JPH0614454A - フィルタ装置 - Google Patents

フィルタ装置

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JPH0614454A
JPH0614454A JP4161134A JP16113492A JPH0614454A JP H0614454 A JPH0614454 A JP H0614454A JP 4161134 A JP4161134 A JP 4161134A JP 16113492 A JP16113492 A JP 16113492A JP H0614454 A JPH0614454 A JP H0614454A
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JP
Japan
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filter device
surge
lightning
voltage
filter
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Application number
JP4161134A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Nojima
俊雄 野島
Yoshiaki Tarusawa
芳明 垂澤
Yohei Ishikawa
容平 石川
Jun Hattori
準 服部
Tomiya Sonoda
富哉 園田
Shinichi Miyazaki
新一 宮▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アクティブ共振器を用いたフィルタ装置におい
て、雷に対する耐性を飛躍的に高める。 【構成】雷から保護すべきフィルタ装置4の入力側で、
雷電流を大地へ導く避雷器2を設けるとともに、フィル
タ装置4の内部に設けられている能動素子の近傍に、そ
の能動素子に対する雷サージを吸収するサージ吸収回路
を設ける。 【効果】アンテナ1が直撃雷を受けると、雷インパルス
電流Ioが避雷器2を通して大地へ流れる。避雷器2に
より吸収しきれなかった残留成分は雷サージとしてフィ
ルタ装置4へ侵入するが、前記サージ吸収回路により雷
サージが吸収される。これにより能動素子が保護され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通信システム等に用
いられるフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、800MHz帯を用いた移動体通
信システムにおいてセルラーシステムが広く使用される
ようになった。このようなセルラーシステムにおいて
は、セル(無線ゾーン)ごとに一つの無線基地局が設け
られ、各無線局には送受信機とアンテナとの間に複数チ
ャンネル分の送信共用装置と受信フィルタが設けられて
いる。
【0003】このような装置における受信フィルタとし
ては、一般に受信帯域の周波数のみ通過させる帯域通過
フィルタが用いられるが、たとえば異なる二つのセルラ
ーシステムが運用され、その受信帯域の一部が接近して
いる場合には、混信(他のセルラーシステムを用いる移
動局からの受信信号による相互変調歪に起因するもの)
の影響を防止するため、不要帯域の信号を除去する帯域
阻止フィルタが要求される。
【0004】このような目的で使用される帯域阻止フィ
ルタとしては、小型でかつ尖鋭度(Q)の高い誘電体共
振器が適しているが、所定帯域において必要な減衰特性
を備え、しかも阻止帯域に隣接する通過帯域で挿入損失
の少ないフィルタを得るためには、共振器に帰還回路を
接続したアクティブフィルタが有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、通信システム
では、システム全体がダウンしないようにするために、
所謂サブシステムを設けることが考えられる。すなわ
ち、通信システムを構成する各要素を多重化し、ある1
つの系統が故障した場合でも、他の系統によって通信シ
