JPH06161501A - 機器の制御装置 - Google Patents
機器の制御装置Info
- Publication number
- JPH06161501A JPH06161501A JP30715892A JP30715892A JPH06161501A JP H06161501 A JPH06161501 A JP H06161501A JP 30715892 A JP30715892 A JP 30715892A JP 30715892 A JP30715892 A JP 30715892A JP H06161501 A JPH06161501 A JP H06161501A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- control
- state
- output
- control unit
- control units
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐故障性及び耐性能劣化性に優れ、管理が容
易な、機器の制御装置を実現する。 【構成】 多数の同機能を持つ自律的な制御部4a1〜
4anと、それらの活動状態を反映するフィールド4c
と、制御部4a1〜4anの出力4h〜4iの出力加算
手段4dとを備える。加算手段4dからの出力4gはプ
ラント4eへ供給されプラント4eの状態信号4fは減
算手段4pに供給され、目標値4kと信号4fとの偏差
が算出されフィードバックされる。非同期に動作する制
御部4a1〜4anは多数の制御部の選択している機能
の確率密度を検出し、その結果とプラント4eの状態か
ら一つの機能を選択し、対象に対し出力を行う。どの制
御部自身も全体の動作に均等に重要で、かつ相互に補完
可能で互いの障害とならず構成する制御部の数に影響さ
れず制御対象を高精度に制御できる。
易な、機器の制御装置を実現する。 【構成】 多数の同機能を持つ自律的な制御部4a1〜
4anと、それらの活動状態を反映するフィールド4c
と、制御部4a1〜4anの出力4h〜4iの出力加算
手段4dとを備える。加算手段4dからの出力4gはプ
ラント4eへ供給されプラント4eの状態信号4fは減
算手段4pに供給され、目標値4kと信号4fとの偏差
が算出されフィードバックされる。非同期に動作する制
御部4a1〜4anは多数の制御部の選択している機能
の確率密度を検出し、その結果とプラント4eの状態か
ら一つの機能を選択し、対象に対し出力を行う。どの制
御部自身も全体の動作に均等に重要で、かつ相互に補完
可能で互いの障害とならず構成する制御部の数に影響さ
れず制御対象を高精度に制御できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラント等における機
器の制御装置に関するものである。
器の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラント等における機器の制御装置とし
ては、以下に示すシステムがある。 (1)デュプレックスシステム このデュプレックスシステムは、待機システムとも呼ば
れ、通常使用される系が故障すると、系の入出力を待機
系に切り替え、オンライン処理を継続する。 (2)デュアルシステム このデュアルシステムは、並列システムとも呼ばれ、複
数台の系で全く同じ処理を同期して行い、多数決などに
より出力を決定する。このデュアルシステムの例として
は、特開平2−236701号公報に記載された多重化
制御装置がある。
ては、以下に示すシステムがある。 (1)デュプレックスシステム このデュプレックスシステムは、待機システムとも呼ば
れ、通常使用される系が故障すると、系の入出力を待機
系に切り替え、オンライン処理を継続する。 (2)デュアルシステム このデュアルシステムは、並列システムとも呼ばれ、複
数台の系で全く同じ処理を同期して行い、多数決などに
より出力を決定する。このデュアルシステムの例として
は、特開平2−236701号公報に記載された多重化
制御装置がある。
【0003】(3)特開平3−194601号公報記載
のシステム このシステムは、多数のサブシステムに分割できるプラ
ントを多数の制御装置で制御するシステムであって、各
制御装置が自身の故障を検出した時に、その制御対象で
あるサブシステムの制御を他の制御装置に移管する。し
たがって、並列、多目的型のデュプレックスシステムと
考えることもできる。
のシステム このシステムは、多数のサブシステムに分割できるプラ
ントを多数の制御装置で制御するシステムであって、各
制御装置が自身の故障を検出した時に、その制御対象で
あるサブシステムの制御を他の制御装置に移管する。し
たがって、並列、多目的型のデュプレックスシステムと
考えることもできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の機器の制御装置にあっては、次に述べるような、問
題点を有している。 (1)デュプレックスシステム このデュプレックスシステムにおいては、上述したよう
に、系の故障時には、待機系へ切り替えられるが、この
切り替え時に、待機系へのデータの受渡し等を実行しな
ければならない。このため、制御処理を中断しなければ
ならないという問題点がある。 (2)デュアルシステム このデュアルシステムにおいては、複数台の系の動作が
同期しなければならず、この同期をとるための制御が複
雑で困難であるという問題点がある。
来の機器の制御装置にあっては、次に述べるような、問
題点を有している。 (1)デュプレックスシステム このデュプレックスシステムにおいては、上述したよう
に、系の故障時には、待機系へ切り替えられるが、この
切り替え時に、待機系へのデータの受渡し等を実行しな
ければならない。このため、制御処理を中断しなければ
ならないという問題点がある。 (2)デュアルシステム このデュアルシステムにおいては、複数台の系の動作が
同期しなければならず、この同期をとるための制御が複
雑で困難であるという問題点がある。
【0005】(3)特開平3−194601号公報記載
のシステム このシステムにおいては、サブシステム・サブタスクの
移管に伴い過渡現象が発生し、デュプレックスシステム
ほどで無いにせよ、性能に影響を及ぼす可能性がある。
のシステム このシステムにおいては、サブシステム・サブタスクの
移管に伴い過渡現象が発生し、デュプレックスシステム
ほどで無いにせよ、性能に影響を及ぼす可能性がある。
【0006】上述したシステムの他に、特願平3−34
0174号に記載されたものがある。このシステムは、
全体として多変数制御となるように構成された多数の多
入力の制御装置が、相互に故障をチェックし合い、故障
を発見した場合に共に予め定められた入出力変数に関す
るローカルな制御(例えば、PID制御)だけを行う構
成となっている。ところが、このシステムにおいては、
制御則の切り替え時に過渡現象が発生し、デュプレック
スシステムほどで無いにせよ、性能に影響を及ぼす可能
性がある。また、多変数制御系とローカル制御系の両者
に対して制御パラメータを設計しておく必要があり、設
計が煩雑であるという問題点があった。本発明の目的
は、耐故障性及び耐性能劣化性に優れ、管理が容易な、
機器の制御装置を実現することである。
0174号に記載されたものがある。このシステムは、
全体として多変数制御となるように構成された多数の多
入力の制御装置が、相互に故障をチェックし合い、故障
を発見した場合に共に予め定められた入出力変数に関す
るローカルな制御(例えば、PID制御)だけを行う構
成となっている。ところが、このシステムにおいては、
制御則の切り替え時に過渡現象が発生し、デュプレック
スシステムほどで無いにせよ、性能に影響を及ぼす可能
性がある。また、多変数制御系とローカル制御系の両者
に対して制御パラメータを設計しておく必要があり、設
計が煩雑であるという問題点があった。本発明の目的
は、耐故障性及び耐性能劣化性に優れ、管理が容易な、
機器の制御装置を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成される。複数の制御部を有
する、機器の制御装置において、上記複数の制御部は、
ほぼ同等の複数の機能を有し、互いに非同期に動作する
とともに、制御対象の動作状態及び上記複数の制御部の
動作状態を認識し、これら複数の制御部からの出力信号
に応じた制御信号が上記制御対象に供給される。好まし
くは、上記機器の制御装置において、上記複数の制御部
のそれぞれは、複数の機能を確率的に選択して、選択し
た機能で動作する。また、好ましくは、上記機器の制御
装置において、上記複数の制御部からの出力信号を加算
して、この加算した信号を制御信号として制御対象に供
給する出力加算手段を備える。
成するため、次のように構成される。複数の制御部を有
する、機器の制御装置において、上記複数の制御部は、
ほぼ同等の複数の機能を有し、互いに非同期に動作する
とともに、制御対象の動作状態及び上記複数の制御部の
動作状態を認識し、これら複数の制御部からの出力信号
に応じた制御信号が上記制御対象に供給される。好まし
くは、上記機器の制御装置において、上記複数の制御部
のそれぞれは、複数の機能を確率的に選択して、選択し
た機能で動作する。また、好ましくは、上記機器の制御
装置において、上記複数の制御部からの出力信号を加算
して、この加算した信号を制御信号として制御対象に供
給する出力加算手段を備える。
【0008】また、好ましくは、上記機器の制御装置に
おいて、上記複数の制御部からの出力信号を平均化し
て、この平均化した信号を制御信号として制御対象に供
給する出力平均手段を備える。また、好ましくは、上記
機器の制御装置において、上記複数の制御部のそれぞれ
は、制御装置全体の動作を複数の制御部の状態分布を表
す変数の状態方程式で表現し、この変数の変化率又は遷
移係数を設定し、設定した変化率又は遷移係数から複数
の制御部の状態分布の変化率を算出し、各制御部の機能
の選択状態を遷移させる状態遷移則を設定し、設定した
状態遷移則に基づいて、機能を選択する。また、好まし
くは、上記機器の制御装置において、上記複数の制御部
から各制御部の状態を示す信号が供給され、各制御部の
存在確率又は存在確率分布を示す信号を各制御部に供給
