JPH061670A - セラミック部材と金属部材の接合体 - Google Patents
セラミック部材と金属部材の接合体Info
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- JPH061670A JPH061670A JP15962892A JP15962892A JPH061670A JP H061670 A JPH061670 A JP H061670A JP 15962892 A JP15962892 A JP 15962892A JP 15962892 A JP15962892 A JP 15962892A JP H061670 A JPH061670 A JP H061670A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高い接合強度を保持し、接合体を構成するセラ
ミック部材の破壊や金属部材の割れを起こすことなく、
かつ耐酸化性および耐久性に優れ、常温と高温酸化雰囲
気との冷熱サイクルに曝されても長時間の連続使用を可
能とする。 【構成】窒化珪素質焼結体から成るセラミック部材と金
属部材との間に介在させた緩衝層を,セラミック部材側
から活性金属の窒化物を5〜20重量%含有する窒化珪
素質焼結体層と、遷移金属又はその合金から成る低ヤン
グ率金属層と、活性金属の窒化物を25〜70重量%含
有する窒化珪素質焼結体層を順次配置した多層構造に形
成してろう接したセラミック部材と金属部材の接合体。
ミック部材の破壊や金属部材の割れを起こすことなく、
かつ耐酸化性および耐久性に優れ、常温と高温酸化雰囲
気との冷熱サイクルに曝されても長時間の連続使用を可
能とする。 【構成】窒化珪素質焼結体から成るセラミック部材と金
属部材との間に介在させた緩衝層を,セラミック部材側
から活性金属の窒化物を5〜20重量%含有する窒化珪
素質焼結体層と、遷移金属又はその合金から成る低ヤン
グ率金属層と、活性金属の窒化物を25〜70重量%含
有する窒化珪素質焼結体層を順次配置した多層構造に形
成してろう接したセラミック部材と金属部材の接合体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化珪素質焼結体から成
るセラミック部材と金属部材とを緩衝層を介してろう接
したセラミック部材と金属部材の接合体に関するもので
ある。
るセラミック部材と金属部材とを緩衝層を介してろう接
したセラミック部材と金属部材の接合体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の産業機械装置や内燃機関に
おいて、高荷重かつ高温雰囲気下で使用される機構部品
として、耐熱性、耐食性及び耐摩耗性に優れ、高強度で
かつ比重が小さいセラミック部材が多用されるようにな
ってきた。
おいて、高荷重かつ高温雰囲気下で使用される機構部品
として、耐熱性、耐食性及び耐摩耗性に優れ、高強度で
かつ比重が小さいセラミック部材が多用されるようにな
ってきた。
【0003】そのような状況下で、前記セラミック部材
は加工性に乏しいことから、高温に曝される部分を耐熱
性、耐食性及び耐摩耗性に優れた軽量なセラミック部材
で構成し、高荷重が作用する部分を高強度で加工性に優
れた金属部材で構成する等、セラミック部材と金属部材
とを組み合わせた複合構造体とすることが注目されるよ
うになり、種々のセラミック部材と金属部材の接合体が
提案されるようになってきた。
は加工性に乏しいことから、高温に曝される部分を耐熱
性、耐食性及び耐摩耗性に優れた軽量なセラミック部材
で構成し、高荷重が作用する部分を高強度で加工性に優
れた金属部材で構成する等、セラミック部材と金属部材
とを組み合わせた複合構造体とすることが注目されるよ
うになり、種々のセラミック部材と金属部材の接合体が
提案されるようになってきた。
【0004】一般に、前記セラミック部材と金属部材と
を組み合わせた複合構造体としては、研磨加工したセラ
ミック部材の接合部に金属部材被膜層を形成し、該接合
部に切削加工した金属部材を直接に密着もしくは嵌挿し
てろう接するか、金属部材をセラミック部材に直接、焼
き嵌めて接合したものが広く用いられていた。
を組み合わせた複合構造体としては、研磨加工したセラ
ミック部材の接合部に金属部材被膜層を形成し、該接合
部に切削加工した金属部材を直接に密着もしくは嵌挿し
てろう接するか、金属部材をセラミック部材に直接、焼
き嵌めて接合したものが広く用いられていた。
【0005】しかしながら、かかる接合体においては、
セラミック部材と金属部材の熱膨張係数が大きく異なる
ことから、その熱膨張差に起因する歪み、即ち残留応力
が接合部近辺に発生して接合強度の低下や、金属部材の
収縮力によるセラミック部材あるいは金属部材自身の破
壊を招きやすい等の問題があった。
セラミック部材と金属部材の熱膨張係数が大きく異なる
ことから、その熱膨張差に起因する歪み、即ち残留応力
が接合部近辺に発生して接合強度の低下や、金属部材の
収縮力によるセラミック部材あるいは金属部材自身の破
