JPH06159901A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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Publication number
JPH06159901A
JPH06159901A JP30739192A JP30739192A JPH06159901A JP H06159901 A JPH06159901 A JP H06159901A JP 30739192 A JP30739192 A JP 30739192A JP 30739192 A JP30739192 A JP 30739192A JP H06159901 A JPH06159901 A JP H06159901A
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JP
Japan
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heat insulating
refrigerator
compressor
condenser
insulating box
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Pending
Application number
JP30739192A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Yamazaki
山崎  進
Yoshihiko Kenmori
仁彦 権守
Noboru Fujishima
昇 藤島
Reiji Naka
礼司 中
Masataka Terauchi
正高 寺内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP30739192A priority Critical patent/JPH06159901A/ja
Publication of JPH06159901A publication Critical patent/JPH06159901A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D23/00General constructional features
    • F25D23/003General constructional features for cooling refrigerating machinery

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷媒としてHFC134aを用いる場合にお
ける、圧縮機モータ温度および断熱圧縮吐出ガス温度を
低減し、信頼性を向上するとともに、冷凍サイクルと断
熱箱体とを組み合せて背面意匠の優れた冷蔵庫を提供す
る。また、冷蔵庫の廃棄時に、冷凍サイクルと断熱箱体
との分割が容易にできる。 【構成】 庫内を断熱箱体8で形成し、圧縮機1、凝縮
器3、減圧器4、蒸発器5を接続した冷凍サイクルの少
なくとも圧縮機1、凝縮器3を断熱箱体8の背面に設置
し、断熱箱体8のほぼ全域を覆い且つ放熱通路17を形
成する化粧板16を設けてなる冷蔵庫において、冷凍サ
イクルの冷媒にオゾン層破壊係数の少ないHFC134
aを用い、上記蒸発器5を、断熱箱体8に設けた蒸発器
挿入口12より庫内側に設置するとともに、凝縮器3を
前記断熱箱体8背面の放熱通路17に設け、さらに、圧
縮機冷却用ラジエータ2を圧縮機1上方に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫に係り、特に、
地球環境を破壊することなく、しかも廃棄しやすい構造
を得るようにした冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、地球規模で環境汚染および環境破
壊が問題となっている。現在、大気中に放出されるフロ
ン、特に、CFC11,CFC12,CFC113,C
FC114,CFC115等は、その冷媒のもつ特有の
性質からオゾン層を破壊し、紫外線の地球表面到達量を
増加させる。これが医学上および環境上大きな問題とな
っている。そこで、冷蔵庫の作動流体として現在用いら
れているフロン系冷媒CFC12の代替冷媒としてオゾ
ン層破壊係数(ODP)の低いHFC134aが検討さ
れるに至っている。
【0003】ところが、CFC12に替えてHFC13
4aを使うと、圧縮機モータおよび断熱圧縮吐出ガス温
度が上昇する。これは、CFC12に比べてHFC13
