JPH06142245A - ゴルフカート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴルフカート電動走行時にプレーヤーが片手
で容易にスイッチ操作を可能とする。 【構成】 ゴルフカート２１のアッパフレーム３７の軸
方向端部に、ゴルフカート手動（手押し）操作用のハン
ドルグリップ４０を配設し、ハンドルグリップ４０近傍
の操作性が良好な箇所に、電源スイッチ４１ａ，前進後
退スイッチ４１ｂ，一定時間走行スイッチ４１ｃ，非常
停止スイッチ４１ｄ，前輪電動操舵スイッチ４１ｅ，速
度調整ボリウム４１ｆ，バッテリ電圧表示用ＬＥＤ４１
ｇを備えたゴルフカート電動操作用のスイッチボックス
４１を配設し、ハンドルグリップ４０の下端部に、走行
スイッチ４２を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフ場でゴルフバッ
グの搬送に使用するゴルフカートに係り、特に２個のゴ
ルフバッグを搭載可能とした非乗用式のゴルフカートに
関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、キャディの労力軽減やキャディ不
足対策からセルフプレー化を推進すべく、ゴルフカート
を導入するゴルフ場が増加しているが、該ゴルフカート
は、ゴルフバッグを搭載すると共にプレーヤーが乗車す
る乗用式ゴルフカートと、ゴルフバッグのみを搭載する
非乗用式ゴルフカートとに大別されている。ところで、
前記非乗用式ゴルフカートの中には、例えばハンドルグ
リップ下側に走行／停止用の押ボタンスイッチを配設し
た構造のものが有るが、この種のゴルフカートでは、押
ボタンスイッチを押すとゴルフカートが走行し、押ボタ
ンスイッチを離すとゴルフカートが停止するようになっ
ており、ゴルフカートを方向転換させる場合は、プレー
ヤーがハンドルグリップを把持して人力で動かしてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電動式ゴルフカートにおいては、ゴルフカートを電
動で走行させることはできるが、方向転換は人力で行う
必要があるため、ゴルフカートに例えば２個以上のゴル
フバッグを搭載している場合は、ゴルフカート全体の総
重量が重くなるため、ゴルフカートの方向転換が容易で
ないという問題があった。また、雨天の場合は、傘を持
ちながらゴルフカートを動かさなければならないため、
上記と同様に方向転換が容易でないという問題があっ
た。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、上記従来例の不都合を改善
し、特にスイッチ類をハンドルグリップの近傍に配設す
ることにより、ゴルフカート電動走行時にプレーヤーが
片手で容易にスイッチ類の操作を行うことができるよう
にしたゴルフカートの提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、少なくとも２個の駆動輪と１個の操舵輪と
を備え複数個のゴルフバッグの搭載を可能としたゴルフ
カートにおいて、前記各駆動輪用のアクスルシャフトを
軸受を介して収納した筒状のアクスルシャフトケーシン
グと、該アクスルシャフトケーシングの軸方向両側に基
端部が各々固定されると共に先端部が上方へ向けて各々
配設された１対のサイドフレームと、該両サイドフレー
ムの各上部間に固定された水平クロスフレームと、前記
操舵輪を軸支するキャスタと前記アクスルシャフトケー
シングとの間に配設された下部フレームと、前記キャス
タと前記水平クロスフレームとの間に配設された上部フ
レームとを備え、前記操舵輪を電動操舵する電動操舵機
構と、該電動操舵機構を制御するコントローラとを具備
し、前記上部フレームの軸方向端部に、ゴルフカート手
動操作用のハンドルグリップを配設すると共に、該ハン
ドルグリップの近傍に、前記電動操舵機構作動停止用の
スイッチ，ゴルフカート走行停止用のスイッチ等の各種
スイッチ類を配設した構成としている。

