JPH06164498A - 光伝送装置およびそれに用いられる光変調装置 - Google Patents

光伝送装置およびそれに用いられる光変調装置

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JPH06164498A
JPH06164498A JP4338182A JP33818292A JPH06164498A JP H06164498 A JPH06164498 A JP H06164498A JP 4338182 A JP4338182 A JP 4338182A JP 33818292 A JP33818292 A JP 33818292A JP H06164498 A JPH06164498 A JP H06164498A
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JP
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optical
light
modulation
optical fiber
fiber cable
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JP4338182A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Koizumi
晴彦 小泉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い帯域の電波を単一の光ファイバーケーブ
ルで伝送することができ、長距離伝送に向き、同軸ケー
ブルを使用する必要がない光伝送装置およびそれに用い
られる光変調装置を提供することを目的とする。 【構成】 アンテナ10に設けられた応答装置11と光
ループ18を、方向性結合器12と光ファイバーケーブ
ル13を介して接続すされた光伝送装置1において、レ
ーザー素子17で発生されたレーザー光線は、光ループ
18の局発振用変調素子181において、少なくとも一
種類の周波数の搬送信号で変調され、探査光として光フ
ァイバーケーブル13に送出される。この探査光は方向
性結合器12を介して、または直接応答装置11に入力
される。応答装置11においては、アンテナ10が受信
し、電気信号に変換した放送電波信号により探査光を変
調し、再び光ファイバーケーブル13上に送出する。光
ファイバーケーブル13を介して光ループ18に入力さ
れた前記被変調光は、光ループ18で検出され、プロセ
ッサ15に入力され、ここで画像、音声信号に変換され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的手段により光を
変調し、光ファイバーケーブルで伝送し、光学的手段に
より変調信号を検出する光伝送装置およびそれに用いら
れる光変調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、VHF〜SHF帯のテレ
ビ電波をアンテナで受信した受信信号を屋内のテレビ装
置あるいはビデオ装置のチューナに伝送する場合、ある
いは、テレビの共同受信システムにおいて、共同アンテ
ナで受信した受信信号を各家庭のテレビ装置あるいはビ
デオ装置のチューナに伝送する場合、一般的には導体と
して主に銅を使用した同軸ケーブルが用いられてきた。
【0003】同軸ケーブルを使用したテレビ受信信号の
伝送方法は以下の通りである。屋外のアンテナでテレビ
受信信号は電気信号に変換される。この電気信号を直
接、あるいは増幅、分配等を行った後、同軸ケーブルで
テレビ装置あるいはビデオ装置のチューナに伝送する。
これは、従来ごく一般的に広く行われている方法であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のテレビ電波の伝
送は、上記のような方法で行われていたので、以下のよ
うな問題点がある。まず、同軸ケーブルの遮蔽効果が悪
い場合、外部からの妨害電波の影響を受けやすく、テレ
ビ装置において、画質劣化およびいわゆるゴースト現象
等の不具合の原因となるという問題点がある。
【0005】また、例えばVHF〜SHF帯のテレビ電
波を単一の同軸ケーブルで伝送することは極めて困難で
あり、一般に周波数帯域ごとに異なった同軸ケーブルを
使用する必要があるという問題点がある。また、長距離
の伝送を行う場合、同軸ケーブルの重量がかさみ、運
搬、設置等にかかる労力が大きい。また、銅を使用する
こと自体が経済的ではないという問題点がある。
【0006】また、上述したようなシステム、特にテレ
ビの共同受信システムにおいて使用される分配器、減衰
器、増幅器、および接続器等に使用される材料はほとん
ど金属であり、形状および重量が大きく、また、一般に
高価であり経済的でない。また、アンテナおよび同軸ケ
ーブルは一般に屋外に設置されるため、長期にわたり風
雨や降雪にさらされることになる。このため、アンテナ
と同軸ケーブルの金属接続部分、あるいは同軸ケーブル
自体に水分が浸透し、酸化、あるいは硫化して、電気
的、機械的接続が劣化、不完全化し、画質劣化の一因と
なるという問題点がある。
【0007】また、光ファイバーケーブルを高周波電波
の伝送に使用する試みは、電界センサなどでは既に実現
されているが、上記のようなテレビ電波等の受信システ
ムにおいてはまだ実用化されていない。さらに、電界セ
ンサに使用されている光ファイバーケーブルによる伝送
方法では、単一の光ファイバーケーブルを使用する場
合、アンテナエレメント内に電源およびE/O変換器
(発光素子)を配置しなければならない。また、二本の
光ファイバーケーブルを使用する場合、アンテナエレメ
ントの入力と出力の二本の光ファイバーケーブルを使用
する必要があるという問題点があった。
【0008】本発明は、以上に述べたような問題点に鑑
みてなされたものであり、電波障害に強く、かつ不要電
波の外部への放射が起こりにくく、また、電気信号伝送
系に特有なコモンモードノイズが本質的に発生せず、ま
た、小型軽量で、経済的であり、また、耐環境性が高
く、また、広い帯域の電波を単一の光ファイバーケーブ
ルで伝送することができ、また、長距離伝送に向き、ま
た、同軸ケーブルを使用する必要がない光伝送装置およ
びそれに用いられる光変調装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上に述べた目的を達成
するために、本発明の光伝送装置は、光学的変調手段を
有する端末装置と、光ファイバーケーブルと、前記ファ
イバーケーブルを介して前記端末装置に接続され、探査
光を射出する発光手段と、光検出手段を有する伝達制御
装置を有し、前記光学的変調手段は、前記発光手段から
射出され、前記光ファイバーケーブルを介して入力され
る探査光に応答して原信号を変調して、前記光ファイバ
ーケーブルに送出し、前記光検出手段は前記光ファイバ
ーケーブルを介して入力される変調信号を検出する。
【0010】また、前記発光手段は第一のレーザー光線
発生手段であり、このレーザー光線発生装置から発生す
るレーザー光線を少なくとも一つの搬送信号により周波
数変調、または位相変調して探査光として送出する探査
光変調手段を有することを特徴とする。
【0011】また、前記光検出手段において、振幅検
波、ヘテロダイン検波、または、ホモダイン検波を行う
ことを特徴とする。
【0012】また、前記端末装置は、電波受信手段を有
し、前記原信号を変調する信号は前記電波受信手段が受
信した信号であることを特徴とする。
【0013】また、前記電波受信手段は、受信電波信号
の一部を整流する手段を有し、前記整流手段が出力する
電力を、前記端末装置の電源とすることを特徴とする。
【0014】また、前記端末装置と前記伝送制御手段と
の間の光ファイバーケーブル上にビームスプリッタ、ま
たは方向性結合器を配設し、このビームスプリッタ、ま
たは方向性結合器を前記端末装置を光ファイバーケーブ
ルで接続し、前記端末装置を同一ファイバー上に複数直
列に配設することを特徴とする。
【0015】また、前記探査光変調手段は電気光学効果
を有する結晶に形成され、光導波路、モード変換用電
極、および少なくとも一つの変調用電極を有し、前記モ
ード変換用電極で前記探査光のモード変換を行い、変調
用電極ごとにそれぞれ一種類の周波数の搬送信号により
前記探査用の光の変調を行うことを特徴とする。
【0016】また、前記光学的変調手段は、振幅変調、
位相変調、および周波数変調方式の内、それぞれ任意の
変調方式で変調を行うことを特徴とする。
【0017】また、前記光検出手段を複数有し、それぞ
れ振幅検波、ヘテロダイン検波、または、ホモダイン検
波の内、任意の検波方式で前記変調信号の検出を行うこ
とを特徴とする。
【0018】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、円偏光の入力光から一定方
向の偏光成分のみを通す偏光素子と、この入力光と出力
光を分離する、一定方向の磁界を印加された光アイソレ
ータと、前記入力光を変調信号で変調する光変調素子
と、前記入力光を反射する光反射板とを有し、前記光ア
イソレータおよび偏光子は前記光変調素子の両側に配設
され、この一方の端には光ファイバーケーブルが配設さ
れ、他方の端には光反射板が配設されている構造であ
り、この手段の光の入出力端側の偏光子は前記入力光の
偏光成分を選択透過し、入出力端側の前記光アイソレー
タは前記入力光の偏光方向を前記光変調素子の作る電界
の方向に一致させ、前記光変調素子は前記入力光の変調
を行い、前記反射板とこの反射板側に配設された偏光子
は前記入力光を選択的に反射し、前記反射板側の光アイ
ソレータは反射される前記入力光の偏光方向を、前記変
調素子の影響を受けない方向にし、さらに入出力端側の
光アイソレータは再び前記偏光子の偏光方向に前記入力
光の偏光方向を合わせ、出力光として光ファイバーケー
ブルに送出することを特徴とする。
【0019】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、偏光子と、光アイソレータ
と、光変調素子と、ビームスプリッタまたは方向性結合
器とを有し、前記偏光子は光変調素子の両側に配設さ
れ、前記光ファイバーケーブルはこの手段の前記ビーム
スプリッタまたは方向性結合器の第一の端子および第二
の端子を介して光変調素子の両端にループ状に配設さ
れ、第三の端子にさらに光ファイバーケーブルを配設
し、前記光変調素子の一方の端には光アイソレータが配
設された構造であり、第一の偏光子は、この手段の一方
の端から入射する入力光の前記変調素子の電界に一致す
る偏光成分のみ選択透過し、前記光変調素子は前記入力
光に変調を行い、前記光アイソレータは前記入力光の偏
光方向を、この手段の他方の端に設けられた第二の偏光
子偏光方向に一致する方向にし、前記ループ状に配設さ
れた光ファイバーケーブルを循環する二方向の前記入力
光の内の一方を変調し出力光として前記ビームスプリッ
タまたは方向性結合器の第三の端子に接続された光ファ
イバーケーブルに送出することを特徴とする。
【0020】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、第二のレーザー光線発生手
段と、光応答性素子と、反射板とを有し、前記光応答性
素子は、前記第二のレーザー光線発生手段と前記反射板
との間に配設され、前記光ファイバーケーブルは前記光
応答性素子に、第二のレーザー光線発生手段と前記光応
答性素子と前記反射板の並ぶ方向に直交する方向に配設
された構造であり、この手段に光ファイバーケーブルを
介して入射する入力光と、前記レーザー光線発生手段が
発生するレーザー光線が四波混合の原理によって共役位
相波を発生し、この共役位相波を出力光として光ファイ
バーケーブルに送出することを特徴とする。
【0021】また、前記光ファイバーケーブルは偏波保
存ファイバーであり、前記光学的変調手段および探査光
変調手段の少なくとも一つは、電気光学効果を有する結
晶に形成され、光導波路、モード変換用電極、変調用電
極および反射用グレーティングを有し、これらは前記光
導波路の入出力端から順に前記変調用電極、モード変換
用電極、反射用グレーティングの順に配設された構造で
あり、この手段に前記光ファイバーを介して入射する入
力光は前記変調用電極による変調を受けない偏光モード
であり、前記偏光用金属電極は、前記入力光を前記変調
用電極による変調を受ける偏光モードに変換し、前記反
射用グレーティングはこの入力光を反射し、前記変調用
電極はこの反射後の前記入力光を変調し、出力光として
前記光ファイバーケーブルに送出することを特徴とす
る。
【0022】また、前記光ファイバーケーブルは偏波保
存ファイバーであり、前記光学的変調手段および探査光
変調手段の少なくとも一つは、電気光学効果を有する結
晶に形成され、ループ状の光導波路と、モード変換用電
極と、変調用電極を有し、前記モード変換用電極と変調
用電極は前記ループ状の光導波路上に配設された構造で
あり、入射する前記入力光は前記変調用電極による変調
を受けない偏光モードであり、前記モード変換用電極
は、前記入力光を前記変調用電極による変調を受ける偏
光モードに変換し、前記変調用電極はこの入力光を変調
し、前記光導波路を二方向に循環する前記入力光の内、
一方向に循環する前記入力光を出力光として前記光ファ
イバーケーブルに送出することを特徴とする。
【0023】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、T字型に配設された光導波
路と、光干渉領域と、第三のレーザー光線発生手段と、
グレーティングとを有し、前記光干渉領域は前記光導波
