JPH06154656A - 液中懸濁物浮揚分離装置 - Google Patents

液中懸濁物浮揚分離装置

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JPH06154656A
JPH06154656A JP4335095A JP33509592A JPH06154656A JP H06154656 A JPH06154656 A JP H06154656A JP 4335095 A JP4335095 A JP 4335095A JP 33509592 A JP33509592 A JP 33509592A JP H06154656 A JPH06154656 A JP H06154656A
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porous
pipe
gas
bubbles
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Hirobumi Onari
博文 大成
Mitsuo Morimoto
光雄 森元
Masao Suzuki
眞夫 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液中の懸濁物を懸濁媒体から分離せしめるた
めの、微細な空気、窒素ガス等のガス気泡を発生、供給
し得るガス気泡供給器を備えた分離効率の高い液中懸濁
物浮揚分離装置の提供。 【構成】 液中懸濁物浮揚分離装置において、ガス気泡
供給器として、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
ガス吸込液体移送管をガス雰囲気内に露出して設けてな
る吸込式ガス気泡供給器を装備せしめる。吸込式ガス気
泡供給器の構成は、ガス気泡供給器の中側に多孔質のガ
ス吸込液体移送管を配設したもの、ガス吸込液体移送管
の中側に多孔質の吸込式ガス気泡供給管を配設したも
の、あるいは多孔質のガス吸込液体移送管に管体状又は
筺体状のガス供給室を周設してなるものが提案される。
ガス吸込液体としては水等の懸濁媒体の他に目的とする
分離物を含む懸濁液体を用いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液中に懸濁状態で存在
する固体、非溶解性液体又は/及び錯体を含むイオン類
等の物体・物質と、これらと相互作用するガス気泡とを
接触せしめて、これら物体・物質に懸濁媒体からの分離
作用を進行せしめるための液中懸濁物浮揚分離装置に関
し、特に懸濁媒体液に微細な空気、窒素ガス等のガス気
泡を混合・供給し得るガス気泡供給器を備えた液中懸濁
物浮揚分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】鉱業分
野において、細粒状鉱物の分離回収に広く利用されてい
る手段の一つとして泡沫浮遊選鉱法(略して浮遊選鉱法
ないしは浮選法とも称される)がある。表面活性(親油
性=疎水性)を帯びた細粒状対象鉱物を、液中で微細な
気泡によって接触捕捉し、それを浮揚せしめて分離を図
る技術である。歴史的には最も経済的な鉱物分離回収法
として発達してきたが、最近は製紙産業その他の分野で
普及と利用が盛んになってきている。このように気泡な
いしはその集合状態である泡沫を分離力の因子とする分
離手段においては、気泡の発生・調製が第一に重要な要
因であり、従来から各種の研究開発が重ねられている。
このような分離装置における空気、窒素等のガス気泡の
供給手段としては、気体−懸濁液接触槽中に埋没配置さ
れた管状や板状のガス気泡供給器の多数の細孔からガス
を当該液中に加圧して噴き出すことによってガス気泡を
細分化して供給する方式や、懸濁媒体液の入った容器の
下層部からガス気泡を噴出供給してその浮力により液中
を上昇させる途中で、気体−懸濁液の接触反応を惹起さ
せる方式、あるいは気体−懸濁液接触槽内に回転する撹
拌装置を設け該槽内に導入された気体を細分化せしめて
気泡化して供給する機械的撹拌方式、あるいは懸濁媒体
液中にガス成分を予め加圧溶解せしめた後常圧の気体−
懸濁液接触槽反応装置内に導入し減圧に伴って溶解した
るガスが気泡として析出する現象を利用する加圧法ない
しは常圧の懸濁媒体液を減圧したる気体−懸濁液接触反
応装置内に導入しその減圧に伴って、溶解したるガスが
気泡として析出する現象を利用する減圧法(あるいは真
空法と称することもある)ないしはこれらを組み合わせ
る等の方法がある。
【0003】そして、これらの機能を有するガス気泡供
給法を用いる場合は、基本的にはガスの送給量やそれぞ
れのガス気泡供給器の設置個数、回転数その他の運転条
件等によって必要な調節が行われている。しかし、省エ
ネルギー型の液中懸濁物浮揚分離を目的とする高性能装
