JPH06154030A - 抗菌性アパタイトおよびそれを含有する抗菌性樹脂 - Google Patents
抗菌性アパタイトおよびそれを含有する抗菌性樹脂Info
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- JPH06154030A JPH06154030A JP19160893A JP19160893A JPH06154030A JP H06154030 A JPH06154030 A JP H06154030A JP 19160893 A JP19160893 A JP 19160893A JP 19160893 A JP19160893 A JP 19160893A JP H06154030 A JPH06154030 A JP H06154030A
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- antimicrobial
- metal ion
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【構成】 銀、銅及び亜鉛より選ばれた少なくとも１つ
の金属イオンをハイドロキシアパタイトに担持させた抗
菌性ハイドロキシアパタイトと、それを樹脂に対し0.５
〜６％混合、練り込んだ抗菌性樹脂。 【効果】 抗菌性ハイドロキシアパタイトは、熱に強
く、人体に無害で、広い抗菌スペクトルを有し、加工が
容易であり、これを樹脂に0.５〜６％混合、練り込んだ
樹脂は強い抗菌性を示し、細菌、カビの発生を抑制す
る。ブドウ球菌、グラム陽性球菌、レンサ球菌など口腔
細菌にも抗菌作用を示すので、本発明の抗菌性樹脂で成
形した歯ブラシは、虫歯、歯周病の予防、治療の効果が
期待できる。
の金属イオンをハイドロキシアパタイトに担持させた抗
菌性ハイドロキシアパタイトと、それを樹脂に対し0.５
〜６％混合、練り込んだ抗菌性樹脂。 【効果】 抗菌性ハイドロキシアパタイトは、熱に強
く、人体に無害で、広い抗菌スペクトルを有し、加工が
容易であり、これを樹脂に0.５〜６％混合、練り込んだ
樹脂は強い抗菌性を示し、細菌、カビの発生を抑制す
る。ブドウ球菌、グラム陽性球菌、レンサ球菌など口腔
細菌にも抗菌作用を示すので、本発明の抗菌性樹脂で成
形した歯ブラシは、虫歯、歯周病の予防、治療の効果が
期待できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性金属イオンをハイ
ドロキシアパタイトに担持させた抗菌性ハイドロキシア
パタイト、およびそれを樹脂に混合し練り込ませてえら
れる抗菌性樹脂に関するものである。
ドロキシアパタイトに担持させた抗菌性ハイドロキシア
パタイト、およびそれを樹脂に混合し練り込ませてえら
れる抗菌性樹脂に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】たとえば、歯ブラシは、歯をブラッシン
グする樹脂又は動物性の刷毛部と、それをさゝえる樹脂
性その他の柄部よりなり、毎日歯磨きのため口腔で使用
される。しかるに、通常歯ブラシは比較的粗雑に取扱わ
れ、細菌やカビが繁殖しやすい状態に置かれている。細
菌やカビの繁殖した歯ブラシを使用することは、口腔を
清潔にするどころか、外部から細菌やカビを口腔に導入
することになり衛生上好ましくない。このため細菌やカ
ビが繁殖しないよう歯ブラシを常に清潔に保持させるこ
とが望まれる。その１つの方法として歯ブラシに抗菌剤
を保持させて菌やカビの繁殖を防ぐことが考えられる。
然しながら従来の抗菌剤は広範囲抗菌スペクトルを示す
物質が少く、又殆んどが有機物であるため耐熱性が小さ
く樹脂中に練り込むと成形時に分解し、抗菌性を示さな
くなる。一方無機化合物を含有する抗菌剤には強力な抗
菌性を示すものがあるが、抗菌スペクトルが狭かった
り、水に溶解したり、毒性が強かったりして使用できな
い。このため細菌やカビを繁殖させない歯ブラシ等に利
用される抗菌剤が市販されていない。
グする樹脂又は動物性の刷毛部と、それをさゝえる樹脂
性その他の柄部よりなり、毎日歯磨きのため口腔で使用
される。しかるに、通常歯ブラシは比較的粗雑に取扱わ
れ、細菌やカビが繁殖しやすい状態に置かれている。細
菌やカビの繁殖した歯ブラシを使用することは、口腔を
清潔にするどころか、外部から細菌やカビを口腔に導入
することになり衛生上好ましくない。このため細菌やカ
ビが繁殖しないよう歯ブラシを常に清潔に保持させるこ
とが望まれる。その１つの方法として歯ブラシに抗菌剤
を保持させて菌やカビの繁殖を防ぐことが考えられる。
然しながら従来の抗菌剤は広範囲抗菌スペクトルを示す
物質が少く、又殆んどが有機物であるため耐熱性が小さ
く樹脂中に練り込むと成形時に分解し、抗菌性を示さな
くなる。一方無機化合物を含有する抗菌剤には強力な抗
菌性を示すものがあるが、抗菌スペクトルが狭かった