壊を招きやすい等の問題があった。
【0006】そこで、前記問題を解消せんとして、セラ
ミック部材と金属部材との間に低熱膨張もしくは低ヤン
グ率の金属部材から成る熱応力緩和体を中間層として介
在させることが提案されている(特公平3−39991
号公報、特開平2−196075号公報参照)。
ミック部材と金属部材との間に低熱膨張もしくは低ヤン
グ率の金属部材から成る熱応力緩和体を中間層として介
在させることが提案されている(特公平3−39991
号公報、特開平2−196075号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記接
合体においては、セラミック部材と金属部材の熱応力緩
和体として使用している金属部材から成る中間層の介在
により、900℃以下の一定の温度で使用する場合には
熱膨張差による両部材への歪みはかなり軽減されるもの
の、常温の雰囲気と600℃以上の高温雰囲気との繰り
返しの冷熱サイクルに長時間曝されると前記金属部材か
ら成る中間層の酸化等により急激に接合強度が劣化し、
接合界面から剥離するという課題があった。
合体においては、セラミック部材と金属部材の熱応力緩
和体として使用している金属部材から成る中間層の介在
により、900℃以下の一定の温度で使用する場合には
熱膨張差による両部材への歪みはかなり軽減されるもの
の、常温の雰囲気と600℃以上の高温雰囲気との繰り
返しの冷熱サイクルに長時間曝されると前記金属部材か
ら成る中間層の酸化等により急激に接合強度が劣化し、
接合界面から剥離するという課題があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記課題を解決せんとしてな
されたもので、常温の雰囲気と600℃以上の高温酸化
雰囲気とに曝される冷熱サイクルの長時間の連続使用が
可能である高い接合強度と優れた耐久性を有するセラミ
ック部材と金属部材の接合体を得んとするものである。
されたもので、常温の雰囲気と600℃以上の高温酸化
雰囲気とに曝される冷熱サイクルの長時間の連続使用が
可能である高い接合強度と優れた耐久性を有するセラミ
ック部材と金属部材の接合体を得んとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック部材
と金属部材の接合体は、窒化珪素質焼結体から成るセラ
ミック部材と金属部材との間に緩衝層を介在させてろう
接した接合体において、緩衝層がセラミック部材側から
チタン(Ti)やジルコニウム(Zr)等から成る活性
金属の窒化物を5〜20重量%含有する窒化珪素質焼結
体層と、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)等の遷移
金属又はその合金から成る低ヤング率金属層と、前記活
性金属の窒化物を25〜70重量%含有する窒化珪素質
焼結体層を順次配置した多層構造にて形成されて成るこ
とを特徴とするものである。
と金属部材の接合体は、窒化珪素質焼結体から成るセラ
ミック部材と金属部材との間に緩衝層を介在させてろう
接した接合体において、緩衝層がセラミック部材側から
チタン(Ti)やジルコニウム(Zr)等から成る活性
金属の窒化物を5〜20重量%含有する窒化珪素質焼結
体層と、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)等の遷移
金属又はその合金から成る低ヤング率金属層と、前記活
性金属の窒化物を25〜70重量%含有する窒化珪素質
焼結体層を順次配置した多層構造にて形成されて成るこ
とを特徴とするものである。
【0010】前記セラミック部材側の窒化珪素質焼結体
層に含有する活性金属の窒化物量が5重量%未満では、
遷移金属又はその合金から成る低ヤング率金属層との熱
膨張差が大きくなり過ぎ、前記冷熱サイクルを受けると
低ヤング率金属層との接合界面から剥離するようにな
る。
層に含有する活性金属の窒化物量が5重量%未満では、
遷移金属又はその合金から成る低ヤング率金属層との熱
膨張差が大きくなり過ぎ、前記冷熱サイクルを受けると
低ヤング率金属層との接合界面から剥離するようにな
る。
【0011】一方、前記活性金属の窒化物量が20重量
%を越えると、今度はセラミック部材との熱膨張差が大
きくなり過ぎ、前記冷熱サイクルを受けるとセラミック
部材との接合界面から剥離するようになる。
%を越えると、今度はセラミック部材との熱膨張差が大
きくなり過ぎ、前記冷熱サイクルを受けるとセラミック
部材との接合界面から剥離するようになる。
【0012】よってセラミック部材側の窒化珪素質焼結
体層に含有する活性金属の窒化物量は、5〜20重量
%、より望ましくは7〜15重量%に特定される。
体層に含有する活性金属の窒化物量は、5〜20重量
%、より望ましくは7〜15重量%に特定される。
【0013】また、金属部材側の窒化珪素質焼結体層に
含有する活性金属の窒化物量は、25重量%未満になる
と金属部材との熱膨張差が大きくなり、前記冷熱サイク
ルにより金属部材との接合界面から剥離するようにな