置の開発のためには、特に微細なガス気泡を多量に発生
させ、さらにはその気泡の発生量・供給量の制御が可能
であることが必要である。
【0004】すなわち、上記の方式では下記のさまざま
な欠点があった。例えば、噴き出し方式ではいかに微細
な細孔を設けても、気泡が細孔から噴出する際の気泡の
界面張力によって、結果的には数mm程度の径を有する
大きな気泡が発生してしまい、それよりも小さな気泡を
発生させることが不可能であるという欠点を有してい
た。またこのような方式の欠点として、管状や板状のガ
ス気泡供給器の多数の細孔がその長時間運転に伴って目
づまりを発生する問題やそれに伴う動力費の増大の問題
が存在した。
【0005】さらに機械的撹拌方式では作られる気泡の
径は小さくとも数mm程度にしかならず、回転数を高く
して撹拌力を増しても発生する気泡の寸法をmm単位以
下にすることは困難であり、さらには動力消費量が著し
く増大するとういう欠点も避けられない。加圧法ないし
は減圧法においては比較的小さな気泡を発生せしめるこ
とが可能ではあるが、大きな加圧エネルギーないしは大
きな減圧エネルギーすなわち高い動力消費量が必要であ
り、かつ加圧、減圧装置を必要とする。従って、これら
の方法は経済的な制約を受け普及しがたいという難点を
有する。
【0006】以上のような欠点や問題点をもつ従来の液
中懸濁物浮揚分離装置においては、気泡の生成量が少な
くかつ気泡径が大きいためもあって気泡の懸濁媒体液中
での滞留時間が短くなり、懸濁媒体液中へのガス気泡の
取り込み量の増大が期待できなかった。さらには、気泡
の径と発生量及び供給量を容易に制御することができな
いことから、気体−懸濁液接触反応が効率的に実施でき
ない問題があった。
【0007】すなわち、上述したようなガス気泡供給器
の場合、次のような問題を有する。 .気泡の径が1mm以下で数10μm以下程度までの
微細気泡を大量にしかも均一に発生させることができ
ず、気体−懸濁液の接触反応の飛躍的促進が達成できな
い。 .上記の気泡の径、分布、発生量及び供給量を必要
に応じて機械的に容易に制御することができない。 .撹拌装置無しでは、接触反応装置内に必要な気泡の
形成や撹拌作用をもたらすことができない。 .気泡を液中に噴き出す方式の場合は懸濁液体中に設
けた気泡発生部の細孔において懸濁物による目づまりが
発生し、気泡と発生量及び供給量の減少ならびにを圧力
損失が増大する。このため長期連続運転が困難となり、
無駄な運転経費が発生することを避けられない。 .ガス気泡供給器に必要な加圧ガスを発生・供給せし
めるコンプレッサー装置等を含む装置形状が大型とな
り、設置上の制約が存在し小型化が難しい。 .ガス気泡の径、分布、発生量等の制御を行うことが
難しいので、接触反応槽内での撹拌やガス取り込み量の
調整等による接触反応の最適制御を行うことが困難であ
る。
【0008】.浮揚分離法の一つである浮遊選鉱法に
おいては微細に粉砕した鉱石を対象とすため、できるだ
け細かな気泡の発生が必要である。従来の技術ではこの
ような微粒子浮選に有効な微細気泡の調製は不可能であ
り、昨今における技術的課題となっている「微粒子浮
選」、特に数μm前後の粒子を対象とする場合には、従
来の浮選法の適用効果が著しく低下するという難点が認
められる。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは上
記従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、懸濁媒体液に微細なガス気泡を容易に供給できる省
エネルギー型ガス気泡供給器を備えた液中懸濁物浮揚分
離装置を開発した。
【0010】すなわち本発明は下記のとおりの液中懸濁
物浮揚分離装置である。第1の発明は、水頭差液流管路
の途中に設けた多孔質の液移送管をガス雰囲気内に露出
して設けてなる吸込式ガス気泡供給器を備えたことを特
徴とする液中懸濁物浮揚分離装置であり、第2の発明
は、ガス供給室の中側に配置した水頭差液流管路の途中
に多孔質の液移送管を設けてなる吸込式ガス気泡供給器
を備えたことを特徴とする液中懸濁物浮揚分離装置であ
り、第3の発明は、水頭差液流管路の途中に設けた液移
送管の中側に多孔質のガス気泡供給管を配設してなる吸
込式ガス気泡供給器を備えたことを特徴とする液中懸濁
物浮揚分離装置であり、第4の発明は、水頭差液流管路
の途中に設けた多孔質管の連通孔が不規則連通孔である
ことを特徴とする第1ないし3の発明のいずれかに記載
の液中懸濁物浮揚分離装置であり、第5の発明は、水頭
差液流管路の途中に設けた多孔質の液移送管又は/及び
多孔質のガス気泡供給管が、多孔質セラミック管である
ことを特徴とする第1ないし4の発明のいずれかに記載
の液中懸濁物浮揚分離装置である。
