JPH0616096Y2 - シャッター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は構造物の開口部を開閉するシャッターに係り、
特に座板部に照明手段を設けたシャッターに関する。

〔従来の技術〕

建物の出入口などの開口部を開閉するシャッターは、通
常複数枚のスラットが相互に回動可能に連結されてなっ
ており、上部にはこれらのスラットを巻き上げるドラム
が設けられ、下端には水切り用の座板が取り付けられて
いる。このようなシャッターを照明する場合、従来は投
光器などを設けて閉じられたシャッターの前面を照明し
ていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら上記のようなシャッターの照明手段による
と、照明装置をシャッターとは別体として取り付けなけ
ればならず、スペースを多く必要とし、しかも照明のた
めの配線が必要となってシャッターのスラットを巻き取
るときの支障になるという問題があった。またシャッタ
ーが閉じたときに自動的に光源に電源を入れるための配
慮がなされておらず、手動で電源を入れなければならな
かった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、シャッ
ターの開閉に連動して座板部に設けられた光源を自動的
に点滅させることができ、しかもシャッターのスラット
の巻取りを容易に行なうことができるシャッターを提供
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するための構成を、実施例に対応する
図面を参照して説明する。本考案に係るシャッターは、
シャッター２の下端に設けられた座板部６に、光源７を
内蔵し少なくとも一部に透光窓１０が形成されたケース
８を装着するとともに、該ケース８に前記光源７に接続
された第１のスイッチ接点１４を設け、前記シャッター
２の移動径路上の該第１のスイッチ接点１４と接触可能
な部位に、第２のスイッチ接点１７を設けて、前記２個
のスイッチ接点１４，１７の接触によって前記光源７を
点灯するようにしたことを特徴としている。

〔作用〕

上記の構成によると、シャッター２が移動して座板部６
に装着されたケース８の第１のスイッチ接点１４が、シ
ャッター２の移動径路上の予め設定された位置、例えば
シャッター２の全閉位置に設けられた第２のスイッチ接
点１７に接触すると、電源１８から光源７に電流が供給
されて自動的に点灯する。このとき電流の供給は１対の
スイッチ接点１４，１７を介して行なわれ、移動する電
源コードがないためスラット１の巻取りなどに支障をき
たすことはない。

〔実施例〕

以下、本考案に係るシャッターの一実施例を図面を参照
して説明する。

第１図及び第２図に本考案の一実施例を示す。第１図に
おいて、複数個のスラット１が相互に回動可能に連結さ
れてなるシャッター２の上端は、ケースマグサ部３を介
してシャッターケース４内に入り、このシャッターケー
ス４内に設けられた巻取ドラム５に巻き取られる。シャ
ッター２の最下端のスラット１ａには座板部６が連結さ
れてお、この座板部６には内部に蛍光灯などの光源７が
装着されたケース８が取り付けられている。

第２図にこのケース８の構造の詳細を示す。

ケース８はスラット１に平行な軸方向のほぼ角筒状に形
成されており、軸方向に分割可能な金属で形成された筺
体９と、透光性プラスチックで形成されたカバー１０と
からなっている。筺体９は断面がほぼコ字状であり、開
口端近傍の上面には軸方向に平行なアングル１１が固定
されている。また筺体９の背面には内部に装着された光
源７の交換用の開口部９ａが形成されており、この開口
部９ａには蓋体１２が着脱可能に取り付けられている。
また筺体９の開口端内面には切欠きパイプ状の係止部１
３が上下に固定されている。さらに筺体９の下面には両
極１４ａ，１４ｂがそれぞれ前記光源７に電気的に接続
された第１のスイッチ接点１４が設けられている。

一方前記カバー１０は断面がほぼＵ字状に形成されてお
り、このカバー１０の上下両端にはそれぞれ前記係止部
１３と嵌合するフック部１０ａが一体に設けられてい
る。さらに前記座板部６は前記アングル１１に嵌合して
ねじ１５によって着脱可能に固定されている。またシャ
ッター２が閉じたときに当接する構造物の開口部底面１
６には、前記第１のスイッチ接点１４の両極１４ａ，１
４ｂと整合する位置にそれぞれ両極１７ａ，１７ｂが設
けられた第２の接点スイッチ１７が取り付けられてい
る。そしてこれらの両極１７ａ，１７ｂはそれぞれ電源
１８の両極に電気的に接続されている。

