JPH06150598A - 浮上型磁気ヘッド装置の製造方法 - Google Patents
浮上型磁気ヘッド装置の製造方法Info
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- JPH06150598A JPH06150598A JP31573492A JP31573492A JPH06150598A JP H06150598 A JPH06150598 A JP H06150598A JP 31573492 A JP31573492 A JP 31573492A JP 31573492 A JP31573492 A JP 31573492A JP H06150598 A JPH06150598 A JP H06150598A
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- slider
- magnetic head
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 浮上特性が良好で製品寿命の向上された浮上
型磁気ヘッド装置を提供し、製造歩留りの向上の可能な
浮上型磁気ヘッド装置の製造方法を提供する。 【構成】 スライダー２とサスペンション５よりなる浮
上型磁気ヘッド装置を製造する際に、スライダー２の中
心線とサスペンション５のねじりの中心線が一致するよ
うにサスペンション５のロードビーム４の一端を固定ク
ランプ１１により固定し、他端を可動クランプ１４にて
保持し、可動クランプ１４をサスペンション５のねじれ
の方向と反対方向である図中矢印Ｒ3 方向に回転させて
サスペンション５にねじりを与える。なお、この状態で
加熱処理を施しても良い。
型磁気ヘッド装置を提供し、製造歩留りの向上の可能な
浮上型磁気ヘッド装置の製造方法を提供する。 【構成】 スライダー２とサスペンション５よりなる浮
上型磁気ヘッド装置を製造する際に、スライダー２の中
心線とサスペンション５のねじりの中心線が一致するよ
うにサスペンション５のロードビーム４の一端を固定ク
ランプ１１により固定し、他端を可動クランプ１４にて
保持し、可動クランプ１４をサスペンション５のねじれ
の方向と反対方向である図中矢印Ｒ3 方向に回転させて
サスペンション５にねじりを与える。なお、この状態で
加熱処理を施しても良い。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスク等に対
して情報の書き込み或いは読み出しを行う浮上型磁気ヘ
ッド装置の製造方法に関するものである。
して情報の書き込み或いは読み出しを行う浮上型磁気ヘ
ッド装置の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】コンピュータ等に組み込まれ、情報の記
録及び再生を行うハードディスクドライブ装置は、当然
のことながら、情報の記録媒体である磁気ディスクと、
これに情報の記録再生を行う磁気ヘッド装置により構成
されている。
録及び再生を行うハードディスクドライブ装置は、当然
のことながら、情報の記録媒体である磁気ディスクと、
これに情報の記録再生を行う磁気ヘッド装置により構成
されている。
【０００３】この時、磁気ヘッド装置としては、磁気デ
ィスク表面との接触による摩耗損傷を避けるために、該
磁気ディスクの高速回転時に磁気ディスク表面に発生す
る空気流によって磁気ヘッドを磁気ディスク面より微小
間隙をもって浮上走行させるように構成したいわゆる浮
上型磁気ヘッド装置が用いられている。
ィスク表面との接触による摩耗損傷を避けるために、該
磁気ディスクの高速回転時に磁気ディスク表面に発生す
る空気流によって磁気ヘッドを磁気ディスク面より微小
間隙をもって浮上走行させるように構成したいわゆる浮
上型磁気ヘッド装置が用いられている。
【０００４】上記の浮上型磁気ヘッド装置は、一般に磁
気ヘッド素子の装着されたスライダーが、ジンバルとロ
ードビームにより構成されるサスペンションに固着され
て構成されている。すなわち、一主面にレール加工の施
されたスライダーの凸部に磁気ヘッド素子が組み込まれ
ており、可とう性を有する板バネ状のジンバルの先端に
レール加工の施された面の背面を固着面としてスライダ
ーが固着され、該ジンバルの他端はやはり板バネである
ロードビームの下面に固着されている。なお、ジンバル
のスライダー固着部にはディンプルと称される突起が設