【0011】第6の発明は、水頭差液流管路の途中に設
けた多孔質の液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給
管が多孔質金属管であることを特徴とする第1ないし4
の発明のいずれかに記載の液中懸濁物浮揚分離装置であ
り、第7の発明は、水頭差液流管路の途中に設けた多孔
質の液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管の連通
孔の孔径が500μm以下であることを特徴とする第1
ないし6の発明のいずれかに記載の液中懸濁物浮揚分離
装置であり、第8の発明は、水頭差液流管路の途中に設
けた多孔質の液供給管に管体状又は筐体状のガス供給室
を周設してなることを特徴とする第2、又は4ないし7
の発明のいずれかに記載する液中懸濁物浮揚分離装置で
ある。そして、上記の発明において、水頭差液流管路の
途中に設けた多孔質のガス気泡供給管又は/及び多孔質
の液移送管は、縦置き型又は横置き型あるいは斜方置き
型であってよく、また、水頭差液流管路の途中に設けた
多孔質の液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管を
サイフォン配置としてもよい。さらに、水頭差液流管路
の途中に設けた多孔質のガス気泡供給管又は/及び多孔
質の液移送管は、横置き型又は斜方置き型の漸縮管であ
ってもよく、その場合は、横置き型又は斜方置き型の漸
縮管の最大負圧又は最小正圧発生部位に多孔質管を配設
することが好ましい。そしてまた、縦型の多孔質の液移
送管が、漸拡管であることも好ましく、その場合は、縦
型の漸拡管よりなる液移送管の上部の最大負圧発生部位
に多孔質管を配設してなるものが好ましい。
【0012】
【作用】以上の発明においては、第1にセラミックスを
はじめとする不規則多孔質管を用いるガスの吸込・供給
システムでは、吸込方式の方が噴き出し方式よりもかな
り小さい圧力損失となる。これは管の外周壁面の表面積
は、管厚の存在により内周壁面の表面積よりも常に大で
あることに起因するものであり、したがって、水頭差液
流管路の途中に設けた多孔質管を用いる本発明の吸込方
式によれば、液の中への微細ガス気泡発生効率が飛躍的
に向上することとなる。
【0013】第2に、従来の噴出し方式ではセラミック
ス製等の不規則多孔質管の細孔の径をμm以下程度に小
さくしてもそこから発生する気泡の径は平均的に数mm
ほどに大きくなってしまったが、本発明に係る水頭差液
流管路の途中に設けた吸込式のガス気泡供給器によれば
発生する気泡の平均径を数100μm〜数10μmに微
細化することができる。第3に、このように調製された
微細気泡は従来サイズの気泡では捕捉できなかった微細
粒子を接触捕捉することができるようになる。すなわ
ち、懸濁物体と微細ガス気泡との接触面積を従来方式の
10〜100倍程度に高めることができ、さらに気泡の
滞留時間を10〜100倍程度に増長することができ
る。これによって接触反応液中に懸濁状態で存在する固
体、非溶解性液体又は/及び錯体を含むイオン類等の物
体・物質と接触反応する微細ガス気泡との接触確率を従
来方式の10〜10000倍程度に高めることができ
る。この結果、微細粒子の捕捉効率すなはち分離回収効
率を大きく向上せしめることができる。
【0014】第4に、水頭差液流管路の途中に設けた多
孔質管の液移送管に送り込むガスの圧力を制御すること
によって、液の流量を変化させない状態でそのガス吸込
量を調整して気泡発生量を制御することが可能となり、
接触反応の高効率化が達成できる。第5に、水頭差液流
管路の途中に設けた多孔質管からのガスの吸込に必要な
圧力エネルギーは、本多孔質管の圧力損失水頭を上回れ
ばよく、きわめて小さい圧力エネルギーで足りる。通
常、増水頭差で50cm程度以上で足りる。第6に、水
頭差液流管路の途中に設けた多孔質管の内壁近くには外
部ガスが均一に吸込まれることに伴い、その壁に垂直に
管の中央に向かおうとする流れが形成される。この流れ
は、内壁に付着しようとする物質を剥がす方向に作用す
ることから、結果的に本多孔質管の目づまりの形成を起
こり難くする。たとえ、万が一目づまりが発生してもそ
の回復には本多孔質管内外の圧力差を逆転させる方式を
加えることによって、いわゆる「逆洗浄」が可能とな
る。
【0015】第7に、従来の装置においてはコンプレッ
サーやブロアー等の圧縮・加圧ガス供給装置ないしは機
械的撹拌装置を必要としたが、本発明によれば吸込式で
あるため、そうした装置を不要とすることができる。ま
た、水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の液供給管部
はユニット化が容易であり、例えば.移送管の両端部
にジョイントを取り付けることによって、あるいは.