4aは同一温度、同一圧力下での比容積が大きいため、
CFC12用と同一シリンダ容積を有する圧縮機では冷
凍能力が低下する。したがって、シリンダおよびモータ
の容量を増大させる必要がある。その結果、熱エネルギ
ー損失も増加し、上述のように温度が上昇する結果とな
る。
【0004】例えば、圧縮機がロータリ圧縮機で、冷媒
にHFC134aを採用した冷蔵庫では、冷蔵庫の周囲
温度が高く、さらに冷蔵庫が遮蔽された状態にて使用さ
れる場合には、断熱圧縮吐出ガス温度が高くなる。すな
わち、断熱圧縮吐出ガス温度が従来のCFC12使用時
に比較して約10〜20℃上昇し、圧縮機モータ温度も
約10℃上昇してしまう。このため、圧縮機、冷凍機
油、冷凍サイクルの信頼性を確保する観点から、断熱圧
縮吐出ガス温度および圧縮機モータ温度をCFC12使
用時と同レベル以下に低減する必要がある。
【0005】一方、使い古した冷蔵庫は、そのリサイク
ルを考えれば、当然断熱箱体と冷凍サイクルとは容易に
分離できるものでなくてはならない。この趣旨を踏まえ
た冷蔵庫として、例えば、実公昭45−1499号公報
記載のものが知られている。図5は、上記公報に記載さ
れた従来の冷蔵庫の本体および背面壁の分解斜視図であ
る。図5に示す冷蔵庫では、図から見ても判るように断
熱箱体21と冷凍サイクル22との分離は容易に行なえ
るが、冷凍サイクル22を構成する凝縮器22cが断熱
箱体21を構成する背面壁21aに取付けられているた
め、外観上見苦しいという問題があった。
【0006】そこで、この外観意匠を向上するために、
例えば、実公昭62−25662号公報記載のものが知
られている。図6は、上記公報に記載された従来の冷蔵
庫の縦断面図である。図6に示す冷蔵庫は、機械室23
に設置した圧縮機24および凝縮器25の放熱部26を
形成するべく、断熱箱体27の背面に該断熱箱体背面を
覆う化粧板28を取付け、断熱箱体27の背面と化粧板
28との間に、冷蔵庫の天井面で開口し機械室23に連
通する煙突を形成したものである。
【0007】この冷蔵庫では、背面外観の意匠は向上さ
せることができるが、冷蔵庫の廃棄という点については
全く配慮されていないものであった。例えば、庫内側に
設置された蒸発器29と、圧縮機24あるいは凝縮器2
5との間を接続する冷凍サイクル配管をどう通すかとい
う点についてはなんら開示されていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、オゾン層
破壊をなくす冷媒としてHFC134aを使用するに
は、圧縮機モータ温度低減手段が必要となる。一方、冷
蔵庫の分離を考えた場合、断熱箱体と冷凍サイクルとの
分離分割を容易にしておく必要がある。しかるに、上記
従来技術において、図5に示す冷蔵庫では、断熱箱体の
背面壁21aに凝縮器22cを設け、冷蔵庫の背面意匠
を損ねていた。ところが最近の冷蔵庫は外観意匠(背面
を含む)が商品の大きなウエイトを占めている。一方、
図6に示す冷蔵庫では、背面外観の意匠は向上させるこ
とができるが、冷蔵庫の廃棄に際しての分離分割しやす
さという点については全く配慮されていなかった。
【0009】本発明は、かかる構成を有する冷蔵庫にお
いても使用者に満足して使ってもらえる冷蔵庫を提供す
るものである。本発明は上記のほか、従来なら保冷パイ
プを必要とする吸込パイプを、圧縮機、凝縮器の熱で暖
めるようにして保冷パイプを除去し原価低減を図るもの
である。さらに、オゾン層破壊をなくすHFC134a
といえども、地球温暖化防止には支障を来す。したがっ
て、この代替冷媒についても冷蔵庫を廃棄する場合に
は、大気中に放出させることなく回収する必要がある。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、冷媒としてHFC134aを
用いる場合における、圧縮機モータ温度および断熱圧縮
吐出ガス温度を低減し、圧縮機、冷凍機油、冷凍サイク
ルの信頼性を向上するとともに、冷凍サイクルと断熱箱
体とを組み合せて冷蔵庫を作るようにした冷蔵庫であり
ながら、背面意匠の優れた冷蔵庫を提供することを、第
一の目的とするものである。
【0011】また、本発明の第二の目的は、冷蔵庫の廃
棄時には、庫内側より蒸発器を取り出し、簡単に冷凍サ
イクルと断熱箱体、さらに断熱箱体と扉との分割が容易
にできる冷蔵庫を提供することにある。さらに、本発明
の第三の目的は、いったん取外した冷凍サイクルから冷
媒を容易に抜き取ることの可能な冷蔵庫を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために、本発明の冷蔵庫に係る第一の発明の構成は、
