JPH0616486A - 軽量コンクリート - Google Patents

軽量コンクリート

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JPH0616486A
JPH0616486A JP7002993A JP7002993A JPH0616486A JP H0616486 A JPH0616486 A JP H0616486A JP 7002993 A JP7002993 A JP 7002993A JP 7002993 A JP7002993 A JP 7002993A JP H0616486 A JPH0616486 A JP H0616486A
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JP
Japan
Prior art keywords
lightweight concrete
cement
synthetic resin
water
resin foam
Prior art date
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Pending
Application number
JP7002993A
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English (en)
Inventor
Ichiro Nakajima
一郎 仲嶋
Shojiro Yoda
正二郎 與田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7002993A priority Critical patent/JPH0616486A/ja
Publication of JPH0616486A publication Critical patent/JPH0616486A/ja
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の人工軽量骨材を用いた軽量コンクリー
トよりもさらに軽量であるにもかかわらず高強度を有
し、吸水性が小さく、断熱性および耐久性に優れ、か
つ、釘打の可能な軽量コンクリートを提供する。 【構成】 セメント、水および平均粒径0.1 〜1.5 mmの
合成樹脂発泡ビーズからなる軽量コンクリートであっ
て、水セメント比が45%以下であり、前記合成樹脂発泡
ビーズの混入率が20〜50容量%であり、かつ、セメント
の混入単位容積質量が700 kg/m3 以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量コンクリートに関す
る。さらに詳しくは、軽量であるにもかかわらず高強度
を有し、吸水性が小さく、断熱性および耐久性に優れる
とともに釘打の可能な軽量コンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、集合住宅、ホテル、学校、病
院、事務所、劇場、体育館などの各種建築物の構造用材
料としてコンクリートが多用されているが、現在主とし
て用いられている普通コンクリートは、比重が約2.3 と
重く、地震荷重や固定荷重が大きくなるため基礎、柱、
梁などの寸法が大きくなり、そのため建築コストが大き
くなるとともに空間利用率が低下するという欠点があ
る。また、作業性に劣り、型枠への荷重が大きいという
問題もある。さらに、直接に釘打ができないため、釘打
が必要な部分には予め木材を埋め込んでおかなければな
らず、作業が面倒である。
【0003】一方、軽量化を図るために、骨材として、
火山などよりとれる天然軽量骨材、膨張粘土、膨張頁岩
などの人工軽量骨材、および膨張スラグなどの副産軽量
骨材からなる軽量骨材を用いた軽量コンクリートが用い
られている。また、オートクレーブで養生して作った気
泡コンクリート(ALC)も用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軽量コ
ンクリートは、比重が1.4 〜2.0 であり、軽量化が不充
分である。また、混練時あるいは打ち込み時に軽量骨材
が浮き上って分離してしまい、均質なコンクリートがえ
にくいという問題がある。また、ALCは圧縮強さが40
kg/cm2 程度と小さく、脆く、破損しやすいため、構造
材として用いることができない。またオートクレーブで
の高温高圧蒸気養生が必要であり、製造に際し特殊な設
備が必要である。さらに、両者の欠点として、連続空げ
き量が多いため、吸水性が大きいので透水性が大きく、
水もれがしやすい、また凍結融解抵抗性、中性化などの
耐久性が劣るという問題もある。
【0005】本発明は、叙上の事情に鑑み、軽量である
にもかかわらず高強度を有し、吸水性が小さく、断熱
性、耐久性に優れ、かつ、釘打の可能な軽量コンクリー
トを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の軽量コンクリー
トは、セメント、水および平均粒径0.1 〜1.5 mmの合成
樹脂発泡ビーズからなる軽量コンクリートであって、水
セメント比が45%以下であり、前記合成樹脂発泡ビーズ
の混入率が20〜50容量%であり、かつ、セメントの混入
単位容積質量が700 kg/m3 以上であることを特徴とし
ている。
【0007】
【実施例】本発明においては、セメントとして、普通ポ
ルトランドセメント、早強ポルトランドセメントなどの
ポルトランドセメント以外に高炉セメント、シリカセメ
ント、フライアッシュセメントなどを用いることがで
き、用途により使いわけるのが好ましい。