り、水に溶解したり、毒性が強かったりして使用できな
い。このため細菌やカビを繁殖させない歯ブラシ等に利
用される抗菌剤が市販されていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】そこで、我々は人体に
無害で広範な抗菌スペクトルを示す銀、銅、亜鉛及びそ
れらの混合物より選ばれた金属イオンをハイドロキシア
パタイトに担持させた抗菌剤と、該抗菌剤を樹脂に混合
練り込んだ抗菌性樹脂を開発し、たとえば、細菌やカビ
を繁殖させない歯ブラシ等の製造を可能とした。本発明
は、細菌やカビを繁殖させない金属イオン担持ハイドロ
キシアパタイト抗菌剤と該抗菌剤を樹脂に混合し練り込
んでえられる抗菌性樹脂を提供するものである。
無害で広範な抗菌スペクトルを示す銀、銅、亜鉛及びそ
れらの混合物より選ばれた金属イオンをハイドロキシア
パタイトに担持させた抗菌剤と、該抗菌剤を樹脂に混合
練り込んだ抗菌性樹脂を開発し、たとえば、細菌やカビ
を繁殖させない歯ブラシ等の製造を可能とした。本発明
は、細菌やカビを繁殖させない金属イオン担持ハイドロ
キシアパタイト抗菌剤と該抗菌剤を樹脂に混合し練り込
んでえられる抗菌性樹脂を提供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】銀、銅、亜鉛及びそれら
の混合物の金属塩水溶液を多孔性のハイドロキシアパタ
イトで処理し、それらハイドロキシアパタイトに金属イ
オンのみを吸着又は担持させることにより、これら金属
の抗菌性を阻害することなく、いかなる有機材料とも均
質に分散し、加熱により抗菌性を失わない金属イオン担
持ハイドロキシアパタイトが容易にえられる。ハイドロ
キシアパタイトがイオン交換能を有するため、これら金
属とのイオン交換を生じ、金属イオンを強固に保持する
とともに、金属塩の陰イオンを吸着しにくい。このため
陰イオンの影響をうけにくい。従って無機イオン交換体
としてハイドロキシアパタイトを使用することは安全性
をより高め、抗菌効果をより長期間保持させるので好ま
しい。ハイドロキシアパタイトに金属イオンを吸着又は
イオン交換することは常法により容易に実施することが
でき、担持される金属イオンの量は使用する金属塩の種
類、使用する金属塩水溶液濃度、処理温度及び時間によ
り任意に選択でき、担持された金属イオンは常法による
分析で容易に決定できる。
の混合物の金属塩水溶液を多孔性のハイドロキシアパタ
イトで処理し、それらハイドロキシアパタイトに金属イ
オンのみを吸着又は担持させることにより、これら金属
の抗菌性を阻害することなく、いかなる有機材料とも均
質に分散し、加熱により抗菌性を失わない金属イオン担
持ハイドロキシアパタイトが容易にえられる。ハイドロ
キシアパタイトがイオン交換能を有するため、これら金
属とのイオン交換を生じ、金属イオンを強固に保持する
とともに、金属塩の陰イオンを吸着しにくい。このため
陰イオンの影響をうけにくい。従って無機イオン交換体
としてハイドロキシアパタイトを使用することは安全性
をより高め、抗菌効果をより長期間保持させるので好ま
しい。ハイドロキシアパタイトに金属イオンを吸着又は
イオン交換することは常法により容易に実施することが
でき、担持される金属イオンの量は使用する金属塩の種
類、使用する金属塩水溶液濃度、処理温度及び時間によ
り任意に選択でき、担持された金属イオンは常法による
分析で容易に決定できる。
【０００５】このようにしてえられた金属イオンを担持
した金属イオン担持ハイドロキシアパタイトを乾燥、粉
砕して樹脂ペレット或は粉末と均一に混合し、常法によ
り押出又は射出成形加工することにより容易に金属イオ
ン担持ハイドロキシアパタイト抗菌剤を樹脂成形物に練
り込むことができる。練り込む金属イオン担持ハイドロ
キシアパタイト抗菌剤はできるだけ微粒子であることが
望まれ、８０μ以下、好ましくは３０μ前後であること
が好ましい。その含有量は特に限定されないが１０％以
下、0.５〜６％程度で充分な抗菌性をえることが可能で
ある。成形樹脂が抗菌作用を示すためには樹脂内部に均
質に該ハイドロキシアパタイト抗菌剤を分散させる必要
はなく、成形樹脂表面に該抗菌剤を分散させることで充
分である。
した金属イオン担持ハイドロキシアパタイトを乾燥、粉
砕して樹脂ペレット或は粉末と均一に混合し、常法によ
り押出又は射出成形加工することにより容易に金属イオ
ン担持ハイドロキシアパタイト抗菌剤を樹脂成形物に練
り込むことができる。練り込む金属イオン担持ハイドロ
キシアパタイト抗菌剤はできるだけ微粒子であることが
望まれ、８０μ以下、好ましくは３０μ前後であること
が好ましい。その含有量は特に限定されないが１０％以
下、0.５〜６％程度で充分な抗菌性をえることが可能で
ある。成形樹脂が抗菌作用を示すためには樹脂内部に均
質に該ハイドロキシアパタイト抗菌剤を分散させる必要
はなく、成形樹脂表面に該抗菌剤を分散させることで充
