JPH06153940A - ペクチンメチルエステラーゼ - Google Patents

ペクチンメチルエステラーゼ

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JPH06153940A
JPH06153940A JP5200237A JP20023793A JPH06153940A JP H06153940 A JPH06153940 A JP H06153940A JP 5200237 A JP5200237 A JP 5200237A JP 20023793 A JP20023793 A JP 20023793A JP H06153940 A JPH06153940 A JP H06153940A
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pectin
enzyme
methyl ester
pme
ficin
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JP5200237A
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English (en)
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Peter Samuel James Cheetham
ピーター・サムエル・ジェイムズ・チーサム
David Hauton
デイビッド・ホートン
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Quest International BV
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に入手し得る安価なメチルエステラーゼ
活性を有する新規酵素を用いて、ペクチン分子鎖を分解
せずに、低メチルエステル含量のペクチンを製造する。 【構成】 チロシン選択的インヒビターで阻害されない
ペクチンメチルエステラーゼ活性を有する酵素群、この
酵素を用いてペクチンのメチルエステル含量を低下させ
る方法並びにこの方法で得られる天然糖側鎖を有する低
メチルエステル型ペクチン。この酵素は、パパイヤ樹
液、イチジク樹液、アナナス樹液並びに小麦胚芽などの
植物原料抽出液から得られ、例えば、フィシン、パパイ
ン、ブロメライン及び/又は小麦胚芽リパーゼの粗標品
中に存在する。この酵素は、チロシン選択的インヒビタ
ーその他の阻害剤に対して、従来のペクチンメチルエス
テラーゼとは異なる挙動を示す。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はペクチンメチルエステラ
ーゼ(本明細書中では「PME」と略す)に関するもの
であり、一群の新規PME並びにそれらを用いてペクチ
ンを脱メトキシ化する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ペクチンは種々の植物の細胞壁から単離
される多糖であって、部分的にメチル基でエステル化さ
れたポリガラクツロン酸骨格からなる高分子である。こ
の多糖はD−ガラクツロン酸がα1→4グリコシド結合
で連なってできたものである。この構造には、ポリガラ
クツロン酸骨格にその他の中性糖がエーテル結合(ガラ
クツロン酸の2位又は3位)で付加しているような分岐
点が幾つか存在する。かかる中性糖は主にラムノース、
ガラクトース、アラビノース並びにキシロースであり、
これらで構成される側鎖は「毛状(hairy)」領域
として知られている。 【0003】ペクチンは、高メチルエステル型ペクチ
ン、アミド化ペクチン並びに低メチルエステル型ペクチ
ンの3つの形態で市販されている。高メチルエステル型
ペクチンにおいては、50%を超えるガラクツロン酸が
ガラクツロン酸メチルエステルとして存在しており、他
方、低メチルエステル型ペクチンでは、ガラクツロン酸
メチルエステルとして存在するのはガラクツロン酸の5
0%未満(典型的には30〜40%)である。アミド化
ペクチンは、水酸化アンモニウムでエステル加水分解を
行ってアミド基(−CONH2 )を有するペクチン誘導
体を生じさせたものである。 【0004】食品業界では高メチルエステル型ペクチン
及び低メチルエステル型ペクチン共に盛んに使用されて
おり、例えば、ジャムやゼリー用のゲル化剤としてだけ
でなく、乳化剤や増粘剤としても使用されている。高メ
チルエステル型ペクチンを酸性条件下で糖と共に加熱し
て冷却するとゲルを形成する。これに対して、低メチル