する存在確率記憶手段を、さらに備える。
おいて、上記複数の制御部からの出力信号を平均化し
て、この平均化した信号を制御信号として制御対象に供
給する出力平均手段を備える。また、好ましくは、上記
機器の制御装置において、上記複数の制御部のそれぞれ
は、制御装置全体の動作を複数の制御部の状態分布を表
す変数の状態方程式で表現し、この変数の変化率又は遷
移係数を設定し、設定した変化率又は遷移係数から複数
の制御部の状態分布の変化率を算出し、各制御部の機能
の選択状態を遷移させる状態遷移則を設定し、設定した
状態遷移則に基づいて、機能を選択する。また、好まし
くは、上記機器の制御装置において、上記複数の制御部
から各制御部の状態を示す信号が供給され、各制御部の
存在確率又は存在確率分布を示す信号を各制御部に供給
する存在確率記憶手段を、さらに備える。
【0009】また、好ましくは、上記機器の制御装置に
おいて、少なくとも上記複数の制御部は、集積回路から
構成される。また、好ましくは、上記機器の制御装置に
おいて、制御対象の状態を示す信号と制御対象の状態の
目標値を示す信号との偏差を算出し、この偏差に応じた
信号を各制御部に供給する偏差検出手段を、さらに備え
る。
おいて、少なくとも上記複数の制御部は、集積回路から
構成される。また、好ましくは、上記機器の制御装置に
おいて、制御対象の状態を示す信号と制御対象の状態の
目標値を示す信号との偏差を算出し、この偏差に応じた
信号を各制御部に供給する偏差検出手段を、さらに備え
る。
【0010】
【作用】互いに非同期に動作する制御部は、自身を含め
多数の制御部が選択している機能の確率密度を検出し、
その結果と制御対象の状態から、その制御部が有する幾
つかの機能のうちから一つの機能を選択し、この機能に
基づいて制御対象に対する出力を行う。全体として加算
又は平均化された出力や外乱などに応じて、制御対象は
動作するので、それによって起こる制御対象の状態変化
を、次ぎに機能選択する別の制御部が検出し、上記と同
様に機能の選択を実行する。この時、先の制御部の機能
選択結果が、次の制御部の選択している機能の確率密度
の検出によって、この遷移にも影響を与える。このため
制御対象の動的挙動だけでなく、制御部群にも動的挙動
が起こる。このような動的挙動は、制御部が完全に同期
しない限り、世論形成のモデルに見られるように、一つ
のモデルで分散システム理論に基づく群れとしての動的
挙動の解析が可能である。本発明による制御装置の構成
では、制御システムとしての特性を、分散システム理論
に基づいて設計できるため、どの個々の制御部自身も、
全体の動作に均等に重要で、なおかつ相互に補完可能
で、互いの障害とならず、構成する制御部の数に余り影
響されず、全体として、制御対象を高精度に制御する。
多数の制御部が選択している機能の確率密度を検出し、
その結果と制御対象の状態から、その制御部が有する幾
つかの機能のうちから一つの機能を選択し、この機能に
基づいて制御対象に対する出力を行う。全体として加算
又は平均化された出力や外乱などに応じて、制御対象は
動作するので、それによって起こる制御対象の状態変化
を、次ぎに機能選択する別の制御部が検出し、上記と同
様に機能の選択を実行する。この時、先の制御部の機能
選択結果が、次の制御部の選択している機能の確率密度
の検出によって、この遷移にも影響を与える。このため
制御対象の動的挙動だけでなく、制御部群にも動的挙動
が起こる。このような動的挙動は、制御部が完全に同期
しない限り、世論形成のモデルに見られるように、一つ
のモデルで分散システム理論に基づく群れとしての動的
挙動の解析が可能である。本発明による制御装置の構成
では、制御システムとしての特性を、分散システム理論
に基づいて設計できるため、どの個々の制御部自身も、
全体の動作に均等に重要で、なおかつ相互に補完可能
で、互いの障害とならず、構成する制御部の数に余り影
響されず、全体として、制御対象を高精度に制御する。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を説明するに先だって、本発
明の原理につき、説明する。図4は、一般に制御された
システムの機能や性能3dが、何によって決っているか
を示す図である。図4において、設計者が自由に設計で
きるのは、制御器3fの入出力3aと、その制御アルゴ
リズム3b、および制御器3fとプラント3eの関係を
決める全体構成3cである。本発明は、制御器3fの数
やその動作の不確実さにあまり影響されない構成及び制
御アルゴリズムとなており、図5にその原理の概要を示
す。
明の原理につき、説明する。図4は、一般に制御された
システムの機能や性能3dが、何によって決っているか
を示す図である。図4において、設計者が自由に設計で
きるのは、制御器3fの入出力3aと、その制御アルゴ
リズム3b、および制御器3fとプラント3eの関係を
決める全体構成3cである。本発明は、制御器3fの数
やその動作の不確実さにあまり影響されない構成及び制
御アルゴリズムとなており、図5にその原理の概要を示
す。
【0012】図5において、複数の同様な制御部1a、
1b、〜、1n-1、1nが、互いに並列に接続されてい
る。そして、アルゴリズムの面においては、各制御部の
動作(図5では天秤の傾き)が、一意には決らないよう
になっている。図5においては、このことを自律性と協
調性を用いて摸式的に表した。つまり、この図では、あ
る制御部1aは、他の制御部との協調性に重きを置き、
他の制御部1bは、自律性と協調性との中立であった
り、さらに他の制御部1n-1は、自律性に重きを置くこ
とで、動作が一意に決まらないことを示している。ただ
し、自律性や協調性というのは設計者の見方の問題であ
り、一概に決るものではないが、ここでは次のように考
えることにする。協調性とはプラントの状態を目標の状
態にしようとする性質とし、自律性とは他の制御部の動
作と違う動作をしようとする性質とする。
1b、〜、1n-1、1nが、互いに並列に接続されてい
る。そして、アルゴリズムの面においては、各制御部の
動作(図5では天秤の傾き)が、一意には決らないよう
になっている。図5においては、このことを自律性と協
調性を用いて摸式的に表した。つまり、この図では、あ
る制御部1aは、他の制御部との協調性に重きを置き、
他の制御部1bは、自律性と協調性との中立であった
り、さらに他の制御部1n-1は、自律性に重きを置くこ
とで、動作が一意に決まらないことを示している。ただ
し、自律性や協調性というのは設計者の見方の問題であ
り、一概に決るものではないが、ここでは次のように考
えることにする。協調性とはプラントの状態を目標の状
態にしようとする性質とし、自律性とは他の制御部の動
作と違う動作をしようとする性質とする。
【0013】このような自律性や協調性は、実際には制
御部の動作あるいは機能によって表れる。例えば、ON
とOFFのような単純な動作の場合、プラントの状態に
よって、ONがプラントを安定化させるように働いた
り、逆にプラントを不安定にするように働いたりするわ
けで、常に協調的(プラントを安定化させる)な動作又
は機能とや、常に自律的な動作又は機能等があるわけで
はない。図7は、上述のような自律性と協調性を実現し
ながら、かつシステム全体の機能を望ましいものにする
(例えば、図6の(A)に示すPID制御10aや図6
の(B)に示す最適制御10bのように動作させる)各
制御部の制御アルゴリズムの概要を示す。図7におい
て、各制御部は、まず、検出されたプラントの状態及び
制御部の群としての状態2aに対して、多数の状態に設
定されたルーレット群2fから、一意にルーレット2b
を取り出し、これを回してボールを投げ込む(図の2c
で示す)。そして、状態2d及び2eに示すように、機
能”b”が選択され、次のステップで、状態2aに戻
る。
御部の動作あるいは機能によって表れる。例えば、ON
とOFFのような単純な動作の場合、プラントの状態に
よって、ONがプラントを安定化させるように働いた
り、逆にプラントを不安定にするように働いたりするわ
けで、常に協調的(プラントを安定化させる)な動作又
は機能とや、常に自律的な動作又は機能等があるわけで
はない。図7は、上述のような自律性と協調性を実現し
ながら、かつシステム全体の機能を望ましいものにする
(例えば、図6の(A)に示すPID制御10aや図6
の(B)に示す最適制御10bのように動作させる)各
制御部の制御アルゴリズムの概要を示す。図7におい
て、各制御部は、まず、検出されたプラントの状態及び
制御部の群としての状態2aに対して、多数の状態に設
定されたルーレット群2fから、一意にルーレット2b
を取り出し、これを回してボールを投げ込む(図の2c
で示す)。そして、状態2d及び2eに示すように、機
能”b”が選択され、次のステップで、状態2aに戻
る。
【0014】ここで、このルーレット2bは、状態2a
に対して、取り得る動作又は機能(以下、制御機能と呼
ぶ)の各々の選択すべき確率に比例して区画の面積が決
められており、ボールの止まった状態2dで制御機能を
決定する状態2eと、制御部群としては面積比に比例す
るような制御機能の分布が期待される。したがって、シ
ステム全体の機能をPID制御あるいは最適制御のよう
にするには、様々なプラントの状態及び制御部の群とし
ての状態に対して、選ぶべきルーレットを適切に決めて
おけば良いわけである。これは、このようなシステムの
全体としての特性が、確率微分方程式などで記述できる
ので、その特性が所期のものとなるよう微分方程式のパ
ラメータを決め、そのパラメータに合わせてルーレット
の区画の大きさや選択規則を決める等により実現でき
る。
に対して、取り得る動作又は機能(以下、制御機能と呼
ぶ)の各々の選択すべき確率に比例して区画の面積が決
められており、ボールの止まった状態2dで制御機能を
決定する状態2eと、制御部群としては面積比に比例す
るような制御機能の分布が期待される。したがって、シ
ステム全体の機能をPID制御あるいは最適制御のよう
にするには、様々なプラントの状態及び制御部の群とし
ての状態に対して、選ぶべきルーレットを適切に決めて
おけば良いわけである。これは、このようなシステムの
全体としての特性が、確率微分方程式などで記述できる
ので、その特性が所期のものとなるよう微分方程式のパ
ラメータを決め、そのパラメータに合わせてルーレット