けられてロードビームに接しており、これを支点として
スライダーはロール・ピッチ運動（磁気ディスク周方向
の揺動並びに径方向の揺動）を行う。さらにロードビー
ムはアクチュエータアームに取り付けられ、スライダー
に装着された磁気ヘッド素子は磁気ディスクに平行な面
内を径方向に移動するようになされている。
気ヘッド素子の装着されたスライダーが、ジンバルとロ
ードビームにより構成されるサスペンションに固着され
て構成されている。すなわち、一主面にレール加工の施
されたスライダーの凸部に磁気ヘッド素子が組み込まれ
ており、可とう性を有する板バネ状のジンバルの先端に
レール加工の施された面の背面を固着面としてスライダ
ーが固着され、該ジンバルの他端はやはり板バネである
ロードビームの下面に固着されている。なお、ジンバル
のスライダー固着部にはディンプルと称される突起が設
けられてロードビームに接しており、これを支点として
スライダーはロール・ピッチ運動（磁気ディスク周方向
の揺動並びに径方向の揺動）を行う。さらにロードビー
ムはアクチュエータアームに取り付けられ、スライダー
に装着された磁気ヘッド素子は磁気ディスクに平行な面
内を径方向に移動するようになされている。
【０００５】このような浮上型磁気ヘッド装置において
磁気ヘッド素子の装着されたスライダーは、起動時には
磁気ディスクに接しているが、情報の記録再生時には磁
気ディスクの回転によって発生する空気流による浮力を
スライダーのレール加工部の２つの凸部に受けて浮上す
る。この時、スライダーは板バネであるサスペンション
から磁気ディスク方向への力を受けており、浮力とサス
ペンションから受ける力のバランスによって決定するス
ライダー浮上距離を有して情報の記録再生を行う。
磁気ヘッド素子の装着されたスライダーは、起動時には
磁気ディスクに接しているが、情報の記録再生時には磁
気ディスクの回転によって発生する空気流による浮力を
スライダーのレール加工部の２つの凸部に受けて浮上す
る。この時、スライダーは板バネであるサスペンション
から磁気ディスク方向への力を受けており、浮力とサス
ペンションから受ける力のバランスによって決定するス
ライダー浮上距離を有して情報の記録再生を行う。
【０００６】なお、このような浮上型磁気ヘッド装置の
製造は、磁気ヘッド素子が予め組み込まれたスライダー
にジンバルとロードビームが固着されてなるサスペンシ
ョンを固着して行われる。
製造は、磁気ヘッド素子が予め組み込まれたスライダー
にジンバルとロードビームが固着されてなるサスペンシ
ョンを固着して行われる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような製造方法によって製造される浮上型磁気ヘッド装
置においては、浮上特性が良好でないものが多く製造さ
れ、製造歩留りの低下を招いている。上記のような浮上
型磁気ヘッド装置の浮上特性は、スライダーの浮上姿勢
に因るところが大きく、スライダーの浮上姿勢が磁気デ
ィスク径方向に傾きを有したものであると、スライダー
の浮上距離の安定性を損ない、またスライダーのロール
・ピッチ運動の支点であるディンプルとロードビームと
の接触が良好に行われないためロール・ピッチ運動の安
定性も損なわれ、浮上特性を大きく損なうこととなる。
また、起動及び停止の際の磁気ディスクとの摺動時にお
けるスライダーの姿勢が磁気ディスク径方向に傾いたも
のであると、スライダーのエッジが研削されてしまい、
浮上型磁気ヘッド装置の製品寿命を縮めてしまう。
ような製造方法によって製造される浮上型磁気ヘッド装
置においては、浮上特性が良好でないものが多く製造さ
れ、製造歩留りの低下を招いている。上記のような浮上
型磁気ヘッド装置の浮上特性は、スライダーの浮上姿勢
に因るところが大きく、スライダーの浮上姿勢が磁気デ
ィスク径方向に傾きを有したものであると、スライダー
の浮上距離の安定性を損ない、またスライダーのロール
・ピッチ運動の支点であるディンプルとロードビームと
の接触が良好に行われないためロール・ピッチ運動の安
定性も損なわれ、浮上特性を大きく損なうこととなる。
また、起動及び停止の際の磁気ディスクとの摺動時にお
けるスライダーの姿勢が磁気ディスク径方向に傾いたも
のであると、スライダーのエッジが研削されてしまい、
浮上型磁気ヘッド装置の製品寿命を縮めてしまう。
【０００８】スライダーの浮上姿勢は、該スライダーと
固着される支持体であるサスペンションの特性によって
決定される。前述のようにサスペンションは板バネであ