エステル型ペクチンはゲル化に酸も糖も必要とせず、2
価イオン(Ca2+等)存在下でゲル化して熱安定ゲルを
生ずる。かかる熱安定ゲルは、例えば、乳製品やダイエ
ット食品や糖尿病患者用の食品などへの使用に適してい
る。低メチルエステルペクチンは、ジャム等の食品のフ
レーバーにほとんど悪影響を与えないことも知られてい
る。Journal of Food Scienc
e,56(6),1621−1627 (1991)に
掲載されたGuichard他の報文を参照されたい。 【0005】高メチルエステル型ペクチンのゲル化は糖
鎖が会合してエステル化ガラクツロン酸領域が積み重な
ることによって起こるが、これらの会合領域は、水分活
性の低下(これは糖の添加に起因する)に伴って誘起さ
れる水素結合によって安定化される。酸性化すると、静
電的斥力が低下してゲル化特性が向上する。これによ
り、メチルエステル基間の疎水的相互作用が高まる。 【0006】低メチルエステル型ペクチンは2価イオン
存在下で「卵パック型モデル(egg box mod
el)」によりゲル化すると考えられており、この場合
のゲル化には真の静電的引力は関与しておらず、その代
わりに分子間キレート化が起こって非エステル化ガラク
ツロン酸残基間でこの多糖の凝集域が形成されることに
よるためであると考えられている。 【0007】リンゴや柑橘類などの天然の植物原料から
得られるペクチンは一般に高メチルエステル型ペクチン
であり、典型的には約70%のメチルエステル含量(d
egree of methoxylation;DM
又はDEと略す)を有する。 【0008】高メチルエステル型ペクチンを処理してメ
チルエステル含量を低下させる方法としては、以下に挙
げるものを含め、数多くの方法がある。 【0009】1) 水酸化ナトリウム処理。ただし、かか
る処理を行うと、ペクチン骨格中のグリコシド結合も何
箇所かで切断されて、機能的性質の劣る低分子量ペクチ
ンが生ずる結果となる。さらに、ペクチンの毛状領域に
存在する中性糖の大部分も失われてしまう。 【0010】2) 酸処理。水酸化ナトリウム処理と同様
に、この場合もペクチン骨格中のグリコシド結合が部分
的に切断されて機能的性質の劣る低分子量ペクチンが生
ずる結果となる。 【0011】3) 上述のアミド化ペクチンを与える水酸
化アンモニウム処理。ただし、この種のペクチンは消費
者並びに監督機関から次第に敬遠されつつある。 【0012】4) ペクチンメチルエステラーゼ処理。P
MEは、ペクチン骨格中のグリコシド結合を切断せず
に、ペクチンのメチルエステルを加水分解して低メチル
エステル型ペクチンを与える。PMEはトマトやオレン
ジ等の植物原料並びに微生物から得られる(米国特許第
4200694号参照)。しかし、PMEは高価であ
り、現在でも食品への使用に適した状態では入手できな
い。一般にPMEは各種ペクチナーゼの構成成分として
存在するが、これらのペクチナーゼは、ペクチンを低分
子量の非機能性多糖類に分解してしまうようなペクチン
リアーゼやペクテートリアーゼやポリペプチドガラクツ
ロナーゼ等を含め、様々な酵素活性の混在した複合混合
物である。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のペクチン処理法に付随する諸問題を解決すること
を目的としたものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】ポリマー分解活性をもた
ず、良好なメチルエステラーゼ活性を有していて、容易
かつ安価に得ることができ、しかも食品への使用に適し
た酵素を発見すべく鋭意研究を重ねた結果、新しい種類
のメチルエステラーゼを発見した。 【0015】本発明は、その一つの態様において、チロ
シン選択的インヒビターでは阻害されないペクチンメチ
ルエステラーゼ活性を有する酵素を供する。 【0016】本発明のPMEは、その阻害剤に対する挙
動から判断して、酵素活性部位にチロシン残基を有して
いないものと考えられる。これに対して、これまで知ら
れていたオレンジPMEやトマトPME等の植物PME
は酵素活性部位にチロシン残基を有していて、N−アセ
チルイミダゾール等のチロシン選択的インヒビターによ
って阻害されるので、この点で、本発明のPMEとは区
別される。 【0017】本発明の新規PMEは植物原料から得るこ
とができ、ある種の植物酵素抽出物、特にパパイン、フ
ィシン、小麦胚芽リパーゼ(WGL)、ブロメライン等
に存在していた。 【0018】チロシンに関する阻害挙動の他にも、本発
明のPMEはシステイン選択的インヒビターによる阻害
も受けない。さらに、パパインやフィシン由来のPME
