JPH06163191A - 加速器およびこれを用いた半導体製造装置 - Google Patents

加速器およびこれを用いた半導体製造装置

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JPH06163191A
JPH06163191A JP30870492A JP30870492A JPH06163191A JP H06163191 A JPH06163191 A JP H06163191A JP 30870492 A JP30870492 A JP 30870492A JP 30870492 A JP30870492 A JP 30870492A JP H06163191 A JPH06163191 A JP H06163191A
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JP
Japan
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cathode
anode
accelerator
ion beam
negative ion
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JP30870492A
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English (en)
Inventor
Hideaki Toriie
秀昭 鳥家
Kenichi Koyama
健一 小山
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高効率で大強度の負イオンビームが簡単で安
価に得られる加速器を提供することを目的としている。 【構成】 陽極16と陰極14の対向面が実質的に30
〜60度の角度をなして相対向するように構成すると共
に、引き出し電極43を上記陰極または陽極の中心軸と
実質的に直角をなす方向に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラズマ放電を利用
して負イオン(特に負金属イオン)を発生させ加速する
加速器、およびこの加速器を用いた半導体製造装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば刊行物(応用物理学会
誌,第60巻,第7号,pp.716〜717(199
1))に示された従来の加速器を示す模式図で、図にお
いて、40はプラズマ容器、41はタ−ゲット、23は
電源、43はイオンビ−ム引き出し電極、45はイオン
ビ−ム引き出し電源である。
【0003】同図において,プラズマ容器40の内部に
はXeとCsのプラズマが磁場(図には示さない)によ
り閉じ込められている。
【0004】上記構成に係る加速器の動作について説明
する。プラズマ容器40内で電源23により発生させた
プラズマ中の正イオン(Xe,Cs)は,タ−ゲット4
1とプラズマ間に形成する薄いイオンシ−ス中の電場に
より加速され,タ−ゲット41をたたく。このスパッタ
リングによりタ−ゲットの金属原子は真空中に飛びだ
し,このとき,金属中の電子はトンネル効果により原子
に移行し,負イオンが生成する。こうして生成した負イ
オンはイオンビ−ム引き出し電極43にイオンビ−ム引
き出し電源45により正の電圧を印加することにより負
イオンビ−ムとしてプラズマ容器40外の真空空間に引
き出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の加
速器では,高価なXeを使用しておりしかも負イオンビ
−ムの強度が弱く効率も悪いため、負イオンビ−ムの強
度を増大するためには多量のXeイオンを発生する必要
があり、このためのプラズマ容器すなわち加速器を大き
くしなければならず、コストが高くなるという問題があ
った。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、高効率で大強度の負イオンビ
ームが簡単で安価に得られる加速器を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る加
速器は、真空容器内で互いに相対する陽極と陰極で構成
される一対の電極、上記電極間でプラズマ放電を発生さ
せる電源、および上記電極間で発生するプラズマ放電に
より生成する負金属イオンをビ−ム状に引き出すための
引き出し電極と引き出し電源を備え、上記陽極と陰極の
対向面が実質的に30〜60度の角度をなして相対向す
るように構成すると共に、上記引き出し電極を上記陰極
または陽極の中心軸と実質的に直角をなす方向に設けた
ことを特徴とするものである。
【0008】請求項2の発明に係る加速器は、陽極に負
イオンとして引き出す金属を使用し、陰極にタングステ
ンより仕事関数の小さい金属を使用することを特徴とす
るものである。
【0009】請求項3の発明に係る加速器は、プラズマ
放電として収縮アーク放電を用いるかまたは電流密度が
1〜2A/mm2以上のアーク放電を 用いることを特徴
とするものである。
【0010】請求項4の発明に係る加速器は、陽極は棒
状または針状で陰極は板状の電極形状とすることを特徴
とするものである。
【0011】請求項5の発明に係る加速器は、陽極はリ
ング状で陰極は筒状の電極形状とすることを特徴とする
ものである。
【0012】請求項6の発明に係る半導体製造装置は、
上記請求項第1項ないし第5項の何れかに記載の加速器
を用いて、不純物イオンの注入プロセスにおいて負イオ
ンビームの発生と加速を行うものである。
【0013】
【作用】請求項1のように構成された加速器では、負イ
オンビームがプラズマ放電から陰極または陽極の中心軸
にほぼ直角方向に引き出されるので、高価なXe等を必
要とせず、しかも高効率で大強度の負イオンビームが引
き出される。
【0014】また、請求項2のように構成された加速器
では、より高い負イオンの生成効率が得られる。
【0015】また、請求項3のように構成された加速器
では、より大強度の負イオンビームが得られる。
【0016】また、請求項4のように構成された加速器
では、指向性の良い負イオンビームが得られる。
【0017】また、請求項5のように構成された加速器
では、収束性の良い負イオンビームが得られる。
【0018】さらに、請求項6のように構成された半導
体製造装置では、安価でしかも基板に正イオンが帯電す
ることにより発生する基板を貫通する放電を防止でき
る。
【0019】
【実施例】
実施例1.次に本発明の一実施例による加速器について
説明する。図1は本発明による加速器の一実施例を示
し、図6と同一または相当部分は同一符号を附してその
説明は省略する。同図において、ア−ク電源23の正の
高圧端子は陽極16に電気的に接続され、低圧端子は真
空容器10を介して陰極14に電気的に接続されてい
る。負イオンビ−ム引き出し電源45の正の高圧端子は
負イオンビ−ム引き出し電極43に電気的に接続され、
低圧端子は真空容器10を介して陰極14に電気的に接
続されている。46は真空排気装置である。陽極16と
しては負イオンとして引き出す金属、例えばCu、A
l、Feを用い、陰極14としては例えば仕事関数4.
