JPH06147940A - 雨水流入流量予測支援装置 - Google Patents
雨水流入流量予測支援装置Info
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- JPH06147940A JPH06147940A JP4294468A JP29446892A JPH06147940A JP H06147940 A JPH06147940 A JP H06147940A JP 4294468 A JP4294468 A JP 4294468A JP 29446892 A JP29446892 A JP 29446892A JP H06147940 A JPH06147940 A JP H06147940A
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- Japan
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- inflow
- coefficient
- flow rate
- parameter
- inflow amount
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、土地利用の変化や対象地域を変
えたときでも容易に最適なパラメータを自動的に決定可
能とし、これによって降雨時に適切な流入流量を予測す
ることにある。 【構成】 レーダ雨量計1の計測値と地上雨量計2の計
測値とを取り込んで流出解析手法の1つである拡張RR
L法を用いて雨水流入流量を予測する流入流量演算手段
11と、この演算結果の流入流量と実績流入流量との流
量差を求める流入流量比較手段12と、前記拡張RRL
法で用いられる主要パラメータを順次変動させるパラメ
ータ調整手段13と、このパラメータ調整手段によって
順次変動されたパラメータを用いて流入流量を演算し、
得られた各雨水流入流量と実績流入流量との流量差から
最適なパラメータを決定する手段11,12とを設けた
雨水流入流量予測支援装置である。
えたときでも容易に最適なパラメータを自動的に決定可
能とし、これによって降雨時に適切な流入流量を予測す
ることにある。 【構成】 レーダ雨量計1の計測値と地上雨量計2の計
測値とを取り込んで流出解析手法の1つである拡張RR
L法を用いて雨水流入流量を予測する流入流量演算手段
11と、この演算結果の流入流量と実績流入流量との流
量差を求める流入流量比較手段12と、前記拡張RRL
法で用いられる主要パラメータを順次変動させるパラメ
ータ調整手段13と、このパラメータ調整手段によって
順次変動されたパラメータを用いて流入流量を演算し、
得られた各雨水流入流量と実績流入流量との流量差から
最適なパラメータを決定する手段11,12とを設けた
雨水流入流量予測支援装置である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、降雨時の雨水排水を目
的とする下水道ポンプ場や下水処理場などのポンプ施設
のポンプ運転台数制御等に利用される雨水流入流量予測
支援装置に係わり、特に流出解析手法の1つである拡張
RRL法を用いて雨水流入流量を求めるときのパラメー
タ設定技術を付加した雨水流入流量予測支援装置に関す
る。
的とする下水道ポンプ場や下水処理場などのポンプ施設
のポンプ運転台数制御等に利用される雨水流入流量予測
支援装置に係わり、特に流出解析手法の1つである拡張
RRL法を用いて雨水流入流量を求めるときのパラメー
タ設定技術を付加した雨水流入流量予測支援装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、レーダ雨量計と地上雨量計とを設
置し、これら両雨量計の計測値を取り込んで流出解析手
法の1つである拡張RRL法を用いて雨水流入流量を予
測することが行われている。
置し、これら両雨量計の計測値を取り込んで流出解析手
法の1つである拡張RRL法を用いて雨水流入流量を予
測することが行われている。
【0003】具体的には、図6に示すようにレーダ雨量
計1の計測値と地上雨量計2の計測値とを取り込んで拡
張RRL法3によって雨水流入流量を予測するが、この
とき拡張RRL法3の中では次のような演算が行われて
いる。
計1の計測値と地上雨量計2の計測値とを取り込んで拡
張RRL法3によって雨水流入流量を予測するが、この
とき拡張RRL法3の中では次のような演算が行われて
いる。
【0004】すなわち、レーダ雨量計1の計測値と地上
雨量計2の計測値とを取り込んで降雨量を算出した後、