の区画の大きさや選択規則を決める等により実現でき
る。
【0015】図1は、本発明の一実施例である制御装置
の概略構成図であり、図2は、図1の例における制御部
4a1の構成図である。図1において、制御装置は、多
数の同じ機能を持つ自律的な制御部4a1〜4anと、
それらの活動状態を反映するフィールド4cと、制御部
4a1〜4anの出力4h〜4iを加算する出力加算手
段4dとを備えている。また、これら手段により構成さ
れる制御システム4mにおいては、加算手段4dからの
出力4gは、プラント(制御対象)4eへ供給され、制
御対象4eの状態を示す信号4fは、減算手段(偏差検
出手段)4pに供給される。そして、この減算手段4p
において、目標値4kと信号4fとの偏差が算出され、
この偏差4qが、制御部4a1〜4anへフィードバッ
クされる。
の概略構成図であり、図2は、図1の例における制御部
4a1の構成図である。図1において、制御装置は、多
数の同じ機能を持つ自律的な制御部4a1〜4anと、
それらの活動状態を反映するフィールド4cと、制御部
4a1〜4anの出力4h〜4iを加算する出力加算手
段4dとを備えている。また、これら手段により構成さ
れる制御システム4mにおいては、加算手段4dからの
出力4gは、プラント(制御対象)4eへ供給され、制
御対象4eの状態を示す信号4fは、減算手段(偏差検
出手段)4pに供給される。そして、この減算手段4p
において、目標値4kと信号4fとの偏差が算出され、
この偏差4qが、制御部4a1〜4anへフィードバッ
クされる。
【0016】また、図2に示すように、制御部4a1
は、自己の動作の契機となる信号を出力する自律動作起
動手段5aと、自律動作起動手段5aとフィールド4c
からのデータ4jを入力できるフィールド状態判定手段
5bと、フィールド状態判定手段5bからのデータと偏
差4qを入力できる状態遷移決定手段5cと、状態遷移
決定手段5cからのデータと偏差4qを入力できる出力
決定手段5dと、出力決定手段5dからのデータを入力
でき、制御部出力4hを出力する出力手段5eとからな
る。また状態遷移決定手段5cはフィールド4cに制御
部状態出力4rを出力することができる。なお、制御部
4a1以外の他の制御部も、制御部4a1と同様な構成と
なっている。
は、自己の動作の契機となる信号を出力する自律動作起
動手段5aと、自律動作起動手段5aとフィールド4c
からのデータ4jを入力できるフィールド状態判定手段
5bと、フィールド状態判定手段5bからのデータと偏
差4qを入力できる状態遷移決定手段5cと、状態遷移
決定手段5cからのデータと偏差4qを入力できる出力
決定手段5dと、出力決定手段5dからのデータを入力
でき、制御部出力4hを出力する出力手段5eとからな
る。また状態遷移決定手段5cはフィールド4cに制御
部状態出力4rを出力することができる。なお、制御部
4a1以外の他の制御部も、制御部4a1と同様な構成と
なっている。
【0017】このような構成において、各制御部4a1
〜4anは、自律動作起動手段5aの動作を契機に、フ
ィールド状態判定手段5bによりフィールド4cからの
信号4jから判断した制御部の選択している機能の存在
確率と、プラント状態に基づき、状態遷移決定手段5c
で、制御部の機能を後述するアルゴリズムに従って選択
し、その機能に対応する状態に遷移する。続いて、出力
決定手段5dは、その制御モードに応じて予め設定され
た規則に従って、プラント状態4fから出力4hを計算
し、出力手段5eに供給する。そして、出力手段5eか
ら制御部出力4hが、出力加算手段4dに供給される。
出力加算手段4dは、各制御部からの出力信号を加算し
てプラント4eへの入力4gとする。プラント4eは、
この入力4gや外乱などに応じて動作するので、それに
よって起こる状態変化を、次に起動した制御部が検出す
る。
〜4anは、自律動作起動手段5aの動作を契機に、フ
ィールド状態判定手段5bによりフィールド4cからの
信号4jから判断した制御部の選択している機能の存在
確率と、プラント状態に基づき、状態遷移決定手段5c
で、制御部の機能を後述するアルゴリズムに従って選択
し、その機能に対応する状態に遷移する。続いて、出力
決定手段5dは、その制御モードに応じて予め設定され
た規則に従って、プラント状態4fから出力4hを計算
し、出力手段5eに供給する。そして、出力手段5eか
ら制御部出力4hが、出力加算手段4dに供給される。
出力加算手段4dは、各制御部からの出力信号を加算し
てプラント4eへの入力4gとする。プラント4eは、
この入力4gや外乱などに応じて動作するので、それに
よって起こる状態変化を、次に起動した制御部が検出す
る。
【0018】つまり、互いに、非同期に動作する制御部
4a1〜4anは、自身を含め多数の制御部の選択して
いる機能の確率密度を検出し、その結果と制御対象4e
の状態から、幾つかの機能のうちから一つの機能を選択
し、この機能に基づいて対象に対する出力を行う。全体
として加算または平均された出力や外乱などに応じて、
制御対象4eは動作するので、それによって起こる制御
対象4eの状態変化を、次ぎに機能選択する別の制御部
が検出し、機能選択する。この時、先の制御部の機能選
択結果が、次の制御部の選択している機能の確率密度の
検出によって、この遷移にも影響を与える。このため制
御対象の動的挙動だけでなく、制御部群にも動的挙動が
起こる。このような動的挙動は、制御部が完全に同期し
ない限り、世論形成のモデルに見られるように、一つの
モデルで分散システム理論に基づく群れとしての動的挙
動の解析が可能である。上記構成では、どの制御部自身
も、全体の動作に均等に重要で、かつ相互に補完可能
で、互いの障害とならず、構成する制御部の数に余り影
響されずに、全体として制御対象を高精度に制御するこ
とができる。
4a1〜4anは、自身を含め多数の制御部の選択して
いる機能の確率密度を検出し、その結果と制御対象4e
の状態から、幾つかの機能のうちから一つの機能を選択
し、この機能に基づいて対象に対する出力を行う。全体
として加算または平均された出力や外乱などに応じて、
制御対象4eは動作するので、それによって起こる制御
対象4eの状態変化を、次ぎに機能選択する別の制御部
が検出し、機能選択する。この時、先の制御部の機能選
択結果が、次の制御部の選択している機能の確率密度の
検出によって、この遷移にも影響を与える。このため制
御対象の動的挙動だけでなく、制御部群にも動的挙動が
起こる。このような動的挙動は、制御部が完全に同期し
ない限り、世論形成のモデルに見られるように、一つの
モデルで分散システム理論に基づく群れとしての動的挙
動の解析が可能である。上記構成では、どの制御部自身
も、全体の動作に均等に重要で、かつ相互に補完可能
で、互いの障害とならず、構成する制御部の数に余り影
響されずに、全体として制御対象を高精度に制御するこ
とができる。
【0019】次に、上述における制御部4a1〜4an
の機能選択の概要を説明する。制御部4a1〜4an
は、フィールド状態判定手段5bの判定結果(周りの制
御部の選択している機能の推定結果)と、検出したプラ
ント状態に基づいて、予めテーブル形式や関数形式で与
えた選択基準に従って、次の状態を選択する。例えば、
プラント状態に応じて各機能の選択確率を与え、ランダ
ム関数を用いたルーレット方式で次の機能を選択した
り、一旦求めた選択確率からファジールールなどで一意
に次の状態を決める。
の機能選択の概要を説明する。制御部4a1〜4an
は、フィールド状態判定手段5bの判定結果(周りの制
御部の選択している機能の推定結果)と、検出したプラ
ント状態に基づいて、予めテーブル形式や関数形式で与
えた選択基準に従って、次の状態を選択する。例えば、
プラント状態に応じて各機能の選択確率を与え、ランダ
ム関数を用いたルーレット方式で次の機能を選択した
り、一旦求めた選択確率からファジールールなどで一意
に次の状態を決める。
【0020】次に、このような構成の場合に必要になる
フィールド4cと出力加算手段4d、及び全体が同期的
に動作しないように各制御部4a1〜4anにおける処
理を起動する自律動作起動手段5aについて説明する。
フィールド4cは、制御部4a1〜4anの選択してい
る機能(以下、制御モードと呼ぶ)の存在確率又は分布
を何らかの形で記憶する手段である。例えば、状態遷移
決定手段5cが、制御モードに対応するLED(Lig
ht Emitting Diode)を灯すものとす
ると、フィールド4cとして反射板を用いることができ
る。それは、その分光スペクトルを取れば制御部4a1
〜4anのモードの存在確率をほぼ知ることができるか
らである。同様のことは、交流の電気信号を用いても可
能であり、その場合は伝送路がフィールドとなる。また
状態に対応する電流源や電圧源を制御部4a1〜4an
が持つならば、配線と抵抗のセットがフィールドとな
り、モードに対応する空気圧アキュムレータを各制御部
4a1〜4anが、シリンダで押したり引いたりすれ
ば、アキュムレータのセットがフィールドとなる。ま
た、相互通信を司るコンピュータを用いることも可能で
ある。
フィールド4cと出力加算手段4d、及び全体が同期的
に動作しないように各制御部4a1〜4anにおける処
理を起動する自律動作起動手段5aについて説明する。
フィールド4cは、制御部4a1〜4anの選択してい
る機能(以下、制御モードと呼ぶ)の存在確率又は分布
を何らかの形で記憶する手段である。例えば、状態遷移
決定手段5cが、制御モードに対応するLED(Lig
ht Emitting Diode)を灯すものとす
ると、フィールド4cとして反射板を用いることができ
る。それは、その分光スペクトルを取れば制御部4a1
〜4anのモードの存在確率をほぼ知ることができるか
らである。同様のことは、交流の電気信号を用いても可
能であり、その場合は伝送路がフィールドとなる。また
状態に対応する電流源や電圧源を制御部4a1〜4an
が持つならば、配線と抵抗のセットがフィールドとな
り、モードに対応する空気圧アキュムレータを各制御部
4a1〜4anが、シリンダで押したり引いたりすれ
ば、アキュムレータのセットがフィールドとなる。ま
た、相互通信を司るコンピュータを用いることも可能で
ある。
【0021】次に、出力加算手段4dについて、説明す
