JPH06160583A - 使用済み試験片の再生方法及び装置 - Google Patents
使用済み試験片の再生方法及び装置Info
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- JPH06160583A JPH06160583A JP43A JP33347192A JPH06160583A JP H06160583 A JPH06160583 A JP H06160583A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 33347192 A JP33347192 A JP 33347192A JP H06160583 A JPH06160583 A JP H06160583A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 再生試験片と追加ピースとを一体化する際の
熱影響部の範囲を狭くし、これにより使用済み原子炉監
視試験片の利用範囲を拡大すると共に、ガスの発生を押
える。 【構成】 遮蔽室11内で使用済みの原子炉監視試験片
の塑性変形部を加工装置12により切除して再生試験片
6を得、常温で真空、又は100ppm以下の酸素を含
む不活性ガス雰囲気において前記再生試験片6の加工さ
れた接合面24と前記再生試験片6と同等の強度を備え
た追加ピース7の接合面24とを対向させて押付けなが
ら前記接合面24間に相対的な移動を与えて前記接合面
24に5キロジュール以上の摩擦エネルギーを与えるこ
とにより、接合面24を活性化させて接合し、続いて追
加ピース7部を加工して規定寸法の原子炉監視再生試験
片とする。
熱影響部の範囲を狭くし、これにより使用済み原子炉監
視試験片の利用範囲を拡大すると共に、ガスの発生を押
える。 【構成】 遮蔽室11内で使用済みの原子炉監視試験片
の塑性変形部を加工装置12により切除して再生試験片
6を得、常温で真空、又は100ppm以下の酸素を含
む不活性ガス雰囲気において前記再生試験片6の加工さ
れた接合面24と前記再生試験片6と同等の強度を備え
た追加ピース7の接合面24とを対向させて押付けなが
ら前記接合面24間に相対的な移動を与えて前記接合面
24に5キロジュール以上の摩擦エネルギーを与えるこ
とにより、接合面24を活性化させて接合し、続いて追
加ピース7部を加工して規定寸法の原子炉監視再生試験
片とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は使用済みの試験片、特に
原子炉内に設置され取り出して試験を行った後の使用済
みの原子炉監視試験片の一部を用いて再び原子炉監視試
験片を製作する使用済み試験片の再生方法及び装置に関
するものである。
原子炉内に設置され取り出して試験を行った後の使用済
みの原子炉監視試験片の一部を用いて再び原子炉監視試
験片を製作する使用済み試験片の再生方法及び装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】原子炉の圧力容器内には、原子炉の健全
性確認のための原子炉監視試験片が設置されており、適
宜の時期に前記原子炉監視試験片を原子炉から取り出し
てシャルピー衝撃試験、引張強度試験等の所要の試験を
行うようにしている。
性確認のための原子炉監視試験片が設置されており、適
宜の時期に前記原子炉監視試験片を原子炉から取り出し
てシャルピー衝撃試験、引張強度試験等の所要の試験を
行うようにしている。
【0003】図12は原子炉の母材、溶融金属による溶
接部、及び溶接時の熱影響部等の被検部のシャルピー衝
撃試験のために用いられる原子炉監視試験片1の一例を
示すもので、図13に示すように原子炉の構成部材(例
えばSA533材)と同一の材料、同一の条件で溶接さ
れた試験用材料から、母材2、溶接部3、及び熱影響部
4等の被験部を含むように定められた寸法で原子炉監視
試験片1を切出すようにしている。通常、シャルピー衝
撃試験用の原子炉監視試験片1の寸法は縦10mm、横
10mm、長さ55mmの角柱形状を有し、試験を行う
母材2、溶接部3、及び熱影響部4等の被検部が中央に
くるようにして(図示では熱影響部4が中央部にある)
被検部にノッチ5を形成した構成を有している。
接部、及び溶接時の熱影響部等の被検部のシャルピー衝
撃試験のために用いられる原子炉監視試験片1の一例を
示すもので、図13に示すように原子炉の構成部材(例
えばSA533材)と同一の材料、同一の条件で溶接さ
れた試験用材料から、母材2、溶接部3、及び熱影響部
4等の被験部を含むように定められた寸法で原子炉監視
試験片1を切出すようにしている。通常、シャルピー衝
撃試験用の原子炉監視試験片1の寸法は縦10mm、横
10mm、長さ55mmの角柱形状を有し、試験を行う
母材2、溶接部3、及び熱影響部4等の被検部が中央に
くるようにして(図示では熱影響部4が中央部にある)
被検部にノッチ5を形成した構成を有している。
【0004】従来、原子炉から取り出して試験に供した
原子炉監視試験片1は再生することなく廃棄処理されて
いたが、原子炉プラントの寿命延長のために利用できる
原子炉監視試験片の枠を超えて当初の監視試験プログラ
ムを拡張したり、或いは現存の試験データの示すところ
をより明確にすることは望ましいことである。
原子炉監視試験片1は再生することなく廃棄処理されて
いたが、原子炉プラントの寿命延長のために利用できる
原子炉監視試験片の枠を超えて当初の監視試験プログラ
ムを拡張したり、或いは現存の試験データの示すところ
をより明確にすることは望ましいことである。
【0005】このため、新たな原子炉監視試験片1を製
作することが考えられるが、これは原子炉内の履歴(例
えば照射等)を経ていないので、原子炉の構成材料の実
際の強度や衝撃値を知る上では好ましくない。
作することが考えられるが、これは原子炉内の履歴(例
えば照射等)を経ていないので、原子炉の構成材料の実
際の強度や衝撃値を知る上では好ましくない。
【0006】このため、図14に示すように試験済みの