路の交差する位置に、第三のレーザー光線発生手段と前
記グレーティングは前記光導波路の対向する第一の端お
よび第二の端に配設され、前記光ファイバーは前記光導
波路の第三の端に配設された構造であり、この手段に前
記光ファイバーを介して入射する入力光と第三のレーザ
ー光線発生手段から発生するレーザー光線および前記グ
レーティングにより反射されるこのレーザー光線が縮退
四波混合の原理によって共役位相波を発生し、この共役
位相波を出力光として前記光ファイバーケーブルに送出
することを特徴とする。
【0024】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、光ファイバーケーブルから
入射する入力光を反射し、前記光ファイバーケーブルに
送出する過程において、入射する前記入力光、または、
反射された後の前記入力光のいずれか一方にのみ変調信
号で変調を行うことを特徴とする。
【0025】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、ループ状の光導波路を有
し、このループ状の光導波路に入射し、このループ状の
光導波路を二方向に循環する入力光の内、一方向に循環
する前記入力光についてのみ変調信号で変調を行うこと
を特徴とする。
【0026】また、前記光学的変調手段および探査光変
調手段の少なくとも一つは、この手段に前記光ファイバ
ーを介して入射する入力光と第四のレーザー光線発生手
段から発生するレーザー光線およびその反射光が四波混
合、または縮退四波混合の原理によって共役位相波を発
生し、変調を行うことを特徴とする。
【0027】また、上記目的を達成するため、本発明の
光伝送装置に用いられる変調装置は、電気光学効果を有
する結晶に形成され、光導波路、モード変換用電極、お
よび少なくとも一つの変調用電極を有し、前記モード変
換用電極で前記探査光のモード変換を行い、変調用電極
ごとにそれぞれ一種類の周波数の搬送信号により前記探
査用の光の変調を行うことを特徴とする。
【0028】また、光ファイバーケーブルと、円偏光の
入力光から一定方向の偏光成分のみを通す偏光素子と、
この入力光と出力光を分離する、一定方向の磁界を印加
された光アイソレータと、前記入力光を変調信号で変調
する光変調素子と、前記入力光を反射する光反射板とを
有し、前記光アイソレータおよび偏光子は前記光変調素
子の両側に配設され、この一方の端には光ファイバーケ
ーブルが配設され、他方の端には光反射板が配設されて
いる構造であり、この手段の光の入出力端側の偏光子は
前記入力光の偏光成分を選択透過し、入出力端側の前記
光アイソレータは前記入力光の偏光方向を前記光変調素
子の作る電界の方向に一致させ、前記光変調素子は前記
入力光の変調を行い、前記反射板とこの反射板側に配設
された偏光子は前記入力光を選択的に反射し、前記反射
板側の光アイソレータは反射される前記入力光の偏光方
向を、前記変調素子の影響を受けない方向にし、さらに
入出力端側の光アイソレータは再び前記偏光子の偏光方
向に前記入力光の偏光方向を合わせ、出力光として前記
光ファイバーケーブルに送出する。
【0029】また、偏光子と、光アイソレータと、光変
調素子と、ビームスプリッタまたは方向性結合器と、光
ファイバーケーブルとを有し、前記偏光子は光変調素子
の両側に配設され、前記光ファイバーケーブルはこの手
段の前記ビームスプリッタまたは方向性結合器の第一の
端子および第二の端子を介して光変調素子の両端にルー
プ状に配設され、第三の端子にさらに光ファイバーケー
ブルを配設し、前記光変調素子の一方の端には光アイソ
レータが配設された構造であり、第一の偏光子は、この
手段の一方の端から入射する入力光の前記変調素子の電
界に一致する偏光成分のみ選択透過し、前記光変調素子
は前記入力光に変調を行い、前記光アイソレータは前記
入力光の偏光方向を、この手段の他方の端に設けられた
第二の偏光子偏光方向に一致する方向にし、前記ループ
状に配設された光ファイバーケーブルを循環する二方向
の前記入力光の内の一方を変調し出力光として前記ビー
ムスプリッタまたは方向性結合器の第三の端子に接続さ
れた前記光ファイバーケーブルに送出する。
【0030】また、第五のレーザー光線発生手段と、光
応答性素子と、反射板と、光ファイバーケーブルとを有
し、前記光応答性素子は、前記第五のレーザー光線発生
手段と前記反射板との間に配設され、前記光ファイバー
ケーブルは前記光応答性素子に、第五のレーザー光線発
生手段と前記光応答性素子と前記反射板の並ぶ方向に直
交する方向に配設された構造であり、この手段に光ファ
イバーケーブルを介して入射する入力光と、前記レーザ
ー光線発生手段が発生するレーザー光線が四波混合の原
理によって共役位相波を発生し、この共役位相波を出力
光として前記光ファイバーケーブルに送出する。
【0031】また、偏波を保存する光ファイバーケーブ
ルと、電気光学効果を有する結晶に形成され、光導波
路、モード変換用電極、変調用電極および反射用グレー
ティングを有し、これらは前記光導波路の入出力端から
順に前記変調用電極、モード変換用電極、反射用グレー
ティングの順に配設された構造であり、この手段に前記
光ファイバーを介して入射する入力光は前記変調用電極
による変調を受けない偏光モードであり、前記モード変
換用金属電極は、前記入力光を前記変調用電極による変
調を受ける偏光モードに変換し、前記反射用グレーティ
ングはこの入力光を反射し、前記変調用電極はこの反射
後の前記入力光を変調し、出力光として前記光ファイバ
ーケーブルに送出する。
【0032】また、偏波を保存する光ファイバーケーブ
ルと、電気光学効果を有する結晶に形成され、ループ状
の光導波路と、モード変換用電極と、変調用電極を有
し、前記モード変換用電極と変調用電極は前記ループ状
の光導波路上に配設された構造であり、入射する前記入
力光は前記変調用電極による変調を受けない偏光モード
であり、前記モード変換用電極は、前記入力光を前記変
調用電極による変調を受ける偏光モードに変換し、前記
変調用電極はこの入力光を変調し、前記光導波路を二方
向に循環する前記入力光の内、一方向に循環する前記入
力光を出力光として前記光ファイバーケーブルに送出す
る。
【0033】また、T字型に配設された光導波路と、光
干渉領域と、第六のレーザー光線発生手段と、グレーテ
ィングと、光ファイバーケーブルを有し、前記光干渉領
域は前記光導波路の交差する位置に、第六のレーザー光
線発生手段と前記グレーティングは前記光導波路の対向
する第一の端および第二の端に配設され、前記光ファイ
バーは前記光導波路の第三の端に配設された構造であ
り、この手段に前記光ファイバーを介して入射する入力
光と第六のレーザー光線発生手段から発生するレーザー
光線および前記グレーティングにより反射されるこのレ
ーザー光線が縮退四波混合の原理によって共役位相波を
発生し、この共役位相波を出力光として前記光ファイバ
ーケーブルに送出する。
【0034】また、偏光素子と、一定方向の磁界を印加
された光アイソレータと、光変調素子と、光反射手段と
を有し、光ファイバーケーブルから入射する入力光を反
射し、前記光ファイバーケーブルに送出する過程におい
て、入射する前記入力光、または、反射された後の前記
入力光のいずれか一方にのみ変調信号で変調を行う。
【0035】また、ループ状の光導波路を有し、このル
ープ状の光導波路に入射し、このループ状の光導波路を
二方向に循環する入力光の内、一方向に循環する前記入
力光についてのみ変調信号で変調を行う。
【0036】また、第七のレーザー光線発生手段と、光
応答性素子と、反射板と、光ファイバーケーブルとを有
し、前記光ファイバーケーブルを介して入射する入力光
と第七のレーザー光線発生手段から発生するレーザー光
線およびその反射光が四波混合、または縮退四波混合の
原理によって共役位相波を発生し、変調を行う。
【0037】
【作用】請求項1記載の光伝送装置においては、伝送制
御装置から光ファイバーケーブルを介して端末装置内の
光学的変調手段にまず探査光が出力される。光学的変調
手段は探査光に基づいて原信号を変調する。変調された
探査光は再び光ファイバーケーブルを介して伝送制御装
置に返される。伝送制御装置はこの変調された探査光を
検波し、端末装置で変調された原信号を識別する。
【0038】ここで、光学的変調手段における変調方式
は、周波数変調、位相変調、または振幅変調の内のいず
れかであり、伝送制御装置における検波方式は、ヘテロ
ダイン検波、ホモダイン検波、または振幅検波の内のい
ずれかである。
【0039】端末装置は、同一の光ファイバーケーブル
上に方向性結合器を介して複数直列に接続され、それぞ
れ探査光を変調する。この端末装置における原信号はそ
れぞれ周波数が異なるため、伝送制御装置において、そ
れぞれ別々に検波、識別することが可能である。
【0040】
【実施例】以下、本発明の光伝送装置の第一の実施例に
ついて説明する。第一の実施例においては、変調信号と
して、例えばテレビ信号を伝送する場合について述べ
る。
【0041】図1は、本発明の光伝送装置1の構成を示
す図である。図1において、アンテナ10a、10b、
10cは、例えば、それぞれVHF用放送受信用アンテ
ナ、UHF放送受信用アンテナ、および衛星放送受信用
アンテナである。
【0042】応答装置11a、11b、11cは、電源
/増幅装置110、第一の光応答素子111a等から構
成される光伝送装置である。応答装置11a〜11cは
同一の構成である。方向性結合器12b、12cは、光
ファイバーケーブル13を介して応答装置11に伝送さ
れる受信装置14からの探査光を応答装置11に伝送
し、また、応答装置11で変調された前記探査光を光フ
ァイバーケーブル13を介して受信装置に送出する装置
である。なお、この部分には方向性結合器の代わりにビ
ームスプリッタを用いてもよい。これは、以下同様であ
る。
【0043】図2は、方向性結合器12の構成の例を示
す図である。図2(A)は、入射光がTMモード、戻り
光がTEモードである方向性結合器12の構成を示す図
である。方向性結合器12は図中に示すように、中間層
を介して2本の光導波路が重なった構造になっている。
図2(A)中に(a)で示す位置の前記中間層は薄くな
っており、この部分で戻り光が上の光導波路に分岐す
る。
【0044】図2(B)は、テーパー状の光導波路が他
の光導波路に隣接する方向性結合器12の構成を示す図
である。これら二つの光導波路の屈折率は互いに異な
り、戻り光がテーパー状の光導波路に分岐する。方向性
結合器12はここで述べたような構成となっている。
【0045】光ファイバーケーブル13は、応答装置1
1、方向性結合器12、および受信装置14を接続する
光ファイバーケーブルである。ここでは、偏波保存ファ
イバーが使用される。なお、以下アンテナ10等でa、
b、c...の添字を付さない場合、その部分を個別で
なく、一般的に指すものとする。
【0046】光変調方式には(1)振幅変調、(2)位
相変調、(3)波長変調の3種類がある。光波の場合、
位相変調は結果として波長の変化を伴うので、位相変調
と波長変調は物理的には等価である。他方、複素振幅表
示をとれば、位相変調は振幅変調に含まれる。結局、検
出時に上記のいずれかを選択するという問題となる。
【0047】ここで、光ファイバーケーブル13として
使用される光ファイバーケーブルの種類としては、
(1)多モードファイバー、(2)単モードファイバ
ー、(3)偏波保存ファイバーがある。一般的に、光変
調方式が振幅変調あるいは強度変調の場合、多モードフ
ァイバーまたは単モードファイバーが使用される。一
方、変調方式として位相変調あるいは波長変調の場合に
は、偏波保存ファイバーが用いられる。この理由は後述
する。ただし、共役位相波が発生する場合はこのかぎり
ではない。
【0048】受信装置14は、例えばテレビ装置あるい
はビデオ装置といった受信装置である。受信装置14は
プロセッサ15と電源回路16等から構成されている。
なお、説明の便宜上、光伝送装置1の説明に関係のない
部分は図1中では省略してある。プロセッサ15は、応
答装置11に探査光を出射し、応答装置11から返る被
変調光を検波する装置である。電源装置16は、プロセ
ッサ15の電源回路である。
【0049】レーザー素子17は、光ループ18で変調
され、アンテナ10に送出される探査光を発生するレー
ザー光線発生装置である。第一の実施例ではレーザー光
線の波長は単一の場合について述べるが、波長多重方式
を採用して、光ファイバーケーブル13内部に複数の波
長のレーザー光線を同時に存在させるように構成しても
よい。また、場合によっては使用する光波はレーザー光
線ではなく、LED等を使用し、発生した非コヒーレン
ト光線を使用してもよい。光ループ18は、レーザー素
子17で発生したレーザー光線を変調し、アンテナ10
から返ってくる光を検出する装置である。
【0050】図3は、応答装置11の構成を示す図であ
る。図3において、同軸ケーブル101は、アンテナエ
レメントと応答装置11を接続するケーブルである。電
源/増幅装置110は、強電界下にあってはアンテナ1
0で受信されたテレビ放送電波の一部を整流し、応答装
置11の電源を供給し、アンテナ10で受信した信号を
増幅する装置である。なお、弱電界下にあっては、電源
/増幅装置111に太陽電池等の発電手段と二次電池を
備え、電源を供給するように構成してもよい。このた
め、応答装置11に対して受信装置14側から電源を供
給する必要はない。
【0051】第一の光応答素子111aは、受信装置1
4から光ファイバーケーブル13を介して送られてくる
探査光をアンテナ10で受信され、電源/増幅装置11
0で増幅された受信信号で変調し、受信装置14に返す
