JPH0616791B2 - 把持装置 - Google Patents

把持装置

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JPH0616791B2
JPH0616791B2 JP61131464A JP13146486A JPH0616791B2 JP H0616791 B2 JPH0616791 B2 JP H0616791B2 JP 61131464 A JP61131464 A JP 61131464A JP 13146486 A JP13146486 A JP 13146486A JP H0616791 B2 JPH0616791 B2 JP H0616791B2
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晶弘 田口
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、卵管等の柔軟な体腔内組織を傷つけることな
く確実に把持することのできる把持装置に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする問題点] 近年、細長の挿入部を挿入することによって、体腔内を
観察したり、処置具にて治療処置することのできる内視
鏡が広く用いられるようになった。
前記内視鏡には、挿入部が軟性で口腔等から挿入される
軟性内視鏡と、挿入部が硬性でトラカール等に案内され
て体表から体腔内の観察目標部位に向けて挿入される硬
性内視鏡とがある。
ところで、主に腹部の観察用に用いられる硬性内視鏡
(腹腔鏡)をトラカールを介して体腔内に挿入し、経内
視鏡的に体腔内を観察しながら、他のトラカールを介し
て体腔内に挿入された各種処置具を用いて処置を行なう
ことが広く行われている。このような処置の一つとし
て、最近では、腹腔鏡下配偶子卵管内移植が広く行なわ
れるようになってきている。これは精子と卵子を体外で
まぜ合わせた後腹腔鏡下にそれを卵管采より注入すると
いうものである。卵子と精子を卵管に注入するため、卵
管にφ1mm程のチューブを挿入するが、この際に卵管
を把持、操作する必要がある。
このように卵管等を把持する場合、従来は、例えば実開
昭52−52388号公報に示されるような、先端把持
部に弾性部材が取り付けられた把持鉗子が用いられてい
た。しかしながら、このような把持鉗子では、把持部に
弾性部材が取り付けられているものの、卵管等を狭持す
るものであるため、卵管等を潰してしまったり傷つけて
しまうおそれがある。
また、例えば、特開昭53−94881号公報には、先
端部に、ワイヤによるループを設け、このループの大き
さを変えることができるようにした処理具が開示されて
いる。
しかしながら、前記卵管等をワイヤで把持すると、ワイ
ヤの径が細いために、卵管等が自重で垂れ下がった場合
等に、ワイヤがくい込んで卵管等を傷つけてしまうおそ
れがある。
[発明の目的] 本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、卵
管等の柔軟な体腔内組織を傷つけることなく確実に把持
することのできる把持装置を提供することを目的として
いる。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明による把持装置は、体腔内に挿入されるシース
と、このシースの先端部より突出されてループ状の把持
を形成する帯状部材と、前記シースの基部側に設けら
れ、前記把持部のループの大きさを制御する操作部とを
具備したものである。
すなわち、本発明では、帯状部材のループ内に卵管等の
柔軟な体腔内組織を挿入し、操作部の操作によってこの
ループを小さくして、体腔内組織を把持するようにして
いる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図及び第2図は本発明の第1実施例に係り、第1図
は把持装置の断面図、第2図は使用状態の説明図であ
る。
本実施例の把持装置1では、細長なシース2の後端に、
このシース2の中空部に連通する中空部を有する接続部
材3が連設されている。この接続部材3の後端部には、
テーパ状の凹部3aが形成され、凹部3aに嵌合する凸
部4aを先端側に有する操作部としての操作部本体4が
着脱自在に接続されている。この操作部本体4には、前
記シース2の中空部に連通する2つ長孔5a,5bが、
その長さ方向が略平行になるように、軸方向に形成され
ている。
また、前記シース2内には帯状部材6が挿通されてい
る。この帯状部材6は、両端部6a,6bがそれぞれ前
記長孔5a,5bに挿通されて操作部本体4の後端より
導き出されていると共に、途中の部分がシース2内に挿