ステムとしての機能を維持させるものである。例えば前
記フィルタを多重化すれば、フィルタ部分の信頼性を高
めることはできる。しかしながら、多重化した分だけコ
ストが嵩み、設置スペースが大きくなるため、限られた
スペースで多重化することは困難である。ところが、幸
いにもアクティブ共振器は、パッシブ共振器に対して、
能動素子を用いた帰還回路を結合させたものであり、仮
にアクティブフィルタが故障したとしても、誘電体共振
器自体が故障するのは極めて稀であるため、パッシブ共
振器としての機能は残り、通信システムとしての機能は
果たされる。このようにアクティブ共振器をアクティブ
フィルタとして通信システムに用いる場合、サブシステ
ムを設けなくともシステムダウンが生じることがないと
いう優れた特性を備えることになる。
【0006】アクティブフィルタの故障は殆どの場合、
帰還回路、特に内部の能動素子の故障に起因する。能動
素子は各端子間の印加電圧および電流の最大定格が定め
られていて、帰還回路として正常に動作している状態で
は定格内で作動するが、アクティブフィルタを設けた設
備や装置が落雷を受ければ、アクティブフィルタに異常
過電圧が印加される。落雷時に流れる雷電流はインパル
ス性であり、その成分は高周波帯域におよび、アクティ
ブフィルタ内の能動素子にまで高周波の過電圧(以下
「雷サージ」という。)が印加されるため、前記能動素
子が破壊される場合があった。
【0007】また、アクティブフィルタ内において信号
伝送線に雷サージが重畳されると、サージノイズによっ
て帰還回路内の増幅回路の増幅率が低下し、フィルタ特
性が低下する。また、雷サージの周波数成分が使用帯域
内にノイズとして混入することになる。
【0008】したがって、サブシステムの不要なアクテ
ィブフィルタといえども、雷サージに対する耐性を高め
ることは、通信システムの信頼性を高める上で重要な技
術的課題である。
【0009】この発明の目的は、雷サージによる前記種
々の悪影響を防止したフィルタ装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るフィルタ装置は、受動型共振器に能動素子を結合させ
てなるアクティブ共振器を用いたフィルタ装置におい
て、入力側および/または出力側に、雷電流を大地へ導
く避雷器を設けるとともに、能動素子の近傍に、その能
動素子に対する雷サージを吸収するサージ吸収回路を接
続したことを特徴とする。
【0011】請求項2に係るフィルタ装置は、請求項1
記載のフィルタ装置において、順方向のサージ電流およ
び逆方向のサージ電流をバイパスさせる電圧非直線性素
子をサージ吸収回路として用いたことを特徴とする。
【0012】請求項3に係るフィルタ装置は、請求項1
記載のフィルタ装置において、順方向のサージ電流をバ
イパスさせる電圧非直線性素子と、逆方向のサージ電流
をバイパスさせる電圧非直線性素子とを並列に接続して
サージ吸収回路を構成したことを特徴とする。
【0013】請求項4に係るフィルタ装置は、請求項1
記載のフィルタ装置において、順方向のサージ電流をバ
イパスさせる電圧非直線性素子と、逆方向のサージ電流
をバイパスさせる電圧非直線性素子とを直列に接続して
サージ吸収回路を構成したことを特徴とする。
【0014】請求項5に係るフィルタ装置は、請求項1
記載のフィルタ装置において、順方向のサージ電流をバ
イパスさせるダイオードと、逆方向のサージ電流をバイ
パスさせるダイオードにより前記サージ吸収回路を構成
したことを特徴とする。
【0015】請求項6に係るフィルタ装置は、請求項1
記載のフィルタ装置において、バリスタとダイオードに
より順方向のサージ電流および逆方向のサージ電流をバ
イパスさせるサージ吸収回路を構成したことを特徴とす
る。
【0016】請求項7に係るフィルタ装置は、請求項2
記載のフィルタ装置において、電圧非直線性素子として
対称特性を有するバリスタを用いたことを特徴とする。
【0017】請求項8に係るフィルタ装置は、請求項2
記載のフィルタ装置において、電圧非直線性素子として
ツェナーダイオードを用いたことを特徴とする。
【0018】請求項9に係るフィルタ装置は、請求項3