るジンバルとやはり板バネであるロードビームによって
構成されるが、これらにねじれ等があると固着されるス
ライダーの浮上姿勢は磁気ディスク径方向に傾いたもの
となってしまう。特に、ジンバルはロードビームと比較
して板厚が薄く、且つ形状的に剛性が低いため捲れ上が
り易く、スライダーの浮上姿勢を損ない易い。しかしな
がら、ジンバルを矯正することは非常に困難である。そ
こで、ロードビームの先端に負荷を印加してスライダー
の浮上姿勢を制御する方法が提案されているが、根本的
な解決法ではなく、制御範囲にも限界が生じる。
固着される支持体であるサスペンションの特性によって
決定される。前述のようにサスペンションは板バネであ
るジンバルとやはり板バネであるロードビームによって
構成されるが、これらにねじれ等があると固着されるス
ライダーの浮上姿勢は磁気ディスク径方向に傾いたもの
となってしまう。特に、ジンバルはロードビームと比較
して板厚が薄く、且つ形状的に剛性が低いため捲れ上が
り易く、スライダーの浮上姿勢を損ない易い。しかしな
がら、ジンバルを矯正することは非常に困難である。そ
こで、ロードビームの先端に負荷を印加してスライダー
の浮上姿勢を制御する方法が提案されているが、根本的
な解決法ではなく、制御範囲にも限界が生じる。
【０００９】一方、高密度記録化への要求の高まりから
スライダー浮上距離の低浮上距離化が求められており、
このことからもスライダー浮上姿勢の改善が望まれ、ま
た、上記のようなロードビームの先端に負荷を印加する
方法ではこれに対応することは不可能である。
スライダー浮上距離の低浮上距離化が求められており、
このことからもスライダー浮上姿勢の改善が望まれ、ま
た、上記のようなロードビームの先端に負荷を印加する
方法ではこれに対応することは不可能である。
【００１０】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、浮上特性が良好で製品寿命の
向上された浮上型磁気ヘッド装置を提供し、製造歩留り
の向上の可能な浮上型磁気ヘッド装置の製造方法を提供
することを目的とする。
て提案されたものであり、浮上特性が良好で製品寿命の
向上された浮上型磁気ヘッド装置を提供し、製造歩留り
の向上の可能な浮上型磁気ヘッド装置の製造方法を提供
することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、スライダーとサスペンションよりなる浮
上型磁気ヘッド装置の製造方法において、スライダーの
中心線とサスペンションのねじりの中心線を一致させて
サスペンションの一端を固定し、他端を回動させ、サス
ペンションのねじれ方向と逆方向にねじりを加えること
を特徴とするものであり、この状態で加熱処理を施して
も良い。
めに本発明は、スライダーとサスペンションよりなる浮
上型磁気ヘッド装置の製造方法において、スライダーの
中心線とサスペンションのねじりの中心線を一致させて
サスペンションの一端を固定し、他端を回動させ、サス
ペンションのねじれ方向と逆方向にねじりを加えること
を特徴とするものであり、この状態で加熱処理を施して
も良い。
【００１２】
【作用】本発明は、スライダーとサスペンションよりな
る浮上型磁気ヘッド装置の製造方法において、スライダ
ーの中心線とサスペンションのねじりの中心線を一致さ
せてサスペンションの一端を固定し、他端を回動させ、
サスペンションのねじれ方向と逆方向にねじりを加える
ため、サスペンションのねじれが除去される。また、こ
の状態で加熱処理を施すことによって更に高い効果を得
ることができる。
る浮上型磁気ヘッド装置の製造方法において、スライダ
ーの中心線とサスペンションのねじりの中心線を一致さ
せてサスペンションの一端を固定し、他端を回動させ、
サスペンションのねじれ方向と逆方向にねじりを加える
ため、サスペンションのねじれが除去される。また、こ
の状態で加熱処理を施すことによって更に高い効果を得
ることができる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら説明する。先ず、図１に浮上型
磁気ヘッド装置の構成を示す。浮上型磁気ヘッド装置
は、図１に示すように図示しない磁気ヘッド素子の装着
されたスライダー２がサスペンション５に取り付けら
れ、アクチュエータ６に取り付けられている。スライダ
ー２は起動時には磁気ディスク７に接しているが、磁気
ディスク７の図中Ｒ1 方向の回転によって発生する空気