【0008】本発明における合成樹脂発泡ビーズは、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル
ニトリルポリスチレン、ポリスチレンポリエチレン共重
合体、ポリ塩化ビニリデンなどを発泡させることにより
えられ、発泡倍率は本発明においてとくに限定されない
が5倍以上、とくに30〜50倍程度であるのが好ましい。
発泡倍率が5倍未満であると合成樹脂の量が多くなり、
不燃性が劣り、またコンクリート重量が重くなるという
不都合がある。なお、本明細書において「ビーズ」とは
球形や長円形や円筒形の球を意味するものである。な
お、このうち球形の球が最も好ましい。
【0009】前記合成樹脂発泡ビーズは、軽量で吸水性
が小さく、また平均粒径が0.1 〜1.5 mm、好ましくは0.
5 〜1.0 mmと非常に小さく、このためセメントおよび水
と混練する際にローリング効果によりコンクリートの流
動性が良好になる。また、合成樹脂発泡ビーズの粒径が
0.1 〜1.5 mmであり、その分布が広いばあい、すなわち
全範囲にわたってほぼ均等であるばあい、さらに流動性
が良好になり好ましい。
【0010】流動性が良好になった結果、良好な作業性
を維持しつつ水セメント比を小さくすることができる。
なお、さらに流動性を良くするために高性能AE減水剤
などの混和剤を用いることもできる。こうしてえられた
コンクリートは、連続空げきが小さく、緻密で収縮が小
さく、また吸水性および透水性が小さく、また凍結融解
抵抗性や中性化性能に優れた高耐久性の軽量コンクリー
トである。ビーズの平均粒径が0.1 mm未満であると流動
性がわるくなり好ましくない。また1.5 mmを超えると軽
量故に浮力により浮き上がり、セメントペーストと分離
してしまうという問題がある。この分離は増粘剤などの
混和剤を用いることによりある程度は防止できるが、完
全ではなく、また混和剤の使用により施工性がわるくな
るという問題が生じてしまう。また、骨材が大きいばあ
い、欠陥部が生じやすくなり、その部分に応力集中がか
かるためためコンクリートの強度が20〜30%程度小さく
なってしまう。
【0011】骨材としてビーズに代えて粉砕品を用いる
と、骨材がいびつな形状であるため局部的に応力集中が
かかり、強度が小さくなるという問題や、また計量のば
らつきが大きいため安定した品質のコンクリートがえら
れないという問題がある。
【0012】本発明の軽量コンクリートにおいて、セメ
ントの混入単位容積質量(単位容積のコンクリートあた
りのセメント混入質量)は700 kg/m3 以上であり、水
セメント比は45%以下、好ましくは30〜40%である。こ
のように水セメント比が小さいのは、前述した微小な合
成樹脂発泡ビーズのローリング効果によるものであり、
これにより緻密なコンクリートをうることができる。水
セメント比が45%を超えると収縮が大きくなり、また吸
水性や透水性が大きくなり、また凍結融解抵抗性や中性
化性能がわるく、コンクリートの耐久性が小さくなる。
また、水セメント比が30%未満のばあい、粘性が高くな
り施工性がわるくなる。
【0013】合成樹脂発泡ビーズの配合割合は、20〜50
容量%、釘打ち性の面から好ましくは30〜45容量%であ
る。配合割合が20容量%未満であると、コンクリートの
比重を小さくすることができず、また断熱性が低下し、
さらに釘が打てないという問題があり、一方、50容量%
を超えると、強度が低下し、難燃性(不燃性)が低下
し、釘の引抜き抵抗力が低下するという問題がある。な
お、前記容量%は、合成樹脂発泡ビーズの絶対容積をベ
ースとするものであり、粒子間の空げきは考慮していな
い。
【0014】本発明の軽量コンクリートは気乾密度が1.
0 〜1.5 t/m3 、釘打ち性の面から好ましくは1.1 〜
1.4 t/m3 と従来の軽量コンクリートに比べて軽いに
もかかわらず、普通コンクリートと同程度の強度をうる
ことができる。具体的には、圧縮強さは、100 〜260 kg
/cm2 (たとえば、比重1.25で約180 kg/cm2 )であ
り、また曲げ強さは35〜65kg/cm2 (たとえば、比重1.
25で約50kg/cm2 )である。このため柱や床などの構造
材として用いることもできる。
【0015】本発明の軽量コンクリートは強度の小さい
小粒径の合成樹脂発泡ビーズを骨材として用い、局部強
度を小さくしているため木材に使用する鉄丸釘が使用で
き、かつ木材と同じ釘の引抜き抵抗力がある。すなわち
木片などを埋め込むことなく直接軽量コンクリートに釘
を打つことができる。これにより、内装材や備品などの
取付を簡単に行うことができる。
【0016】本発明の軽量コンクリートは、セメント、
水および合成樹脂発泡ビーズ以外に所望により砂、繊
維、人工軽量骨材、接着剤などを配合させることができ
る。
【0017】つぎに実施例に基づき本発明の軽量コンク
リートを説明するが、本発明はもとよりかかる実施例に
みに限定されるものではない。
【0018】実施例1〜6 スチレンモノマーに発泡剤(ブタン)を添加しつつポリ
スチレンビーズを重合し、選別された小粒形の原料樹脂
を予備発泡機内部に投入し、蒸気にて所定の発泡倍率
(40倍)まで発泡させ、平均粒径0.5 〜1.0 mmの合成樹
脂発泡ビーズをえた。
【0019】えられた合成樹脂発泡ビーズ、普通ポルト
ランドセメントおよび水を表1に示す配合割合でモルタ
ルミキサーにて混練した。混練方法はセメントに水を加
え3分間混練したのち、合成樹脂発泡ビーズを加えさら
に5分間混練した。セメントの混入単位容積質量はいず