庫内を断熱箱体で形成し、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸
発器を接続した冷凍サイクルの少なくとも圧縮機、凝縮
器を前記断熱箱体の背面に設置し、前記断熱箱体のほぼ
全域を覆い且つ放熱通路を形成する化粧板を設けてなる
冷蔵庫において、上記冷凍サイクルの冷媒にオゾン層破
壊係数の少ないHFC134aを用い、上記蒸発器を、
断熱箱体に設けた蒸発器挿入口より庫内側に設置すると
ともに、上記凝縮器を前記断熱箱体背面の放熱通路に設
け、さらに、圧縮機冷却用ラジエータを圧縮機上方の前
記放熱通路に設けたものである。
【0013】特に、断熱箱体の断熱材に、真空断熱材を
用いたものである。また、断熱箱体の前面開口部を閉塞
する扉体の断熱材にも、真空断熱材を用い、CFC−1
1等を多量に使う発泡断熱材(ウレタンフォーム)の使
用量を少なくしたものである。
【0014】より詳しくは、真空断熱材同志の合わせ目
にグラスウール等の可撓性を有する断熱材を介在させる
ようにしたもので、真空断熱材同志の突き合わせ部の処
理をうまくするものである。また、外箱と内箱との間に
真空断熱材を配設するに当たり、外箱裏面と真空断熱材
との間にグラスウール等の可撓性を有する断熱材を充填
させるようにしたもので、外箱と断熱材とが密着してい
ないにもかかわらず外箱がべこついたりすることがな
い。
【0015】上記第二の目的を達成するために、解体時
には、外箱、内箱の分離分割が容易に行なわれなければ
ならない。すなわち、本発明の冷蔵庫に係る第二の発明
の構成は、上記第一の発明の構成に加えて、蒸発器と圧
縮機との間を接続する吸込パイプを、断熱箱体背壁と化
粧板との間に位置させることにより、従来取付けていた
保冷パイプ等を除去し原価低減を図るようにしたたもの
である。また、断熱箱体背壁と化粧板間に配設された凝
縮器の一部を圧縮機冷却用ラジエータとして使い、圧縮
機自体の温度低減効果を得るようにしたたものである。
【0016】また、本発明の冷蔵庫に係る第三の発明の
構成は、冷凍サイクルの高圧側配管途中あるいは圧縮機
自体に冷媒回収用の補助パイプを設け、冷蔵庫を廃棄す
る場合には冷凍サイクル中の冷媒も容易に抜き取ること
ができるようにしたたものである。さらに、化粧板を利
用して凝縮器、ラジエータを作るようにしたものであ
る。
【0017】
【作用】上記第一の発明の技術的手段による働きは次の
とおりである。圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器で冷凍
サイクルを構成し、CFC12の代替冷媒にHFC13
4a等の塩素を含まない冷媒を用いた冷蔵庫用冷凍サイ
クルにおいて、ロータリ圧縮機から断熱圧縮ガス冷媒を
ラジエータに直接吐出し、ラジエータで冷却された冷媒
を、再び圧縮機の高圧容器に戻すように配設したので、
圧縮機のモータ自体は、ラジエータで冷却された吐出ガ
スにより冷却され、モータの温度は低下する。さらに断
熱圧縮吐出ガスの温度もそれに伴い低下する。
【0018】上記第二の発明の技術的手段による働きは
次のとおりである。冷蔵庫本体側は、断熱箱体と圧縮
機、凝縮器、減圧器、蒸発器等で構成される冷凍サイク
ルとを分離できるよう、冷凍サイクルは予め密閉サイク
ルを構成してしまい、断熱箱体内への蒸発器設置は、断
熱箱体の背壁に設けられた挿入口より庫内側に組込み、
その後挿入口を別の断熱蓋体で埋めるようにしたもので
ある。このため、逆に冷凍サイクルを断熱箱体から分
離,分割する場合には、化粧板を外し、次いで断熱蓋体
を外し、蒸発器を引き出せば良いものである。
【0019】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図4を
参照して説明する。 〔実施例 1〕図1は、本発明の一実施例に係る冷蔵庫
の冷凍サイクル系統図、図2は、図1の冷凍サイクルを
組み込んだ冷蔵庫の背面斜視図、図3は、図2の冷蔵庫
の縦断面図である。図1は、ロータリ圧縮機(以下単に
圧縮機という)1、ラジエータ2、凝縮器3、減圧器
4、蒸発器5等の主構成要素機器が配管で連結されてい
る冷凍サイクルRCの構成を示したものである。冷凍サ
イクルRCにはCFC12の代替冷媒として、例えばH
FC134aが封入されている。
【0020】図1において、2aは放熱フィンが設けら
れたラジエータパイプ、2bは除霜水蒸発用の凝縮器、
2cは、ラジエータパイプ2aに具備された放熱フィン
で、これらでラジエータ2を構成している。3は凝縮
器、4は減圧器、5は蒸発器、6a,6bは、圧縮機1
とラジエータ2との間を接続する配管、7は吐出ガスパ
イプである。ロータリ圧縮機1で圧縮された冷媒は、い