【０００６】

【作用】本発明のゴルフカートによれば、上部フレーム
の軸方向端部に、ゴルフカート手動（手押し）操作用の
ハンドルグリップを配設し、該ハンドルグリップ近傍の
操作性が良好な箇所に、電動操舵機構作動停止用スイッ
チ，ゴルフカート走行停止用スイッチ等のスイッチ類を
配設した構造であるため、プレーヤーは、ゴルフカート
を電動走行させる場合に、ハンドルグリップを把持しな
がら、片手で容易に且つ同時に電動操舵機構作動停止用
スイッチ，ゴルフカート走行停止用スイッチ等のスイッ
チ操作を行うことができる。これにより、ゴルフバッグ
を搭載したゴルフカート全体の総重量が重い場合や、雨
天時にプレーヤーが傘を所持した場合においても、ゴル
フカートの各種走行操作や、ゴルフカートの方向転換を
容易に行うことができる。従って、ゴルフカートの操作
性や取扱性を大幅に向上させることができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を適用してなる実施例を図面に
基づいて説明する。

【０００８】先ず、本実施例の非乗用式ゴルフカートの
全体構成を図４乃至図６に基づき説明すると、該ゴルフ
カート２１は、操舵輪たる前輪を電動操舵機構により電
動操舵可能とすることにより、手動（手押し）操作／電
動（手元スイッチ）操作／リモートコントロール操作／
軌道走行（自動搬送）操作の４ウエイ操作の選択を可能
としたものであり、２個のゴルフバッグの搭載が可能
で、且つゴルフカート２１の進行方向中心線に配置した
アッパフレームを中心として左右対称な構造となってい
る。

【０００９】本実施例のゴルフカートでは、ハンドルグ
リップ近傍の操作性良好な箇所にスイッチボックスを配
設すると共に、ハンドルグリップの下側に走行スイッチ
を配設した構造とすることにより、ゴルフカート電動走
行時にプレーヤーが片手で容易にスイッチ操作を可能と
した点を特徴としている。

【００１０】ゴルフカート２１の構成を詳述すると、該
ゴルフカート２１は、アクスルシャフトケーシング２２
内部のアクスルシャフト両端部に配設された駆動輪たる
左後輪２３及び右後輪２４と、キャスタ２５のキャスタ
軸に支持された従動輪たる前輪２６とを装備している。
この場合、前記アクスルシャフトは、アクスルシャフト
ケーシング２２の内部で、左後輪２３、右後輪２４の各
内側付近で軸受（図示略）を介して支持されている。ア
クスルシャフトケーシング２２の軸方向両端側には、サ
イドアクスルケーシングブラケット，リヤアクスルマウ
ントブラケット，サイドアクスルマウントラバー（以上
図示略）を介して、左サイドフレーム２７及び右サイド
フレーム２８がフローティング状態に装着されており、
これら両サイドフレーム２７、２８の間には、クロスフ
レーム２９が水平に掛け渡された状態でボルトにより固
定されている。

【００１１】クロスフレーム２９の中心から両側には、
ゴルフカート２１へ搭載したゴルフバッグＧの上部を支
持するためのマウント３０，３１が各々装着されてお
り、該クロスフレーム２９の中央部と両サイドフレーム
２７、２８の上端部との間には、ゴルフバッグＧの上部
を各マウントに固定するためのバンド３２，３３が各々
装着されている。更に、両サイドフレーム２７、２８の
間には、補助フレーム３４、３５が交差した状態でボル
トにより固定されている。この場合、アクスルシャフト
ケーシング２２、左サイドフレーム２７、右サイドフレ
ーム２８、クロスフレーム２９が、矩形状（ロの字型）
に閉じたフレームを構成している。

【００１２】前輪２６を支持するキャスタ２５には、ヘ
ッドパイプ３６がボルトにより固定されており、該ヘッ
ドパイプ３６には、アッパフレーム３７の軸方向一端部
と、ロアフレーム３８の軸方向一端部とがボルトにより
各々固定されている。この場合、アッパフレーム３７及
びロアフレーム３８の前記各一端部同士を更に溶接すれ
ば、強度を向上させることができる。また、アッパフレ
ーム３７の軸方向中央部付近は、クロスフレーム２９の
軸方向中央部にガセットプレート５６を介してボルトに
より固定されている。この場合、固定方法は溶接でもよ
い。