流を受けて浮上し、磁気ディスク７の表面より微小な間
隙をもって情報の記録再生を行い、停止時には磁気ディ
スク７上に降下するものである。また、磁気ディスク７
が図中Ｒ1 方向に回転する時、アクチュエータ６は図中
Ｒ2 方向に回動し、サスペンション５に取り付けられた
スライダー２を磁気ディスク７面上で図中矢印Ｍのよう
に移動させる。
いて図面を参照しながら説明する。先ず、図１に浮上型
磁気ヘッド装置の構成を示す。浮上型磁気ヘッド装置
は、図１に示すように図示しない磁気ヘッド素子の装着
されたスライダー２がサスペンション５に取り付けら
れ、アクチュエータ６に取り付けられている。スライダ
ー２は起動時には磁気ディスク７に接しているが、磁気
ディスク７の図中Ｒ1 方向の回転によって発生する空気
流を受けて浮上し、磁気ディスク７の表面より微小な間
隙をもって情報の記録再生を行い、停止時には磁気ディ
スク７上に降下するものである。また、磁気ディスク７
が図中Ｒ1 方向に回転する時、アクチュエータ６は図中
Ｒ2 方向に回動し、サスペンション５に取り付けられた
スライダー２を磁気ディスク７面上で図中矢印Ｍのよう
に移動させる。
【００１４】この時、図２に示されるようにスライダー
２の一主面にはレール加工が施されて溝部８が形成さ
れ、この溝部８の両側にはスライダーレール９，１０が
突条部として形成されている。さらに、例えば薄膜磁気
ヘッドである磁気ヘッド素子１が一方のスライダーレー
ル９の磁気ディスク７の対向面９ａに直交する一側面９
ｂに設けられ、磁気ギャップが上記磁気ディスク７との
対向面９ａに臨むようになされている。よって、上記浮
上型磁気ヘッド装置においては、スライダーレール９，
１０の磁気ディスク７との対向面９ａ，１０ａ（いわゆ
る、エア・ベアリング・サーフェス）が起動時及び停止
時には磁気ディスク７と摺動し、情報の記録再生時には
磁気ディスク７の回転により発生する空気流を受けるこ
ととなる。
２の一主面にはレール加工が施されて溝部８が形成さ
れ、この溝部８の両側にはスライダーレール９，１０が
突条部として形成されている。さらに、例えば薄膜磁気
ヘッドである磁気ヘッド素子１が一方のスライダーレー
ル９の磁気ディスク７の対向面９ａに直交する一側面９
ｂに設けられ、磁気ギャップが上記磁気ディスク７との
対向面９ａに臨むようになされている。よって、上記浮
上型磁気ヘッド装置においては、スライダーレール９，
１０の磁気ディスク７との対向面９ａ，１０ａ（いわゆ
る、エア・ベアリング・サーフェス）が起動時及び停止
時には磁気ディスク７と摺動し、情報の記録再生時には
磁気ディスク７の回転により発生する空気流を受けるこ
ととなる。
【００１５】また、スライダーとサスペンションは図３
に示すように固着している。磁気ヘッド素子１の装着さ
れたスライダー２は固着面２ａにて可とう性を有する板
バネ状のジンバル３の固着部３ａに固着されている。さ
らに、ジンバル３は固着部３ｂにてロードビーム４の固
着部４ａと固着されており、ジンバル３とロードビーム
４にてサスペンション５を形成している。なお、ジンバ
ル３の固着部３ａには突条部であるディンプル３ｃが設
けられ、ロードビーム４に接しており、該ディンプル３
ｃを支点としてスライダー２はロール・ピッチ運動する
ようになされている。
に示すように固着している。磁気ヘッド素子１の装着さ
れたスライダー２は固着面２ａにて可とう性を有する板
バネ状のジンバル３の固着部３ａに固着されている。さ
らに、ジンバル３は固着部３ｂにてロードビーム４の固
着部４ａと固着されており、ジンバル３とロードビーム
４にてサスペンション５を形成している。なお、ジンバ
ル３の固着部３ａには突条部であるディンプル３ｃが設
けられ、ロードビーム４に接しており、該ディンプル３
ｃを支点としてスライダー２はロール・ピッチ運動する
ようになされている。
【００１６】よって、上述のような浮上型磁気ヘッド装
置の浮上特性はサスペンションの特性に因るところが大
きい。すなわち、スライダーを支持するサスペンション
にねじれ等があると、図４に示されるようにスライダー
２のスライダー浮上距離が磁気ディスク７径方向で異な
り（Ｈ1 ≠Ｈ2 ）、サスペンション５に固着されるスラ
イダー２の浮上姿勢は磁気ディスク７径方向に傾いたも
のとなってしまい、スライダー２の浮上距離の安定性を
損ない、またスライダー２のロール・ピッチ運動の支点
であるディンプル３ｃとロードビーム４との接触が良好
