JPH0615080B2 - テトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法 - Google Patents
テトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法Info
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- JPH0615080B2 JPH0615080B2 JP24390085A JP24390085A JPH0615080B2 JP H0615080 B2 JPH0615080 B2 JP H0615080B2 JP 24390085 A JP24390085 A JP 24390085A JP 24390085 A JP24390085 A JP 24390085A JP H0615080 B2 JPH0615080 B2 JP H0615080B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチ
ル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法に
関する。
ル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法に
関する。
近年、集積回路(IC)製造において現像液としてテト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどのテトラ
アルキルアンモニウム塩やトリメチルアミンなどが使用
されることが多い。そして使用後のこれらテトラアルキ
ルアンモニウム塩やトリメチルアミンなどを含有する現
象廃液は有毒であり、また水質汚濁の問題よりそのまま
放流することができない。
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどのテトラ
アルキルアンモニウム塩やトリメチルアミンなどが使用
されることが多い。そして使用後のこれらテトラアルキ
ルアンモニウム塩やトリメチルアミンなどを含有する現
象廃液は有毒であり、また水質汚濁の問題よりそのまま
放流することができない。
現在、このようなテトラアルキルアンモニウム塩やトリ
メチルアミン等を含有する廃液よりこれら物質を除去し
て該廃液を浄化する手段としては、逆浸透膜による処理
(例えば特開昭60-118282号公報)、あるいはこれに
イオン交換樹脂による処理を加えた処理が一般に行なわ
れているが、これら方法は処理コストが高いという問題
がある。
メチルアミン等を含有する廃液よりこれら物質を除去し
て該廃液を浄化する手段としては、逆浸透膜による処理
(例えば特開昭60-118282号公報)、あるいはこれに
イオン交換樹脂による処理を加えた処理が一般に行なわ
れているが、これら方法は処理コストが高いという問題
がある。
上記したように、テトラアルキルアンモニウム塩やトリ
メチルアミン等を含有する廃液よりこれら物質を除去し
て該廃液を浄化するために従来用いられている処理法で
は処理コストが高いという問題があり、上記廃液を安価
に処理できる方法が望まれていたのであり、この問題を
解決したのが本発明である。
メチルアミン等を含有する廃液よりこれら物質を除去し
て該廃液を浄化するために従来用いられている処理法で
は処理コストが高いという問題があり、上記廃液を安価
に処理できる方法が望まれていたのであり、この問題を
解決したのが本発明である。
本発明は、上記廃液を安価に処理する手段として微生物
を利用することに着目し、研究を進めた。しかしテトラ
アルキルアンモニウム塩やトリメチルアミンなどは一般
に微生物学的には非常に難分解性の化合物であり、通常
の所謂微生物学的な処理法では簡単に除去できない。
を利用することに着目し、研究を進めた。しかしテトラ
アルキルアンモニウム塩やトリメチルアミンなどは一般
に微生物学的には非常に難分解性の化合物であり、通常
の所謂微生物学的な処理法では簡単に除去できない。
そこで本発明は、テトラアルキルアンモニウム塩やトリ
メチルアミンなどを分解する菌を自然界よりも見い出す
ことについて研究した結果、ついに手持ちの活性汚泥試
料中より、テトラアルキルアンモニウム塩やメチル基を
有するアミン類を単一の炭素源として利用できるノカル
ジア・エスピーS−255(Nocardia sp.S-255)