【００１３】また、アッパフレーム３７及びクロスフレ
ーム２９に固定したガセットプレート５６の上面の略中
央部には、ゴルフカート２１をリモートコントロール操
作するためのリモートコントロールボックス（図示略）
の操作に基づく電波を受信するためのアンテナ３９が垂
設されている。この場合、リモートコントロールボック
スは、ゴルフバッグの搭載数、即ちプレーヤーに対応し
て２台用意されている。

【００１４】アッパフレーム３７の軸方向他端部側，即
ち，左右後輪２３，２４側には、図１及び図２に示す如
く、ゴルフカート手動（手押し）操作用のハンドルグリ
ップ４０が配設されており、該ハンドルグリップ４０近
傍の操作性が良好な箇所には、後述の各種スイッチ類を
備えたゴルフカート電動操作用のスイッチボックス４１
が配設されている。また、ハンドルグリップ４０の下端
部には、走行スイッチ４２が配設されている。スイッチ
ボックス４１には、右側面部に電源スイッチ４１ａが配
設され、上面部の第１列目に前進後退スイッチ４１ｂ
と，５個のバッテリ電圧表示用ＬＥＤ４１ｇとが配設さ
れ、上面部の第２列目に一定時間走行スイッチ４１ｃ
と，非常停止スイッチ４１ｄと，速度調整ボリウム４１
ｆとが配設され、正面側側面部に前輪電動操舵スイッチ
４１ｅが配設されている。

【００１５】キースイッチ式の電源スイッチ４１ａは、
ゴルフカート２１のメインコントローラ５１，リモート
コントロール受信器・電動操舵用コントローラ５２，電
動操舵機構４７の電動操舵モータ４７ａ（図３参照）等
へバッテリ４９，５０から電源を供給するためのもの
で、当該スイッチ４１ａを時計方向へ回した時は通常モ
ード（電動走行モード）となり、反時計方向へ回した時
は軌道走行モードとなるようになっている。トグル式の
前進後退スイッチ４１ｂは、ゴルフカート２１の進行方
向（前進／後退）を切換えるためのもので、当該スイッ
チ４１ｂを前方側へ倒した時は前進モードとなり、手前
側へ倒した場合は後退モードとなるようになっている。

【００１６】押ボタン式の一定時間走行スイッチ４１ｃ
は、ゴルフカート２１を一定時間走行させるためのもの
で、当該スイッチ４１ｃを例えば１回押下した時は８秒
間前進または後退して停止し、例えば２回続けて押下し
た時は１２秒間前進または後退して停止し、例えば３回
続けて押下した場合は連続走行するようになっている。
この場合、当該スイッチ４１ｃの入力は、最初に操作し
てから例えば１．５秒間だけ有効となるものであり、ゴ
ルフカート２１は１．５秒間における当該スイッチ４１
ｃの操作回数に応じた所定時間だけ走行するかまたは連
続走行し、ゴルフカート２１の一定時間走行中は当該ス
イッチ４１ｃの入力は無効となるようになっている。
尚、ゴルフカート２１における一定走行時間は、前記数
値に限定されるものではなく、また、ゴルフカート２１
を一定時間走行させる代わりに一定距離走行させること
も可能である。押ボタン式の非常停止スイッチ４１ｄ
は、一定時間走行のゴルフカート２１を停止させるため
のもので、当該スイッチ４１ｄを押下した時は走行中の
ゴルフカート２１が停止するようになっている。この場
合、走行スイッチ４２またはリモートコントロールボッ
クス（図示略）の前進／後退スイッチの操作でも、ゴル
フカート２１の一定時間走行モードの解除が可能となっ
ている。