に行われないためロール・ピッチ運動の安定性も損なわ
れ、浮上特性を大きく損なうこととなる。また、起動及
び停止の際の磁気ディスクとの摺動時におけるスライダ
ーの姿勢が磁気ディスク径方向に傾いたものであると、
スライダーのエッジが研削されてしまい、浮上型磁気ヘ
ッド装置の製品寿命を縮めてしまう。
置の浮上特性はサスペンションの特性に因るところが大
きい。すなわち、スライダーを支持するサスペンション
にねじれ等があると、図４に示されるようにスライダー
２のスライダー浮上距離が磁気ディスク７径方向で異な
り（Ｈ1 ≠Ｈ2 ）、サスペンション５に固着されるスラ
イダー２の浮上姿勢は磁気ディスク７径方向に傾いたも
のとなってしまい、スライダー２の浮上距離の安定性を
損ない、またスライダー２のロール・ピッチ運動の支点
であるディンプル３ｃとロードビーム４との接触が良好
に行われないためロール・ピッチ運動の安定性も損なわ
れ、浮上特性を大きく損なうこととなる。また、起動及
び停止の際の磁気ディスクとの摺動時におけるスライダ
ーの姿勢が磁気ディスク径方向に傾いたものであると、
スライダーのエッジが研削されてしまい、浮上型磁気ヘ
ッド装置の製品寿命を縮めてしまう。
【００１７】そこで、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置
の製造方法においては、サスペンションとスライダーを
固着した後、サスペンションのねじれの方向と逆方向に
ねじりを与え、加熱処理を施し、サスペンションのねじ
れを解消し、浮上特性が良好で製品寿命の向上された浮
上型磁気ヘッド装置の製造を行う。
の製造方法においては、サスペンションとスライダーを
固着した後、サスペンションのねじれの方向と逆方向に
ねじりを与え、加熱処理を施し、サスペンションのねじ
れを解消し、浮上特性が良好で製品寿命の向上された浮
上型磁気ヘッド装置の製造を行う。
【００１８】サスペンションにねじりを与える治具とし
ては、例えば図５に示されるような治具が挙げられる。
上記治具は、図５に示されるように、固定クランプ１１
と可動クランプ１４より構成され、該固定クランプ１１
によりロードビーム４の一端を固定し、可動クランプ１
４によりロードビーム４の他端を保持し、例えば図中矢
印Ｒ3 方向に回動させることにより、ロードビーム４を
ねじってサスペンション５にねじりを与えるものであ
る。この時、固定クランプ１１はロードビーム接触面１
２ａが平面であるクランプ部材１２とロードビーム接触
面１３ａがロードビーム４の形状に対応した凹凸を有す
る形状であるクランプ部材１３より構成されており、可
動クランプ１４は、ロードビーム接触面１５ａが平面で
あるクランプ部材１５とロードビーム接触面１６ａがロ
ードビーム４の形状に対応した凹凸を有する形状である
クランプ部材１６より構成されており、クランプ部材１
２，１３及びクランプ部材１５，１６によって挟み込む
ことによって保持する。
ては、例えば図５に示されるような治具が挙げられる。
上記治具は、図５に示されるように、固定クランプ１１
と可動クランプ１４より構成され、該固定クランプ１１
によりロードビーム４の一端を固定し、可動クランプ１
４によりロードビーム４の他端を保持し、例えば図中矢
印Ｒ3 方向に回動させることにより、ロードビーム４を
ねじってサスペンション５にねじりを与えるものであ
る。この時、固定クランプ１１はロードビーム接触面１
２ａが平面であるクランプ部材１２とロードビーム接触
面１３ａがロードビーム４の形状に対応した凹凸を有す
る形状であるクランプ部材１３より構成されており、可
動クランプ１４は、ロードビーム接触面１５ａが平面で
あるクランプ部材１５とロードビーム接触面１６ａがロ
ードビーム４の形状に対応した凹凸を有する形状である
クランプ部材１６より構成されており、クランプ部材１
２，１３及びクランプ部材１５，１６によって挟み込む
ことによって保持する。
【００１９】また、これら固定クランプ１１と可動クラ
ンプ１４によりロードビーム４を保持する際には、ロー
ドビーム４のねじりの中心（サスペンション５のねじり
の中心）とスライダー２の中心線が一致するように保持
し、且つ両者の保持点間の距離を大きくとる必要があ
る。保持点間の距離があまり小さいとねじりによるスト
レスが一箇所に集中し、塑性変形を起こしてしまう。な
お、可動クランプ１４のクランプ部材１５の中央にスラ
イダー２の中心線延長線上に有る基準穴４ｂに対応する