パラメータの一部である不浸透係数,凹地貯留量,浸透
能,直接分係数等を用いて有効降雨量を算出する。引き
続き、パラメータの一部である等到達曲線毎の流域面積
データを用いて有効降雨量から仮想流入流量を算出す
る。さらに、パラメータの一部である貯留量関数の比例
係数,べき係数を用いて仮想流入流量から流出流量を算
出している。
雨量計2の計測値とを取り込んで降雨量を算出した後、
パラメータの一部である不浸透係数,凹地貯留量,浸透
能,直接分係数等を用いて有効降雨量を算出する。引き
続き、パラメータの一部である等到達曲線毎の流域面積
データを用いて有効降雨量から仮想流入流量を算出す
る。さらに、パラメータの一部である貯留量関数の比例
係数,べき係数を用いて仮想流入流量から流出流量を算
出している。
【0005】従って、以上のような拡張RRL法3で用
いられる数式モデルには多くのパラメータが含んでお
り、これらパラメータの設定は対象地域における過去の
経験値が用いられ、さらに対象地域を変えたとき、種々
の地形状況を判断しながら経験者の知識や経験等を考慮
しながらパラメータの設定替えを行うことにより、実測
流量に近い流入流量を予測するようにしている。
いられる数式モデルには多くのパラメータが含んでお
り、これらパラメータの設定は対象地域における過去の
経験値が用いられ、さらに対象地域を変えたとき、種々
の地形状況を判断しながら経験者の知識や経験等を考慮
しながらパラメータの設定替えを行うことにより、実測
流量に近い流入流量を予測するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ように過去の経験から得られたパラメータを用いて流量
を算出する場合、次のような問題が出てくる。
ように過去の経験から得られたパラメータを用いて流量
を算出する場合、次のような問題が出てくる。
【0007】つまり、降雨による管渠への流出量は、流
域降雨のうち、地面浸透等による降雨損失分を差し引い
た残りの降雨有効分で決まる。しかし、かかる降雨流域
の不浸透面積と浸透面積との割合は土地の利用度に大き
く依存しており、都市化の進行に伴って毎年変化してい
る。従って、一度確立した数式モデルだけではその変化
に十分に対応できない。
域降雨のうち、地面浸透等による降雨損失分を差し引い
た残りの降雨有効分で決まる。しかし、かかる降雨流域
の不浸透面積と浸透面積との割合は土地の利用度に大き
く依存しており、都市化の進行に伴って毎年変化してい
る。従って、一度確立した数式モデルだけではその変化
に十分に対応できない。
【0008】また、数式モデルには多くのパラメータが
含んでいるが、これらパラメータの同定方法が確立され
ていない。その結果、対象地域を変えたとき、数式モデ
ルのパラメータを設定するのが非常に困難である。
含んでいるが、これらパラメータの同定方法が確立され
ていない。その結果、対象地域を変えたとき、数式モデ
ルのパラメータを設定するのが非常に困難である。
【0009】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、拡張RRL法の数式モデルで用いられる主要パラメ
ータの最適値を容易に見つけ出し、土地利用の変化や対
象地域を変えたときでも迅速に適切な流入流量を予測す
る雨水流入流量予測支援装置を提供することを目的とす
る。
で、拡張RRL法の数式モデルで用いられる主要パラメ
ータの最適値を容易に見つけ出し、土地利用の変化や対
象地域を変えたときでも迅速に適切な流入流量を予測す
る雨水流入流量予測支援装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、レーダ雨量計の計測値
と地上雨量計の計測値とを取り込んで流出解析手法の1
つである拡張RRL法を用いて雨水流入流量を予測する
雨水流入流量予測支援装置において、
に、請求項1に対応する発明は、レーダ雨量計の計測値
と地上雨量計の計測値とを取り込んで流出解析手法の1
つである拡張RRL法を用いて雨水流入流量を予測する
雨水流入流量予測支援装置において、
【0011】前記拡張RRL法で用いられる主要パラメ
ータを順次変動させるパラメータ調整手段と、このパラ
メータ調整手段によって順次変動されたパラメータを用
いて拡張RRL法によって雨水流入流量を演算する流入
流量演算手段と、この演算手段によって得られた雨水流
入流量と実績流入流量との流量差から最適パラメータを
決定する比較手段とを設けた雨水流入流量予測支援装置
である。次に、請求項2に対応する発明は、パラメータ
調整手段として、貯留量関数の比例係数、不浸透係数お