はセリン選択的インヒビターによる阻害も受けない。 【0019】パパイン、フィシン及びブロメラインは、
それぞれ、パパイヤ、イチジク及びアナナスの樹液中に
存在するシステインプロテアーゼであり、WGLは小麦
胚芽中に存在するリパーゼである。本発明者らの調べた
ところ、パパイン及びフィシン及びWGLの市販標品に
は、予期されたプロテアーゼ活性やリパーゼ活性の他
に、PME活性がはっきりと認められることが判明し
た。これらの精製実験を行ったところ、これまでプロテ
アーゼ活性又はリパーゼ活性のいずれかしか有していな
いと考えられていたこれらの市販標品が、実際には、純
粋ではなく、(PME活性をもたない)プロテアーゼも
しくはリパーゼと別のPME活性をもつ酵素との混合物
であったことが判明した。このように、本発明のPME
は、パパインやフィシンやWGLのような植物酵素抽出
物中に未発見の夾雑物として存在していた酵素を包含す
る。キーウィフルーツやパイナップルのような他の植物
酵素抽出物にも本発明の新規PMEが含まれている可能
性がある。 【0020】驚くべきことに、従来の公知の植物PME
とは異なり、これらの植物酵素抽出物は高いPME活性
を含んでいるが、従来のPME活性につきもののペクチ
ンリアーゼやペクテートリアーゼやポリペプチドガラク
ツロナーゼ等のグリコシダーゼ活性は有意には含んでい
ないことが分った。特に、精製度の非常に低い上記原料
はさらに一段と高いPME活性を含んでいるが、有意の
ペクチン骨格分解酵素活性は依然としてみられない。 【0021】さらに、本発明のPMEのうち、少なくと
もパパイン及びフィシンから得られるPMEはシステイ
ンプロテアーゼに対して安定である(天然にこれらの酵
素が共存しているためではないかと考えられる)。これ
に対して、公知のトマトPMEはシステインプロテアー
ゼによって分解され失活する。具体例を挙げると、パパ
イン及びフィシン中に存在するPMEは、パパインと共
に温度50℃及びpH5.5で約100時間インキュベ
ートしても、有意の活性損失はみられない。これに対し
て、トマトPMEを同一条件下でインキュベートすると
もっと短時間で大きく活性を失う。SDSポリアクリル
アミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)で調べたとこ
ろ、本発明の新規PMEの分子量は約58000(パパ
イン)から約61000(フィシン)であり、公知の植
物PMEの分子量、例えばオレンジのPME(5800
0)に匹敵する。ただし、本発明の新規PMEは上述の
通りその阻害挙動の面で公知の植物PMEとは区別され
る。 【0022】本発明のPMEは植物原料からの単離によ
って(例えば慣用的な酵素精製技術を用いて)得ること
ができる。別法として、本発明のPMEは遺伝子工学的
手法を用いて生産することもでき、この場合、問題のタ
ンパク質をコードする遺伝子を単離してクローニング
し、その遺伝子を発現及び経済効率の高い大量生産に適
した宿主(酵母宿主や細菌宿主など)に導入すればよ
い。 【0023】本発明の新規PMEの用途としては、ペク
チンのメチルエステル含量を低下させること、特にペク
チン骨格の長さをさほど低下させずに低メチルエステル
型ペクチンを製造するための高メチルエステル型ペクチ
ンの脱メトキシ化が挙げられる。 【0024】従って、本発明は、別の態様において、ペ
クチンのメチルエステル含量を低下させる方法にして、
本発明のPMEでペクチンを処理する段階を含んでなる
方法を供する。 【0025】この目的に用いるための本発明のPMEと
しては、精製標品を用いることもできるが、PMEがこ
れまで知られていなかった夾雑物として混在しているよ
うなフィシン(EC3.4.22.3)、パパイン(E
C3.4.22.2)、ブロメライン(EC3.4.2
2.4)並びにWGL(EC3.1.1.3)の市販標
品を用いても良好な結果が得られる。これらの市販標品
は、それらが現実に市販されていて、比較的安価であ
り、しかも「安全であると一般に認められる(gene
rally recognised as safe;
略してGRASと呼ばれる。)」酵素として既に認めら
れている、という利点を有する。パパイヤやフィシン乳
液(ラテックス)のような精製度の低い(しかも安価
な)酵素原料はさらに高いPME活性を有していること
が判明しており、これらは本発明の上記方法に十分適し
ている。実際、パパイヤの粗乳液を精製パパインと比較
するとg当りの活性は前者のほうが高い。従って、目的
によっては、精製パパインの代わりにパパイヤの粗乳液
を使用したほうが好ましい場合もある。パパイン及びフ
