JPH06169655A - 養液栽培装置 - Google Patents

養液栽培装置

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JPH06169655A
JPH06169655A JP4326919A JP32691992A JPH06169655A JP H06169655 A JPH06169655 A JP H06169655A JP 4326919 A JP4326919 A JP 4326919A JP 32691992 A JP32691992 A JP 32691992A JP H06169655 A JPH06169655 A JP H06169655A
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JP
Japan
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nutrient solution
frequency
oscillating
ultrasonic
ultrasonic wave
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Application number
JP4326919A
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English (en)
Inventor
Toshio Yasunaka
敏男 安中
Takahiko Takeuchi
宇彦 武内
Hiroyuki Suzuki
弘之 鈴木
Makoto Aoki
真 青木
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 養液の殺菌を確実に実行するとともに、根腐
れに弱い植物の際倍も可能な養液栽培装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 発振器22から出力する超音波信号を、水槽
1内に配置した振動子20により超音波振動に変換し、
養液に照射する。発振器22は、養液殺菌用の超音波信
号と、養液噴霧用の超音波信号との少なくとも2種類の
周波数を発振可能なものとし必要に応じて両者を使いわ
ける。つまり、殺菌の際には、殺菌用超音波を、また、
養液噴霧の際には、噴霧用超音波を照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、養液により栽培植物に
養分を供給する養液栽培装置において、安全且つ確実に
養液の殺菌を行なうとともに、根腐れのしやすい植物に
ついても適用可能な養液栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より農業の新たな可能性を開くもの
として植物工場等が広く研究されている。このようなも
のの一つに養液栽培がある。
【0003】養液栽培とは、栽培植物への養分の供給を
養液により行なう一種の水耕栽培である。該養液栽培装
置の概要を図7を用いて説明する。
【0004】栽培植物は、栽培ベッド75に植えられて
いる。一方、養液qは養液タンク72に蓄えられてい
る。そして、該養液qは、ポンプ73により栽培ベッド
75に循環的に供給される。該養液qには、栽培植物に
とって必要な窒素、リン酸、カリウムなどを含んでい
る。このような培養を行なう場合には、細菌等が存在す
るとその影響により予定された成長を得ることができず
あるいは栽培植物が病気になるなどの事態が生じるおそ
れがある。従って、養液qは、殺菌装置74により必ず
殺菌する必要がある。殺菌方法としては、オゾンを養液
qに溶解させて行なう方法と、紫外線を発生させる殺菌
灯を用いる方法とが主に行なわれている。
【0005】また、該養液栽培においては、通常、根を
養液に完全に浸してしまうため、根腐れなどが生じてし
まうものがある。これを解決するためには、従来の養液
栽培栽培装置では、ポンプ等により根を浸している養液
中に空気を送りこむものがあった。また、養液を細いノ
ズルから霧状にして噴射する噴霧耕があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のオ
ゾンによる殺菌では、オゾンの高い化学反応活性によ
り、養液そのものの塩組成が変化してしまうおそれがあ
る。また、オゾンは基本的には人体に有害であり、その
使用はできるだけ避けたいという要望があった。また、
殺菌灯を用いる方法では、作業者が誤って紫外線を直接
浴びた場合の危険性が高かった。
【0007】また、上記従来技術のように、単に、培養
