JPH06145943A - 耐蝕および耐摩耗表面処理方法 - Google Patents
耐蝕および耐摩耗表面処理方法Info
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- JPH06145943A JPH06145943A JP29600092A JP29600092A JPH06145943A JP H06145943 A JPH06145943 A JP H06145943A JP 29600092 A JP29600092 A JP 29600092A JP 29600092 A JP29600092 A JP 29600092A JP H06145943 A JPH06145943 A JP H06145943A
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- Japan
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- resistant
- wear
- powder
- erosion
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- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】耐エロージョン性はもとより耐摩耗性、高温酸
化、高温における安定性に優れており、特に上記タービ
ン部材の信頼性の向上を図る上において優れた効果を発
揮できる。 【構成】所定形状の鉄鋼材料からなる部品の基材表面を
機械的方法により所用の表面粗さに仕上げた後、高エネ
ルギ密度源のプラズマアークにより基材表面を溶融さ
せ、セラミックス粉末を基材中に分散肉盛溶接する。
化、高温における安定性に優れており、特に上記タービ
ン部材の信頼性の向上を図る上において優れた効果を発
揮できる。 【構成】所定形状の鉄鋼材料からなる部品の基材表面を
機械的方法により所用の表面粗さに仕上げた後、高エネ
ルギ密度源のプラズマアークにより基材表面を溶融さ
せ、セラミックス粉末を基材中に分散肉盛溶接する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば蒸気タービンにお
ける高温高圧部位に使用される主蒸気止め弁、加減弁、
再熱弁等の弁座や弁棒、主蒸気止め弁用副弁の蒸気通路
部等の部品の高温酸化、摺動摩耗、衝撃摩耗、固体粒子
エロージョン等を防止することができる耐蝕および耐摩
耗表面処理方法に関する。
ける高温高圧部位に使用される主蒸気止め弁、加減弁、
再熱弁等の弁座や弁棒、主蒸気止め弁用副弁の蒸気通路
部等の部品の高温酸化、摺動摩耗、衝撃摩耗、固体粒子
エロージョン等を防止することができる耐蝕および耐摩
耗表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に例えば蒸気タービンのような高温
高圧の高速流体を作動媒体とする機関では、機関の運転
時間の経過と共に、鉄鋼材料からなる部材にあっては表
面の酸化が進行し、蒸気弁弁棒とブッシュ間に酸化スケ
ールが生成し、スケールによる固着が発生したり、弁
座、副弁、弁棒等では高速流体中に混入した微細な固体
粒子の衝突によるエロージョンの発生が知られている。
高圧の高速流体を作動媒体とする機関では、機関の運転
時間の経過と共に、鉄鋼材料からなる部材にあっては表
面の酸化が進行し、蒸気弁弁棒とブッシュ間に酸化スケ
ールが生成し、スケールによる固着が発生したり、弁
座、副弁、弁棒等では高速流体中に混入した微細な固体
粒子の衝突によるエロージョンの発生が知られている。
【0003】図1に示す主蒸気止め弁では、弁棒1、ブ
ッシュ2、副弁3には酸化スケールの生成防止並びに耐
摩耗性、耐エロージョン性向上のための窒化処理やCo
基合金の肉盛溶接が用いられている。
ッシュ2、副弁3には酸化スケールの生成防止並びに耐
摩耗性、耐エロージョン性向上のための窒化処理やCo
基合金の肉盛溶接が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような防
止対策を施しても、窒化は時間の経過と共に窒素が基材
内部に拡散し、耐酸化並びに耐摩耗性の効果が殆どな
く、特に弁棒−ブッシュ間の酸化スケール生成に伴う固
着はタービンの緊急停止を引き起こす原因となる。ま
た、固体粒子エロージョンに対してはCo基合金を肉盛
しているが、耐エロージョン性の効果は殆ど発揮できな
いという問題があった。
止対策を施しても、窒化は時間の経過と共に窒素が基材
内部に拡散し、耐酸化並びに耐摩耗性の効果が殆どな
く、特に弁棒−ブッシュ間の酸化スケール生成に伴う固
着はタービンの緊急停止を引き起こす原因となる。ま
た、固体粒子エロージョンに対してはCo基合金を肉盛
しているが、耐エロージョン性の効果は殆ど発揮できな
いという問題があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、高温中における酸化スケールの生成を抑制すると共