分である。
【０００６】
【作用】使用される金属イオン担持ハイドロキシアパタ
イト抗菌剤は、人体に無害であり、広い抗菌スペクトル
を有し、いかなる処理法にも耐えるので加工が容易であ
る。このため、たとえば、歯磨き、チューインガムなど
口腔内に使用する物質に金属イオン担持ハイドロキシア
パタイト抗菌剤を含有させれば、それら物質の保存性を
向上させ、使用に際し口腔内を清潔に保つ以外に虫歯、
歯周炎の予防、治療にも有効に活用できる。
イト抗菌剤は、人体に無害であり、広い抗菌スペクトル
を有し、いかなる処理法にも耐えるので加工が容易であ
る。このため、たとえば、歯磨き、チューインガムなど
口腔内に使用する物質に金属イオン担持ハイドロキシア
パタイト抗菌剤を含有させれば、それら物質の保存性を
向上させ、使用に際し口腔内を清潔に保つ以外に虫歯、
歯周炎の予防、治療にも有効に活用できる。
【０００７】以下実施例をあげて具体的に説明する。
【実施例１】銀及び亜鉛の塩の等量混合物の水溶液をハ
イドロキシアパタイトと室温で処理しえられた、これら
金属イオンを吸着又は交換したハイドロキシアパタイト
を水洗乾燥後、３０μ以下に微粉砕し、微粉２ｇをアク
リルニトリル−スチレン樹脂ペレット９８ｇに均一に攪
拌し、射出成形によりシートを作成し、その抗菌性を測
定し以下の結果をえた。
イドロキシアパタイトと室温で処理しえられた、これら
金属イオンを吸着又は交換したハイドロキシアパタイト
を水洗乾燥後、３０μ以下に微粉砕し、微粉２ｇをアク
リルニトリル−スチレン樹脂ペレット９８ｇに均一に攪
拌し、射出成形によりシートを作成し、その抗菌性を測
定し以下の結果をえた。
【０００８】
【０００９】
【実施例２】３０μ以下に微粉砕された銀及び亜鉛イオ
ン７：３重量比担持ハイドロキシアパタイト５ｇをアク
リロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂ペレット９
５ｇに混合し射出成形によりシートを作成しその抗菌力
を測定した。
ン７：３重量比担持ハイドロキシアパタイト５ｇをアク
リロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂ペレット９
５ｇに混合し射出成形によりシートを作成しその抗菌力
を測定した。
【００１０】
【００１１】
【効果】銀、銅、亜鉛及びそれらの混合物のイオンを含
有し、かつ人体に無害である金属イオン担持ハイドロキ
シアパタイト抗菌剤および該抗菌剤を混合し練り込ませ
た樹脂は、強い抗菌性を示し、この樹脂を原料として作
成したものは人体に安全であることに加えて、細菌やカ
ビの発生を抑制できる。ブドウ球菌、グラム陽性球菌、
レンサ球菌など口腔細菌にも抗菌作用を示すため、本発
明の抗菌性樹脂により成形した歯ブラシは虫歯、歯周病
の予防、治療にも効果が期待できる。
有し、かつ人体に無害である金属イオン担持ハイドロキ
シアパタイト抗菌剤および該抗菌剤を混合し練り込ませ
た樹脂は、強い抗菌性を示し、この樹脂を原料として作
成したものは人体に安全であることに加えて、細菌やカ
ビの発生を抑制できる。ブドウ球菌、グラム陽性球菌、
レンサ球菌など口腔細菌にも抗菌作用を示すため、本発
明の抗菌性樹脂により成形した歯ブラシは虫歯、歯周病
の予防、治療にも効果が期待できる。
Claims (2)
- 【請求項１】 銀、銅、及び亜鉛より選ばれた少くとも
１つの金属イオンをハイドロキシアパタイトに担持させ
たことを特徴とする抗菌性ハイドロキシアパタイト。 - 【請求項２】 銀、銅、及び亜鉛より選ばれた少くとも
１つの金属イオンをハイドロキシアパタイトに担持させ
てえられる抗菌性ハイドロキシアパタイトを、樹脂に対
し0.５〜６％混合し練り込んだことを特徴とする抗菌性
樹脂。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19160893A JPH06154030A (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 抗菌性アパタイトおよびそれを含有する抗菌性樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19160893A JPH06154030A (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 抗菌性アパタイトおよびそれを含有する抗菌性樹脂 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63060547A Division JPH0669408B2 (ja) | 1988-03-16 | 1988-03-16 | 歯 ブ ラ シ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06154030A true JPH06154030A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=16277472