液中に空気を送りこむだけでは、十分ではなく、根腐れ
などに弱い植物に対しては十分ではなかった。噴霧耕に
ついても、ノズルがつまるおそれが大きかった。ノズル
がつまると植物に培養液を供給することができないた
め、該噴霧耕は、実際にはほとんど使用されることがな
かった。
【0008】本発明は、養液、作業者への悪影響を与え
ること無く、有効な殺菌を行なうことのできる養液栽培
装置を提供することを目的とする。
【0009】本発明は、根腐れの生じやすい植物に対し
ても適用可能な養液栽培装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、その一態様としては、栽培
植物へ供給する栄養分を含んだ養液を保持する槽と、予
め設定された周波数の信号を発振可能な発振手段と、上
記発振手段の発振する信号を機械的振動に変換し出力す
る振動手段と、上記振動手段上に上記槽に保持された養
液を供給する供給手段と、を有することを特徴とする養
液栽培装置が提供される。
【0011】上記発振手段は、少なくとも2種類の周波
数の信号を発振可能なものであることが好ましい。この
場合、上記信号の周波数には、上記養液中に生存する微
生物の少なくとも一部を殺菌可能な周波数と、上記養液
を霧化させることのできる周波数と、の少なくとも一方
を含むことが好ましい。上記信号の一つはその周波数が
15〜20KHzの範囲内にあることが好ましい。上記
信号の一つはその周波数が1.7MHz付近にあること
が好ましい。
【0012】また、上記発振手段の発振する信号の周波
数を切り換えるスケジュ−ルを入力する入力手段と、上
記入力手段から入力された上記照射スケジュ−ルを保持
し、該照射スケジュ−ルに従って上記発振手段の出力す
る信号の周波数を変更するスケジュ−ル制御手段と、を
有することが好ましい。
【0013】さらには、上記振動手段上における養液の
有無を検出するセンサと、上記センサの出力結果に基づ
いて上記供給手段を作動させる供給制御手段と、を有す
ることが好ましい。
【0014】なお、上記振動手段は、上記槽内におい
て、該槽と直接接触しない状態で設置されていることが
好ましい。
【0015】本発明の他の態様としては、液体に超音波
を照射するために使用される超音波発生装置において、
上記液中に生存する微生物を殺菌可能な周波数の超音波
と、上記液体を霧化させることのできる周波数の超音波
と、を発生可能な発振手段と、上記発振手段の発生する
超音波の周波数および/または照射時間を制御する制御
手段と、を有することを特徴とする超音波発生装置が提
供される。
【0016】
【作用】センサは振動手段上における養液の有無を検出
する。振動手段上に養液がない場合、供給制御手段は、
供給手段を作動させて、槽に保持されている養液を振動
手段上に供給する。
【0017】スケジュ−ル制御手段は、入力手段から入
力された照射スケジュ−ルに従って、発振手段を作動さ
せて、殺菌用の周波数(15〜20KHz)の信号、養
液霧化用の周波数(1.7MHz付近)の信号を出力さ
せる。振動手段は、外信号を機械的振動に変換し、上記
供給された養液に該振動を照射する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0019】本実施例の養液栽培装置は、図1に示すと
おり、水槽1と、植物保持体10と、超音波発振装置2
と、照明装置4とから主に構成される。
【0020】水槽1は、円筒形で、透明なプラスチック
等の材質でできている。該水槽1には体積を示す目盛り
13が書かれているため、養液の蒸発量が簡単に判るだ
けでなく、養液を作るときに濃度が簡単に決められるよ
うになっている。また、本実施例の目盛り13は、温度
によって色の変化する液晶を印刷することにより構成さ
れている。従って、該目盛13の色をみれば水温を容易
に確認できる構成となっている。また、水槽1と、その
台座部分1aとは、この図には示さない爪、ねじ等によ
り連結され、容易に着脱可能に構成されている。
【0021】なお、本実施例においては、該水槽1が、
特許請求の範囲において言う”槽”と”供給手段”とを
兼ねている。
【0022】植物保持体10は、水槽1の蓋状の部材で
あり、円筒形の水槽1の上部に乗せられている。その中
央部には穴が開けられており、該穴内に植物Zを保持す
る構成となっている。本実施例においては、該植物保持
体10は、植物zの根が水槽1内に保持された養液に浸
らないような状態で保持することができる。
【0023】超音波発振装置2は、超音波を養液に照射
することにより、養液の殺菌および噴霧を行うためのも