1〜4.2eVのZnや、4.7eVのWなどの金属を
用いる。この場合、陰極14としてはできるだけ仕事関
数の小さい金属を用いた方が負イオンの生成効率が良く
なることが、発明者等の研究により明かにされており、
Wより仕事関数の小さい金属を用いるのが望ましい。ま
た、陽極16と陰極14の対向面が実質的に30〜60
度(この例では45度)の角度をなして相対向するよう
に構成すると共に、引き出し電極43が陰極14または
陽極16の中心軸と実質的に直角をなす方向に設けられ
ている。
【0020】次に動作について説明する。陽極16と陰
極14間に発生したア−クの放電電流密度が1〜2A/
mm2以上になると陽極輝点が発生し、陽極金属の蒸気
や正イオンが電極間に放出されて、陰極表面や陰極付近
で陰極金属の蒸気や電子と相互作用することにより陽極
金属の負イオンが生成する。この負イオンは引き出し電
極43とア−ク空間の間に引き出し電源45から印加さ
れた電界により容易に負イオンビ−ムとして引き出せ
る。
【0021】このさい、図2に示すように陽極16を針
状または棒状、陰極14を板状とすることにより指向性
の良いビ−ムとして引き出せる。
【0022】実施例2.さらに、図3に示すように陽極
16をリング状、陰極14を円筒状とすることにより収
束性の良いビ−ムとして引き出せる。
【0023】また、本発明による加速器は半導体製造装
置,薄膜形成装置,医療用装置,あるいは素粒子・原子
核実験や核融合研究装置において必要である負イオンビ
−ムの加速器として使用でき、Xe、Cs等のガスを用
いなくてもよいので装置のコストが安価になる。また、
特に半導体製造装置に用いた場合には、コストが安価に
なることに加えて基板に正イオンが帯電することにより
発生する基板を貫通する放電を防止できる。
【0024】実施例3.図4には半導体製造装置におい
て必要である不純物元素のイオンを注入するための加速
器としてこの発明の一実施例による加速器を用いた場合
を示し、負イオン加速器50により発生したPやBなど
の負イオンビ−ムを質量分析器51を通して電子を分離
した後、収束レンズ52により回転円板32に取り付け
たSi等の基板31へ注入するものである。従来装置で
は、正イオンが用いられており、正イオンは寿命が長
く、基板31が正に帯電することにより高電界が発生し
て、基板31を貫通して放電が発生するという問題点が
あった。これに対して、この実施例では寿命の短い負イ
オンを用いることにより、帯電による高電界が発生しな
いので、基板31を貫通する放電は起こらない。
【0025】実施例4.図5にはTaN,ZrN,Ti
N,AlN,CuN,CrN等の窒化物やCuO,Cr
O,TiO,PbTiO等の酸化物、あるいはZrB,
TiB等の硼化物等の薄膜形成装置において必要である
加速器としてこの発明の一実施例による加速器を用いた
場合を示し、回転円板32に取り付けた基板31上への
負イオン加速器50による金属の蒸着と気体イオン源5
3によるN,O,B等の正イオンの照射を行ない各々窒
化物,酸化物あるいは硼化物を成膜するものである。こ
の場合、Xe、Cs等のガスを用いなくてもよいので装
置のコストが安価になる。
【0026】また、医療用装置においてはCやSi等、
原子核・素粒子実験や核融合研究装置においてはTa,
Pb,Pd,Uなどの負イオンビ−ムの加速器を用いた
場合にも上記実施例4と同様の効果が得られる。
【0027】その他の適用例としては、セラミックスへ
のAuや、光ファイバ−へのLi,C等の負イオン注入
用の加速器として使える。
【0028】なお、上記各図1、5では真空容器10と
真空排気装置46が接続されたものを示したが、真空容
器10と真空排気装置46が真空弁により分離されたも
のでもよく、真空容器10を排気後に真空弁で封止切る
ことにより真空排気装置46と切り離すことができる。
【0029】また,相対向する電極は一対のものを示し
たが複数対であってもよい。
【0030】また、陽極16に使用する金属は上記以外
の金属や半導体でもよく負イオンとして生成するもので
あれば何でもよい。
【0031】また、上記実施例では何れもプラズマ放電
としてアーク放電を用いた場合について説明したが、こ
れに限るものではなく例えばグロー放電であってもよ
い。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、真空容器内で互いに相対する陽極と陰極で構成され
る一対の電極、上記電極間でプラズマ放電を発生させる
電源、および上記電極間で発生するプラズマ放電により
生成する負金属イオンをビ−ム状に引き出すための引き
出し電極と引き出し電源を備え、上記陽極と陰極の対向
面が実質的に30〜60度の角度をなして相対向するよ
