JPH06144920A - 酸化物セラミックス焼結体及びその製造方法 - Google Patents

酸化物セラミックス焼結体及びその製造方法

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JPH06144920A
JPH06144920A JP3209952A JP20995291A JPH06144920A JP H06144920 A JPH06144920 A JP H06144920A JP 3209952 A JP3209952 A JP 3209952A JP 20995291 A JP20995291 A JP 20995291A JP H06144920 A JPH06144920 A JP H06144920A
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JP
Japan
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pores
sintered body
oxide ceramic
sintered compact
oxide ceramics
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JP3209952A
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English (en)
Inventor
Yukio Kishi
幸男 岸
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Nihon Cement Co Ltd
Original Assignee
Nihon Cement Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポアの少ない酸化物セラミックス焼結体およ
びその製造方法を得ること。 【構成】 単成分からなる酸化物セラミックス焼結体か
らなり、該セラミックス焼結体をポリッシングして形成
した鏡面を、カーボンブラックをふりかけたバフに押し
つけて摺動させたのち、その鏡面を光学顕微鏡により観
察して計数される黒点が1mm2 あたり100個以下で
ある酸化物セラミックス焼結体、および平均粒度1ミク
ロン以下で純度が99%以上の酸化物セラミックス粉末
を成形したのち、1000〜1500℃の大気雰囲気、
不活性雰囲気、または還元雰囲気で焼結することを特徴
とする請求項1の黒点の少ない酸化物セラミックス焼結
体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体工業におけるS
iウェハーの洗浄、移動、表面処理等の取扱いに使用さ
れる真空チャックやバキュームピンセット、ハンド等の
ゴミ、異物の付着や吸着を避けたい製品の材料、各種の
工業用ミラーなどポアの存在自体を避けたい材料、また
ネクタイピン、イヤリング、ペンダント等の装飾品分野
における光沢をもち、汚れにくいことを要求される材
料、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体工業におけるSiウェハーの移
動、洗浄、表面処理の操作に使用される真空チャック、
バキュームピンセット等は、ウェハーへの金属元素の混
入、汚染を避けるためセラミックス材料が使用されてき
ている。セラミックス材料としては多くの場合アルミナ
が、たまに炭化珪素が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのセラミックス
材料を用いた製品は、通常、Siウェハーに接触する部
分を研磨・ラップして使用されるが、そのセラミックス
材料自体が有するポアがラップ面に残り、このポアにゴ
ミ、埃等が付着することがある。半導体素子の高密度化
・高集積度化が進むにつれ、こういったセラミックス材
料自体が有するポアに入り込んだゴミ、埃が製造工程中
に混入してくることが問題になってきた。
【0004】こうした問題に対し、種々のポアの少ない
セラミックス材料が検討されてきているが、もっともポ
アの少ない材質でもポア数は1mm2 あたり300個程
度までであり、今後さらに高集積度化する半導体工業分
野における要求を満たすには十分ではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの課
題を解決するため、比較的低温で焼結した単成分からな
る酸化物セラミックス材料がきわめてポアが少ないこと
を発見し、本発明を完成させた。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0006】本発明の骨子は、微粉で高純度な酸化物セ
ラミックス粉体を原料にして、これを通常の酸化物セラ
ミックスの焼成温度より低温で焼成すると、十分な焼結
密度に到達しながら、かつ粒成長を抑制してポアの粗大
化を避けることが出来るということにある。その理由は
理論的に解明されてはいないが、通常は焼結の進行にと
もない粒界相にポアが集積・成長してポアが顕在化する
のに対し、十分に微粉で高純度の酸化物セラミックス粉
体を原料とすることにより、結晶粒内に顕微鏡で観察不
可能なほど径の小さいポア(ゴーストポアと呼ばれる)
としてとどまり、結晶粒界でポアが成長することがない
ためと考えられる。
【0007】また、必要に応じて焼成温度と同じ温度領
域でHIP処理(熱間静水圧プレス処理)をかけること
により、顕微鏡で観察されるポアをほとんど皆無とする
ことにある。
【0008】ここでいう通常の酸化物セラミックスの焼
成温度より低温で焼成するのは、一般的に表現するなら
ば1000〜1500℃の範囲で焼成することをいい、
その温度は、酸化物セラミックスの材質によってこの温
度範囲内において異なる。例えばアルミナセラミックス
では1200〜1500℃であり、チタニアセラミック
スでは1000〜1300℃であり、いずれも本来の焼
成温度より低温である。本発明で規定する焼成温度より
低温では焼結自体が進行せず、高温では粒成長が著しく
ポアの粒界相への移動と粒成長にともなうポアの粗大化
が生じる。
【0009】原料粉として99%以上の純度がない場
合、または平均粒径が1ミクロンより粗い場合は低温易
焼結の性質が失われてしまい、十分に焼結密度が上がら
ない。焼結密度を上げるために高温で焼結すると粒成長
が生じ、ポアが粗大化してしまう。
【0010】したがって、原料粉の純度は99%以上、
望ましくは99.8%以上程度、また原料粉の平均粒径
は1ミクロン以下、望ましくは0.5ミクロン前後がよ
い。
【0011】この酸化物セラミックス原料粉を、種々の
方法で成形する。例えば真空チャックやバキュームピン