に、高速流体中に混入した固体粒子に対して優れた耐エ
ロージョン性を発揮させることができる耐蝕および耐摩
耗表面処理方法を提供することを目的とする。
で、高温中における酸化スケールの生成を抑制すると共
に、高速流体中に混入した固体粒子に対して優れた耐エ
ロージョン性を発揮させることができる耐蝕および耐摩
耗表面処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、部材の基材表面を次のような方法で耐蝕お
よび耐摩耗表面処理を施すことを特徴としている。
成するため、部材の基材表面を次のような方法で耐蝕お
よび耐摩耗表面処理を施すことを特徴としている。
【0007】請求項1に対応する発明は、所定形状の鉄
鋼材料からなる部材の基材表面を機械的方法により所要
の表面粗さに仕上げた後、高エネルギ密度源のプラズマ
アークにより基材表面を溶融させ、セラミックス粉末を
基材中に分散肉盛溶接する。
鋼材料からなる部材の基材表面を機械的方法により所要
の表面粗さに仕上げた後、高エネルギ密度源のプラズマ
アークにより基材表面を溶融させ、セラミックス粉末を
基材中に分散肉盛溶接する。
【0008】請求項2に対応する発明は、セラミックス
粉末を80%Ni−20%Cr粉末、Ni基合金粉末、
Co基合金粉末等の金属系粉末と最大50wt%混合し
た後、所定形状の鉄鋼材料からなる基材表面に高エネル
ギ密度源のプラズマアークにより肉盛溶接する。
粉末を80%Ni−20%Cr粉末、Ni基合金粉末、
Co基合金粉末等の金属系粉末と最大50wt%混合し
た後、所定形状の鉄鋼材料からなる基材表面に高エネル
ギ密度源のプラズマアークにより肉盛溶接する。
【0009】
【作用】本発明は、例えば蒸気タービンにおける高温高
圧部位に使用される主蒸気止め弁、加減弁、再熱弁等の
弁座や弁棒、主蒸気止め弁用副弁の蒸気通路部等の部品
の高温酸化、固体粒子エロージョン防止を考慮して、5
00℃における高温酸化、エロージョンを再現すると共
に、各種表面処理技術を評価しながら実施したものであ
る。
圧部位に使用される主蒸気止め弁、加減弁、再熱弁等の
弁座や弁棒、主蒸気止め弁用副弁の蒸気通路部等の部品
の高温酸化、固体粒子エロージョン防止を考慮して、5
00℃における高温酸化、エロージョンを再現すると共
に、各種表面処理技術を評価しながら実施したものであ
る。
【0010】例えば蒸気タービンの主蒸気止め弁に見立
てたCr−Mo−V鋼表面に炭化物(例えば CrC,
VC,NbC)、硼化物(例えばCrB)等の高硬度セ
ラミック粉末をプラズマアークにより単体またはNi−
Cr合金、Co基合金、Ni基合金等の金属粉末と混合
して肉盛溶接を実施したところ、優れた耐酸化性および
耐エロージョン性が得られることが見出だされた。つま
り、これらのセラミックス粉末を用いた肉盛溶接を行う
ことにより、硬さがHv500〜1000とCo基合
金、Ni基合金等よりも約1.5〜2倍の硬さを有する
とともに、添加したセラミックスが基材と溶融、再析出
して初期特性より変化し、高温環境下においても軟化が
なく、固体粒子エロージョンまたは高温酸化を防止する
効果的な結果が確認された。
てたCr−Mo−V鋼表面に炭化物(例えば CrC,
VC,NbC)、硼化物(例えばCrB)等の高硬度セ
ラミック粉末をプラズマアークにより単体またはNi−
Cr合金、Co基合金、Ni基合金等の金属粉末と混合
して肉盛溶接を実施したところ、優れた耐酸化性および
耐エロージョン性が得られることが見出だされた。つま
り、これらのセラミックス粉末を用いた肉盛溶接を行う
ことにより、硬さがHv500〜1000とCo基合
金、Ni基合金等よりも約1.5〜2倍の硬さを有する
とともに、添加したセラミックスが基材と溶融、再析出
して初期特性より変化し、高温環境下においても軟化が
なく、固体粒子エロージョンまたは高温酸化を防止する
効果的な結果が確認された。
【0011】
【実施例】以下本発明による耐蝕および耐摩耗表面処理
方法を蒸気タービン部品に適用した場合の実施例につい
て説明する。本実施例による耐蝕および耐摩耗表面処理
を次のような方法で実施する。
方法を蒸気タービン部品に適用した場合の実施例につい
て説明する。本実施例による耐蝕および耐摩耗表面処理
を次のような方法で実施する。
【0012】高エネルギ密度源のプラズマアークを用
い、肉盛溶接を行うタービン部材の表面を250〜45
0℃の範囲に予熱した後、外表面を溶融し、溶融した部
位に炭化物、硼化物からなる各種セラミックスを単独に
添加する。この時の溶接条件としては、電流が100〜
150A、電圧が25〜35Vで、セラミックス粉末供
給量を12〜28g/minでアルゴンガスで供給す
る。電流、電圧、粉末供給速度を変化させたのはセラミ
ックス粒子の粒径変化に伴うものである。粉末供給は不
活性ガスで行う。ここで、セラミックス分散肉盛溶接材
を作成する上で、炭化物、硼化物セラミックス材料の選