素子である。偏光子112、116は、円偏光の探査光
から一定方向の偏光成分のみを通す偏光素子である。光
アイソレータ113、115は、入射レーザー光線(探
査光)と出射レーザー光線(変調応答光)を分離する素
子である。光変調素子114は、入射レーザー光を受信
信号で変調する素子である。光反射板117は、入射レ
ーザー光線を反射する素子である。
【0052】図3に示す通り、光変調素子114を挟ん
で光アイソレータ113、116および偏光子112、
116が配設されている。また、第一の光応答素子11
1aの一端には光ファイバーケーブル13が接続され、
他端には光反射板117が並設されている。上記偏光子
112〜光反射板117が第一の光応答素子111aと
して一体形成されている。
【0053】光変調素子114としては、媒質の電気光
学効果を利用するものと、音響波を利用するものがあ
る。前者は主にポッケルス効果が用いられ、この効果を
持つ材料(電気光学効果を有する結晶)としては、Cu
Cl,CuBr,ZnTe,ZnSe,ZeS,GaA
s,GaP,N4(CH2 6 ,Bi4 (Ge
4 3 ,KH2 PO4 (KDP),KD2 PO4(D
KDP),NH4 2 PO4 (ADP),KH2 AsO
4 (KDA),RbH2 AsO4 (RDA),BaTi
3 ,KTa0.65Nb0.353 (KTN),K0.6 Li
0.4 NbO3 ,KSr2 Nb5 15Srx Ba(1-x)
2 6 ,Ba2 NaNb5 15LiNbO3 ,LiT
aO3等がある。
【0054】図1を参照して光伝送装置1の動作の概要
を説明する。レーザー素子17で発生されたレーザー光
線は、光ループ18の局発振用変調素子181におい
て、少なくとも一種類の周波数の搬送信号で変調され、
探査光として光ファイバーケーブル13に送出される。
この探査光は方向性結合器12b、12cを介して、ま
たは直接アンテナ10に付属した応答装置11に入力さ
れる。
【0055】応答装置11において、アンテナ10が受
信し、電気信号に変換した放送電波信号により探査光を
変調し、再び光ファイバーケーブル13上に送出する。
光ファイバーケーブル13を介して光ループ18に入力
された前記被変調光は、光ループ18で検出され、プロ
セッサ15に入力され、ここで画像、音声信号に変換さ
れる。
【0056】以下、光応答素子111における位相変調
の方式について説明する。レーザー光線を位相変調する
場合、以下の原理で変調素子に印加される電圧により、
レーザー光の波長(周波数)または位相が変化する。こ
こで、光変調に関する物理量を以下のようにとる。 νout :結晶から放出される光波の周波数 νin :結晶に入射する光波の周波数 Δν :光波の周波数のシフト量 θout :結晶から放出される光波の位相 θxtl :結晶中の光波の位相 θin :結晶に入射する光波の位相 V :印加電圧 w :光波の進行に沿った結晶の厚み c :自由空間の光波の速度 n :結晶の屈折率 nO :電圧が0Vの場合の結晶の屈折率 δ :材料、電圧印加方向に依存する定数
【0057】結晶から放出される光波の周波数νout
次式で表される。
【数1】 出力時の光波の位相θout は、
【数2】 であるから、位相の時間変化を考えると、
【数3】 (式1)より、結晶から放出される光波の周波数νout
は次式のようになる。
【数4】
【0058】一方、結晶中で位相変化が生じるため、入
力時と出力時で周波数が次のようにシフトする。
【数5】 他方、光波が結晶を通過するとき、位相シフトθxtl
次式で表される。
【数6】
【0059】ここで、屈折率nが印加電圧により変調さ
れるので、(式2)は、
【数7】 となる。ここで、結晶の屈折率nが電圧の一次関数的に
変化するならば、
【数8】 となる。よって、(式3)より、周波数シフトΔνは次
式のようになる。
【数9】
【0060】また、一般に複屈折を示す光学結晶では、
光波の偏光方向によって、光波が媒質中を早く伝播する
場合と、そうでない場合がある。すなわち、「早い軸」
と「遅い軸」が存在する。前者の場合、出射光は印加電
圧が正の電圧のときに入射光よりも高い周波数側にシフ
トし、後者の場合、印加電圧が負の電圧のときに低い周
波数側にシフトする。
【0061】他方、波長と周波数は次式のような関係が
あるから、
【数10】 波長シフトは次式のように表示される。
【数11】
【0062】効果的な光変調を行うためには、(δ)が
大きく、長い材料を使用する必要がある。例えば、長さ
1cm、厚さ500μmのCuCl結晶で、光波の進行
方向と垂直に電圧を印加する場合、 定数 :δ=±2.82/厚さ×10-11 (M
KS単位) 波長 :λ=1.06μm 印加電圧 :V=1000V 立ち上がり時間:τr =1ns とすると、周波数シフトΔν は
【数12】 のような値となる。
【0063】光波の波長が(λ=0.63μm)の場合
は、
【数13】 となる。いうまでもなくこれらは代表的な例であり、他
の光学材料、形状、印加電圧、光波の周波数、立ち上が
り時間、および波形等の条件により、種々に使い分ける
ことができる。
【0064】図4は光ループ18の構成を示す図であ
る。図4において、方向性結合器180a〜180dは
方向性結合器12と同様の動作を行う素子である。局発
振用変調素子181aは、レーザー素子17で発生した
レーザー光線を、受信する電波の数に対応し、テレビ放
送電波の搬送波周波数と異なる周波数で符号化、あるい
は変調し、探査光として送出する素子である。なお、こ
の符号化、あるいは変調は、レーザー素子17の長寿命
化のためになされるもので、局発振用変調素子181a
を省き、無変調のレーザー光線を探査光として使用する
ことも可能である。
【0065】光電変換素子182は、応答装置11から
返ってくるレーザー光線を検出する素子である。以上述
べた方向性結合器180〜光電変換素子182は、それ
ぞれ図4に示すように光ファイバーケーブル13により
接続され、全体として光ループ18を構成する。
【0066】レーザー光線の検出(検波)方法として
は、(1)直接検波、(2)ヘテロダイン検波、(3)
ホモダイン検波の各方法がある。ホモダイン検波はヘテ
ロダイン検波の特殊な場合で、結局、大別して2種類の
方法となる。いずれの方法においても、非干渉光を用い
る場合と、可干渉光を用いる場合がある。
【0067】ヘテロダイン検波、ホモダイン検波の両方
法においては、光電変換素子182の受光面における光
は空間的に可干渉であることが重要である。従って、ヘ
テロダイン検波、ホモダイン検波の両方法では、光ファ
イバーケーブル13として、通常偏波保存ファイバーが
用いられる。これらの組み合わせにおいては受信感度が
著しく改善されるので、伝送距離は無中継で100Km
にもおよぶ。加えて、周波数の選択性に優れ、様々な形
態の通信網が可能となる。
【0068】以下、動作を説明する。レーザー素子17
で発生したレーザー光線は、光ファイバーケーブル13
および方向性結合器180a、180bを介して局発振
用変調素子181に導かれる。局発振用変調素子181
において、レーザー光線は上述した周波数で変調を受
け、光ファイバーケーブル13および方向性結合器18
0c、180dを介して探査光として応答装置11aお
よび方向性結合器12b、12cに導かれる。方向性結
合器12b、12cに導かれた前記探査光は、更にアン
テナ10b、10cの応答装置11b、11cに導かれ
る。
【0069】探査光は応答装置11の第一の光応答素子
111aに導かれ、変調を受け、さらに光反射板117
で反射され、再び光ループ18に返される。以下、第一
の光応答素子111aで前記探査光が位相変調を受け、
変調応答光(出射光線)となって返る際の動作について
説明する。
【0070】図5は、第一の光応答素子111aにおけ
る探査光の偏光状態を示す図である。図5において、
(A)の列に示される各図は、変調を受けた探査光の往
路の偏光状態の変化を示している。(B)の列に示され
る各図は、光反射板117で反射された後の探査光(変
調応答光)の復路の偏光状態を示している。前記
(A)、(B)において、(a)〜(f)は、それぞれ
図5に同じ符号で示した第一の光応答素子111aの部
分の偏光状態を示している。つまり、(A)にあって
は、(a)→(b)→・・・→(f)の順番に変化し、
(B)にあっては(f)→(e)→・・・→(a)の順
番に変化する。なお、図5中の各偏光状態は、説明の便
宜上簡略化して図示してある。
【0071】第一の光応答素子111aに導かれた探査
光は、光ファイバーケーブル13上の(a)点において
は(A)−(a)に示すように円偏光状態になってい
る。また、この段階では光源等に起因する揺らぎが加わ
っている。この探査光は偏光子112を通ることによ
り、(A)−(b)に示すように、例えば、図中の垂直
線(I)に対して、反時計回りに45°に偏光した光波
となる。
【0072】ここで、光アイソレータ113に図中の
(H)の矢印で示す方向に磁界(永久磁石による磁界)
を印加すると、(A)−(c)に示すように偏光方向が
時計回りに45°回転し、垂直線(I)方向の向きとな
る。次に、探査光が光変調素子114に入射すると、図
中の(E)の矢印で示す方向に電界が印加されるので、
光波の偏光方向と電界の向きとが一致し、(A)−
(d)に示すように光変調が行われる。ここで行われる
光変調の原理は上述した通りである。
【0073】図6に、種々の帯域に渡った周波数変調ド
メインの様子、例えば、(A)にテレビ放送のVHF
帯、(B)にUHF帯、および(C)にBS帯の様子を
示す。この変調された探査光は、光アイソレータ115
を通過すると、図5(A)−(e)に示すように時計回
りに45°偏光状態が回転する。この偏光状態は、偏光
子116の偏光方向と一致するので、光波は偏光子11
6に影響されることなく通過し、偏光状態を(A)−
(f)に示されるように保ったまま、光反射板117で
反射される。
【0074】復路の場合、光反射板117で反射された
変調応答光は、(B)−(f)で示される偏光状態でア
イソレータ115に戻り、これを通過する際に、(B)
−(e)に示すように、再び時計回り方向に45°回転
する。この変調応答光は、再び光変調素子114を通過
するが、(B)−(d)に示すように、偏光状態と電界
の向きが互いに垂直であり一致しないため、変調を受け
ることなく光アイソレータ113を通過する。
【0075】この際、変調応答光の偏光状態は(B)−
(c)に示すように45°時計回りに回転する。さら
に、この偏光状態は偏光子112の偏光方向と同じであ
る。このため、変調応答光は偏光子112を通過し、光
ファイバーケーブル13および方向性結合器12を介し
て受信装置14に導かれる。なお、以上述べた各偏光方
向は例示であり装置の構成に応じて適宜変更してもよ
い。
【0076】受信装置14の光ループ18において、変
調応答光は方向性結合器180d、180cを介して光
電変換素子182に導かれる。他方、探査光と同一の方
向性結合器180a、180bによりレーザー素子17
で発生されたレーザー光線は、局発振用変調素子181
により低周波側から順次局発周波数に変調される。この
非変調光波は、方向性結合器180cを介して光電変換
素子182に入力される。
【0077】直接導かれた変調応答光と、局発振用変調
素子181で延長された光波は光電変換素子182上で
重畳され、周波数混合(ヘテロダイン検波)され、さら
に光電変換され、電気信号となる。この電気信号がプロ
セッサ15で必要な信号に処理され、受信装置14で画
像および音声が再現される。
【0078】局発振用変調素子181は例えば図7に示
すような素子である。この局発振用変調素子181は、
LiNbO3 結晶を使用した導波路型変調素子の例であ
る。図7において、LiNbO3 結晶1801は、その
結晶上に局発振用変調素子181が形成されるLiNb
3 結晶である。第一の実施例で使用されるLiNbO
3 結晶1801の大きさは、幅5〜10mm、長さ10
〜40mm、厚さ300μm程度である。導波路180
2は、LiNbO3 結晶1801上にTiを拡散するこ
とにより形成され、図中z軸で示される結晶軸に垂直
な、図中y軸で示される方向にのびる導波路である。レ
ーザー光線は図中の導波路1802の左端から入射し、
右端から出射する。導波路1802の幅は、0.5〜1
0μm程度である。
【0079】モード変換用櫛形電極1803は、LiN
bO3 結晶1801のyz面に形成され、入射レーザー
光線のモード変換を行う電極である。局発変調用電極1
804a〜1804nは、アンテナ10a〜10cで受
信されるテレビ放送電波の数分用意され、それぞれの前
記テレビ電波に対応した周波数でレーザー光線の変調を
行う電極である。以上述べた各部分が、図7に示される
ようにLiNbO3 結晶1801上に配設されている。
【0080】以下、局発振用変調素子181の動作を説
明する。レーザー素子17で発生されたレーザー光線
は、導波路1802の左端から入社される。ここで、モ
ード変換用櫛形電極1803に電界を印加すると、yz
面と垂直な方向、すなわちx軸方向に向かう電界が導波
路1802中に生じる。さらに、局発変調用電極180
4にyz面のy軸方向に電界を印加すると、導波路18
02中のy軸方向に変調用電界が生じる。
【0081】ここで、モード変換用櫛形電極1803の
グレーティング周期Λは、上記のLiNbO3 結晶18
01および導波路1802の大きさから、以下のように
決定される。
【数14】 ここで、
【数15】 であるから、(式7)は、以下のようになる。
【数16】
【0082】従って、LiNbO3 結晶1801におい
て、波長が(λ=1.06μm)の場合、(nO =2.