次に本実施例の作用を説明する。シャッター２が下降し
ケース８が構造物の開口部底面１６に到達すると、第１
のスイッチ接点１４の両極１４ａ，１４ｂがそれぞれ第
２のスイッチ接点１７の両極１７ａ，１７ｂに当接す
る。この結果電源１８と光源７との間の回路が閉じて光
源７が点灯する。そして光源７から発した光は透光性の
カバー１０を通って、シャッター２の前面を照し出す。
従ってシャッター２の前面に画かれた画像などを照明す
ることができる。シャッター２を開けば第１及び第２の
スイッチ接点１４，１７が離れて電気回路が開き、光源
７は消灯する。このとき光源７にはスイッチ接点１４，
１７を介して電源が供給され、可動部に配線コードがな
いためスラット１の巻取りなどに支障をきたすことはな
い。なおカバー１０の清掃は、フック部１０ａを筺体９
の係止部１３から外すことによりカバー１０を取り出し
て容易に行なうことができる。さらに光源７の交換も蓋
体１２を外して容易に行なうことができる。

本実施例によれば、シャッター２を照明する光源７が座
板部６に取り付けられているため、光源７の取付けスペ
ースを最小限にすることができる。またシャッター２の
閉鎖と連動して光源７が自動的に点灯するため、光源７
の点灯を手動で別動作で行なう必要がなく、作業性が向
上する。さらに光源に電流を供給するための配線コード
が可動部にないため、スラット１の巻取りなどに支障を
きたすことはない。

第３図乃至第６図に本考案の他の実施例を示す。これら
の図において、第１図及び第２図に示す実施例と同一ま
たは同等部分には同一符号を付して示す。第３図は第１
のスイッチ接点１４をケース８の上面に設け、第２のス
イッチ接点１７をシャッターケース４のマグサ部３の下
面に設けて、シャッター２が上限にきたときにケース８
内の光源７を点灯して、構造物の開口部を照明する場合
を示す。第４図及び第５図は第１のスイッチ接点１４を
ケース８の側面に設け、第２のスイッチ接点１７をシャ
ッターレール１９の任意の点で前記第１のスイッチ接点
１４と当接可能な位置に設け、ケース８の前面のカバー
１０画かれた文字などをこの位置において照明する場合
を示す。第６図は構造物の開口部前面にロールスクリー
ン２０を開閉可能に設け、照明装置を第３図に示したも
のと同様に構成し、シャッター２を開いたときに光源７
を点灯して、前記ロールスクリーン２０上にかげ絵など
を写し出すようにしたものである。上記各実施例におい
ても前述した第１の実施例と同様の効果を有する。

〔考案の効果〕

上述したように本考案によれば、シャッターの座板部に
光源が内蔵されたケースを装着し、このケースとシャッ
ターの移動径路上とにそれぞれ接触可能にスイッチ接点
を設けて、これらのスイッチ接点の接触によって前記光
源を点灯するようにしたので、シャッターを照明する光
源の取付けスペースを最小限にすることができ、シャッ
ターの開閉と連動して自動的に光源を点滅することがで
き、しかもスラットの巻取りを容易に行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るシャッターの一実施例を示す側面
図、第２図は第１図のケースを示す縦断面図、第３図、
第４図及び第６図はそれぞれ本考案の他の実施例を示す
側面図、第５図は第４図の斜視図である。 ２……シャッター，６……座板部， ７……光源，８……ケース， １０……カバー（透光窓）， １４……第１のスイッチ接点， １７……第２のスイッチ接点， １８……電源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シャッターの下端に設けられた座板部に、
   光源を内蔵し少くとも一部に透光窓が形成されたケース
   を装着するとともに、該ケースに前記光源に接続された
   第１のスイッチ接点を設け、前記シャッターの移動径路
   上の該第１のスイッチ接点と接触可能な部位に、第２の
   スイッチ接点を設けて、前記２個のスイッチ接点の接触
   によって前記光源を点灯するようにしたことを特徴とす
   るシャッター。