母材2、溶接部3又は熱影響部4等の被検部を有した半
割れ状態の原子炉監視試験片1aを再利用することで原
子炉監視再生試験片を製作することが考えられるが、原
子炉監視試験片1は予め再生を考慮して製作されたもの
ではないので、規定寸法の被検部(例えば熱影響部4の
被検部の場合では、衝撃試験のために塑性変形したノッ
チ5近傍と反ノッチ側端を半割れ試験片1aから削除し
て、全幅で14mm程度取れること)を得ようとした場
合、殆どの場合寸法的な余裕が無いのが実情である。
母材2、溶接部3又は熱影響部4等の被検部を有した半
割れ状態の原子炉監視試験片1aを再利用することで原
子炉監視再生試験片を製作することが考えられるが、原
子炉監視試験片1は予め再生を考慮して製作されたもの
ではないので、規定寸法の被検部(例えば熱影響部4の
被検部の場合では、衝撃試験のために塑性変形したノッ
チ5近傍と反ノッチ側端を半割れ試験片1aから削除し
て、全幅で14mm程度取れること)を得ようとした場
合、殆どの場合寸法的な余裕が無いのが実情である。
【0007】上記したように、試験済みの半割れ状態の
原子炉監視試験片1aを利用して再度原子炉監視試験片
1を製作する方法として、前記半割れとなった原子炉監
視試験片1aを、衝撃試験に利用できる母材2、溶接部
3、及び熱影響部4等の被検部を残してノッチ5下に生
じた組成変形部分を破線で示すように切削除去し、又必
要な場合は反ノッチ側端も切削整形し、このようにして
形成された図15に示す再生試験片6の両端に再生試験
片6と同一の強度を有し(例えば同一材料で製作す
る)、且つ前記再生試験片6より断面積が大きいか又は
同一寸法の追加ピース7,7’を両端に溶接トーチ8を
用いて溶接により取付け、その後前記再生試験片6に溶
接された追加ピース7,7’を加工或いは整形する等に
より、図16に示すような決められた大きさの原子炉監
視再生試験片9を製作することが考えられる。
原子炉監視試験片1aを利用して再度原子炉監視試験片
1を製作する方法として、前記半割れとなった原子炉監
視試験片1aを、衝撃試験に利用できる母材2、溶接部
3、及び熱影響部4等の被検部を残してノッチ5下に生
じた組成変形部分を破線で示すように切削除去し、又必
要な場合は反ノッチ側端も切削整形し、このようにして
形成された図15に示す再生試験片6の両端に再生試験
片6と同一の強度を有し(例えば同一材料で製作す
る)、且つ前記再生試験片6より断面積が大きいか又は
同一寸法の追加ピース7,7’を両端に溶接トーチ8を
用いて溶接により取付け、その後前記再生試験片6に溶
接された追加ピース7,7’を加工或いは整形する等に
より、図16に示すような決められた大きさの原子炉監
視再生試験片9を製作することが考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したよう
に再生試験片6に追加ピース7,7’を溶接によって取
付けて原子炉監視再生試験片9を製作する方法において
は、溶接時の加熱溶融による熱影響部10の範囲が広く
なってしまい、この熱影響部10の材質が変化(例え
ば、照射ぜい代の回復等)が生じるために試験片として
は使用することができず、このため溶接中の熱の影響が
少ないレーザ溶接や抵抗溶接を用いて溶接することが考
えられるが、その場合でも熱影響部10の幅は5mm前
後と大きくなってしまい、限定された厳しい試料寸法内
で原子炉監視再生試験片9を製作することは困難とな
り、使用済みの原子炉監視試験片1aを全く利用できな
い場合が多く発生してしまう。
に再生試験片6に追加ピース7,7’を溶接によって取
付けて原子炉監視再生試験片9を製作する方法において
は、溶接時の加熱溶融による熱影響部10の範囲が広く
なってしまい、この熱影響部10の材質が変化(例え
ば、照射ぜい代の回復等)が生じるために試験片として
は使用することができず、このため溶接中の熱の影響が
少ないレーザ溶接や抵抗溶接を用いて溶接することが考
えられるが、その場合でも熱影響部10の幅は5mm前
後と大きくなってしまい、限定された厳しい試料寸法内
で原子炉監視再生試験片9を製作することは困難とな
り、使用済みの原子炉監視試験片1aを全く利用できな
い場合が多く発生してしまう。
【0009】又溶接による方法においては、溶接時の加
熱によって再生試験片6からガスが多量に発生して再生
試験片6から放射能物質が大量に発散される問題があ
り、このガスの処理のための対策も非常に大変となる、
等の問題を有する。
熱によって再生試験片6からガスが多量に発生して再生
試験片6から放射能物質が大量に発散される問題があ
り、このガスの処理のための対策も非常に大変となる、
等の問題を有する。
【0010】本発明は、こうした問題点に鑑みてなした
もので、再生試験片と追加ピースとを一体化する際の熱
影響部の範囲をきわめて狭くし、これにより使用済み原
子炉監視試験片の利用範囲を拡大すると共に、ガスの発
生を押えることができる使用済み試験片の再生方法及び
装置を提供することを目的とする。
もので、再生試験片と追加ピースとを一体化する際の熱
影響部の範囲をきわめて狭くし、これにより使用済み原
子炉監視試験片の利用範囲を拡大すると共に、ガスの発
生を押えることができる使用済み試験片の再生方法及び
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、遮蔽室内で使
用済みの原子炉監視試験片の塑性変形部を切除して再生
試験片を得、常温で真空、又は100ppm以下の酸素
を含む不活性ガス雰囲気において前記再生試験片の加工
された接合面と前記再生試験片と同等の強度を備えた追
加ピースの接合面とを対向させて押付けながら前記接合
面間に相対的な移動を与えて前記接合面に約5キロジュ
ール程度以上の摩擦エネルギーを与えることにより、接
合面を活性化させて接合し、続いて追加ピース部を加工
して規定寸法の原子炉監視再生試験片とすることを特徴
とする使用済み試験片の再生方法、再生試験片と追加ピ
ースとの接合面に摩擦力を与えて接合面を活性化させた
後、再生試験片の降伏応力の約1/6程度以上の押付け