記載のフィルタ装置において、電圧非直線性素子として
バリスタを用いたことを特徴とする。
【0019】請求項10に係るフィルタ装置は、請求項
3記載のフィルタ装置において、電圧非直線性素子とし
てバリスタとツェナーダイオードを用いたことを特徴と
する。
【0020】請求項11に係るフィルタ装置は、請求項
4記載のフィルタ装置において、電圧非直線性素子とし
てツェナーダイオードを用いたことを特徴とする。
【0021】
【作用】この発明の請求項1記載のフィルタ装置では、
フィルタ装置自体は、受動型共振器に能動素子を結合さ
せたアクティブ共振器からなる。このフィルタ装置の入
力側および/または出力側には避雷器が設けられてい
て、能動素子の近傍に、その能動素子に対する雷サージ
を吸収するサージ吸収回路が接続されている。したがっ
て、直撃雷や誘導雷によって、このフィルタ装置の入力
側に過電圧が印加された時、入力側に設けられている避
雷器が放電して、雷インパルス電流が大地へ吸収され
る。また、直撃雷または誘導雷による過電圧がフィルタ
装置の出力側に印加された時、出力側の避雷器が放電し
て、雷インパルス電流が大地へ吸収される。このように
して雷による過電圧の内いわば直流成分の大部分が除去
される。
【0022】そして、サージ吸収回路は、避雷器だけで
は吸収しきれない雷サージを吸収する。これにより、能
動素子に印加されるサージ電圧が十分抑制され、能動素
子が保護される。
【0023】請求項2記載のフィルタ装置では、電圧非
直線性素子がサージ吸収回路として用いられる。電圧非
直線性素子は、電圧−電流非直線性すなわち非直線抵抗
特性を有する素子であり、或る臨界電圧以下では高抵抗
を示し、臨界電圧を超えると抵抗値が急激に低下する。
したがって臨界電圧を超える成分は電圧非直線性素子を
通って吸収され、前記臨界電圧を超える電圧が能動素子
に印加されることはない。
【0024】請求項3記載のフィルタ装置では、サージ
吸収回路として、順方向のサージ電流をバイパスさせる
電圧非直線性素子と、逆方向のサージ電流をバイパスさ
せる電圧非直線性素子とが並列接続されている。電圧非
直線性に極性のある場合、すなわち正の印加電圧に対し
て電圧非直線性を示し、負の電圧に対して高抵抗を示す
素子であれば、これを逆並列接続することによって、雷
サージのうち正電圧および負電圧がそれぞれ吸収され、
能動素子が過電圧から保護される。
【0025】請求項4記載のフィルタ装置では、サージ
吸収回路として、順方向のサージ電流をバイパスさせる
電圧非直線性素子と、逆方向のサージ電流をバイパスさ
せる電圧非直線性素子とが直列接続されている。電圧非
直線性素子が、順方向に電圧非直線性を示し、逆方向に
対して低抵抗を示す素子である場合、二つの電圧非直線
性素子を逆直列接続することによって、雷サージのうち
正電圧と負電圧がそれぞれ吸収され、能動素子が過電圧
から保護される。
【0026】請求項5記載のフィルタ装置では、或るダ
イオードは順方向のサージ電流をバイパスし、他のダイ
オードは逆方向のサージ電流をバイパスする。これによ
って雷サージの正負両成分が吸収される。
【0027】請求項6記載のフィルタ装置では、サージ
吸収回路を構成するバリスタとダイオードにより、順方
向のサージ電流および逆方向のサージ電流がバイパスさ
れる。これにより能動素子が過電圧から保護される。
【0028】請求項7記載のフィルタ装置では、請求項
2記載の電圧非直線性素子として対称特性を有するバリ
スタが用いられる。したがって雷サージの正負両成分が
吸収される。
【0029】請求項8記載のフィルタ装置では、請求項
2記載の電圧非直線性素子としてツェナーダイオードが
用いられる。ツェナーダイオードはカソードを正、アノ
ードを負としてツェナー電圧を超える電圧が印加された
際導通し、また、カソードを負、アノードを正として順
方向降下電圧を超える電圧が印加された際導通するた
め、雷サージの正負両電圧が吸収され、これにより能動
素子が過電圧から保護される。
【0030】請求項9記載のフィルタ装置では、請求項
3記載の電圧非直線性素子としてバリスタが用いられ