【００１７】トグル式の前輪電動操舵スイッチ４１ｅ
は、操舵輪たる前輪２６の方向を右側または左側へ換え
るためのもので、当該スイッチ４１ｅを右側へ倒した時
は前輪２６が右側へ方向を換え、左側へ倒した時は左側
へ方向を換え、中立位置へ戻した時は正面位置へ戻るよ
うになっている。この場合、ゴルフカート２１の走行中
に当該スイッチ４１ｅを操作すると、右旋回または左旋
回するようになっている。ボリウム抵抗式の速度調整ボ
リウム４１ｆは、ゴルフカート２１の走行速度を無段階
で調整するためのもので、右側へ回した時は高速とな
り、左側へ回した時は低速となるようになっている。

【００１８】バッテリ電圧表示用ＬＥＤ４１ｇは、バッ
テリ４９，５０の充電状態、及び後述のリミットスイッ
チ類やＦＥＴの状態（取付不正や故障の有無）を表示す
るためのもので、最も左側のＬＥＤは電源スイッチ４１
ａのオン状態時に常時点灯しており、バッテリ電圧が高
くなるに従い右側のＬＥＤから順番に点灯して行き、全
ＬＥＤが点灯した時は満充電状態を示し、左側のＬＥＤ
が１乃至２個点灯した時は要充電状態を示すようになっ
ている。また、双投式モーメンタリ型の走行スイッチ４
２は、ゴルフカート２１の走行／停止を行うためのもの
で、当該スイッチ４２を押下操作している間だけゴルフ
カート２１を走行させ、押下操作を止めるとゴルフカー
ト２１の走行を停止させるようになっている。

【００１９】ここで、ゴルフカート２１の制御系の構成
を図３に基づき説明すると、スイッチボックス４１の電
源スイッチ４１ａからは、オン信号またはオフ信号がメ
インコントローラ５１へ各々供給され、ゴルフカート２
１を軌道走行させるＡＧＶ（Ａuto Ｇuided Ｖehicle）
信号がリモートコントロール受信器・電動操舵用コント
ローラ５２へ供給される。速度調整ボリウム４１ｆから
は、調整した抵抗値に対応した指示速度信号が、また前
輪電動操舵スイッチ４１ｅからは、前輪２６の方向を右
側へ換える右側信号または左側へ換える左側信号が、ま
た一定時間走行スイッチ４１ｃからは、一定時間走行信
号が、また非常停止スイッチ４１ｄからは、非常停止信
号が、また前進後退スイッチ４１ｂからは、前進信号ま
たは後退信号が、また走行スイッチ４２からは、走行信
号または停止信号が、リモートコントロール受信器・電
動操舵用コントローラ５２へ各々供給される。

【００２０】バッテリ電圧表示用ＬＥＤ４１ｇには、バ
ッテリ４９，５０の充填状態（満充電／要充電）に応じ
た状態信号が、電動操舵機構４７の電動操舵モータ４７
ａには、モータ駆動制御信号が、リモートコントロール
受信器・電動操舵用コントローラ５２から各々供給され
る。ＡＧＶセンサ４６からは、ゴルフカート２１の軌道
走行時において、当該センサ４６が軌道地下に埋設され
た磁石の磁気あるいはケーブルの低周波電流を検出した
結果に基づく検出信号が、リモートコントロール受信器
・電動操舵用コントローラ５２へ供給される。

【００２１】前輪２６が直進位置に有るか否かを検出す
る中立位置スイッチ４７ｂからは、直進位置検出信号
が、前輪２６の左側切れ角を決める左側リミットスイッ
チ４７ｃからは、左側切れ角リミット位置信号が、前輪
２６の右側切れ角を決める右側リミットスイッチ４７ｄ
からは、右側切れ角リミット位置信号が、リモートコン
トロール受信器・電動操舵用コントローラ５２へ各々供
給される。この場合、前記各スイッチ４７ｂ，４７ｃ，
４７ｄは、ヘッドパイプ３６下端に固定されたブラケッ
ト（図示略）の下面部に配設されている。

