およびC/Nの測定結果を図1に示
す。図示したように、100≦Tmの範囲で転写性≧9
0%となり、95≦Tm≦125の範囲でC/N≧49
dBとなった。即ち、100≦Tm≦125の時、上記
二つの条件(転写性≧90%およびC/N≧49dB)を
同時に満足する光磁気記録媒体が得られた。(以後、実
験で求めたTmの範囲をTmの実験値と呼ぶ。)
【0035】次に、計算によりA式からTmの範囲を算
出した。実際の成形条件、即ちVi=9.48、Vm=
7.76、Td=135をA式に代入したところ、10
2.8≦Tm≦122.8という結果が得られた。(以
後、計算で求めたTmの範囲をTmの計算値と呼ぶ。)
【0036】以上の結果から、Tmの計算値(102.8
≦Tm≦122.8)は、実験値(100≦Tm≦125)
を満足していることが分かった。即ち、A式を満足する
ようにTmを設定すれば、転写性≧90%、C/N≧4
9dBという二つの条件を同時に満足する光磁気記録媒
体が得られることが分かった。
【0037】〔実施例2〕同じく、射出成形法により外
径3.5インチのPC樹脂製プラスチック基板を成形し
た。ただし、実施例1とは異なった条件で成形した。な
お、成形条件および成形方法は以下のとおりである。
【0038】●成形条件など Viを12.0cm3とした以外は、実施例1と同様であ
る。
【0039】●成形方法 (1)基板成形前の準備 Tmを60℃、Tm'を67℃に設定した以外は、実施例
1と同様の手順で基板成形前の準備を行なった。
【0040】(2)基板成形 Tmの設定値を60℃から100℃まで1℃づつ上昇さ
せながら、各温度毎に実施例1と同様の手順で基板成形
を行なった。
【0041】次に、このようにして成形されたプラスチ
ック基板の転写性およびこれらのプラスチック基板を用
いて作製した光磁気記録媒体のC/Nを測定した。その
結果を図2に示す。図示したように、70≦Tmの範囲
で転写性≧90%となり、70≦Tm≦97の範囲でC
/N≧49dBとなった。即ち、70≦Tm≦97の
時、上記二つの条件(転写性≧90%およびC/N≧4
9dB)を同時に満足する光磁気記録媒体が得られた。
【0042】次に、計算によりA式からTmの範囲を算
出した。実際の成形条件、即ちVi=12.0、Vm=
7.76、Td=135をA式に代入したところ、7
0.4≦Tm≦90.4という結果が得られた。
【0043】以上の結果から、Tmの計算値(70.4≦
Tm≦90.4)は、実験値(70≦Tm≦97)を満足し
ていることが分かった。即ち、A式を満足するようにT
mを設定すれば、転写性≧90%、C/N≧49dBと
いう二つの条件を同時に満足する光磁気記録媒体が得ら
れることが分かった。
【0044】〔実施例3〕次に、射出成形法により外径
5.25インチのPC樹脂製プラスチック基板を成形し
た。なお、成形条件および成形方法は以下のとおりであ
る。
【0045】●成形条件など Viを23.24cm3、Vmを16.72cm3とした以
外は、実施例1と同様である。
【0046】●成形方法 (1)基板成形前の準備 使用金型を5.25インチ射出圧縮金型とし、Tmを7
0℃、Tm'を77℃に設定した以外は、実施例1と同様
の手順で基板成形前の準備を行なった。
【0047】(2)基板成形 Tmの設定値を70℃から115℃まで1℃づつ上昇さ
せながら、各温度毎に実施例1と同様の手順で基板成形
を行なった。
【0048】次に、このようにして成形されたプラスチ
ック基板の転写性およびこれらのプラスチック基板を用
いて作製した光磁気記録媒体のC/Nを測定した。その
結果を図3に示す。図示したように、84≦Tmの範囲
で転写性≧90%となり、79≦Tm≦109の範囲で
C/N≧49dBとなった。即ち、84≦Tm≦109
の時、上記二つの条件(転写性≧90%およびC/N≧
49dB)を同時に満足する光磁気記録媒体が得られ
た。
【0049】次に、計算によりA式からTmの範囲を算
出した。実際の成形条件、即ちVi=23.24、Vm=
16.72、Td=135をA式に代入したところ、8
6.0≦Tm≦106.0という結果が得られた。
【0050】以上の結果から、Tmの計算値(86.0≦
Tm≦106.0)は、実験値(84≦Tm≦109)を満
足していることが分かった。即ち、A式を満足するよう
にTmを設定すれば、転写性≧90%、C/N≧49d
Bという二つの条件を同時に満足する光磁気記録媒体が
得られることが分かった。
【0051】なお、各実施例においては、基板材料とし
てPC樹脂を用いた場合について述べたが、PC樹脂だ
けに限定される訳ではなく、他の樹脂を用いても構わな
い。また、各実施例においては、本発明を光磁気記録媒
体に適用した場合について述べたが、光磁気記録媒体だ
けに限定される訳ではなく、他の光記録媒体にも適用で
きる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載したような効果を持つ。
【0053】即ち、以下の数式により示されたTmに関
する条件でプラスチック基板の成形を行なうことによ
り、転写性が高くなり過ぎることがないので、成形され
たプラスチック基板上には微小な凹凸がほとんど転写さ
れなくなる。また、転写性が低くなり過ぎることもな
い。従って、このようなプラスチック基板を光記録媒体
に用いると、前記微小な凹凸に起因する乱反射およびノ
イズが減少するので、転写性だけでなくC/Nも良好な
光記録媒体を製造することができる。
【0054】Td+100(1−Vi/Vm)−10≦Tm≦
Td+100(1−Vi/Vm)+10 〔ただし、・Tm:基板成形時の固定金型温度調整用流
体温度(℃) ・Vi:(射出前シリンダー樹脂量)−(射出・保圧・シリン
ダー内圧低下後の樹脂量)から算出される実質充てん量
(cm3) ・Vm:スプール込みの成形基板容積(cm3) ・Td:樹脂の熱変形温度(℃)〕
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る固定金型温度調整用流体温度と
転写性およびC/Nとの関係を示すグラフ図である。
【図2】実施例2に係る固定金型温度調整用流体温度と
転写性およびC/Nとの関係を示すグラフ図である。
【図3】実施例3に係る固定金型温度調整用流体温度と
転写性およびC/Nとの関係を示すグラフ図である。
【図4】光記録媒体用プラスチック基板とスタンパーと
の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プラスチック基板 2 スタンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 11:00 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタンパーが装着され、温度調整用流体
    の循環により温度調整可能な固定金型と、同じく温度調
    整用流体の循環により温度調整可能な可動金型から構成
    された基板成形用金型に溶融樹脂を射出することにより
    プラスチック基板を成形する工程を有する光記録媒体の
    製造方法において、以下の数式により示されたTmに関
    する条件でプラスチック基板の成形を行なうことを特徴
    とする光記録媒体の製造方法。 Td+100(1−Vi/Vm)−10≦Tm≦Td+100
    (1−Vi/Vm)+10 〔ただし、・Tm:基板成形時の固定金型温度調整用流
    体温度(℃) ・Vi:(射出前シリンダー樹脂量)−(射出・保圧・シリン
    ダー内圧低下後の樹脂量)から算出される実質充てん量
    (cm3) ・Vm:スプール込みの成形基板容積(cm3) ・Td:樹脂の熱変形温度(℃)〕
JP34993392A 1992-12-02 1992-12-02 光記録媒体の製造方法 Withdrawn JPH06170878A (ja)

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