うに構成すると共に、上記引き出し電極を上記陰極また
は陽極の中心軸と実質的に直角をなす方向に設けたの
で、負イオンビームがプラズマ放電から陰極または陽極
の中心軸にほぼ直角方向に引き出されるので、高効率で
大強度の負イオンビームが引き出される。
【0033】また、請求項2の発明によれば、陽極に負
イオンとして引き出す金属を使用し、陰極にタングステ
ンより仕事関数の小さい金属を使用するので、より高い
負イオンの生成効率が得られる。
【0034】また、請求項3の発明によれば、プラズマ
放電として収縮アーク放電を用いるかまたは電流密度が
1〜2A/mm2以上のアーク放電を用いるので、より
大強度の負イオンビームが得られる。
【0035】また、請求項4の発明によれば、陽極は棒
状または針状で陰極は板状の電極形状とするので、指向
性の良い負イオンビームが得られる。
【0036】また、請求項5の発明によれば、陽極はリ
ング状で陰極は筒状の電極形状とするので、収束性の良
い負イオンビームが得られる。
【0037】さらに、請求項6の発明によれば、上記請
求項第1項ないし第5項の何れかに記載の加速器を用い
て、不純物イオンの注入プロセスにおいて負イオンビー
ムの発生と加速を行うので、装置が安価にでき、しかも
基板に正イオンが帯電することによる基板を貫通する放
電を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による加速器を示す構成図
である。
【図2】実施例1による加速器の要部を示す構成図であ
る。
【図3】この発明の実施例2による加速器の要部を示す
構成図である。
【図4】この発明の実施例3による加速器を半導体製造
装置に適用した例を示す構成図である。
【図5】この発明の実施例4による加速器を薄膜形成装
置に適用した例を示す構成図である。
【図6】従来の加速器を示す構成図である。
【符号の説明】
10 真空容器 14 陰極 16 陽極 23 ア−ク電源 31 基板 32 回転円板 43 イオンビーム引き出し電極 45 イオンビーム引き出し電源 51 質量分析器 52 収束レンズ 53 気体イオン源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内で互いに相対する陽極と陰極
    で構成される一対の電極、上記電極間でプラズマ放電を
    発生させる電源、および上記電極間で発生するプラズマ
    放電により生成する負金属イオンをビ−ム状に引き出す
    ための引き出し電極と引き出し電源を備え、上記陽極と
    陰極の対向面が実質的に30〜60度の角度をなして相
    対向するように構成すると共に、上記引き出し電極を上
    記陰極または陽極の中心軸と実質的に直角をなす方向に
    設けたことを特徴とする加速器。
  2. 【請求項2】 陽極に負イオンとして引き出す金属を使
    用し、陰極にタングステンより仕事関数の小さい金属を
    使用することを特徴とする請求項第1項記載の加速器。
  3. 【請求項3】 プラズマ放電として収縮アーク放電を用
    いるかまたは電流密度が1〜2A/mm2以上のアーク
    放電を用いることを特徴とする請求項第1項または第2
    項記載の加速器。
  4. 【請求項4】 陽極は棒状または針状で陰極は板状の電
    極形状とすることを特徴とする請求項第1項ないし第3
    項の何れかに記載の加速器。
  5. 【請求項5】 陽極はリング状で陰極は筒状の電極形状
    とすることを特徴とする請求項第1項ないし第3項の何
    れかに記載の加速器。
  6. 【請求項6】 上記請求項第1項ないし第5項の何れか
    に記載の加速器を用いて、不純物イオンの注入プロセス
    において負イオンビームの発生と加速を行うことを特徴
    とする半導体製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11087461B2 (en) 2016-06-28 2021-08-10 Sony Corporation Image processing device, image processing method, medical imaging system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11087461B2 (en) 2016-06-28 2021-08-10 Sony Corporation Image processing device, image processing method, medical imaging system

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