り、他方、70重量%を越えると窒化珪素質焼結体とし
ての諸特性が損なわれ緩衝層として不適当である。
含有する活性金属の窒化物量は、25重量%未満になる
と金属部材との熱膨張差が大きくなり、前記冷熱サイク
ルにより金属部材との接合界面から剥離するようにな
り、他方、70重量%を越えると窒化珪素質焼結体とし
ての諸特性が損なわれ緩衝層として不適当である。
【0014】よって金属部材側の窒化珪素質焼結体層に
含有する活性金属の窒化物量は、25〜70重量%、よ
り望ましくは40〜60重量%に特定される。
含有する活性金属の窒化物量は、25〜70重量%、よ
り望ましくは40〜60重量%に特定される。
【0015】
【作用】本発明のセラミック部材と金属部材の接合体
は、介在させる緩衝層を活性金属の窒化物を含有する窒
化珪素質焼結体層と、遷移金属又はその合金から成る低
ヤング率金属層、更に活性金属の窒化物を含有する窒化
珪素質焼結体層の3層で構成したことから、酸化雰囲気
や冷熱サイクルに対する耐久性が増大する。
は、介在させる緩衝層を活性金属の窒化物を含有する窒
化珪素質焼結体層と、遷移金属又はその合金から成る低
ヤング率金属層、更に活性金属の窒化物を含有する窒化
珪素質焼結体層の3層で構成したことから、酸化雰囲気
や冷熱サイクルに対する耐久性が増大する。
【0016】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。図1は本発
明に係るセラミック部材と金属部材の接合体の1実施例
を示すものである。
明に係るセラミック部材と金属部材の接合体の1実施例
を示すものである。
【0017】図1において、1は20〜400℃までの
平均熱膨張係数が5×10- 6 /℃以下の窒化珪素質焼
結体から成るセラミック部材であり、セラミック部材1
に緩衝層3としてチタン(Ti)やジルコニウム(Z
r)等から成る活性金属の窒化物を5〜20重量%含有
する窒化珪素質焼結体層4と、ニッケル(Ni)やコバ
ルト(Co)等の遷移金属又はその合金から成る低ヤン
グ率金属層6と、前記活性金属の窒化物を25〜70重
量%含有する窒化珪素質焼結体層5を順次配置し、窒化
珪素質焼結体層5に鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コ
バルト(Co)系合金等から成る金属部材2を、互いに
チタン(Ti)等の活性金属を含有するろう7にてろう
接した多層構造にてセラミック部材1と金属部材2の接
合体を形成している。
平均熱膨張係数が5×10- 6 /℃以下の窒化珪素質焼
結体から成るセラミック部材であり、セラミック部材1
に緩衝層3としてチタン(Ti)やジルコニウム(Z
r)等から成る活性金属の窒化物を5〜20重量%含有
する窒化珪素質焼結体層4と、ニッケル(Ni)やコバ
ルト(Co)等の遷移金属又はその合金から成る低ヤン
グ率金属層6と、前記活性金属の窒化物を25〜70重
量%含有する窒化珪素質焼結体層5を順次配置し、窒化
珪素質焼結体層5に鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コ
バルト(Co)系合金等から成る金属部材2を、互いに
チタン(Ti)等の活性金属を含有するろう7にてろう
接した多層構造にてセラミック部材1と金属部材2の接
合体を形成している。
【0018】尚、前記窒化珪素(Si3 N4 )を主成分
とする焼結体から成るセラミック部材は、20〜400
℃までの平均熱膨張係数が5×10- 6 /℃を越え、ま
た少なくとも500℃での曲げ強度が20kg/mm2
以上でないと、高荷重かつ高温酸化雰囲気中で長時間使
用される各種産業機械装置や内燃機関における機構部品
用セラミック部材としては実用に適さない。
とする焼結体から成るセラミック部材は、20〜400
℃までの平均熱膨張係数が5×10- 6 /℃を越え、ま
た少なくとも500℃での曲げ強度が20kg/mm2
以上でないと、高荷重かつ高温酸化雰囲気中で長時間使
用される各種産業機械装置や内燃機関における機構部品
用セラミック部材としては実用に適さない。
【0019】次に本発明のセラミック部材と金属部材の
接合体を評価するにあたり、まづ窒化珪素(Si
3 N4 )を主成分とし、焼結助剤としてイットリア(Y
2 O3 )及び酸化タングステン(WO3 )等を含有する
窒化珪素質焼結体を研削加工するとともに接合面を40
0番相当のダイヤモンド砥石で研磨し、直径20mm、
高さ20mmの円柱状のセラミック部材1を得た。
接合体を評価するにあたり、まづ窒化珪素(Si
3 N4 )を主成分とし、焼結助剤としてイットリア(Y
2 O3 )及び酸化タングステン(WO3 )等を含有する
窒化珪素質焼結体を研削加工するとともに接合面を40
0番相当のダイヤモンド砥石で研磨し、直径20mm、
高さ20mmの円柱状のセラミック部材1を得た。
【0020】また、金属部材2として鉄(Fe)−ニッ
ケル(Ni)−コバルト(Co)系合金から成る直径2
0mm、高さ20mmの円柱を切削加工した。
ケル(Ni)−コバルト(Co)系合金から成る直径2