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19160893A Pending JPH06154030A (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 抗菌性アパタイトおよびそれを含有する抗菌性樹脂 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06154030A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3042193U (ja) * | 1996-06-07 | 1997-10-14 | 東洋ブラシ工業株式会社 | イオストーン歯ブラシ |
| WO1999008691A3 (en) * | 1997-08-14 | 1999-05-06 | Periodintix Inc | Use of locally delivered metal ions for treatment of periodontal disease |
| US6096151A (en) * | 1998-06-05 | 2000-08-01 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method and apparatus for making articles having bristles |
| US6108847A (en) * | 1997-05-12 | 2000-08-29 | Microban Products Company | Antimicrobial brush |
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| US6351868B1 (en) | 1998-06-05 | 2002-03-05 | E.I. Dupont De Nemours & Company | Bristle sub-assemblies having parallel pairs of bristles; and methods |
| US6543083B1 (en) | 1998-06-05 | 2003-04-08 | E. I. Du Pont De Nemours & Co. | Bristles having varying stiffness |
| JP2010125067A (ja) * | 2008-11-27 | 2010-06-10 | Fujitsu Ltd | 口腔用器具及び該口腔用器具の洗浄方法 |
| US7897266B2 (en) | 2007-02-09 | 2011-03-01 | Rovcal, Inc. | Personal grooming device having a tarnish resistant, hypoallergenic and/or antimicrobial silver alloy coating thereon |
| US8905623B2 (en) * | 2008-04-08 | 2014-12-09 | Moriyama Company Ltd. | Two-shaft extruder with screw blade contact preventing mechanism |
| JP2020531154A (ja) * | 2017-08-25 | 2020-11-05 | クラーデン アクチエンゲゼルシャフトＣｕｒａｄｅｎ ＡＧ | 歯間ブラシ |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60100504A (ja) * | 1983-11-07 | 1985-06-04 | Zenji Hagiwara | 抗菌性組成物およびその製造方法 |
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| JPS61190536A (ja) * | 1984-12-28 | 1986-08-25 | ジヨンソン マツセイ パブリツク リミテイド カンパニ− | 抗微生物剤組成物 |
| JPS6388109A (ja) * | 1986-07-03 | 1988-04-19 | ジヨンソン マツセイ パブリツク リミテイド カンパニ− | 抗菌性組成物 |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP19160893A patent/JPH06154030A/ja active Pending
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