力を与えて再生試験片と追加ピースを接合することを特
徴とする使用済み試験片の再生方法、遮蔽室と、該遮蔽
室内に備えられ使用済みの原子炉監視試験片を用いて再
生試験片の形成等の作業を行う加工装置と、遮蔽室内に
おいて再生試験片と追加ピースを接合面を対向させて保
持すると共に相対的に近接離反が可能な把持装置と、常
温において前記再生試験片と追加ピースとの接合面を真
空、又は100ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲
気に保持可能な気密チャンバーと、前記把持装置を相対
的に接近させて前記再生試験片と追加ピースとの接合面
に押圧力を与える押圧装置と、前記再生試験片と追加ピ
ースとの間に相対的な移動を与えて接合面に摩擦力を付
加する摩擦力付加装置とを備えたことを特徴とする使用
済み試験片の再生装置、摩擦力付加装置が、再生試験片
と追加ピースの少なくとも一方に回転を与えるようにし
てあることを特徴とする使用済み試験片の再生装置、摩
擦力付加装置が、再生試験片と追加ピースに押圧方向と
直角の方向に相対的移動を与えるようにしてあることを
特徴とする使用済み試験片の再生装置、摩擦力付加装置
が、再生試験片と追加ピースに相対的な超音波振動を与
えるようにしてあることを特徴とする使用済み試験片の
再生装置、に係るものである。
用済みの原子炉監視試験片の塑性変形部を切除して再生
試験片を得、常温で真空、又は100ppm以下の酸素
を含む不活性ガス雰囲気において前記再生試験片の加工
された接合面と前記再生試験片と同等の強度を備えた追
加ピースの接合面とを対向させて押付けながら前記接合
面間に相対的な移動を与えて前記接合面に約5キロジュ
ール程度以上の摩擦エネルギーを与えることにより、接
合面を活性化させて接合し、続いて追加ピース部を加工
して規定寸法の原子炉監視再生試験片とすることを特徴
とする使用済み試験片の再生方法、再生試験片と追加ピ
ースとの接合面に摩擦力を与えて接合面を活性化させた
後、再生試験片の降伏応力の約1/6程度以上の押付け
力を与えて再生試験片と追加ピースを接合することを特
徴とする使用済み試験片の再生方法、遮蔽室と、該遮蔽
室内に備えられ使用済みの原子炉監視試験片を用いて再
生試験片の形成等の作業を行う加工装置と、遮蔽室内に
おいて再生試験片と追加ピースを接合面を対向させて保
持すると共に相対的に近接離反が可能な把持装置と、常
温において前記再生試験片と追加ピースとの接合面を真
空、又は100ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲
気に保持可能な気密チャンバーと、前記把持装置を相対
的に接近させて前記再生試験片と追加ピースとの接合面
に押圧力を与える押圧装置と、前記再生試験片と追加ピ
ースとの間に相対的な移動を与えて接合面に摩擦力を付
加する摩擦力付加装置とを備えたことを特徴とする使用
済み試験片の再生装置、摩擦力付加装置が、再生試験片
と追加ピースの少なくとも一方に回転を与えるようにし
てあることを特徴とする使用済み試験片の再生装置、摩
擦力付加装置が、再生試験片と追加ピースに押圧方向と
直角の方向に相対的移動を与えるようにしてあることを
特徴とする使用済み試験片の再生装置、摩擦力付加装置
が、再生試験片と追加ピースに相対的な超音波振動を与
えるようにしてあることを特徴とする使用済み試験片の
再生装置、に係るものである。
【0012】
【作用】本発明では、使用済みの原子炉監視試験片から
加工して得た再生試験片を、常温で真空、又は100p
pm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気において、再生
試験片の加工された接合面と該再生試験片と同等の強度
を備えた追加ピースの接合面とを対向させて押付けなが
ら前記接合面に相対的な移動を与えて、前記接合面に約
5キロジュール程度以上の摩擦エネルギーを与える。す
ると前記接合面が活性化し、再生試験片と追加ピースが
固相のまま接合する。接合した追加ピース部を切削加工
することにより原子炉監視再生試験片を得る。
加工して得た再生試験片を、常温で真空、又は100p
pm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気において、再生
試験片の加工された接合面と該再生試験片と同等の強度
を備えた追加ピースの接合面とを対向させて押付けなが
ら前記接合面に相対的な移動を与えて、前記接合面に約
5キロジュール程度以上の摩擦エネルギーを与える。す
ると前記接合面が活性化し、再生試験片と追加ピースが
固相のまま接合する。接合した追加ピース部を切削加工
することにより原子炉監視再生試験片を得る。
【0013】又、前記再生試験片と追加ピースとの接合
面に摩擦力を与えて接合面の活性化を行った後、再生試
験片の降伏応力の約1/6程度以上の押付け力を与える
ことにより、前記再生試験片と追加ピースとの接合をよ
り確実に行わせることができる。
面に摩擦力を与えて接合面の活性化を行った後、再生試
験片の降伏応力の約1/6程度以上の押付け力を与える
ことにより、前記再生試験片と追加ピースとの接合をよ
り確実に行わせることができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
する。
【0015】図1は本発明を実施する装置の一例を示す
もので、図中11は被曝された使用済みの原子炉監視試
験片から原子炉監視再生試験片を製作する作業を内部で
行うための遮蔽室であり、該遮蔽室11の内部には、図
12,14に示した使用済みの母材2、溶接部3又は熱
影響部4等の被検部を有した半割れ状態の原子炉監視試
験片1aをチャック13によりクランプし、試験時の塑
性変形部等をカッタ14により切削除去して再生試験片
6を形成する等の加工作業を行う加工装置12が設けら
れている。
もので、図中11は被曝された使用済みの原子炉監視試
験片から原子炉監視再生試験片を製作する作業を内部で
行うための遮蔽室であり、該遮蔽室11の内部には、図