のである。該超音波発振装置2は、図2に示すごとく、
振動子20と、発振器22と、入力装置24、とを含ん
で構成されている。
【0024】入力装置24は、超音波の照射スケジュ−
ルを指定するためのものである。該照射スケジュ−ルに
おいては、照射時間、照射する超音波の周波数等を指定
できるようになっている。
【0025】発振器22は、上記各々の目的に応じた少
なくとも二つの周波数(本実施例においては、殺菌用:
周波数15〜20KHz、養液噴霧用:1.7MHz)
の発振信号を、出力するためのものである。該発振器2
2は、上記周波数の発振信号を出力可能に構成された発
振回路222と、制御回路220とを有している。
【0026】制御回路220は、入力装置24により入
力された照射スケジュ−ルを記憶するメモリを有してい
る。そして、また、該メモリに記憶されている照射スケ
ジュ−ルに基づいて該発振回路222を制御し、その発
振周波数および発振時間等を変更する機能を有してい
る。従って、栽培者は、該入力装置24を用いて発振パ
タ−ンを入力することにより所定のパタ−ンでの超音波
の照射を行うことができる構成となっている。例えば、
殺菌用信号を5分間、養液噴霧用信号を10分、停止1
0分といったパタ−ンでの超音波信号の出力が可能とな
っている。なお、入力装置24としては、本実施例にお
いては、キ−ボ−ドを採用しているが、これに限定され
るものではない。例えば、栽培植物や使用する養液の種
類に対応した照射スケジュ−ルを記した磁気カ−ド等を
予め用意したシステムにおいては、該入力装置としては
磁気カ−ドリ−ダを採用することもできる。また、この
他にもICカ−ドなどの利用も考えられる。
【0027】また、該制御回路220は、照明装置4も
制御しており、発振回路222が超音波信号を出力して
いる間は、該照明装置4が光を照射するようにしてい
る。
【0028】本実施例においては、該制御回路220
が、特許請求の範囲において言う”スケジュ−ル制御手
段”に該当するものである。
【0029】振動子20は、該発振器22の出力した電
気信号(発振信号)を、機械的な振動に変換し、養液に
照射するものである。該振動子20は、水槽1内の養液
が少量の場合にも超音波を養液に照射できるように、水
槽1の底部付近に配置されている。また、該振動子20
の振動が、(養液を経由することなく)水槽1に直接伝
わると、(水槽1内の養液の多少に関わらず)外部に音
波がもれてしまい、後述する養液補給のインジケ−タと
しての機能を実現する上で妨げになる。従って、振動子
20は、振動を直接水槽1に伝えないようにな状態で取
り付けられている。本実施例においては、振動子20と
水槽1との間に振動を吸収する弾性体21が配置されて
いる。ただし、これに限定されるものではなく、単に、
振動子20が水槽1に直接接触しない構成としてもよ
い。
【0030】照明装置4は、水槽1の底部に配置されて
おり、水槽1の底面側から光を水槽1内に照射する構成
となっている。上述したとおり、該照明装置4は、超音
波発振装置2が作動中には、光を照射する構成となって
いる。
【0031】動作を説明する。
【0032】栽培に際しては、植物zの根が養液に浸ら
ないような状態で、植物zを保持しておく。また、その
ために養液も少なめにしてもよい。
【0033】栽培者は、入力装置24を用いて超音波の
照射スケジュ−ルを予め指定しておく。
【0034】発振器22の制御回路220は、該指定さ
れている照射スケジュ−ルに従って発振回路222を制
御し、その出力信号の周波数等を変化させる。振動子2
0は、該発振器22の出力信号に応じて振動し、養液に
超音波を照射する。例えば、照射スケジュ−ルを殺菌を
5分間、養液噴霧を20分、停止5分といったパタ−ン
とすれば、該パタ−ンに従って、殺菌用超音波が5分
間、養液噴霧用超音波が20分間、照射される。そし
て、その後も、5分間動作を停止した後、再び同じパタ
−ンで超音波の照射を行う。実際の照射スケジュ−ルは
これに限定されないことは言うまでもない。
【0035】殺菌用超音波を養液に照射すると、該超音
波による振動等により養液中の雑菌等は細胞を破壊され
死滅する。該殺菌効果を高めるためには、できるだけ超
音波の出力を高めることが好ましい。この場合であって
も、根は、直接養液に浸っていないため(あるいは、浸
っていてもごく一部であるため)植物zの細胞が損傷を
受けることはほとんどない。
【0036】養液噴霧用超音波を照射中は、養液はその
液面から霧状になって浮遊し、植物zの根に付着する。
これにより、根は、該付着した養液から必要な栄養分を
吸収することができる。また、該根は、空気にも十分触