大きさのピン１５ｂを設け、且つクランプ部材１６にも
ピン１５ｂと嵌合する穴部を設け、基準穴４ｂにピン１
５ｂを貫通させ、これをクランプ部材１６の穴部に嵌合
させることによりロードビーム４のねじりの中心とスラ
イダー２の中心線を一致させても良い。そして、可動ク
ランプ１４をロードビーム４のねじれに対して反対方向
である図中Ｒ3 方向に回動させ、ロードビーム４（サス
ペンション５）に図中θのねじりを与えてロードビーム
４のねじれを解消し、サスペンション５のねじれを解消
する。この時のねじり角θは、，ロードビーム４のねじ
れの角度に比べて絶対的に大きなものとする。更に調整
精度を向上させるためには、可動クランプの回転速度，
解放速度を緩慢なものとし、ロードビームを保持する時
間を長くすれば良い。
ンプ１４によりロードビーム４を保持する際には、ロー
ドビーム４のねじりの中心（サスペンション５のねじり
の中心）とスライダー２の中心線が一致するように保持
し、且つ両者の保持点間の距離を大きくとる必要があ
る。保持点間の距離があまり小さいとねじりによるスト
レスが一箇所に集中し、塑性変形を起こしてしまう。な
お、可動クランプ１４のクランプ部材１５の中央にスラ
イダー２の中心線延長線上に有る基準穴４ｂに対応する
大きさのピン１５ｂを設け、且つクランプ部材１６にも
ピン１５ｂと嵌合する穴部を設け、基準穴４ｂにピン１
５ｂを貫通させ、これをクランプ部材１６の穴部に嵌合
させることによりロードビーム４のねじりの中心とスラ
イダー２の中心線を一致させても良い。そして、可動ク
ランプ１４をロードビーム４のねじれに対して反対方向
である図中Ｒ3 方向に回動させ、ロードビーム４（サス
ペンション５）に図中θのねじりを与えてロードビーム
４のねじれを解消し、サスペンション５のねじれを解消
する。この時のねじり角θは、，ロードビーム４のねじ
れの角度に比べて絶対的に大きなものとする。更に調整
精度を向上させるためには、可動クランプの回転速度，
解放速度を緩慢なものとし、ロードビームを保持する時
間を長くすれば良い。
【００２０】そこで、上記のような治具を用いてサスペ
ンションを保持して加熱処理を施した際のサスペンショ
ンのねじれの変化を測定した。浮上型磁気ヘッド装置と
しては、ハードディスク用の薄膜磁気ヘッドを用いたマ
イクロスライダーを使用した。先ず、上記マイクロスラ
イダーのねじれ量を測定し、次にこれを上記のような治
具に保持してマイクロスライダーのねじれと逆方向に１
０度のねじりを与え１００℃のクリーンオーブン内に３
０分間放置し、加熱処理を施した。そして、サスペンシ
ョンを治具から外した直後のマイクロスライダーのねじ
れ量と１４日後のねじれ量を測定した。
ンションを保持して加熱処理を施した際のサスペンショ
ンのねじれの変化を測定した。浮上型磁気ヘッド装置と
しては、ハードディスク用の薄膜磁気ヘッドを用いたマ
イクロスライダーを使用した。先ず、上記マイクロスラ
イダーのねじれ量を測定し、次にこれを上記のような治
具に保持してマイクロスライダーのねじれと逆方向に１
０度のねじりを与え１００℃のクリーンオーブン内に３
０分間放置し、加熱処理を施した。そして、サスペンシ
ョンを治具から外した直後のマイクロスライダーのねじ
れ量と１４日後のねじれ量を測定した。
【００２１】ねじれ量の測定は、マイクロスライダーを
図５に示されるロードビーム４のベースプレート部４ｃ
が水平となるように保持した時の図４に示されるスライ
ダー２の左右の浮上距離Ｈ1 ，Ｈ2 を測定し、この差よ
り算出される水平面からの傾きをねじれ量とした。な
お、図４に示されるように右上がりの場合を−とし、逆
に左上がりの場合を＋とした。すなわち、０に近づく程
スライダーの浮上姿勢の磁気ディスク径方向の傾きがな
くなる。
図５に示されるロードビーム４のベースプレート部４ｃ
が水平となるように保持した時の図４に示されるスライ
ダー２の左右の浮上距離Ｈ1 ，Ｈ2 を測定し、この差よ
り算出される水平面からの傾きをねじれ量とした。な
お、図４に示されるように右上がりの場合を−とし、逆
に左上がりの場合を＋とした。すなわち、０に近づく程
スライダーの浮上姿勢の磁気ディスク径方向の傾きがな
くなる。
【００２２】上記のマイクロスライダーの当初のねじれ
量は−５．７４３′であり、加熱処理直後のねじれ量は
＋５．０４７′、１４日後のねじれ量は＋３．７４８′
であった。すなわち、加熱処理を施した後、室温中に放
置することにより、サスペンションのねじれを解消する