237、ne =2.157)より(Λ=13.3μm)
を得、また波長が(λ=0.63μm)の場合、(nO
=2.286、ne =2.200)より(Λ=7.3μ
m)を得る。
【0083】図8は、局発振用変調素子181の各部分
における偏光状態を説明する図である。図8の(a)、
(b1 )・・・(bn )の各図は、図7の同一符号を付
した部分の偏光状態を示している。図8においても、説
明の便宜上、簡略化した偏光状態を示してある。(以
下、偏光状態を示す図について同様)
【0084】ここで、レーザー素子17からの光波の偏
光状態が時間的に揺るがないと仮定し、光ファイバーケ
ーブル13aに偏波保存ファイバーを使用する場合、導
波路1802に入射される光波が図8(a)に示される
ような状態にある場合、モード変換用櫛形電極1803
によりTMモードからTEモードに変換され、偏光状態
は90°回転し、(b1 )以下に示されるような状態と
なる。
【0085】この偏光状態は局発変調用電極1804a
〜1804nの電界の方向に一致するため、光波は局発
変調用電極1804を通過するたびに、それぞれの周波
数ν1 、ν2 、・・・νn で変調される。局発変調用電
極1804は、導波路1802の入力側から順次低い周
波数用から高い周波数用の順番に並んでいる。図9
(A)に、パルス周波数変調を行う場合の出力波形の
例、図9(B)に、正弦波による位相変調を行う場合の
波形の例を示す。
【0086】以下、LiNbO3 のような結晶におい
て、結晶軸の方向と電界の向きの適切な関係における光
のモード変換を行う際の原理について説明する。一般
に、異方性光学結晶の光学的性質は屈折率楕円体で示さ
れ、以下のように表される。
【数17】
【数18】 ここで、行列Σaij(i=1〜6、j=1〜3)は電気
光学定数テンソル、ベクトルEi (i=x、y、z)は
印加電界ベクトルである。図10は電界が印加される方
向を示す図である。
【0087】LiNbO3 結晶は三方晶系、負の一軸性
結晶で、その電気光学定数テンソルは以下のようにな
る。
【数19】 (1)ここで、(Ex =Ez =0、Ey ≠0)とし、光
の伝搬方向をx軸方向にとると、(式10)、(式1
1)より、
【数20】
【0088】(2)同様に、(Ey =Ez =0、Ex
0)とし、光の伝搬方向をy軸方向にとると、(式1
0)、(式11)より、
【数21】
【0089】(3)同様に、(Ey =Ez =0、Ex
0)とし、光の伝搬方向をz軸方向にとると、(式1
0)、(式11)より、
【数22】 となる。
【0090】上記(1)〜(3)の場合が楕円体の主軸
変換ができる場合で、すなわち、モード変換が可能な場
合である。例えば、(1)について説明すると、(式1
2)のyz項が消えるようにy−z平面で座標軸をζ回
転させ、新しい主軸x、Y、Zを設定する必要がある。
【0091】ここで、座標変換行列を[N]とすると、
【数23】 となり、この場合、座標軸の回転角ζは、
【数24】 で与えられる。
【0092】新しい座標軸の導入により、
【数25】 であるから、新しい座標のY方向、Z方向の半径(屈折
率)nY 、nZ を定義することができる。ここで重要な
点は、印加電圧Ey の印加により、屈折率楕円体の主軸
が回転することである。新しい座標系(x,y,z)に
対する非誘電率テンソル[ξ’]を考えると、その非対
角項は0である。
【数26】
【0093】次に、もとの座標系(x,Y,Z)に対す
る非誘電率テンソルξを求めるために、(式15)の座
標変換行列を行列[N’]とすると、回転角[ξ]は以
下の通りとなる。
【数27】 ここで、(nY =nO 、nZ =ne )として、(式1
6)で(ζ<<1)を考慮すると、(式19)の成分は
以下のようになる。
【数28】
【0094】(式20)でy軸方向に電界Ey が存在す
ることによって、非誘電体テンソル[ξ]の中に微小な
非対角要素δ23が生じていることがわかる。ここで、E
y による非誘電率テンソルの変化分を[Δξ]とする
と、結晶中に入射光波による電界Eが存在する場合、
【数29】 で与えられるような分極δPが新たに誘起される。ここ
で、入射光波の偏光方向がy方向である場合、
【数30】 となる。
【0095】これは常光線の電界Ey によって、結晶中
に異常光線に対する分極δZ が生じたことを意味する。
すなわち、偏光面が互いに直交する二つの光波が結晶中
で結合することを示している。
【0096】従って、屈折率楕円体の主軸回転の効果を
利用して、モード変換(TM→TEまたはTE→TM変
換)を行うことが可能となる。実際には、周期的な電極
(EOグレーティング)を用い、両モードの位相整合を
とることによってモード変換が実現される。以上、上記
(1)について示したが、同様にクロスタームが現れる
上記(2)、(3)の場合も主軸変換によるモード変換
が可能である。(2)、(3)についての説明は省略す
る。
【0097】第一の実施例で述べた光伝送装置1におい
て、局発振用変調素子181は、ここで述べたものに限
らず、例えば、以下の実施例で述べる光変調素子を使用
してもよい。また、各光応答素子111でそれぞれ異な
る変調方式で変調してもよい。ここで、光応答素子11
1で行う変調方式は、ここで述べたものの他、例えば振
幅変調を行うように構成してもよい。また、光ループ1
8を複数設け、それぞれで異なる変調方式で探査光の変
調を行い探査光を送出し、それぞれで異なる検波方式で
変調信号の検出を行うように構成してもよい。ここで、
光ループ18で行う変調方式および検波方式として、こ
こで述べたものの他、例えば振幅変調、振幅検波方式を
行うように構成してもよい。
【0098】以下、第二の実施例について説明する。第
二の実施例は、応答装置11の光応答素子111の構成
の変形例である。図11は、第二の実施例における第二
の応答装置11dの構成を示す図である。図11におい
て、第二の光応答素子111bは、第一の実施例で述べ
た応答装置11a〜11cの光反射板117を省き、か
わりにループ状光ファイバーケーブル13cと方向性結
合器118を配設し、レーザー光線を循環する構成にな
っている。図11において、方向性結合器118は、方
向性結合器12および方向性結合器180と同様な方向
性結合器である。ここで説明しない第二の応答装置11
dの各部分は応答装置11a〜11cの同一符号を付し
た各部分と同じである。
【0099】第二の応答装置11dは、電源/増幅装置
110、ループ状光ファイバーケーブル13c、方向性
結合器118、光変調素子114、光アイソレータ11
3と、これらを挟むように一対の偏光子112、116
が配設されている。
【0100】図12は、第二の応答装置11dのループ
内で循環する光波の各点での偏光状態を示している。図
12において、(a)〜(g)で示した各図は図11中
に(a)〜(g)で示した第二の光応答素子111bの
各部分での探査光の偏光状態を示す。光ファイバによっ
て応答装置11内に導かれた光波がどのように処理され
るか以下順を追って説明する。
【0101】方向性結合器118によって光ループ内に
は時計回り方向に循環する光と、反時計回りに循環する
光波が生成する。時計回りに循環光は(a)→(b)→
(c)→(d)→(e)→(f)→(g)→(a)と循
環し、反時計回り循環光は(a)→(g)→(f)→
(e)→(d)→(c)→(b)→(a)と循環する。
図12において、(A)の列に示される各図は時計回り
の循環光を示し、(B)の列に示される各図は反時計回
りの循環光を示している。
【0102】方向性結合器118により分岐した時計回
り循環光は図12(A)−(a),(b)に示すよう
に、光波の偏光状態はいろいろな方向に向いている。偏
光子112を通過すると、(A)−(c)のように紙面
上下方向に偏光した光波のみが透過し、変調素子に入射
する。ここで、変調素子には(A)−(d)に(E)の
矢印で示すように光波の進行方向に対して垂直に電界が
印加されているので、(A)−(d)のように入射した
光の偏光状態と電界の向きが一致し、光変調が行なわれ
る。
【0103】次に、光波が図11の(H)の矢印で示す
ように磁界(永久磁石による磁界)が印加されているア
イソレータを通過すると、偏光状態が時計回りに45°
回転し、(A)−(e)のような偏光状態になる。ここ
で、今、偏光子116の偏光状態は偏光子112に対
し、45°になるように配置されているので、変調光の
偏光状態と偏光子の偏光状態とが一致し、これを透過す
ることができて光ファイバに再び入射する。(A)−
(f),(g)にその後のファイバ中での光波の偏光状
態を示す。
【0104】他方、(B)−(g),(f)のような偏
光状態にある反時計回り循環光は、偏光子116によっ
てその偏光状態が整えられて、(B)−(e)のような
偏光状態になる。この光波がアイソレータを通過する
と、その偏光状態が45°回転し、(B)−(d)に示
されるように偏光状態が水平になる。この場合、光の偏
光状態と変調素子に印加されている電界の向きは互いに
垂直になるので、光波は変調されることなく素子を通過
し、偏光子112の手前点(c)に至る。
【0105】今度は光の偏光状態と偏光子112の偏光
状態とが互いに垂直になるので、光波は偏光子112を
透過することができず、結局、反時計回り循環光は光フ
ァイバ側に放出されない。その様子を(B)−(b)に
示す。
【0106】第二の光応答素子111bの構成では時計
回り循環光のみが変調され、変調応答波となる。図11
に示した、構成素子の材料と具体的寸法は次のようであ
る。例えば、光変調素子114には大きさが(断面積3
00μm2 〜3mm2 )×(長さ3〜10 mm)のC
uCl結晶やLiNbO3 結晶などが用いられ、アイソ
レータには同様に、大きさが(断面積300μm2 〜3
mm2 )×(長さ3〜10mm)のMnBi、GdPr
2 Fe5 12などの磁性光学材料が使用される。
【0107】以下、第三の実施例について説明する。第
三の実施例は、応答装置11の光応答素子111の構成
の変形例である。図13(A)は第三の光応答素子11
1cの構成を示す図である。図13(A)において、電
極123a、123bは、半導体レーザー素子119に
電源を供給するための電極である。半導体レーザー素子
119は、探査光の変調に使用する変調出射レーザー光
線を発生するレーザー光線発生素子である。この半導体
レーザー素子119は、図中に示す導電性接着層(ハン
ダ層)120、金属層126等で光応答性素子122と
電気的および機械的に接続されている。
【0108】光応答性素子122は、探査光の変調を行
う素子である。ここで、図中に示す通り、光ファイバー
ケーブル13は光応答性素子122に埋め込まれてお
り、屈折率整合のとれた接着剤121で固定されてい
る。反射板124は、半導体レーザー素子119から出
射される変調出射レーザー光線を反射する反射板であ
る。
【0109】以下、第三の光応答素子111cの動作を