よびべき係数等の前記主要パラメータを用いたとき、
ータを順次変動させるパラメータ調整手段と、このパラ
メータ調整手段によって順次変動されたパラメータを用
いて拡張RRL法によって雨水流入流量を演算する流入
流量演算手段と、この演算手段によって得られた雨水流
入流量と実績流入流量との流量差から最適パラメータを
決定する比較手段とを設けた雨水流入流量予測支援装置
である。次に、請求項2に対応する発明は、パラメータ
調整手段として、貯留量関数の比例係数、不浸透係数お
よびべき係数等の前記主要パラメータを用いたとき、
【0012】前記貯留量関数の比例係数の調整について
は、降雨開始時間から流量第1ピーク値までの時間調整
を実施し、前記不浸透係数およびべき係数の調整につい
ては、流量波形の位相調整を実施し、順次前記拡張RR
L法を用いて雨水流入流量を求めるものである。
は、降雨開始時間から流量第1ピーク値までの時間調整
を実施し、前記不浸透係数およびべき係数の調整につい
ては、流量波形の位相調整を実施し、順次前記拡張RR
L法を用いて雨水流入流量を求めるものである。
【0013】
【作用】従って、請求項1,2の発明は以上のような手
段を講じたことにより、流入流量演算手段では、予め設
定したパラメータを用いて拡張RRL法によって雨水流
入流量を演算して流入流量ファイルに格納する。ここ
で、比較手段は、流入流量ファイルの演算流入流量と実
績流入流量とから流量差を求め、適切なパラメータであ
るか判断する。
段を講じたことにより、流入流量演算手段では、予め設
定したパラメータを用いて拡張RRL法によって雨水流
入流量を演算して流入流量ファイルに格納する。ここ
で、比較手段は、流入流量ファイルの演算流入流量と実
績流入流量とから流量差を求め、適切なパラメータであ
るか判断する。
【0014】ここで、適切なパラメータでないと判断し
たとき、パラメータ調整手段は、拡張RRL法の主要パ
ラメータである貯留量関数の比例係数、不浸透係数およ
びべき係数等を変動させるが、このとき貯留量関数の比
例係数の調整については、降雨開始時間から流量第1ピ
ーク値までの時間調整を実施し、不浸透係数およびべき
係数の調整については、流量波形の位相調整を実施し、
順次パラメータを変動させつつ流入流量演算手段に導
き、ここで拡張RRL法によって流入流量を演算してい
く。そして、これら演算結果の流入流量と実績流入流量
との比較から最適なパラメータを決定し、該当対象地域
のパラメータをファイルに設定するものである。
たとき、パラメータ調整手段は、拡張RRL法の主要パ
ラメータである貯留量関数の比例係数、不浸透係数およ
びべき係数等を変動させるが、このとき貯留量関数の比
例係数の調整については、降雨開始時間から流量第1ピ
ーク値までの時間調整を実施し、不浸透係数およびべき
係数の調整については、流量波形の位相調整を実施し、
順次パラメータを変動させつつ流入流量演算手段に導
き、ここで拡張RRL法によって流入流量を演算してい
く。そして、これら演算結果の流入流量と実績流入流量
との比較から最適なパラメータを決定し、該当対象地域
のパラメータをファイルに設定するものである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0016】図1は本発明装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。この装置は、流入流量演算手段11、流入
流量比較手段12、パラメータ調整手段13の他、各種
のファイル14〜17が設けられている。
ク図である。この装置は、流入流量演算手段11、流入
流量比較手段12、パラメータ調整手段13の他、各種
のファイル14〜17が設けられている。
【0017】この流入流量演算手段11は、係数データ
ファイル14から例えば不浸透係数,比例係数,べき係
数等の主要パラメータを読み出し、また降雨データファ
イル15から降雨強度データを読み出し、拡張RRL法
の数式モデルを用いて対象地域の流入流量を算出し、流
入流量ファイル16に格納する機能をもっている。
ファイル14から例えば不浸透係数,比例係数,べき係
数等の主要パラメータを読み出し、また降雨データファ
イル15から降雨強度データを読み出し、拡張RRL法
の数式モデルを用いて対象地域の流入流量を算出し、流
入流量ファイル16に格納する機能をもっている。
【0018】前記流入流量比較手段12は、流入流量フ
ァイル16から演算結果の流入流量を読み出し、また実
績流入流量ファイル17から現在時刻に近い過去の実績
流入流量を読み出し、これら演算流入流量と実績流入流