ィシン中に存在するプロテアーゼはペクチン中の夾雑タ
ンパク質を分解する作用を有していると考えられ、この
ことも付随する利点の一つに挙げられる。ただし、粗酵
素の使用は大量の酵素固体を必要とするという欠点があ
る。従って、実施に際しては、例えばパパインやフィシ
ンの他に本発明のPMEの濃縮原料が得られるようにパ
パインやフィシンの生産のための従来の精製法を適宜修
正して、パパイヤ又はフィシン乳液から本発明のPME
を精製するのが商業的観点からは望ましいと考えられ
る。 【0026】各種酵素標品のPME活性を表1に示す
が、この表に示す通り、純粋なパパイン、フィシン及び
ブロメライン標品はPME活性を全く有していない。 【0027】図1に示す通り、酵素活性はペクチン濃度
と共に変化する。 【0028】本発明のPMEは、適当な条件下では、公
知の植物PMEと同程度のPME活性を示し、同様の反
応速度を有する。 【0029】本発明のPMEは、約70%以下の広い範
囲にわたる様々なメチルエステル含量を有するペクチン
の脱メトキシ化に有効であることが分かった。従って、
本発明のPMEを使用すると、メチルエステル含量の非
常に低いペクチンを生産することができ、これまで商業
的に可能であった範囲(30〜40%)よりもさらに低
いメチルエステル含量のペクチンを生産することができ
る。パパインは、DMが40%のペクチンに対して最大
の反応速度を示す。フィシンの場合は、反応初速度は基
質のメチルエステル含量が変わっても余り大きく変化し
ないが、反応の全時間過程を通してみた活性は、高メチ
ルエステル含量(60%)の基質を用いたときのほうが
低メチルエステル含量(27%)の基質を用いたときよ
りも格段に高い。この効果は、フィシンがDM60%の
基質に対してDM27%の基質に比べ格段に高い触媒速
度(Vmax は各々5.85及び1.33)を有するが、
基質に対する親和性はDM値の低い基質に対するほうが
高いためである(Km は各々5.85及び1.33mg
/l)。各種酵素のKm 値を表2に示す。 【0030】本発明のPMEは、純粋なペクチンだけで
なく、例えばリンゴや柑橘原料などの低純度(そして安
価な)ペクチンの脱メトキシ化にも有効であり、粗ペク
チンに対してはパパインよりもフィシンを用いたほうが
良好な結果が得られる場合もある。フィシンとパパイン
を用いたときの反応速度は純粋なペクチンよりも粗ペク
チンに対するほうが僅かに高い場合もあるが、これはお
そらくプロテアーゼ活性によって夾雑物タンパク質の分
解が促進されるためであろうと考えられる。 【0031】取扱い易い比較的低粘度の溶液状態で基質
が存在するように、ペクチンは典型的には約10%(w
/v)もしくはそれ未満の比較的低い濃度とするのが好
ましい。 【0032】パパインのPMEは5%(w/v)濃度の
ペクチンに対して最大の活性を示すが、フィシン及びW
GLのPMEは1%(w/v)濃度のペクチンに対して
最大の活性を示す。1%のペクチンに対するパパインP
ME活性はメタノールによって阻害され、塩化ナトリウ
ムで促進されるが、これらの効果は5%ペクチンについ
ては共に殆ど観察されなくなる。パパイン中のPME活
性に対するメタノール及び塩化ナトリウムの効果を表3
に示す。 【0033】ペクチンの脱メトキシ化度はPMEの添加
量に比例することが判明した。従って、ある反応につい
ての脱メトキシ化度は単に酵素添加量を変えることによ
って制御することができ、例えば、PMEの添加量を多
くすれば反応速度は速くなり、ペクチンの最終的なDM
値は低くなる。 【0034】フィシンとパパインは共にpH8付近に至
適PME活性を有しており、フィシンの至適温度は約6
0℃で、パパインの至適温度は50℃であった。公知の
植物PMEは同様の至適pHを有しているが、一般に約
40℃を超える温度では活性を失う。このように、本発
明のPMEを用いると、従来よりも高い温度でしかも高
い処理効率でペクチンの脱メトキシ化を行うことができ
る。ただし、幾分速度は遅くなるものの、反応は低温
(例えば20℃)でも進行する。 【0035】このプロセスを効率的に機能させるため
に、pHを至適値付近に維持することが重要である。脱
メトキシ反応の結果としてペクチン分子上にカルボキシ
ル基が生成するので、pH値を維持するための処理を講
ずる必要がある。pHの維持は、NaOH等のアルカリ
の添加によって簡便に達成できる。pHの維持は、pH
が6〜9の範囲内に維持されるような速度でアルカリ水
溶液を添加することによって行うのが好ましい。最良の
結果は0.1MのNaOHを添加したときに得られた。
この濃度のほうが1.0M・NaOHよりも好ましく、