を分離した。そして更にこの菌を、硝化菌を繁殖させた
活性汚泥を添加し共棲繁殖させたものをテトラアルキル
アンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含
有廃液の処理に用いると、ノカルジア・エスピーS−2
55によりテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメ
チル基を有するアミン類が分解除去され、その分解生成
物であるアンモニアも硝化菌により硝化され、ノカルジ
ア・エスピーS−255および他の菌により脱窒素され
て上記排水の浄化が効果的に安価に行われることを見い
出した。
メチルアミンなどを分解する菌を自然界よりも見い出す
ことについて研究した結果、ついに手持ちの活性汚泥試
料中より、テトラアルキルアンモニウム塩やメチル基を
有するアミン類を単一の炭素源として利用できるノカル
ジア・エスピーS−255(Nocardia sp.S-255)
を分離した。そして更にこの菌を、硝化菌を繁殖させた
活性汚泥を添加し共棲繁殖させたものをテトラアルキル
アンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含
有廃液の処理に用いると、ノカルジア・エスピーS−2
55によりテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメ
チル基を有するアミン類が分解除去され、その分解生成
物であるアンモニアも硝化菌により硝化され、ノカルジ
ア・エスピーS−255および他の菌により脱窒素され
て上記排水の浄化が効果的に安価に行われることを見い
出した。
本発明はこの知見に基づくもので、本発明は硝化菌を繁
殖させた活性汚泥にノカルジア・エスピーS−255又
はその変異株を添加し共棲繁殖させたもので、テトラア
ルキルアモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン
類含有廃液を処理して浄化することを特徴とするテトラ
アルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するア
ミン類含有廃液の微生物学的処理方法である。
殖させた活性汚泥にノカルジア・エスピーS−255又
はその変異株を添加し共棲繁殖させたもので、テトラア
ルキルアモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン
類含有廃液を処理して浄化することを特徴とするテトラ
アルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するア
ミン類含有廃液の微生物学的処理方法である。
本発明で使用するノカルジア・エスピーS−255の菌
学的性質は下記の通りである。
学的性質は下記の通りである。
(a)形態 細胞の形及び大きさ:短桿菌、0.75×1.5μ 細胞の多形成: ミセル→桿菌 運動性: − 鞭毛: − 胞子の有無: − グラム染色: + 抗酸性: + (b)各培地での生育状態 肉汁寒天天板培地:培養2日目で点状、直径1〜1.5
mm、全縁、白濁色、光沢なし、生育は中。
mm、全縁、白濁色、光沢なし、生育は中。
肉汁寒天斜面培地:疣状、光沢なし、生育は中。
肉汁液体培地:沈渣、生育は小〜中。
肉汁ゼラチン培地:30℃、6日で液化せず、14日で
液化せず。
液化せず。
リトマスミルク:30℃、振盪培養で、1日目にアルカ
リ性、凝固、2日目にアルカリ性、ペプトン化。
リ性、凝固、2日目にアルカリ性、ペプトン化。
シユクロース・硝酸塩 寒天倍地:生育せず。
グリセリン・アスパラギン 寒天培地:生育せず。
ペプトン・イースト鉄 寒天斜面培地:疣状、淡黄白濁、生育は大。
加糖ブイヨン寒天斜面 培地:拡布状、表面しわ、黄土白濁、生育は大。
(c)生理学的性質 硝酸塩の還元: + MRテスト: + インドール生成: − デンプンの加水分解:+ ウレアーゼ: + カタラーゼ: + 酸素に対する態度: 好気性 生育のpH範囲: 5.5〜10.0 生育の温度範囲: 15〜40℃ 糖の利用及びガスの発生: 糖の利用 ガスの発生 D-フラクトース + − D-グルコース + − マルトース − − マンノース − − ラムノース − − グリセロース − − マンニトール + − D-ガラクトース − − イノシトール + − ラクトース − − シユクロース − − アドニトース − − L-アラビノース − − リボース + − ソルビトール + − トレハロース − − セルビオース − − キシロース − − デキストリン − − (d)その他の性質 4級アミン及びその他のアミン類の分解能: テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド + テトラメチルアンモニウムクロライド + トリメチルアミン + ジメチルアミン + メチルアミン + 上記の菌学的性質にしたがい、バージエーズ・マニユア