12,14に示した使用済みの母材2、溶接部3又は熱
影響部4等の被検部を有した半割れ状態の原子炉監視試
験片1aをチャック13によりクランプし、試験時の塑
性変形部等をカッタ14により切削除去して再生試験片
6を形成する等の加工作業を行う加工装置12が設けら
れている。
【0016】更に前記遮蔽室11内には、前記加工装置
12にて加工した再生試験片6の両端に追加ピース7を
常温で一体に接合する常温固相接合装置15が備えてあ
る。
12にて加工した再生試験片6の両端に追加ピース7を
常温で一体に接合する常温固相接合装置15が備えてあ
る。
【0017】常温固相接合装置15は、追加ピース7を
クランプするチャック16を備えた回転側把持装置17
と、前記追加ピース7に再生試験片6を対向してクラン
プする固定チャック18を備え、ガイド19に沿って前
記回転側把持装置17に対して近接離反可能な移動側把
持装置20とを配置している。前記回転側把持装置17
のチャック16は図2に示すように円柱状の追加ピース
7をクランプする3本の爪21を有しており、又移動側
把持装置20の固定チャック18は図3に示すように角
柱状の再生試験片6の対向する角部をクランプする2本
の爪22を有している。
クランプするチャック16を備えた回転側把持装置17
と、前記追加ピース7に再生試験片6を対向してクラン
プする固定チャック18を備え、ガイド19に沿って前
記回転側把持装置17に対して近接離反可能な移動側把
持装置20とを配置している。前記回転側把持装置17
のチャック16は図2に示すように円柱状の追加ピース
7をクランプする3本の爪21を有しており、又移動側
把持装置20の固定チャック18は図3に示すように角
柱状の再生試験片6の対向する角部をクランプする2本
の爪22を有している。
【0018】前記移動側把持装置20は、シリンダ等の
押圧装置23に接続されており、移動側把持装置20を
回転側把持装置17に接近させて、前記再生試験片6と
追加ピース7との接合面24に所要の押圧力を与えるら
れるようにしてある。
押圧装置23に接続されており、移動側把持装置20を
回転側把持装置17に接近させて、前記再生試験片6と
追加ピース7との接合面24に所要の押圧力を与えるら
れるようにしてある。
【0019】前記回転側把持装置17には、電動機25
によりはずみ車26を介して前記チャック16を回転さ
せ、前記再生試験片6と追加ピース7の接合面24間に
所要の摩擦エネルギーを付加するようにした摩擦力付加
装置27を装備している。
によりはずみ車26を介して前記チャック16を回転さ
せ、前記再生試験片6と追加ピース7の接合面24間に
所要の摩擦エネルギーを付加するようにした摩擦力付加
装置27を装備している。
【0020】前記回転側把持装置17のチャック16に
クランプされた追加ピース7と、移動側把持装置20の
固定チャック18にクランプされた再生試験片6との対
向した接合面24の近傍位置には、該位置を気密に包囲
し、且つ常温において内部を10-3Torr程度以上の
真空状態、又は100ppm以下の酸素を含む不活性ガ
ス雰囲気に保持可能な気密チャンバー28を設けてい
る。図示の場合は、気密チャンバー28に吸引管29を
介して真空発生装置30を接続して所要の真空が保持で
きるようにしている。更に気密チャンバー28は、回転
側把持装置17に対して近接離反可能に前記ガイド19
に支持されている。
クランプされた追加ピース7と、移動側把持装置20の
固定チャック18にクランプされた再生試験片6との対
向した接合面24の近傍位置には、該位置を気密に包囲
し、且つ常温において内部を10-3Torr程度以上の
真空状態、又は100ppm以下の酸素を含む不活性ガ
ス雰囲気に保持可能な気密チャンバー28を設けてい
る。図示の場合は、気密チャンバー28に吸引管29を
介して真空発生装置30を接続して所要の真空が保持で
きるようにしている。更に気密チャンバー28は、回転
側把持装置17に対して近接離反可能に前記ガイド19
に支持されている。
【0021】前記気密チャンバー28における追加ピー
ス7及び再生試験片6の貫通部には、図4及び図5に示
すように、円柱状の追加ピース7に合致した円形の局部
シール装置31及び角柱状の再生試験片6に合致した矩
形の局部シール装置32が備えられており、該局部シー
ル装置31,32は弾撥力を有したコイルばね33の外
周に断面C字状のシール材34を設けた構成を有してお
り、又前記気密チャンバー28の周壁部には覗き窓35
が形成されている。
ス7及び再生試験片6の貫通部には、図4及び図5に示
すように、円柱状の追加ピース7に合致した円形の局部
シール装置31及び角柱状の再生試験片6に合致した矩
形の局部シール装置32が備えられており、該局部シー
ル装置31,32は弾撥力を有したコイルばね33の外
周に断面C字状のシール材34を設けた構成を有してお
り、又前記気密チャンバー28の周壁部には覗き窓35
が形成されている。
【0022】なお、前記気密チャンバー28は、追加ピ
ース7及び再生試験片6を貫通させて気密に包囲するよ
うにした場合を示しているが、把持装置17,20まで
を包囲させるようにしたり、更には押圧装置23及び摩
擦力付加装置27までを含む常温固相接合装置15全体
を気密チャンバー28内に収容させるようにしても良
い。前記追加ピース7に再生試験片6と同一の角柱材を
使用することができ、その場合には、把持装置17又は
20までを含めた気密チャンバー28とする。
ース7及び再生試験片6を貫通させて気密に包囲するよ
うにした場合を示しているが、把持装置17,20まで
を包囲させるようにしたり、更には押圧装置23及び摩
擦力付加装置27までを含む常温固相接合装置15全体
を気密チャンバー28内に収容させるようにしても良
い。前記追加ピース7に再生試験片6と同一の角柱材を
使用することができ、その場合には、把持装置17又は
20までを含めた気密チャンバー28とする。
【0023】前記遮蔽室11内には、前記加工装置12
及び常温固相接合装置15における材料のハンドリング
等を遠隔で行うためのマニプレータ36が備えられてい