れの実施例においても700 kg/m3 以上である。硬化前
のコンクリートに対し、フロー試験(JIS R 5201準拠)
を行った。結果を表1に示す。ついで混練物を型枠に入
れ、テストピースを作製した。1日後型枠をはずし養生
した。養生方法は水中養生とした。
【0020】
【表1】
【0021】えられたテストピースについて、4週圧縮
強さ(JIS R 5201準拠)、4週曲げ強さ(JIS R 5201準
拠)および熱伝導率(JIS A 1412準拠)を測定した。結
果をそれぞれ図1〜3に示す。また、収縮性能(JIS A
1129準拠)、中性化性能、吸水性能(実施例1〜3につ
いてのみ)および釘の引抜き抵抗力(JIS Z 2121準拠)
を調べた。結果をそれぞれ表2〜5に示す。さらに実施
例4〜6にかかわるテストピースについて難燃1級基材
試験(JIS A 1321準拠)を調べた。結果を図4に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】比較例1〜3 水セメント比を表1に示すように変えた以外は実施例1
と同様にしてテストピースを作製した。
【0027】えられたテストピースについて、実施例と
同様にして圧縮強さおよび曲げ強さを測定した。結果を
それぞれ図1〜2に示す。また、収縮性能、中性化性能
および耐火性能を調べた。結果をそれぞれ表2〜4に示
す。
【0028】比較例4 実施例1においてえられた合成樹脂発泡ビーズを成形機
(金型)内に充填し、蒸気にて加熱融着させ、所定形状
の成形品をえた。ついで成形品を50〜60℃の乾燥室にて
成形品内部の水分を蒸発させた。ついで乾燥した成形品
を粉砕機にて粉砕し、直径に換算して約5mmの大きさの
粉砕品をえた。
【0029】えられた粉砕品を用いて表1に示す配合で
実施例1と同様にしてテストピースを作製した。
【0030】えられたテストピースについて実施例1と
同様にして圧縮強さおよび曲げ強さを測定した。結果を
それぞれ図1〜2に示す。
【0031】比較例5 塩化ビニル樹脂発砲体(バリラックJ:鐘淵化学工業
(株)製)を粉砕機にて粉砕し、直径に換算して約5mm
の大きさの粉砕品をえた。
【0032】えられた粉砕品を用いて表1に示す配分で
実施例1と同様にしてテストピースを作製した。
【0033】えられたテストピースについて実施例1と
同様にして圧縮強さおよび曲げ強さを測定した。結果を
それぞれ図1〜2に示す。
【0034】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の軽量コン
クリートはセメントおよび水に平均粒径が0.1 〜1.5 mm
の微小な合成樹脂発泡ビーズを特定割合(混入率:20〜
50容量%)で配合せしめ、しかもセメントの混入単位容
積質量を700 kg/m3 と多くして水セメント比を45%以
下としているため、緻密なコンクリートをうることがで
き、軽量であるにもかかわらず普通コンクリートと同程
度の強度を有し、吸水性が小さく、断熱性および耐久性
にも優れた軽量コンクリートをうることができる。ま
た、強度の小さい微小なビーズを混入して局部強度を小
さくしているので、釘打が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軽量コンクリートの圧縮強さを表わす
図である。
【図2】本発明の軽量コンクリートの曲げ強さを表わす
図である。
【図3】本発明の軽量コンクリートの熱伝導率を表わす
図である。
【図4】本発明の軽量コンクリートの難燃性を表わす図
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、水および平均粒径0.1 〜1.5
    mmの合成樹脂発泡ビーズの骨材からなる軽量コンクリー
    トであって、水セメント比が45%以下であり、前記合成
    樹脂発泡ビーズの混入率が20〜50容量%であり、かつ、
    セメントの混入単位容積質量が700 kg/m3 以上である
    ことを特徴とする軽量コンクリート。
  2. 【請求項2】 合成樹脂発泡ビーズの平均粒径が0.5 〜
    1.0 mmである請求項1記載の軽量コンクリート。
  3. 【請求項3】 合成樹脂発泡ビーズの混入率が30〜45容
    量%である請求項1または2記載の軽量コンクリート。
  4. 【請求項4】 合成樹脂発泡ビーズの粒径が0.1 〜1.5
    mmのあいだでほぼ均等に分散している請求項1、2また
    は3記載の軽量コンクリート。
  5. 【請求項5】 気乾密度が1.0 〜1.5 t/m3 である請
    求項1、2、3または4記載の軽量コンクリート。
JP7002993A 1992-04-01 1993-03-29 軽量コンクリート Pending JPH0616486A (ja)

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JP7002993A JPH0616486A (ja) 1992-04-01 1993-03-29 軽量コンクリート

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-79628 1992-04-01
JP7962892 1992-04-01
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JPH0616486A true JPH0616486A (ja) 1994-01-25

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