る。各制御部4a1〜4anの出力手段5eが、電気系
で電圧源ならば直列、電流源ならば並列に、上記出力手
段5eを接続することで出力加算手段を構成することが
できる。また、出力手段5eが、機械系で位置型なら直
列、力型なら並列に、上記出力手段5eを接続すことで
出力加算手段4dを構成することができる。
る。各制御部4a1〜4anの出力手段5eが、電気系
で電圧源ならば直列、電流源ならば並列に、上記出力手
段5eを接続することで出力加算手段を構成することが
できる。また、出力手段5eが、機械系で位置型なら直
列、力型なら並列に、上記出力手段5eを接続すことで
出力加算手段4dを構成することができる。
【0022】また、各制御部の起動を決定する自律動作
起動手段5aは、例えばマイクロコンピュータのタイマ
ー割込み機能と、ランダム関数コールによって次の割込
み時刻を決定する方法や、少しづつ起動のタイミングを
ずらした各制御部の起動間隔を同じに設定する方法や、
相互の動作タイミングを調節する信号線を新たに設け
て、LANの衝突検知方式であるCDMA/CD(イー
サネットの方式)などを用いたり、フィールドがコンピ
ュータの例では、それを用いて調整することにより全体
が同期的になることが無いようにできる。
起動手段5aは、例えばマイクロコンピュータのタイマ
ー割込み機能と、ランダム関数コールによって次の割込
み時刻を決定する方法や、少しづつ起動のタイミングを
ずらした各制御部の起動間隔を同じに設定する方法や、
相互の動作タイミングを調節する信号線を新たに設け
て、LANの衝突検知方式であるCDMA/CD(イー
サネットの方式)などを用いたり、フィールドがコンピ
ュータの例では、それを用いて調整することにより全体
が同期的になることが無いようにできる。
【0023】以下、より具体的な例として、制御部の制
御モードが出力1、0、−1の3モードからなり、プラ
ントは積分部で、そのレギュレーションを行う場合につ
いて、制御部の動作と群れとしての挙動、及び、その結
果としての制御について説明する。ここまでで説明した
ように、各制御部4a1〜4anは、自律動作起動手段
5aのタイマー割込み動作を契機に、フィールド状態判
定手段5bによりフィールド4cから制御部の制御モー
ド分布を検出する。フィールド4cとして反射板を用い
るものとすると、3つの制御モードに対応して発光され
ている3種類の光(制御部状態出力4h)の反射光を分
光して、フィールド状態判定手段5bに付属する受光素
子で検出し、強度分布から制御モード分布を求める。状
態遷移決定手段5cは、この結果を受けて、プラント4
eの状態信号4fと目標値4kとの偏差4qを算出し、
それに対し、例えば図3に示すフローチャートに従って
遷移確率の配分を決める。さらに、この配分に対してラ
ンダム関数をコール(ステップ6L)して、次に取るべ
き状態を決める。この様にして決めた制御モードは状態
遷移決定手段5cに付属するLEDの内、そのモードに
対応するものを点灯させる。また、この制御モードは出
力決定手段5dにも伝送され、それに基づいて、出力決
定手段5dは制御部出力を決定する。この場合、制御モ
ードが”1”ならば制御部出力は正の単位出力、”−
1”ならば負の単位出力、”0”ならば出力なしであ
る。出力手段5eが電流源であるとすると、出力加算手
段4dは並列の接点であり、全ての制御部4a1〜4a
nの制御部出力4h〜4iを加算してプラント4eへの
入力4gとする。プラント4eは、この入力や外乱など
によって動作し、状態変化する。
御モードが出力1、0、−1の3モードからなり、プラ
ントは積分部で、そのレギュレーションを行う場合につ
いて、制御部の動作と群れとしての挙動、及び、その結
果としての制御について説明する。ここまでで説明した
ように、各制御部4a1〜4anは、自律動作起動手段
5aのタイマー割込み動作を契機に、フィールド状態判
定手段5bによりフィールド4cから制御部の制御モー
ド分布を検出する。フィールド4cとして反射板を用い
るものとすると、3つの制御モードに対応して発光され
ている3種類の光(制御部状態出力4h)の反射光を分
光して、フィールド状態判定手段5bに付属する受光素
子で検出し、強度分布から制御モード分布を求める。状
態遷移決定手段5cは、この結果を受けて、プラント4
eの状態信号4fと目標値4kとの偏差4qを算出し、
それに対し、例えば図3に示すフローチャートに従って
遷移確率の配分を決める。さらに、この配分に対してラ
ンダム関数をコール(ステップ6L)して、次に取るべ
き状態を決める。この様にして決めた制御モードは状態
遷移決定手段5cに付属するLEDの内、そのモードに
対応するものを点灯させる。また、この制御モードは出
力決定手段5dにも伝送され、それに基づいて、出力決
定手段5dは制御部出力を決定する。この場合、制御モ
ードが”1”ならば制御部出力は正の単位出力、”−
1”ならば負の単位出力、”0”ならば出力なしであ
る。出力手段5eが電流源であるとすると、出力加算手
段4dは並列の接点であり、全ての制御部4a1〜4a
nの制御部出力4h〜4iを加算してプラント4eへの
入力4gとする。プラント4eは、この入力や外乱など
によって動作し、状態変化する。
【0024】次に、遷移確率の配分の決定方法を図3に
示すフローチャートに従って説明する。まず、ステップ
6mにおいて、フィールド状態判定手段5bで制御モー
ドを検出する。次に、ステップ6aにおいて、検出した
制御モード分布から次式(1)及び(2)に従って、
x、yを求める。ここで、xは制御モードが”1”また
は”−1”(以下、この二つのモードの制御部を制御に
関与していると考える)の制御部の数の全体に占める割
合を、yは制御に関与している制御部の内、制御モー
ド”1”の制御部の割合を表す。
示すフローチャートに従って説明する。まず、ステップ
6mにおいて、フィールド状態判定手段5bで制御モー
ドを検出する。次に、ステップ6aにおいて、検出した
制御モード分布から次式(1)及び(2)に従って、
x、yを求める。ここで、xは制御モードが”1”また
は”−1”(以下、この二つのモードの制御部を制御に
関与していると考える)の制御部の数の全体に占める割
合を、yは制御に関与している制御部の内、制御モー
ド”1”の制御部の割合を表す。
【0025】
【数1】
【0026】
【数2】
【0027】ステップ6bにおいて、上記式(1)及び
(2)により算出されたx、yから、フィルタリングし
てノイズ成分を取り除いたxk、ykを求める。続いて、
ステップ6cで、プラントの状態を検出し、ステップ6
dで現在の制御モードを判定する。次に、判定した制御
モードに従って、ステップ6e、6f、6gで、予め設
定してあるメンバシップ関数をメモリ6hから読み込
む。そして、ステップ6iで、ファジィー推論を行う。
ここでは、まずステップ6jで制御モード”0”の配分
P0を決め、ステップ6kで残りの制御モード”1”の
配分P1及び制御モード”−1”の配分P-1を定める。
次に、この配分に対してランダム関数をコールして、次
に取るべき状態を決める(ステップ6L)。
(2)により算出されたx、yから、フィルタリングし
てノイズ成分を取り除いたxk、ykを求める。続いて、
ステップ6cで、プラントの状態を検出し、ステップ6
dで現在の制御モードを判定する。次に、判定した制御
モードに従って、ステップ6e、6f、6gで、予め設
定してあるメンバシップ関数をメモリ6hから読み込
む。そして、ステップ6iで、ファジィー推論を行う。
ここでは、まずステップ6jで制御モード”0”の配分
P0を決め、ステップ6kで残りの制御モード”1”の
配分P1及び制御モード”−1”の配分P-1を定める。
次に、この配分に対してランダム関数をコールして、次
に取るべき状態を決める(ステップ6L)。
【0028】但し、ステップ6jの出力は制御部の群れ
としての出力で次式(3)で表される。
としての出力で次式(3)で表される。
【0029】
【数3】
【0030】このようなシステム全体の挙動は、分散シ
ステム理論に基づいて様々なモデルに当てはめて考える
ことができるが、この3制御モードの例では次式(4)
以下に示されるモデルで考えることができる。
ステム理論に基づいて様々なモデルに当てはめて考える
ことができるが、この3制御モードの例では次式(4)
以下に示されるモデルで考えることができる。
【0031】
【数4】
【0032】ここで、Pi{i|1,0,-1}は制御部の制御
モードがiである確率、言い替えれば、制御モードの存
在確率を示す。ここで、Wi,j{i,j|1,0,-1}は、状態
iから状態jへの遷移確率速度を示し、遷移確率速度と
は一般に次式(5)で表される。すなわち、時刻tで状
態xがiの時、時刻t+△tで状態xがjとなる条件つ
き確率の△tに対する変化率を示す。
モードがiである確率、言い替えれば、制御モードの存
在確率を示す。ここで、Wi,j{i,j|1,0,-1}は、状態
iから状態jへの遷移確率速度を示し、遷移確率速度と
は一般に次式(5)で表される。すなわち、時刻tで状
態xがiの時、時刻t+△tで状態xがjとなる条件つ
き確率の△tに対する変化率を示す。
【0033】
【数5】
【0034】さらに、このような3つのモードの存在確
率Piと、その遷移のモデルを次式(6)から(13)
で表す。
率Piと、その遷移のモデルを次式(6)から(13)
で表す。
【0035】
【数6】
【0036】
【数7】
【0037】
【数8】
【0038】
【数9】
【0039】
【数10】
【0040】
【数11】
【0041】
【数12】
【0042】
【数13】
【0043】上述のモデルは、図3のステップ6j、6
kのif−thenルールが説明しやすいように定めた
制御部の群れとしてのモデルであり、制御部個々の動作
を定める図3のメンバシップ関数を変えると、その結果
としての群全体の挙動が変化するが、これは式(6)か
ら式(13)のパラメータa、b、c、d、eに反映さ
れる結果となる。
kのif−thenルールが説明しやすいように定めた
制御部の群れとしてのモデルであり、制御部個々の動作
を定める図3のメンバシップ関数を変えると、その結果
としての群全体の挙動が変化するが、これは式(6)か
ら式(13)のパラメータa、b、c、d、eに反映さ
れる結果となる。
【0044】図8から図19は、パラメータがa=0.