る。したがって非対称特性のバリスタであっても、逆並
列接続することによって、雷サージの正負両成分が吸収
される。
【0031】請求項10記載のフィルタ装置では、請求
項3記載の電圧非直線性素子としてバリスタとツェナー
ダイオードが用いられる。バリスタの臨界電圧とツェナ
ーダイオードのツェナー電圧の設定によって、雷サージ
の極性に応じたサージ吸収特性を設定することができ
る。
【0032】請求項11記載のフィルタ装置では、請求
項4記載の電圧非直線性素子として、順方向のサージ電
流をバイパスさせるツェナダイオードと、逆方向のサー
ジ電流をバイパスさせるツェナダイオードにより構成さ
れる。これによりツェナー電圧を超える正負両電圧が吸
収され、能動素子は雷サージによる過電圧から保護され
る。
【0033】
【実施例】この発明の第1の実施例に係るフィルタ装置
の構成を図1〜図5に基づいて説明する。
【0034】図1は無線基地局の部分構成を示すブロッ
ク図である。図1において2はアンテナ1に対する直撃
雷から送受信器装置全体を保護する避雷器である。避雷
器2としてはたとえば放電型の避雷器(アレスタ)を用
いる。デュプレクサ3はアンテナ1を送受信に兼用す
る。帯域阻止フィルタ装置4は受信信号に含まれる不要
帯域の信号成分を除去し、受信信号を受信装置5へ与え
る。このような構成において、アンテナ1が直撃雷を受
けると、雷インパルス電流Ioが避雷器2を通って大地
へ流れる。避雷器2により吸収しきれなかった残留電圧
は雷サージ電流I1としてデュプレクサ3を通して帯域
阻止フィルタ4の入力側へ導かれる。また、他の設備等
に落雷が生じれば、信号ラインにその誘導(以下「誘導
雷」という。)によって帯域阻止フィルタ装置4の出力
側から雷サージ電流I2が導かれる。
【0035】次に、図1に示した帯域阻止フィルタ装置
4の構造を図2および図3に示す。
【0036】図2はケースの上部カバーを取り除いた状
態での上面図、図3は左側面図である。
【0037】図2においてR1〜R4はそれぞれシング
ルモードのTMモード誘電体フィルタユニット、F1〜
F4は帰還回路である。また、R5〜R8はそれぞれデ
ュアルモードのTMモード誘電体フィルタユニットであ
り、この4つのフィルタユニットによって8段のフィル
タを構成し、全体で12段の帯域阻止フィルタ装置を構
成している。この例では、フィルタユニットR1〜R4
は高域側を、フィルタユニットR5〜R8は低域側をそ
れぞれ減衰させるために用い、利用周波数の隣接する高
域側の境界をアクティブフィルタR1〜R4で急峻に減
衰させている。
【0038】これらの誘電体フィルタユニットはケース
20内に設け、ケースの左側面には、図3に示すよう
に、信号入力コネクタ23および信号出力コネクタ22
を取り付けている。
【0039】前記帯域阻止フィルタ装置の等価回路図を
図4に示す。図4においてR1・・・R4・・・R8は
それぞれタンク回路で表した共振器である。第1段から
第4段までは、同図に示すように伝送線Lを介して増幅
回路A1・・・A4を接続して帰還回路F1・・・F4
を構成している。
【0040】図4に示した増幅回路A1・・・A4はた
とえばFETを用いた狭帯域増幅回路を構成する。その
能動素子付近のサージ吸収回路を図5に示す。図5にお
いて40はNチャンネル接合型GaAsFET、41は
バリスタである。この例ではソース接地増幅回路を構成
し、ゲート−ソース間にバリスタ41を接続している。
このバリスタ41は対称特性を有する。通常はゲート電
位が接地電位に対し負となるが、入力側から正の過電圧
が印加されて、その電圧がバリスタ41の臨界電圧を超
えた時、バリスタ41が導通して雷サージを吸収する。
また、入力側が負電位であっても、その電圧の絶対値が
バリスタ41の臨界電圧を超えれば、バリスタ41が導
通して雷サージを吸収する。
【0041】次に、サージ吸収回路の他の例を図6〜図
10に基づいて説明する。
【0042】図6において、42,44はダイオード、
43,45はダイオード42,44に対しそれぞれバイ
アス電圧を与える回路である。FET40のゲートに4
5のバイアス電圧を超えた時(正確にはそのバイアス電