ル・オブ・デイタミネーテイブ・バクテリオロジイ(Be
rgey's Manual of Determinative Bacteriology)第8
版(1974)により上記菌の同定を行なうと、該菌は
ノカルジア(Nocardia)属に属する菌であるが、特に糖
の資化性が特異的で、種(spcies)としては一致するも
のが見当らず、新種と判断された。
ル・オブ・デイタミネーテイブ・バクテリオロジイ(Be
rgey's Manual of Determinative Bacteriology)第8
版(1974)により上記菌の同定を行なうと、該菌は
ノカルジア(Nocardia)属に属する菌であるが、特に糖
の資化性が特異的で、種(spcies)としては一致するも
のが見当らず、新種と判断された。
なお、このノカルジア・エスピーS−255(Nocardia
sp.S-255)は、工業技術院微生物工業技術研究所
に微工研菌寄第8471号(FERM P−8471)とし
て寄託されている。
sp.S-255)は、工業技術院微生物工業技術研究所
に微工研菌寄第8471号(FERM P−8471)とし
て寄託されている。
本発明においては、ノカルジア・エスピーS−255ば
かりでなく、該菌を常法の変異手段により変異させた変
異株も使用することができる。
かりでなく、該菌を常法の変異手段により変異させた変
異株も使用することができる。
ここで、このノカルジア・エスピーS−255がテトラ
アルキルアンモニウム塩やメチル基を有するアミン類を
分解除去する能力のあることを実験例を示して説明す
る。
アルキルアンモニウム塩やメチル基を有するアミン類を
分解除去する能力のあることを実験例を示して説明す
る。
実験例 テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド1000
mg/を加糖ブイヨン(グルコース1%、肉エキス1
%、ペプトン1%、NaCl0.5%)に添加し、pH7.0
に調整した培地に、ノカルジア・エスピーS−255
(FERM P-8471)を接種し、30℃で2日間振盪培養し
た培養物を遠心沈澱し、洗菌したものを、菌体換物量1
000mg/となるように、炭素源としてテトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)、テトラメチ
ルアンモニウムクロライド(TMAC)、テトラn−プロピ
ルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAH)、テトラn
−プロピルアンモニウムクロライド(TPAC)、テトラブ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAH)、テトラ
ブチルアンモニウムクロライド(TBAC)、トリメチルア
ミン(TMA)、ジメチルアミン(DMA)、メチルアミン
(MA)をそれぞれ含有する下記の組成の液200mlに
接種した。
mg/を加糖ブイヨン(グルコース1%、肉エキス1
%、ペプトン1%、NaCl0.5%)に添加し、pH7.0
に調整した培地に、ノカルジア・エスピーS−255
(FERM P-8471)を接種し、30℃で2日間振盪培養し
た培養物を遠心沈澱し、洗菌したものを、菌体換物量1
000mg/となるように、炭素源としてテトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)、テトラメチ
ルアンモニウムクロライド(TMAC)、テトラn−プロピ
ルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAH)、テトラn
−プロピルアンモニウムクロライド(TPAC)、テトラブ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TBAH)、テトラ