る。
及び常温固相接合装置15における材料のハンドリング
等を遠隔で行うためのマニプレータ36が備えられてい
る。
【0024】次に上記構成により原子炉監視再生試験片
を製作する方法を説明する。
を製作する方法を説明する。
【0025】図14に示した使用済みの原子炉監視試験
片1aを遮蔽室11内に取込んだ後、加工装置12によ
り使用済みの原子炉監視試験片1aの塑性変形部を切削
除去する作業を行って、再生試験片6とする。この加工
作業は、総て遮蔽室11の外部からマニプレータ36等
により遠隔で行われる。
片1aを遮蔽室11内に取込んだ後、加工装置12によ
り使用済みの原子炉監視試験片1aの塑性変形部を切削
除去する作業を行って、再生試験片6とする。この加工
作業は、総て遮蔽室11の外部からマニプレータ36等
により遠隔で行われる。
【0026】続いて、常温固相接合装置15の移動側把
持装置20及び気密チャンバー28を回転側把持装置1
7から離反させた状態において、追加ピース7を遠隔で
回転側把持装置17のチャック16に装着した後、気密
チャンバー28を回転側把持装置17側に接近させて追
加ピース7を気密チャンバー28の局部シール装置31
に貫通させる。
持装置20及び気密チャンバー28を回転側把持装置1
7から離反させた状態において、追加ピース7を遠隔で
回転側把持装置17のチャック16に装着した後、気密
チャンバー28を回転側把持装置17側に接近させて追
加ピース7を気密チャンバー28の局部シール装置31
に貫通させる。
【0027】続いて、前記加工装置12で加工した再生
試験片6を移動側把持装置20の固定チャック18に遠
隔で装着した後、押圧装置23により移動側把持装置2
0を回転側把持装置17側に移動させて再生試験片6を
気密チャンバー28の局部シール装置32を貫通させ
る。
試験片6を移動側把持装置20の固定チャック18に遠
隔で装着した後、押圧装置23により移動側把持装置2
0を回転側把持装置17側に移動させて再生試験片6を
気密チャンバー28の局部シール装置32を貫通させ
る。
【0028】次に、真空発生装置30を作動させて気密
チャンバー28内を10-3Torr程度以上の真空状態
に保持する。なおこの時、気密チャンバー28内を10
-3Torr程度以上の真空状態にすることに替えて、1
00ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気に保持す
るようにしても良い。
チャンバー28内を10-3Torr程度以上の真空状態
に保持する。なおこの時、気密チャンバー28内を10
-3Torr程度以上の真空状態にすることに替えて、1
00ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気に保持す
るようにしても良い。
【0029】続いて、前記電動機25を作動させてはず
み車26及びチャック16を介して追加ピース7を一定
回転速度Rで回転(図6)させた状態とし、この状態で
押圧装置23により移動側把持装置20を回転側把持装
置17に近接させて図6に示すように再生試験片6の接
合面24を追加ピース7の接合面24に一定の押圧力P
1による加圧を行う。すると前記再生試験片6と追加ピ
ース7は一体に接合される。この時の接合に要する時間
は、種々の条件によって異なるが、0.5秒程度以上で
あった。追加ピース7に角柱状のものを使用する場合
は、再生試験片6と同一面、つまり角柱形状をなすよう
に回転停止の位置決めを行うようにし、必要に応じて押
圧装置23によってもう一度押付けるようにする。
み車26及びチャック16を介して追加ピース7を一定
回転速度Rで回転(図6)させた状態とし、この状態で
押圧装置23により移動側把持装置20を回転側把持装
置17に近接させて図6に示すように再生試験片6の接
合面24を追加ピース7の接合面24に一定の押圧力P
1による加圧を行う。すると前記再生試験片6と追加ピ
ース7は一体に接合される。この時の接合に要する時間
は、種々の条件によって異なるが、0.5秒程度以上で
あった。追加ピース7に角柱状のものを使用する場合
は、再生試験片6と同一面、つまり角柱形状をなすよう
に回転停止の位置決めを行うようにし、必要に応じて押
圧装置23によってもう一度押付けるようにする。
【0030】前記追加ピース7の回転速度Rと再生試験
片6の押圧力P1から求められる摩擦エネルギーが約5
キロジュール程度以上となるように摩擦力を調節する
と、原子炉監視試験片としての十分な接合強度が得られ
た。
片6の押圧力P1から求められる摩擦エネルギーが約5
キロジュール程度以上となるように摩擦力を調節する
と、原子炉監視試験片としての十分な接合強度が得られ
た。
【0031】上記したように、真空状態の雰囲気におい
て前記接合面24間に約5キロジュール程度以上の摩擦
エネルギーを付加すると、接合面24の活性化によって
常温においても高強度な金属接合を得られることが明ら
かとなった。
て前記接合面24間に約5キロジュール程度以上の摩擦
エネルギーを付加すると、接合面24の活性化によって
常温においても高強度な金属接合を得られることが明ら
かとなった。
【0032】次に、移動側把持装置20の固定チャック
18のクランプを解放し、移動側把持装置20及び気密
チャンバー28を回転側把持装置17から離反させる方
向に移動させることにより、再生試験片6と追加ピース
7の一体物を気密チャンバー28から引抜き、続いて前
記一体の再生試験片6と追加ピース7を回転側把持装置
17のチャック16から取外し、反転させて接合された
追加ピース7を移動側把持装置20の固定チャック18
にクランプしなおす。
18のクランプを解放し、移動側把持装置20及び気密
チャンバー28を回転側把持装置17から離反させる方
向に移動させることにより、再生試験片6と追加ピース
7の一体物を気密チャンバー28から引抜き、続いて前
記一体の再生試験片6と追加ピース7を回転側把持装置
17のチャック16から取外し、反転させて接合された
追加ピース7を移動側把持装置20の固定チャック18
にクランプしなおす。