透明プラスチック製のガス供給用筐体に多孔質の液供給
管を貫通して取り付け、かつ筐体の貫通孔部と移送管と
の接触部を接着・封止することによって、ユニット体を
製作することができる。そして前記.のユニット体に
おいては、内部の多孔質管が特にセラミック製である場
合には、外部の筐体をプラスチック、金属等の機械的強
度の高い材料で構成すれば補強部材としても機能させ得
るため、多孔質セラミック管の破損を阻止することがで
きる。水頭差液流管路の途中に設ける多孔質管の素材と
しては、多孔質セラミックのほか、多孔質金属、多孔質
プラスチック等適宜多孔質材料を用いることができる
が、いずれにしても多孔質部の細孔は、連通孔となって
いることが必要である。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例のいくつかを図面に
基づいて説明する。図1は、本発明に係る水頭差液流管
路の途中に設けた吸込式ガス気泡供給器を備えた液中懸
濁物浮揚分離装置の概説全体構成図を示す。図1の例に
おいて、分離対象物として銅鉱石を採用した。同図にお
いて分離対象物のAが「黄銅鉱」に相当し、Bは該鉱石
の母体を形成する「岩石部分」である。この黄銅鉱部分
を岩石部分から経済的に分離・回収して製錬に供する目
的で、工業的に「浮遊選鉱法」が実施されるのである。
本例においては、まず0.1mm程度以下に微粉砕した
銅鉱石を懸濁媒体である「水」とともに混合装置20に
導入した。この場合の水と鉱石の重量比は1対0.25
に選んだ。なおこの該混合比は1対4ないし1対0.1
程度の範囲が望ましい。ついで分離対象物の表面状態を
気泡接触の適否に応じて親油化又は親水化せしめるため
の薬剤(界面活性剤、pH調節剤その他の補助薬剤等)
を混合装置20に添加し20分間撹拌した後、分離装置
21に送り黄銅鉱の浮揚分離操作を行った。
【0017】次に、図2は分離装置21の要部構造図を
平面図として示したものであり、図2のX−X’視中央
縦断面図を図3に示す。図3において、1はセラミック
ス製多孔質管のガス気泡供給管、11はガス吸込液体の
貯液タンク、22は分離カラム、23は懸濁液体供給
管、24は洗浄水供給装置、25は泡沫層、26は泡沫
排出樋、27は整流装置、28は底部排出管、29は底
部排出管バルブ、30はガス気泡供給器、31は微細ガ
ス気泡キャリア移送管、32はキャリア移送管バルブで
ある。図3において、表面を疎水性(水を弾く状態をい
うが、親気性又は親油性とも表現する)に変化せしめた
黄銅鉱粒子ならびに表面が親水性(水に濡れやすい状
態)のままの岩石粒子を含有する懸濁液体を混合装置2
0から懸濁液体供給管23を通して分離カラム22に導
入し、同時に水頭差液流管路の途中に設けた吸込式ガス
気泡供給器30から発生せしめた微細ガス気泡を微細ガ
ス気泡キャリア移送管31を通して分離カラム22に導
入した。なお、本図において微細ガス気泡キャリア移送
管31の内部ならびに分離カラム22の内部の黒い点が
微細ガス気泡を示すものとする。本分離カラム内におい
て疎水性の表面を持つ黄銅鉱粒子は微細気泡と接触して
捕捉され、微細気泡に伴われて懸濁液体中を上昇する。
分離カラム22の上端に近ずいたこれらの気泡群は気泡
が3次元的に連続するいわゆる泡沫層25を形成する。
【0018】分離すべき黄銅鉱粒子Aを捕捉した泡沫層
中において、洗浄水供給装置24を通して洗浄用液体を
散布して泡沫層の一部を潰し、その中に迷いこんだ岩石
粒子を泡沫層から懸濁液体中に戻す。これによってでき
るだけ黄銅鉱粒子分離物の純度を高める。泡沫層は分離
カラム22の上端部から溢流して泡沫排出樋26に集ま
り、かくして黄銅鉱粒子Aが系外へ取り出される。な
お、分離状態や分離目的に応じてこの洗浄を省略する場
合もある。表面が親水性の岩石粒子Bは気泡に接触して
もほとんど捕捉されることなく分離カラム中を沈下す
る。普通は分離カラム22の中の懸濁液体は下向きの流
れを形成せしめておく。分離カラム22の下端に到達し
た岩石粒子Bは底部排出管28を通って系外に取り出さ
れる。
【0019】第一の実施例として、1.2重量%の銅分
を示す黄銅鉱鉱石(世界的に見て現在稼動中の鉱山の銅
分含有率=品位は数%から0.5%程度の範囲である)
に対して、界面活性剤としてジチオ炭酸o−エチルナト
リウムC25OCSSNaを使用した場合、その銅分の
92%を回収する結果を得た。鉱石粒子を含む懸濁液体
のpHは自然pHのままとした。なお懸濁液体のpHが
中性から酸性側又はアルカリ性側に大幅に偏っている場
合にはpH調節剤を添加して中性又はpH=4〜10程
度の範囲内に調節することが望ましい。比較例として従
来の機械撹拌式浮遊選鉱試験機を用いた場合の銅分回収
率は88%に過ぎなかった。相対的な回収率向上の割合
は約5%に及び、鉱業技術上では顕著な成果であると認
められる。
【0020】本分離装置の効率すなわち単位時間内に系