圧にダイオード44の順方向降下電圧を加算した電圧を
超えた時)ダイオード44が導通してFET40のゲー
ト−ソース間を正の過電圧から保護する。また、ゲート
電位が43のバイアス電圧よりさらに負電位となった
時、ダイオード42が導通して、FET40のゲート−
ソース間を負の過電圧から保護する。なお、バイアス電
圧を発生する回路43,45をダイオードの直列回路で
構成することができる。また、正常状態ではゲート電位
は常に負電位であるため、バイアス電圧発生回路45は
必須ではない。
【0043】図7において46,47はそれぞれツェナ
ーダイオードであり、同図に示すように、逆方向に直列
接続してFET40のゲート−ソース間に接続してい
る。したがってゲート電位はツェナーダイオード46の
ツェナー電圧を超える正の過電圧が印加された時、ツェ
ナーダイオード46が導通してFET40のゲート−ソ
ース間を正の過電圧から保護する。また、ゲート電位が
ツェナーダイオード47のツェナー電圧を超える負の電
圧が印加された時、ツェナーダイオード47が導通して
FET40のゲート−ソース間を負の過電圧から保護す
る。
【0044】図8において48はツェナーダイオードで
ある。ゲート電位がツェナーダイオード48の順方向降
下電圧を超える正の電位となれば、ツェナーダイオード
48がアノード→カソード方向に導通し、FET40の
ゲート−ソース間を正の過電圧から保護する。ゲート電
位がツェナーダイオード48のツェナー電圧を超える負
の電位となれば、ツェナーダイオード48がカソード→
アノード方向に導通し、これによりFET40のゲート
−ソース間を負の過電圧から保護する。
【0045】図9において49はバリスタ、50はツェ
ナーダイオードである。FET40のゲート電位がツェ
ナーダイオード50の順方向降下電圧を超える正の電位
となった時、ツェナーダイオード50がアノード→カソ
ード方向に導通し、FET40のゲート−ソース間を正
の過電圧から保護する。ゲート電位がバリスタ49の臨
界電圧を超える正の電位となった時、バリスタ49が導
通する。これによりFET40とともにツェナーダイオ
ード50を保護する。また、ゲート電位がツェナーダイ
オード50のツェナー電圧を超える負の電位となれば、
ツェナーダイオード50はカソード→アノード方向に導
通し、FET40のゲート−ソース間を負の過電圧から
保護する。ゲート電位がさらに負電位となってバリスタ
49の臨界電圧を超えれば、バリスタ49が導通して、
FET40を保護するとともに、ツェナーダイオード5
0のツェナー電流を抑制して、ツェナーダイオード50
を保護する。
【0046】図10において51はバリスタ、52はダ
イオード、53はダイオード52にバイアス電圧を与え
る回路である。FET40のゲート電位が53のバイア
ス電圧を超えた時ダイオード52が導通して、FET4
0のゲート−ソース間を正の過電圧から保護する。ゲー
ト電位がさらに高くなって、バリスタ51の臨界電圧を
超えると、バリスタ51が導通する。これによりFET
40を保護するとともに、ダイオード52の順方向電流
を抑制してダイオード52も保護される。ゲート電位が
バリスタ51の臨界電圧を超える負の電位となれば、バ
リスタ51が導通する。これによりFET40を保護す
るとともに、ダイオード52を耐圧破壊から保護する。
【0047】次に、増幅回路内にサージ吸収回路を設け
るだけでなく、避雷器とアクティブフィルタ間にさらに
別のサージ吸収回路を設けた例を第2の実施例として次
に示す。
【0048】この発明の第2の実施例に係るフィルタ装
置の構造を図11〜図13に示す。
【0049】図11はケースの上部カバーを取り除いた
状態での上面図、図12は信号入力コネクタ部分の部分
斜視図である。
【0050】図11においてR1〜R4はそれぞれシン
グルモードのTMモード誘電体フィルタユニット、F1
〜F4は帰還回路である。また、R5〜R8はそれぞれ
デュアルモードのTMモード誘電体フィルタユニットで
あり、この4つのフィルタユニットによって8段のフィ
ルタを構成し、全体で12段の帯域阻止フィルタ装置を
構成している。これらの誘電体フィルタユニットはケー