067、b=2.25、c=0.4、d=0.4、e=
0.8、ν=0.1、μ=1.0、φ=0.1である場
合の、群れによる制御結果を示す図である。そして、図
8から図11は、制御装置の出力と時間との関係を示す
図であり、図8は制御部が無限大の場合、図9は制御部
が28個の場合、図10は制御部が18個の場合、図1
1は制御部が8個の場合である。また、図12から図1
5は、システム全体の状態変数xと時間との関係を示す
図であり、図12は制御部が無限大の場合、図13は制
御部が28個の場合、図14は制御部が18個の場合、
図15は制御部が8個の場合である。また、図16から
図19は、制御対象の状態変化、図16から図18は、
プラント状態(偏差)と時間との関係を示す図であり、
図16は制御部が無限大の場合、図17は制御部が28
個の場合、図18は制御部が18個の場合、図19は制
御部が8個の場合である。
067、b=2.25、c=0.4、d=0.4、e=
0.8、ν=0.1、μ=1.0、φ=0.1である場
合の、群れによる制御結果を示す図である。そして、図
8から図11は、制御装置の出力と時間との関係を示す
図であり、図8は制御部が無限大の場合、図9は制御部
が28個の場合、図10は制御部が18個の場合、図1
1は制御部が8個の場合である。また、図12から図1
5は、システム全体の状態変数xと時間との関係を示す
図であり、図12は制御部が無限大の場合、図13は制
御部が28個の場合、図14は制御部が18個の場合、
図15は制御部が8個の場合である。また、図16から
図19は、制御対象の状態変化、図16から図18は、
プラント状態(偏差)と時間との関係を示す図であり、
図16は制御部が無限大の場合、図17は制御部が28
個の場合、図18は制御部が18個の場合、図19は制
御部が8個の場合である。
【0045】ただし、全制御部数の違いと制御性能の違
いを強調するため、各制御部の出力は全制御部数で規格
化してある。つまり、ここでは制御部数に拘らず、全制
御部が制御モード”1”の時、群れ全体としての出力が
1になるものとした。この結果は、個々の制御部自身は
3つの制御モードに対応する3種類の出力しか出せない
簡単な構成であっても、それらを図1のような構成で多
数集めて用いることにより、数の多少に拘らず、ある程
度以上の制御部があればプラントの制御が可能なことを
示している。したがって、多重故障は単に制御システム
全体の制御部数の減少によって制御性能が少し劣化する
に過ぎず、従来にはない耐故障性が得られる。また、制
御部は、古いものから新たなものへリプレイスするだけ
で、十分な性能維持が可能で、保守性能が向上される。
いを強調するため、各制御部の出力は全制御部数で規格
化してある。つまり、ここでは制御部数に拘らず、全制
御部が制御モード”1”の時、群れ全体としての出力が
1になるものとした。この結果は、個々の制御部自身は
3つの制御モードに対応する3種類の出力しか出せない
簡単な構成であっても、それらを図1のような構成で多
数集めて用いることにより、数の多少に拘らず、ある程
度以上の制御部があればプラントの制御が可能なことを
示している。したがって、多重故障は単に制御システム
全体の制御部数の減少によって制御性能が少し劣化する
に過ぎず、従来にはない耐故障性が得られる。また、制
御部は、古いものから新たなものへリプレイスするだけ
で、十分な性能維持が可能で、保守性能が向上される。
【0046】つまり、本発明の制御装置においては、あ
る程度以上の制御部があれば、プラントの制御が可能で
あるため、多重故障は、単に制御システム全体の制御部
数の減少による制御性能の劣化として観測される。した
がって、使用開始日が古い制御部から順にリプレイスす
るだけで、十分な性能維持が可能である。本発明の制御
装置においては、故障又は劣化した制御部を特定して処
理する必要がないので、保守が容易となるとともに、性
能維持に必要な経費が年間においても月間においてもコ
ンスタントとなり、経理上の処理も容易となる。
る程度以上の制御部があれば、プラントの制御が可能で
あるため、多重故障は、単に制御システム全体の制御部
数の減少による制御性能の劣化として観測される。した
がって、使用開始日が古い制御部から順にリプレイスす
るだけで、十分な性能維持が可能である。本発明の制御
装置においては、故障又は劣化した制御部を特定して処
理する必要がないので、保守が容易となるとともに、性
能維持に必要な経費が年間においても月間においてもコ
ンスタントとなり、経理上の処理も容易となる。
【0047】なお、制御モードとしては、偏差に比例す
る正又は負の単位出力と、偏差の積分に比例する正又は
負の単位出力と、偏差の微分に比例する正又は負の単位
出力と、何も出力しないという7モードの制御モードを
持つ場合も考えられる。
る正又は負の単位出力と、偏差の積分に比例する正又は
負の単位出力と、偏差の微分に比例する正又は負の単位
出力と、何も出力しないという7モードの制御モードを
持つ場合も考えられる。
【0048】また、フィールドにおける情報の伝播に遅
延を持たせることもできる。言い替えれば、フィールド
を情報の分布が可能なようにする方式も考えられる。各
制御部の制御モードは、フィールドの状態に影響される
ため、分布が発生しうるフィールド上では、ある部分は
ある制御モードになりやすいといった領域の発生が起こ
る。つまり、各制御部が比例型になりやすいような領域
と、積分型になりやすいような領域と、微分型になりや
すいような領域が発生する。例えば、比例型の制御モー
ドになっている領域の制御部がまとまってダウンしたと
すると、これは通常のPID制御のPがだめになるのに
相当する。しかしながら、本発明の一実施例によれば、
このような事態にたいしても、生き残っている制御部の
中で再び分布が発生し結果的にシステムの制御性能が維
持されることが期待できる。
延を持たせることもできる。言い替えれば、フィールド
を情報の分布が可能なようにする方式も考えられる。各
制御部の制御モードは、フィールドの状態に影響される
ため、分布が発生しうるフィールド上では、ある部分は
ある制御モードになりやすいといった領域の発生が起こ
る。つまり、各制御部が比例型になりやすいような領域
と、積分型になりやすいような領域と、微分型になりや
すいような領域が発生する。例えば、比例型の制御モー
ドになっている領域の制御部がまとまってダウンしたと
すると、これは通常のPID制御のPがだめになるのに
相当する。しかしながら、本発明の一実施例によれば、
このような事態にたいしても、生き残っている制御部の
中で再び分布が発生し結果的にシステムの制御性能が維
持されることが期待できる。
【0049】上述した例においては、制御部4a1〜4
anからの出力信号を加算手段4dにより、加算するよ
うに構成したが、制御部4a1〜4anからの出力信号
を平均化する平均化手段を加算手段4dに代えて配置
し、平均化信号を制御対象4eに供給するように構成す
ることもできる。
anからの出力信号を加算手段4dにより、加算するよ
うに構成したが、制御部4a1〜4anからの出力信号
を平均化する平均化手段を加算手段4dに代えて配置
し、平均化信号を制御対象4eに供給するように構成す
ることもできる。
【0050】図20から図23は、本発明の他の実施例
である制御装置の概略構成図であり、図24、図25は
制御部の他の構成例を示す。
である制御装置の概略構成図であり、図24、図25は
制御部の他の構成例を示す。
【0051】図20の例は、図1の例の構成において、
各制御部の出力が制御対象であるプラント4eに、直接
出力される例である。また、図21の例は、図20の例
の構成において、各制御部に目標値4kとプラント状態
4fとが直接に供給される例である。この図21の例の
場合、各制御部の構成は、図2において、「プラント状
態と目標値との偏差」のラインが「プラント状態」と
「目標値」の2つのラインになり、制御モードが1、
0、−1の3モードの例においては、図3のファジー推
論6iが対応する形に変化する。図22の例は、図20
の例において、明確な手段としてのフィールド4cを持
たない例である。例えば、隣合う制御部同志で情報交換
するすることにより各制御部のメモリ上に仮想的にフィ
ールドを形成すことにより実現できる。図23の例は、
図20の例において、目標値4kとプラント状態4fと
が共にフィールド4cに供給される例である。これら図
20から図23のどの例においても、図1の例の場合と
同様の効果を得ることができる。
各制御部の出力が制御対象であるプラント4eに、直接
出力される例である。また、図21の例は、図20の例
の構成において、各制御部に目標値4kとプラント状態
4fとが直接に供給される例である。この図21の例の
場合、各制御部の構成は、図2において、「プラント状
態と目標値との偏差」のラインが「プラント状態」と
「目標値」の2つのラインになり、制御モードが1、
0、−1の3モードの例においては、図3のファジー推
論6iが対応する形に変化する。図22の例は、図20
の例において、明確な手段としてのフィールド4cを持
たない例である。例えば、隣合う制御部同志で情報交換
するすることにより各制御部のメモリ上に仮想的にフィ
ールドを形成すことにより実現できる。図23の例は、
図20の例において、目標値4kとプラント状態4fと
が共にフィールド4cに供給される例である。これら図
20から図23のどの例においても、図1の例の場合と
同様の効果を得ることができる。
【0052】また、図24の例は、各制御部の取ってい
る状態を出力と結び付けて判断する例であり、状態遷移
決定手段5cからの信号と偏差4qとが、出力決定手段
5dに供給される。そして、出力決定手段5dから状態
出力4rがフィールド4cに供給される。なお、図24
の例において、出力手段5eから、制御部状態出力4r
をフィールド4cに供給する例も考えられる。
る状態を出力と結び付けて判断する例であり、状態遷移
決定手段5cからの信号と偏差4qとが、出力決定手段
5dに供給される。そして、出力決定手段5dから状態
出力4rがフィールド4cに供給される。なお、図24
の例において、出力手段5eから、制御部状態出力4r
をフィールド4cに供給する例も考えられる。
【0053】また、図25の例は、各制御部の動作を全
体が同期的にならないように調整するための構成の一例
であり、各制御部相互の動作タイミングを調節する自律
動作調整バス5fが各制御部間を連絡している。そし
て、自律動作起動手段5aは、調整バス5からの信号に
基づいて、他の制御部と同期しないように動作する。な
お、詳細な調整方式については先に説明したイーサネッ
ト方式などで実現できる。
体が同期的にならないように調整するための構成の一例
であり、各制御部相互の動作タイミングを調節する自律
動作調整バス5fが各制御部間を連絡している。そし
て、自律動作起動手段5aは、調整バス5からの信号に
基づいて、他の制御部と同期しないように動作する。な
お、詳細な調整方式については先に説明したイーサネッ
ト方式などで実現できる。
【0054】次に、本発明を制御チップに適用した場合
の例を、図26を用いて説明する。この図26は制御チ
ップの概略回路構成図である。この制御チップにおける
回路は、多数の制御部25b〜25i、30b〜30
i、31d〜31iと、これらの群れとしての状態を各
部が入出力するための通信用バス25aと、各制御部の
出力を加算する加算器25m、30m、31mと、これ
ら加算器25m、30m、31mからの出力を加算する
加算器25jとからなる。この例では、加算器25m、
30m、31m、25jは、電流型か電圧型のいずれか
のTTLロジックで構成される。また、これらの加算器
25m、30m、31m、25jや制御部25b〜25
i、30b〜30i、31b〜31iの電源バスは省略
してある。