0mm、高さ20mmの円柱を切削加工した。
【0021】一方、活性金属の窒化物として窒化チタン
(TiN)を表1に示す割合で含有する窒化珪素質焼結
体をそれぞれ用意し、直径20mm、厚さ1mmの円板
を研削加工するとともに、該円板の両面をそれぞれ40
0番相当のダイヤモンド砥石で研磨した。
(TiN)を表1に示す割合で含有する窒化珪素質焼結
体をそれぞれ用意し、直径20mm、厚さ1mmの円板
を研削加工するとともに、該円板の両面をそれぞれ40
0番相当のダイヤモンド砥石で研磨した。
【0022】更に、低ヤング率金属として表1に示す金
属または合金からなる直径20mm、厚さ1mmの薄板
を、また、活性金属を含有するろう材としてチタン(T
i)−銀(Ag)−銅(Cu)から成る厚さ0.5mm
の銀ろうの箔を用意した。
属または合金からなる直径20mm、厚さ1mmの薄板
を、また、活性金属を含有するろう材としてチタン(T
i)−銀(Ag)−銅(Cu)から成る厚さ0.5mm
の銀ろうの箔を用意した。
【0023】セラミック部材1と金属部材2との接合
は、セラミック部材1の接合面上に窒化珪素質焼結体、
低ヤング率金属の薄板、窒化珪素質焼結体、金属部材2
の順にそれぞれ活性金属ろうの箔を介して積層し、真空
炉中で950℃に加熱してろう接した。
は、セラミック部材1の接合面上に窒化珪素質焼結体、
低ヤング率金属の薄板、窒化珪素質焼結体、金属部材2
の順にそれぞれ活性金属ろうの箔を介して積層し、真空
炉中で950℃に加熱してろう接した。
【0024】かくして得られた評価用の接合体を双眼顕
微鏡を使用した目視検査と蛍光浸透探傷法により接合部
の割れの有無を非破壊検査した後、割れの無い評価用の
接合体をJISR1601規格に準じた試験片に加工し
て常温と300℃の4点曲げ強度を測定するとともに、
常温と600℃の高温酸化雰囲気の冷熱サイクルを10
00回繰り返した試験片を使用して常温での4点曲げ強
度を測定し、表2の結果を得た。
微鏡を使用した目視検査と蛍光浸透探傷法により接合部
の割れの有無を非破壊検査した後、割れの無い評価用の
接合体をJISR1601規格に準じた試験片に加工し
て常温と300℃の4点曲げ強度を測定するとともに、
常温と600℃の高温酸化雰囲気の冷熱サイクルを10
00回繰り返した試験片を使用して常温での4点曲げ強
度を測定し、表2の結果を得た。
【0025】尚、緩衝層として銅(Cu)を介在させて
窒化珪素室焼結体と金属部材とを活性金属を含有するろ
う材で接合したものを比較例とした。
窒化珪素室焼結体と金属部材とを活性金属を含有するろ
う材で接合したものを比較例とした。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、比較例では前記
冷熱サイクル後の曲げ強度が10kg/mm2 と著しく
劣化しているのに対して、本発明のセラミック部材と金
属部材の接合体は、冷熱サイクル後の曲げ強度が29k
g/mm2 以上と高い強度を維持していることが分か
る。
冷熱サイクル後の曲げ強度が10kg/mm2 と著しく
劣化しているのに対して、本発明のセラミック部材と金
属部材の接合体は、冷熱サイクル後の曲げ強度が29k
g/mm2 以上と高い強度を維持していることが分か
る。
【0029】
【発明の効果】叙上の如く、本発明のセラミック部材と
金属部材の接合体は、窒化珪素質焼結体から成るセラミ
ック部材と金属部材との間に介在させた緩衝層を、セラ
ミック部材側から活性金属の窒化物を5〜20重量%含
有する窒化珪素室焼結体層と、遷移金属又はその合金か
ら成る低ヤング率金属層と、活性金属の窒化物を25〜
70重量%含有する窒化珪素室焼結体層を順次配置した
多層構造にしてろう接したことから、高い接合強度を保
持し、接合体を構成するセラミック部材は勿論、金属部
材にも割れを発生することがなく、かつ耐酸化性及び耐
久性に優れた、とりわけ常温と高温酸化雰囲気との冷熱
サイクルに曝されても長時間の連続使用が可能である等
の利点を有するセラミック部材と金属部材の接合体が得
られる。
金属部材の接合体は、窒化珪素質焼結体から成るセラミ
ック部材と金属部材との間に介在させた緩衝層を、セラ
ミック部材側から活性金属の窒化物を5〜20重量%含
有する窒化珪素室焼結体層と、遷移金属又はその合金か
ら成る低ヤング率金属層と、活性金属の窒化物を25〜
70重量%含有する窒化珪素室焼結体層を順次配置した
多層構造にしてろう接したことから、高い接合強度を保
持し、接合体を構成するセラミック部材は勿論、金属部
材にも割れを発生することがなく、かつ耐酸化性及び耐
久性に優れた、とりわけ常温と高温酸化雰囲気との冷熱
サイクルに曝されても長時間の連続使用が可能である等
の利点を有するセラミック部材と金属部材の接合体が得
られる。
【0030】従って、本発明のセラミック部材と金属部
材の接合体は、上記特性を生かした各種の化学工業装置
やジェットエンジン、ガスタービンエンジン、あるいは
ターボチャージャー、ピストン、ロッカーアーム、タペ
ット、各種弁やカム等の高温繰り返し荷重や衝撃荷重を