れることができるため根腐れは生じにくい。
【0037】照射スケジュ−ルは、一日のうちの時間帯
に応じて、さらには、季節に応じて、変更するようにす
ればさらに有効である。例えば、夏は雑菌等が繁殖し養
液が腐敗しやすいため殺菌用超音波の照射する時間を長
くするとともに、時間間隔も短くする。また、気温が高
く根が乾燥しやすいため養液噴霧用超音波の照射時間を
長くするとともに、照射と照射の時間間隔も短くする。
【0038】ところで、噴霧用の超音波は人間には聞こ
えないが、殺菌用の超音波は人間の耳に聞こえる周波数
である(注:人間の耳の可聴範囲:約20Hz〜20K
Hz)。養液が十分にある場合には、殺菌用の超音波も
養液に吸収されてしまうため、外部に音がもれることは
ない。しかし、養液が少なくなってくると、養液だけで
は振動エネルギ−を完全に吸収できず、音波が外部にも
れてくる。また、養液が減少し、振動子20が養液から
露出した状態となると該音は大きなものになる。そのた
め、音により養液の補給を、栽培者に促すこともでき
る。なお、現在使用されている養液は無機塩類を主成分
としているため、殺菌はそれほど頻繁に行う必要はな
い。しかし、このような養液の補給の目安として使用す
る場合には、ある程度頻繁(注:該頻度は、噴霧用超音
波の出力等に応じて決定する。)に殺菌用の周波数の超
音波を照射するような照射スケジュ−ルとすることが好
ましい。また、逆に、頻繁に殺菌を行ってもなんら栽培
植物への悪影響はないため、従来、バルブやセンサの目
づまり、カビの発生を恐れて使用できなかった、有機物
や糖を含んだ養液をも必要とあれば使用することもでき
る。
【0039】さらには、養液は、超音波の照射を受けて
振動することにより熱を発生するため温度制御の目的に
も使用することができる。また、養液を撹拌させ、養液
内を常に均一に保つことができるという効果もある。
【0040】該実施例においては、使用する養液が極め
て少量であるとともに、その無駄も少ない。従って、栽
培コストを低減させることができる。また、安全確実に
殺菌を行うことができ、また、特別のセンサ等を使用し
なくても養液量を監視することができるため、管理が容
易である。また、根を十分似空気に接触させることがで
きるため、根腐れしやすい植物に対しても十分適用可能
である。養液を霧状にする際にノズルを使用しないた
め、目づまりの心配もない。
【0041】超音波照射中は、照明装置4から光が照射
されるためインテリアとしても有効である。該光を有色
光とすれば、この効果はより高まる。
【0042】他の実施例を図3、図4を用いて説明す
る。
【0043】該実施例は、必要最小限の量の養液のみを
振動子20’に滴下する構成とすることにより、養液お
よび使用電力の極小化を図った点に特徴を有するもので
ある。
【0044】本実施例には、植物を保持する水槽1と
は、別に、養液を保持する養液槽3を設けている。そし
て、該養液槽3と、水槽1とは、供給管32と、排出管
30とにより結ばれている。
【0045】供給管32には、その能力調整が可能なポ
ンプ34が設けられている。該ポンプ34は、制御装置
7’により制御されており、養液の供給量を調整可能と
なっている。該供給管32の先端は、滴下管36と連結
されている。滴下管36は、水槽1内に配置された振動
子20’の上方位置にまで伸びており、該振動子20’
と対応する位置には、養液を滴下するための細孔38が
設けられている。
【0046】排出管30は、水槽1内において下に落下
し溜った養液を養液槽3に回収するためのものである。
【0047】超音波発振装置2’は、上記実施例と同様
に発振器22’と、振動子20’とを含んで構成されて
いる。
【0048】この実施例においては、発振器22’に含
まれている発振回路の制御は、別途設けられた制御装置
7’からの指令に基づいて制御されている。
【0049】振動子20’は、図4に示すとおり、その
上部が凹面200となっており滴下された養液は、該凹
面部に保持されてこぼれないように構成されている。
【0050】さらに該振動子20’の該凹面部200の
最底部には、図5に示すとおり、養液の有無を検出する
ためのセンサ26が設置されている。該センサ26は、
一対の電極260a,bを含んで構成されており、両電
極260a,b間の伝導度を検出可能な構成となってい
る。すなわち、凹面200に養液xが存在していれば、
両電極260a,b間の伝導度は大きいが、養液xが存
在していなければ伝導度が小さくなる。図面上は明らか
にはなっていないが、両電極260a,bが、振動子2
0を通じて短絡しない構造になっていることは言うまで
もない。なお、該センサ26により検出された伝導度