定、粒径等の限定理由を以下に示す。 (1)セラミックス材料
い、肉盛溶接を行うタービン部材の表面を250〜45
0℃の範囲に予熱した後、外表面を溶融し、溶融した部
位に炭化物、硼化物からなる各種セラミックスを単独に
添加する。この時の溶接条件としては、電流が100〜
150A、電圧が25〜35Vで、セラミックス粉末供
給量を12〜28g/minでアルゴンガスで供給す
る。電流、電圧、粉末供給速度を変化させたのはセラミ
ックス粒子の粒径変化に伴うものである。粉末供給は不
活性ガスで行う。ここで、セラミックス分散肉盛溶接材
を作成する上で、炭化物、硼化物セラミックス材料の選
定、粒径等の限定理由を以下に示す。 (1)セラミックス材料
【0013】セラミックス粉末として、炭化物(例えば
CrC,VC,NbC)、硼化物(例えばCrB)の選
定理由として、基材の比重と同等もしくは以下であり、
肉盛溶接を行った場合、肉盛溶接層部内の特性変化を最
小に抑えるためである。WCのような比重の大きいセラ
ミックス粒子は、肉盛溶接部に沈殿するとともに、高温
では耐酸化性に問題がある。 (2)セラミックスおよび金属粉末粒径
CrC,VC,NbC)、硼化物(例えばCrB)の選
定理由として、基材の比重と同等もしくは以下であり、
肉盛溶接を行った場合、肉盛溶接層部内の特性変化を最
小に抑えるためである。WCのような比重の大きいセラ
ミックス粒子は、肉盛溶接部に沈殿するとともに、高温
では耐酸化性に問題がある。 (2)セラミックスおよび金属粉末粒径
【0014】セラミックスの粒径は40〜150μm、
金属粉末粒径は50〜250μmとしたのはプラズマア
ークにより完全に粉末を溶融することのできる粒径であ
り、これより大きいと粒子が残存し、小さいと粒子作製
のコストが高くなり、工業製品作製上好ましくない。 (3)セラミックスの融点
金属粉末粒径は50〜250μmとしたのはプラズマア
ークにより完全に粉末を溶融することのできる粒径であ
り、これより大きいと粒子が残存し、小さいと粒子作製
のコストが高くなり、工業製品作製上好ましくない。 (3)セラミックスの融点
【0015】肉盛溶接時に添加する各種セラミックスの
融点は、3000℃以下が好ましい。これはプラズマア
ークにより溶接速度を5〜10cm/min とした時に融点
の高いNbCのような材料は未溶融粒子として残存し、
耐摩耗、耐エロージョン特性が劣るため、基材あるいは
各種金属粉末と融合させ、炭・硼化物として針状あるい
は棒状に再析出させることにより、耐摩耗、耐エロージ
ョン特性を飛躍的に向上させることができる。 (4)粒子供給速度
融点は、3000℃以下が好ましい。これはプラズマア
ークにより溶接速度を5〜10cm/min とした時に融点
の高いNbCのような材料は未溶融粒子として残存し、
耐摩耗、耐エロージョン特性が劣るため、基材あるいは
各種金属粉末と融合させ、炭・硼化物として針状あるい
は棒状に再析出させることにより、耐摩耗、耐エロージ
ョン特性を飛躍的に向上させることができる。 (4)粒子供給速度
【0016】セラミックスおよびセラミックス+金属粉
末の供給速度は、最適な速度としてはセラミックス添加
量にもよるが、肉盛溶接速度を5〜10cm/min とした
時は粒子供給速度を12〜28g/min が好ましい。こ
れは肉盛溶接層内に均一にセラミックスを溶融、再析出
させるに適した溶接条件である。 (5)セラミックス添加量
末の供給速度は、最適な速度としてはセラミックス添加
量にもよるが、肉盛溶接速度を5〜10cm/min とした
時は粒子供給速度を12〜28g/min が好ましい。こ
れは肉盛溶接層内に均一にセラミックスを溶融、再析出
させるに適した溶接条件である。 (5)セラミックス添加量
【0017】各種セラミックス添加量としては、CrB
を20wt%以下、NbCを70wt%以下、CrC,
VCをwt%以下とすることが好ましい。これはセラミ
ックス添加量と硬さとの関係を調べた時に、最大硬さが
得られるとともに、溶接による割れ発生を抑制すること
ができる最大添加量である。
を20wt%以下、NbCを70wt%以下、CrC,
VCをwt%以下とすることが好ましい。これはセラミ
ックス添加量と硬さとの関係を調べた時に、最大硬さが
得られるとともに、溶接による割れ発生を抑制すること
ができる最大添加量である。
【0018】図2は本発明の第1乃至第16の実施例の
硬度と耐固体粒子エロージョン特性を示したものであ
る。各実施例のセラミックス分散肉盛溶接材はCrB,
NbC,CrC,VC等のセラミックス粉末を耐摩耗材
料として実績のあるCo基合金,Ni基合金粉末と所定
の割合に混合した後、電流を125A、電圧を32Vで
肉盛溶接を行い、その野地硬度測定と固体粒子エロージ
ョン試験を実施した。
硬度と耐固体粒子エロージョン特性を示したものであ
る。各実施例のセラミックス分散肉盛溶接材はCrB,
NbC,CrC,VC等のセラミックス粉末を耐摩耗材
料として実績のあるCo基合金,Ni基合金粉末と所定