量との流量差を求めてパラメータ調整手段13に送出す
る。
ァイル16から演算結果の流入流量を読み出し、また実
績流入流量ファイル17から現在時刻に近い過去の実績
流入流量を読み出し、これら演算流入流量と実績流入流
量との流量差を求めてパラメータ調整手段13に送出す
る。
【0019】このパラメータ調整手段13は、主要パラ
メータである例えば比例係数,不浸透係数,べき係数等
のパラメータを所定の条件の下に変動させつつ流入流量
演算手段11に入力する機能をもっている。
メータである例えば比例係数,不浸透係数,べき係数等
のパラメータを所定の条件の下に変動させつつ流入流量
演算手段11に入力する機能をもっている。
【0020】従って、流入流量演算手段11は、パラメ
ータ調整手段13から入力される新しいパラメータに基
づいて拡張RRL法の数学モデルを用いて順次流入流量
を算出して流入流量ファイル16に格納する。ここで、
流入流量比較手段12は、順次変動される新しいパラメ
ータに基づいて得られた演算流入流量と実績流入流量と
の流量差を求め、当該演算流入流量が実績流入流量に最
も近いとき、その旨をパラメータ調整手段13に送出す
る。
ータ調整手段13から入力される新しいパラメータに基
づいて拡張RRL法の数学モデルを用いて順次流入流量
を算出して流入流量ファイル16に格納する。ここで、
流入流量比較手段12は、順次変動される新しいパラメ
ータに基づいて得られた演算流入流量と実績流入流量と
の流量差を求め、当該演算流入流量が実績流入流量に最
も近いとき、その旨をパラメータ調整手段13に送出す
る。
【0021】このパラメータ調整手段13は演算流入流
量が実績流入流量に最も近いとき、その調整パラメータ
を対象地域の最適パラメータと判断し、係数データファ
イル14等に設定する。次に、以上のように構成された
装置の動作について具体的に説明する。
量が実績流入流量に最も近いとき、その調整パラメータ
を対象地域の最適パラメータと判断し、係数データファ
イル14等に設定する。次に、以上のように構成された
装置の動作について具体的に説明する。
【0022】パラメータの調整指令を受けると、流入流
量演算手段11は、流出解析手法の1つである拡張RR
L法の数式モデルを用いて流入流量を算出する。この数
式モデルとしては、例えば流出流量を算出する際に使用
している貯留量関数である下式の運動方程式および連続
方程式を用いるものとする。 運動方程式 … S(t)=KQ(t)p 連続方程式 … dS(t)/dt=FRRL (Rain (t),A)−Q(t)
量演算手段11は、流出解析手法の1つである拡張RR
L法の数式モデルを用いて流入流量を算出する。この数
式モデルとしては、例えば流出流量を算出する際に使用
している貯留量関数である下式の運動方程式および連続
方程式を用いるものとする。 運動方程式 … S(t)=KQ(t)p 連続方程式 … dS(t)/dt=FRRL (Rain (t),A)−Q(t)
【0023】上式においてK,p:対象流域によって決
まる定数であって、そのうちKは主要パラメータの1つ
である比例係数に属し、pは同じく主要パラメータの1
つであるべき係数に属する。S(t):流域貯留量(m
3 )、FRRL :RRL法の関数、Rain (t):有効降
雨量(mm/h )であって、主要パラメータの1つである
不浸透係数を含んだものである。A:流域面積(K
m2 )、Q(t):流出量(m 3 /s )である。
まる定数であって、そのうちKは主要パラメータの1つ
である比例係数に属し、pは同じく主要パラメータの1
つであるべき係数に属する。S(t):流域貯留量(m
3 )、FRRL :RRL法の関数、Rain (t):有効降
雨量(mm/h )であって、主要パラメータの1つである
不浸透係数を含んだものである。A:流域面積(K
m2 )、Q(t):流出量(m 3 /s )である。
【0024】従って、流入流量演算手段11は、上記2
つの式で用いるパラメータを係数データファイル14か
ら読み出し、さらに降雨データファイル15から降雨強
度データを読み出し、上記2つの式の組み合わせによっ
て流入流量を算出し、流入流量ファイル16に記憶す
る。
つの式で用いるパラメータを係数データファイル14か
ら読み出し、さらに降雨データファイル15から降雨強
度データを読み出し、上記2つの式の組み合わせによっ
て流入流量を算出し、流入流量ファイル16に記憶す
る。
【0025】以上のようにして流入流量が流入流量ファ
イル16に確保されたならば、引き続き、流入流量比較
手段12では図2に示すような比較処理を実行する。こ
の比較処理は、流入流量ファイル16と実績流入流量フ