ス20内に設け、ケース20の左側面に信号入力コネク
タ23および信号出力コネクタ22を取り付けている。
【0051】図12において、信号入力コネクタ23は
N型コネクタであり、そのフランジ部裏面側に基板25
を半田付けしている。基板25はたとえばガラスエポキ
シまたはガラス/PTFE基板であり、図における上面
にアース電極G,GとストリップラインSを形成し、裏
面にほぼ全面アース電極を形成している。図3に示すよ
うに、基板25はそのアース電極部分でコネクタ23に
半田付けし、ストリップラインSの一端をコネクタ23
の中心導体に半田付けしている。この基板上のストリッ
プラインSとアース電極G間にはサージ吸収用素子27
を半田付けしている。このサージ吸収用素子としては、
高周波特性に優れたバリスタ等をチップ状に形成したも
のを用いる。基板25の裏面側アース電極には、たとえ
ばSMA型コネクタを、そのフランジ部で半田付けする
とともに、中心導体をストッリプラインSの他端に半田
付けしている。このように信号入力コネクタ23に基板
25とコネクタ29を一体的に取り付けたものを図11
に示したようにケース20の側面に取り付け、一段目の
フィルタユニットに接続しているケーブルのコネクタ
を、図12に示したコネクタ29に接続している。信号
出力コネクタ側についても同様に構成している。
【0052】図11および図12に示したフィルタ装置
の等価回路図を図13に示す。図13において信号入力
コネクタ23に雷サージが印加されて、印加電圧がサー
ジ吸収用素子27の臨界電圧を超えた時、そのインピー
ダンスが急激に低下し、サージ電流i1が流れる。これ
により、信号伝送線を介してフィルタ装置内部へ侵入し
ようとする雷サージを吸収する。同様に、信号出力コネ
クタ22に雷サージが印加された時、サージ吸収用素子
23にサージ電流i2が流れて、信号伝送線を介してフ
ィルタ装置内部へ侵入しようとするサージを吸収する。
【0053】次に、第3の実施例に係るフィルタ装置の
構成を図14に示す。図14はケースの上部カバーを取
り除いた状態での上面図である。図14おいて図11に
示した構造のフィルタ装置と異なる点は、信号入力コネ
クタ23または信号出力コネクタ22側にサージ吸収回
路を設けず、多段フィルタ回路の途中にサージ吸収回路
を設けていることである。すなわち、図14において3
1はサージ吸収用素子、30はサージ吸収用素子31を
設けるとともにコネクタを取り付けるための基板であ
る。同図に示すようにR1〜R4で示す多段アクティブ
フィルタとR5〜R8で示す多段パッシブフィルタとの
間に、ケーブルを介してサージ吸収回路を接続してい
る。この構成により、信号出力コネクタ22から侵入し
たサージはサージ吸収用素子31に吸収される。したが
ってアクティブフィルタR1〜R4がサージから保護さ
れる。
【0054】
【発明の効果】この発明のフィルタ装置によれば、避雷
器によって、フィルタ装置の入力側および出力側におい
て雷インパルス電流が吸収され、能動素子の近傍に設け
たサージ吸収回路によって雷サージが吸収されるため、
能動素子には、その最大定格を超えるような過電圧が印
加されず、破壊から保護される。したがって、このフィ
ルタ装置を無線基地局において使用した場合、たとえば
アンテナからの直撃雷による雷サージや通信回線からの
誘導雷による雷サージに対する耐性が飛躍的に高まり、
能動素子の故障によるフィルタ特性の劣化が防止され、
雷サージによる使用帯域におけるノイズレベルを十分に
抑圧することができる。これにより通信システムの信頼
性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係るフィルタ装置を適用した無
線基地局の部分構成図である。
【図2】第1の実施例に係るフィルタ装置の構造を示す
上面図である。
【図3】第1の実施例に係るフィルタ装置の左側面図で
ある。
【図4】第1の実施例に係るフィルタ装置の等価回路図
である。
【図5】増幅回路におけるサージ吸収回路の回路図であ
る。
【図6】増幅回路におけるサージ吸収回路の回路図であ
る。
【図7】増幅回路におけるサージ吸収回路の回路図であ