ことが可能であることがわかった。
量は−５．７４３′であり、加熱処理直後のねじれ量は
＋５．０４７′、１４日後のねじれ量は＋３．７４８′
であった。すなわち、加熱処理を施した後、室温中に放
置することにより、サスペンションのねじれを解消する
ことが可能であることがわかった。
【００２３】なお、本実施例においては、加熱処理条件
を１００℃×３０分としたが、加熱温度としては、８０
〜２００℃、好ましくは１００〜１２０℃の範囲が適し
ている。加熱温度が８０℃よりも低いと効果がなく、２
００℃よりも高いとサスペンションの組成に変化が生じ
てしまい、適当ではない。また、加熱時間であるが、温
度によって適宜調整すれば良い。
を１００℃×３０分としたが、加熱温度としては、８０
〜２００℃、好ましくは１００〜１２０℃の範囲が適し
ている。加熱温度が８０℃よりも低いと効果がなく、２
００℃よりも高いとサスペンションの組成に変化が生じ
てしまい、適当ではない。また、加熱時間であるが、温
度によって適宜調整すれば良い。
【００２４】さらに、本実施例の浮上型磁気ヘッドの製
造方法をサスペンションの磁気ディスク周方向において
適用した場合においては、サスペンションのスライダー
に対する力（サスペンション荷重）の調整が可能とな
る。また、本実施例の浮上型磁気ヘッドの製造方法は、
如何なる種類のサスペンションにおいても適用可能であ
る。
造方法をサスペンションの磁気ディスク周方向において
適用した場合においては、サスペンションのスライダー
に対する力（サスペンション荷重）の調整が可能とな
る。また、本実施例の浮上型磁気ヘッドの製造方法は、
如何なる種類のサスペンションにおいても適用可能であ
る。
【００２５】本実施例の浮上型磁気ヘッド装置の製造方
法によってサスペンションの調整を行えば、サスペンシ
ョンのねじれが解消され、スライダーの浮上姿勢の磁気
ディスク径方向の傾きがなくなり、浮上特性が向上す
る。浮上型磁気ヘッド装置の浮上特性が向上すれば、浮
上距離の低浮上距離化が可能となり記録再生効率が向上
するため、高密度記録化にも対応可能となる。また、起
動及び停止の際のスライダーの姿勢に磁気ディスク径方
向の傾きがないため、スライダーのエッジが研削される
ことがないため、浮上型磁気ヘッド装置の製品寿命を向
上させることが可能である。
法によってサスペンションの調整を行えば、サスペンシ
ョンのねじれが解消され、スライダーの浮上姿勢の磁気
ディスク径方向の傾きがなくなり、浮上特性が向上す
る。浮上型磁気ヘッド装置の浮上特性が向上すれば、浮
上距離の低浮上距離化が可能となり記録再生効率が向上
するため、高密度記録化にも対応可能となる。また、起
動及び停止の際のスライダーの姿勢に磁気ディスク径方
向の傾きがないため、スライダーのエッジが研削される
ことがないため、浮上型磁気ヘッド装置の製品寿命を向
上させることが可能である。
【００２６】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、スライダーとサスペンションよりなる浮上型磁気
ヘッド装置の製造方法において、スライダーの中心線と
サスペンションのねじりの中心線を一致させてサスペン
ションの一端を固定し、他端を回動させ、サスペンショ
ンのねじれ方向と逆方向にねじりを加えるため、サスペ
ンションのねじれが除去され、浮上特性が良好で製品寿
命の向上された浮上型磁気ヘッド装置を得ることが可能
であり、この後、加熱処理を施すことによって更に高い
効果を得ることができる。また、本発明の浮上型磁気ヘ
ッド装置の製造方法によれば、製造歩留りを向上させる
ことが可能であり、その工業的価値は非常に高い。
明は、スライダーとサスペンションよりなる浮上型磁気
ヘッド装置の製造方法において、スライダーの中心線と
サスペンションのねじりの中心線を一致させてサスペン
ションの一端を固定し、他端を回動させ、サスペンショ
ンのねじれ方向と逆方向にねじりを加えるため、サスペ
ンションのねじれが除去され、浮上特性が良好で製品寿
命の向上された浮上型磁気ヘッド装置を得ることが可能
であり、この後、加熱処理を施すことによって更に高い
効果を得ることができる。また、本発明の浮上型磁気ヘ
ッド装置の製造方法によれば、製造歩留りを向上させる
ことが可能であり、その工業的価値は非常に高い。
【図１】浮上型磁気ヘッド装置の構成例を示す要部拡大
斜視図である。
斜視図である。
【図２】スライダー部の要部拡大斜視図である。
