JPH06159138A - ラム燃焼器 - Google Patents

ラム燃焼器

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JPH06159138A
JPH06159138A JP29249891A JP29249891A JPH06159138A JP H06159138 A JPH06159138 A JP H06159138A JP 29249891 A JP29249891 A JP 29249891A JP 29249891 A JP29249891 A JP 29249891A JP H06159138 A JPH06159138 A JP H06159138A
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combustor
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ram combustor
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Hidemi Fuji
秀実 藤
Katsuo Yonezawa
克夫 米澤
Tomofumi Nakakita
智文 中北
Takeo Mitsuoka
健夫 光岡
Shoichi Obata
正一 小幡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラム燃焼器において、マッハ数3以上の飛行
速度を達成することができるようにする。 【構成】 筒状のライナ1の前方A側端部に空気孔4を
有するスワーラ3を設けた燃焼器本体5と、前記スワー
ラ3に取り付けられ且つライナ1内部へ向って燃料Fを
噴射し得る燃料噴射弁6と、前記ライナ1の後方B側端
部にライナ1に対して略同軸に設けた保炎器8とを備え
てなる。ラム燃焼器の前方側から後方側へ流通する空気
流S1は、その一部だけが燃焼器本体5内へ流入し、大
部分は燃焼器本体5の外部を流通するので、ラム燃焼器
の圧力損失係数を小さくすることができ、マッハ数3以
上の飛行速度における圧力損失と燃焼効率の要求を両立
させることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラム燃焼器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、マッハ数2.5〜5で飛行する機
体に用いるエンジンとして、地上静止状態から低マッハ
数まで使用する高性能ターボファンエンジンに、マッハ
数3以上で使用するラム燃焼器を組み合せたコンバイン
ドサイクルエンジンを使用することが検討されている。
【0003】図3はコンバインドサイクルエンジンの一
例を示すもので、該コンバインドサイクルエンジンは、
前後方向に貫通するターボファンエンジンスペース11
及び該ターボファンエンジンスペース11に並んで前後
方向に貫通するラム燃焼器スペース12を有する外胴1
3と、圧縮器14、燃焼器15、タービン16等により
構成され、前記ターボファンエンジンスペース11内に
配設されたターボファンエンジン17と、前記ラム燃焼
器スペース12内に配設されたラム燃焼器18と、前記
ターボファンエンジンスペース11の前端部を閉止し得
るエンジンスペース用カバー19とを備えており、上述
したコンバインドサイクルエンジンを有する航空機で
は、地上静止状態からマッハ数3程度の速度までの速度
ではターボファンエンジン17により飛行し、マッハ数
3を超える速度で飛行する際には、前記エンジンスペー
ス用カバー19によってターボファンエンジンスペース
11の前端部を閉止したうえ、ターボファンエンジン1
7に替えてラム燃焼器18によって飛行を行う。
【0004】上記コンバインドサイクルエンジンに用い
るラム燃焼器としては、ガスタービンエンジンの主燃焼
器のように筒状のライナ内に空気を流入させ、その空気
流に燃料を噴射して空気と燃料の混合流体を燃焼させる
もの(主燃焼器型ラム燃焼器)と、上記ガスタービンエ
ンジンに付加的に設けられるアフタバーナのように、V
ガッタ等の鈍頭形態を有する保炎器内側へ燃料を噴射し
て該燃料を燃焼させるもの(保炎器型ラム燃焼器)とが
考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したコンバインド
サイクルエンジンに用いるラム燃焼器においては、マッ