通され、このシース2の先端より突出されて、ループ状
の把持部7を形成している。この帯状部材6は、金属
板、テフロン(商品名)等の樹脂あるいはゴム等によっ
て形成されている。
また、前記操作部本体4の一方の長孔5a側の側部に
は、この操作部本体4の外周部からこの長孔5aに貫通
するねじ孔8が設けられており、このねじ孔8に固定ね
じ9が螺合され、この固定ねじ9の先端面によって、長
孔5aに挿通された帯状部材6の一端部6a側を押圧し
て固定できるようになっている。
また、前記操作部本体4の他方の長孔5b側の側部に
は、この長孔5bに達する切欠部10が形成され、この
切欠部10に、ピン11によって回動自在にこの操作部
本体4に支承されたレバー12が配設されている。この
レバー12の一端部は、操作部本体4の側面より突出さ
れて、指掛け部12aを形成している。そして、この指
掛け部12aを手元側に引いて、レバー12を反時計回
り方向へ回動させることにより、ピ11を挟んで反対側
のレバー12の押え部12bが、長孔5bに挿通された
帯状部材6の他端部6b側を押圧して固定できるように
なっている。
そして、前記固定ねじ9によって帯状部材6の一端部6
a側を固定した状態で、帯状部材6の他端部6b側を軸
方向へ移動させることにより、シース2の先端より突出
された把持部7のループの大きさを変えることができる
ようになっている。また、前記レバー12によって帯状
部材6の他端部6b側を固定することにより、前記把持
部7のループの大きさを任意の大きさに維持することが
できるようになっている。
また、前記シース2の中空部の先端側には、ピン13が
径方向に架設され、前記帯状部材6は、このピン13の
両側を通っており、この帯状部材6の他端部6bを引い
た場合、この帯状部材6が所定量以上シース2内に引き
込まれないようになっている。
次に、以上の構成による実施例の作用について第2図を
参照して説明する。
第2図において、符号14は卵管、15は卵管采であ
る。
例えば、腹腔鏡下配偶子卵管内移植において、(精子と
卵子を卵管内に注入するため)φ1mm程度のチューブ
を卵管采より卵管内に挿入するために卵管を把持して持
ち上げる場合、まず、把持部7のループを十分小さくし
た状態で、把持装置1を図示しないトラカール等を介し
て体腔内に挿入する。次いで、固定ねじ9によって帯状
部材6の一端部6a側を固定した状態で、帯状部材6の
他端部6b側を軸方向へ移動させて、把持部7のループ
の大きさを適当な大きさに設定する。次いで、図示しな
い腹腔鏡の観察下で、前記把持部7のループ内に卵管1
4を卵管采15側から挿入する。そして、帯状部材6の
他端部6b側を引いて、前記把持部7のループを小さく
して、この把持部7によって卵管14を把持する。さら
に、レバー12の指掛け部12aを引くことによって、
帯状部材6の他端部6b側を固定して、把持部7のルー
プの大きさを一定に維持しながら卵管14を持ち上げ
る。
本実施例によれば、ループ状の把持部7が帯状部材6に
よって形成され、卵管14に接する把持部7の面積が広
いので、把持部7が卵管14にくい込むことがなく、卵
管14を傷つけることがない。また、ループ状の把持部
7によって卵管14の全周を把持するようにしたので確
実に把持することができる。
第3図は本発明の第2実施例の把持装置の断面図であ
る。
本実施例では、シース2の後端に、このシース2の中空
部に連通する中空部を有すると共に、2つの指掛け部2
1aが形成された操作部本体21が連設されている。こ
の操作部本体21の中空部には、軸部22aの後端側に
指掛け部22bを有するスライド操作部材22の軸部2
2aが摺動自在に挿通されている。このスライド操作部
材22の軸部22aの先端には棒状の連結部材23が接
続され、この連結部材23の先端には円柱状の移動部材
24が接続されている。この移動部材24は、前記スラ
イド操作部材22を軸方向にスライドさせることによ
り、シース2内を軸方向に移動するようになっている。
さらに、この移動部材24の先端側には、シース2の先
端より突出してループ状の把持部7を形成する帯状部材
6の両端部が固着されている。また、前記スライド操作
部材22の軸部22aの一側には、キー溝25が軸方向
に形成され、このキー溝25側の操作部本体の21の外
周部より中空部に貫通する固定ねじ26の先端部がこの
キー溝25に嵌入されている。そして、この固定ねじ2
6をしめることにより、前記スライド操作部材22を任
意の位置に固定できるようになっている。
本実施例では、固定ねじ26をゆるめ、操作部本体21
に対して、スライド操作部材22を軸方向に移動させる
ことにより把持部7のループの大きさを任意の大きさに
設定でき、また、固定ねじ26をしめることにより、ス