セットなどの薄板の場合は、ドクターブレード法や押し
出し成形法により薄板状に成形する。また、ネクタイピ
ン・イヤリングなどの装飾品を量産する場合は、メカプ
レス成形を行う。さらにミラー等の大面積の平板に対し
ては、CIP成形(冷間静水圧プレス成形)・鋳込み成
形等で成形する。いずれの成形法による場合も、それぞ
の成形法に適した有機バインダー類を成形助剤として用
いる。
【0012】こうして得られた成形体を、前述した最適
焼成温度の1000〜1500℃で焼成し、きわめてポ
アの少ない酸化物セラミックス材料が得られる。さらに
ポアをほとんどなくする必要がある場合は、HIP処理
を行う。HIP処理は、粒成長によりポアの粗大化を起
こさないという点から、焼成温度以下で行う。
【0013】焼成雰囲気は大気中でもアルゴン等の雰囲
気ガス中でも可能であり、ポアに関してはHIP処理温
度と圧力が重要である。こうして得られた酸化物セラミ
ックス焼結体を、平面研削・接着・ラップ等の加工を施
して製品にするのであるが、最も重要な特性はポアの少
ないことであり、この特性の評価のために本発明者らは
工夫を要した。
【0014】その理由はどの酸化物セラミックスにおい
ても一般的にあてはまるが、ポアが小さく、かつ少なく
なってくると透明感が増し、焦点が定まりにくくなり、
顕微鏡による組織観察においてポアの観察が困難となる
からである。
【0015】従来こういったケースでは、ポリッシング
して形成した鏡面に金などを蒸着して見やすくするとい
う手法を用いていたが、本発明においてはよりポアを観
察しやすくするために、微粉で黒色のカーボンブラック
をポアに詰め込んで顕微鏡の視野でコントラストを強く
して観察する手法を用いた。
【0016】すなわち、まず酸化物焼結体を通常の組織
観察をする場合と同様にダイヤモンドディスク、バフ等
を用いてポリッシングし、鏡面を形成する。次にダイヤ
モンドパウダーのかわりにカーボンブラックをポリッシ
ングバフにふりかけて、鏡面を押しつけて摺動させ、カ
ーボンブラックをポアに詰め込む。鏡面を顕微鏡観察
し、カーボンブラックの詰まった黒点を1mm2 あたり
について計数する。HIP処理を施した酸化物セラミッ
クスは黒色化し透明感は減少するが、同様の方法で黒点
を計数した。
【0017】上記手法により評価した結果、本発明によ
る酸化物セラミックスでは1mm2あたり100個以下
と、きわめてポアの少ないセラミックス材料が得られ
た。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。 (実施例1)平均粒径0.25ミクロン、純度99.8
%のチタニア粉末(石原産業製チタニア粉末CREL)
に成形助剤としてポリビニルアルコール2%を添加し、
乳鉢混合・乾燥後、篩で整粒した。圧力100kg/c
2 以上でCIP成形後、大気中1000〜1300℃
で常圧焼結した。ついでアルゴン雰囲気中800〜13
00℃、500kg/cm2 以上でHIP処理を行う。
得られた常圧焼結体及びHIP処理体を研削・ポリッシ
ングしたのちカーボンブラックをふりかけたバフに押し
つけて摺動させ、光学顕微鏡観察を行った。結果を表1
のNo.1〜2に示した。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例2)平均粒径0.4ミクロン、純
度99.9%アルミナ粉末(大明化学製タイミクロン)
を原料にして、実施例1と同様な方法で成形したのち、
大気中1200〜1500℃で常圧焼結する。ついで窒
素雰囲気中、1000〜1500℃、500kg/cm
2 以上でHIP処理を行う。得られた常圧焼結体及びH
IP処理体を実施例1と同様な方法でポリッシングした
のち、光学顕微鏡観察を行った。結果を表1のNo.3
〜4に示した。
【0021】(比較例1)実施例1及び実施例2と同様
な方法でCIP成形体を製作し、通常の焼成温度で焼結
したり、HIP処理温度を高くした場合の結果を表1の
No.5〜10に示す。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、高純度・微粉の酸化
物セラミックス粉末を通常の焼成温度より低温で焼成す
ることにより、ポアを顕微鏡で観察されない状態のポア
(ゴーストポア)とすることができ、さらに必要に応じ
てHIP処理することにより、高集積度化しゴミ・埃を
嫌う半導体工業分野の製品、工業用ミラー、装飾品用部
材に使用可能な、きわめてポアが少なく、光沢を有し、
表面平滑性に優れた酸化物セラミックス焼結体を得るこ
とができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単成分からなる酸化物セラミックス焼結
    体からなり、該セラミックス焼結体をポリッシングして
    形成した鏡面を、カーボンブラックをふりかけたバフに
    押しつけて摺動させたのち、その鏡面を光学顕微鏡によ
    り観察して計数される黒点が1mm2 あたり100個以
    下である酸化物セラミックス焼結体。
  2. 【請求項2】 平均粒径1ミクロン以下で純度が99%
    以上の酸化物セラミックス粉末を成形したのち、100
    0〜1500℃の大気雰囲気、不活性雰囲気、または還
    元雰囲気で焼結することを特徴とする請求項1の黒点の
    少ない酸化物セラミックス焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の焼結体を500kg/cm2
    以上の圧力下でHIP処理することを特徴とする酸化物
    セラミックス焼結体の製造方法。
JP3209952A 1991-07-26 1991-07-26 酸化物セラミックス焼結体及びその製造方法 Pending JPH06144920A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0614861A4 (en) * 1992-10-01 1996-11-27 Nihon Cement CERAMIC MATERIAL PRODUCED FROM SINTERED OXIDE AND MANUFACTURING METHOD.

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0614861A4 (en) * 1992-10-01 1996-11-27 Nihon Cement CERAMIC MATERIAL PRODUCED FROM SINTERED OXIDE AND MANUFACTURING METHOD.

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