ブチルアンモニウムクロライド(TBAC)、トリメチルア
ミン(TMA)、ジメチルアミン(DMA)、メチルアミン
(MA)をそれぞれ含有する下記の組成の液200mlに
接種した。
炭素源(mg/) 1000 コーンスチープリカー(mg/) 500 M/15りん酸バツフアー(ml) 20 総容量(ml) 200 pH7.0に調整 菌の接種後、30℃で72時間振盪培養し、24時間
後、48時間後、72時間後における液中の炭素源であ
る上記化合物の量(mg/)を高速液体クロマトグラフ
イー法(HPLC法)により測定した。その結果を第1
表に示す。
後、48時間後、72時間後における液中の炭素源であ
る上記化合物の量(mg/)を高速液体クロマトグラフ
イー法(HPLC法)により測定した。その結果を第1
表に示す。
上記第1表の結果から、ノカルジア・エスピーS−25
5がエトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基
を有するアミン類を分解除去する能力のあることがわか
る。
5がエトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基
を有するアミン類を分解除去する能力のあることがわか
る。
本発明では、このノカルジア・エスピーS−255又は
その変異株を、硝化菌を繁殖させた活性汚泥に添加し共
棲繁殖させる。
その変異株を、硝化菌を繁殖させた活性汚泥に添加し共
棲繁殖させる。
硝化菌は、古くから土壌中の窒素化合物の変化に関係す
る農業上重要な土壌細菌として知られており、アンモニ
アを亜硫酸に酸化してエネルギーを得るニトロソモナス
(Nitrosomonas)、亜硝酸を硝酸に酸化してエネルギー
を得るニトロバクター(Nitrobacter)などの菌があ
る。
る農業上重要な土壌細菌として知られており、アンモニ
アを亜硫酸に酸化してエネルギーを得るニトロソモナス
(Nitrosomonas)、亜硝酸を硝酸に酸化してエネルギー
を得るニトロバクター(Nitrobacter)などの菌があ
る。
活性汚泥は常法にしたがつて得ることができ、この活性
汚泥に硝化菌を繁殖させるには、通常活性汚泥にアンモ
ニア又はアンモニウム塩を加えてゆくと(この場合、通
気するのが好ましい)、汚泥中に存在する硝化菌が繁殖
してゆき、他の菌が淘汰されて15日〜1ケ月位で硝化
菌が繁殖した活性汚泥を得ることができる。
汚泥に硝化菌を繁殖させるには、通常活性汚泥にアンモ
ニア又はアンモニウム塩を加えてゆくと(この場合、通
気するのが好ましい)、汚泥中に存在する硝化菌が繁殖
してゆき、他の菌が淘汰されて15日〜1ケ月位で硝化
菌が繁殖した活性汚泥を得ることができる。
つぎにノカルジア・エスピーS−255又はその変異株
を、硝化菌を繁殖させた活性汚泥に添加するにあたつて
は、該菌を培養したもの又はこれより分離した菌体を添
加するのがよい。この培養は一般の細菌のそれと同様に
行なうことができる。即ち、該菌の生育に好適な液体培
地(炭素源としてテトラアルキルアンモニウム塩又は/
及びメチル基をするアミン類その他、窒素源、必要に応
じて無機塩、その他の栄養源など含有)を培養器(例え
ば培養瓶、栄養タンクなど)に入れ、殺菌し、菌の生育
適温に調整したものを別に調製した該菌の種菌を接種
し、振盪培養、通気撹拌培養などの好気的培養を行ない
菌体の増殖をはかる。この際、培地のpH及び温度は該菌
の最適な生育条件を維持する。このようにして該菌と大
量培養物を得る。このようにして得た培養物又はこれよ
り分離した菌体を、硝化菌を繁殖させた活性汚泥に添加
する。その添加量は適当に選ぶことができるが、通常該
菌の培養物が硝化菌を繁殖させた汚泥に対し 量位で好結果が得られる。該菌を添加したら、炭素源と
してのテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル
基を有するアミン類、必要に応じて窒素源、無機塩など
を添加して5〜10日位該菌を馴養、育成し、硝化菌と
共棲繁殖させる。
を、硝化菌を繁殖させた活性汚泥に添加するにあたつて
は、該菌を培養したもの又はこれより分離した菌体を添
加するのがよい。この培養は一般の細菌のそれと同様に
行なうことができる。即ち、該菌の生育に好適な液体培
地(炭素源としてテトラアルキルアンモニウム塩又は/
及びメチル基をするアミン類その他、窒素源、必要に応
じて無機塩、その他の栄養源など含有)を培養器(例え