の例を、図26を用いて説明する。この図26は制御チ
ップの概略回路構成図である。この制御チップにおける
回路は、多数の制御部25b〜25i、30b〜30
i、31d〜31iと、これらの群れとしての状態を各
部が入出力するための通信用バス25aと、各制御部の
出力を加算する加算器25m、30m、31mと、これ
ら加算器25m、30m、31mからの出力を加算する
加算器25jとからなる。この例では、加算器25m、
30m、31m、25jは、電流型か電圧型のいずれか
のTTLロジックで構成される。また、これらの加算器
25m、30m、31m、25jや制御部25b〜25
i、30b〜30i、31b〜31iの電源バスは省略
してある。
【0055】各制御部25b〜25i、30b〜30
i、31b〜31iは、例えば、3状態をとる場合、各
々図3のフローチャートに示すようなロジックで動作す
る。以下、このような動作シーケンスと、例えば、図3
に示すメンバーシップ関数のような動作の調整パラメー
タの初期化について図27と図28を用いて説明する。
図27は、上述した調整パラメータ初期化のフローチャ
ートであり、図28は、図26の例のチップが搭載され
た集積回路の概略斜視図である。図28において、パッ
ケージ27fには、チップ27aが搭載されている。こ
の例におけるチップ27aでは、例えば、LED27e
により制御部群の状態を判定するものである。櫛型の太
い線27gは、プラントの状態を示す信号が伝送される
伝送路であり入力端子27bと接続されている。また、
細い線27cは、出力ラインであり、出力端子25hに
接続されている。また、パッケージ27fの上面27k
に形成された貫通孔27dは、各制御部27i、27j
の動作シーケンスやパラメータを初期化する時に使用す
るROMの挿入口である。各制御部27i、27jは、
初期化にあたって、図27に示すシーケンスで動作シー
ケンスやパラメータを設定する。
i、31b〜31iは、例えば、3状態をとる場合、各
々図3のフローチャートに示すようなロジックで動作す
る。以下、このような動作シーケンスと、例えば、図3
に示すメンバーシップ関数のような動作の調整パラメー
タの初期化について図27と図28を用いて説明する。
図27は、上述した調整パラメータ初期化のフローチャ
ートであり、図28は、図26の例のチップが搭載され
た集積回路の概略斜視図である。図28において、パッ
ケージ27fには、チップ27aが搭載されている。こ
の例におけるチップ27aでは、例えば、LED27e
により制御部群の状態を判定するものである。櫛型の太
い線27gは、プラントの状態を示す信号が伝送される
伝送路であり入力端子27bと接続されている。また、
細い線27cは、出力ラインであり、出力端子25hに
接続されている。また、パッケージ27fの上面27k
に形成された貫通孔27dは、各制御部27i、27j
の動作シーケンスやパラメータを初期化する時に使用す
るROMの挿入口である。各制御部27i、27jは、
初期化にあたって、図27に示すシーケンスで動作シー
ケンスやパラメータを設定する。
【0056】まず、パッケージ27fに電源を供給する
と、各制御部27i、27jは、各々貫通孔27dに挿
入されたROMから、フィールド状態の判定アルゴリズ
ムを読み込む(ステップ26a)。続いて、フィールド
状態の判定に用いるパラメータを読み込む(ステップ2
6b)。次に、状態遷移決定のアルゴリズム読み込み
(ステップ26c)と、状態遷移決定のためのパラメー
タの読み込みを行う(ステップ26d)。ここで、ステ
ップ26aから26dは順不同であり、図27に示した
順序に限られることはない。次に、ランダム動作のため
のランダム関数系列を確定し(ステップ26e)、初期
状態を選択する(ステップ26f)。その後は、各制御
部が、図3に示すシーケンスに従った動作を開始する。
と、各制御部27i、27jは、各々貫通孔27dに挿
入されたROMから、フィールド状態の判定アルゴリズ
ムを読み込む(ステップ26a)。続いて、フィールド
状態の判定に用いるパラメータを読み込む(ステップ2
6b)。次に、状態遷移決定のアルゴリズム読み込み
(ステップ26c)と、状態遷移決定のためのパラメー
タの読み込みを行う(ステップ26d)。ここで、ステ
ップ26aから26dは順不同であり、図27に示した
順序に限られることはない。次に、ランダム動作のため
のランダム関数系列を確定し(ステップ26e)、初期
状態を選択する(ステップ26f)。その後は、各制御
部が、図3に示すシーケンスに従った動作を開始する。
【0057】次に、図28の例の特有の効果を説明す
る。この図28の例の場合も、個々の制御部の不確定性
が許されるため、チップの生産過程において傷や不良部
分などが発生しても製品には影響が殆ど出ず、歩留まり
が改善される。また、放射線環境下などの過酷な使用環
境状況においても、制御部の大半が駄目になるまで、初
期の性能をほぼ維持できる。
る。この図28の例の場合も、個々の制御部の不確定性
が許されるため、チップの生産過程において傷や不良部
分などが発生しても製品には影響が殆ど出ず、歩留まり
が改善される。また、放射線環境下などの過酷な使用環
境状況においても、制御部の大半が駄目になるまで、初
期の性能をほぼ維持できる。
【0058】次に、図5及び図7におけるアルゴリズム
としてルーレットを実現する方法について、図29を用
いて、ランダム関数の解の範囲を0以上100未満とし
て説明する。プラントの状態及び制御部の群れとしての
状態に応じて選んだルーレットの区画の面積をパーセン
テージで表したものが、例えば制御機能”a”が30
%、”b”が10%、”c”が15%、”d”が40
%、”e”が5%だったとする。この場合、区間[0、
30)を制御機能”a”に、区間[30、40)を制御
機能”b”に、区間[40、55)を制御機能”c”
に、区間[55、95)を制御機能”d”に、区間[9
5、100)を制御機能”e”というように割り付ける
のがステップ28aである。次に、ランダム関数をコー
ルすると、答えが戻って来る(ステップ28b)。戻っ
て来た答が、例えば、92なら上記範囲と制御機能の対
応から、92が、どの制御機能の範囲に属するかを調べ
る(ステップ28c)。ステップ28cの結果として、
この場合には制御機能”d”に対応するので、それを選
択する(ステップ28d)。
としてルーレットを実現する方法について、図29を用
いて、ランダム関数の解の範囲を0以上100未満とし
て説明する。プラントの状態及び制御部の群れとしての
状態に応じて選んだルーレットの区画の面積をパーセン
テージで表したものが、例えば制御機能”a”が30
%、”b”が10%、”c”が15%、”d”が40
%、”e”が5%だったとする。この場合、区間[0、
30)を制御機能”a”に、区間[30、40)を制御
機能”b”に、区間[40、55)を制御機能”c”
に、区間[55、95)を制御機能”d”に、区間[9
5、100)を制御機能”e”というように割り付ける
のがステップ28aである。次に、ランダム関数をコー
ルすると、答えが戻って来る(ステップ28b)。戻っ
て来た答が、例えば、92なら上記範囲と制御機能の対
応から、92が、どの制御機能の範囲に属するかを調べ
る(ステップ28c)。ステップ28cの結果として、
この場合には制御機能”d”に対応するので、それを選
択する(ステップ28d)。
【0059】次に、ニューラルネットワークの一種であ
るボルツマンマシンと本発明との違いを明確にする。さ
て、ボルツマンマシンは、相互接続された確率的ニュー
ロンの動的相互結合によって、ネットワーク全体のエネ
ルギーを最小化または極小化する系である。動的相互作
用においては、エネルギー最小点(極小点)に対応する
状態になるように、各ニューロンが状態遷移して行く
が、この遷移過程は、初期状態や拘束条件によって変化
するため、系の平衡状態もこれらの条件に依存する。こ
のような特性が、パターン認識などに利用されている。
ボルツマンマシンの欠点は、学習終了後にニューロンが
壊れたり、結合ウエイトが変化したりすると、パターン
認識が良好に実行できなくなる可能性があることであ
る。これは、ボルツマンマシンを含む全てのニューラル
ネットワークに共通なことだが、各ニューロンが学習終
了後には、結合ウエイトの違いに基づく独自性を持つた
め、一部が壊れたり、誤動作することによって致命的な
障害となる可能性があるためである。ただし、ボルツマ
ンマシンは、確率的に動作するニューロンからなるた
め、故障や誤動作や初期条件の違いに対して比較的ロバ
スト、言い替えれば、耐久性がある。
るボルツマンマシンと本発明との違いを明確にする。さ
て、ボルツマンマシンは、相互接続された確率的ニュー
ロンの動的相互結合によって、ネットワーク全体のエネ
ルギーを最小化または極小化する系である。動的相互作
用においては、エネルギー最小点(極小点)に対応する
状態になるように、各ニューロンが状態遷移して行く
が、この遷移過程は、初期状態や拘束条件によって変化
するため、系の平衡状態もこれらの条件に依存する。こ
のような特性が、パターン認識などに利用されている。
ボルツマンマシンの欠点は、学習終了後にニューロンが
壊れたり、結合ウエイトが変化したりすると、パターン
認識が良好に実行できなくなる可能性があることであ
る。これは、ボルツマンマシンを含む全てのニューラル
ネットワークに共通なことだが、各ニューロンが学習終
了後には、結合ウエイトの違いに基づく独自性を持つた
め、一部が壊れたり、誤動作することによって致命的な
障害となる可能性があるためである。ただし、ボルツマ
ンマシンは、確率的に動作するニューロンからなるた
め、故障や誤動作や初期条件の違いに対して比較的ロバ
スト、言い替えれば、耐久性がある。
【0060】一方、本発明も同様に、相互結合された確
率的ニューロン(本発明の制御部)の動的相互作用によ
って、系全体のエネルギーを最小化または極小化する系
と見ることができるが、そのエネルギー関数は、制御部
個々の特性に依存しこそすれ、制御部の数などにはあま
り依存しない、いわば流体の分子と熱力学の諸法則のよ
うな関係にある。この点が、ニューロンの特性や結合ウ
エイトなどがエネルギー関数と一対一に対応するボルツ
マンマシンとの相違点である。
率的ニューロン(本発明の制御部)の動的相互作用によ
って、系全体のエネルギーを最小化または極小化する系
と見ることができるが、そのエネルギー関数は、制御部
個々の特性に依存しこそすれ、制御部の数などにはあま
り依存しない、いわば流体の分子と熱力学の諸法則のよ
うな関係にある。この点が、ニューロンの特性や結合ウ
エイトなどがエネルギー関数と一対一に対応するボルツ
マンマシンとの相違点である。
【0061】ボルツマンマシンのように静的なエネルギ
ー関数の多峰性を利用する場合、各ニューロンは独自性
があるため、故障や結合ウエイトの変化は、この静的エ
ネルギー関数を劇的に変えてしまう可能性がある。本発
明では、各制御部は独自ではなく、故障や誤動作などに
対して、よりロバストな特性を得ることができる。ま
た、本発明におけるエネルギー関数は、ボルツマンマシ
ンと違い動的である。これは、制御部の特性変化の共通
の要因である制御対象の状態に応じて、エネルギー関数
が動的に変化するためである。例を用いて説明すると、
周りの温度の違いによって流体の対流の仕方が変化する
のと同様な特性を持つということである。それは、分子
運動の激しさの変化がマクロな挙動としての対流、言い
替えれば系の平衡状態、あるいは系全体のエネルギー関
数に影響を及ぼすのと同じことだからである。このよう
な動的な特性は、局所最適点にトラップされるという多
峰性のある問題特有の欠点を回避できる可能性もある。
また、制御部の状態と出力は、設計上対応付けされるだ
けで、ボルツマンマシンのように1対1で対応するわけ