ライド操作部材22を固定して、把持部7のループの大
きさを一定に維持できるようになっている。
また、本実施例では、固定ねじ26をゆるめて完全にキ
ー溝25より外すことにより、シース2内に挿通された
全ての部材をシース2内より抜去することができ、シー
ス2内の洗浄等が容易になる。
なお、キー溝25と固定ねじ26の代りに、ラチェット
機構等により、スライド操作部材22を任意の位置で固
定できるようにしても良い。
その他の作用及び効果は第1実施例と同様である。
第4図は本発明の第3実施例の把持装置の先端側の断面
図である。
本実施例は、金属よりなる帯状部材6のまわりに、テフ
ロン(商品名)等の樹脂やゴム等の弾性材31をコーテ
ィングしたものである。
帯状部材6を樹脂、ゴム等の弾性材で形成すれば、卵管
等の体腔内組織を傷つけるおそれがより少なくなるが、
把持部7のループを適切な形状に維持することが難しく
なる。本実施例によれば、把持部7のループを適切な形
状に維持でき、しかも、卵管等の体腔内組織を傷つける
おそれをより少なくできる。
なお、複数の細い金属線等の芯状を並べ、これらのまわ
りに弾性材を設けて帯状部材6を形成しても良い。
その他の作用及び効果は第1実施例と同様である。
第5図及び第6図は本発明の第4実施例に係り、第5図
は把持装置の先端側の断面図、第6図は第5図のX−
X′線断面図である。
本実施例は、シース2の先端に、先端面が半球状に形成
された円柱状の保護部材32を装着したものである。こ
の保護部材32は、帯状部材6が挿通される2つの長孔
32a,32bが軸方向に形成され、帯状部材6は、こ
の長孔32a,32bを挿通され、保護部材32の先端
面より突出している。
本実施例によれば、把持部7によって卵管等の柔軟な体
腔内組織を把持した際に、この組織がシースの先端部に
つきあたったり、シース2内に引き込まれたりして損傷
を受けることを防止することができる。
その他の作用及び効果は第1実施例と同様である。
なお、本発明において、シース2は軟性でも硬性でも良
く、また、本発明による把持装置は、トラカール等を介
して体表から体腔内に挿入されても良いし、軟性内視鏡
の処置具チャンネルを介して口腔等から体腔内に挿入さ
れても良い。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、シースの先端部よ
り突出する帯状部材によってループ状の把持部を形成し
たので、卵管等の柔軟な体腔内組織を傷つけることなく
確実に把持できることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の第1実施例に係り、第1図
は把持装置の断面図、第2図は使用状態の説明図、第3
図は本発明の第2実施例の把持装置の断面図、第4図は
本発明の第3実施例の把持装置の先端側の断面図、第5
図及び第6図は本発明の第4実施例に係り、第5図は把
持装置の先端側の断面図、第6図は第5図のX−X′線
断面図である。 1……把持装置、2……シース 4……操作部本体、6……帯状部材 7……把持部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体腔内に挿入されるシースと、このシース
    の先端部より突出されてループ状の把持部を形成する帯
    状部材と、前記シースの基部側に設けられ、前記把持部
    のループの大きさを制御する操作部とを具備したことを
    特徴とする把持装置。
JP61131464A 1986-03-28 1986-06-06 把持装置 Expired - Fee Related JPH0616791B2 (ja)

Priority Applications (3)

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JP61131464A JPH0616791B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 把持装置
US07/029,571 US4909789A (en) 1986-03-28 1987-03-24 Observation assisting forceps
DE19873709706 DE3709706A1 (de) 1986-03-28 1987-03-25 Medizinisches instrument

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JP61131464A JPH0616791B2 (ja) 1986-06-06 1986-06-06 把持装置

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