ハ数3以上の飛行速度を達成するためには、入口温度6
00〜1350゜K、入口圧力1〜5atm、入口マッ
ハ数0.1〜0.3という広い作動条件下で、99%以
上の燃焼効率と10以下の圧力損失係数(ラム燃焼器前
後の全圧差を、ラム燃焼器入口の動圧で割った値)が要
求される。
【0006】ところが、前記主燃焼器型ラム燃焼器は、
圧力損失係数が大きいほどライナ内へ流入する空気の流
速が速くなり、前記ライナ内での空気と燃料の混合が促
進され燃焼効率が高くなるという特性を有しているの
で、燃焼効率の面で有利であるものの圧力損失係数が大
きく(99%以上の燃焼効率が得られるガスタービンエ
ンジンの主燃焼器の圧力損失係数は20以上)、マッハ
数3以上の飛行速度で要求される性能を達成することが
困難である。
【0007】一方、保炎器型ラム燃焼器では、圧力損失
係数を小さくできるが、燃焼効率は保炎器型ラム燃焼器
の後流に形成される循環流領域の長さ及び火炎の拡がり
によって支配され、保炎器型ラム燃焼器の形状を工夫し
たとしても入口温度、圧力が低いマッハ数3近傍で大幅
な燃焼効率の向上と圧力損失係数の減少の両立は困難で
あると考えられる。
【0008】更に、保炎器型ラム燃焼器の燃焼効率の向
上が望めない以上、保炎器型ラム燃焼器により機体を飛
行させるということは、燃焼しなかった残りの燃料を大
気圏やオゾン層に撒き散らすことになり、環境破壊を発
生させる原因につながる。
【0009】本発明は、上述した実情に鑑みなしたもの
で、マッハ数3以上の飛行速度での要求性能を達成する
ことが可能なラム燃焼器を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、筒状のライナ
の前端部にスワーラまたは空気取入口を設けた燃焼器本
体と、該燃焼器本体のスワーラまたは空気取入口に組み
込まれ且つ前記ライナ内部へ向って燃料を噴射し得る燃
料噴射弁と、前記ライナの後端部にライナに対して略同
軸に設けた保炎器とを備えてなるものである。
【0011】
【作用】ラム燃焼器の前方から後方へ所定の流速の空気
流が流通すると、該空気流の一部はスワーラまたは空気
取入口よりライナ内へ流入する。
【0012】燃料噴射弁によりライナ内へ向って、ライ
ナ内に流入する空気流に含まれる酸素に対して過剰な量
の燃料を噴射すると、該燃料はライナ内に流入した空気
流と混合され、その混合気を着火させると、大部分の燃
料はライナ内で安定に且つ効率よく燃焼し、一部未燃の
燃料を含んだ燃焼ガス流がライナの後方側へ向って噴出
する。
【0013】一方、ラム燃焼器に流入しなかった空気流
の大部分はラム燃焼器の外部を前方側から後方側へ向っ
て流通し、保炎器の後方側に循環流領域を形成する。
【0014】よって、前記空気流の循環領域において、
前記未燃焼の燃料が空気流に含まれる酸素により安定し
た状態で継続的に燃焼する。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
【0016】図1及び図2は本発明のラム燃焼器の一実
施例を示すもので、1は周方向に複数の空気流入孔2を
有する筒状のライナ、3はライナ1の前方A側端部に取
り付けられた複数の空気孔4を有する外形が略弾頭型の
スワーラであり、前記ライナ1とスワーラ3によって燃
焼器本体5を構成しており、前記スワーラ3の前方A側
端部には、ライナ1の内部へ向って燃料Fを噴射し得る
燃料噴射弁6が設けられている。
【0017】また、前記各空気孔4には、空気孔4を経
てスワーラ3内へ流入する空気流に旋回力を付与するた
めの旋回羽根7が設けられている。
【0018】8は前記ライナ1の後方B側端部にライナ
1に対して略同軸に取り付けられた保炎器であり、該保
炎器8は、ライナ1の後方B側端部外周面に外嵌固着さ
れた略筒状の保炎器基部9と、該保炎器基部9の外周面
に周方向に略等間隔に取り付けられたVガッタ10とか
ら構成されている。
【0019】なお、前記ライナ1には、図示されていな
い点火栓が設けられている。
【0020】以下、本発明のラム燃焼器の作動を説明す
る。
【0021】ラム燃焼器の前方から後方へ所定の流速の
空気流S1が流通すると、該空気流S1の一部はスワーラ
3の空気孔4よりラム燃焼器内へ流入し、このとき、空
気孔4よりラム燃焼器内に流入した空気流S2には旋回
羽根7によって旋回力が付与される。
【0022】一方、ラム燃焼器に流入しなかった空気流