ではないことも、本発明とボルツマンマシンとの差異の
一つである。
ー関数の多峰性を利用する場合、各ニューロンは独自性
があるため、故障や結合ウエイトの変化は、この静的エ
ネルギー関数を劇的に変えてしまう可能性がある。本発
明では、各制御部は独自ではなく、故障や誤動作などに
対して、よりロバストな特性を得ることができる。ま
た、本発明におけるエネルギー関数は、ボルツマンマシ
ンと違い動的である。これは、制御部の特性変化の共通
の要因である制御対象の状態に応じて、エネルギー関数
が動的に変化するためである。例を用いて説明すると、
周りの温度の違いによって流体の対流の仕方が変化する
のと同様な特性を持つということである。それは、分子
運動の激しさの変化がマクロな挙動としての対流、言い
替えれば系の平衡状態、あるいは系全体のエネルギー関
数に影響を及ぼすのと同じことだからである。このよう
な動的な特性は、局所最適点にトラップされるという多
峰性のある問題特有の欠点を回避できる可能性もある。
また、制御部の状態と出力は、設計上対応付けされるだ
けで、ボルツマンマシンのように1対1で対応するわけ
ではないことも、本発明とボルツマンマシンとの差異の
一つである。
【0062】次に、本発明の特徴であるエネルギー関数
の変化について説明する。上記式(5)から分かるよう
に、状態iの存在確率Piの平衡値は遷移確率速度wi
j、wjiに依存する。これは任意の状態iについて成り
立つので、制御部群の平衡状態は遷移確率速度wij、w
jiによって決まることとなる。一方、図3のファジー推
論部のメンバーシップ関数やルールによって決まる遷移
確率速度wij、wjiは、上記式(6)から(13)のよ
うに、制御対象の状態によって変化する。したがって、
エネルギー最小(極小)の状態が制御対象の状態によっ
て変化するというわけである。
の変化について説明する。上記式(5)から分かるよう
に、状態iの存在確率Piの平衡値は遷移確率速度wi
j、wjiに依存する。これは任意の状態iについて成り
立つので、制御部群の平衡状態は遷移確率速度wij、w
jiによって決まることとなる。一方、図3のファジー推
論部のメンバーシップ関数やルールによって決まる遷移
確率速度wij、wjiは、上記式(6)から(13)のよ
うに、制御対象の状態によって変化する。したがって、
エネルギー最小(極小)の状態が制御対象の状態によっ
て変化するというわけである。
【0063】次に、上述した本発明の実施例における制
御部の状態遷移則の設計について、図30を参照して説
明する。本発明の制御装置においては、制御部は各々自
律的に動作するが、制御部群は、状態分布を表す上記式
(1)及び(2)のような変数で記述でき、これによ
り、変数を決定する(ステップ29a)。次に、制御対
象に関する状態方程式(微分方程式)を作成する(ステ
ップ29b)。そして、PID制御等のなんらかの方法
で制御装置としての出力特性を決定する(ステップ29
c)。次に、制御対象の様々な状態に対し、制御部群の
初期状態を様々に変化して、制御部群の平衡状態が上記
出力特性に従うように、各制御部の状態遷移確率を決定
する(ステップ29d)。そして、このステップ29d
を繰り返すことによって、制御部の状態遷移則を決定す
る。
御部の状態遷移則の設計について、図30を参照して説
明する。本発明の制御装置においては、制御部は各々自
律的に動作するが、制御部群は、状態分布を表す上記式
(1)及び(2)のような変数で記述でき、これによ
り、変数を決定する(ステップ29a)。次に、制御対
象に関する状態方程式(微分方程式)を作成する(ステ
ップ29b)。そして、PID制御等のなんらかの方法
で制御装置としての出力特性を決定する(ステップ29
c)。次に、制御対象の様々な状態に対し、制御部群の
初期状態を様々に変化して、制御部群の平衡状態が上記
出力特性に従うように、各制御部の状態遷移確率を決定
する(ステップ29d)。そして、このステップ29d
を繰り返すことによって、制御部の状態遷移則を決定す
る。
【0064】また、他の設計方法としては、予め制御部
群の動作を説明する上記式(6)から(10)のような
モデルを決定し、このモデルのパラメータを、モデルの
平衡状態が上記出力特性と最も良く一致するように決定
する。このようにして、パラメータを決定したモデルに
ついて、様々な制御対象の状態及び制御部群の状態に対
して、制御部の状態遷移確率を決定する。
群の動作を説明する上記式(6)から(10)のような
モデルを決定し、このモデルのパラメータを、モデルの
平衡状態が上記出力特性と最も良く一致するように決定
する。このようにして、パラメータを決定したモデルに
ついて、様々な制御対象の状態及び制御部群の状態に対
して、制御部の状態遷移確率を決定する。
【0065】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。耐故障性及び耐性
能劣化性に優れ、管理が容易な、機器の制御装置を実現
する個とができる。つまり、制御部群に関しては、故障
等も含め確率的に動作するオートマトンと見做し、全体
を一つの制御装置として設計するため、個々の制御部の
同期をとる必要が無い。制御部間の切り替え等を実行す
る必要が無く、過渡現象による制御性能劣化が無い。制
御部の多重故障に対して耐久性が向上し、制御装置全体
は、突然ダウンすることが無くなる。性能劣化が徐々に
起きることと、各制御部は同一機能のため管理と保守が
容易となる。個々の制御部はそれほど高い信頼性は求め
られないため、制御部の生産管理が容易となり、大量生
産により安価とすることができる。性能維持には、個々
としては安価な制御部のリプレイスを数個ずつ行えば良
いため、性能維持に係る経費が年間でも月でもコンスタ
ントになり、経理上の処理が容易になる。
ているため、次のような効果がある。耐故障性及び耐性
能劣化性に優れ、管理が容易な、機器の制御装置を実現
する個とができる。つまり、制御部群に関しては、故障
等も含め確率的に動作するオートマトンと見做し、全体
を一つの制御装置として設計するため、個々の制御部の
同期をとる必要が無い。制御部間の切り替え等を実行す
る必要が無く、過渡現象による制御性能劣化が無い。制
御部の多重故障に対して耐久性が向上し、制御装置全体
は、突然ダウンすることが無くなる。性能劣化が徐々に
起きることと、各制御部は同一機能のため管理と保守が
容易となる。個々の制御部はそれほど高い信頼性は求め
られないため、制御部の生産管理が容易となり、大量生
産により安価とすることができる。性能維持には、個々
としては安価な制御部のリプレイスを数個ずつ行えば良
いため、性能維持に係る経費が年間でも月でもコンスタ
ントになり、経理上の処理が容易になる。
【図1】本発明の一実施例である制御装置の概略構成図
である。
である。
【図2】図1の例の制御部の概略構成図である。
【図3】遷移確率配分の決定のフローチャトである。
【図4】制御されたシステムの機能や性能が、一般に何
によって決定されるかを示す図である。
によって決定されるかを示す図である。
【図5】本発明の原理を説明する図である。
【図6】PID制御及び最適制御の例を示す図である。
【図7】本発明の原理を説明する図である。
【図8】本発明の実施例において、制御部が無限大の場
合の出力と時間との関係を示すグラフである。
合の出力と時間との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の実施例において、制御部が28個の場
合の出力と時間との関係を示すグラフである。
合の出力と時間との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例において、制御部が18個の
場合の出力と時間との関係を示すグラフである。
場合の出力と時間との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の実施例において、制御部が8個の場
合の出力と時間との関係を示すグラフである。制御部群
が無限大個の場合のシステム全体の状態変数xの計算例
合の出力と時間との関係を示すグラフである。制御部群
が無限大個の場合のシステム全体の状態変数xの計算例
【図12】本発明の実施例において、制御部が無限大の
場合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
場合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
【図13】本発明の実施例において、制御部が28個の
場合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
場合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
【図14】本発明の実施例において、制御部が18個の
場合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
場合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
【図15】本発明の実施例において、制御部が8個の場
合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
合の状態変数xと時間との関係を示すグラフである。
【図16】本発明の実施例において、制御群が無限大の
場合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラ
フである。
場合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラ
フである。
【図17】本発明の実施例において、制御群が28個の
場合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラ
フである。
場合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラ
フである。
【図18】本発明の実施例において、制御群が18個の
場合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラ
フである。
場合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラ
フである。
【図19】本発明の実施例において、制御群が8個の場
合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラフ
である。
合のプラント状態(偏差)と時間との関係を示すグラフ
である。
【図20】本発明の他の実施例の概略構成図である。
【図21】本発明のさらに他の実施例の概略構成図であ
る。
る。
【図22】本発明のさらに他の実施例の概略構成図であ
る。
る。
【図23】本発明のさらに他の実施例の概略構成図であ
る。
る。
【図24】制御部の他の構成例を示す概略構成図であ
る。
る。
【図25】制御部のさらに他の構成例を示す概略構成図
である。
である。
【図26】本発明を制御チップに適用した場合の概略構
成図である。
成図である。
【図27】調整パラメータの初期化のフローチャートで
ある。
ある。
【図28】図26の例のチップが搭載された集積回路の
概略斜視図である。
概略斜視図である。
【図29】制御機能決定のフローチャートである。
【図30】状態遷移則の決定方法のフローチャートであ
る。
る。
1a〜1n 制御部 4a1〜4an 制御部 4c フィールド 4d 出力加算手段 4e プラント 4f プラント状態出力 4g プラントへの入力信号 4h、4i 制御部出力 4j フィールド状態出力 4k 目標値 4q 偏差 4r 制御部状態出力 5a 自律動作起動手段 5b フィールド状態判定手段 5c 状態遷移決定手段 5d 出力決定手段 5e 出力手段