ァイル17からそれぞれ演算結果の流入流量と実績流入
流量とを読み出して流量比較を行い、両流入流量の流量
差を求める一方(ST1)、両流入流量および降雨強度
とともにCRT表示部18に例えば図3に示すごとくグ
ラフ表示を行うとともに、得られた流量差をパラメータ
調整手段13に送出する。
イル16に確保されたならば、引き続き、流入流量比較
手段12では図2に示すような比較処理を実行する。こ
の比較処理は、流入流量ファイル16と実績流入流量フ
ァイル17からそれぞれ演算結果の流入流量と実績流入
流量とを読み出して流量比較を行い、両流入流量の流量
差を求める一方(ST1)、両流入流量および降雨強度
とともにCRT表示部18に例えば図3に示すごとくグ
ラフ表示を行うとともに、得られた流量差をパラメータ
調整手段13に送出する。
【0026】この両流入流量および降雨強度をグラフ表
示することにより、降雨の状況が容易に把握でき、また
両流入流量の流量差からパラメータが適切な状態にある
か否かを把握できる。
示することにより、降雨の状況が容易に把握でき、また
両流入流量の流量差からパラメータが適切な状態にある
か否かを把握できる。
【0027】次に、パラメータ調整手段13は、流入流
量比較手段12から流量差を受けると、その差が大きけ
ればパラメータが不適切であると判断し、図4および図
5に示すような調整処理を実行する。この調整処理は2
段階にわたって行う。
量比較手段12から流量差を受けると、その差が大きけ
ればパラメータが不適切であると判断し、図4および図
5に示すような調整処理を実行する。この調整処理は2
段階にわたって行う。
【0028】先ず、第1段階は、貯留量関数の運動方程
式で用いる比例係数Kを変動させながら降雨開始時間か
ら流入流量第1ピーク時までの時間調整を行う。そこ
で、貯留量関数の運動方程式で用いる比例係数Kの初期
値の設定,つまりパラメータの変動ケースを設定する
(ST11)。しかる後、実際に比例係数Kの初期値か
ら順次当該比例係数Kを変動させて流入流量演算手段1
1に入力する(ST12)。ここで、流入流量演算手段
11は、変動された比例係数Kを用い、その他のパラメ
ータは係数データファイル14から読み出し、拡張RR
L法の数式モデルを用いて流入流量を演算し、得られた
流入流量を順次流入流量ファイル16に格納する。
式で用いる比例係数Kを変動させながら降雨開始時間か
ら流入流量第1ピーク時までの時間調整を行う。そこ
で、貯留量関数の運動方程式で用いる比例係数Kの初期
値の設定,つまりパラメータの変動ケースを設定する
(ST11)。しかる後、実際に比例係数Kの初期値か
ら順次当該比例係数Kを変動させて流入流量演算手段1
1に入力する(ST12)。ここで、流入流量演算手段
11は、変動された比例係数Kを用い、その他のパラメ
ータは係数データファイル14から読み出し、拡張RR
L法の数式モデルを用いて流入流量を演算し、得られた
流入流量を順次流入流量ファイル16に格納する。
【0029】この比例係数調整処理は、比例係数Kに関
して全ケースが終了したか否かを判断し(ST13)、
終了していない場合には、引き続き、比例係数Kを変動
させながら流入流量を演算し、得られた流入流量を順次
流入流量ファイル16に記憶していく。このステップS
T13において比例係数Kに関して全ケースが終了する
と、降雨開始時から流量第1ピーク時間での時間調整を
終了する。
して全ケースが終了したか否かを判断し(ST13)、
終了していない場合には、引き続き、比例係数Kを変動
させながら流入流量を演算し、得られた流入流量を順次
流入流量ファイル16に記憶していく。このステップS
T13において比例係数Kに関して全ケースが終了する
と、降雨開始時から流量第1ピーク時間での時間調整を
終了する。
【0030】しかる後、全パラメータの調整が終了した
か否かを判断し(ST14)、未だ調整パラメータが残
っている場合にはステップST11に戻り、第2段階の
調整処理を実行する。
か否かを判断し(ST14)、未だ調整パラメータが残
っている場合にはステップST11に戻り、第2段階の
調整処理を実行する。
【0031】この第2段階は、貯留量関数の運動方程式
および連続方程式で用いるべき係数pおよび不浸透係数
を変動させながら流量波形の位相調整を行うことにな
る。そこで、貯留量関数の運動方程式および連続方程式
に用いるべき係数pおよび不浸透係数の初期値の設定,
つまりパラメータの変動ケースを設定する(ST1
1)。
および連続方程式で用いるべき係数pおよび不浸透係数
を変動させながら流量波形の位相調整を行うことにな
