JPH06154842A - 熱間押出方法 - Google Patents

熱間押出方法

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JPH06154842A
JPH06154842A JP31471692A JP31471692A JPH06154842A JP H06154842 A JPH06154842 A JP H06154842A JP 31471692 A JP31471692 A JP 31471692A JP 31471692 A JP31471692 A JP 31471692A JP H06154842 A JPH06154842 A JP H06154842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
billet
extrusion
container
force
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP31471692A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunetoshi Takahashi
常利 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPH06154842A publication Critical patent/JPH06154842A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱間押出において、予めガラスシェルをコン
テナ内に装着し引き続き加熱ビレットを該シェル内側に
挿入して、ビレットの熱で該シェルを溶融することによ
り、コンテナとビレット間に厚膜潤滑ガラス層を介在し
て押出力の低減方法を提供するものである。 【構成】 ガラス潤滑を適用する熱間押出において、あ
らかじめガラスシェルをコンテナ内に挿入し、引続いて
前記ガラスシェルの内側に加熱したビレットを挿入し、
ビレットの持つ熱でガラスを溶融することによってコン
テナとビレット間に多量の溶融ガラスを介在させて熱間
押出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属素材の熱間押出方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間押出加工法は1回の加工率が大きく
且つ、ダイスの交換のみで、種々の断面形状の長尺製品
が得られるという利点を有していると共に、圧縮加工で
あるため、変形能が小さい材料も表面欠陥なしで所望の
断面形状が得られることから、多種類の断面形状の金属
加工法として広く採用されている。しかし、素材を密閉
された容器内に挿入し、素材の後端部を前方に押すため
に必要な押す力の設備能力により、素材断面積や押出製
品断面積が制約を受ける。従って、後方からの押出力、
換言すれば熱間押出装置の押出力量(以後力量と称す
る)で、製造可能範囲は決まってくる。
【0003】押出加工における押出力は、理想変形加工
力、ダイス入口および出口における剪断加工力、ダイス
との摩擦力およびコンテナとの摩擦力からなる。この中
で、理想変形加工力は加工前後の素材の断面積比および
変形抵抗にのみ依存するため加工度と加工温度によって
決まる。剪断加工力はダイス入口角度に影響をうける。
ガラス潤滑押出においてはダイスとビレット間にはミリ
メートル単位の厚さのガラス粉末層が介在する。ガラス
粉末層がビレットと接触する部分にはガラスの溶融層が
存在しており、接触部から離れるにつれてガラスの粘度
は高くなっていると推定されている。従って、ビレット
とダイスの接触部における潤滑状態は、流体層とそれを
保持する軟化層と更に両層を支える未軟化層とから成っ
ているため流体潤滑状態であると推定される。このこと
から、ダイスとの摩擦力を更に低減することは極めて困
難であると言える。
【0004】一方、コンテナとの摩擦力について見る
に、ガラス潤滑押出ではビレットとコンテナ間の潤滑に
もガラスを適用してはいるものの、潤滑剤の膜厚はダイ
ス潤滑用に比較すれば非常に小さいと考えられる。なぜ
ならば、コンテナ潤滑ガラスは、それが撒かれた傾斜坂
上をビレットが回転移動することによりビレット側面に
溶融付着してコンテナ内へ持ち込まれる程度のためであ
る。更に、押出加工における工具へかかる面圧力は非常
に高く60〜120Kgf/mm2 に達することを考え合わせ
れば、コンテナとビレット間の潤滑状態は境界潤滑に近
いと考えられる。従って、ガラス潤滑押出においては、
コンテナとの摩擦力の低減は現状潤滑方式に代わる流体
潤滑方式が実現できれば可能となるはずである。因み
に、完全流体潤滑である静水圧押出法とガラス潤滑押出
法での押出力の比較では、静水圧押出法の方が20%低
く、この差はビレットとコンテナとの摩擦力の差に起因
すると言われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】熱間押出装置の押出力
量が決まった場合には、押出可能範囲を広げるために
は、押出加工力を低減する必要がある。本発明は、熱間
押出加工においてビレットとコンテナ間摩擦力低減によ
り押出加工力を低減して所定の力量を有する押出装置に
おける製造可能範囲を拡大しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は押出
加工において、あらかじめガラスシェルをコンテナ内に
挿入し、引続いて前記ガラスシェルの内側に加熱したビ
レットを挿入し、ビレットの持つ熱によりガラスを溶融
することによりビレットとコンテナの間にガラスの厚い
膜を得ることにより押出力を低減しようとするものであ
る。
【0007】
【実施例】以下、実施例について説明する。本発明法
(以下ガラスシェル押出法と称す)の概略を図1に示
す。ガラスシェル1はバインダーとして有機系フェノー
ルレジンを使用して低粘度ガラス粉末を円筒に成形した
もの、または厚さ0.9mm,外径74.5mm(コンテナ
内径:75.0mm)の軟鋼板製の円筒の内面上に、水ガ
ラスをバインダーとしてガラスクロス(SiO2 −Al
2 3 −B2 3 系ガラスを織ったもの)を貼り付け