【００２２】リモートコントロール受信器・電動操舵用
コントローラ５２は、ゴルフカート２１に対する指示速
度信号，前進信号，後退信号をメインコントローラ５１
へ供給する。メインコントローラ５１は、前記信号に基
づき、駆動用モータ５４，ブレーキ機構，車速センサ，
充電器（以上図示略）へ制御信号を各々供給する。メイ
ンコントローラ５１，リモートコントロール受信器・電
動操舵用コントローラ５２には、電源スイッチ４１ａの
メインコントローラ５１に対するオン信号出力に伴い、
バッテリ４９，５０から電源が供給される。

【００２３】他方、ロアフレーム３８の軸方向他端部側
は、溶接またはボルトによりアクスルシャフトケーシン
グ２２へ固定される一方、ロアフレーム３８の軸方向一
端部の近傍には、２個のゴルフバッグの底部を各々載置
するための載置板４３、４４を備えたゴルフバッグホル
ダ４５が固定されており、載置板４３、４４には、ゴル
フバッグの底部側面を係止するための係止部材４３ａ、
４４ａが一体に設けられている。更に、ゴルフバッグホ
ルダ４５の下端部には、ゴルフカート２１をカート道を
軌道走行させる際に、地中に埋設した磁石の磁気あるい
はケーブルの低周波電流を検出するためのＡＧＶセンサ
４６が固定されている。

【００２４】ゴルフカート２１においては、左サイドフ
レーム２７，右サイドフレーム２８，クロスフレーム２
９，アクスルシャフトケーシング２２，アッパフレーム
３７，ロアフレーム３８により基本フレームを構成する
と共に、これら各フレーム及びケーシングとヘッドパイ
プ３６及び後述のバッテリホルダ４８とにより全フレー
ムを構成しており、更に、前記アクスルシャフトケーシ
ング２２、左サイドフレーム２７、右サイドフレーム２
８、クロスフレーム２９により、矩形状（ロの字型）に
閉じたフレームを構成している。

【００２５】ヘッドパイプ３６の上部には、電動操舵機
構４７がボルトにより固定されており、ゴルフカート２
１の電動走行時には、電動操舵機構４７により、操舵輪
たる前輪２６の切れ角を制御する電動操舵を行うように
なっている。ヘッドパイプ３６の内部には、キャスタ２
５のキャスタ軸が貫通状態に配設されており、該キャス
タ軸は電動操舵機構４７のモータ出力軸と連結されてい
る。これにより、前輪２６は、キャスタ２５及びヘッド
パイプ３６を介してアッパフレーム３７に支持され、電
動操舵機構４７により回転させられるようになってい
る。

【００２６】左サイドフレーム２７及び右サイドフレー
ム２８の軸方向中央部から下端部と、ロアフレーム３８
の軸方向後端部とで形成されるスペースには、バッテリ
ホルダ４８が装着されており、該バッテリホルダ４８に
は、例えば充電電圧１２Ｖとされた２個のバッテリ４
９、５０が左右対称に搭載されている。バッテリ４９、
５０の間には、メインコントローラ５１が配設される一
方、バッテリ４９、５０の上方部には、リモートコント
ロール受信器・電動操舵用コントローラ５２が配置され
ており、該コントローラ５２は、アンテナ３９で受信し
たリモートコントロールボックスからのリモートコント
ロール信号の解読，メインコントローラ５１に対する信
号解読に基づく駆動命令信号の出力，電動操舵機構４７
に対する操舵命令信号の出力を行うようになっている。