ったん配管6aを通ってラジエータ2内を流れ、配管6
bを通って圧縮機1の高圧容器内に戻り、その後、吐出
ガスパイプ7内を通って、冷蔵庫の外郭を放熱器とした
凝縮器3に流入する。
【0021】ここで、ラジエータパイプ2aは圧縮機1
の上方に配置されており、高温状態にある圧縮機1の外
郭周囲に生じるドラフト流が直接的にラジエータパイプ
2a、および放熱フィン2cに当たるため、温度境界層
の厚さが薄くなり、熱伝達率が自然対流の場合と比較し
て向上する。また、伝熱面積もフィン2cにより増加し
たので、熱交換量を従来に比べ数倍増加することがで
き、圧縮機モータの温度および断熱圧縮吐出ガス温度を
低減することができる。
【0022】なお、上述のラジエータ2は、凝縮器3の
一部を利用して作ることも可能である。こうすることに
より、原価低減(材料費、加工費)が可能になるほか、
外観意匠もまとめやすくなるものである。
【0023】次に、上記冷凍サイクルRCを組込んだ冷
蔵庫の構成を図2ないし図4を参照して説明する。図2
において、冷凍サイクルの機器は図1と同一符号をもっ
て示す。図2,3において、8は、冷蔵庫の外郭を形成
する断熱箱体で、この断熱箱体8は、内部に冷凍室9,
冷蔵室10を有している。また、この断熱箱体8は、発
泡断熱材11等により構成されている。12は、断熱箱
体8に設けた、蒸発器5の挿入口、13は、その挿入口
12を閉塞する断熱蓋体を示す。この蒸発器5の挿入口
12は、ちょうど冷凍室9の背壁に対向して設けられて
いる。
【0024】本発明の冷凍サイクルRCは、図1に示し
た如く予め密閉サイクルに製作されているもので、例え
ば庫内に設置される蒸発器5を冷蔵庫組立途中において
他の冷凍サイクル構成部品と接続されるものではない。
したがって、冷凍室9側に庫外側から蒸発器5を組み付
ける場合には、図3に示す如く、挿入口12から冷凍サ
イクルを構成するパイプ(吸込パイプ14等)を引出す
ものである。2はラジエータ、3は凝縮器である。これ
らの構成部品は断熱箱体8の背壁に取付金具15a,1
5b等をもって取付けられている。
【0025】16は冷蔵庫の背面全体を覆う化粧板で、
この化粧板16は、上記した如く断熱箱体8の背壁に設
けられている蒸発器5の挿入口12、ラジエータ2、凝
縮器3、それにロータリ圧縮機12等を外部から見えな
いように覆うとともに、圧縮機1、ラジエータ2、凝縮
器3等の放熱通路17を構成するものである。18は除
霜水受皿で、この除霜水受皿18は除霜水蒸発用の凝縮
器18aの上に載置されている。
【0026】このような構成を有する冷蔵庫における圧
縮機1、ラジエータ2、凝縮器3の冷却は矢印で示す通
気により行なわれる。このとき、特に蒸発器5と圧縮機
1とを接続する吸込パイプ14は冷凍サイクルの運転中
低温になるが、高温度の放熱通路17中に位置すること
により、露付きには至らないという利点がある。
【0027】19は、圧縮機1あるいは圧縮機1から凝
縮器5に至る間の高圧ガス循環路部に設けた冷媒抜き取
り用の補助パイプである。この補助パイプ19により冷
凍サイクルRC中の冷媒を抜き取る場合には、例えば真
空ポンプの吸込側をこの補助パイプ19に接続し、吐出
側をボンベに接続するようにすれば、容易にガス状冷媒
を抜き取ることができる。
【0028】上記構成を有する冷蔵庫の運転を開始する
と次の如く動作する。まず、冷蔵庫の各室が設定温度ま
で冷却されると庫内のサーモスタット等のセンサー(図
示せず)の働きにより、圧縮機1は停止する。庫内の温
度が再び上昇すると、同センサーにより、再び圧縮機1
の運転は再開される。一般に、冷蔵庫の周囲温度が高
く、さらに冷蔵庫が遮蔽された状態では圧縮機1の運転
率が高くなり、したがって、圧縮機モータ温度および断
熱圧縮吐出ガス温度も上昇する。
【0029】本実施例の冷凍サイクルRCでは、圧縮機
1のシリンダからラジエータ2に導かれる高温ガス冷媒
は、圧縮機1の外郭周囲に生じるドラフト流が直接的に
ラジエータパイプ2aおよび放熱フィン2cに当たるた
め、温度境界層の厚さが薄くなり、熱伝達率が自然対流
の場合と比較して向上する。また、伝熱面積も放熱フィ
ン2cにより増加したので熱交換量を従来以上に増加で
き、圧縮機モータ温度および断熱圧縮吐出ガス温度を低
減することができる。これはラジエータパイプおよびフ
ィン表面の熱伝達率向上もさることながら、周囲空気温
度との温度差の大きい冷凍サイクル部品に、放熱量を支
配する凝縮器3の伝熱面積を持たせているので、放熱量
トータルの効率が向上するものである。
【0030】この結果、ラジエータ2内の冷媒は周囲へ
多量に放熱するため、温度が低下した状態で圧縮機1の