【図３】スライダーとサスペンションの構成を示す側面
図である。
図である。
【図４】スライダーとサスペンションの構成を示す正面
図である。
図である。
【図５】本発明を適用した浮上型磁気ヘッド装置の製造
方法に用いる治具の構成例を示す斜視図である。
方法に用いる治具の構成例を示す斜視図である。
２・・・・・・・・・・・・スライダー ３・・・・・・・・・・・・ジンバル ４・・・・・・・・・・・・ロードビーム ５・・・・・・・・・・・・サスペンション １１・・・・・・・・・・・固定クランプ １２，１３，１５，１６・・クランプ部材 １４・・・・・・・・・・・可動クランプ
Claims (2)
- 【請求項１】 スライダーとサスペンションよりなる浮
上型磁気ヘッド装置の製造方法において、スライダーの
中心線とサスペンションのねじりの中心線を一致させて
サスペンションの一端を固定し、他端を回動させ、サス
ペンションのねじれ方向と逆方向にねじりを加えること
を特徴とする浮上型磁気ヘッド装置の製造方法。 - 【請求項２】 サスペンションのねじれ方向と逆方向に
ねじりを加えた状態で加熱処理を施すことを特徴とする
請求項１記載の浮上型磁気ヘッド装置の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31573492A JPH06150598A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 浮上型磁気ヘッド装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31573492A JPH06150598A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 浮上型磁気ヘッド装置の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06150598A true JPH06150598A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=18068897
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31573492A Pending JPH06150598A (ja) | 1992-10-30 | 1992-10-30 | 浮上型磁気ヘッド装置の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06150598A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5999369A (en) * | 1996-09-20 | 1999-12-07 | Hitachi, Ltd. | Magnetic disk apparatus |
| JP2010040105A (ja) * | 2008-08-05 | 2010-02-18 | Nhk Spring Co Ltd | ヘッドサスペンションの製造方法、及びヘッドサスペンション |
-
1992
- 1992-10-30 JP JP31573492A patent/JPH06150598A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5999369A (en) * | 1996-09-20 | 1999-12-07 | Hitachi, Ltd. | Magnetic disk apparatus |
| US6462910B1 (en) | 1996-09-20 | 2002-10-08 | Hitachi, Ltd | Magnetic disk apparatus |
| JP2010040105A (ja) * | 2008-08-05 | 2010-02-18 | Nhk Spring Co Ltd | ヘッドサスペンションの製造方法、及びヘッドサスペンション |
| US8194352B2 (en) | 2008-08-05 | 2012-06-05 | Nhk Spring Co., Ltd. | Manufacturing twisted base plate of head suspension for reducing off-track errors |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011211 |