(あるいは抵抗)は、制御装置7’に出力されている。
【0051】制御装置7’は、センサ26の出力信号に
基づいて、振動子20’上における養液の有無を判断す
る機能を有している。また、その結果に従って、ポンプ
34、発振器22’を制御する機能を有している。これ
らの機能に基づく、制御の内容については、後述する動
作説明において行う。なお、制御装置7’のハ−ドウエ
ア構成についてはなんら制限されるものではない。
【0052】本実施例においては、該制御装置7’が特
許請求の範囲においていう”供給制御手段”に該当する
ものである。
【0053】動作を説明する。
【0054】制御装置7’は、センサ26の検出結果を
監視しており、伝導度が一定の値以下になると養液が無
くなったものと判断する。
【0055】制御装置7’は、ポンプ34を制御して、
養液を細孔38から振動子20’の上に滴下させる。そ
して、センサ26の出力信号から養液が滴下されたこと
を検知すると、超音波発振装置2’を作動させて振動子
20’を振動させる。この場合の照射スケジュ−ルは、
最初にわずかな時間だけ殺菌用の超音波を、続いて、噴
霧用の超音波を照射させるパタ−ンとする。振動子2
0’の上に存在する養液の量はごくわずかであるため極
めて短い時間の殺菌であっても完全に滅菌することがで
きる。従って、該殺菌用の超音波が外部にもれて耳ざわ
りになるようなことはない。殺菌後は、該殺菌済みの養
液を噴霧させる。該噴霧にはある程度の時間が必要であ
るが、該噴霧用の超音波は人間には聞こえないため問題
はない。
【0056】制御装置7’は、センサ26により振動子
20’上の養液が再び無くなったことを検知すると、再
びポンプ34’を作動させて、同様の動作を繰り返す。
【0057】なお、制御装置7’は内部に有する計時手
段によって、上記1回の噴霧を完了するに必要な時間を
監視している。そして、該時間の長短に応じて一回に滴
下する養液量を監視・調整する。
【0058】本実施例においては、上記実施例で述べた
ような効果に加えて、必要最小限の養液に対してのみ超
音波の照射を行うため運転コストを小さくすることがで
きるという効果が得られる。
【0059】上記実施例においては、ポンプ34’を制
御することにより養液の滴下を調整している。しかし、
該滴下の調整はこれに限定されるものではなく、細孔3
8にバルブを設け該バルブの開度を調整することによっ
て実現してもよい。
【0060】上記した二つの実施例は、いずれも植物の
根に養液を噴霧する構成としていたが、振動子20の位
置を変更等してやれば、植物の葉に水や肥料、農薬を散
布することも同様に可能である。また、殺菌用超音波と
噴霧用超音波とのいずれか一方を選択的に照射する構成
としているが、これに限定されるものではない。例え
ば、超音波発生装置2を二つ設けるなどして同時に両方
の超音波を照射する構成としてもよい。
【0061】第3の実施例を図6を用いて説明する。
【0062】本実施例は、栽培植物の根を養液に浸す通
常の養液栽培への適用、すなわち、養液の殺菌のみを目
的としたものである。
【0063】水槽1には養液が満たされており、植物保
持体10に保持された植物z”の根は該養液に浸されて
いる。
【0064】養液は、排出管30”、供給管32”、ポ
ンプ34”により循環されている。
【0065】供給管32”終端、水槽1への入り口付近
には、振動子20”が配置されている。
【0066】殺菌を行う際には、ポンプ34”の能力を
調整し、供給管の終端部320付近に位置している養液
と、水槽1内の養液の液面とがつながらないようにす
る。これにより、振動子20から殺菌用の強力な超音波
振動を照射しても該振動は、水槽1内の養液にまで伝わ
ることがない。従って、該殺菌用超音波により植物zの
根を損傷させる恐れはない。また、振動子20を植物z
に近付けることができるため装置の小型化を図ることが
できる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の養液栽培
装置によれば作業者、栽培植物に悪影響を与えること無
く養液の殺菌を行なうことができる。また、養液を確実
に噴霧することができる。
【0068】さらに、栽培者は、養液残量が残り少なく
なったことを音により知ることができるため、管理を確
実かつ容易に行うことができる。これは、特定の管理者
が存在しないことの多い、室内用インテリアとしての使
用を前提とした場合、特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成を示す説明図であ
る。
【図2】超音波発生装置2の内部構成を示すブロック図