1の大部分はラム燃焼器の外部を前方A側から後方B
側へ向って流通し、保炎器8のVガッタ10の後方B側
に循環流領域を形成し、また、空気流S1の一部がライ
ナ1の空気流入孔2よりライナ1内へ流入し、そのライ
ナ1内に流入した空気流S3により前記空気流S2が撹拌
される。
【0023】次いで、燃料噴射弁6によりライナ1内へ
向って空気流S2,S3に含まれる酸素に対して過剰な量
の燃料Fを噴射すると、該燃料Fは空気流S2,S3と混
合され、ライナ1に設けた点火栓を作動させると、ライ
ナ1内において前記空気流S2,S3に含まれる酸素によ
り燃料Fの大部分が、旋回羽根7からの旋回流及び空気
流入孔2よりの噴流との攪拌によって、安定に且つ効率
的に燃焼し、一部未燃焼の燃料Fを含んだ燃焼ガス流S
4がライナ1の後方B側端部へ向って噴出する。
【0024】更に、Vガッタ10の後方B側に形成され
た空気流S1の循環領域において、前記燃焼ガス流S4
の未燃焼の燃料Fが空気流S1に含まれる酸素により安
定した状態で継続的に燃焼し、ラム燃焼器全体として高
い燃焼効率を達成することができる。
【0025】このように、本実施例のラム燃焼器では、
空気流S1の一部だけが圧力損失係数の大きい燃焼器本
体5内を流通し、空気流S1の大部分は燃焼器本体5の
外部を流通するので、ラム燃焼器の圧力損失係数を小さ
くすることができ、マッハ数3以上の飛行速度で要求さ
れる性能を達成することが可能になる。
【0026】更に、上述したラム燃焼器では、燃焼効率
が高くなるため、未燃の燃料Fが大気中に排出すること
が抑制され、環境破壊が発生しない。
【0027】また、前述したようにライナ1内では燃料
Fが過濃な状態で燃焼し、保炎器8の後方では燃料Fが
希薄な状態で燃焼するので、環境保全の観点から未燃燃
料とともに問題となる窒素酸化物が多く発生する理論混
合比付近での燃焼を回避することができ、よって窒素酸
化物の発生を抑制することができる。
【0028】なお、本発明のラム燃焼器は、上述の実施
例にのみ限定されるものではなく、ライナの前端部にス
ワーラを設けないで空気取入口を設けるように構成する
こと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】上記した本発明のラム燃焼器によれば、
下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0030】(1)ラム燃焼器の前方側から後方側へ流
通する空気流の一部だけが燃焼器本体内へ流入し、前記
空気流の大部分は燃焼器本体の外部を流通するので、ラ
ム燃焼器の圧力損失係数を小さくすることができ、マッ
ハ数3以上の飛行速度を達成することが可能になる。
【0031】(2)ライナ内の空気流中において、燃料
は攪拌、混合し、安定に且つ効率よく燃焼した後、保炎
器後方の循環流領域で未燃の燃料を燃焼させるので、高
い燃焼効率を達成することができる。
【0032】(3)ライナ内では燃料が過濃状態で燃焼
し、保炎器の後方では燃料が希薄状態で燃焼するので、
窒素酸化物の発生が多くなる理論混合比付近での燃焼を
回避することができ、また燃焼効率が高く未燃燃料の発
生を抑制できるため、環境破壊が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラム燃焼器の一実施例の側面図であ
る。
【図2】図1に示すラム燃焼器の断面図である。
【図3】コンバインドサイクルエンジンの一例を示す概
念図である。
【符号の説明】
1 ライナ 3 スワーラ 4 空気孔 5 燃焼器本体 6 燃料噴射弁 8 保炎器 F 燃料
フロントページの続き (72)発明者 光岡 健夫 東京都西多摩郡瑞穂町殿ヶ谷229番地 石 川島播磨重工業株式会社瑞穂工場内 (72)発明者 小幡 正一 東京都西多摩郡瑞穂町殿ヶ谷229番地 石 川島播磨重工業株式会社瑞穂工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のライナの前端部にスワーラまたは
    空気取入口を設けた燃焼器本体と、該燃焼器本体のスワ
    ーラまたは空気取入口に組み込まれ且つ前記ライナ内部
    へ向って燃料を噴射し得る燃料噴射弁と、前記ライナの
    後端部にライナに対して略同軸に設けた保炎器とを備え
    てなることを特徴とするラム燃焼器。
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