JPH06158108A - 焼結炉用ガス導入管 - Google Patents

焼結炉用ガス導入管

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JPH06158108A
JPH06158108A JP31969392A JP31969392A JPH06158108A JP H06158108 A JPH06158108 A JP H06158108A JP 31969392 A JP31969392 A JP 31969392A JP 31969392 A JP31969392 A JP 31969392A JP H06158108 A JPH06158108 A JP H06158108A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水素ガスや混入水分との化学反応を起こしに
くい焼結炉用ガス導入管を提供する。 【構成】 カーボン材による筒状の基体10の表面のう
ち少なくとも導入ガスに曝される部分、即ち、一端1
1、内壁12、外壁13のうちネジ山の形成されない部
分に、Al2 3 およびZrO2 のうちの一方から成る
保護層20を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結炉に用いられるガ
ス導入管に関し、特に、水素ガスなどの還元性ガスを焼
結炉内に導入することに適したガス導入管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガス導入管を備えた焼結炉を図2
に示す。図2において、この焼結炉は、炉体30内に備
えられ、被処理物90を収容する炉体壁40と、炉体壁
40に挿入されたガス導入管50および熱電温度計60
と、炉体壁40内に備えられたヒータ70とを有してい
る。炉体壁40は、保温材としてのカーボンフェルトか
ら成る。ガス導入管50は、カーボンから成り、その一
端に炉体壁40内で導入ガス80を導入する開口部を有
し、他端が導入ガス80を導入するための配管とネジ等
の継手により係合する形状を呈している。また、熱電温
度計60は、炉体壁40内に測温部を有している。
【0003】ところで、被処理物90は、一般に、炭化
物や炭化物を含む合金など少なくとも一部に炭素を含む
材質であり、高温下の焼結工程においては、被処理物9
0から炭素が輝散する。このため、炉体壁40、ガス導
入管50およびヒータ70などの焼結炉の各部材には、
輝散した炭素と結合するような金属から成るものは使用
できない。このことと耐熱性および加工性とを考慮し
て、従来の焼結炉の部材には、カーボン材を使用するこ
とが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の導入ガス80と
して、例えば、水素ガスを使用した場合、500℃〜9
00℃にまで及ぶ焼結工程中に、カーボン材から成る焼
結炉の各部材に対して水素ガスが化学式1に示す化学反
応を起こす。焼結工程においては、炉体壁40内を減圧
(例えば、10-1〜10-2Torr)することがあり、この
減圧下では反応生成物の蒸気圧が上昇し、化学反応はよ
り顕著となる。さらに、この導入ガス80等に不純物と
して水分が存在する場合には、化学式2に示すような化
学反応も併せて起こる。
【0005】
【化1】
【0006】
【化2】
【0007】焼結炉の各部材のうち、特にガス導入管5
0では、水素ガス(導入ガス80)の流れに直接接触す
る構造であるから、これらの化学反応が顕著に起こり、
開口部が短くなったり、管壁に穴が開いたりなどの損耗
が生ずる。例えば、従来のガス導入管(外径が12mm、
内径が6mm、長さが370mm)を備えた焼結炉を900
時間稼働させた実験では、導入ガスの放出口が長さ約1
50mm損耗した結果が得られている。
【0008】このガス導入管50の損耗により、水素ガ
スが本来の位置からずれて放出されると、炉体壁40に
水素ガスが直接接触して炉体壁40にも損耗が生じ、こ
の結果、炉体壁40の保温機能が低下するという問題点
がある。
【0009】また、ガス導入管50の損耗により、水素
ガスが熱電温度計60の測温部に向かって放出される場
合には、正確な温度計測が行えなくなるという問題点が
ある。
【0010】さらに、損耗したガス導入管50や炉体壁
40の交換、修理を行うために、焼結炉の稼働を停止さ
せなければならず、保守上の扱いが面倒なばかりか、経
済面でも不利であるという問題点がある。
【0011】本発明の課題は、水素ガスや混入水分との
化学反応を起こしにくい焼結炉用ガス導入管を提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、カーボ
ン材による筒状の基体から成り、焼結炉内に還元性の導
入ガスを導入する焼結炉用ガス導入管において、前記基
体の表面のうち少なくとも前記導入ガスに曝される部分
に、Al2 3 およびZrO2 のうちの一方から成る保
護層を形成したことを特徴とする焼結炉用ガス導入管が
得られる。
【0013】本発明によればまた、溶射法、化学気相蒸
着法および水ガラスを用いた塗布法のうちのいずれかに
より、前記保護層を形成する工程を有する前記焼結炉用
ガス導入管の製造方法が得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明による焼結炉用ガス導入管の実
施例を説明する。
【0015】[実施例1]図1は、本発明による焼結炉
用ガス導入管を示す概略断面図である。図1において、
本焼結炉用ガス導入管は、一端11と他端12とを有す
る筒形を呈し、カーボン材から成る基体10と、基体1
0の表面に形成されたAl2 3 から成る保護層20と