外に導出される分離対象物の重量又は質量は、本分離装
置内に導入される微細ガス気泡の気泡径と気泡数を制御
することによって可能となる。このガス気泡の気泡径は
図2の水頭差液流管路の途中に設けた吸込式ガス気泡供
給器30に設置する多孔質管1の細孔径を変えることに
よって主として制御され、さらに気泡数は多孔質管の設
置管数を増減することによって又は/及び吸い込みの負
圧すなわち水頭差又は/及び多孔質管内を流れるガス吸
込液体の流量を変えることによって制御される。多孔質
管の設置管数は図3の例示のように水頭差液流管路の途
中に設けた吸込式ガス気泡供給器30の個数を、機械的
配置が可能な限り複数に増やすことで可能である。さら
に水頭差液流管路の途中に設けた吸込式ガス気泡供給器
に設置する多孔質管1の管数を1個又は複数個に増やす
ことで可能である。水頭差液流管路の途中に設けた吸込
式ガス気泡供給器30に設置した複数の多孔質管1は、
その下端を多孔質管の個数と等しいか又は少ない個数の
流送管に連結して微細ガス気泡キャリア供給管31を形
成することができる。
【0021】分離カラム22に対する微細ガス気泡キャ
リア移送管31の連結位置は懸濁液体供給管23より低
い位置であり、形成される泡沫層より低い位置であるこ
とが望ましい。図2においては微細ガス気泡の導入位置
を分離カラム22のほぼ中央、底部ならびにその中間位
置の3箇所として例示したが、分離状態や分離目的に応
じて、上に述べた条件を満たす範囲内で任意の位置と個
数を選択することができる。微細ガス気泡キャリア移送
管31に設けたキャリア移送管バルブ32によってガス
気泡キャリア液体の流量を0〜100%の範囲で調節す
ることができる。なお、分離カラム内への、微細ガス気
泡移送管の挿入位置は分離カラム22の半径方向上の任
意の位置としてよい。必要に応じて図3の例示のよう
に、分離カラム22内の微細ガス気泡移送管挿入位置に
整流装置27を設け無用の乱流の発生を制約し、分離状
態の促進を図ることも望ましい。このように、ガス気泡
の上昇を利用して対象物の分離を図る場合には図1の概
説全体概念構成図に示すように、混合装置等を用いて分
離対象物の表面を界面活性剤等の働きによって親気状態
又は親水状態にする必要がある。このような親気化の反
応又は親水化の反応速度が早い場合には混合装置等を省
略しても良い。
【0022】次に、ガス吸込用液体として分離対象物を
含有する懸濁液体を用いる例を紹介する。すなわち、図
4は、第二の実施例の装置の中央縦断面図である。本発
明に係る液中懸濁物浮揚分離装置において吸込式ガス気
泡供給器30の内部に設けたガス吸込用の多孔質管中を
流れるガス吸込用液体として、混合装置20において調
整された分離対象物を含有する懸濁液体を用いるシステ
ムである。この場合には懸濁液体がガス気泡キャリアを
兼ねることになる。この方式を採用すると分離カラム2
2の中には系外から懸濁媒体液以外の液体の流入が発生
せず、管内の液体流速や懸濁液体の物質濃度等の変化が
避けられる。なお該図においては、複数の微細気泡キャ
リア移送管を一組に合体せしめた後、分離カラムに接続
する方式を例示している。
【0023】先に述べた図3の実施例において、分離カ
ラム22に導入する微細ガス気泡の気泡径又は/及び気
泡個数を制御する目的でガス吸込液体の流量を変える場
合、微細ガス気泡キャリアーの流量がそのまま変動す
る。この結果必然的に分離カラム22に流入する液体流
量が変動するので、底部排出管28を流れる懸濁液体の
流量を底部排出管バルブ29によって調節して分離カラ
ム22の上端から懸濁液体が溢流しないようにする必要
がある。しかしながらこのような調節に努めても、管内
の液体流速や懸濁液体の物質濃度等が変動する結果、泡
沫層の厚さ、その上端位置、さらには溢流する泡沫の流
量等が変動することを避けられず、これらの状態すなわ
ち分離条件を一定に維持することは困難である。
【0024】しかるに図4の実施例においてはガス吸込
液体ならびに微細ガス気泡キャリアとして分離対象物を
含有する懸濁液体を用いるので、分離カラム22内の分
離条件の変動を避ける効果が得られると共にそれを一定
に維持することが容易になる。分離カラム内の懸濁液体
の物質濃度は予め混合装置20において調節しておくこ
とが望ましい。分離効率の維持、向上にとって不可欠な
要件である「分離条件の定常化」がこの例示の方式によ
って達成される。
【0025】一組の分離装置21を使用しただけでは、
底部排出管28から排出される懸濁液体に岩石粒子Bの
ほかに回収対象の黄銅鉱粒子Aがなお残存する場合、す
なわち分離対象物の回収が不十分の場合は、この排出懸
濁液体を別に設けた分離装置に送って残留する黄銅鉱粒
子Aの回収を繰り返して行ないその完全回収を図ること
が望ましい。浮選工場操業においては、特にこの工程は
回収されずに残った対象物をきれいに掃除して集めると
いう意味合いから「清掃選別」と呼ばれる重要な工程で