【0033】次に、前記追加ピース7と同径の別の追加
ピース7’(図7)を回転側把持装置17のチャック1
6にクランプさせ、続いて前記気密チャンバー28及び
移動側把持装置20を回転側把持装置17に接近させて
別の追加ピース7’を気密チャンバー28の局部シール
装置31に貫入すると共に、再生試験片6を気密チャン
バー28の局部シール装置32に貫入し、以後図7に示
すように前記と同様に回転速度Rと押圧力P1の調整を
行って再生試験片6と別の追加ピース7’との接合を行
う。これにより、再生試験片6の両端に追加ピース7,
7’が一体に接合されたものが製作される。
ピース7’(図7)を回転側把持装置17のチャック1
6にクランプさせ、続いて前記気密チャンバー28及び
移動側把持装置20を回転側把持装置17に接近させて
別の追加ピース7’を気密チャンバー28の局部シール
装置31に貫入すると共に、再生試験片6を気密チャン
バー28の局部シール装置32に貫入し、以後図7に示
すように前記と同様に回転速度Rと押圧力P1の調整を
行って再生試験片6と別の追加ピース7’との接合を行
う。これにより、再生試験片6の両端に追加ピース7,
7’が一体に接合されたものが製作される。
【0034】このようにして製作されたものを、前記加
工装置12により追加ピース7,7’部分を切削加工し
(追加ピース7が角柱状の場合には整形し)、図8に示
すようにノッチ5を形成する被検部が長さ方向中心位置
になるようにして所要の寸法とした原子炉監視再生試験
片37とする。図中38は上記接合によって製作した原
子炉監視再生試験片37に生じた熱影響部である。
工装置12により追加ピース7,7’部分を切削加工し
(追加ピース7が角柱状の場合には整形し)、図8に示
すようにノッチ5を形成する被検部が長さ方向中心位置
になるようにして所要の寸法とした原子炉監視再生試験
片37とする。図中38は上記接合によって製作した原
子炉監視再生試験片37に生じた熱影響部である。
【0035】上記によって得られた原子炉監視再生試験
片37を用いてシャルピー強度試験を実施したところ、
前記摩擦エネルギーが5キロジュール以下では強度的に
不安を生じる場合があったが、摩擦エネルギーを5キロ
ジュール以上とした場合には、接合部の熱影響部38か
ら破壊するようなことがなく、きわめて信頼性の高い接
合強度が得られることが判明した。
片37を用いてシャルピー強度試験を実施したところ、
前記摩擦エネルギーが5キロジュール以下では強度的に
不安を生じる場合があったが、摩擦エネルギーを5キロ
ジュール以上とした場合には、接合部の熱影響部38か
ら破壊するようなことがなく、きわめて信頼性の高い接
合強度が得られることが判明した。
【0036】又、前記摩擦エネルギーを約5キロジュー
ル〜10キロジュール程度に押えると、接合面24にお
ける温度の上昇は700℃前後であり、該温度上昇によ
る熱影響部(通常350℃以上=変色域)の範囲も、全
幅で2.5mm程度以下と非常に小さく押えることがで
き、従来考えられている溶接方法による場合の熱影響部
の幅が5mm前後であることと比較してみると、熱影響
部の幅が半減している。
ル〜10キロジュール程度に押えると、接合面24にお
ける温度の上昇は700℃前後であり、該温度上昇によ
る熱影響部(通常350℃以上=変色域)の範囲も、全
幅で2.5mm程度以下と非常に小さく押えることがで
き、従来考えられている溶接方法による場合の熱影響部
の幅が5mm前後であることと比較してみると、熱影響
部の幅が半減している。
【0037】又、前記気密チャンバー内を10-3Tor
r程度以上の真空状態に保持することに替えて、100
ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気に保持するよ
うにした場合にも、全く同様の接合を行うことができ
た。なお、前記真空度は高いほど接合強度が向上し、熱
影響部幅を小さくできる。これは、前記したように局部
的な包囲を行う気密チャンバー28によれば、高い真空
度を容易に保持することができる。
r程度以上の真空状態に保持することに替えて、100
ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気に保持するよ
うにした場合にも、全く同様の接合を行うことができ
た。なお、前記真空度は高いほど接合強度が向上し、熱
影響部幅を小さくできる。これは、前記したように局部
的な包囲を行う気密チャンバー28によれば、高い真空
度を容易に保持することができる。
【0038】従って、このように熱影響部38の幅が小
さくできる常温固相接合によって高い強度の原子炉監視
再生試験片37を得ることができるので、使用済みの原
子炉監視試験片1a(図14)に残っている利用できる
試料寸法が小さい場合にも再生することができ、よって
使用済みの原子炉監視試験片の利用範囲を大幅に拡大す
ることができる。
さくできる常温固相接合によって高い強度の原子炉監視
再生試験片37を得ることができるので、使用済みの原
子炉監視試験片1a(図14)に残っている利用できる
試料寸法が小さい場合にも再生することができ、よって
使用済みの原子炉監視試験片の利用範囲を大幅に拡大す
ることができる。
【0039】更に前記したように、接合時の温度上昇が
少ないために、再生試験片6からのガスの発生が極めて
少なく、よって放射性物質の飛散とその処理の問題も低
減することができる。
少ないために、再生試験片6からのガスの発生が極めて
少なく、よって放射性物質の飛散とその処理の問題も低
減することができる。
【0040】又、前記再生試験片と追加ピースとの接合
時に、以下のように追加操作を行うことは有効である。
時に、以下のように追加操作を行うことは有効である。
【0041】即ち、図6における再生試験片6の回転R
と追加ピース7の押圧P1により接合面24に摩擦力を
与えて接合面24を活性化させた直後に、回転Rを停止
し、押圧装置23により再生試験片6の降伏応力の1/
6以上の押圧P2を与えるようにする。この時の押圧時
間は1秒以上を保持するようにする。このようにすると