る。
【図8】増幅回路におけるサージ吸収回路の回路図であ
る。
【図9】増幅回路におけるサージ吸収回路の回路図であ
る。
【図10】増幅回路におけるサージ吸収回路の回路図で
ある。
【図11】第2の実施例に係るフィルタ装置の構造を示
す上面図である。
【図12】第2の実施例に係るフィルタ装置の信号入力
コネクタ部分の構成を示す斜視図である。
【図13】第2の実施例に係るフィルタ装置の等価回路
図である。
【図14】第3の実施例に係るフィルタ装置の構造を示
す上面図である。
【符号の説明】
1−アンテナ 2−避雷器 3−デュプレクサ 4−帯域阻止フィルタ装置 5−受信装置 20−ケース 22−信号出力コネクタ 23−信号入力コネクタ 40−Nチャンネル型FET 41,49,51−バリスタ 42,44,52−ダイオード 43,45,53−バイアス回路 46,47,48,50−ツェナーダイオード
フロントページの続き (72)発明者 石川 容平 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 服部 準 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 園田 富哉 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 宮▲崎▼ 新一 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受動型共振器に能動素子を結合させてなる
    アクティブ共振器を用いたフィルタ装置において、 入力側および/または出力側に、雷電流を大地へ導く避
    雷器を設けるとともに、能動素子の近傍に、その能動素
    子に対する雷サージを吸収するサージ吸収回路を接続し
    たことを特徴とするフィルタ装置。
  2. 【請求項2】順方向のサージ電流および逆方向のサージ
    電流をバイパスさせる電圧非直線性素子を前記サージ吸
    収回路として用いた請求項1記載のフィルタ装置。
  3. 【請求項3】順方向のサージ電流をバイパスさせる電圧
    非直線性素子と、逆方向のサージ電流をバイパスさせる
    電圧非直線性素子とを並列に接続して前記サージ吸収回
    路を構成した請求項1記載のフィルタ装置。
  4. 【請求項4】順方向のサージ電流をバイパスさせる電圧
    非直線性素子と、逆方向のサージ電流をバイパスさせる
    電圧非直線性素子とを直列に接続して前記サージ吸収回
    路を構成した請求項1記載のフィルタ装置。
  5. 【請求項5】順方向のサージ電流をバイパスさせるダイ
    オードと、逆方向のサージ電流をバイパスさせるダイオ
    ードにより前記サージ吸収回路を構成した請求項1記載
    のフィルタ装置。
  6. 【請求項6】バリスタとダイオードにより順方向のサー
    ジ電流および逆方向のサージ電流をバイパスさせるサー
    ジ吸収回路を構成した請求項1記載のフィルタ装置。
  7. 【請求項7】前記電圧非直線性素子として対称特性を有
    するバリスタを用いた請求項2記載のフィルタ装置。
  8. 【請求項8】前記電圧非直線性素子としてツェナーダイ
    オードを用いた請求項2記載のフィルタ装置。
  9. 【請求項9】前記電圧非直線性素子としてバリスタを用
    いた請求項3記載のフィルタ装置。
  10. 【請求項10】前記電圧非直線性素子としてバリスタと
    ツェナーダイオードを用いた請求項3記載のフィルタ装
    置。
  11. 【請求項11】前記電圧非直線性素子としてツェナーダ
    イオードを用いた請求項4記載のフィルタ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004032350A3 (de) * 2002-10-02 2004-06-03 Epcos Ag Schaltungsordnung zum begrenzen einer überspannung
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