る。そこで、貯留量関数の運動方程式および連続方程式
に用いるべき係数pおよび不浸透係数の初期値の設定,
つまりパラメータの変動ケースを設定する(ST1
1)。
【0032】しかる後、実際にべき係数pおよび不浸透
係数の初期値から順次べき係数pおよび不浸透係数を変
動させて流入流量演算手段11に入力する(ST1
2)。ここで、流入流量演算手段11は、変動されたべ
き係数pおよび不浸透係数を用い、その他のパラメータ
は係数データファイル14から読み出し、拡張RRL法
の数式モデルを用いて流入流量を演算し、得られた流入
流量を流入流量ファイル16に記憶する。
係数の初期値から順次べき係数pおよび不浸透係数を変
動させて流入流量演算手段11に入力する(ST1
2)。ここで、流入流量演算手段11は、変動されたべ
き係数pおよび不浸透係数を用い、その他のパラメータ
は係数データファイル14から読み出し、拡張RRL法
の数式モデルを用いて流入流量を演算し、得られた流入
流量を流入流量ファイル16に記憶する。
【0033】このべき係数および不浸透係数調整処理
は、これらべき係数および不浸透係数に関して全ケース
が終了したか否かを判断し(ST13)、終了していな
い場合には、引き続き、べき係数および不浸透係数を変
動させながら流入流量を算出し、演算によって得られた
流入流量を順次流入流量ファイル16に記憶していく。
は、これらべき係数および不浸透係数に関して全ケース
が終了したか否かを判断し(ST13)、終了していな
い場合には、引き続き、べき係数および不浸透係数を変
動させながら流入流量を算出し、演算によって得られた
流入流量を順次流入流量ファイル16に記憶していく。
【0034】そして、べき係数および不浸透係数につい
て全ケースが終了すると、流量波形の位相調整を終了
し、さらに全部のパラメータの調整終了かを判断し、調
整終了の場合にはパラメータ調整処理を終了する。
て全ケースが終了すると、流量波形の位相調整を終了
し、さらに全部のパラメータの調整終了かを判断し、調
整終了の場合にはパラメータ調整処理を終了する。
【0035】なお、流入流量演算手段11は、オペレー
タの視覚的支援を行うために、図5に示すように貯留量
関数の運動方程式の比例係数Kを変動させつつ、降雨開
始時間から流出流量第1ピーク時までの時間調整を行っ
ているとき、その演算によって求めた流出流量を順次表
示部18に表示する(ST21)。同様に、貯留量関数
の運動方程式のべき係数および不浸透係数を変動させつ
つ、流量波形の位相調整を行っているとき、その演算に
よって求めた流出流量を順次表示部18に表示する(S
T22)。
タの視覚的支援を行うために、図5に示すように貯留量
関数の運動方程式の比例係数Kを変動させつつ、降雨開
始時間から流出流量第1ピーク時までの時間調整を行っ
ているとき、その演算によって求めた流出流量を順次表
示部18に表示する(ST21)。同様に、貯留量関数
の運動方程式のべき係数および不浸透係数を変動させつ
つ、流量波形の位相調整を行っているとき、その演算に
よって求めた流出流量を順次表示部18に表示する(S
T22)。
【0036】そして、各パラメータを変動させながら得
られる流入流量を順次流入流量ファイル16に格納した
後、流入流量比較手段12は、それらの演算流入流量を
順次読み出して実績流入流量と比較し、そのうち比例係
数における実績流入流量に最も近い演算流入流量と、べ
き係数および不浸透係数における実績流入流量に最も近
い演算流入流量とを見つけ出し、パラメータ調整手段1
3に通知する。ここで、パラメータ調整手段13または
流入流量演算手段11は、当該演算流入流量に対応する
比例係数、べき係数および不浸透係数を対象流域の最適
パラメータとして係数データファイル14に格納する。
られる流入流量を順次流入流量ファイル16に格納した
後、流入流量比較手段12は、それらの演算流入流量を
順次読み出して実績流入流量と比較し、そのうち比例係
数における実績流入流量に最も近い演算流入流量と、べ
き係数および不浸透係数における実績流入流量に最も近
い演算流入流量とを見つけ出し、パラメータ調整手段1
3に通知する。ここで、パラメータ調整手段13または
流入流量演算手段11は、当該演算流入流量に対応する
比例係数、べき係数および不浸透係数を対象流域の最適
パラメータとして係数データファイル14に格納する。
【0037】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、流入流量比較手段12にて演算流入流量と実績流入
流量との流量差に基づいて、貯留量関数の比例係数を用