【００２７】アクスルシャフトケーシング２２には、分
割された左後輪２３用の左側アクスルシャフトと右後輪
２４用の右側アクスルシャフトとの間に介在し、両者を
連結するディファレンシャルギヤ，デファレンシャルサ
イドギヤ，デファレンシャルピニオン（以上図示略）等
を備えたギヤボックス５３が配設され、該ギヤボックス
５３には、左後輪２３、右後輪２４を駆動するための駆
動用モータ５４が取付けられており、ギヤボックス５３
及び駆動用モータ５４が駆動ユニット５５を構成してい
る。この場合、バッテリ電圧の低下等の非常時等には、
ギヤボックス５３のクラッチレバー５６を操作して左後
輪２３，右後輪２４をフリー状態とすることにより、ゴ
ルフカート２１を手動（手押し）操作することができる
ようになっている。

【００２８】ゴルフカート２１をリモートコントロール
操作する場合は、リモートコントロールボックスの電源
スイッチを投入し各種ボタン（前進／後退／右旋回／左
旋回）を適宜操作すれば、リモートコントロール信号が
アンテナ３９を介してリモートコントロール受信器・電
動操舵用コントローラ５２へ送信され、該コントローラ
５２で信号を解読して駆動命令信号をメインコントロー
ラ５１へ出力すると共に、操舵命令信号を電動操舵機構
４７へ出力するため、ゴルフカート２１の前進／後退、
前輪２６の電動操舵による旋回、一定時間走行、非常停
止を各々行えるようになっている。

【００２９】ゴルフカート２１を手動操作する場合は、
ギヤボックス５３のクラッチレバー５６を操作すれば、
左右駆動輪２３，２４の両アクスルシャフトの連結が解
除されるため、左後輪２３，右後輪２４をフリー状態と
することができ、これにより、ハンドルグリップ４０に
より手動でゴルフカート２１を前進／後退動作させるこ
とができるようになっている。

【００３０】ゴルフカート２１を軌道走行させる場合
は、ゴルフ場のカート道等に予めガイドウエイを敷設す
ると共に、ガイドウエイに沿った地中に磁石あるいはケ
ーブル等を埋設しておき、前記磁石等の磁気により誘導
する磁気誘導方式、あるいは前記ケーブルに低周波電流
を通電することにより誘導する電磁誘導方式により、ゴ
ルフカート２１を走行させることができるようになって
いる。尚、ゴルフカート２１を電動走行させる場合は、
上述した通りである。

【００３１】次に、上記の如く構成した本実施例の作用
を説明する。

【００３２】本実施例のゴルフカート２１は、アッパフ
レーム３７の軸方向端部に、ゴルフカート手動（手押
し）操作用のハンドルグリップ４０を配設し、ハンドル
グリップ４０近傍の操作性が良好な箇所に、電源スイッ
チ４１ａ，前進後退スイッチ４１ｂ，一定時間走行スイ
ッチ４１ｃ，非常停止スイッチ４１ｄ，前輪電動操舵ス
イッチ４１ｅ，速度調整ボリウム４１ｆ，バッテリ電圧
表示用ＬＥＤ４１ｇを備えたゴルフカート電動操作用の
スイッチボックス４１を配設し、ハンドルグリップ４０
の下端部に、走行スイッチ４２を配設した構造であるた
め、プレーヤーは、ゴルフカート２１を電動走行させる
場合に、片手で容易にスイッチ操作を行うことができ
る。

【００３３】この場合、特に、スイッチボックス４１の
手前側側面部に前輪電動操舵スイッチ４１ｅを配設する
と共に、ハンドルグリップ４０の下側に走行スイッチ４
２を配設した構造としているため、プレーヤーはハンド
ルグリップ４０を把持しながら、前輪電動操舵スイッチ
４１ｅや走行スイッチ４２を片手で容易に且つ同時に操
作することができる。また、前輪電動操舵スイッチ４１
ｅを取付けるためのブラケット等が不要となると共に、
該前輪電動操舵スイッチ４１ｅ用のハーネスと他のスイ
ッチ用のハーネスとを一括して配線することができるた
め、部品点数の削減や配線処理を容易化することが可能
となる。