説明する。光変調の結果得られる周波数とは異なる周波
数で符号化された探査光が、光ファイバーケーブル13
を介して光応答性素子122に導入され、四波混合ある
いは誘導ブリュリアン散乱の原理によって探査光の共役
位相波が発生し、この共役位相波が変調応答波として光
ファイバーケーブル13に返る。すなわち、四波混合の
場合、発生した共役位相波は、光応答性素子122内で
探査光と半導体レーザー素子119から出射された変調
出射レーザー光線とが互いに干渉し、干渉縞125aを
形成する変調出射レーザー光線の反射光がこれに反射偏
向される成分と、探査光と変調出射レーザー光線の反射
光が干渉し、干渉縞125bを形成し、半導体レーザー
素子119からの変調出射レーザー光線がこれによって
反射偏向される成分とからなる図13(B)は、図13
(A)の場合で誘導ブリュリアン散乱の場合について示
した図である。光応答性素子122内で図中に示す光波
(1)、(2)の総和エネルギーEsがしきい値エネル
ギーEthを越え、Es≧Ethとなり、このとき図中
に(3)で示す探査光を入射させると、図中に(4)で
示す共役位相波を取り出すことができる。
【0110】そのため、共役位相波は半導体レーザー素
子119から出射される変調出射レーザー光線で与えら
れる周波数で変調されている。共役位相波は伝送経路の
光学的揺らぎや歪みには無関係に、過去へ過去へと遡る
性質があり、光ファイバーケーブル13の遠端にある受
信装置に極めて鮮明な変調信号が伝送されるという特徴
がある。
【0111】また、探査光の光強度は微弱であっても構
わず、上述した効果が成り立つ。光応答性素子122の
大きさ、およびその材料は、例えば、(断面積幅1〜3
mm2 )×(長さ2〜5mm)のチタン酸バリウム結晶
などが用いられる。その他、BSO結晶やKTN結晶、
また超高速応答のためにはポリジアセチレンなども使用
可能である。
【0112】ここで、四波混合(誘導ブリュリアン散
乱)法による共役位相波の発生原理を説明する。図14
は、四波混合法による共役位相波の発生原理を説明する
図である。図14において、四波混合媒質に波長λ1
第一のポンプビーム、波長λ2 の第二のポンプビーム、
および波長λ1 のプローブビームを入射することにより
波長λ2 の共役位相波を発生するものである。ここで、
上記プローブビームはどの方向から前記四波混合媒体に
入射されてもよい。
【0113】また、誘導ブリュリアン散乱とは、図15
に示すような装置で発見されたものである。図15に示
す装置にパルスルビーレーザー光線発生装置からスリガ
ラスにレーザー光線を出射すると、140気圧のメタン
ガスを満たしたセル内に戻り光および音波が発生し、前
記パルスルビーレーザー光線発生装置側に共役位相光が
返るというものである。
【0114】半導体レーザー素子119に、例えば面発
光半導体レーザーを使用した場合、素子の大きさは厚さ
300μm (200〜500μm )、また光波放出面の
アパチャー部の径は約50〜150μm 程度である。ま
た光ファイバーケーブル13の径はコア部が10〜10
0μm である。■
【0115】■以下、第四の実施例について説明する。
第四の実施例は応答装置11の光応答素子111の変形
例である。図16は、光応答素子111を導波型とした
場合の反射型の応答装置11の第四の光応答素子111
dの構成を示す図である。図16において、LiNbO
3 結晶131のy軸方向に光導波路132を形成し、こ
れに沿って入射側より順に変調用電極133、モード変
換用金属電極134、光反射用の分布帰還グレーティン
グ135が配置されている。ここでモード変換用金属電
極134はモード変換用櫛形電極1803と同様のもの
である。図17は光応答素子111dの各部分の偏光状
態を示す図である。図17において、(a)〜(c)
は、反射される前の探査光の偏光状態を示す図である。
(c)〜(a’)は、反射された後の探査光の偏光状態
を示す図である。
【0116】図17の(a)に示すようにTMモード成
分をもつ探査光がこの装置の光導波路132中に入射す
ると、まず導波路を挟むように配置された変調用電極1
33の場所を通過する。このとき、電極には図中に示す
z方向に電界が印加されているため、導波路中の探査光
は電界によって何の影響も受けず、そのまま通過する。
その偏光状態を図17−(b)に示す。次にモード変換
用金属電極134、例えばNbO膜の直下の光導波路1
32を通過すると、光波はTMモードからTEモードに
変換される。
【0117】その際の探査光の偏光状態を図17の
(c)に示す。さらに探査光が進行すると、分布帰還グ
レーティングによって反射され、探査光は元来た経路に
戻る。再び、モード変換用金属電極134の直下を通過
するが、光波の偏光状態はTEモードであるため、影響
を受けずにモード変換用金属電極134の下を通過し、
光導波路132の(b)点に至る。この際の偏光状態を
図17の(b' )に示す。
【0118】次に、変調用電極133の箇所に至ると、
変調用電極133によって与えられる電界の向きと、光
波の電界の向きが一致するため、光波は変調作用を受け
る。上述した通りに変調された探査光は変調応答波とし
て光ファイバーケーブル13上に返される。この際の偏
光状態を図17の(a' )に示す。かくして、入射した
探査光は変調せず、反射された探査光のみを変調する第
四の光応答素子111dが実現される。
【0119】LiNbO3 結晶131の大きさは、例え
ば、幅10mm、長さ25mm、厚さ300μm程度で
あり、この基板上にTi拡散をすることにより形成され
る光導波路132の寸法は、厚さおよび幅が0.5〜1
0μm程度である。変調用電極133の大きさは長さ8
mm程度であり、間隔は導波路の幅と同程度かそれ以上
であり、偏光用電極の大きさは幅2mm、長さ6mmで
ある。
【0120】■以下、第五の実施例を説明する。第五の
実施例は、応答装置11の光応答素子111の変形例で
ある。図18は、変調機能を内蔵したループ状導波路か
らなる循環型変調干渉計を使用した第五の光応答素子1
11eの構成を示す図である。図18において、LiN
bO3 基板141は、第五の光応答素子111eが形成
される基板である。光導波路142は、LiNbO3
板141状にループ状に形成された光導波路である。
【0121】変調用電極143は、LiNbO3 基板1
41上に形成され、光導波路142を循環する探査光を
変調する電極である。この変調用電極143は、局発振
用変調素子181の局発変調用電極1804と同様のも
のである。モード変換用櫛形電極144は、LiNbO
3 基板141上に形成され、光導波路142を循環する
探査光のモード変換を行う電極である。この変調用電極
143は、局発振用変調素子181のモード変換用櫛形
電極1803と同様のものである。
【0122】基板としてLiNbO3 基板141を使用
する場合、そのyz面に図のようなループ状の光導波路
142を形成すると、入射した探査光は分岐点(カプ
ラ)で互いの光量が等しくなるように二方向に分かれ、
光導波路142を巡る二つの循環光を形成する。すなわ
ち、時計回り方向の循環光と反時計回り循環光が生じ
る。
【0123】この場合、両方の光波に対し光路長が自動
的に等しくなるという利点がある。今、光導波路142
の腕の中にモード変換用櫛形電極144を設けると、モ
ード変換用櫛形電極144が作り出す電界成分の向きは
図中yz面に垂直なx方向となる。次に、このモード変
換用櫛形電極144から少し離れた所に光導波路142
を挟むように一対の受信装置143を設ける。この電極
が作り出す電界成分の向きは、図中、x軸に垂直でz方
向に向いた状態になる。
【0124】図19は、第五の光応答素子111eの各
部分の偏光状態を示す図である。図19において、
(A)の列に示される各図は、時計回り循環光の偏光状
態を示し、(B)の列に示される各図は、反時計回り循
環光の偏光状態を示す。また、(a)〜(e)に示され
る図は、図18に示す同一符号を付した第四の光応答素
子111eの各部分における光波の偏光状態を示してい
る。時計回り循環光は図18に示す各点を(a)→
(b)→(c)→(d)→(e)→(a)の順番に循環
する。
【0125】入射した探査光がTMモードである場合、
図19の(A)−(a)、(b)に示すような偏光状態
となっている。この光波が(b)点からモード変換用櫛
形電極144を通り、図18に示す(c)点に至るとモ
ード変換が生じ、TMモードからTEモードに変わる。
【0126】その際の探査光の偏向状態を図19の
(A)−(c)に示す。さらに(d)点から(e)点に
至る際に、変調用電極143を通過する。この点では光
波の偏向方向と電界の向きが一致するため、光波の偏光
状態は変調用電極143で与えられる周波数で変調さ
れ、図19の(A)−(e)で示される状態になる。こ
の変調された探査光が分岐点に至り、再び(a)点から
変調応答光として出射する。
【0127】他方、反時計回り循環光は図中、光導波路
142の分岐点より、図18中に示す各点を(a)→
(e)→(d)→(c)→(b)→(a)の順番に循環
する。図18の(a)点および(e)点では図19の
(B)−(a)、(e)に示すように光波はTMモード
である。変調用電極143を通過する際、変調用電極1
43によって与えられる電界の向きと光波の偏光方向と
が互いに一致しないため、光波は変調されることなくこ
こを通過し、図18の(d)点からさらに(c)点に至
る。
【0128】この際の偏光状態を図19の(B)−
(d)、(c)に示す。次に、光波はモード変換用櫛形
電極144を通過し、図18の(b)点に至る際、上述
した理由によってモード変換用櫛形電極144によりモ
ード変換が生じ、光波はTMモードからTEモードに変
換される。この際の、光波の偏光状態を図19の(B)
−(b)、(a)に示す。
【0129】■時計周り変調光と反時計周り無変調光は
同じTEモードであるので、図18に示す出射点(a)
近傍で互いに干渉し、干渉光波を形成し、新たな信号波
となって元の光ファイバーケーブル13に戻って行く。
この場合、干渉計を周波数変調器として用いる以外に、
上述した二つの循環光の干渉を利用して効果的な光強度
変調器として用いることも十分可能である。
【0130】この場合に使用されるLiNbO3 基板1
41の大きさは、幅15mm、長さ30mm、厚さ30
0μm程度であり、LiNbO3 基板141上に形成さ
れる光導波路の形成方法、および寸法は第四の実施例に
おける第四の光応答素子111dの場合と同じである。
【0131】しかし、光ループを形成するための光導波
路142のコーナーの曲率半径Rは、光損失が最小にな
るように設計され、例えば、(R=5mm)の値とな
る。また、変調用電極143の光導波路142に沿った
長さは12mm、間隔は10μmである。一方、モード
変換用櫛形電極144のグレーティングピッチpは、以
下の式に従って決定される。
【数31】
【0132】例えば、(λ=1.06μm、n=2.