いて降雨開始時間から流入流量の第1ピーク値までの時
間調整を行い、さらに不浸透係数、貯留量関数のべき係
数を用いて流量波形の位相調整を行いつつ、拡張RRL
法の数式モデルを用いて流入流量を求めていき、これら
演算流入流量と実績流入流量とから最適な比例係数、不
浸透係数、べき係数を得るようにしたので、自動的に流
入流量を求める式の最適なパラメータを得ることがで
き、土地利用の変化や対象流域を変更したときでも迅速
に適切なパラメータを得ることができる。このことは、
迅速な最適なパラメータを用いて流入流量を予測でき、
大雨の時の浸水防除や操作員によるポンプ立ち上げ操作
を迅速に行うことができる。
ば、流入流量比較手段12にて演算流入流量と実績流入
流量との流量差に基づいて、貯留量関数の比例係数を用
いて降雨開始時間から流入流量の第1ピーク値までの時
間調整を行い、さらに不浸透係数、貯留量関数のべき係
数を用いて流量波形の位相調整を行いつつ、拡張RRL
法の数式モデルを用いて流入流量を求めていき、これら
演算流入流量と実績流入流量とから最適な比例係数、不
浸透係数、べき係数を得るようにしたので、自動的に流
入流量を求める式の最適なパラメータを得ることがで
き、土地利用の変化や対象流域を変更したときでも迅速
に適切なパラメータを得ることができる。このことは、
迅速な最適なパラメータを用いて流入流量を予測でき、
大雨の時の浸水防除や操作員によるポンプ立ち上げ操作
を迅速に行うことができる。
【0038】なお、上記実施例では、変動させるパラメ
ータとして、比例係数、不浸透係数、べき係数を使用し
たが、同様の処理手順に基づいて他のパラメータを求め
てもよい。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲
で種々変形して実施できる。
ータとして、比例係数、不浸透係数、べき係数を使用し
たが、同様の処理手順に基づいて他のパラメータを求め
てもよい。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲
で種々変形して実施できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、拡
張RRL法の数式モデルで用いる主要パラメータの最適
値を容易に見つけ出すことができ、土地利用の変化や対
象地域を変えたときでも適切なパラメータの下に迅速に
流入流量を予測でき、操作員によるポンプ立ち上げ操作
に有用である雨水流入量予測支援装置を提供できる。
張RRL法の数式モデルで用いる主要パラメータの最適
値を容易に見つけ出すことができ、土地利用の変化や対
象地域を変えたときでも適切なパラメータの下に迅速に
流入流量を予測でき、操作員によるポンプ立ち上げ操作
に有用である雨水流入量予測支援装置を提供できる。
【図1】 本発明に係わる雨水流入量予測支援装置の一
実施例を示すブロック図。
実施例を示すブロック図。
【図2】 図1の流入流量比較手段の動作を説明するフ
ローチャート。
ローチャート。
【図3】 流入流量比較手段による流入流量および降雨
強度のグラフ表示図。
強度のグラフ表示図。
【図4】 図1のパラメータ調整手段および流入流量演
算手段の動作を説明するフローチャート。
算手段の動作を説明するフローチャート。
【図5】 パラメータ調整手段のパラメータ調整手順を
説明する図。
説明する図。
【図6】 従来の流入流量を求める場合の手順を説明す
る図。
る図。
11…流入流量演算手段、12…流入流量比較手段、1
3…パラメータ調整手段、14…係数データファイル、
15…降雨データファイル、16…流入流量ファイル、
17…実績流入流量ファイル、18…表示部。
3…パラメータ調整手段、14…係数データファイル、
15…降雨データファイル、16…流入流量ファイル、
17…実績流入流量ファイル、18…表示部。
Claims (2)
- 【請求項1】 レーダ雨量計の計測値と地上雨量計の計
測値とを取り込んで流出解析手法の1つである拡張RR
L法を用いて雨水流入流量を予測する雨水流入流量予測
支援装置において、 前記拡張RRL法で用いられる主要パラメータを順次変
動させるパラメータ調整手段と、 このパラメータ調整手段によって順次変動されたパラメ
ータを用いて拡張RRL法によって雨水流入流量を演算
し、得られた各雨水流入流量と実績流入流量との流量差
から最適なパラメータを決定する手段とを備えたことを
特徴とする雨水流入流量予測支援装置。 - 【請求項2】 パラメータ調整手段は、前記主要パラメ
ータとして貯留量関数の比例係数、不浸透係数および貯
留量関数のべき係数を用いたとき、 前記貯留量関数の比例係数の調整については、降雨開始