1.0M・NaOHのほうが0.2M・NaOHよりも
好ましく、0.2M・NaOHのほうが0.01M・N
aOHよりも好ましい。0.1MのNaOHは、稀薄す
ぎて特に反応が迅速に進行したときにpHを迅速に保つ
ことができないような強さのアルカリを用いること(基
質が稀釈されるという欠点もある)と、濃すぎてPME
を失活させてしまうようなアルカリを用いることの間の
妥協点である。反応後、余剰の塩を除去するための脱塩
工程を行うこともでき、その後で必要に応じて乾燥工程
を行ってもよい。乾燥は加熱によって簡便に行うことが
できる。加熱は酵素を失活させるという効果も有する。 【0036】反応時間はさほど重要な因子ではないが、
条件によって左右され、通常は60〜200分である
が、使用したペクチン及びPMEの濃度、温度並びにp
Hの維持効率などの条件によって左右される。 【0037】フィシンPMEのKm 値は公知の植物PM
EのKm 値と非常に近い値を有しているが、パパインP
MEのKm 値は公知の植物PMEのKm 値よりも高い。 【0038】本発明のPMEとペクチンとの間の反応の
全反応経過を調べた。PME源(フィシン、パパイン、
ブロメライン及びWGL)を比較したところ、各酵素の
活性の初速度並びに生成ペクチンの最終DM値にかなり
の差異が認められた。また、初期活性の最も高い酵素が
必ずしも低DM値のペクチンを生成するわけではない。
パパインのPME活性初速度はWGLよりも高く、WG
Lの活性初速度はフィシンと同等であった。しかし、図
2に示す通り、最終的なDM値はフィシンが最も低く、
次いでパパイン、ブロメラインの順序であり、WGLで
得られたDM値が最も高かった。反応終了後に基質を新
たに添加すると再び反応が始まるが、このことは、活性
酵素が残存していることだけでなく、最初の反応が終了
したのは既に生成した低DMペクチンに対して酵素がそ
れ以上作用し得なくなったためであることを示してい
る。このことは、パパインによる触媒反応後にフィシン
(DM値の最も低いペクチンを生成し得る)を添加した
場合にも反応が再開することからも確認できる。NaC
lの添加は反応の初速度を著しく増進させるが、実際に
はNaCl不存在下の場合よりもDM値の若干高いペク
チンの生成をもたらす。これはおそらく低メチルエステ
ルペクチンのナトリウム塩がPMEに対する良好な基質
ではないためであろう。いずれの場合も、生成した低メ
チルエステルペクチンはCaCl2 を添加すると容易に
ゲル化する。 【0039】最終的に得られるDM値は、図3に示すよ
うに、使用したペクチンと酵素の比率によって左右され
る。表7も参照されたい。フィシンは同様の条件下でパ
パインよりも最終DM値の低い低メチルエステル型ペク
チンを再現性をもって与えるが、これはパパインが生成
メタノールによって阻害されやすいためであると考えら
れる。低純度ペクチンは、純粋ペクチンを基質とした場
合よりも、一般に当初のDM値が高いにもかかわらず、
最終DM値の低い低メチルエステル型ペクチンを与え
る。フィシン又はパパインのいずれかを用いる場合、最
も活性の高い粗酵素を用いると低メチルエステル型ペク
チンを生じさせることができる。パパインのほうが入手
し易く安価であるので最も経済性の高い選択枝である
が、フィシンを用いると格段に低いDM値のペクチンを
得ることができるので、かかるペクチンが必要とされる
場合にはパパイン反応の「仕上げ」としてフィシンを使
用するのが好ましいこともある。 【0040】フィシンPMEやその他の公知植物PME
とは異なり、パパインPMEはある種の条件下でメタノ
ール(エステル加水分解反応の生成物)によって阻害さ
れる。いずれのPMEについても、ガラクツロン酸によ
る阻害は25g/lの濃度に至までみられなかった。 【0041】種々のPMEの性質を比較したものを表4
に示す。 【0042】本発明の方法で処理したペクチンは低いメ
チルエステル含量を有していて、約5%と非常に低いメ
チルエステル含量を有している場合もあり、カルシウム
イオンの存在下でゲル化させることができるが、ペクチ
ン骨格の切断による分子量の低下は殆どない。このよう
な低メチルエステル型ペクチンは、フィシンやパパイン
等のいわゆるGRAS酵素を使用して製造した場合、食
品業界での使用に十分適している。 【0043】本発明の方法で処理したペクチンは毛状側
鎖(即ち、天然の糖側鎖)の大部分を保有しており、従
って、このようにして得たペクチンは化学的に製造した
低メチルエステル型ペクチン(毛状領域の大部分が失わ
れている)とは区別される。従って、本発明は、天然の
糖側鎖を有する高分子量の低メチルエステル型ペクチン
を提供する。NaOH処理などで製造した低メチルエス