ば培養瓶、栄養タンクなど)に入れ、殺菌し、菌の生育
適温に調整したものを別に調製した該菌の種菌を接種
し、振盪培養、通気撹拌培養などの好気的培養を行ない
菌体の増殖をはかる。この際、培地のpH及び温度は該菌
の最適な生育条件を維持する。このようにして該菌と大
量培養物を得る。このようにして得た培養物又はこれよ
り分離した菌体を、硝化菌を繁殖させた活性汚泥に添加
する。その添加量は適当に選ぶことができるが、通常該
菌の培養物が硝化菌を繁殖させた汚泥に対し 量位で好結果が得られる。該菌を添加したら、炭素源と
してのテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル
基を有するアミン類、必要に応じて窒素源、無機塩など
を添加して5〜10日位該菌を馴養、育成し、硝化菌と
共棲繁殖させる。
上記のようにしてノカルジア・エスピーS−255又は
その変異株と硝化菌を共棲繁殖させた活性汚泥で処理す
べきテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基
を有するアミン類含有廃液(例えばIC製造における現
象廃液など)を処理して浄化する手段、操作は、常法に
よる廃液の微生物処理法、即ちBOD除去、硝化、脱窒
素の好適条件(最適BOD負荷、最適窒素負荷、最適酸
素供給、最適無酸素撹拌、最適pH及び温度、不足栄養塩
の補充等)を維持しながら有機物及び窒素を除去する方
法におけると同様にして実施することができる。なお、
上記廃液を処理する場合に、必要に応じて適量の燐酸塩
やコーンスチープリカーなどの有機窒素源を廃液に添加
するのが好ましい。
その変異株と硝化菌を共棲繁殖させた活性汚泥で処理す
べきテトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基
を有するアミン類含有廃液(例えばIC製造における現
象廃液など)を処理して浄化する手段、操作は、常法に
よる廃液の微生物処理法、即ちBOD除去、硝化、脱窒
素の好適条件(最適BOD負荷、最適窒素負荷、最適酸
素供給、最適無酸素撹拌、最適pH及び温度、不足栄養塩
の補充等)を維持しながら有機物及び窒素を除去する方
法におけると同様にして実施することができる。なお、
上記廃液を処理する場合に、必要に応じて適量の燐酸塩
やコーンスチープリカーなどの有機窒素源を廃液に添加
するのが好ましい。
本発明によれば、ノカルジア・エスピーS−255又は
その変異株により従来の微生物学的処理では除去が困難
であつた廃液中のテトラアルキルアンモニウム塩又は/
及びメチル基を含有するアミン類が分解除去され、その
分解生成物であるアンモニアも硝化菌により硝化され、
ノカルジア・エスピーS−255又はその変異株および
他の菌により脱窒素されるので、テトラアンモニウム塩
又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の浄化を
効果的にしかも安価に行なうことができる。
その変異株により従来の微生物学的処理では除去が困難
であつた廃液中のテトラアルキルアンモニウム塩又は/
及びメチル基を含有するアミン類が分解除去され、その
分解生成物であるアンモニアも硝化菌により硝化され、
ノカルジア・エスピーS−255又はその変異株および
他の菌により脱窒素されるので、テトラアンモニウム塩
又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の浄化を
効果的にしかも安価に行なうことができる。
つぎに本発明の実施例を示す。
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)
1000mg/を加糖ブイヨン(グルコース1%、肉エキス
1%、ペプトン1%、NaCl0.5%)に添加し、pH7.
0に調製した培地0.2に、ノカルジア・エスピーS
−255(FERM P−8471)を接種し、30℃で3
日間振盪培養した。この培養物を、常法で得た活性汚泥
に塩化アンモニウムを添加し1ケ月位通気して硝化菌を
繁殖させた活性汚泥の入つている反応槽に添加し、適量
のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMA
H)を加え、ノカルジア・エスピーS−255を1週間
程度馴養、育成した。
1000mg/を加糖ブイヨン(グルコース1%、肉エキス
1%、ペプトン1%、NaCl0.5%)に添加し、pH7.