高圧容器内へ戻る。したがって、圧縮機1内のモータお
よびポンプが冷却され、温度が下がり、さらに断熱圧縮
吐出ガス温度も低下する。実験によれば、ラジエータ2
として除霜水蒸発用の凝縮器3の長さを約5cmとすれ
ば、圧縮機吐出ガス温度および圧縮機モータ温度を、冷
媒CFC12使用時並みに低減することが可能となる。
このことにより、前述した如く代替冷媒HFC134a
を使った場合でも、CFC12相当の冷凍サイクル運転
が可能となる。
【0031】本実施例によれば、以上説明した如く、予
め密閉サイクルに構成された冷凍サイクルRCを、断熱
箱体8に組み付けるようにしているので、化粧板16を
断熱箱体8から外したのち、断熱蓋体13を外し蒸発器
5を冷凍室9側から取り出すことができる。その後、凝
縮器3、ラジエータ2、ロータリ圧縮機1を外せば、冷
凍サイクルRCと、断熱箱体8とは安全な密閉サイクル
のままで分離できる。したがって、従来のように冷媒を
大気中に放出してしまうということがない。本実施例の
場合、間違って冷凍サイクルRCに傷を付けてしまった
場合でも、冷媒はフロン系のCFC12でなく、HFC
134aを使っているので、オゾン破壊、地球温暖化を
促進する物質を大量に大気中に放出するということはな
いものである。
【0032】さらに上記の如く、冷凍サイクルRCと断
熱箱体8とは分離され、しかも分離された冷凍サイクル
RC中から、例えば圧縮機1からは補助パイプ19を通
して冷媒が抜き取れるように工夫されているものであ
る。なお、上記の実施例では、ラジエータ2、凝縮器3
を化粧板16と別体に設けた例を説明したが、化粧板1
6にラジエータ2、凝縮器3を取り付けても差し支えな
い。
【0033】上記実施例は、断熱箱体は発泡断熱材によ
り構成されているもであるが、次に、断熱箱体の構成の
他の例を図4を参照して説明する。 〔実施例 2〕図4は、本発明の他の実施例に係る冷蔵
庫の冷蔵室部における横断面図である。図4に示す実施
例は、図1ないし図3に示した実施例の冷蔵庫と、断熱
箱体内構成のみ相違するものである。
【0034】図4に示す断熱箱体8Aは、外箱8a、内
箱8b、真空断熱材8c、可撓性を有するグラスウール
等の断熱材8d、および真空断熱材8cの端部接合部に
配設される断熱材のチップ(例えばスチロフォームある
いはグラスウール)8eからなるものである。20は、
断熱箱体8Aが作る冷蔵庫内の前面開口部を閉塞する扉
で、この扉20も、外板20a、内板20b、真空断熱
材20c、可撓性を有するグラスウール等の断熱材20
d等から構成されている。
【0035】しかして、上記真空断熱材8cはパネル状
に形成されたものを外箱8a,内箱8b間に設置するも
のである。このとき、この真空断熱材8cは内箱に接す
るようになされ、外箱側は間にグラスウール等の板状断
熱材8dが介在される。このグラスウール等の板状断熱
材8dおよび真空断熱材8cは、従来使われていた発泡
断熱材と違い、外箱8a,内箱8bとは強固に接着され
ていないものである。したがって、分離分割時には、そ
れぞれの部品は容易に分離分割されるものである。
【0036】なお、板状グラスウール等の断熱材8dを
外箱8a側に配したのは、この断熱材8dの可撓性によ
り外箱8aがべこつくのを防止するためでもある。ま
た、断熱材のチップ8eはパネル状断熱材の継ぎ部の隙
間をなくすべく配設されているものである。
【0037】図4に示す実施例を適用した冷蔵庫におい
ては、先の実施例と同様の効果が得られるほか、冷蔵庫
廃棄の解体時に、断熱箱体のそれぞれの部品は容易に分
離分割されるという本実施例特有の効果がある。また、
CFC−11等を多量に使う発泡断熱材(ウレタンフォ
ーム)の使用量を少なくする効果がある。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、冷媒としてHFC134aを用いる場合におけ
る、圧縮機モータ温度および断熱圧縮吐出ガス温度を低
減し、圧縮機、冷凍機油、冷凍サイクルの信頼性を向上
するとともに、冷凍サイクルと断熱箱体とを組み合せて
冷蔵庫を作るようにした冷蔵庫でありながら、背面意匠
の優れた冷蔵庫を提供することができる。
【0039】また、本発明によれば、冷蔵庫の廃棄時に
は、庫内側より蒸発器を取り出し、簡単に冷凍サイクル
と断熱箱体、さらに断熱箱体と扉との分割が容易にでき
る冷蔵庫を提供することができる。さらに、本発明によ
れば、いったん取り外した冷凍サイクルから冷媒を容易
に抜き取ることの可能な冷蔵庫を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る冷蔵庫の冷凍サイクル
系統図である。
