JPH06157495A - α−ニトロケトン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

α−ニトロケトン誘導体及びその製造方法

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JPH06157495A
JPH06157495A JP31911392A JP31911392A JPH06157495A JP H06157495 A JPH06157495 A JP H06157495A JP 31911392 A JP31911392 A JP 31911392A JP 31911392 A JP31911392 A JP 31911392A JP H06157495 A JPH06157495 A JP H06157495A
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JP
Japan
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derivative
formula
metal salt
nitroalkane
lower alkyl
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JP31911392A
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English (en)
Inventor
Aiichiro Ori
愛一郎 小里
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(II)のイミダゾール誘導体と、一般
式 (III): R2 CH2 NO2 (III) のニトロアルカンの金属塩とを反応させることにより一
般式(I)で示されるα−ニトロケトン誘導体を製造す
る。 【化1】 【化2】 (式中、R1 及びR2 は水素又は低級アルキル基) 【効果】 医薬品の中間体として有用な新規α−ニトロ
ケトン誘導体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑内障治療薬ピロカル
ピン及びその類縁化合物を合成する際の中間体として有
用な一般式(I):
【0002】
【化3】
【0003】(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素原子又は低級アルキル基を表す。)で示されるα−ニ
トロケトン誘導体及びその工業的に有利な製造方法を提
供するものである。
【0004】
【従来の技術】一般式(IV):
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素原子又は低級アルキル基を表す。)で示されるα−ア
ミノケトン誘導体及びその酸付加物はピロカルピン及び
その類縁化合物の合成中間体として使用されている化合
物である。これらのうち、R1がエチル基、R2 が水素
である化合物の塩酸塩及びその合成法は、テトラヘドロ
ン(Tetrahedron)第28巻、第967頁(1972年)
に記載されている。この文献にはホモピロピン酸塩化物
とアセトアミドマロン酸ジ−t−ブチルエステルとを反
応させてカップリング体を得た後、HCl処理などを行
ってアミノメチルホモピロピルケトンを合成する方法が
記載されている。
【0007】また、J. Am. Chem. Soc. 第80巻、第6
077頁(1958年)には、塩化ベンゾイルとアセト
アミドマロン酸ジ−t−ブチルエステルとを反応させ
て、ベンゾイルアセトアミドマロン酸ジ−t−ブチルエ
ステルを得た後、これを酸で処理して、α−アセトアミ
ドアセトフェノンを合成する方法が記載されている。し
かし、このアセトアミドマロン酸ジ−t−ブチルエステ
ルの製造には可燃性ガスであるイソブテンを使用するた
め引火の危険が大きいという問題点があった。更に、原
料のアセトアミドマロン酸の合成にはエチルエステルを
加水分解した後に凍結乾燥を必要とするため、大量合成
が困難であるという問題点もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
を持つアセトアミドマロン酸ジ−t−ブチルエステルを
使用することなく、α−アミノケトン誘導体及びその酸
付加物を製造する工業的に有利な方法を確立することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ピロカルピ
ン及びその類縁化合物の合成中間体であるα−アミノケ
トン誘導体の合成方法について長期に亘り研究を重ねた
結果、後記一般式(I)で示される新規なα−ニトロケ
トン誘導体がこれらの化合物の合成に有用であることを
見い出し本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の第一は、一般式(I):
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素原子又は低級アルキル基を表す。)で示されるα−ニ
トロケトン誘導体である。また、本発明の第二は、一般
式(II):
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R1 は水素原子又は低級アルキル
基を表す。)で示されるイミダゾール誘導体と、一般式
(III): R2 CH2 NO2 (III) (式中、R2 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
で示されるニトロアルカンのアルカリ金属塩又はアルカ
リ土類金属塩とを反応させることを特徴とする前記一般
式(I)で示されるα−ニトロケトン誘導体の製造方法
である。
【0015】前記一般式(I)、(II)、 (III)におい
て、R1 、R2 で表される基のうち低級アルキル基とは