ある。図4に示した装置はこの清掃選別を実施すること
が望ましい場合を考慮して開発された装置である。必要
に応じて複数回数(段数)の清掃選別を実施するが、各
々の清掃選別に当たって予め別個の混合装置20を組み
合わせて先に述べた各種薬剤を追加的に添加して粒子表
面の条件付与(すなわち黄銅鉱粒子Aを疎水化する又は
/及び岩石粒子を親水化する操作)を強化することが望
ましい場合もある。なお、導入される微細ガス気泡の個
数などを著しく増加させること必要となる場合を考慮し
て、図3と図4の方式を組み合わせたシステムが採用さ
れることも望ましい。
【0026】次に本発明の液中懸濁物浮揚分離装置にお
ける最も重要な構成部分の一つであるい吸込式ガス気泡
供給管について説明する。すなわち、図5の吸込式ガス
気泡供給管において、1はセラミックス製の多孔質管、
2はアクリル樹脂製のガス供給管、2’はフランジ、3
はガス導入口、4はガス吸込液体移送管、4’は下流の
微細ガス気泡キャリア移送管、4″はフランジ、5は締
着具(ボルト、ナット)、6はパッキンである。上記水
頭差液流管路の途中に設けた吸込式ガス気泡供給器を備
えた液中懸濁物浮揚分離装置においては、ガス気泡供給
器として多孔質管からなる吸込式ガス気泡供給管を使用
しているため、まず、通気管を用いる従来法のような多
大な圧力損失エネルギーを要しなく、そして、多孔質管
を通してガスを水中へ吸込む方式のために、通気管の場
合のような大直径の気泡が生じるのではなく、極めて微
小直径の気泡が発生する。したがって、ガス気泡の液中
への取り込み効率が非常に向上し、気泡と分離対象物と
の接触確率が増大し、その接触捕捉反応を高効率で実施
し得るものとなる。
【0027】多孔質管の細孔の孔径と発生微細気泡の径
との関連性は、実験の結果、図9に示すとおりであり、
すなわち発生微細気泡の直径の分布は、多孔質管の細孔
孔径の分布の約3倍となっている。ただし、図9の測定
条件は多孔質管の外径が13.5mm、内径が7mm、
長さが120mm、平均細孔径が22μmであり、吸込
式微細ガス気泡キャリア移送管内の流量は1.10 l
/sec.である。なお、この測定実験の結果、発生微
細気泡の直径は多孔質管平均細孔径の約2〜4倍である
ことが解った。
【0028】該縦置き型ガス気泡供給器は、各部材が分
解容易でしたがってその組立も容易であり、セラミック
ス製の多孔質管1の外径はアクリル樹脂製のガス供給管
2の最狭部内径とほぼ同一としておくことにより、両者
は滑動、挿入自在となり、組み立て、分解が容易とな
る。なお、本構成ではガス供給管2は多孔質管1を挟持
するごとく支持しており、セラミック製のごとき脆弱な
多孔質管を補強する補強部材としての作用も奏するもの
で有利である。該構成の縦置き型ガス気泡供給器は、こ
れを横に倒して横置き型となしてもよいが、その場合
は、上下流の圧力差によって形成される動水勾配線に対
して下流のガス気泡供給器が低い状態となすべきであ
る。また、漸縮管を用いればそのまま横置き型となして
使用することができる。
【0029】図6は、横置き型ガス気泡供給器の1実施
例の概略断面図である。該図において1はセラミックス
製の多孔質管、2はアクリル樹脂製のガス供給管、2’
はフランジ、3はガス導入口、4’は下流の微細ガス気
泡キャリア移送管、4”はフランジ、5は締着具(ボル
ト、ナット)、6はパッキン、7は上流のガス吸込液体
移送管でもある漸縮管である。同図において、ガス吸込
液体が上流の漸縮管7内を矢印方向から流れてくると、
漸縮管7の後部内壁面において負圧が最大となり多孔質
管1部において、ガス導入口からのガスが多孔質管壁を
通過して内部のガス吸込液体に微細気泡となって供給さ
れる。漸縮管7の絞り角度は、通常10〜30度程度が
好ましい。
【0030】図7は、縦置き型ガス気泡供給器の他の実
施例の概略断面図である。該図においては、多孔質管1
は漸拡管となっており、その拡張部に多孔質管1が取着
されている。本例方式によれば、ガス吸込液体移送管の
下方部直径が上方部のそれよりも大となっているため、
多孔質管の拡張部における吸引力はより増強されたもの
となる。同図において、ガス吸込液体が上方の貯液タン
ク11から落下して漸拡管8内に入って来ると、漸拡管
8の多孔質管1内壁面において負圧が大となり、ガス導
入口からのガスが多孔質管1壁を通過して内部の流動し
ているガス吸込液体に微細気泡となって供給される。
【0031】図8は、縦置き型ガス気泡供給器の他の実
施例の概略断面図である。該図においては、ガス吸込液
体供給管4の内側に、多孔質管1を備えた筒状のガス気
泡供給器9を内設してなるものである。本例方式によれ
ば、ガス気体が、ガス吸込液体移送管4を貫通してガス
気体供給器9内に連結された導気管10を経て、多孔質
管1の管壁外面から微細気泡となってガス吸込液体中に
吸引、供給される。
【0032】本発明は、上記提示例の金属鉱物の浮揚分
離装置に限らず、その他の気泡接触による各種固体・液