接合面24の接合が更に確実に行われるようになり、接
合強度の上から更に好適なものとなる。
と追加ピース7の押圧P1により接合面24に摩擦力を
与えて接合面24を活性化させた直後に、回転Rを停止
し、押圧装置23により再生試験片6の降伏応力の1/
6以上の押圧P2を与えるようにする。この時の押圧時
間は1秒以上を保持するようにする。このようにすると
接合面24の接合が更に確実に行われるようになり、接
合強度の上から更に好適なものとなる。
【0042】上記実施例においては、シャルピー衝撃試
験のための原子炉監視再生試験片37を製作する場合に
ついて説明したが、図9に示すような引張強度試験のた
めの原子炉監視再生試験片39を製作する場合にも同様
に適用することができる。
験のための原子炉監視再生試験片37を製作する場合に
ついて説明したが、図9に示すような引張強度試験のた
めの原子炉監視再生試験片39を製作する場合にも同様
に適用することができる。
【0043】更に、前記摩擦力付加装置27は、図10
に示すように再生試験片6と追加ピース7,7’に、接
合面24の押圧P1方向と直角の方向に相対的移動Sを
与えるようにしてあっても良い。
に示すように再生試験片6と追加ピース7,7’に、接
合面24の押圧P1方向と直角の方向に相対的移動Sを
与えるようにしてあっても良い。
【0044】又、前記摩擦力付加装置27は、図11に
示すように再生試験片6と追加ピース7,7’に超音波
発振器40による相対的な超音波振動Vを与えるように
してあっても良い。
示すように再生試験片6と追加ピース7,7’に超音波
発振器40による相対的な超音波振動Vを与えるように
してあっても良い。
【0045】又、前記実施例においては再生試験片6の
一端に追加ピース7を接合した後、他端に追加ピース
7’を接合する場合について説明したが、再生試験片6
を固定とし、その両端に追加ピース7,7’を同時に接
合するようにしても良いことは勿論である。
一端に追加ピース7を接合した後、他端に追加ピース
7’を接合する場合について説明したが、再生試験片6
を固定とし、その両端に追加ピース7,7’を同時に接
合するようにしても良いことは勿論である。
【0046】尚、本発明は前記実施例にのみ限定される
ものではなく、原子炉監視試験片以外の使用済み試験片
の再生にも適用することができること、装置の構成は実
質的に同等の作用を有するものであれば種々の方式のも
のを採用できること、接合面をやすり等の活性化手段に
よって活性化した後に接合を行うようにしても良いこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ること、等は勿論である。
ものではなく、原子炉監視試験片以外の使用済み試験片
の再生にも適用することができること、装置の構成は実
質的に同等の作用を有するものであれば種々の方式のも
のを採用できること、接合面をやすり等の活性化手段に
よって活性化した後に接合を行うようにしても良いこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、使用済みの原子炉監視
試験片から形成した再生試験片と追加ピースを、約5キ
ロジュール程度以上の摩擦エネルギーを与えて常温固相
接合によって接合するようにしたので、溶接方法に比し
て著しく小さい幅の温度影響部を有するのみで高強度の
原子炉監視再生試験片を製作することができ、よって使
用済みの原子炉監視試験片に残された利用できる試料寸
法が小さいものでも再生することが可能となり、使用済
みの原子炉監視試験片の利用範囲を大幅に拡大すること
ができる優れた効果を奏し得る。
試験片から形成した再生試験片と追加ピースを、約5キ
ロジュール程度以上の摩擦エネルギーを与えて常温固相
接合によって接合するようにしたので、溶接方法に比し
て著しく小さい幅の温度影響部を有するのみで高強度の
原子炉監視再生試験片を製作することができ、よって使
用済みの原子炉監視試験片に残された利用できる試料寸
法が小さいものでも再生することが可能となり、使用済
みの原子炉監視試験片の利用範囲を大幅に拡大すること
ができる優れた効果を奏し得る。
【0048】又、接合時の温度上昇が小さいために、再
生試験片からのガスの発生が極めて少なく、よって放射
性物質の飛散とその処理の問題も低減することができ
る。
生試験片からのガスの発生が極めて少なく、よって放射
性物質の飛散とその処理の問題も低減することができ
る。
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1の回転側把持装置のチャックの正面図であ
る。
る。
【図3】図1の移動側把持装置のチャックの正面図であ
る。
る。
【図4】図1の気密チャンバーの斜視図である。
【図5】図4の局部シール装置の断面図である。
【図6】本発明の再生試験片と追加ピースとの接合状態
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図7】再生試験片に別の追加ピースを接合している状
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【図8】本発明によって製作された原子炉監視再生試験
片の正面図である。
片の正面図である。
【図9】本発明を適用する引張試験用の原子炉監視再生
試験片の斜視図である。
試験片の斜視図である。
【図10】摩擦力付加装置の他の例を示す斜視図であ
る。
る。
【図11】摩擦力付加装置の更に他の例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図12】原子炉監視試験片の一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図13】原子炉監視試験片を切出す状態を示す正面図
である。
である。
【図14】使用済みの半割れとなった原子炉監視試験片
の斜視図である。
の斜視図である。
【図15】再生試験片と追加ピースとを溶接によって一
体化する従来方法の一例を示す斜視図である。
