JPH0615996U - パッキンカッター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円形のパッキン、特に厚み１，５ｍｍ以上又
は小口径のシートパッキンを作成するにあたり、誰にで
も、容易に早く、真円のパッキンが作成出来る。 【構成】 上部本体と下部本体は両端の一方では自在継
ぎ手で接続され、他の一方ではパッキン固定回転部で接
続されその間には切断刃を取り付けた上下左右に移動出
来る切断部を有している。切断刃はばねの作用でパッキ
ンにくいこんでいき、パッキン固定回転部のラチェット
ハンドルを操作することにより円形のパッキンが作成出
来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は各種プラントの配管ライン、機械修理などで、円形のパッキンを速や かに正確に、作成することの出来るパッキンカッターである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のパッキンカッターは、図６に示すように半丸棒状本体の１８に 沿って、移動固定出来る中心部Ｄと、半丸棒状本体の１８に沿って、移動固定出 来る切断部Ｅにより構成された、パッキンカッターが知られている。又、はさみ 、電動シャー等を使用して作成している。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

従来の技術で述べたもののうち、前者においては、真円に切断することは出来 るが、厚さ１，０ｍｍ以上のシートパッキン、又は小口径のシートパッキン等を 作成するには、相当な労力と技術が要求される。

【０００４】 又、後者においては、真円に作成することは不可能である。

【０００５】 本考案は、従来の技術の欠点を除き、作業性と品質管理の向上を図る事を目的 とした、パッキンカッターを提供しょうとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案におけるパッキンカッターは、上部本体と下部 本体が、両端の一方で自在継ぎ手、他の一方ではパッキンを固定回転出来る機能 をもったパッキン固定回転部で接続され、その間には、切断刃を取り付けた上部 本体に沿って上下左右に移動出来る切断部を有している。以上により構成された ものである。

【０００７】 切断部は、下端に切断刃を有した上部本体に沿って上下左右に移動出来るガイ ドと、左右のみに移動出来るガイドの組み合わせにより構成される。

【０００８】 上部本体に沿って上下左右に移動出来るガイドには、上部本体の上面に接する 上部に、切断刃上下調整蝶ネジを取り付け、上部本体の下面に接する下部には、 ばね受け、ばねを有し最下部には、切断刃を一部内蔵し、内蔵された部分は切断 刃固定ねじで固定される。切断刃上下調整蝶ネジをしめると、切断刃は上がり、 切断刃上下調整蝶ネジを緩めるとねじの作用で切断刃は下がりパッキンに接し、 くいこんでいく。

【０００９】 切断刃上下調整蝶ネジの下端にはボールを嵌め込み、左右の移動が滑らかに出 来るようにした。

【００１０】 上部本体に沿って左右のみに移動出来るガイドは、上下左右に移動出来るガイ ドの振れを防止する。

【００１１】

【作用】

従来のパッキンカッターは、パッキンを固定し、パッキンカッターを手で押し 付け回転させ切断していたので、かなりの力と技術が必要とされた。本考案のパ ッキンカッターは、切断刃を切断目的位置に、上下移動可能な状態で維持し、パ ッキンを回転させ、ばねの作用で切断刃をパッキンにくこませるという方法によ り誰にでも容易に必要な大きさのパッキンを真円に作成することが出来る。

【００１２】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 切断刃１１を、切断刃上下調整蝶ネジ４を締めて上げておく。必要なパッキン の外径よりやや大きめのパッキン１７を用意し、中心部にパイプＣの外径と同じ 穴を打ち抜きポンチ等であける。パッキン１７をパイプＣと同体のパッキン受け Ｃ１に嵌め込み、パイプＢと同体のパッキン固定爪付き座金Ｂ１で挟む。パッキ ン締め付け蝶ねじ１２とパッキン締め付けナット１５でパッキンを固定する。こ の状態でパッキン１７は確実に固定され又ラチェットハンドルＡを操作すること によりパッキン１７も回転する。

【００１３】 切断部の切断刃１１を、、外径切断目的位置に移動し、切断刃上下調整蝶ネジ ４を緩めパッキン１７に接するまで下げ、ラチェットハンドルＡを操作し、パッ キンを回転させ軌跡が付けば、切断刃上下調整蝶ネジ４をさらに緩め、ラチェッ トハンドルＡを操作する。

【００１４】 外径が切断出来れば、切断刃上下調整蝶ネジ４を締め、切断刃を上げ内径の切 断位置に移動し、外径を切断した要領で内径を切断する。

【００１５】 切断刃を目的の切断位置に移動する手段として、上部本体１に目盛りを付ける ことにより解決出来る。

【００１６】 又専用定規を使用してパッキンにマーキングする方法もある。

【００１７】 切断部２個を有する事により外径内径を同時に切断することも可能である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００１９】 請求項２の切断部においては、ばねの作用で切断刃がパッキンにくいこむ方法 を取っているので、力を入れることがない。

【００２０】 請求項２の切断部のうちの、ガイド部においては、上下左右に移動が出来るガ イドと、左右のみに移動出来るガイドの組み合わせにより、又ばねが上部本体の 下面にばね受けを介して圧接しているので、切断刃が振れる事がない。よってセ ットされた切断目的位置が変化することがないので真円のパッキンが、誰にでも 容易に作成することが出来る。