である。
【図3】本発明の第2の実施例の全体構成を示す説明図
である。
【図4】振動子20を示す斜視図および断面図である。
【図5】振動子20およびセンサ26を示す部分拡大図
である。
【図6】第3の実施例の全体構成を示す説明図である。
【図7】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1……水槽、 2……超音波発生装置、 3……養液
槽、 4……照明装置、7……制御装置、 10……植
物保持体、 13……目盛、 20……振動子、 21
……弾性体、 22……発振器、 24……入力装置、
26……センサ、 30……排出管、 32……供給
管、 34……ポンプ、 36……滴下管、 38……
細孔、 72……養液タンク、 73……ポンプ、 7
4……殺菌装置、 75……栽培ベッド、 200……
凹面、 220……制御回路、222……発振回路、
260……電極、 320……終端部、 q……養液、
x……養液、 z……植物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 真 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】栽培植物へ供給する栄養分を含んだ養液を
    保持する槽と、 予め設定された周波数の信号を発振可能な発振手段と、 上記発振手段の発振する信号を機械的振動に変換し出力
    する振動手段と、 上記振動手段上に上記槽に保持された養液を供給する供
    給手段と、 を有することを特徴とする養液栽培装置。
  2. 【請求項2】上記発振手段は、少なくとも2種類の周波
    数の信号を発振可能なものであること、 を特徴とする請求項1記載の養液栽培装置。
  3. 【請求項3】上記信号の周波数には、上記養液中に生存
    する微生物の少なくとも一部を殺菌可能な周波数と、上
    記養液を霧化させることのできる周波数と、の少なくと
    も一方を含むこと、 を特徴とする請求項2記載の養液栽培装置。
  4. 【請求項4】上記信号の一つはその周波数が15〜20
    KHzの範囲内にあること、 を特徴とする請求項2記載の養液栽培装置。
  5. 【請求項5】上記信号の一つはその周波数が1.7MH
    z付近にあること、 を特徴とする請求項2記載の養液栽培装置。
  6. 【請求項6】上記発振手段の発振する信号の周波数を切
    り換えるスケジュ−ルを入力する入力手段と、 上記入力手段から入力された上記照射スケジュ−ルを保
    持し、該照射スケジュ−ルに従って上記発振手段の出力
    する信号の周波数を変更するスケジュ−ル制御手段と、 を有することを特徴とする請求項2記載の養液栽培装
    置。
  7. 【請求項7】上記振動手段上における養液の有無を検出
    するセンサと、 上記センサの出力結果に基づいて上記供給手段を作動さ
    せる供給制御手段と、を有することを特徴とする請求項
    1記載の養液栽培装置。
  8. 【請求項8】上記振動手段は、上記槽内において、該槽
    と直接接触しない状態で設置されていること、 を特徴とする請求項1記載の養液栽培装置。
  9. 【請求項9】液体に超音波を照射するために使用される
    超音波発生装置において、 上記液中に生存する微生物を殺菌可能な周波数の超音波
    と、上記液体を霧化させることのできる周波数の超音波
    と、を発生可能な発振手段と、 上記発振手段の発生する超音波の周波数および/または
    照射時間を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする超音波発生装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102939896A (zh) * 2012-10-30 2013-02-27 昆明理工大学 一种自动喷雾栽培装置
JP2019517254A (ja) * 2016-06-16 2019-06-24 ムアンチャート マンカエーMuanchart,Mankaew 垂直式植物栽培密閉システム
KR102189913B1 (ko) * 2020-03-17 2020-12-11 올레팜 주식회사 양액 재배 시스템
JP2021526378A (ja) * 2018-06-25 2021-10-07 ムアンチャート マンカエーMuanchart,Mankaew 微細エレメントを用いた植物栽培方法

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