0に調製した培地0.2に、ノカルジア・エスピーS
−255(FERM P−8471)を接種し、30℃で3
日間振盪培養した。この培養物を、常法で得た活性汚泥
に塩化アンモニウムを添加し1ケ月位通気して硝化菌を
繁殖させた活性汚泥の入つている反応槽に添加し、適量
のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMA
H)を加え、ノカルジア・エスピーS−255を1週間
程度馴養、育成した。
この反応槽の活性汚泥にテトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド(TMAH)含有廃水に適量の燐酸塩及びコ
ーンスチープリカーを補充した原水を通し、第2表に示
す負荷条件で滞留時間が43時間となるように処理水の
引抜きと原水の添加を行い、2ケ月位間欠曝気処理(曝
気、撹拌する硝化工程30分、撹拌のみの脱窒工程30
分の1時間サイクル)し、第2表に示す良好な廃液処理
の成果を得ることができた。なお、ここでは間欠曝気法
による例を示したが、通常の循環型硝化脱窒法による処
理も可能である。第2表中、TMAHは高速液体クロマトグ
ラフイー法(HPLC法)で測定し、また工場排水試験方法
JIS−K0102−1981第46頁にりTOC(総有機
性炭素)を測定し、同じく第41頁によりBODを測定
し、同じく第124頁、第130頁、第132頁、第1
35頁により窒素化合物を測定し、その和を総窒素とし
た。
ドロオキサイド(TMAH)含有廃水に適量の燐酸塩及びコ
ーンスチープリカーを補充した原水を通し、第2表に示
す負荷条件で滞留時間が43時間となるように処理水の
引抜きと原水の添加を行い、2ケ月位間欠曝気処理(曝
気、撹拌する硝化工程30分、撹拌のみの脱窒工程30
分の1時間サイクル)し、第2表に示す良好な廃液処理
の成果を得ることができた。なお、ここでは間欠曝気法
による例を示したが、通常の循環型硝化脱窒法による処
理も可能である。第2表中、TMAHは高速液体クロマトグ
ラフイー法(HPLC法)で測定し、また工場排水試験方法
JIS−K0102−1981第46頁にりTOC(総有機
性炭素)を測定し、同じく第41頁によりBODを測定
し、同じく第124頁、第130頁、第132頁、第1
35頁により窒素化合物を測定し、その和を総窒素とし
た。
フロントページの続き (72)発明者 栗栖 治夫 東京都千代田区神田錦町2丁目1番地(住 友重機械ビル) 住友重機械エンバイロテ ツク株式会社内 (72)発明者 押見 篤一 神奈川県平塚市夕陽ヶ丘63番30号 住友重 機械エンバイロテツク株式会社平塚研究所 内 (56)参考文献 特公 昭56−29598(JP,B2) 特公 昭56−9117(JP,B2) 特公 昭55−28758(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】硝化菌を繁殖させた活性汚泥にノカルジア
・エスピ−S−255(Nocardia sp.S-255)又は
その変異株を添加し共棲繁殖させたもので、テトラアル
キルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン
類含有廃液を処理して浄化することを特徴とするテトラ
アルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するア
ミン類含有廃液の微生物学的処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24390085A JPH0615080B2 (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | テトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24390085A JPH0615080B2 (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | テトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62106898A JPS62106898A (ja) | 1987-05-18 |
JPH0615080B2 true JPH0615080B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=17110666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24390085A Expired - Fee Related JPH0615080B2 (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | テトラアルキルアンモニウム塩又は/及びメチル基を有するアミン類含有廃液の微生物学的処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0615080B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP4859863B2 (ja) * | 2008-03-24 | 2012-01-25 | オルガノ株式会社 | 水処理方法および水処理装置 |
WO2009119521A1 (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-01 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 排水処理方法 |
-
1985
- 1985-11-01 JP JP24390085A patent/JPH0615080B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62106898A (ja) | 1987-05-18 |
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