テル型ペクチンに比べ、本発明の酵素で高メチルエステ
ル型ペクチン(天然糖側鎖100%)を処理したとき、
好ましくは天然糖側鎖の60%以上、より好ましくは7
0%以上、さらに好ましくは80%以上、最も好ましく
は90%以上が保有される。これは、ペクチンの加水分
解後にラムノース、アラビノース、ガラクトース、グル
コース等を含む天然糖をDionex社製HPLCで分
析するという簡単な試験で例証される。処理前のゴムの
天然の糖含量を100%とすると、パパインPME及び
フィシンPMEで処理した試料はそれぞれ天然糖の9
3.2%及び81.5%が残存していたが、NaOH処
理で製造した低メチルエステル型ペクチンではわずか2
4.1%の天然糖しか残存していなかった。 【0044】本発明のまた別の態様では、本発明のPM
Eでペクチンを処理して製造した低メチルエステル型ペ
クチンが供せられる。 【0045】本発明は、このように、リンゴペクチンの
ような安価で容易に入手し得る粗ペクチン源を、現行の
ライムペクチンのような最高品質の高価なペクチン原料
の化学的処理によって製造される最高級低メチルエステ
ル型ペクチンに勝るとも劣らない性質(分子量及びエス
テル化度など)の低メチルエステル型ペクチンへと加工
処理することができる。 【0046】例示のため、以下の説明と実施例により、
図面を参照しながら、本発明をさらに説明する。 【0047】図1は、ペクチン濃度(%)に対する各種
酵素のPME活性(U/mg酵素)を示すグラフであ
る。 【0048】図2は、1%のペクチンと0.4%の各種
酵素(即ち、2.5:1の比率)による脱メトキシ化の
特性を時間経過(分)に対するNaOH添加量(ml)
で示したグラフであり、最終的なDM値も示してある。 【0049】図3は、ペクチン/酵素の重量比と最終D
M値の関係を示すグラフであり、純度の低いリンゴペク
チンで得られた結果を純粋ペクチンで得られたデータと
共に示す。 【0050】図4は、各種フィシン標品のSDS−PA
GEの結果を示す図解図である。 【0051】図5は、各種パパイン標品のSDS−PA
GEの結果を示す図解図である。 【0052】図6は、反応時間(分)に対する0.1M
のNaOH添加量(ml)のグラフであり、NaClを
添加したときと添加しなかったときの、半純粋ペクチン
に対するArinor社製パパインの活性を示してい
る。 【0053】フィシンのプロテアーゼ成分のCMセファ
ロース回分分離 分離は、Hussain,S.S.及びLowe,G.
のフィシン精製法(Biochem. J.,117
333−340(1970))を修正して行った。10
gのフィシン粉末を100mlの蒸留水に溶解して、
0.1M・NaOHでpHを7.1まで上げた。この溶
液を100mlのCMセファロース(pH7.1,0.
01Mリン酸)と混ぜ合わせた。この混合物を冷蔵条件
下に置き、30分間撹拌して平衡化させた。次に、ガラ
ス製吸引濾過器上で、混合物を0.01M・リン酸溶液
(pH0.1)で十分に洗浄した。この画分を空隙容積
として保存した。上記プロセスを、0.025Mリン酸
(pH7.1)及び0.05Mリン酸(pH7.1)を
用いて繰り返した。結果を表5に示す。 【0054】SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動 BioRad社製のミニゲル系を用いて、各種のパパイ
ン及びフィシン標品をSDS−PAGEで分離した。ポ
リアクリルアミドゲルは200Vで完全に泳動した。ゲ
ルを、グリセロール及び酢酸中のクーマシーブリリアン
トブルーで染色した。試験タンパク質について必要な分
離度を得るためにタンパク質添加量を非常に高くした
(0.4g/l)。 【0055】得られたゲルの図解図を図4(フィシン)
及び図5(パパイン)に示す。図4は、Sigma社及
びBiocon社の標品中に、Sigma社の純粋フィ
シン中には存在しない分子量61000のタンパク質が
存在していることを示している。図5は、Sigma社
及びBiocon社のパパイン標品中に、オレンジPM
Eの単一分離成分に対応する分子量58000のタンパ
ク質が存在することを示している。 【0056】阻害試験 チロシン選択的インヒビターのN−アセチルイミダゾー
ル(NAI)による阻害について、細菌及び植物由来の
PMEを試験した。 【0057】N−アセチルイミダゾールによる阻害試験
を、NAIの酵素溶液への添加、ペクチン溶液への添加
並びに酵素及び基質への添加という3通りの方法で行っ
た。典型的には、1%ペクチン(パパインについては5
%)、0.005〜0.088%の酵素濃度並びに1.