の割合に混合した後、電流を125A、電圧を32Vで
肉盛溶接を行い、その野地硬度測定と固体粒子エロージ
ョン試験を実施した。
【0019】固体粒子エロージョン試験としては、試験
温度500℃、固体粒子衝突速度435m/s、衝突角
度30°、固体粒子として100〜150μm のFe3
O4を1kg投入した時のエロージョン減量を求めた。
温度500℃、固体粒子衝突速度435m/s、衝突角
度30°、固体粒子として100〜150μm のFe3
O4を1kg投入した時のエロージョン減量を求めた。
【0020】実施例1〜16は、本発明による耐蝕、耐
摩耗表面処理法における肉盛溶接材であり、比較例1は
Co基合金のステライト、比較例2はNi基合金のコル
モノイで、これと比較するといずれも硬さは同等または
それ以上で、エロージョン減量も比較例1,2より小さ
く、優れた耐エロージョン性および耐摩耗性を有してい
ることが分かる。
摩耗表面処理法における肉盛溶接材であり、比較例1は
Co基合金のステライト、比較例2はNi基合金のコル
モノイで、これと比較するといずれも硬さは同等または
それ以上で、エロージョン減量も比較例1,2より小さ
く、優れた耐エロージョン性および耐摩耗性を有してい
ることが分かる。
【0021】実施例5,6,13,14は融点が高く、
肉盛溶接部内に未溶融粒子として残存したNbCを添加
したもので、セラミックス粒子が未溶融状態で残存した
場合は、耐エロージョン性添加量を増しても殆ど向上は
認められない。これはセラミックス粒子自体は非常に硬
い材料であるが、マトリックスが軟らかいため、セラミ
ックス粒子が脱落し、耐エロージョン性に劣ったもの
で、他のセラミックス粒子のようにマトリックスと完全
に融合し、添加した初期の形態から新たな炭化物、硼化
物として針状または棒状に再析出させることができた。
肉盛溶接部内に未溶融粒子として残存したNbCを添加
したもので、セラミックス粒子が未溶融状態で残存した
場合は、耐エロージョン性添加量を増しても殆ど向上は
認められない。これはセラミックス粒子自体は非常に硬
い材料であるが、マトリックスが軟らかいため、セラミ
ックス粒子が脱落し、耐エロージョン性に劣ったもの
で、他のセラミックス粒子のようにマトリックスと完全
に融合し、添加した初期の形態から新たな炭化物、硼化
物として針状または棒状に再析出させることができた。
【0022】図3はこれら添加したセラミックス粒子を
肉盛溶接した場合の形態変化を示したもので、NbC以
外のセラミックス粒子はより安定な炭化物あるいは硼化
物として再析出させることができた。
肉盛溶接した場合の形態変化を示したもので、NbC以
外のセラミックス粒子はより安定な炭化物あるいは硼化
物として再析出させることができた。
【0023】図4はセラミックス分散肉盛溶接材の60
0℃における加熱時効試験の結果であるが、比較例1の
窒化処理材と比較すると、比較例1は約300時間の加
熱時効により硬さの低下が認められるのに対し、実施例
1〜16は約3000時間の加熱時効でも低下はなく、
高温において優れた安定性を有することができる。
0℃における加熱時効試験の結果であるが、比較例1の
窒化処理材と比較すると、比較例1は約300時間の加
熱時効により硬さの低下が認められるのに対し、実施例
1〜16は約3000時間の加熱時効でも低下はなく、
高温において優れた安定性を有することができる。
【0024】上記実施例による耐蝕、耐摩耗表面処理方
法では、上記タービン部材を例にとって説明したが、他
の一般産業機械、自動車部品等の耐蝕、耐摩耗性が要求
される部材においても同様に適用することができる。
法では、上記タービン部材を例にとって説明したが、他
の一般産業機械、自動車部品等の耐蝕、耐摩耗性が要求
される部材においても同様に適用することができる。
【0025】また、セラミックス分散肉盛溶接材は硬度
が硬いため、表面精度を向上させるためにNi−Cr,
Co基合金、Ni基合金等の金属を再外周面に一層肉盛
溶接し、加工性の改善も図ることができる。
が硬いため、表面精度を向上させるためにNi−Cr,
Co基合金、Ni基合金等の金属を再外周面に一層肉盛
溶接し、加工性の改善も図ることができる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、耐エ
ロージョン性はもとより耐摩耗性、高温酸化、高温にお
ける安定性に優れており、特に上記タービン部材の信頼
性の向上を図る上において優れた効果を発揮できる耐蝕
および耐摩耗表面処理方法を提供することができる。
ロージョン性はもとより耐摩耗性、高温酸化、高温にお
ける安定性に優れており、特に上記タービン部材の信頼
性の向上を図る上において優れた効果を発揮できる耐蝕
および耐摩耗表面処理方法を提供することができる。
【図1】蒸気タービン主蒸気止め弁の概略構成を示す断
面図。
面図。
【図2】本発明の耐蝕および耐摩耗表面処理方法の実施
例によるセラミックス分散肉盛溶接材の硬さと耐エロー
ジョン性の関係を示す図。