2、M=3)とすると、(p=0.73μm)であり、
また(λ=0.63μm)のときは(p=0.43μ
m)となる。すなわちグレーティングピッチは、波長と
同程度かそれ以下となる。
【0133】以下、第六の実施例について説明する。第
六の実施例は、応答装置11の光応答素子111の変形
例である。■図20は縮退四波混合法による共役位相波
の発生を導波型に用いた第六の光応答素子111fの全
体図である。■図21は、第六の光応答素子111fの
光干渉領域における干渉縞と共役位相波発生の様子を示
す図である。■図22は、図20に示した第六の光応答
素子111fのx1 〜x2 軸での断面図を示す図であ
る。
【0134】縮退四波混合法とは、第三の実施例におい
て図14を参照して説明した四波混合法において、四波
混合媒体に入射する3つの光の波長を同じにし、これら
と同じ波長の共役位相波を得るものである。
【0135】図20において、基板151は、第六の光
応答素子111fが形成される結晶性基板である。光導
波路152は、基板151上に形成され、光導波路15
2a〜152cの3つの部分から構成される光導波路で
ある。光干渉領域153は、光応答材料で構成され、こ
こに入射する各光波を干渉させる領域である。グレーテ
ィング154は、半導体レーザー素子119から出射さ
れるレーザー光線を光導波路152に導く部分である。
反射グレーティング155は、光導波路152から来る
光波を反射する部分である。
【0136】図20に示すように、第六の光応答素子1
11fは基板151上にT字型光導波路152を形成
し、光導波路152の交点に光応答性材料からなる光干
渉領域153を設ける。また、第六の光応答素子111
fの導波路152の一端に半導体レーザー(図示せず)
を配置し、このレーザーから放出されたレーザー光線を
グレーティング154によって光導波路152中に導入
する。
【0137】光干渉領域153を挟んで、半導体レーザ
ー素子119が配設された端と反対側にあるもう一つの
導波路の端近くに反射グレーティング155を設ける。
光導波路152のT字を形成する三番目の導波路は探査
光と変調応答光の両者を伝送する役割を持っている。こ
の場合、T字の交点では光導波路152は凸型(凹型)
をもち、光干渉領域153は凹型(凹型)をもってそれ
ぞれが接している。(ただし、図中には凹型の場合につ
いては図示していない。)
【0138】また、光導波路152および光干渉領域1
53は同一面内にあるように図示したが、これは必ずし
も必要な条件ではない。以下、どのように共役位相波が
発生し、伝送されるかを順を追って説明する。図21に
示すように、光導波路152aから変調された光波が光
干渉領域153中に入射し、ここを通過後光導波路15
2bに入射し、図20、図22に示した反射グレーティ
ング155によって反射した光波が再び光干渉領域15
3中に戻ってくる。
【0139】この際、図21に示すように光導波路15
2a、152bの凸部分(あるいはこれらと接する光干
渉領域153の凹部分(凸部分)の曲率は屈折率も含め
て、モードカップリングするような条件に設定されてい
る。よって、レンズ効果によって、他に分散することな
く効率良く光波の授受が行なわれる。光導波路152c
の場合も、光干渉領域153の上端部がちょうどビーム
ウエストになるように、光導波路152cの凸部分の曲
率半径を決めると、光波の分散を最小にすることが可能
になる。(ただし、図中には括弧内の場合については図
示していない。)
【0140】光干渉領域153内で、光導波路152a
からやってきた変調入射光と、導波路152cからやっ
てきた入射光とは異なる周波数で変調されている探査光
とが干渉し、干渉縞156aを形成する。同様に、光導
波路152bからやってきた反射光と探査光とが干渉
し、干渉縞156bを形成する。これらの干渉縞によっ
て変調応答光、すなわち光学的共役位相波が発生し光導
波路152cに再入射する。
【0141】この場合、変調応答光の周波数は、入射光
および探査光の周波数とは異なる周波数によって変調さ
れるが、もし探査光が無変調である場合、応答光の周波
数は入射光の周波数に等しくなる。応答光は探査光に対
し、共役位相の関係にあるため、探査光がやって来た光
路を正確に遡る。
【0142】図22を参照して説明する。半導体レーザ
ーから放出された光波はグレーティング154によって
光導波路152中に入射し、図に示すように光干渉領域
153に向かう。光干渉領域153を通過した光波は反
射グレーティング155によって反射され、反射光とな
って再び光干渉領域153に入射する。この時、探査光
が光導波路152cの方向からこの領域に入射すると、
縮退四波混合の原理に従って探査光と共役位相な関係に
ある応答光が発生する。
【0143】この場合、基板151には幅10mm、長
さ20mm、厚さ300μmの大きさのガラス、石英、
またはその他の結晶性光学材料が使用される。またチタ
ン酸バリウム、BSO、KTN、ポリジアセチレンなど
の光応答性材料からなる光干渉領域153は、写真彫刻
やその他の技術により所定の形状に加工される。
【0144】同様に、光導波路152は、基板151と
異なる屈折率を持った薄層を基板上に拡散または滞積す
ることにより形成された後、写真彫刻技術などにより、
幅8μm、厚さ1μmの寸法になるようにストライプ状
にエッチオフされる。以上の構成では第六の光応答素子
111f素子上に何の保護膜も用いていないが、屈折率
を選定し、光導波路152内の光が外部に漏れないよう
に、これらの上に保護膜を被せるよう構成してもよい。
【0145】以下、第七の実施例について説明する。第
七の実施例はケーブルテレビジョン放送におけるホスト
局と各家庭の端末の対話(双方向通信)を行うための対
話システムである。図23は、本発明の対話システム2
の構成を示す図である。図23において、図中に示すホ
スト局は、プロセッサ15a0 、電源16a0、レーザ
ー17a0 、および光ループ18a0 から構成されてい
る。ここで、光ループ18a0 は図4に示したような構
成であり、図7に示した局発振変調素子181を有す
る。
【0146】また、図中に示す端末T1 〜Tn は、それ
ぞれ電源16a1 〜16an 、プロセッサ15a1 〜1
5an 、および光ループ18a1 〜18an から構成さ
れている。ホスト局と端末T1 〜Tn は図中に示すよう
に光ファイバー13および方向性結合器19a1 〜19
n を介してそれぞれ接続されている。なお、対話シス
テム2の各部分は以上述べた本発明の各実施例におい
て、対応する符号を付して説明したものと同様な部分で
ある。
【0147】ホスト局のレーザー17a0 の基本周波数
はf0 であり、各端末T1 〜Tn には、この周波数f0
からわずかにずれたそれぞれ異なる固有の変調周波数Δ
1〜Δfn が割り当てられている。各端末T1 〜Tn
の光ループ18a1 〜18an の局発振変調素子181
は上記変調周波数Δf1 〜Δfn を必要に応じて励振で
きるようになっている。
【0148】ホスト局のプロセッサ15a0 は各端末T
1 〜Tn の変調周波数Δf1 〜Δfn を分離選択できる
ように構成されている。また、各端末T1 〜Tn のプロ
セッサ15a1 〜15an は、それぞれ自身に固有の周
波数のみを分離抽出する機能を備えている。
【0149】以下、対話システム2の動作を説明する。
ホスト局の光ループ18a0 から、各端末T1 〜Tn
伝えるべきメッセージを同時に送信し、各端末からの回
答を同時に受け取る場合について述べる。ホスト局の光
ループ18a0 から、各端末機に伝えるべきメッセージ
に対応した信号が局発振変調素子181を通じて、各端
末T1 〜Tn 固有の変調周波数Δf1 〜Δfn として、
光ファイバー13に送出される。
【0150】これらの光信号は方向性結合器19、およ
び、光ファイバー13’を介して各端末T1 〜Tn に送
信される。各端末T1 〜Tn は、それぞれ自身の変調周
波数Δf1 〜Δfn のみを受け付けるので、自動的に自
分の所に対応した信号のみを選択的に抽出することがで
きる。その後、抽出された信号はプロセッサ15a1
15an 内で最終的に信号処理され、音声または映像
(文字も含む)、あるいは両者の形態に変換されて、各
端末の使用者はホスト局からのメッセージを受けること
が可能である。
【0151】次に、端末T1 〜Tn 側からホスト局に情
報を伝達したい場合、端末T1 〜Tn の使用者は、例え
ば端末T1 〜Tn に接続されたキーボードおよびマイク
ロフォン(図示せず)等によって情報を端末T1 〜Tn
に入力する。この情報はプロセッサ15a0 〜15an
を介して光ループ18a1 〜18an 内の局発振変調素
子181を励振する。この信号が光ファイバー13、1
3’、方向性結合器19を介してホスト局の光ループ1
8a0 に入力される。
【0152】光ループ18a0 では、この信号を光電変
換し、プロセッサ15a0 で信号処理を行い、各変調周
波数Δf1 〜Δfn が抽出される。従って、変調周波数
Δf1 〜Δfn の値によりどの端末T1 〜Tn が回答を
送ってきたかを判断することができる。これらの処理に
並列コンピュータを用いれば、各端末T1 〜Tn から送
られてくる信号を同時に処理が可能となる。
【0153】図24は、並列コンピュータを使用する場
合のインターフェース回路の構成例である。図24にお
いて、光ファイバー13を介して送られてきた光は光学
系を通った後に光電変換素子、例えばCCD、フォトダ
イオード等により光電変換され、さらに変調周波数Δf
1 〜Δfn に分離され、並列コンピュータに入力され
る。
【0154】以下、第八の実施例について説明する。第
八の実施例は、第七の実施例に示した対話システム2に
類似する第二の対話システム3を用いて、端末T1 〜T
n 間で双方向通信を行うものである。図25は、第二の
対話システム3の構成を示す図である。第二の対話シス
テム3は、図中に示すホスト局が光ループ18を有さ
ず、また、方向性結合器19の代わりに光分岐装置B1
〜Bn が用いられている他は、対話システム2と同じ構
成となっている。なお、第二の対話システム3の各部分
は以上述べた本発明の各実施例において、対応する符号
を付して説明したものと同様な部分である。
【0155】以下、第二の対話システム3の動作につい
て説明する。第二の対話システム3において、例えば端
末T1 と端末Tn が対話を行う場合について説明する。
端末T1 に入力された映像、または音声等の情報は第七
の実施例で説明したものと同様に各端末T1 〜Tn 間で
送受信される。ここで、端末T1 は、通信相手が端末T
n であるため、変調周波数Δfn で基本波f0 を変調
し、光信号を光ファイバー13’、13上に送出する。
この光信号は端末Tn でのみ抽出されるので、端末T1
から端末Tn への情報の伝送を行うことができる。
【0156】ただし、このままでは情報の発信元が判ら
ないため、端末T1 の送信信号中に端末T1 の識別子を
付与しておく。この識別子により端末Tn は、この情報
の発信元が端末T1 であることを判別することが可能で
ある。
【0157】端末Tn から端末T1 への情報の送信を行
う場合は、端末Tn がΔf1 を使用して光信号を光ファ
イバー13’、13に送出すればよい。また、同様に、
送信先の変調周波数f1 〜fn を使用し、送信する情報
に発信元の識別子を付すことにより、任意の端末T1
n 間で対話を行うことが可能である。
【0158】以下、第九の実施例について説明する。図
26は、第三の対話システム4の構成を示す図である。
図26において、端末T10〜TN0は、光ファイバー1
3’、13により光分岐装置B1 〜Bn を介して光学的
に接続されている。各端末装置内には、それぞれ少なく
とも電源16c1 〜16cn 、プロセッサ15c1 〜1
5cn 、レーザー素子17c1 〜17cn 、光ループ1
8c1 〜18cn または光応答素子111に相当する光
応答素子を備えている。
【0159】レーザー素子17c1 〜17cn は同じ周
波数f0 を有するが、この周波数はごくわずか相違して
いてもよい。また、第三の対話システム4に光応答素子
111に相当する素子を用いる場合、各端末T10〜TN0
中には図4に示したような光電変換素子182を備える
ものとする。また、第七の実施例、および第八の実施例
と同様に、各端末T10〜TN0にはそれぞれ変調周波数Δ
1 〜Δfn が割り当てられている。
【0160】つぎに、第三の対話システム4の動作につ
いて説明する。まず、端末T10から端末TN0に送信を行
う場合について述べる。第三の対話システム4におい
て、例えば端末T10が端末TN0と対話を行う場合、まず
前述のように端末T10に情報を入力する。端末T10内の
変調装置により固有の変調信号を発生する。その際、端
末T10は、自らの固有変調信号Δf1 と送信相手の固有
変調信号Δfn を同時に、つまりΔf1 +Δfn を送信
する。
【0161】これらの変調信号が光ファイバー13’、
13等を介して各端末T20〜TN0に送出される。各端末
はその端末固有の変調周波数が入力された場合のみに受
信を行うように構成おけば不要な信号の受信を防止する