から構成されている。基体10は、一端11と他端12
との間に延び、内壁14により規定される中央孔と、ガ
ス配管との接続のために他端12側の外壁13に形成さ
れたネジ山を有している。保護層20は、一端11、外
壁13のうちネジ山を除く部分、内壁14全面に形成さ
れている。
【0016】次に、この焼結炉用ガス導入管の製造方法
を説明する。
【0017】まず、カーボン材から成る筒体(例えば、
外径が12mm、内径が6mm、長さが370mm)を用意
し、続いて、真空中の溶射法により、この筒体の一端、
外壁および内壁に、Al2 3 から成る保護層20を形
成する。この後、外壁の他端側にネジ山(例えば、M1
2で長さ10mm)を形成する。以上のようにして、図1
に示す焼結炉用ガス導入管が製造できた。
【0018】得られた焼結炉用ガス導入管を、図2に示
す焼結炉に組み込み、焼結炉を稼働させた。組み込みの
際には、その一端11側を炉体壁40内に挿入し、他端
12側のネジ山を導入ガス80を導入するための配管に
設けた継手と係合させた。焼結炉を稼働させたところ、
1800時間経過しても、本焼結炉用ガス導入管は、そ
の長さおよび肉厚共に損耗が確認されなかった。
【0019】尚、実施例1においては、保護層を真空中
の溶射法により形成しているが、真空中に限らず大気圧
中における溶射法でもよい。ただし、真空中における溶
射法の方が、形成される保護層が緻密な表面となり、例
えば、10-1〜10-2Torr下における水素ガスに対して
も反応を起こしにくい。
【0020】[実施例2]図1に示す焼結炉用ガス導入
管の保護層20を、化学気相蒸着(CVD)法により形
成した。製造方法を以下に説明する。
【0021】前述したカーボン材から成る筒体(外径が
12mm、内径が6mm、長さが370mm)を用意し、この
筒体を約1000℃に保持した状態で、Alチップに塩
素ガスを接触させて約250℃で生成したAl2 3
CO2 ガスとを同時に放射し、筒体の一端、外壁および
内壁に、Al2 3 を形成する。この後、外壁の他端側
にネジ山(M12で長さ10mm)を形成する。以上のよ
うにして、実施例2による焼結炉用ガス導入管が製造で
きた。
【0022】このCVD法によれば、本実施例のように
導入管の径が比較的小さい場合(外径が12mm、内径が
6mm)であっても、溶射法に比べて保護層が形成しやす
い。
【0023】[実施例3]前述したカーボン材から成る
筒体(外径が12mm、内径が6mm、長さが370mm)の
一端、外壁および内壁に、Al2 3 と水ガラスとの混
合物を塗布し、加熱乾燥させて、Al2 3 から成る保
護層20を形成することも可能である。尚、Al2 3
と水ガラスとの混合物を塗布した状態の筒体を図2に示
す焼結炉に組み付け、焼結炉の空焼き(導入ガス80を
導入しない状態でヒータ70により加熱)を行えば、よ
り簡単に保護層20を形成できる。
【0024】尚、実施例1〜3においては、カーボン材
から成る基体に、Al2 3 から成る保護層を形成した
が、本発明における保護層はこれに限定されず、ZrO
2 から成るものでもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明による焼結炉用ガス導入管は、カ
ーボン材による筒状の基体の表面のうち少なくとも還元
性の導入ガスに曝される部分に、Al2 3 およびZr
2 のうちの一方から成る保護層が形成されているた
め、焼結工程中に水素ガスや水分と化学反応を起こすこ
とがない。特に、炉内を10-2〜10-4Torrに減圧し、
ここに水素ガスを10-1〜10-2Torrになるまで導入し
て、焼結雰囲気を形成するような焼結工程であっても、
ガス導入管の開口部が短くなるなどの損耗がなく、水素
ガスは本来の位置から導入されるため、水素ガスが炉体
壁に向けて放出されて炉体壁が損耗して炉体機能が低下
することがない。また、熱電温度計の測温部に向けて放
出されることもなく、焼結炉の温度計測を正確に行え
る。
【0026】さらに、ガス導入管や炉体壁の交換、修理
を頻繁に行う必要がなく、焼結炉の保守を簡単かつ経済
的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による焼結炉用ガス導入管を示
す縦断面図である。
【図2】本実施例および従来例によるガス導入管が用い
られる焼結炉を示す概略図である。
【符号の説明】
10 基体 11 一端 12 他端 13 外壁 14 内壁 20 保護層 30 炉体 40 炉体壁 50 ガス導入管 60 熱電温度計 70 ヒータ 80 導入ガス 90 被処理物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボン材による筒状の基体から成り、
    焼結炉内に還元性の導入ガスを導入する焼結炉用ガス導
    入管において、前記基体の表面のうち少なくとも前記導
    入ガスに曝される部分に、Al2 3 およびZrO2
    うちの一方から成る保護層を形成したことを特徴とする
    焼結炉用ガス導入管。
  2. 【請求項2】 溶射法、化学気相蒸着法および水ガラス
    を用いた塗布法のうちのいずれかの方法により、前記基
    体の表面のうち少なくとも前記導入ガスに曝される部分
    に、前記保護層を形成することを特徴とする焼結炉用ガ
    ス導入管の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117570725A (zh) * 2024-01-16 2024-02-20 湘潭新大粉末冶金技术有限公司 一种烧结炉进排气换向通风系统
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