【図2】図1の冷凍サイクルを組み込んだ冷蔵庫の背面
斜視図である。
【図3】図2の冷蔵庫の縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る冷蔵庫の冷蔵室部に
おける横断面図である。
【図5】従来の冷蔵庫の本体および背面壁の分解斜視図
である。
【図6】従来の冷蔵庫の縦断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 ラジエータ 3 凝縮器 4 減圧器 5 蒸発器 6a,6b 配管 7 吐出パイプ 8,8A 断熱箱体 9 冷凍室 10 冷蔵室 11 発泡断熱材 12 蒸発器挿入口 13 断熱蓋体 14 吸込パイプ 16 化粧板 17 放熱通路 19 補助パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤島 昇 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部冷 熱本部内 (72)発明者 中 礼司 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部冷 熱本部内 (72)発明者 寺内 正高 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地の 2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 庫内を断熱箱体で形成し、圧縮機、凝縮
    器、減圧器、蒸発器を接続した冷凍サイクルの少なくと
    も圧縮機、凝縮器を前記断熱箱体の背面に設置し、前記
    断熱箱体のほぼ全域を覆い且つ放熱通路を形成する化粧
    板を設けてなる冷蔵庫において、 上記冷凍サイクルの冷媒にオゾン層破壊係数の少ないH
    FC134aを用い、 上記蒸発器を、断熱箱体に設けた蒸発器挿入口より庫内
    側に設置するとともに、上記凝縮器を前記断熱箱体背面
    の放熱通路に設け、 さらに、圧縮機冷却用ラジエータを圧縮機上方の前記放
    熱通路に設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 断熱箱体の断熱材に、真空断熱材を用い
    たことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 断熱箱体の前面開口部を閉塞する扉体の
    断熱材に、真空断熱材を用いたことを特徴とする請求項
    2記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 真空断熱材同志の合わせ目に可撓性を有
    する断熱材を介在させるようにしたことを特徴とする請
    求項2記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 外箱と内箱との間に真空断熱材を配設す
    るに当たり、外箱裏面と真空断熱材との間に可撓性を有
    する断熱材を充填させるようにしたことを特徴とする請
    求項2記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 蒸発器と圧縮機との間を接続する吸込パ
    イプを、断熱箱体背壁と化粧板との間に位置させたこと
    を特徴とする請求項1または2記載のいずれかの冷蔵
    庫。
  7. 【請求項7】 断熱箱体背壁と化粧板間に配設された凝
    縮器の一部を圧縮機冷却用ラジエータとしたことを特徴
    とする請求項1または2記載のいずれかの冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 化粧板を利用して凝縮器、ラジエータを
    構成するようにしたことを特徴とする請求項1または2
    記載のいずれかの冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 冷凍サイクルの高圧側配管途中または圧
    縮機自体のいずれかに冷媒回収用の補助パイプを設けた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のいずれかの冷
    蔵庫。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100432592C (zh) * 2004-05-27 2008-11-12 乐金电子(天津)电器有限公司 直冷式电冰箱的放热结构

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