体の物理的分離方式の装置に適用することができる。例
えば、粘土鉱石中に含まれる金属鉱物又は/及び非金属
鉱物の分離、水媒体中に含まれる銅,カドミニウム等の
イオン類又は/及びこれらの錯体等の分離装置に適用で
きる。また、紙類等に塗布されたインクや塗料等の成分
を紙繊維部分から分離するいわゆる「脱墨」処理装置に
本発明を適用できる。このほか水に不溶性の鉱油・油脂
類又は/及び各種液状物に含有されるスカム類等の浮揚
分離装置にも適用できる。本発明の液中懸濁物浮揚分離
装置は微細気泡を生成せしめるので、特に数μm程度以
下の微細物又は/及び錯体を含むイオン類を分離対象と
する場合に、従来装置では到達できなかった高い分離回
収効率をもって適用することができる。
【0033】以上のように本発明においては多孔質管に
よる吸込方式を採用したので、セラミックス等多孔質管
よりガス気体を吸込むことにより、微細ガス気泡移送管
内に数100μmから数10μm以下程度の径を有する
微細でかつその分布が均一なガス気泡を生成させ得ると
ともに、その気泡量を制御することが可能となる。生成
気泡の気泡量を増大するには、ガス吸込液体移送管内の
負圧力を増大することにより、又はガス供給室内の気体
圧力を高めることによって行うこともでき、また気泡直
径を微小化するには、多孔質管の連通孔の孔径を縮小す
ることによって達成することができる。
【0034】
【発明の効果】以上実施例等で詳述したように、本発明
によれば浮揚分離技術において下記のごとき優れた作用
効果が発揮される。 (1).浮揚分離技術において重要な因子である気泡の
大きさを微細化できる顕著な技術的向上がもたらされ
る。すなわち本発明に係る吸込式のガス気泡供給器によ
れば、発生する気泡の平均径を数100μmから数10
μm以下に微細化することができる。これは従来の噴き
出し方式をはじめとする各種の方法の場合の発生気泡の
径が平均的に数mmほどであことに比べて著しく微小化
されたことが判る。このような微細ガス気泡は分離対象
物との接触確率すなわち接触頻度・回数や接触面積を飛
躍的に増大することができ、かつ本微細気泡の懸濁液体
中における滞留時間を著しく増長することができ、それ
らの結果、微細ガス気泡群中への分離対象物の捕捉取り
込み量を飛躍的に増量することができる。 (2).このような微細気泡の生成が可能となった結
果、従来装置では分離処理が困難であった数μm程度以
下の微細物又は/及び錯体を含むイオン類を分離対象と
して処理し、しかも高い分離回収効率を達成することが
可能である。すなわち本発明によって、浮揚分離技術の
適用範囲が大幅に拡大する。 (3).分離カラム内に導入される気泡の発生量は浮揚
分離装置にとって重要な因子であるが、本発明に係る浮
揚分離装置においては、気泡発生を司る吸込式のガス気
泡供給器の個数を必要に応じて増設して発生気泡発生量
を増加できるので、分離対象物とガス気泡との接着反応
の高効率化が容易に達成される。
【0035】(4).多孔質管のガス吸込液体移送管に
送り込むガス気体の圧力を制御することによって、ガス
吸込液体の流量を変化させない状態で、その気泡発生量
を調整させることができ、この気泡発生量を制御するこ
とによって分離対象物とガス気泡との接触反応の高効率
化が達成できる。 (5).多孔質管の内壁近くには外部ガスが均一に吸込
まれることに伴い、その壁に垂直に管の中央に向かおう
とする気液の流れが形成され、この流れが多孔質管内壁
に付着しようとする沈着物質等を剥がす方向に作用す
る。その結果、多孔質管の目づまりが起りにくくなる。
この目ずまり阻止作用が存在するので、ガス分離対象物
の分散した懸濁液体を吸込液体として利用することが可
能となり、分離カラム内の操作条件を一定に維持できる
という利点が生まれる。
【0036】(6).多孔質管からのガスの吸込に必要
な圧力エネルギーは、多孔質管の圧力損失水頭を上回れ
ばよく、きわめて小さい圧力エネルギーで足り、省エネ
ルギー運転が可能となる。 (7).本発明に係る吸込式のガス気泡供給器を備えた
浮揚分離装置においては、単に水頭差のみを確保すれば
微細気泡が調製され、従来方式のごときコンプレッサー
やブロアー等の圧縮ガス供給装置や気体を吸込さらにこ
れを砕くための撹拌装置等を必要としなく、所要動力の
点でも著しく省エネルギーが達成できて有利である。 (8).粘度の比較的高い懸濁液体を吸込液体として利
用する場合にも、吸込式のガス供給・微細気泡発生のメ
カニズムによって、微細気泡の生成が可能であり、本発
明に係る浮揚分離技術を高粘度懸濁液体に適用する道を
拓くという特徴を示す。
【0037】(9).多孔質のガス吸込液体供給管部は
ユニット化が容易であり、例えば透明プラスチック製の
ガス供給用筐体に多孔質のガス吸込液体供給管を貫通し
て取り付け、かつ筐体の貫通孔部と移送管との接触部を
接着・封止することによって、ユニット体を製作するこ