例によるセラミックス分散肉盛溶接材の硬さと耐エロー
ジョン性の関係を示す図。
【図3】同実施例において、肉盛溶接後の炭化物、硼化
物の形態変化を示す図。
物の形態変化を示す図。
【図4】同実施例において、肉盛溶接材と窒化処理財の
加熱時効処理後の硬さの変化を示す図。
加熱時効処理後の硬さの変化を示す図。
【符号の説明】 1…副弁、2…棒弁、3…ブッシュ。
Claims (2)
- 【請求項1】 所定形状の鉄鋼材料からなる部品の基材
表面を機械的方法により所要の表面粗さに仕上げた後、
高エネルギ密度源のプラズマアークにより基材表面を溶
融させ、セラミックス粉末を基材中に分散肉盛溶接した
ことを特徴とする耐蝕および耐摩耗表面処理方法。 - 【請求項2】 セラミックス粉末を80%Ni−20%
Cr粉末、Ni基合金粉末、Co基合金粉末等の金属系
粉末と最大50wt%混合した後、所定形状の鉄鋼材料
からなる部品の基材表面に高エネルギ密度源のプラズマ
アークにより肉盛溶接することを特徴とする蒸気タービ
ン部材の耐蝕および耐摩耗表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29600092A JPH06145943A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 耐蝕および耐摩耗表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29600092A JPH06145943A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 耐蝕および耐摩耗表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145943A true JPH06145943A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17827839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29600092A Pending JPH06145943A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 耐蝕および耐摩耗表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06145943A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003027206A (ja) * | 2001-07-12 | 2003-01-29 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エロージョン防止皮膜の作成方法 |
US7591057B2 (en) | 2005-04-12 | 2009-09-22 | General Electric Company | Method of repairing spline and seal teeth of a mated component |
US7687151B2 (en) | 2005-04-12 | 2010-03-30 | General Electric Company | Overlay for repairing spline and seal teeth of a mated component |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP29600092A patent/JPH06145943A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003027206A (ja) * | 2001-07-12 | 2003-01-29 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エロージョン防止皮膜の作成方法 |
JP4703901B2 (ja) * | 2001-07-12 | 2011-06-15 | 三菱重工コンプレッサ株式会社 | エロージョン防止皮膜の作成方法 |
US7591057B2 (en) | 2005-04-12 | 2009-09-22 | General Electric Company | Method of repairing spline and seal teeth of a mated component |
US7687151B2 (en) | 2005-04-12 | 2010-03-30 | General Electric Company | Overlay for repairing spline and seal teeth of a mated component |
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