体化する従来方法の一例を示す斜視図である。
【図16】図15で一体化したものを加工して得た従来
の原子炉監視再生試験片の正面図である。
の原子炉監視再生試験片の正面図である。
1a 使用済みの原子炉監視試験片 6 再生試験片 7 追加ピース 7’ 別の追加ピース 11 遮蔽室 12 加工装置 15 常温固相接合装置 17 回転側把持装置 20 移動側把持装置 23 押圧装置 27 摩擦力付加装置 28 気密チャンバー 37 原子炉監視再生試験片 39 原子炉監視再生試験片 P1 押圧力 P2 押圧力 R 回転速度 S 相対的移動 V 超音波振動
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 隆 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜第一工場内
Claims (6)
- 【請求項1】 遮蔽室内で使用済みの原子炉監視試験片
の塑性変形部を切除して再生試験片を得、常温で真空、
又は100ppm以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気に
おいて前記再生試験片の加工された接合面と前記再生試
験片と同等の強度を備えた追加ピースの接合面とを対向
させて押付けながら前記接合面間に相対的な移動を与え
て前記接合面に約5キロジュール程度以上の摩擦エネル
ギーを与えることにより、接合面を活性化させて接合
し、続いて追加ピース部を加工して規定寸法の原子炉監
視再生試験片とすることを特徴とする使用済み試験片の
再生方法。 - 【請求項2】 再生試験片と追加ピースとの接合面に摩
擦力を与えて接合面を活性化させた後、再生試験片の降
伏応力の約1/6程度以上の押付け力を与えて再生試験
片と追加ピースを接合することを特徴とする請求項1に
記載の使用済み試験片の再生方法。 - 【請求項3】 遮蔽室と、該遮蔽室内に備えられ使用済
みの原子炉監視試験片を用いて再生試験片の形成等の作
業を行う加工装置と、遮蔽室内において再生試験片と追
加ピースを接合面を対向させて保持すると共に相対的に
近接離反が可能な把持装置と、常温において前記再生試
験片と追加ピースとの接合面を真空、又は100ppm
以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気に保持可能な気密チ
ャンバーと、前記把持装置を相対的に接近させて前記再
生試験片と追加ピースとの接合面に押圧力を与える押圧
装置と、前記再生試験片と追加ピースとの間に相対的な
移動を与えて接合面に摩擦力を付加する摩擦力付加装置
とを備えたことを特徴とする使用済み試験片の再生装
置。 - 【請求項4】 摩擦力付加装置が、再生試験片と追加ピ
ースの少なくとも一方に回転を与えるようにしてあるこ
とを特徴とする請求項3に記載の使用済み試験片の再生
装置。 - 【請求項5】 摩擦力付加装置が、再生試験片と追加ピ
ースに押圧方向と直角の方向に相対的移動を与えるよう
にしてあることを特徴とする請求項3に記載の使用済み
試験片の再生装置。 - 【請求項6】 摩擦力付加装置が、再生試験片と追加ピ
ースに相対的な超音波振動を与えるようにしてあること
を特徴とする請求項3に記載の使用済み試験片の再生装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP43A JPH06160583A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 使用済み試験片の再生方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP43A JPH06160583A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 使用済み試験片の再生方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06160583A true JPH06160583A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18266448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP43A Pending JPH06160583A (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 使用済み試験片の再生方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06160583A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012173173A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Toshiba Corp | 引張および破壊靭性試験方法 |
JP2020180901A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-05 | 三菱重工業株式会社 | 原子炉圧力容器の再生監視試験片、及びその再生方法 |
-
1992
- 1992-11-19 JP JP43A patent/JPH06160583A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012173173A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Toshiba Corp | 引張および破壊靭性試験方法 |
JP2020180901A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-05 | 三菱重工業株式会社 | 原子炉圧力容器の再生監視試験片、及びその再生方法 |
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