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の制御部を有する、機器の制御装置
において、 上記複数の制御部は、ほぼ同等の複数の機能を有し、互
いに非同期に動作するとともに、制御対象の動作状態及
び上記複数の制御部の動作状態を認識し、これら複数の
制御部からの出力信号に応じた制御信号が上記制御対象
に供給されることを特徴とする機器の制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、上記複数の制御部のそれぞれは、複数の機能を確率
的に選択して、選択した機能で動作することを特徴とす
る機器の制御装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、上記複数の制御部からの出力信号を加算して、この
加算した信号を制御信号として制御対象に供給する出力
加算手段を備えることを特徴とする機器の制御装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、上記複数の制御部からの出力信号を平均化して、こ
の平均化した信号を制御信号として制御対象に供給する
出力平均手段を備えることを特徴とする機器の制御装
置。 - 【請求項5】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、上記複数の制御部のそれぞれは、制御装置全体の動
作を複数の制御部の状態分布を表す変数の状態方程式で
表現し、この変数の変化率又は遷移係数を設定し、設定
した変化率又は遷移係数から複数の制御部の状態分布の
変化率を算出し、各制御部の機能の選択状態を遷移させ
る状態遷移則を設定し、設定した状態遷移則に基づい
て、機能を選択することを特徴とする機器の制御装置。 - 【請求項6】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、上記複数の制御部から各制御部の状態を示す信号が
供給され、各制御部の存在確率又は存在確率分布を示す
信号を各制御部に供給する存在確率記憶手段を、さらに
備えることを特徴とする機器の制御装置。 - 【請求項7】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、少なくとも上記複数の制御部は、集積回路から構成
されることを特徴とする機器の制御装置。 - 【請求項8】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、制御対象の状態を示す信号と制御対象の状態の目標
値を示す信号との偏差を算出し、この偏差に応じた信号
を各制御部に供給する偏差検出手段を、さらに備えるこ
とを特徴とする機器の制御装置。 - 【請求項9】 請求項1記載の機器の制御装置におい
て、上記複数の制御部から各制御部の状態を示す信号が
供給され、各制御部の存在確率又は存在確率分布を示す
信号を各制御部に供給する存在確率記憶手段と、制御対
象の状態を示す信号と制御対象の状態の目標値を示す信
号との偏差を算出し、この偏差に応じた信号を各制御部
に供給する偏差検出手段と、をさらに備え、上記複数の
制御部のそれぞれは、動作を起動する自律動作起動手段
と、この自律動作起動手段により起動され、上記存在確
率記憶手段からの存在確率又は存在確率分布信号から制
御部の選択している機能の存在確率を判定する判定手段
と、この判定手段により判定された存在確率と偏差検出
手段からの偏差信号とに基づいて、動作機能を選択し、
制御部状態の遷移を決定し、制御部状態出力信号を出力
するとともに、決定された状態遷移と上記偏差信号とに
基づいて、制御部出力信号を算出する出力決定手段と、
この出力決定手段により決定された制御部出力信号を出
力する出力手段とを備えることを特徴とする機器の制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30715892A JPH06161501A (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 機器の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30715892A JPH06161501A (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 機器の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06161501A true JPH06161501A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=17965729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30715892A Pending JPH06161501A (ja) | 1992-11-17 | 1992-11-17 | 機器の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06161501A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001514403A (ja) * | 1997-08-22 | 2001-09-11 | ヒノミクス・コーポレーション | 分配された非線形プロセスのインテリジェントな実時間制御のためのマルチプルエージェントのハイブリッド制御アーキテクチャ |
JP2004057660A (ja) * | 2002-07-31 | 2004-02-26 | Hudson Soft Co Ltd | ルーレット装置およびプログラム |
KR20160080026A (ko) * | 2014-12-29 | 2016-07-07 | 주식회사 효성 | 이중화 제어기의 운전방법 |
-
1992
- 1992-11-17 JP JP30715892A patent/JPH06161501A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001514403A (ja) * | 1997-08-22 | 2001-09-11 | ヒノミクス・コーポレーション | 分配された非線形プロセスのインテリジェントな実時間制御のためのマルチプルエージェントのハイブリッド制御アーキテクチャ |
JP2004057660A (ja) * | 2002-07-31 | 2004-02-26 | Hudson Soft Co Ltd | ルーレット装置およびプログラム |
KR20160080026A (ko) * | 2014-12-29 | 2016-07-07 | 주식회사 효성 | 이중화 제어기의 운전방법 |
WO2016108588A1 (ko) * | 2014-12-29 | 2016-07-07 | 주식회사 효성 | 이중화 제어기의 운전방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Mohebbi et al. | Multi-criteria fuzzy decision support for conceptual evaluation in design of mechatronic systems: a quadrotor design case study | |
US7979729B2 (en) | Method for equalizing performance of computing components | |
US12072749B2 (en) | Machine learning-based power capping and virtual machine placement in cloud platforms | |
US10802564B2 (en) | Method and system for chassis voltage drop compensation | |
US7546362B2 (en) | Automatic planning of network configurations | |
CN105122152A (zh) | 使用用于控制飞机系统部件的至少两个远程数据集中器的飞机系统的控制 | |
CN111917653B (zh) | 用于sdn网络的数据转发规则同步方法、控制器及系统 | |
Siafara et al. | SAMBA–an architecture for adaptive cognitive control of distributed Cyber-Physical Production Systems based on its self-awareness | |
JPH06161501A (ja) | 機器の制御装置 | |
JP2024012492A (ja) | 情報処理システム | |
CA2542055A1 (en) | Method and apparatus for a chaotic computing module | |
Roychoudhury et al. | A method for efficient simulation of hybrid bond graphs | |
Pierre et al. | An artificial neural network approach for routing in distributed computer networks | |
CN112394689A (zh) | 分散式虚实整合系统 | |
WO2022081230A1 (en) | Autonomous control of supervisory setpoints using artificial intelligence | |
Rivera Torres et al. | Reinforcement learning with probabilistic boolean network models of smart grid devices | |
US10715596B2 (en) | Server system and control method for storage unit | |
Arts et al. | Modularization method for adaptable products | |
US6378085B1 (en) | High reliability system, apparatus and method for generating connective relation, and computer readable storage medium | |
JPH0787088A (ja) | ネットワーク監視形態決定装置 | |
Gehin et al. | Design of distributed Fault Detection and Isolation systems | |
Färber | Principles and applications of decentralized process control computer systems | |
KOUIKOGLOU et al. | An efficient discrete-event model for production networks of general geometry | |
Ayken et al. | Diffusion based stopping criterion for distributed optimization | |
JP2006065383A (ja) | 耐障害型ベイジアンネットワーク演算処理装置 |