時間から流量第1ピーク値までの時間調整を実施し、 前記不浸透係数およびべき係数の調整については、流量
波形の位相調整を実施することを特徴とする請求項1記
載の雨水流入流量予測支援装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29446892A JP3154838B2 (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | 雨水流入流量予測支援装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29446892A JP3154838B2 (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | 雨水流入流量予測支援装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06147940A true JPH06147940A (ja) | 1994-05-27 |
JP3154838B2 JP3154838B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=17808172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29446892A Expired - Fee Related JP3154838B2 (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | 雨水流入流量予測支援装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3154838B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002107462A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-10 | Foundation Of River & Basin Integrated Communications Japan | 降雨洪水予測システム |
JP2006274786A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-10-12 | Toshiba Corp | 雨水排水支援制御装置 |
JP2007315850A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Toshiba Corp | 融雪水量予測装置 |
JP2014234674A (ja) * | 2013-06-04 | 2014-12-15 | 株式会社東芝 | 流量予測装置、流量予測方法、流量予測プログラム、および流量予測システム |
-
1992
- 1992-11-02 JP JP29446892A patent/JP3154838B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002107462A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-10 | Foundation Of River & Basin Integrated Communications Japan | 降雨洪水予測システム |
JP2006274786A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-10-12 | Toshiba Corp | 雨水排水支援制御装置 |
JP2007315850A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Toshiba Corp | 融雪水量予測装置 |
JP2014234674A (ja) * | 2013-06-04 | 2014-12-15 | 株式会社東芝 | 流量予測装置、流量予測方法、流量予測プログラム、および流量予測システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3154838B2 (ja) | 2001-04-09 |
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Legal Events
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