受ける産業機械装置や内燃機関に使用される機構部品と
して、極めて有用である。
材の接合体は、上記特性を生かした各種の化学工業装置
やジェットエンジン、ガスタービンエンジン、あるいは
ターボチャージャー、ピストン、ロッカーアーム、タペ
ット、各種弁やカム等の高温繰り返し荷重や衝撃荷重を
受ける産業機械装置や内燃機関に使用される機構部品と
して、極めて有用である。
【図1】本発明に係るセラミック部材と金属部材の接合
体の1実施例を示す図である。
体の1実施例を示す図である。
1 セラミック部材 2 金属部材 3 緩衝層 4、5 窒化珪素質焼結体層 6 低ヤング率金属層
Claims (3)
- 【請求項1】窒化珪素質焼結体から成るセラミック部材
と金属部材との間に緩衝層を介在させてろう接した接合
体において、緩衝層がセラミック部材側から活性金属の
窒化物を5〜20重量%含有する窒化珪素質焼結体層
と、遷移金属又はその合金から成る低ヤング率金属層
と、活性金属の窒化物を25〜70重量%含有する窒化
珪素質焼結体層を順次配置した多層構造にて形成されて
成るセラミック部材と金属部材の接合体。 - 【請求項2】前記活性金属の窒化物が窒化チタン(Ti
N)であることを特徴とする請求項1記載のセラミック
部材と金属部材の接合体。 - 【請求項3】前記低ヤング率金属層がニッケル(Ni)
であることを特徴とする請求項1記載のセラミック部材
と金属部材の接合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15962892A JPH061670A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | セラミック部材と金属部材の接合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15962892A JPH061670A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | セラミック部材と金属部材の接合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061670A true JPH061670A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15697877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15962892A Pending JPH061670A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | セラミック部材と金属部材の接合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH061670A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7947933B2 (en) | 2003-11-25 | 2011-05-24 | Kyocera Corporation | Ceramic heater and method for manufacture thereof |
WO2014148533A1 (ja) | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 日本碍子株式会社 | 接合体及びその製造方法 |
EP3002270A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body and method for manufacturing the same |
EP3002268A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body |
EP3002269A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body and method for manufacturing the same |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP15962892A patent/JPH061670A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014148533A1 (ja) | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 日本碍子株式会社 | 接合体及びその製造方法 |
US10421691B2 (en) | 2013-03-19 | 2019-09-24 | Ngk Insulators, Ltd. | Joined body and method for producing the same |
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