【００２１】 請求項３のパッキン固定部においては、パッキン固定爪付き座金によりパッキ ンの空転を防止することが出来る。

【００２２】 請求項６の切断刃上下調整蝶ネジ、請求項７の上部本体に目盛りを付けた上部 本体、又は請求項９のパッキンカッター専用定規により、切断目的位置に自在に 切断刃を移動することが出来る。

【００２３】 請求項８の切断部を２個有した、パッキンカッターにより外径内径を同時に切 断することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】パッキンカッターの要部断面図である。

【図２】パッキンカッターの斜視図である。

【図３】上部本体に目盛りを付けたパッキンカッターで
ある。

【図４】切断部２個を有したパッキンカッターである。

【図５】パッキンカッターの専用定規である。

【図６】従来のパッキンカッターの要部断面図である。

【符号の説明】

Ａ ラチェットハンドル Ａ１ ラチェット内輪 Ｂ、Ｃ パイプ Ｂ１ パッキン固定爪付き座金 Ｃ１ パッキン受け １ 上部本体 ２ 下部本体 ３ 自在継ぎ手 ４ 切断刃上下調整蝶ネジ ５ 上下左右に移動出来るガイド ６ 左右に移動出来るガイド ７ ボール ８ ばね受け ９ ばね １０ 切断刃固定ねじ １１ 切断刃 １２ パッキン締め付け蝶ねじ １３ メタル １４ ベアリング １５ パッキン締め付けナット １６ 切断刃受け台 １７ パッキン １８ 半丸棒状本体 Ｄ 移動固定可能な中心部 Ｄ１ 中心部固定六角穴付きボルト Ｄ２ 針先を固定する六角穴付きボルト Ｄ３ パッキンの中心点を決める針先 Ｅ 移動固定可能な切断部 Ｅ１ 切断刃固定六角穴付きボルト Ｅ２ 切断刃を固定する六角穴付きボルト Ｅ３ 切断刃

Claims (10)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部本体（１）と下部本体（２）は、両
   端の一方で自在継ぎ手（３）で接続され、他の一方では
   パッキン（１７）を固定、回転させる事の出来る機能を
   持ったパッキン固定回転部（Ａ，Ａ１，Ｂ，Ｂ１，Ｃ，
   Ｃ１，１２、１３、１４、１５、）で接続され、その間
   には切断刃（１１）を取り付けた上下左右に移動出来る
   切断部（４、５、６、７、８、９、１０、１１、）を有
   している。以上により構成されたパッキンカッター。
2. 【請求項２】 上部本体（１）に沿って上下左右に移動
   出来るガイド（５）には、上部本体（１）の上面に接す
   る切断刃上下調整蝶ネジ（４）を取り付け、上部本体
   （１）の下面に接する下部には、ばね受け（８）、ばね
   （９）を有し、最下部には切断刃（１１）を一部内蔵
   し、内蔵された部分は、切断刃固定ねじ（１０）で固定
   される。上部本体（１）に沿って、左右のみに移動出来
   るガイド（６）はガイド（５）の振れを防止する。請求
   項１記載の切断部。
3. 【請求項３】 パッキン締め付け蝶ねじ（１２）、ラチ
   ェット（Ａ）、上部本体（１）に内蔵されたメタル（１
   ３）、パッキン固定爪付き座金（Ｂ１）と同体のパイプ
   （Ｂ）、パイプ（Ｃ）と同体のパッキン受け（Ｃ１）、
   下部本体（２）に内蔵されたベアリング（１４）、パッ
   キン締め付けナット（１５）で構成される請求項１記載
   のパッキン固定回転部。
4. 【請求項４】 パイプ（Ｂ）は上部本体（１）に内蔵さ
   れたメタル（１３）と摺動し、ラチェット（Ａ）の内輪
   （Ａ１）に固定接続される。パイプ（Ｂ）の内径とパイ
   プ（Ｃ）の外径は嵌め合う。パイプ（Ｃ）と同体のパッ
   キン受け（Ｃ１）はベアリング（１４）の内輪に固定接
   続される。パッキン締め付けナット（１５）は、ベアリ
   ング（１４）の内輪に固定接続される。請求項１又は３
   記載のパッキン固定部。
5. 【請求項５】 下部本体（２）には刃先受け台（１６）
   を有し、切断刃（１１）がパッキン（１７）を貫通した
   後の刃先の保護をする。
6. 【請求項６】 切断刃上下調整蝶ネジ（４）の下端には
   ボール（７）を嵌め込み、上部本体（１）に沿って左右
   に滑らかに移動出来るようにした、請求項２記載の切断
   刃上下調整蝶ネジ。
7. 【請求項７】 上部本体（１）の前面に目盛りを付け、
   切断刃（１１）の刃先の位置が、一目でわかるようにし
   た上部本体。
8. 【請求項８】 切断部を２個有し、外径、内径を同時に
   切断出来るパッキンカッター。
9. 【請求項９】 パイプ（Ｂ）の外径が例えば１６ｍｍと
   すれば直定規の０点部から８ｍｍの点をＬ形に切断し
   た、本考案のパッキンカッター専用定規。
10. 【請求項１０】 切断部のうちの、切断刃（１１）を取
    り替えることにより、パッキンだけでなく、異種類の材
    質の円切り切断機として活用することも出来る。請求項
    １又は２記載の切断刃。