ことが可能である。このとき、信号の発信元の端末を識
別するためには、端末TN0は、受信周波数から自身の固
有変調周波数fn を引き、その差を登録されている端末
10〜TN0の固有周波数と照合を行うように構成する。
【0162】照合の結果、登録されているいずれかの端
末T10〜TN0(この場合は端末T10)と一致した場合、
発信元の端末を識別することができる。すなわち、受信
した変調周波数をΔfX と記した場合、 Δfx −Δfn =Δf1 である場合に、発信元の端末が端末T10であると判断す
ることが可能となる。端末TN0から端末T10へ送信を行
う場合、また、任意の端末T10〜TN0間で送受信を行う
場合も以上と同様である。
【0163】図27は、4波混合時に現れるドップラー
効果を説明する図である。なお、光応答素子に4波混合
および誘導ブリュリアン散乱の原理に基づく素子を用い
た場合、送信された光信号の基本周波数がこれらの素子
とわずかに異なっていた場合、ドップラーシフトの効果
が現れ、f+Δf(ただし、Δfはfに比較して小さ
い。)を送信すると、周波数f−Δfが戻ってくるのが
他の場合と異なる点である。
【0164】図28は第二の対話システム3および第三
の対話システム4で使用された光分岐装置の具体的な構
成を示す図である。光ファイバー13’、13”は、そ
のテーパー状の部分で光ファイバー13と接している。
このように構成することにより、図中に実線の矢印およ
び点線の矢印で示すように光ファイバー13と、光ファ
イバー13’の間でいずれの方向にも光信号を送受信可
能となる。
【0165】以上述べた各実施例の光応答素子111
は、光ループ18の構成を適宜変更することにより、局
発振用変調素子181に転用することができる。また、
前記各光応答素子111を光伝送装置1中に混在して使
用してもよい。また、以上に述べた光伝送装置は、第一
の実施例で述べたテレビ放送受信の他、高周波伝送の種
々の用途に使用することができる。以上述べた各実施例
の他に、光伝送装置および、それに使用される素子は種
々の構成をとることができる。以上述べた各実施例は例
示である。
【0166】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、電
波障害に強く、かつ不要電波の外部への放射が起こりに
くく、また、電気信号伝送系に特有なコモンモードノイ
ズが本質的に発生せず、また、小型軽量で、経済的であ
り、また、耐環境性が高く、また、広い帯域の電波を単
一の光ファイバーケーブルで伝送することができ、ま
た、長距離伝送に向き、また、同軸ケーブルを使用する
必要がなく、広い帯域の電波を単一の光ファイバーケー
ブルで伝送することができる高周波信号の光伝送装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送装置の構成を示す図である。
【図2】方向性結合器の構成の例を示す図である。
【図3】本発明の応答装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の光ループの構成を示す図である。
【図5】本発明の第一の光応答素子における探査光の偏
光状態を示す図である。
【図6】種々の帯域に渡った周波数変調ドメインの様
子、例えば、テレビ放送のVHF帯、UHF帯、および
BS帯の様子を示す図である。
【図7】局発振用変調素子の構成を示す図である。
【図8】局発振用変調素子の各部分における偏光状態を
説明する図である。
【図9】パルス周波数変調を行う場合の出力波形の例と
正弦波による位相変調を行う場合の波形の例を示す図で
ある。
【図10】電界が印加される方向を示す図である。
【図11】本発明の第二の応答装置の構成を示す図であ
る。
【図12】第二の応答装置のループ内で循環する光波の
各点での偏光状態を示している。
【図13】第三の光応答素子の構成を示す図である。
【図14】四波混合法による共役位相波の発生原理を説
明する図である。
【図15】誘導ブリュリアン散乱が発見された装置を示
す図である。
【図16】光応答素子を導波型とした場合の反射型の応
答装置の第四の光応答素子の構成を示す図である。
【図17】第四の光応答素子の各部分の偏光状態を示す
図である。
【図18】変調機能を内蔵したループ状導波路からなる
循環型変調干渉計を使用した第五の光応答素子の構成を
示す図である。
【図19】第五の光応答素子の各部分の偏光状態を示す
図である。
【図20】■縮退四波混合法による共役位相波の発生を
導波型に用いた第六の光応答素子の全体を示す図であ
る。
【図21】■第六の光応答素子の光干渉領域における干
渉縞と共役位相波発生の様子を示す図である。
【図22】■図20に示した第六の光応答素子のx1
2 軸での断面図を示す図である。
【図23】本発明の対話システムの構成を示す図であ
る。
【図24】並列コンピュータを使用する場合のインター
フェース回路の構成例である。
【図25】第二の対話システムの構成を示す図である。
【図26】第三の対話システムの構成を示す図である。
【図27】4波混合時に現れるドップラー効果を説明す
る図である。
【図28】第二の対話システムおよび第三の対話システ
ムで使用された光分岐装置の具体的な構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・光伝送装置 10・・・アンテナ 11・・・応答装置 12・・・方向性結合器 110・・・電源/増幅装置 111・・・光応答素子 112、116・・・偏光子 113、115・・・光アイソレータ 114・・・光変調素子 117・・・光反射板 118・・・方向性結合器 119・・・半導体レーザー素子 120・・・導電性接着層(ハンダ層) 121・・・接着剤 122・・・光応答性素子 123・・・電極 124・・・反射板 125・・・干渉縞 126・・・金属層 131・・・LiNbO3 結晶 132・・・光導波路 133・・・変調用電極 134・・・モード変換用金属電極 135・・・グレーティング 141・・・LiNbO3 基板 142・・・光導波路 143・・・変調用電極 144・・・モード変換用櫛形電極 151・・・基板 152・・・光導波路 153・・・光干渉領域 154・・・グレーティング 155・・・グレーティング 156・・・干渉縞 12・・・方向性結合器 13・・・光ファイバーケーブル 14・・・受信装置 15・・・プロセッサ 16・・・電源装置16 17・・・レーザー素子 18・・・光ループ 180・・・方向性結合器 181・・・局発振用変調素子 1801・・・LiNbO3 結晶 1802・・・導波路 1803・・・モード変換用櫛形電極 1804・・・局発変調用電極 182・・・光電変換素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 2/00 9316−2K H01S 3/10 A 8934−4M H04B 10/00

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的変調手段を有する端末装置と、 光ファイバーケーブルと、 前記ファイバーケーブルを介して前記端末装置に接続さ
    れ、探査光を射出する発光手段と、光検出手段を有する
    伝達制御装置を有し、 前記光学的変調手段は、前記発光手段から射出され、前
    記光ファイバーケーブルを介して入力される探査光に応
    答して原信号を変調して、前記光ファイバーケーブルに
    送出し、 前記光検出手段は前記光ファイバーケーブルを介して入
    力される変調信号を検出する光伝送装置。
  2. 【請求項2】前記発光手段は第一のレーザー光線発生手
    段であり、 このレーザー光線発生装置から発生するレーザー光線を
    少なくとも一つの搬送信号により周波数変調、または位
    相変調して探査光として送出する探査光変調手段を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 【請求項3】前記光検出手段において、振幅検波、ヘテ
    ロダイン検波、または、ホモダイン検波を行うことを特
    徴とする請求項2に記載の光伝送装置。
  4. 【請求項4】前記端末装置は、電波受信手段を有し、 前記原信号を変調する信号は前記電波受信手段が受信し
    た信号であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の光伝送装置。
  5. 【請求項5】前記電波受信手段は、受信電波信号の一部
    を整流する手段を有し、 前記整流手段が出力する電力を、前記端末装置の電源と
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    光伝送装置。
  6. 【請求項6】前記端末装置と前記伝送制御手段との間の
    光ファイバーケーブル上にビームスプリッタ、または方
    向性結合器を配設し、このビームスプリッタ、または方
    向性結合器を前記端末装置を光ファイバーケーブルで接
    続し、 前記端末装置を同一ファイバー上に複数直列に配設する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光伝
    送装置。
  7. 【請求項7】前記探査光変調手段は電気光学効果を有す
    る結晶に形成され、光導波路、モード変換用電極、およ
    び少なくとも一つの変調用電極を有し、 前記モード変換用電極で前記探査光のモード変換を行
    い、変調用電極ごとにそれぞれ一種類の周波数の搬送信
    号により前記探査用の光の変調を行うことを特徴とする
    請求項2〜6のいずれかに記載の光伝送装置。
  8. 【請求項8】前記光学的変調手段は、振幅変調、位相変
    調、および周波数変調方式の内、それぞれ任意の変調方
    式で変調を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の光伝送装置。
  9. 【請求項9】前記光検出手段を複数有し、それぞれ振幅
    検波、ヘテロダイン検波、または、ホモダイン検波の
    内、任意の検波方式で前記変調信号の検出を行うことを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光伝送装
    置。
  10. 【請求項10】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 円偏光の入力光から一定方向の偏光成分のみを通す偏光
    素子と、 この入力光と出力光を分離する、一定方向の磁界を印加
    された光アイソレータと、 前記入力光を変調信号で変調する光変調素子と、 前記入力光を反射する光反射板とを有し、 前記光アイソレータおよび偏光子は前記光変調素子の両
    側に配設され、この一方の端には光ファイバーケーブル
    が配設され、他方の端には光反射板が配設されている構
    造であり、 この手段の光の入出力端側の偏光子は前記入力光の偏光
    成分を選択透過し、 入出力端側の前記光アイソレータは前記入力光の偏光方
    向を前記光変調素子の作る電界の方向に一致させ、 前記光変調素子は前記入力光の変調を行い、 前記反射板とこの反射板側に配設された偏光子は前記入
    力光を選択的に反射し、 前記反射板側の光アイソレータは反射される前記入力光
    の偏光方向を、前記変調素子の影響を受けない方向に
    し、 さらに入出力端側の光アイソレータは再び前記偏光子の
    偏光方向に前記入力光の偏光方向を合わせ、出力光とし
    て光ファイバーケーブルに送出することを特徴とする請
    求項1〜9のいずれかに記載の光伝送装置。
  11. 【請求項11】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 偏光子と、光アイソレータと、光変調素子と、ビームス
    プリッタまたは方向性結合器とを有し、 前記偏光子は光変調素子の両側に配設され、前記光ファ
    イバーケーブルはこの手段の前記ビームスプリッタまた
    は方向性結合器の第一の端子および第二の端子を介して
    光変調素子の両端にループ状に配設され、第三の端子に
    さらに光ファイバーケーブルを配設し、前記光変調素子
    の一方の端には光アイソレータが配設された構造であ
    り、 第一の偏光子は、この手段の一方の端から入射する入力
    光の前記変調素子の電界に一致する偏光成分のみ選択透
    過し、 前記光変調素子は前記入力光に変調を行い、 前記光アイソレータは前記入力光の偏光方向を、この手
    段の他方の端に設けられた第二の偏光子偏光方向に一致
    する方向にし、 前記ループ状に配設された光ファイバーケーブルを循環
    する二方向の前記入力光の内の一方を変調し出力光とし
    て前記ビームスプリッタまたは方向性結合器の第三の端
    子に接続された光ファイバーケーブルに送出することを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光伝送装
    置。