【００３４】上述したように、本実施例によれば、ゴル
フカート２１のハンドルグリップ４０の近傍に各種スイ
ッチ類を配置した構造としているため、ゴルフバッグの
搭載によりゴルフカート２１全体の総重量が嵩んでいる
場合や、雨天時にプレーヤーが傘を所持している場合に
おいても、各種スイッチ類を容易に操作することが可能
となり、従って、ゴルフカート２１の各種走行指示（電
源投入／前進／後退／一定時間走行／非常停止等）や、
ゴルフカート２１の方向転換を容易に行うことができ
る。これにより、ゴルフカート２１の操作性，取扱性を
大幅に向上させることができる。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上部フレームの軸方向端部に、ゴルフカート手動操作用
のハンドルグリップを配設し、該ハンドルグリップ近傍
の操作性が良好な箇所に、電動操舵機構作動停止用スイ
ッチ，ゴルフカート走行停止用スイッチ等のスイッチ類
を配設した構造であるため、プレーヤーは、ゴルフカー
トを電動走行させる場合に、ハンドルグリップを把持し
ながら、片手で容易に且つ同時に電動操舵機構作動停止
用スイッチ，ゴルフカート走行停止用スイッチ等のスイ
ッチ操作を行うことが可能となり、これにより、ゴルフ
バッグを搭載したゴルフカート全体の総重量が重い場合
や、雨天時にプレーヤーが傘を所持した場合において
も、ゴルフカートの各種走行操作や、ゴルフカートの方
向転換を容易に行うことができ、従って、ゴルフカート
の操作性や取扱性を大幅に向上させることができる等、
極めて顕著な効果を奏するゴルフカートを提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例による操作スイッチ類の取付状
態を示す平面図である。

【図２】本実施例の操作スイッチ類の取付状態を示す側
面図である。

【図３】本実施例のゴルフカート制御系のブロック図で
ある。

【図４】本実施例のゴルフカートの左側面図である。

【図５】本実施例のゴルフカートの背面図である。

【図６】本実施例のゴルフカートの平面図である。

【符号の説明】

２１ ゴルフカート ３７ アッパフレーム ４０ ハンドルグリップ ４１ スイッチボックス ４１ａ 電源スイッチ ４１ｂ 前進後退スイッチ ４１ｃ 一定時間走行スイッチ ４１ｄ 非常停止スイッチ ４１ｅ 前輪電動操舵スイッチ ４１ｆ 速度調整ボリウム ４１ｇ バッテリ電圧表示用ＬＥＤ ４２ 走行スイッチ ４９，５０ バッテリ ５１ メインコントローラ ５２ リモートコントロール受信器・電動操舵用コント
ローラ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも２個の駆動輪と１個の操舵輪
   とを備え複数個のゴルフバッグの搭載を可能としたゴル
   フカートにおいて、 前記各駆動輪用のアクスルシャフトを軸受を介して収納
   した筒状のアクスルシャフトケーシングと、該アクスル
   シャフトケーシングの軸方向両側に基端部が各々固定さ
   れると共に先端部が上方へ向けて各々配設された１対の
   サイドフレームと、該両サイドフレームの各上部間に固
   定された水平クロスフレームと、前記操舵輪を軸支する
   キャスタと前記アクスルシャフトケーシングとの間に配
   設された下部フレームと、前記キャスタと前記水平クロ
   スフレームとの間に配設された上部フレームとを備え、 前記操舵輪を電動操舵する電動操舵機構と、該電動操舵
   機構を制御するコントローラとを具備し、 前記上部フレームの軸方向端部に、ゴルフカート手動操
   作用のハンドルグリップを配設すると共に、該ハンドル
   グリップの近傍に、前記電動操舵機構作動停止用のスイ
   ッチ，ゴルフカート走行停止用のスイッチ等の各種スイ
   ッチ類を配設してなることを特徴としたゴルフカート。