炭素数1〜6のアルキル基をいい、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基が例示できる。一般式(II)で示される
イミダゾール誘導体は、Angew. Chem. internat. Edit.
第1巻、第351頁(1962年)に記載されているよ
うに、対応するカルボン酸塩化物とイミダゾールとの反
応、又は対応するカルボン酸とN,N−カルボニルジイ
ミダゾールとの反応で容易に合成することができる。
【0016】一般式 (III)で示されるニトロアルカンの
アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、リチ
ウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、
カルシウム塩などが例示できる。これらの塩は、ニトロ
アルカン (III)と前記のアルカリ金属、アルカリ土類金
属の水素化物又はアルコキシド、例えばメトキシド、エ
トキシド、n−プロポキシド、イソプロポキシド、n−
ブトキシド、イソブトキシド、sec-ブトキシド、t−ブ
トキシドなどとから容易に調製することができる。
【0017】イミダゾール誘導体(II)とニトロアルカ
ン (III)のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩との
反応は、普通は溶媒の存在下に行われる。溶媒は反応に
不活性なものであればいずれでも使用できる。通常使用
される溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,2−ジエトキシエタン、1,
2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドンなどのアミド類、及びジメチルスルホキシドなど、
好ましくはテトラヒドロフランを例示することができ
る。また、ニトロアルカン (III)を溶媒を兼ねて使用す
ることもできる。
【0018】本反応を行うに際しては、イミダゾール誘
導体(II)に対してニトロアルカン(III)のアルカリ金
属塩又はアルカリ土類金属塩は通常0.1〜50倍モ
ル、好ましくは0.5〜5倍モル、溶媒は通常1〜10
0重量倍、好ましくは5〜30重量倍の量で使用する。
反応は通常−20℃〜+150℃、好ましくは0℃〜+
100℃で、通常1分〜100時間、好ましくは1時間
〜30時間行う。反応終了後、反応混合物は常法に従っ
て処理しα−ニトロケトン誘導体(I)を得る。
【0019】α−ニトロケトン誘導体(I)は種々の貴
金属触媒を用いた通常の方法で水素添加することができ
α−アミノケトン誘導体(IV)が得られる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定され
るものではない。 (実施例1)t−ブトキシナトリウム0.56g(5.
81ミリモル)をテトラヒドロフラン5mlに加え、ニト
ロメタン(一般式 (III)、R2 =H)1.26ml(2
3.2ミリモル)を滴下した。これに、イミダゾール誘
導体(一般式(II)、R1 =C 2 5 )1.23g
(5.53ミリモル)をテトラヒドロフラン12.5m
lに溶かした溶液を加え、12.5時間加熱還流した。
冷却後、トルエンを加え、テトラヒドロフランを減圧留
去し、次に、水を加えて抽出した。水層を氷冷下塩酸酸
性とし、酢酸エチルで3回(計40ml)抽出した。有機
層に無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウムを順次
加え乾燥し、乾燥剤を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:
ヘキサン/アセトン=2/1)で精製し、下記構造のα
−ニトロケトン0.82gを得た(収率68.9%)。
【0021】生成物はイソプロパノールから再結晶する
ことができる。
【0022】
【化7】
【0023】(物性データ)1 H−NMR(CDCl3 ) δ(ppm):1.06
(3H,t,J=7.2Hz)、1.2〜2.0(2H,
m)、2.4〜2.8(3H,m)、2.9〜3.3
(1H,m)、4.01(1H,dd,J1 =9.9H
z,J2 =2.7Hz)、4.36(1H,dd,J1 =
9.9Hz,J2 =5.47Hz)、5.35(2H,s) 質量分析(フィールドディソープション(FD)法)
m/e=215
【0024】
【発明の効果】ピロカルピン及びその類縁化合物の合成
中間体であるα−アミノケトン誘導体の製造には大量合
成が困難なアセトアミドマロン酸ジ−t−ブチルエステ
ルの使用が必要とされていたが、本発明によれば、アセ
トアミドマロン酸ジ−t−ブチルエステルを使用するこ
となく該α−アミノケトン誘導体の合成が可能となる新
規α−ニトロケトン誘導体が提供される。
【0025】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子又は低
    級アルキル基を表す。)で示されるα−ニトロケトン誘
    導体。
  2. 【請求項2】 一般式(II): 【化2】 (式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
    で示されるイミダゾール誘導体と、一般式 (III): R2 CH2 NO2 (III) (式中、R2 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
    で示されるニトロアルカンのアルカリ金属塩又はアルカ
    リ土類金属塩とを反応させることを特徴とする請求項1
    記載の一般式(I)で示されるα−ニトロケトン誘導体
    の製造方法。
JP31911392A 1992-11-27 1992-11-27 α−ニトロケトン誘導体及びその製造方法 Pending JPH06157495A (ja)

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