  12. 【請求項12】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 第二のレーザー光線発生手段と、光応答性素子と、反射
    板とを有し、 前記光応答性素子は、前記第二のレーザー光線発生手段
    と前記反射板との間に配設され、前記光ファイバーケー
    ブルは前記光応答性素子に、第二のレーザー光線発生手
    段と前記光応答性素子と前記反射板の並ぶ方向に直交す
    る方向に配設された構造であり、 この手段に光ファイバーケーブルを介して入射する入力
    光と、前記レーザー光線発生手段が発生するレーザー光
    線が四波混合の原理によって共役位相波を発生し、この
    共役位相波を出力光として光ファイバーケーブルに送出
    することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    光伝送装置。
  13. 【請求項13】前記光ファイバーケーブルは偏波保存フ
    ァイバーであり、 前記光学的変調手段および探査光変調手段の少なくとも
    一つは、 電気光学効果を有する結晶に形成され、光導波路、モー
    ド変換変換用電極、変調用電極および反射用グレーティ
    ングを有し、 これらは前記光導波路の入出力端から順に前記変調用電
    極、モード変換用電極、反射用グレーティングの順に配
    設された構造であり、 この手段に前記光ファイバーを介して入射する入力光は
    前記変調用電極による変調を受けない偏光モードであ
    り、 前記偏光用金属電極は、前記入力光を前記変調用電極に
    よる変調を受ける偏光モードに変換し、前記反射用グレ
    ーティングはこの入力光を反射し、 前記変調用電極はこの反射後の前記入力光を変調し、出
    力光として前記光ファイバーケーブルに送出することを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光伝送装
    置。
  14. 【請求項14】前記光ファイバーケーブルは偏波保存フ
    ァイバーであり、 前記光学的変調手段および探査光変調手段の少なくとも
    一つは、 電気光学効果を有する結晶に形成され、ループ状の光導
    波路と、モード変換用電極と、変調用電極を有し、 前記モード変換用電極と変調用電極は前記ループ状の光
    導波路上に配設された構造であり、 入射する前記入力光は前記変調用電極による変調を受け
    ない偏光モードであり、 前記モード変換用電極は、前記入力光を前記変調用電極
    による変調を受ける偏光モードに変換し、前記変調用電
    極はこの入力光を変調し、 前記光導波路を二方向に循環する前記入力光の内、一方
    向に循環する前記入力光を出力光として前記光ファイバ
    ーケーブルに送出することを特徴とする請求項1〜9の
    いずれかに記載の光伝送装置。
  15. 【請求項15】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 T字型に配設された光導波路と、光干渉領域と、第三の
    レーザー光線発生手段と、グレーティングとを有し、 前記光干渉領域は前記光導波路の交差する位置に、第三
    のレーザー光線発生手段と前記グレーティングは前記光
    導波路の対向する第一の端および第二の端に配設され、
    前記光ファイバーは前記光導波路の第三の端に配設され
    た構造であり、 この手段に前記光ファイバーを介して入射する入力光と
    第三のレーザー光線発生手段から発生するレーザー光線
    および前記グレーティングにより反射されるこのレーザ
    ー光線が縮退四波混合の原理によって共役位相波を発生
    し、この共役位相波を出力光として前記光ファイバーケ
    ーブルに送出することを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載の光伝送装置。
  16. 【請求項16】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 光ファイバーケーブルから入射する入力光を反射し、前
    記光ファイバーケーブルに送出する過程において、入射
    する前記入力光、または、反射された後の前記入力光の
    いずれか一方にのみ変調信号で変調を行うことを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載の光伝送装置。
  17. 【請求項17】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 ループ状の光導波路を有し、このループ状の光導波路に
    入射し、このループ状の光導波路を二方向に循環する入
    力光の内、一方向に循環する前記入力光についてのみ変
    調信号で変調を行うことを特徴とする請求項1〜9のい
    ずれかに記載の光伝送装置。
  18. 【請求項18】前記光学的変調手段および探査光変調手
    段の少なくとも一つは、 この手段に前記光ファイバーを介して入射する入力光と
    第四のレーザー光線発生手段から発生するレーザー光線
    およびその反射光が四波混合、または縮退四波混合の原
    理によって共役位相波を発生し、変調を行うことを特徴
    とする請求項1〜9のいずれかに記載の光伝送装置。
  19. 【請求項19】電気光学効果を有する結晶に形成され、
    光導波路、モード変換用電極、および少なくとも一つの
    変調用電極を有し、 前記モード変換用電極で前記探査光のモード変換を行
    い、変調用電極ごとにそれぞれ一種類の周波数の搬送信
    号により前記探査用の光の変調を行う光変調装置。
  20. 【請求項20】光ファイバーケーブルと、 円偏光の入力光から一定方向の偏光成分のみを通す偏光
    素子と、 この入力光と出力光を分離する、一定方向の磁界を印加
    された光アイソレータと、 前記入力光を変調信号で変調する光変調素子と、 前記入力光を反射する光反射板とを有し、 前記光アイソレータおよび偏光子は前記光変調素子の両
    側に配設され、この一方の端には光ファイバーケーブル
    が配設され、他方の端には光反射板が配設されている構
    造であり、 この手段の光の入出力端側の偏光子は前記入力光の偏光
    成分を選択透過し、 入出力端側の前記光アイソレータは前記入力光の偏光方
    向を前記光変調素子の作る電界の方向に一致させ、 前記光変調素子は前記入力光の変調を行い、 前記反射板とこの反射板側に配設された偏光子は前記入
    力光を選択的に反射し、 前記反射板側の光アイソレータは反射される前記入力光
    の偏光方向を、前記変調素子の影響を受けない方向に
    し、 さらに入出力端側の光アイソレータは再び前記偏光子の
    偏光方向に前記入力光の偏光方向を合わせ、出力光とし
    て前記光ファイバーケーブルに送出する光変調装置。
  21. 【請求項21】偏光子と、光アイソレータと、光変調素
    子と、ビームスプリッタまたは方向性結合器と、光ファ
    イバーケーブルとを有し、 前記偏光子は光変調素子の両側に配設され、前記光ファ
    イバーケーブルはこの手段の前記ビームスプリッタまた
    は方向性結合器の第一の端子および第二の端子を介して
    光変調素子の両端にループ状に配設され、第三の端子に
    さらに光ファイバーケーブルを配設し、前記光変調素子
    の一方の端には光アイソレータが配設された構造であ
    り、 第一の偏光子は、この手段の一方の端から入射する入力
    光の前記変調素子の電界に一致する偏光成分のみ選択透
    過し、 前記光変調素子は前記入力光に変調を行い、 前記光アイソレータは前記入力光の偏光方向を、この手
    段の他方の端に設けられた第二の偏光子偏光方向に一致
    する方向にし、 前記ループ状に配設された光ファイバーケーブルを循環
    する二方向の前記入力光の内の一方を変調し出力光とし
    て前記ビームスプリッタまたは方向性結合器の第三の端
    子に接続された前記光ファイバーケーブルに送出する光
    変調装置。
  22. 【請求項22】第五のレーザー光線発生手段と、光応答
    性素子と、反射板と、光ファイバーケーブルとを有し、 前記光応答性素子は、前記第五のレーザー光線発生手段
    と前記反射板との間に配設され、前記光ファイバーケー
    ブルは前記光応答性素子に、第五のレーザー光線発生手
    段と前記光応答性素子と前記反射板の並ぶ方向に直交す
    る方向に配設された構造であり、 この手段に光ファイバーケーブルを介して入射する入力
    光と、前記レーザー光線発生手段が発生するレーザー光
    線が四波混合の原理によって共役位相波を発生し、この
    共役位相波を出力光として前記光ファイバーケーブルに
    送出する光変調装置。
  23. 【請求項23】偏波を保存する光ファイバーケーブル
    と、 電気光学効果を有する結晶に形成され、光導波路、モー
    ド変換用電極、変調用電極および反射用グレーティング
    を有し、 これらは前記光導波路の入出力端から順に前記変調用電
    極、モード変換用電極、反射用グレーティングの順に配
    設された構造であり、 この手段に前記光ファイバーを介して入射する入力光は
    前記変調用電極による変調を受けない偏光モードであ
    り、 前記モード変換用金属電極は、前記入力光を前記変調用
    電極による変調を受ける偏光モードに変換し、前記反射
    用グレーティングはこの入力光を反射し、 前記変調用電極はこの反射後の前記入力光を変調し、出
    力光として前記光ファイバーケーブルに送出する光変調
    装置。
  24. 【請求項24】偏波を保存する光ファイバーケーブル
    と、 電気光学効果を有する結晶に形成され、ループ状の光導
    波路と、モード変換用電極と、変調用電極を有し、 前記モード変換用電極と変調用電極は前記ループ状の光
    導波路上に配設された構造であり、 入射する前記入力光は前記変調用電極による変調を受け
    ない偏光モードであり、 前記モード変換用電極は、前記入力光を前記変調用電極
    による変調を受ける偏光モードに変換し、前記変調用電
    極はこの入力光を変調し、 前記光導波路を二方向に循環する前記入力光の内、一方
    向に循環する前記入力光を出力光として前記光ファイバ
    ーケーブルに送出する光変調装置。
  25. 【請求項25】T字型に配設された光導波路と、光干渉
    領域と、第六のレーザー光線発生手段と、グレーティン
    グと、光ファイバーケーブルを有し、 前記光干渉領域は前記光導波路の交差する位置に、第六
    のレーザー光線発生手段と前記グレーティングは前記光
    導波路の対向する第一の端および第二の端に配設され、
    前記光ファイバーは前記光導波路の第三の端に配設され
    た構造であり、 この手段に前記光ファイバーを介して入射する入力光と
    第六のレーザー光線発生手段から発生するレーザー光線
    および前記グレーティングにより反射されるこのレーザ
    ー光線が縮退四波混合の原理によって共役位相波を発生
    し、この共役位相波を出力光として前記光ファイバーケ
    ーブルに送出する光変調装置。
  26. 【請求項26】偏光素子と、一定方向の磁界を印加され
    た光アイソレータと、光変調素子と、光反射手段とを有
    し、 光ファイバーケーブルから入射する入力光を反射し、前
    記光ファイバーケーブルに送出する過程において、入射
    する前記入力光、または、反射された後の前記入力光の
    いずれか一方にのみ変調信号で変調を行う光変調装置。
  27. 【請求項27】ループ状の光導波路を有し、このループ
    状の光導波路に入射し、このループ状の光導波路を二方
    向に循環する入力光の内、一方向に循環する前記入力光
    についてのみ変調信号で変調を行うことを特徴とする光
    変調装置。
  28. 【請求項28】第七のレーザー光線発生手段と、光応答
    性素子と、反射板と、光ファイバーケーブルとを有し、 前記光ファイバーケーブルを介して入射する入力光と第
    七のレーザー光線発生手段から発生するレーザー光線お
    よびその反射光が四波混合、または縮退四波混合の原理
    によって共役位相波を発生し、変調を行う光変調装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6115615A (en) * 1996-02-26 2000-09-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Cellular communication network and its communication method
CN111323941A (zh) * 2018-12-14 2020-06-23 上海新微技术研发中心有限公司 一种硅基电光调制器及其制作方法

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