とができる。そして、内部の多孔質管が特にセラミック
製である場合には、外部の筐体をプラスチック、金属等
の機械的強度の高い材料で構成すれば補強部材としても
機能させることができるため、多孔質セラミック管の破
損を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水頭差液流管路の途中に設けた多
孔質の吸込式ガス気泡供給器を備えた液中懸濁物浮揚分
離装置の全体構成説明図。
【図2】水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の吸込式
ガス気泡供給管を備えた液中懸濁物浮揚分離装置の第一
の実施例の概略平面図。
【図3】水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の吸込式
ガス気泡供給管を備えた液中懸濁物浮揚分離装置の第一
の実施例のX−X’視中央縦断面図。
【図4】水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の吸込式
ガス気泡供給管を備えた液中懸濁物浮揚分離装置の第二
の実施例の中央縦断面図。
【図5】本発明実施例に係る水頭差液流管路の途中に設
けた多孔質の吸込式ガス気泡供給管を備えた縦置き型ガ
ス気泡供給器の概略断面図。
【図6】横置き型ガス気泡供給器の概略断面図
【図7】縦置き型ガス気泡供給器の他の実施例の概略断
面図。
【図8】縦置き型ガス気泡供給器の他の実施例の概略断
面図
【図9】多孔質管の細孔の孔径と発生微細気泡の径との
関連性を示すグラフ図。
【符号の説明】
1:セラミックス製の多孔質管(ガス気泡供給管)、
2:アクリル樹脂製のガス供給管、2’:フランジ、
3:ガス導入口、4:ガス吸込液体移送管、4’:微細
気泡キャリア移送管、4″フランジ、5:締着具(ボル
ト、ナット)、6:パッキン,7:漸縮管、8:漸拡
管、 9:筒状のガス気泡供給器、10:導気管、1
1:ガス吸込液体の貯液タンク、20:混合装置 21:液中懸濁物浮揚分離装置、22:分離カラム、2
3:懸濁液体供給管、24:洗浄水供給装置、25:泡
沫層、26:泡沫排出樋、27:整流装置、28:底部
排出管、29:底部排出管バルブ、30:ガス気泡供給
器、31:微細気泡キャリア移送管、32:キャリア移
送管バルブ、A:黄銅鉱粒子、B:岩石粒子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管をガス雰囲気内に露出して設けてなる吸込式ガ
    ス気泡供給器を備えたことを特徴とする液中懸濁物浮揚
    分離装置。
  2. 【請求項2】 ガス供給室の中側に配置した水頭差液流
    管路の途中に多孔質の液移送管を設けてなる吸込式ガス
    気泡供給器を備えたことを特徴とする液中懸濁物浮揚分
    離装置。
  3. 【請求項3】 水頭差液流管路の途中に設けた液移送管
    の中側に多孔質のガス気泡供給管を配設してなる吸込式
    ガス気泡供給器を備えたことを特徴とする液中懸濁物浮
    揚分離装置。
  4. 【請求項4】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質管
    の細孔が不規則連通孔であることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の液中懸濁物浮揚分離装置。
  5. 【請求項5】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管が、多孔質
    セラミック管であることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載の液中懸濁物浮揚分離装置。
  6. 【請求項6】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管が多孔質金
    属管であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の液中懸濁物浮揚分離装置。
  7. 【請求項7】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液移送管又は/及び多孔質のガス気泡供給管の各連通細
    孔の孔径が500μm以下であることを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれかに記載の液中懸濁物浮揚分離装
    置。
  8. 【請求項8】 水頭差液流管路の途中に設けた多孔質の
    液供給管に管体状又は筐体状のガス供給室を周設してな
    ることを特徴とする請求項1又は2あるいは4ないし7
    のいずれかに記載の液中懸濁物浮揚分離装置。
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