て、その内側に低粘度コンテナ潤滑用のガラス粉末をま
ぶしたものである。このガラスシェル1を前もって15
0〜450℃に加熱してあるコンテナ2内にセットす
る。
【0008】本法において押出力低減効果を得るための
シェル用ガラスの適正粘度範囲を調べた。使用したガラ
ス,,の温度・粘度曲線を図2に示す。各ガラス
の1000ポアズとなる温度はそれぞれ540,63
0,770℃であった。これらのガラス粉末を上記方法
にて円筒に成形(外径71.5mm,肉厚1mm)して内径
72mmのコンテナ2へ挿入しておき、1200℃に加熱
した直径71mmのSUS304ビレット3をその中に装
入して熱押した。比較例としてガラスシェルを適用しな
いで本発明例と同温度,同サイズのビレットを通常押出
した。この時のコンテナ温度は150℃,押出速度(ラ
ム速度)は70mm/sec であった。その結果を粘度が1
000ポアズとなる温度で通常押出に対する押出力低減
率で整理して図3に示す。
【0009】ガラス1,2では10%以上の押出力低減
率が得られたが、ガラス3では押出力低減効果が小さ
い。この図から押出力低減効果を得るためには、粘度が
1000ポアズとなる温度が700℃未満のガラスが望
ましい。またガラスシェルの厚さは1mmあれば十分であ
る。また、コンテナ温度は高いほどビレットからの抜熱
が小さくなるので、シェルガラスの溶融を迅速化する効
果があると考えられる。
【0010】次に、軟鋼板製の円筒の内面上に、水ガラ
スをバインダーとしてガラスクロスを貼り付けて、その
内側に低粘度ガラス(ガラス1)粉末をまぶしたガラス
シェル押出の実施例を示す。1200℃に加熱された6
6mmφ×150mmLのS350ビレットをガラスシェル
内に挿入して押出した。比較例として、通常押出は同寸
法のビレットを内径72mmφのコンテナにより熱間押出
した。押出速度は70mm/secであった。ガラスシェル押
出法による押出実験結果を、Siebelの式(P=K・Al
nR ここでP:押出力 A:ビレット断面積 R:押
出比 K:押出変形抵抗(含摩擦抵抗,剪断変形抵
抗))から逆算した押出変形抵抗で図4に、通常押出に
対するガラスシェル押出法の押出力低減率をそれぞれ図
5に示す。
【0011】トップピーク部押出変形抵抗(KT )と定
常部押出変形抵抗(KS )について見ると、通常押出で
T =13.7Kgf/mm2 ,12.7Kgf/mm2 およびKS
=11.0Kgf/mm2 ,10.6Kgf/mm2 であるのに対し
てガラスシェル法ではKT =12.2Kgf/mm2 ,10.
7Kgf/mm2 およびKS =9.5Kgf/mm2 ,9.3Kgf/mm
2 となり押出力低減効果がみられる。また、押出力低減
はKT ,KS 共に約13%に達した。
【0012】以上の2実施例から判るように、ガラスシ
ェルの構造には関係なくガラス1の適用で押出力又は押
出変形抵抗の低減率は約13%が得られガラスシェルの
構造の影響は殆どないことも判った。
【0013】次に、両法の押出力曲線の比較を図6に示
す。通常押出では、コンテナによるビレットボトム側の
抜熱が大きいために押出後半で押出力の増加傾向が見ら
れるが、ガラスシェル法では厚膜ガラスの断熱効果によ
りビレットボトム側の温度降下が生じにくいために押出
後半における押出力の増加傾向は大きく緩和される。押
出の際にはコンテナをあらかじめ加熱しておき、ガラス
シェルも予熱しておく方が迅速溶融に対して望ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明により、押出機の押出力量をアッ
プすることなく押出可能範囲が拡大するために、従来法
では押出不可能なスケジュールも可能となる。従って、
ユーザーの要望に応えうる範囲も拡がるために、産業界
に多大なメリットを与えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明法を説明するためのガラスシェ
ル押出法の概略図、(b)はガラスシェルの正面図であ
る。
【図2】ガラスの粘度・温度曲線図である。
【図3】ガラスの粘度が1000ポアズとなる温度と通
常押出法に対する押出力低減率との関係を示す図であ
る。
【図4】通常押出法とガラスシェル押出法との押出変形
抵抗の比較を示す図である。
【図5】ガラスシェル押出法による変形抵抗低減率を示
す図である。
【図6】通常押出法とガラスシェル押出法との押出力曲
線の比較を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラスシェル 2 コンテナ 3 ビレット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめガラスシェルをコンテナ内に
    挿入し、引続いて前記ガラスシェルの内側に加熱したビ
    レットを挿入し、ビレットの持つ熱でガラスを溶融する
    ことによってコンテナとビレット間に多量の溶融ガラス
    を介在させて熱間押出を行うことを特徴とする熱間押出
    方法。
JP31471692A 1992-11-25 1992-11-25 熱間押出方法 Withdrawn JPH06154842A (ja)

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JPH06154842A true JPH06154842A (ja) 1994-06-03

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102430694A (zh) * 2011-11-15 2012-05-02 洛阳秦汉冷锻有限公司 一种铝合金压气缸毛坯的挤压工艺
US10207312B2 (en) 2010-06-14 2019-02-19 Ati Properties Llc Lubrication processes for enhanced forgeability
US11059089B2 (en) 2010-02-05 2021-07-13 Ati Properties Llc Systems and methods for processing alloy ingots

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