4mg/100mlのNAI濃度を使用した。 【0058】パパイン、フィシン、ブロメライン及びW
GL由来のPMEについてはNAIによる阻害がみられ
なかったのに対して、トマト、オレンジ及び細菌由来の
PMEにはすべてNAIによる阻害がみられた。 【0059】さらに、フィシン及びパパインのPME活
性はいずれも、タンパク加水分解の至適条件下でこれら
のプロテアーゼとインキュベートしても非常に安定であ
った。 【0060】 【実施例】実施例1 Bulmers社(英国Shropshire)製の高
メチルエステル型ペクチン(メトキシ化度(DM)70
%)5gを50℃の500mlの脱イオン水に溶解し
て、1%(w/v)溶液(乾燥重量10g/l)とし
た。0.1M・NaOHでこの溶液のpHを7.5に調
節した。Biocon社(Quest Interna
tional社,アイルランド国Crosshave
n)から販売されているフィシン粉末を脱イオン水に溶
解して0.2g/mlフィシン溶液を調製した。上記ペ
クチン溶液にこの酵素溶液2ml(酵素溶液4ml/l
ペクチン溶液)を添加して、酵素作用濃度を0.8g/
l(0.08g/gペクチン)とした。この試料を穏や
かに撹拌しながら50℃でインキュベートした。反応中
にペクチン分子上のエステル基が徐々に加水分解されて
メタノールが遊離し、カルボキシル基が生成する。従っ
て、pHを一定に保つことが重要である。pHメーター
で反応中のpHを測定し、pHが7.5に保たれるよう
に50mM・NaOHを徐々に添加してpH値を一定に
保った。反応速度が一定に達した時点でNaOHの添加
を止め、脱メトキシ化度をNaOHの総添加量から概算
した。 【0061】カルボキシル基を滴定して、ペクチンの最
終DM値をより正確に測定した。試料を乾燥し、乾燥重
量2gを水/濃塩酸/イソプロピルアルコール(IP
A)の90/10/100比の混合物に溶解して15分
間放置した後、濾過して300mlのIPAで洗浄し、
再び濾過して300mlのIPAで洗浄し、さらに濾過
して無水IPAで洗浄した。沈殿したペクチン(0.5
g)を脱イオン水に溶解して、0.1M・NaOHでp
H7.5まで滴定して、その量(a、mlで表す)を記
録した。次いで30mlの0.1M・NaOHを添加し
て30分間撹拌した。30mlの0.1M・NaOHに
等しい稀硫酸を添加した後、0.1M・NaOHで再び
pH7.5まで滴定して、その量(b、mlで表す)を
記録した。エステル化度は100×b/(a+b)とし
て算出される。この場合、元のペクチンのDM値は60
%であり、240分のインキュベートでDM値が17.
5%まで低下した。 【0062】他の酵素を用いて同様の実験を行い、その
結果を表6に示す。 【0063】実施例2 低純度のリンゴペクチンを用いて同様の実験を行った。
その結果を表7に示す。反応生成物がCa2+でゲル化す
ることを試験で確認し、これらが十分に低いメチルエス
テル含量を有していて十分に高い分子量を有しているこ
とを確認した。 【0064】実施例3 本発明の酵素でペクチンを処理してもペクチン骨格の鎖
長に有意の変化がみられないことを実証するために、出
発原料のBulmers社製高メチルエステル型ペクチ
ンの各種脱メトキシ化処理の前後の分子量分析をクロマ
トグラフィー法で行った。クロマトグラフィー系とし
て、Gilson社製305型ポンプ、Wyatt T
echnology社製レーザー光度計、Waters
社製示差屈折率検出機及びAnachem社製のゲル浸
透クロマトグラフィーカラム群(ガード、6000、5
000及び4000の直列配置)を使用した。表8に保
持時間の詳細を示す。 【0065】パパイン、フィシン及びオレンジのPME
での処理の前後で原料の測定保持時間に差がみられない
ことが分かるが、このことは分子量に有意の変化が起こ
っていないことを示すものであり、ペクチン骨格の鎖長
に有意の変化がみられないことを意味している。対照的
に、現在市販されているペクチナーゼで処理すると保持
時間がかなり増大し、ペクチン骨格の切断によって分子
量がかなり低下していることを示している。 【0066】以下の2つの実施例は、商業化に適した反
応条件をシミュレートするための粗パパイヤ乳液を用い
た実験に関するものである。これらの実施例において
は、酵素費用を最小限に抑えるために高ペクチン/PM
E比を用いたが、それでも短い反応時間内に30〜40
のDM値を得るに十分な酵素活性を有していた。 【0067】実施例4 5%(w/v)のBulmers社製柑橘類ペクチン
(DM値=60)20mlを0.1mlのPME(Ar
inor社製パパイヤ乳液0.4g/ml)で処理した
(即ち、1g乾燥重量ペクチン+0.04g乾燥重量乳
液)。この割合は基質/酵素比にして25:1である。
pH7.5、50℃で100〜120分間反応を行った
ときの最終DM値は37.2であった。図6に、この反
応の時間経過を実線で示す。 【0068】実施例5 0.5M・NaClを添加して同様の実験を行ったとこ
ろ、55〜60分間の反応で得られた最終DM値は3
8.1であった。図6に、この反応の時間経過を点線で
示す。 【0069】このPMEは粗乳液パパインの10%未満
しかなく、従って、精製すれば250:1を超えるペク
チン/PME比で有効に使用することができる。 【0070】 【表1】 【表2】 【表3】【表4】【表5】【表6】【表7】【表8】
【図面の簡単な説明】 【図1】各種PME酵素についての、ペクチン濃度とP
ME活性の関係を示す図 【図2】各種PME酵素についての、時間経過とNaO
H添加量の関係を示す図 【図3】ペクチン/酵素の重量比と最終DM値の関係を
示す図 【図4】各種フィシン標品のSDS−PAGEの結果を
示す図解図 【図5】各種パパイン標品のSDS−PAGEの結果を
示す図解図 【図6】半純粋ペクチンに対するArinor社製パパ
インの活性を反応時間に対するNaOH添加量で示した
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成5年8月2日 【手続補正1】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】全図 【補正方法】変更 【補正内容】 【図1】 【図2】 【図4】 【図3】 【図5】 【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター・サムエル・ジェイムズ・チーサ ム 英国、エムケイ43・7ディーアール、ベッ ドフォードシャー、ハロルド、ミードウェ イ 28 (72)発明者 デイビッド・ホートン 英国、シーティー15・5イーワイ、ケン ト、ドーバー、ガストン、ザ・ストリー ト、バーン・タイ・クローズ 3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 チロシン選択的インヒビターで阻害され
    ないペクチンメチルエステラーゼ活性を有する酵素。 【請求項2】 システインプロテアーゼに対して安定な
    ペクチンメチルエステラーゼ活性を有する酵素。 【請求項2】 請求項1又は請求項2記載の酵素におい
    て、当該酵素の分子量が約58000〜約61000で
    あることを特徴とする酵素。 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記
    載の酵素において、当該酵素が有意のエンドグリコシダ
    ーゼ活性を有していないことを特徴とする酵素。 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記
    載の酵素において、当該酵素が、パパイヤ樹液、イチジ
    ク樹液、アナナス樹液並びに小麦胚芽を包含する植物原
    料から得たものであることを特徴とする酵素。 【請求項6】 ペクチンのメチルエステル含量を低下さ
    せる方法にして、請求項1乃至請求項5のいずれか1項
    記載の酵素でペクチンを処理する段階を含んでなること
    を特徴とする方法。 【請求項7】 請求項6記載の方法において、パパイ
    ヤ、イチジク、アナナス及び/又は小麦胚芽の抽出液に
    含まれる酵素で、ペクチンを処理することを特徴とする
    方法。 【請求項8】 請求項7記載の方法において、フィシ
    ン、パパイン、ブロメライン及び/又は小麦胚芽リパー
    ゼで、ペクチンを処理することを特徴とする方法。 【請求項9】 請求項6乃至請求項8のいずれか1項記
    載の方法において、ペクチンの濃度が10%(w/v)
    未満であることを特徴とする方法。 【請求項10】 請求項6乃至請求項9のいずれか1項
    記載の方法において、酵素添加量を調節して脱メトキシ
    化度を制御することを特徴とする方法。 【請求項11】 請求項6乃至請求項10のいずれか1
    項記載の方法において、アルカリ性溶液を適当な速度で
    添加してpHを6〜9の範囲内に維持することを特徴と
    する方法。 【請求項12】 請求項6乃至請求項11のいずれか1
    項記載の方法において、最初にパパイヤ由来の酵素で処
    理し、次いでイチジク由来の酵素で処理することを特徴
    とする方法。 【請求項13】 請求項6乃至請求項12のいずれか1
    項記載の方法において、前記ペクチンがリンゴ及び/又
    は柑橘類から得たペクチンであることを特徴とする方
    法。 【請求項14】 天然の糖側鎖を有する低メチルエステ
    ル型ペクチン。 【請求項15】 請求項14記載の低メチルエステル型
    ペクチンにおいて、当該ペクチンがゴムの脱メトキシ化
    によって製造されたものであり、しかも処理前のゴムに
    存在していた天然の糖側鎖の60%以上を保持している
    ことを特徴とするペクチン。
JP5200237A 1992-07-20 1993-07-20 ペクチンメチルエステラーゼ Pending JPH06153940A (ja)

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EP92306636 1992-07-20

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018179053A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 株式会社加来野製作所 酵素水製造方法および酵素水製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018179053A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 株式会社加来野製作所 酵素水製造方法および酵素水製造装置

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AU4207993A (en) 1994-01-27
CA2100596A1 (en) 1994-01-21

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